こんばんは。今日は展望をお休みして、JRACMにスポットライトを当てた内容でお送りします。競馬の歴史を振り返ることはよくありますが、CMとなると話は別。今回は今でも鮮明に覚えているCMから現在流れているCMまで、当時の思い出と共に書いてみようと思います。懐かしい映像も載せていますので、ゆっくりお楽しみ下さい。良い息抜きになれば、幸いです。

私がまだ競馬を知らなかった頃、テレビで見かけたのが「あなたがいるから、競馬は楽しい」のキャッチコピーの元、流れていたCMでした。真田広之、時任三郎、中井貴一の3人が出演しており、酒をかわしながら競馬の話をする、そんな男色の強いシリーズでした。当時はまだ「競馬=男」という感じで、子どもの私は「おじさんのするもの」と感じたものです。

少しずつ競馬に興味を持ち始めたときに流れていたのが「ひとりひとりに競馬はうれしい」のCM。本木雅弘、鶴田真由の二人は2年間、勤めました。もっとも印象に残っているのは97年の有馬記念のCMで、二人が街を歩きながら有馬記念の思い出を語るというもの。CMの途中からファンファーレが流れ出し、歩いてた場所が街から中山競馬場に。この演出に胸が高鳴ったものです。また96年のCMでは、二人が引退した名馬の世話をしながら当時の思い出を語るのもありました。二人の持つ雰囲気はとても温かく、またセンスを感じるCMが多かったですね。この2年間は保存版といえるでしょう。今回はその名シリーズの中から「ナリタブライアンとビワハヤヒデの物語」をどうぞ。60秒バージョンです。


JRACMってほんと良いもんですね(水野晴郎風)

こうした影響からか、木村拓哉に変わった翌年も引き続き、オシャレな映像のCMが目立ちました。ただ、本木雅弘&鶴田真由のイメージが強すぎて、あまり良いという印象は持ちませんでしたね。と思ったら、木村拓哉2年目はガラリ一変。おっさんに言わせれば「チャラチャラしたCM」という感じでしょうか。激しいダンスと挑発的なCMのオンパレードは衝撃的でした。それは同時に「次はどんなCMが来るんだろう」という期待を持たせてくれました。今でも鮮明に覚えているCMはこちら。


「スタミナNO1、競馬で言えば天皇賞〜、ロングディスタンス♪」のメロディーが好きで、十年経った今でも歌えます(笑)。

2000年のキャッチコピーは「私を楽しむ。それが競馬」、出演は緒方拳、松嶋菜々子の二人。木村拓哉時代とは違い、ゆったりとした中にユーモアが散りばめられている、そんなCMでした。また、この時代に確立されたのが「ブランドCM」。映像と曲だけで競馬を伝えるCMです。有名なのは「最後の10完歩」ですね。小田和正の歌声と共に流れるこのCMはまさに名作。


ちなみに乗っているのは武豊騎手です。しっかり治して競馬に戻ってきてもらいたいですね。

その後の数年間、競馬から離れたこともあり、思い入れは浅いのですが、CMはナインティナイン(2001)、小林薫、永瀬正敏、妻夫木聡(2002)、明石家さんま(2003、2004)と受け継がれました。ナインティナインの登場には競馬が軽く扱われている気がして、あまり快く思いませんでした。馬のお面をかぶったCMもあり、声の主について、よくテレビで取り上げられていました。このあたりから次第にお笑い色が強まっていきましたね。

明石家さんまの2年間は自分を全面に押し出しており、CMというより彼の番組を見ているような感じでした。その流れを変えたのが中居正広(2005、2006)、ユニークなキャラを生かして笑いを振りまく一方、時にクールに決める、そんなCMが多かったです。ただ、いくら格好良くしても私には全然そうは見えませんでしたけど(笑)。また、この年、JRAはブランドCMに力を入れており、一青窈の楽曲を用いて、競走馬の誕生から引退までを綴ったCMが作られました。4部作(誕生、デビュー、G1、ラストラン)の中から、「ラストラン編」をどうぞ。


このころはあまり一青窈、好きじゃなかったんですよね(笑)

2007年は織田裕二がメインを勤めました。「FEEL LIVE」は正直、いまいちでしたが、随所に見られたインパクトある映像は、木村拓哉時代のそれを彷彿されるものがありましたね。でも、なぜあのタイミングで織田裕二だったのかは未だに分かりません(笑)。

そして、現在へ。今年は佐藤浩市、大泉洋、小池徹平、蒼井優になって3年目。最長シリーズとなっています。内容的には日常の中にあるユーモアを柔らかいタッチで描いた緒方拳、松嶋菜々子シリーズに似ているような気がします。競馬を真面目に描いた本木雅弘、鶴田真由の流れは、ブランドCMへと姿を変え、木村拓哉時代の笑いはその後のメインCMに受け継がれていったように思います。

ブランドCMは小田和正、ゴスペラーズ、一青窈、レミオロメン、平井堅という有名アーティスト路線で来ましたが、昨年は熊木杏里、今年はラムジと少し傾向が違ってきています。内容はドキュメンタリー仕立てから、映像美へと変化しつつあり、レミオロメンあたりから、颯爽と走る馬の姿を描くシーンが増えました。それでは、ブランドCMから「Touch your heart(平井堅)」(2008)と「思いを乗せて、吹く風がある(ラムジ)」(2010)の二つをご覧下さい。


「Touch your heart(平井堅)」(2008)


「思いを乗せて、吹く風がある(ラムジ)」(2010)

こうして振り返ると色々なことが思い出されますね。CMは15秒の世界の中で強烈なインパクトを与えてくれます。そして、それは競馬も同じ事。昨日の優駿牝馬の2分30秒も感動を与えるには十分の時間でした。

私が最初に観たのは男臭いものでしたが、今ではアイドルがパドックを見るCMなんかも出てきて、世間の見方が大きく変わったのだと実感します。一方、ブランドCMは「良くできてるな〜」と感心してしまうものが本当に多くなりました。

当たり前のように流れてくるものに、少し足を止めて振り返ることで、その良さを再確認する。この記事を書きながら、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。最後に書きながら浮かんだキャッチコピーを。「だから競馬は面白い」。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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