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4日のNHK「あさイチ」で、”統合失調症、ベニシアと娘13年の闘病”という特集がありました。

精神の疾患の「統合失調症」は、100人に1人が罹る身近な病気の割りには、その実態が世間ではあまり知られていません。

それは、いわゆる精神病なので世間体が悪く、患者の家族はそれを隠しがちなこと、また人に危害を加えるのではないかとかの恐怖感のイメージから、社会も目を逸らしがちだからでしょう。

しかし、統合失調症を隠さず公表する人も増え、治療法も進歩していて、社会復帰できる患者さんも増えているそうです。

今回の「あさイチ」では、ハーブ研究家のベニシアさんの娘やお笑いコンビの「松本ハウス」のハウス多賀谷さんのケースなど紹介しながら、統合失調症の現状など報告していました。

「統合失調症」は、10代後半から20代の思春期に発症する人が7~8割りを占める精神の病気です。

その原因は特定されていませんが、遺伝の素質がある場合もありますが、若い世代が置かれる受験や卒業・入学のストレスなど環境因子の影響が大きいそうです。

症状としては、

・幻聴、幻覚妄想
・記憶力、集中力の低下
・感情の起伏がなくなる、意欲の低下

などですが、それらは躁うつ病やうつ病、認知症と似ているため、医師でも診断が難しく、統合失調症と気づかずに重症化してしまうケースも多いそうです。

本人も家族も気づかない場合があります。
(不登校という形で現れる場合もあります)

発症後5年以内に適切な早期治療をすれば、再発率を1/3にまで抑えられますので、いかに早期に気づき、治療を開始できるかが重要です。


家族の患者へのかかわり方も重要です。

ハーブ研究家のベニシアさんの場合、娘のジュリーさん(38歳)が14年前に24歳で発症しました。

シングルマザーとして、息子さんを出産した直後だったそうです。

幻聴や妄想があり、「運命の人が天国で私を待っている」などの考えが浮かび、妄想がひどい時は家族に刃物を向けることもあったとか。

ベニシアさんは、初めは娘がドラッグを飲んだのかな、と思ったそうです。

娘のジュリーさんは、現在は京都の実家でベニシアさんと一緒に暮らしていますが、2年前までは外に出られず、引きこもっていました。最近はベニシアさんと出かけられるまでになり、ベニシアさんは近所の人に隠さず病気のことを伝えています。

そのベニシアさんですが、ジュリーさんの発症当初は幻聴につき合わされ戸惑うことも多かったようですが、3年も経つとジュリーさんのペースで物事を考えられるようになったそうです。ジュリーさんの息子のジョー君(14歳)も、母親に理解できるように、日々の出来事をゆっくり説明するようにしていました。

また、ベニシアさんはジュリーさんの気持ちを代弁するエッセイを書き溜めて来ていますが、そのエッセイは精神医療の現場に大きな反響を呼んでいます。

その中で、「娘がものすごくピュアになるので、自分は心が開ける」と語っていました。

統合失調症の専門医も、ベニシアさん一家の様子を、「患者のペースを大事にしながら、家族が振り回されることなく、ほどよい距離をとって接しているのがよい」と高く評価していました。

統合失調症は、治療と回復に長い時間がかかる精神疾患なので、家族や仕事仲間など周りは決して本人を焦らせず、一方自立心も尊重することが大切だと、専門医は言っています。


お笑いコンビ「松本ハウス」のハウス多賀谷さん(39歳)も、1997年頃人気絶頂の最中に統合失調症を再発し(発症は中学2年)、その後10年も閉鎖病棟で闘病生活を送ったそうです。見事に4年前にはお笑いの世界に復帰できましたが、それは相方が愛情を持って辛抱強く回復を待っていてくれたお陰も大きかったようでした。

現在は、自分の病気までもネタにしてしまうほど、ハウス多賀谷さんは仕事に集中できています。


最新の治療法としては、東邦大学医療センター・大森病院の『ユースクリニック』という統合失調症の若者専門外来が効果を上げています。

それは、15歳~30歳までの若い患者を受け入れ、医師のほかに作業療法士や臨床心理士、看護士らのチームワークで、服薬治療のほかに心理社会的療法(料理や英会話、クイズなど)で社会復帰しやすい環境に馴らす治療法です。

この方法だと7~8割の人が社会復帰でき、服薬だけの治療に比べ、再発率は1/3に減っています。

全国的には、このようなチーム医療はまだ数箇所ですが、今後は広がっていくだろうということでした。