下町の製本屋さんのブログ -渡邉製本株式会社-

荒川区東日暮里の書籍製本会社 渡邉製本株式会社のブログです。
社長のほかに、社長の奥さんやスタッフもどんどん参戦します。

荒川区東日暮里の書籍製本会社 渡邉製本株式会社のブログです。
製本に関する技術的なトピックスや特殊製本事例を綴っていきます。
オリジナル製品「BOOK NOTE」の情報もお知らせします。

皆さんは福島県の銘菓
『ままどおる』をご存知でしょうか?

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素朴で懐かしい感じの飽きない味の
とても美味しいお菓子です。

実はこのお菓子には想い出があります。

もう大分前になりますが、初めて出版社から
本を出された著者の方が福島県在住でいらして、私達の会社にも「お礼に」と送って頂きました。

普段は加工の現場は陰に隠れて目立たないのですが、そのような場所にも思いをかけて頂いた
嬉しい想い出です。

記事担当:A

先日谷中の『ひるねこBOOKS』さんで「小さな出版物の『設計図』を作るワークショップ」に参加しました。

去年9月に第1回目があり、その時がとても楽しかったのでまた今回も。

セミナー講師は前回同様編集者であり、ライター、本に関してとにかく詳しい南陀楼綾繁(なんだろう あやしげ)先生。

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そして今回の参加者は私を含めて3名が前回から続けて参加。
独特の個性が光るMさん、そしてチャーミングな消しゴムハンコを作るIさん。
初参加の方はノルウェー語の先生Aさん、チェコ語の翻訳をしている Kさん、そしてはるばるつくばからいらした絵本講師(このような資格があるのですね)にして絵本の書店を営むFさんです。

普段の生活では知り合えないような職業や、自分とは違う世界を持っている人と知り合えるのもまたこうしたイベントの魅力です。

『フリーペーパー』『リトルプレス』『ZINE』…呼称は色々あります。

南陀楼先生が実物を沢山持って来てくれました。

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 レトロ印刷が最近は人気だそうです。

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必ずしも綴じてある体裁のものばかりではありません。
これは、袋に入っています。
見せ方が自由なのも良いところ。

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名画座のスケジュールがみっちりと。
ファンにはこの上なく便利です。


その後一人ずつ自己紹介とどんなものを作りたいか披露し、それについて先生がアドバイスして下さいます。
それから自分のテーマに沿った『設計図』ーどんな風に見せるか(綴じるのか、1枚の紙を畳んだものにするのかなど)、写真やイラストがある場合はどう配置し、文章はどこに入れるかを考えていきます。

私は毎回ここで自分の凡庸さと向かい合ってしまいます。
変わったものが良いという事でも無いのでしょうが、ありきたり? などとちょっと悩みます。


それはともかく、今もって紙媒体で自分の中にある何かを表現したい人が結構いるものですね。
自らの中にある『何か』を見つけるきっかけにもなる「小さな出版物」。

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こんなに素晴らしくは出来ませんが、私も冬眠中のような脳ミソに喝を入れて(でも気長に)実践してみましょうか。

記事担当:A

追記
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南陀楼綾繁先生の最新刊です。
膨大な読書体験の中からおすすめ本を検索する
頭の中のファイルはどのようになっているのでしょうか?
「ひるねこBOOKS」店主の小張さんは写真の『本の雑誌』に寄稿しています。
開店して2年ですが、注目の本屋さんです。






 








「立春も過ぎたというのに寒いですね」
というのは、この時期ニュース番組の天気予報で毎年のように繰り返されるフレーズですが、
この冬は本当に寒さが厳しいですね。

東京でも2度雪が降ったので、湿っているような気がしますが、暖房器具を使う室内はカラカラです。
毎日湿度計を見ては慌てて加湿器のスィッチを
入れています。

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以前のブログでも書きましたが、書籍の製本を
する我々には湿度の低さは少々頭の痛い問題です。

ハードカバーの本の中身と表紙を貼り付ける際に使用した糊の水分が乾燥により
急に飛びますので、紙に収縮が加わって反りが出る事があるのです。
ひとくちに「紙」と言ってもそれぞれの種類で個性があるので、伸縮率もそれぞれ
異なります。
表紙と見返しの組合せは無数にありますので、正直作ってみるまで分からないのです。

紙も1年中同じ状態ではない。
「生き物」なんです。

さて、弊社のオリジナル商品『BOOK NOTE』ですが、まっ平らに開くのは元より
360度まで開いて2つ折りにする事が出来る、しかも固い表紙で壊れにくい、
この特徴を出す為には機械加工では不可能なため、1冊ごとに職人が手作業で
表紙と中身を貼っています。

