1: 世界@名無史さん 2017/11/23(木) 12:23:27.58 0
ローマ帝国滅亡から暗黒の中世へ
文明が終わるということ

識字率そこそこ → 神父以外文盲
上下水道完備 → 糞尿垂れ流し
食器と食事道具 → テーブルのくぼみに盛り付けて鷲掴み
街道は安全 → 野盗・山賊だらけ
貨幣経済 → 物々交換
地中海貿易 → サラセン海賊跋扈
巨大建造物 → アーチすら作れなくなった
各地の特産物からなる豊かな食生活 → 雑穀雑穀雑穀、ちょっと小麦
地中海の覇者 → フン族、アヴァール、マジャール、ヴァイキング、イスラム、モンゴル、オスマンにボコボコ
人類史上最も幸福な時代 → 重税、蛮族の侵入、疫病、餓死、王侯貴族による圧政、教会による支配








494: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 18:42:14.36 0
ローマ帝国時代のコインって欧州や北アフリカとかでは今どういう扱い?
ギザ十程度の見つけたらラッキーって感じ?それとも寛永通宝みたいに貴重品扱い?

502: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 20:30:35.46 0
>>494
言われて調べちゃったけど紀元41年頃のクラウディウス帝金貨が45万円だった。
金の目方分だけで4万円位なのでアンティークとしての価値が相当あるな。

503: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 20:46:56.89 0
>>494
東ヨーロッパでは金属探知機使って畑掘ったら銀貨・銅貨が出てくる
(向こうにはそういう趣味が実際にある)
ありふれたローマ銅貨なら数百円だから天保通宝くらいかな
伝世品じゃないから感覚は違うけど

495: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 18:49:59.71 0
西ローマ崩壊後は貨幣経済から物々交換に戻ったんだよな
信用できる政府がなくなれば貨幣なんざただの紙や銅に過ぎないし
東ローマではずっと貨幣は作られていたけど

496: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 19:19:25.76 0
カール大帝の頃までいけば流石に貨幣経済も復活してた?

497: 世界@名無史さん 2018/01/16(火) 19:41:59.17 0
西ローマ崩壊後は物々交換に戻ったというのがまず間違い
その後も環地中海世界では貨幣経済が続いてた
イスラーム教徒が地中海を支配してから物々交換するしかなくなった
カール大帝の頃までいけば貨幣経済が復活したんじゃなくて、カール大帝の頃には貨幣経済から自然経済へ移行していった

512: 世界@名無史さん 2018/01/18(木) 22:35:17.17 0
>>497
ピレンヌテーゼとか100年近く前のカビの生えた謬説をまだ信じてるのか
考古学的には軍人皇帝時代には貨幣経済の衰退がはじまっており5世紀時点でとっくに停止してる

514: 世界@名無史さん 2018/01/18(木) 22:45:44.08 0
東ローマ帝国でも貨幣経済から物々交換への退行が広範囲で進行し、6~7世紀あたりからほとんどのポリスが機能を停止して、カストロンという本来は軍事的な砦に過ぎなかったものが都市の役割を果たすようになる

no title


要塞内での共同生活なので、体育館や劇場、浴場、商業施設、学校は当然ない

515: 世界@名無史さん 2018/01/18(木) 23:19:25.02 0
あとカール大帝の頃はメロヴィング朝時代はまだ機能していたセナトール貴族による官僚制度も
跡形もなくなり、誰も正確なラテン語すら書けなくなって辺境のアイルランドからわざわざ教師呼び寄せていたような
本当の意味での暗黒の時代

6世紀まで貴族はローマ的な生活を送れていたのだが、カロリング朝になると貴族ですら菅で出来た小屋で暮らすというレベルまで退行してる

519: 世界@名無史さん 2018/01/19(金) 14:37:35.68 0
>>515
アイルランドからも来てるが普通にイタリアからも西ゴート王国からも来てる
内陸部に基盤のあるフランク王国が文化的後進国だっただけ
一部を切り取ってさも全体がそうであったかのように見せかける論法だな

