おはようございます。一昨日から行われていた将棋の名人戦第５局は、終盤のねじり合いを制した先手の藤井名人が勝利。対戦成績を４ー１とし、二度目の名人防衛となりました。豊島九段にとっては第１、２局と勝勢からひっくり返された悔いの残るシリーズとなりましたが、一方的に負けた訳ではなく、第４局は自分の将棋を指し切って勝ちましたからね。第５局の振り飛車で勝つようなことがあれば、さらに可能性は広がったのですが、そこは藤井名人。穴熊の堅さを生かして、相手の緩手を見逃さず、でした。これで藤井名人は八冠死守となりましたが、次なる大一番は5月30日の叡王戦第４局。自身初のリードを許す形で迎えるカド番の一局。同級生の伊藤匠七段が八冠の一角を崩すのか、大注目の一局となります。これまで藤井八冠のタイトル戦登場は22期、そのすべてを奪取または防衛してきたのですが、果たして今回はどうなるのか。ちなみに昨年も、その前も、最も苦戦しているのが叡王戦。他の棋戦との違いは持ち時間にあって、二日制で持ち時間９時間の名人戦に対して、叡王戦は４時間。事前研究で未知の局面へ誘導したい挑戦者にとって、この４時間という短さは大きなアドバンテージになっています。抜群の対応力を持つ藤井八冠であっても、すべての変化をカバーするのは難しく、それが挑戦者の利となって、現在、藤井１−２伊藤のスコアになっています。個人的には、伊藤匠七段の一角崩し、これが見たいですね。

次いで、昨日、ペコさんからいただいたコメントへの返信。FP２級試験、お疲れ様でした。ダービー当日が試験日というのを見て断念したんですが、受けられたんですね。しかも、自己採点で合格ラインに達しているとのこと、いや〜凄いですね。３級と比べたら、明らかに難易度上がりますから、かなり勉強しないと難しいのは間違いなし。それを３級から２級と連チャンですか、凄いなと、ただただ感心。私は９月試験を、と思っていたんですが、実は最近、新たなチャレンジをしていまして…競馬以外で。FPの方も考えてはいたんですが、おっしゃるように「実生活では３級で十分」、これは勉強した中で感じており、今はどうするか悩み中です。またどうするか決まったら、冒頭トークで触れようと思います。色々とお気遣いくださり、ありがとうございます！

それでは本題へ。こちらでは目黒記念を振り返ることにします。

＜目黒記念回顧＞
シュトルーヴェ（目黒記念１着）
前走日経賞の勝ち方をそこまで評価しておらず、２、３着馬の方に可能性を感じると回顧したのですが、その２頭に先着。しかも、４角10番手からラスト３ハロン11.2‐11.2‐11.4の極上の上がりが求められたレースで外差し一閃。完全に好位抜け出し向きのレース質でしたからね。それをあの位置から差すんですから、大したもの。昨年のアルゼンチン共和国杯のゼッフィーロもそうですが、「かなり厳しい位置」から差し切って来るのがモレイラ騎手、そしてそれこそが「モレイラ補正」。レース後、「全体的にペースが遅めのレースになったんですけど、後ろのポジションからよく我慢してリズム良く回ってきたのでその分、直線では素晴らしい瞬発力を見せてくれました（モレイラ騎手）」と話していましたが、４角で無理に押し上げず、我慢して末脚を爆発させたモレイラ騎手の巧みな手綱さばきが好走の大きな要因になっているのは言うまでもないでしょう。フロックではないが、モレイラ補正も入っている勝利、今回はそこでお茶を濁しておきたいですね。

シュヴァリエローズ（目黒記念２着）
前付けからの根性勝負、西村淳騎手の完璧なエスコートでしたが、ラスト３ハロン11.2‐11.2‐11.4を耐えきれる馬だとは全く思っておらず…。中日新聞杯で本命にし、京都記念で穴推奨にした私としては、メンバー揃ったここは違うと思ってしまったんですよね。それがこの形ですからね。レース分析でも、はっきりと「足りない」と結論付け、近パ妙味馬に該当していながらも切った経緯がありました。それゆえ、この激走にはため息がこぼれました。西村騎手は「素晴らしい根性を見せて頑張ってくれました。勝ったと思いましたが、外から１頭来てしまいました。悔しいです」とコメント、確かに前付けからの根性勝負、これしか可能性はないと思うんですが、それにしても…ですね。私の想像の上を行く走りをされてしまいました。難しいのはこの後。前走メトロポリタンSの負け方も、いかにも足りない馬の感じでしたし、私は「どはまりのフロック感満載」と思っているんですが、どうでしょうか。

