2006年03月24日

ジパング 22巻

マンガ「ジパング」の最新刊22巻をやっと読みました。

「みらい」を長く離れていた角松二佐ですが、ついに帰還。そして「みらい」の乗員たちは、上陸した島で、アメリカの海兵隊と遭遇することに…。

一度は叛乱のあった「みらい」ですが、また今後の展開が気になります。

今回は、巻末付録として、かわぐちかいじインタビュー「日本人とは何なのか」が収録されています。このインタビューは読者の聞きたいことをちゃんと聞いていて良かったです。他のマンガ、漫画家についても言及しています。でも一体何巻まで続くのかは分かりませんでした。

ジパング 22 (22)

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2006年03月16日

のだめカンタービレ 14巻3

二ノ宮知子作のマンガ「のだめカンタービレ」は、ちょっと変わっているがピアノの才能がある野田恵(通称のだめ)と、世界的な指揮者を目指す千秋真一を描いた作品。

11巻くらいまで読んでいたのですが、最近やっと最新刊14巻まで読むことができました。

のだめと千秋がヨーロッパに行ってからさらに登場人物が増えてちょっと飽きてきていましたが、また面白くなってました。

千秋が抵抗をあきらめたために、のだめとの関係が変わってきました。これからどうなるんでしょうか。

たぶんこのマンガもいずれ映画化されるでしょうね。音楽をどうするかが一番難しいですが。

のだめカンタービレ (14)

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2006年03月11日

1984年4

今日の一冊『1984年』

1984年、世界は三つの超大国に分割されていた。その一つ、オセアニア国の役人ウィンストンは、<偉大な兄弟>に指導される政府が情報を完全に管理するという体制に反発し日記をつけ始めるが…。

1984年というのは、この小説が書かれた当時からすれば近未来の時代に当たります。イギリスの作家ジョージ・オーウェルが冷戦下に書いた作品で、全体主義の恐ろしさを風刺していると言われていますが、現代においてもこれが示唆するところは大きいです。

小説とは思えないほど理論体系が整っていてまるで論文のようですが、面白く読めます。さまざまな事柄、特に歴史とは何かということについて考えさせられます。

映画「未来世紀ブラジル」との共通点は多いです。小役人の主人公、情報を統制する政府、巨大で無機質な政府施設、気送管、女性との出会い…。読む前にこの映画を見ておいたほうがよいかもしれません。

1984年

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2006年02月16日

ハサミ男4

今日の一冊『ハサミ男』

美少女連続殺人の猟奇犯として世間を騒がせている「ハサミ男」は、三番目の犠牲者を定め、彼女をつけ狙っていた。ところが、なぜか彼女は「ハサミ男」と同じ手口で殺されていた…。

殊能(しゅのう)将之という覆面作家のデビュー作で、メフィスト賞受賞作。去年映画化されたようですが、あまり評判は芳しくないようですね。

猟奇殺人を扱ってはいますが、癖のある独特な文体のため、軽快な感じを与えます。やみつきになりそうな文章でしたが、次作『美濃牛』は面白いんでしょうか。

とてもうまくできているミステリーだと思います。予備知識なしで読んだほうがよいと思います。

どこからがネタバレになるか分からないので、ここから先は、これから読もうという方はご覧にならないでください!

ハサミ男


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2006年02月13日

1973年のピンボール3

今日の一冊『1973年のピンボール』

ピンボールやジェイズバー、双子の姉妹との別れがやってくる。それはやがて来る1つの季節の終わりだった。デビュー作『風の歌を聴け』から『羊をめぐる冒険』に続く1970年代三部作のうちの第二部。

とりあえず三部作読んでみて面白かった順に並べると、
『風の歌を聴け』<<<『1973年のピンボール』<<『羊をめぐる冒険』
という感じになります。

『風の歌』に比べればこの作品は割と楽しめました。抽象度はかなり増していますが。配電盤、ピンボールとの再会など…。

この三部作はさらに、1980年代を描く『ダンス・ダンス・ダンス』につながっているようです。ネットで調べたらいくつかのサイトで村上春樹の人気作品の上位にランクしてました。

村上作品って、読む前に気合入れてさあ読むぞって感じではなく、好きなときに本を開いて楽しむって感じですね。

1973年のピンボール

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2006年02月11日

氷壁2

今日の一冊『氷壁』

魚津とともに前穂高の難所に挑んでいた小坂は、突然ザイルが切れて墜死した。魚津はザイルが切れた原因をつきとめようとし、小坂が思いを寄せていた美那子の夫が実験を行うことになる…。

