今はほとんど使われなくなってしまった「道具」達が、ウチの工具棚にひっそりと横たわっています。
その中から取り出してみましたのが、この写真の道具です。勿論、製本道具ですが、みなさん、何に使うための物かお分りになりますか?  
                                                                               
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これは、「イチョウ」(イチョウの刃とかイチョウのコテ)という道具です。イチョウの葉に形が似ていますでしょう?
現在のように機械化されていなかった時代、多分昭和20年代までのことだと思いますが、この「イチョウ」を熱して、上製本の表紙のノドに先端を押し付けてこすり込み、溝を付けていました。今でも、製本用語で、溝を入れることを「イチョウをつける(入れる)」と言っているのは、この名残でしょうね。
使い方は、下の写真みたいなイメージです

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今の「フォーミングマシン」という、プレスと溝入れの工程が同時に出来てしまう機械があることを考えますと、昔は、やはり人海戦術で製品をつくっていたんだと思いを馳せてしまいます。

我が社に残っている「道具達」「古い機械達」は、引き続き折をみて紹介していきたいと思っています。
(記事担当:社長)

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