クロミナンス（目黒記念３着）
理想的な位置でレースを進め、ラスト３ハロン11.2‐11.2‐11.4にも対応。シュヴァリエローズを差せなかったのは少し物足りないですが、あちらは根性型ですからね。その部分に屈した印象。ダービーでは進路取りに苦労したルメール騎手ですが、今回はいつもの好位付けから上手さを発揮。レース後、「２着馬の後ろで前をマークしながらいいポジションで運べました。精一杯走ってくれましたし、長い距離も合っています。ただ、ハンデ戦で斤量も背負っていた（57.5�圈砲�らね。よく頑張っています」とコメントしていましたが、特に悲観する必要はなく、引き続き「本格化」と見て付き合っていくべき馬だと思います。

サトノグランツ（目黒記念４着）
スタミナ＆根性型の当馬。キレる脚がないだけにこういう形の瞬発力戦になった分の４着。斤量58.5�圓發修Δ任垢�、今回に関しては「運」がなかったですね。横山武騎手然り、この日は川田騎手にとっても流れ向かずの一日だったように思います。レース後、「具合が良くて成長を感じる返し馬でした。次に向けていい準備をしていきたいです」と話していましたが、私は全く悲観する必要はないと思っていて、日経新春杯の回顧記事で述べたように「伸びしろはある」、そう思っています。引き続き、次走以降の注目馬として追いかけたいです。

マイネルウィルトス（目黒記念５着）
またしてもスタートで悪癖披露。スロー競馬の瞬発力勝負で、後ろに付けての外回しでは、さすがに東京2500ｍ適性馬でも苦しかったですね。横山武騎手も「ゲートはやっぱりダメですね。乗っかかっちゃう癖があります。今日はいつもと違って脚をためる競馬をしてみましたが、瞬発力勝負では分が悪かったです」とコメント、ダービーのアーバンシックもそうでしたが、この日は流れが向いていなかったですね。それと、今回感じたのは「例年よりもメンバーレベルが高かった」という点。昨年の目黒記念はボッケリーニ、アルゼンチン共和国杯はゼッフィーロがG�教蕕世辰燭世韻蚤召呂修海泙任任呂覆�。一方、今回はクロミナンス、サトノグランツ、シュトルーヴェがいましたからね。自分の形に持ち込めなかったのはあれども、この５着というのは適性では補い切れないものでもあった、そのように感じています。一生懸命走る馬なので、陣営には謎ローテを組まないで欲しい、それを切に願います。

ダンディズム（目黒記念６着）
小倉専用機と思いきや、タフな札幌の長距離戦で好走したり、さらに今回のような特殊なレースで走って見たりと、相変わらず不思議な馬。私の中では小倉2000ｍ適性馬と思っているんですが、それが東京2500ｍのスローからのラスト11.2‐11.2‐11.4に対応してくるんですからね。ほんと不思議。岩田望騎手は「スタートは良くなかったですが、いつもよりポジションが取れて流れに乗った競馬ができました。最後も脚は使ってくれていますが、進路が見つけられず、前に馬がいてちゅうちょしている感じでした」とコメント、なぜ走れたのか、私にはちょっと想像が付かないのですが、強いて言うなら「長く良い脚を使えるスタミナ型かつ穴気質の馬」という感じ。８歳馬とは思えない若々しさがありますし、人気薄でスパッと切れる脚が求められた時に、ですね。