そのため、乾燥した状況では内側にふっくらした反りが出る事があります。

そうした場合は写真のように反対側にならしていただけると元に戻ります。
少しづつ。
そうっと。
試してみて下さい。

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エアコンの風がもろに当たる場所に置きっ放しにしない、などお気遣い頂けたらとても嬉しいです。

記事担当:A

のっけから写真を出してしまいます。
B4刷毛①
長さというか巾が35cmもある巨大な製本用の刷毛です。
めったに見られるものではありません。
この刷毛、当社にあるものではなくて、何回かこのブログで紹介させていただいている、手丁合職人さんの持ち物で、前から興味があったので借りてきてみました。

B4刷毛②
B4刷毛③
小さい刷毛は六寸刷毛といって、当社の膠用のものです。それと比べても、大きさが分かると思いますし、2枚目の写真の本はA4判ですのでいかに巨大かがよくわかりますね。
これはB4判サイズの貼込(のり差し)に使うためのもので、1回刷毛を差すと一度で全巾を塗ることが出来てしまうというすごいものです。
製本用語事典での刷毛の説明でも3寸・4寸・6寸・8寸(24cm)の4種となっていて、こんなに大きい刷毛の記述はありません。
B4刷毛④
手に持ってみると、いかに大きいか。そして、結構重いのです。これを自在に操るのは、やはり慣れた熟練の職人さんでないと無理でしょうね。

話は飛びますが、先日、イタリア・フィレンツェで製本工房をなさっている知己のあるお二人がうちの工場を訪ねてくださいました。その際、日本の製本用の刷毛の、のり差し用・膠用・ボンド用と別れているその多種さに驚かれていました。
ヨーロッパではこれほど製本専用の刷毛はなく、一般の塗装用の刷毛の中から使い勝手の良いものを選ぶことが多いそうです。
日本は古くからの毛筆の文化があり、色々な動物の毛で筆を造る技術が根付いていますから、製本用の刷毛などもできたのでしょうか?それとも日本人特有の物を極める性格からなのか・・・・?
弊社でも、最近は写真の熊の毛の刷毛なども余り使わず、プレスチック製の安価なボンド用刷毛を使うことがもっぱらになってしまいました。
でも、せっかくあるのですから、いいものは大切にしなくてはいけませんね。
(記事担当:社長)

手丁合の匠の記事

今年も台東・荒川・足立・墨田・葛飾の5区共催の「TASKものづくり大賞」に応募しました。
初参戦の昨年は初めてのオリジナル製品の「BOOK NOTE」で参加したのですが、今年は、第2弾目のオリジナルノートで参加です。
なにせ、11月に出来たばかりの商品ですので、名前と販売価格が決まっているだけで、キャッチコピーやパッキングなどこれから決めていこうという不完全なものです。
そうそう、新しいノートの名前は「NÚtta」 ヌッタ といいます。その由来はウェブサイトにアップするときにご説明しますが、これを審査にぶつけたのです。

そのTASKの一般審査会が先週の9日の土曜日に 代々木公園のプロムナードで開催されました。これは、応募作品(商品でしょうね)をすべて展示して、通りすがった一般の方に審査していただくという催しです。
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会場と展示の様子はこんな感じです。
こちらで、商品の説明を直にお話ししながら、300人の方のアンケート審査を受けたわけです。
2枚目の写真の、真ん中の白いノートが「NÚtta」です。左隣は、私のお友達の馬場君の会社「BACK STREET FACTORY」さんの新商品の組み立てティッシュケースです。遠目で分かりにくいですが、厚い特殊紙をレーザーカットで加工してあるオシャレなものです。

そうです、ウチの製品の説明がまだですよね。
ヌッタはA5判の上製本仕立てのノート。中身は208頁で方眼が印刷してあります。そして、三方の切口を染料で色を着けて、更に同じ色のゴムバンドを表紙に付けてあります。色塗りは職人が刷毛で丁寧に塗っています。
外観では見えませんが、見返しも同じ色で統一してあります。
表紙は背は開きがよい、背抜き式になっています。用紙は竹尾のクロコGAという紙でそれにマットPPを施しただけの、あえて白色のみのシンプルな仕上にしました。
色塗りノート
こんな感じの製品です。
まだ、本当になにも商品の説明広告など付いていませんし、ラッピングも未定です。
販売する体制が整いましたら、ウェブサイトにアップしますが、多分、春になってしまうのではと・・・・・・・。

TASK大賞の審査は先行して専門審査員の審査が行わてていまして、それに一般審査の結果が加味されて、12月中に選考結果が発表されるようです。そちらの内容は、また後日報告いたします。賞がもらえると嬉しいのですが・・・・。楽しみに待つことにしてみます。

(記事担当:社長)






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