僕は見てませんが現在NHKでドラマ化されている原作。当時登山ブームを巻き起こしたという作品。井上靖の作品は一度読んでみたいと思っていたのでいい機会でした。

恋愛小説ともミステリーとも登山小説とも言われるようですが、僕はどの要素も楽しめませんでした。

恋愛の面でいえば微妙な感じです。主人公の最後の行動の意味がいまいちわかりませんでした。

そして結局最後までザイルがなぜ切れたのかはあいまいなままでした。

この小説の舞台である上高地や穂高には行ったことありますが、登山の詳しい描写は読んでいてあまり面白くなかったです。分かる人には分かるのでしょうが。

氷壁

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2006年02月05日

コーヒーもう一杯4

今日の一冊「コーヒーもう一杯 1巻」

明日に旅立つその前に、一杯のコーヒーを。コーヒーをめぐる、一話完結型の物語集。月刊コミックビームにて連載中の「コーヒーもう一杯」の単行本第1巻。

昨年、毎日や朝日の書評にも取り上げられた漫画。人に勧められたこともあって読んでみました。

まず目に付くのがその個性的な絵。ちょっとレトロな雰囲気もあって独特の世界観に誘われます。

題名の通り、物語には必ずコーヒーが登場します。ファンタジー色の強い物語もあります。どの物語も、コーヒーのように味わい深く心温まります。もちろん、コーヒーも飲みたくなります。

読み終わった後も余韻に浸り、また読み返したくなる作品でした。

同時発売の「口笛小曲集」も読んでみなければ。

コーヒーもう一杯(1)

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2006年01月29日

風の歌を聴け2

今日の一冊『風の歌を聴け』

1970年の夏、東京の大学から海辺の街に帰省した僕は、ジェイズ・バーで友人の<鼠>とビールを飲み、そこで介抱した女性と親しくなる。青春の中のひと夏を描いた村上春樹のデビュー作。

『羊をめぐる冒険』が面白かったので、さかのぼってこの作品を読んでみました。

読み終わってまず、とらえどころのないストーリーだと思いました。最後までなにかよくわからない感じでした。『羊をめぐる冒険』につながる第一部だから読んだというだけで、そうじゃなかったらほとんど意味がなかったのではないかと思いました。

風の歌を聴け

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2006年01月28日

99%の誘拐3

今日の一冊『99%の誘拐』

病床にあった男が、数年前の事件のことを手記に書いて生涯を終えた。その事件とは、息子が誘拐され身代金を要求された事件であった。その手記をきっかけに、別の事件が始まろうとしていた…。

この本が書かれたのはかなり前ですが、なぜか一昨年に再販。そして「この文庫がすごい!2005」で1位に選ばれ、再びベストセラーに。この前の仙台乳児誘拐事件でこの本が参考にされた可能性があるという報道もありました。

著者の岡嶋二人は、その名の通り、二人の作家の合同ペンネーム。岡嶋二人といえば、僕はNHK教育で随分前にドラマ化された「クラインの壷」(原作未読)を思い出します。あのドラマ怖かったなあ。誰か見てた人いるんでしょうか?

『99%の誘拐』は、特に面白い作品とは思いませんでした。つまらなくはないですが、ハラハラしながら読むということはなかったです。かといって意外性などもなく。

当時のハイテクが駆使された誘拐を描いていますが、今からすれば少し古臭く感じます。また、誘拐する側、される側、どの人物の描写もいまいちでした。ラストは悪くないと思いますが。

99%の誘拐

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2006年01月11日

アイルランドの薔薇4

今日の一冊『アイルランドの薔薇』

アイルランドの南北統一を掲げる武力勢力NCFの副議長が、湖畔にある宿屋で殺された。宿泊客たちの中に犯人がいることになり、日本人科学者フジが事件の真相を探る…。

『扉は閉ざされたまま』でこのミス2位にランクイン。著者の石持浅海は、「クローズドサークル」(閉ざされた空間での殺人事件。「嵐の山荘」などがその代表)の名手と言われています。「クローズドサークル」作りは、あくまで謎解きという、推理小説の目的のお膳立てとして存在するものですが、著者の作品はそれ自体も小説の目的となっている点が評価されているのでしょう。

この作品でも、北アイルランド問題という政治的状況からそのような状態が作り出されています。登場人物が少ないので犯人探しに意外性は少ないかもしれませんが、ラストでそれ以上の謎が次々と明らかになるところは見事です。

僕は推理作家の良し悪しを判断する時はその作家のデビュー作から読むという変な習慣があるのですが、このデビュー作を読む限り、他作品も期待できます。

アイルランドの薔薇

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