衆議院は2月5日(木)の本会議において、「シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議案」(林幹雄議員外14名提出)を議題とした。提出者林幹雄議員が趣旨弁明を行った後、定数475人の議員たちが全会一致で可決した。
 一方、参議院も昨日2月6日(金)の本会議において、「シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議案」(中川雅治議員外14名発議)を議題とした。定数242人の議員中、投票総数231・賛成票231・反対票0で可決された。欠席または棄権した議員は11名。自由民主党7名(鴻池祥肇・吉川ゆうみ・長峯誠・水落敏栄・猪口邦子・島尻安伊子・長谷川岳)、民主党・新緑風会1名(尾立源幸)、無所属クラブ1名(水野賢一)、生活の党と山本太郎となかまたち1名(山本太郎)、そして各派に属しない議員1名(山崎正昭)であった。(参考:http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/189/189-0206-v001.htm
 決議内容は両議院とも大差はなかった。
シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議案(第一八九回国会、決議第一号)
 今般、シリアにおいて、ISILが二名の邦人に対し非道、卑劣極まりないテロ行為を行ったことを強く非難する。
 このようなテロ行為は、いかなる理由や目的によっても正当化されないものである。我が国及び我が国国民は、テロリズムを断固として非難するとともに、決してテロを許さない姿勢を今後も堅持することをここに表明する。
 我が国は、中東・アフリカ諸国に対する人道支援を拡充し、国連安保理決議に基づいて、テロの脅威に直面する国際社会との連携を強め、これに対する取組を一層強化するよう、政府に要請する。
 さらに、政府に対し、国内はもとより、海外の在留邦人の安全確保に万全の対策を講ずるよう要請する。
 最後に、本件事案に対する我が国の対応を通じて、ヨルダンを始めとする関係各国が我が国に対して強い連帯を示し、解放に向けて協力してくれたことに対し、深く感謝の意を表明する。
 右決議する。 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/ketsugian/g18913001.htm

シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議
 今般、シリアにおいて、ISILにより二名の邦人に対し非道、卑劣極まりないテロ行為が行われた。本院は、この許しがたい暴挙を、断固非難する。また、御家族の御心痛を思えば言葉もなく、誠に無念、痛恨の極みであり、深い同情の念を表明する。
 このようなテロ行為は、いかなる理由や目的によっても正当化されるものではない。我が国及び我が国国民はテロリズムを断固として非難するとともに、決してテロを許さない姿勢を今後も堅持することを本院はここに表明する。
 我が国は、中東・アフリカ諸国に対する人道支援を拡充することにより国際社会の平和に寄与するとともに、国連安保理決議に基づいて、テロの脅威に直面する国際社会との連携と取組を一層強化するよう、政府に要請する。
 さらに、政府に対し、国内はもとより、海外の在留邦人の安全確保に万全の対策を講ずるよう要請する。
 最後に、本院は、我が国国民を代表し、本件事案への対応に際し、ヨルダンを始めとする関係各国、国際機関及び関係者によって示された強い連帯と、解放に向けてなされた協力に対し、深い感謝の意を表明する。
 右決議する。http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/189/150206.html


閑話休題(それはさておき)


衆参両議院が邦人2名の解放に向けてなされた「ヨルダンを始めとする関係各国」の協力に感謝する旨を決議案に記す中、共同通信が非常に興味深い記事を配信した。
トルコ、後藤さん拘束場所把握 日本に伝達、解放交渉も実らず
(日経 2015/2/6 12:57)
 【アンカラ=共同】トルコのチャブシオール外相は4日、首都アンカラで共同通信と単独会見し、過激派「イスラム国」による邦人人質事件でトルコ政府が「信頼できる仲介者」を通じ、解放に全力を挙げていたが実らなかったと明らかにした。トルコの情報機関が後藤健二さん(47)と湯川遥菜さん(42)が拘束されていた場所も把握し、全て日本政府に情報提供していたとも語った。具体的な場所は外相自身も知らされていなかったという。
 人質事件以降、外相が日本メディアと会見するのは初めて。拘束された後藤さんと湯川さんの解放交渉の仲介役として鍵を握るとみられていたトルコ政府による協力の事実が明らかになった。
 安倍晋三首相は1月20日、トルコのエルドアン大統領やヨルダンのアブドラ国王と電話会談し、邦人解放に向けた支援を要請したが、日本政府は具体的なやりとりは明らかにしていない。
 後藤さんらの拘束場所についてはシリア北部ラッカなどが指摘され、後藤さんはトルコ南部の国境検問所近くまで移送されたとの情報もあった。
 外相はシリアとイラク両国内に「われわれの情報網がある」と明言。イラクで昨年、イスラム国に拘束されたトルコ総領事ら49人を同国の情報機関が救出に成功した事例に言及。この際に協力を得た仲介者を通じて情報収集を進めたと述べた。仲介者は地元部族長などとみられる。
 その上で、人質の日本人2人とヨルダン軍パイロット、カサスベ中尉(26)の解放に向けてヨルダンを含めた3カ国が連携し「できる限りの努力をし、あらゆる協力を行った」と述べた。
 イスラム国については「残虐なテロ組織」と非難。「話し合いができる正式な政府でもなければ、きちんとした指導者もいない」と指摘した。
 外相は今年4月に訪日する予定という。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM06H1S_W5A200C1EAF000/より転載

上記決議文のアンダーラインを引いた部分に「日本政府には真剣に邦人の生命及び自由を守るべく行動するよう要請する」といった文言を入れ、「ヨルダンを始めとする関係各国」の部分を「トルコを始めとする関係各国」に書き換えることができる知識・見識・肚識(勇氣)を両院の皆さんには持っていただきたい。

テロを許さない姿勢として、先に首相が表明したテロ対策強化に向けた取り組みや中東地域での情報収集力を強化すること、そして当該地域への人道支援も必要であろう。しかしながら、私たち日本の民衆の命と生活を守ることが最優先。先ず「人道支援」が必要なのは、日本国内の避難者約23万人ではありませんか。(参考:http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat2/sub-cat2-1/20150130_hinansha.pdf
(参照:流れのままに「優しさの日に」(2005年5月30日)


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