520: 世界@名無史さん 2018/01/19(金) 18:05:12.08 0
それ全然、反論になってないよな
メロヴィング朝にいた官僚層はどこ行ってしもうたん?
何で外国から教師読んで来いないと正確なラテン語すら書けなくなったわけ?
つまり貴族層の教育すらままならなくなっていたから

西ゴートもイタリアも都市のほとんどが機能しなくなって現物経済に戻ってる
西ローマより被害を受けなかった東ローマでも、そうだったのだからな
唯一の例外はエジプトやシリア地方などアラブの支配を受けた地域で、ローマ時代の浴場やストアが依然として機能していてことがわかっている

529: 世界@名無史さん 2018/01/19(金) 22:33:49.46 0
>>520
お前のその論法だとまともなラテン語が書ける教師がいたイタリアや西ゴートでは貴族の教育ができてたってことになるが…

そもそもメロヴィング朝の中心はネウストリアでカロリング朝の中心はアウストラシア
ピピン一族によるフランク王国の一元支配がなされる過程で、ネウストリアの勢力は没落して"野蛮な"アウストラシアの天下になった
ちなみにまともなラテン語が書けないのは既にメロヴィング朝の頃からそうで、トゥールのグレゴリウスも嘆いている

534: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 00:08:42.32 0
西ゴートも王国貴族ですら文盲、ランゴバルドも文盲
フランク王国はゲルマン人にしては珍しく文字が読めたけどカロリング朝になるとみな文盲に

カロリング・ルネサンスもヨーロッパ各地から数少ないラテン語の読み書きができる修道士を集めていた
パウルス・ディアコヌス、アルクイン、テオドルフも全員修道士
王族だろうが貴族だろうがゲルマン社会は修道士以外は例外なくすべて文盲

538: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 01:56:48.48 0
カール大帝もジャンヌ・ダルクも文盲
自分の名前くらいは書けたようだが

no title

no title

537: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 01:50:02.12 0
中世ヨーロッパって売り物も特にないから奴隷をイスラム世界に輸出してたって本当?

539: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 08:58:54.85 0
>>537
本当
中世中期になると、奴隷の供給源は黒海北岸が中心になるけど、それまではふつうに北欧の奴隷とか北アフリカに売ってた

南伊、南仏あたりは海賊による略奪からの奴隷も多いけど

542: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 12:04:16.92 0
>>537
「千一夜物語」を読むとフランク人の女奴隷の話が良く出てくるのだが、当時のヨーロッパでは何の産業もなく売れるものと言えば女しかないので自国の女たちを輸出して東方の文物を入手していた

イタリアの諸都市も主力輸出商品は奴隷女でヴェネチアも8世紀にフランク王国と女奴隷をめぐって争っている
ヨーロッパのほとんどの国で主な輸出産業と言えば女奴隷の販売だったのだが、特に多いのがフランク人とガリシア人だった

543: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 12:07:06.69 0
スレイマンの正妃も地中海で捕まったやつだね
あの再び正妃を掠奪されたらいけないから奴隷を嫁にという発想は、皇帝が辞めさせられたときに備えて手に職をとならびオスマンの凄い弱気な発想でおもしろい
両方家臣から案として出された場合、他の国なら首が飛ぶ失礼さだw

544: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 12:13:28.42 0
あの再び正妃を掠奪されたらいけないから奴隷を嫁にとか意味不明

単純に外戚の台頭を防ぐために身寄りがいない奴隷を妃にしていただけだが

545: 世界@名無史さん 2018/01/20(土) 12:22:55.65 0
>>544
タテマエとしては

606: 世界@名無史さん 2018/01/27(土) 13:26:35.89 0
ローマ滅亡って戦争や侵略が原因じゃないところが現代的。
上の方のレスで、50年くらいで技術がすっかり失われたとあったが、それくらいでがらりと変わるのだな。
人で言えばこんなところか。

「属州のローマ市民だったアントニヌスさん(仮)一家。ゲルマン首長やイスラム政権のもとで暮らしていくうちに、風呂に入る習慣をはじめローマ的生活態度を徐々になくしていく。
三代目くらいのマルクス君(仮)が、ムスリム女性と結婚するために改宗、ムハンマド君に名前を改めて、以後の子孫は代々イスラム教徒。先祖のアンデンティティはすっかり忘れられた」

