おはようございます。昨晩はプレミア12を見て、竜王戦第４局の棋譜をじっくり堪能。そこからMタイムを聴いて、近パ指数のまとめを、という流れでした。日本野球の技術と細かさはまさに職人の域。前日の韓国戦もそうでしたが、ボール球をしっかり見極めて、フォアボール、フォアボール、デッドボールからのタイムリーとか、昨年の阪神タイガースのプレッシャー野球で何度も見た光景でした。あれこそチームプレーであり、甲子園を始めとする一発勝負のトーナメント戦で培った日本人野球なんでしょうね。サッカー日本代表も、いつの間にか、世界を肩を並べることが出来るところまで来ましたし、ほんと素晴らしいですね。「スポーツの秋」、堪能しています。

来週は「競馬の秋」として、色々とお声かけいただいているコラボ企画をお送りする予定。久しぶりのあの競馬ラジオ出演や、競馬スペース配信への出演、さらに指数コラボなど、充実の秋競馬になればと思っています。そこに弾みをつけるべくお送りするマイルCS予想。それではご覧下さい！
【マイルCS】
＜コース特性＞
２コーナー側に延長したポケットがスタート地点。３コーナーまでの直線距離は712ｍと長く、出たなりで横広の状態のままの先行争いになるため、入りは速くなる。1000ｍ地点から３ｍの上り坂、800ｍ地点からは下りながら403ｍの直線を迎えるコースである。年間約25レース行われ、１勝からG１まで幅広く使われている。枠はほぼフラット。１番人気の馬券率は60％、近10年、G�機�28.6％）のみ低迷。逃げ馬の馬券率は21.7％、改修後も率は上がっておらず低迷。全芝コースにおいてワースト１位。上がり最速馬の馬券率は66.2％、未勝利は先行有利、条件戦はフラット、オープン以上は差し有利。騎手は、川田（60％）、岩田望（40％）、松山（37％）。前走は距離短縮組有利（1800ｍ＆2000ｍ）。社台系は、社台F（39.2％）、ノーザンＦ（31.3％）、社台C（16.7％）、全芝における社台Fベストコース。重賞でも社台Fの方が好走率が高い。厩舎はS＆A評価が上位独占、完全な厩舎力コース。京都金杯はイン前、イン突き、外差しと好走パターンは様々。開幕週ゆえに基本は内枠を狙うのがセオリーで、流れが落ち着くなら1400ｍ適性馬でも対応可能。外差し想定なら阪神マイル適性馬を狙うのもあり。シンザン記念も京都金杯同様、好走パターンが多く難儀なレース。シンプルに行くなら内枠中心のイン前競馬、大胆に行くなら差し決着に振るのも良い。４月開幕週に行われるマイラーズCは分かりやすいほどのイン前競馬の高速決着。穴はコース特性に逆行する形の逃げ＆先行となる。デイリー杯２歳Sは社台系＆上位厩舎の立ち回り派をベタに買うべきレース。マイルCSは下り坂を利用して加速する「ザ・京都巧者」の器用な好位差し馬に注目。前で踏ん張ろうとする立ち回り派はラストのギアチェンジに屈することが多い。また興味深いのは「阪神適性の高い差し馬は京都マイルでも通用する」という点、これらを押さえつつ、近パ上位の上位厩舎を狙っていきたいレースである。

＜厩舎力＞
マイルCS







2019年　S−S−S
2020年　阪神開催
2021年　阪神開催
2022年　阪神開催
2023年　S−S−D

＜近走パフォーマンス＞
１位　100　ソウルラッシュ
２位　99　ナミュール
３位　98　ブレイディヴェーグ
４位　97　セリフォス
５位　96　マテンロウスカイ
６位　95　ジュンブロッサム
７位　94　エルトンバローズ
８位　93　ウインマーベル
９位　92　オオバンブルマイ
10位　91　フィアスプライド

2019年　３位−５位−８位
2020年　阪神開催
2021年　阪神開催
2022年　阪神開催
2023年　５位−３位−７位

＜近パ妙味馬＞
マテンロウスカイ
（他は近パマガジンまたは当日のノートにて）

＜見解＞
京都開催のマイルCSはコース特性にあるように「ザ・京都巧者」と言われる好位差し組有利の舞台。ベタに「近パ上位かつ上位厩舎」、ここを狙うのがベターと言えます。この視点で行くと、S＆A厩舎に該当し、かつ近パ５位以内は、ソウルラッシュ、ナミュール、セリフォスの３頭。もはや、この中に答えがあるのでは、と思いつつ、一頭ずつ探っていくと、最も評価すべきはひと叩きしての京都巧者＆タフ馬場適性あるソウルラッシュ。この馬でしょう。追い切りの動きも絶好で、６歳という年齢は少しネックですが、レース振りから能力落ちの心配なし。しかも、近パ１位の３、４番人気なら、ここは買いとのジャッジです。休み明けのナミュールはここを叩いて香港でしょうし、セリフォスは攻めの調教が出来ていないことや、中内田厩舎の流れの悪さ、そして、それを象徴する大外枠と、G�気派�要な「運」を手放している状況。それなら、ここは四の五の言わず、コース特性に最も合致するソウルラッシュで良い、というのが一つ目の結論。

ただ、穴目の馬から入るというブログ予想を考えると、ソウルラッシュに◎を打つのも…という個人的な思いあり。そこで、一発あるなら「マイルCS伝統の距離短縮組」、さらに「次走以降の注目馬」、かつ近パ妙味馬にする、あの馬を…。

