会社の変身

2012/05/27

 家電大手は大赤字を出し、日本企業の鼎の軽重を問われています。

 景気の影響で、業績の上下はありましょうが、その範囲を過ぎている気がします。ソニーもパナソニックもシャープも生き残るため一所懸命でしょうが、今までの努力とは違う努力が求められると感じます。

 デジタル時代になって、富士フィルムやコニカは、そのままでは企業の存続が出来ず、富士フィルムは化粧品会社に変身し、コニカは消滅しました。

 今迄も、時代の変遷に従って、業種を変え、生き残っている会社も沢山あります。カネボウは、現在の人には化粧品会社と認知されていますが元は鐘淵紡績鐘紡という紡績会社でした。

 北九州市にあった、焼酎の大五郎を作っていた協和発酵は、サプリメントの製造販売会社になっています。タバコの日本専売公社は、禁煙風潮から、JTのジュースや加工食品会社になりました。

 富士電機は今あるのかないのか知りませんが、子会社の富士通、孫会社の富士通ファナックとして日本を支えています。

 八幡製鉄や住友金属などの製鉄会社は、合併を重ね、新しいエネルギーを生み出し新日鉄やJFEとして大きく存在しています。

 電源開発は戦後大きなダムを作り、私の憧れでした。現在は石炭火力発電所として存続していますが、国策会社として社員の腕の振るいようがない管理のみの会社になって意気消沈していると言う人がいました。

 発展は変身から生まれると言っても良いのではないか? 今迄の権威をそのまま背負っているようでは、次の時代の発展は望めないようです。

 受験秀才の若者・マニュアル人間では、価値を過去の栄光に求め、勤務先の会社を変身させることが出来るだろうか?

 変身といってもアニメや漫画で「変身」と掛け声をあげるだけでは、現代のテレビ・新聞の様な「足引っ張り」になるだけです。売ろう売ろうから発想するのではなく、時代の新技術を生かし、役立つものを創り出す努力から生まれるものです。

 仕事をし、その利益で生活するのが現代ですが、利益・利益と目標にするのはさびしいですね。物事は右肩上がりだけで進むのではありません。運命というか、「人間万事塞翁が馬」のように、プラスはマイナスに、マイナスはプラスに理由も解らず、変わることもあります。

 右肩上がりの中国も右肩下がりになれば、どうなるでしょう?おそらく対処出来ず分裂解体でしょう? 日本の変身が次の時代を創るのです。