610: 世界@名無史さん 2018/01/27(土) 15:26:23.99 0
建国当初は生物学的実在だった「ローマ人」というものが、最後のほうでは理念上の存在になってたんだよな。
帝国に住んでるものは人種出身の別なくローマ市民。
帝国の枠組みが壊れたら、フランク王や西ゴート王の法にしたがう領民、という実態に即した存在におさまるのは当然だろうな。

613: 世界@名無史さん 2018/01/27(土) 18:12:24.75 0
中世人は風呂大好き

615: 世界@名無史さん 2018/01/27(土) 18:34:15.96 0
ゲルマンやスラブは商業施設や公共浴場に関心を持たず放棄したが、アラブ人はローマ時代のものを修築するのみならず自らもローマを模倣して作っている
ウマイヤ朝時代までエジプトやシリアではローマ時代とそれほど変わらない都市文化が維持されていた

622: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 00:26:41.76 0
>>1
>巨大建造物 → アーチすら作れなくなった

ゴシック建築の尖頭アーチの方が難易度高いぞ

624: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 07:54:24.17 0
>>622
ゴシック建築って、最も早いものでも11世紀で西ローマが崩壊したのは7世紀
4世紀は長い

625: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 12:08:14.11 0
西ローマ崩壊が7世紀??
626: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 13:05:59.06 0
>>625
ローマの元老院が名実ともに消滅したのが7世紀
目一杯、西欧におけるローマの存続を長くとっても7世紀(AD600年代)ってお話

ゴシックは中世後期の建築物だから、技術崩壊の反証たり得ない

627: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 13:09:59.54 0
11世紀あたりでも、建築はおろか彫刻でさえよく言ってアルカイックだよな、スペインでもドイツでも。
あそこからよくまあ、自生的技術でゴシック建築を中世後期には実現できたものだなぁ、と感嘆する。
200年ほどで科学技術が長足の進歩を遂げている。

628: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 13:49:12.03 0
アーチは技術であるけど、建物の見た目が変わるからあえて用いない場合もあったらしい
インドではイスラム的な美意識がある建物にアーチ使うけど、ヒンドゥー的な美意識が強い建物はアーチを使ってない(柱と柱を梁で繋いでる)

629: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 15:26:00.07 0
それはローマ帝国崩壊後にアーチが作られなかった説明にはなれないね
ゲルマン人の王たちは全ての面でローマ帝国を再現しようとしてるんだから

630: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 19:00:44.18 0
>ゲルマン人の王たちは全ての面でローマ帝国を再現しようとしてるんだから

政治や法律の面ではそうだろうけど、文化的にはもろゲルマンだぞ
コロッセオや凱旋門や水道橋など大規模建築もなくなったし、風呂に入る習慣も廃れたしな
宗教では北欧と違ってすんなりキリスト教化したけど

632: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 19:40:41.02 0
>>630
文化的にもろゲルマンなのは、ローマ文化を再現出来なかったからだろ
ゲルマン文化を志向してるならラテン文字がステータスになるはずがない

634: 世界@名無史さん 2018/01/28(日) 20:04:21.12 0
ローマ文明が一旦完全に技術が継承されずに滅亡したとしたら、ヨーロッパの都市ってロシアも北欧もドイツもイタリアもどうやって出来ていったのか
イスラム圏の都市とも全く異なる、しかし古代ローマの都市ともまた違う事は確か

641: 世界@名無史さん 2018/01/29(月) 08:14:11.39 0
そもそも、ローマ帝国におけるローマ人とは何者か
という本質的な話に

642: 世界@名無史さん 2018/01/29(月) 11:50:41.93 0
ローマ人とはローマ帝国である

643: 世界@名無史さん 2018/01/29(月) 12:56:03.86 0
よくローマ市民権の有無だと言われるけど違和感ある
アルミニウスも市民権もってたけどゲルマン人だし、アントニヌス勅令以降はそこら辺が特に酷くなる一方
ローマに対する愛国心の有無のほうがまだ納得できる

648: 世界@名無史さん 2018/01/29(月) 18:06:23.76 0
ローマ市民権の有無とそれに拠ったアイデンティティを抱いているかどうかかな
アルミニウスはゲルマン人としての自己を優先したけど、同じくローマ軍入りしていた弟のほうはローマにそのまま忠誠を果たし
アルミニウスとの戦闘前の会談でもローマの偉大さを説いたというのが印象的

663: 世界@名無史さん 2018/02/04(日) 18:47:32.61 0
中世のキリスト教史観だとカエサルってどういう扱いなの?