ヒートオンビート（目黒記念７着）
追い切りで復調が伝えられていた当馬。それなりの位置からいつもの競馬をするも、最後はキレ負け。前走の不甲斐ない負け方を思えば前進を感じましたが、何しろ、斤量59�圈△海譴�堪えたのは間違いないでしょう。坂井騎手は「コンディションは良かったです。レースに関しても馬混みの中でよく頑張ってくれましたが、ヨーイドンの競馬では分が悪かったです」とコメント、確かにそれはあったと思いますね。あとは例年よりもメンバーレベルが高かったこと。昨年のアルゼンチン共和国杯と比べても、明らかに今回の方が上。マイネルウィルトスもそうですが、「メンバーレベルが高まっており、相対的に苦しくなった」、そんな感じがしますね。

バラジ（目黒記念８着）
大外２騎が先行争いの時点でペースアップかと思いましたが、そうはならず。むしろ、展開はかなりのスロー。丹内騎手は「スローの２番手でうまくレースができました。一瞬はやったかと思ったんですが…。距離はもっと長くてもいいぐらいですよ」と話していましたが、末脚のあるG�教薀瓮鵐弌質蠎蠅飽�き付けての直線は厳しいですね。そもそも、能力足らずですし、ケイアイと共に大逃げをかましてどうか、これを見たかったです。

ケイアイサンデラ（目黒記念９着）
大外から果敢にハナを主張。同枠のバラジも前に行ったことでペースアップするかと思いきや、前半1000ｍは61.9秒と絶妙の逃げに。かつてウインキートスが４年前に逃げ切ったレースを思い出しましたが、結果的には力不足を露呈。藤懸騎手は「自分の競馬に徹する形でいいスタートが切れましたし、初の競馬場で物見をしていて思った以上にゆっくり運ぶことができました。４角まで他の馬を引きつけるのも想定内で、最後は３４秒台で上がれればと思ったのですが、33秒台では厳しかったですね」とコメント、ウインキートスは逃げて上がり２位の32.5秒でしたからね。あの時の目黒記念は今回以上に「異様なレース」でしたが、そう考えると、もっと引き離して逃げたらどうだったのか。藤懸騎手は引き付ける作戦だったようですが、今年のメンツは中長距離のG�教蕕�揃っていましたからね。玉砕覚悟の思い切った作戦、それを見たかったですね。前半理想的な形だっただけにもったいなさを感じました。

メイショウブレゲ（目黒記念10着）
消耗戦で前がバテたところを追い込んで来る、これが当馬の好走パターンですが、今回は前半1000ｍ通過61.9秒のスローペース。５ハロン目には13秒を刻んでいますからね。そして、ラストは11秒台前半３連発。この馬向きの展開ではなかったですね。酒井騎手は「ペースが遅かったですね。この子自身、伸びようとはしてくれているのですが…」と話していましたが、今回は度外視で良いでしょう。むしろ、大きく負けてないところを評価したいですね。

ナイトインロンドン（目黒記念11着）
着順こそ11着ですが、勝ち馬からは0.6秒差。ラスト11秒前半の３連続ラップに対応出来ずでしたが、よく走っていたと思います。ただ、斤量52�圓硫厳辰和進�にありますからね。鮫島駿騎手は「欲を言えばもう少しレースが流れてほしかったですね。着順ほど差はないですし、格上挑戦でしたからね」とコメント、最後はキレ負けしていますし、悪くはないが、特に強調材料はないかなと。距離延ばしてズブズブの展開でどうか。

ジューンアヲニヨシ（目黒記念12着）
道中は枠を生かしてのインピタ。直線ではケイアイサンデラ、バラジの間を割ろうとするも、さすがにあの狭い間を抜けるのは難しく、馬が躊躇。あそこでやめてしまった感じでしたね。昇級初戦でG�教蕕離瓮鵐弌爾�揃った中、ラストは11.2‐11.2‐11.4の極上の上がり勝負。さすがに厳しかったですが、それでも、勝ち馬から0.6秒差なら悪くないでしょう。特殊なレースなので判断は難しいですが、直線の不利を考慮すればよく走ったとの評価です。池添騎手は「パドックからテンションが高くてゲート内でも潜り込んでしまい、ポジションが取れずに自分の競馬ができませんでした」とコメント、私はそこまで悪くは見えなかったです。むしろ、ピンク帽子２頭の間を割ろうとしたのがどうだったのかとは思いました。

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