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 実家の本棚で懐かしい雑誌を見つけた。かつてあった「月刊OUT」という雑誌だ。
 1977年に創刊し、1995年に休刊した。発行元はみのり書房。
 アニメ雑誌の草分けとして、古いアニメファンに知られた同誌だが、創刊当初はそうではなかった。
 既存の雑誌の概念にとらわれず、面白いことを悪のりしながら載せていこうという趣旨だったかと記憶している。
 創刊号が売れず、2号の宇宙戦艦ヤマト特集が大売れ。ヤマトファンだった当時中学1年生の私は本屋に買いに走ったのだが、売り切れで手に入らなかった。
 創刊5号で二匹目のどじょうを狙って出版されたのが、写真の9月号だ。
 創刊2号の特集が、けっこうまじめに宇宙戦艦ヤマトを解説したり論じていたのに対して、5号はOUTらしく悪のりしていたねえ。
 下のグラビア? をご覧あれ。


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 ヤマト乗組員を下着で登場させて、完璧にふざけている。作中には出てこないので想像で描いたものだ。


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 ちょっと拡大したのがこれ。
 沖田艦長は日本男児だねえ、赤ふんどしだ。徳川機関長もふんどし。しかし、老人だからふんどしというのはいかがなものか。西暦2199年という未来の物語だからねえ。
 両手足がサイボーグの真田が鉄腕アトムパンツなのも笑えるねえ。 
 他にも、主人公の古代進を犯罪人として法廷で裁く漫画が載っていたり、パロディ満載。


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 ヤマト特集以外の記事もパロディで一杯だ。
 上は、映画「2300年未来への旅」のパロディ。


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 色々な映画に出てきた宇宙人を集結させてみたり。
 このイラストは、今や大学教授となった漫画家の板橋しゅうほう氏のデビュー当時のものだ。


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 巻末には、不人気投票カードがついている。
 このように全篇に渡りふざけているんだけれども、当時は通にしか知られていない海外のSF映画も紹介していたりと、情報誌としての側面もあった。
 その後、アニメ特集は売れるという経営的な理由から、アニメ雑誌へと変貌してしまうのだが、それがなかったらサブカルチャー誌になっていたのではないかと思う。出発点の精神はやや似ていたものの「宝島」になれなかった雑誌と言えるかもしれない。
 こういう雑誌は今後(当時もだけど)成立しにくいだろうから、せめて心にその存在を留めておこうと思う。
2010.12.9