664: 世界@名無史さん 2018/02/04(日) 22:23:58.08 0
扱いに困る人じゃね?
キリスト教的に特別悪いことはしてないから批判もしないけど、独裁者だから賞賛もできない

666: 世界@名無史さん 2018/02/04(日) 23:39:14.66 0
ネロ、ディオクレティアヌスはボロカス
コンスタンティヌスは名君扱い
テオドシウスは大したことやってないけどキリスト教を国教化したから大帝と呼ばれる
ちなみにトラヤヌスはキリスト教史観でも名君

667: 世界@名無史さん 2018/02/04(日) 23:40:11.55 0
アレクサンドロスはローマでもキリスト教世界でもイスラム世界でも大英雄

715: 世界@名無史さん 2018/02/16(金) 21:58:26.82 0
>>667
アレクサンドロス大王の英雄譚も良いけど、個人的には十字軍の方がワクワク感が半端ない
異教徒ぶっ倒して聖地奪還とかこれ以上のロマンはないわ
聖十字架を発見した騎士たちの感動も一入だったろう

725: 世界@名無史さん 2018/02/19(月) 21:22:58.24 0
>>715
とかいう坊主の釣りに騙されて、中東の野晒し死体に成り果てぬ

736: 世界@名無史さん 2018/02/20(火) 22:06:49.54 0
サラセンやバイキングが跋扈する時代はローマ一強時代に比べて地中海貿易が衰退したかというと、そうではなさそうだ
この時代からイタリアは多強時代に突入して都市国家が発展してルネサンスにつながっている
モンゴル侵攻とペスト大流行が13世紀で、この時代にベネチアとジェノバは地中海の覇権を巡って衝突をした
基本的には良くも悪くも世界貿易は拡大し続けているのだろう

737: 世界@名無史さん 2018/02/20(火) 22:17:39.68 0
でもイスラム海賊がヒャッハーしてるからローマ時代のほうがいいな
ポンペイウスみたいに海賊一掃してくれないと安心できない

738: 世界@名無史さん 2018/02/20(火) 23:20:24.92 0
地中海をイスラムに抑えられたのでカール大帝はゲルマニアに活路を求めた
サグセン戦争によりドイツが建国するとそれに影響されてポーランドやロシアも建国して東欧が定住化文明化していった
蛮族らが定住化したのでモンゴルが攻めてきても民族大移動は起きなかった

かつてプトレマイオス朝によってエジプトが地中海の穀倉化すると、黒海北岸のボスポロス王国は穀物輸出競争に敗れたので、ギリシャ人による黒海北岸の農業開拓は停滞してしまった

740: 世界@名無史さん 2018/02/21(水) 12:28:12.06 0
>>738
「ヨーロッパ」の領域が800年ぶりに東へ拡大したのはイスラムのお陰か

742: 世界@名無史さん 2018/02/21(水) 16:40:58.15 0
>>740
地中海から締め出されたのでヨーロッパで拡大せざるえなくなった

ギリシャ人の場合はアレクサンドロス大王がオリエントを征服したのでヨーロッパへ移住する必要がなくなった
アレクサンドロス大王の征服がなければおそらくアナトリアではなくウクライナがギリシャ化したかもしれない

757: 世界@名無史さん 2018/02/22(木) 22:38:15.34 0
>>742
ポカイア人の南フランスやドーリス人のシチリアへの入植も知らないんですかヤダー
オリエント地方の入植もアレクサンドロス以前から始まっていてペルシャ軍も歩兵の主力部隊はギリシャ人なんですけどね

引用元: ・ローマ帝国滅亡から暗黒の中世へ