2回戦は修徳戦。
この秋から監督が代わった修徳がどんなものか、まったく想像つかなかったものの、最近修徳の名前をあんまり耳にしないからそこまでの接戦にはならないかな…と淡い期待をしていたら痛い目に遭った。
試合は、初回、早実先発の中村君が修徳打線を三者三振に打ち取る上々の立ち上がりから始まる。
しかし、2回表、悪夢が待っていた。
修徳の先頭打者のレフトへの大きな当たりを目測を誤り、レフトオーバーのツーベースにしてしまう。
その後にフォアボールも出しランナー1・2塁にすると、1アウト後に、修徳にダブルスチールを決められてしまう。
タイミングは三塁アウトに見えたけれど、セーフにされ、ちょっと嫌な雰囲気が漂う。
すると、スクイズを決められ、さらにサードからファーストへの送球が逸れる間にもう一人のランナーにもホームを狙われる。
これは辛うじてアウトにしたけれど、修徳に好きなようにやられてしまった。
こういうときは負の連鎖が起きるもの。
パスボールでランナーの進塁を許すと、今度はセカンドゴロを弾いてセンター方向に転々とする間に追加点を許してしまう。
まだ2回なのに何を焦ってバタバタしてるんだ、と。
去年までなら頻繁に守備のタイムを取ったり、バッテリー間のタイムを間を取って落ち着くことができたけれど、今年からタイムのルールが変わって、自分たちで落ち着くことが難しくなった。
その影響を受けたような時間だった。
ほかの学校の試合を見てると、守備のタイムが取れない代わりに、野手が靴紐を結び直すためにタイムを取ったり、(わざとではないかもしれないけど)ブルペンで悪送球して試合を止めたり、熱中症対策の水を飲むタイムをとる光景をよく見かける。
昨日見に行った東北大会でもそうだったので、参考にしても良いかもしれない。
この2点がその後、重くのしかかる。
早実打線は修徳先発の築田君の前にランナーを出すことも難しく、打った当たりはことごとく修徳守備の定位置に飛び打ち取られる。
ファーストストライクを簡単に見逃して、怖さもない。
7回まで喜澤君の散発の2安打と川上君がショートゴロ悪送球で出塁しただけに抑えられる。
築田君を攻略する手がかりも見えない、完全に負けムード。
ただ、そんな中、早実先発の中村君が3回からは完全に立ち直り、8回まで14奪三振を記録し、修徳打線を封じ込める。
すると、8回裏、早実はツーアウトから山中君が痛烈なレフト前ヒットを放ち、これが早実打線が目覚めるきっかけになった。
山中君は前の打席も大きなセンターフライを打つなど当たっていただけに、やっとヒットになった。
続く代打の増田君、國光君が冷静にフォアボールを見極め満塁にすると、川上君のショートゴロを久我山のショートが再び悪送球して同点に追い付く。
すると、中村君、喜澤君が連続でタイムリー!
8回表までに耐えていた中村君とこの日大当たりの喜澤君がこの試合終盤の鍵も握っていた。
特に喜澤君は右打ちが目立つけれど、この打席では三塁線の引っ張ったヒットだったので、打撃の新しい扉が開いた気がする。
このタイムリーで、増田君の代走で出場した中島君もよく走った。
さらに灘本君もセンター前にヒットを放ち、二塁ランナーがホームを狙ったものの、これは封殺されてしまった。
最後はアウトになったけれど、8回になってようやく、一歩先を目指す攻めの走塁が出てきて、こうした姿勢が大量得点につながった。
打てなきゃ走るしかない。
その点で言うと、この展開なら8回に来るまでに順番に打席に立ってバットを振るだけでなく、脚のある選手がセーフティを試みたり、なんか工夫をしてもよかったと思う。
いずれにせよ、辛い場面でも集中して耐えに耐えて勝てて良かった。
きっと今後に生きるはず。
次は昭和戦。
エース小林君がここまで2試合とも先発、ショート塚本君とファースト境君が1年のときから出場していて、境君はここまで打撃好調というくらいの情報しかない
以前昭和が強かった頃の田中監督が、日大二高の監督を辞めて、昭和の指導者として戻ってきたらしい。
手強いかも。
「和泉監督、甲子園に行きたいです」