ということで本命はマテンロウスカイ。横山典騎手の内枠は重賞における「＋α」の要素。彼が当馬に教え込んで来た馬群競馬がこの大舞台で「器用な好位差し」として花開く、という読みです。メンバーを見ると多頭数とはいえ、ガンガン飛ばしての雰囲気はなく、大外からエルトンバローズがどう出るか、という感じ。もし、立ち回り戦になってエルトンが残るパターンになれば大波乱と思いますが、そう簡単に先行決着に向かないのが京都マイルの上級戦。つまり、どんな展開になっても、最後は好位差し勢がなだれ込んで来るはず。そして、そこに合致するのが「馬群競馬で我慢してきた好位差し組」。まさに横山典騎手が教え込んで来たものが、この枠で、想定される展開でフル発揮出来るという読みです。近パ妙味馬に該当している時点で力は足りていますし、外国馬の参戦とG�宜チ�歴のある馬は互いにけん制し合うのは必至。そうなった時に無欲のポテンシャルホースが展開と馬場を味方に好走する、そんなイメージと共に当馬に◎を打つことにします。

３番手はなだれ込み競馬を想定してのオオバンブルマイ。武豊騎手と言えば「溜め乗り」。秋華賞のボンドガールや、スワンSのオフトレイル、天皇賞秋のドウデュースなど、とにかく、後方待機勢に載せたら天下一品。そして、それがはまるのは実力があり程よい人気の時。まさに当馬はそのパターンに合致。予想以上に不器用な感はありますが、戦績を見れば単なるスプリンターではなく、NHKマイルC3着の実績ある、海外G�鞠蓮Ｎ�れ悪しのセリフォスや、前走で勝に行く仕上げをしたジュンブロッサム、またしても大外となったエルトンバローズと比べると、この馬の方が買いやすいのでは、という結論に至りました。

以下、実力上位で間違いないナミュール。一応の抑えでセリフォス、ジュンブロッサム、プレイディヴェーグ。外国馬チャリンは引退レースで初めての日本競馬での上位人気。レーディングや実績を思えば来られたも不思議はないですが、引退レースで果たしてガッツリ仕上げて来るのか。今回は引退前のご褒美日本旅行の可能性の方に振ってみたいと思います。

＜予想＞
◎　マテンロウスカイ（Ｂ厩舎）
○　ソウルラッシュ（Ａ厩舎）
▲　オオバンブルマイ（Ｃ厩舎）
☆　セリフォス（Ｓ厩舎）
★　ジュンブロッサム（Ｓ厩舎）
△　ナミュール（Ｓ厩舎）
△　プレイディヴェーグ（Ｂ厩舎）

馬券は◎−○▲☆★△△、○−◎▲☆★の馬連10点。◎からのワイド。

＜出走馬分析＞
コムストックロード（富士S６着）
内枠から上手く位置を取って立ち回り、最後も大きな失速なしのゴール。東京マイルという紛れの少ない条件で、しかも、メンバーアップでこれだけ走れば十分。溜めての外差し、内で構えてのイン突きと、好走パターンは様々で、この年齢にしてレースがしやすくなっている印象さえ受けます。津村騎手は「初めて乗りましたが、返し馬の雰囲気は良かったです。マイルにも対応できていて力を感じました」とコメント。この手のタイプは何度も穴を開けてきますし、何気に溜めてズドンも、インからの立ち回りなど器用に使い分けることが出来るタイプ。またどこかでしれっと２、３着あるかもしれないですね。穴馬として要注意。

ブレイディヴェーグ（府中牝馬S１着）
スタートやや立ち遅れるも、幸運だったのは前にマスクトディーヴァがいたこと。そこを目標に乗れたのと、長期休み明けでも二の足が効いて後ろまで下げずに競馬が出来たのが大きかったですね。レースラップは12.7-10.9-11.5-11.8-11.8-11.9-11.7-11.4-11.0、前半1000ｍ通過は58.7秒、そこまで速いという訳ではないですが、前掛り競馬の縦長隊列になったことで差し向きの展開に。直線では外に回す策に出ましたが、それは道中で距離ロスを減らせたから。あとはラスト３ハロン11.7‐11.4‐11.0のG��レベルの上がり勝負に持ち込んで勝負あり。これぞG��ホースという勝ち方でした。ルメール騎手は「気持ち良かったです。休み明けで軽く乗りたかったので後ろからになりましたが、位置取りは気にしていなかった。今日は能力で勝ってくれました。コンディションが整えばトップレベルでやれます」とコメント。前日の秋華賞に続いての見事な差し切り。ルメール騎手は二日連続こけないだけでなく、二日連続でも持ってくる、そして両馬ともノーザンF＆サンデーRの組み合わせ。極上の瞬発力戦では、他は太刀打ちできない、それも感じた素晴らしい脚でした。能力を疑う余地はなさそうです。

バルサムノート（富士S５着）
大外から掛かり気味に先頭へ。レースラップは12.3-10.6-11.3-11.9-12.0-11.5-11.2-11.3、前半４ハロンは46.1秒、後半46.0秒のイーブンペース。理想的な逃げを打ったことでラスト100ｍまで踏ん張りが効きましたが、最後は失速。松岡騎手は「かかってしまって、うまく乗れませんでした。前回同様、デキは良かったです1400ｍなら自信を持てますが、1600ｍだと折り合いがポイントになります」とコメント。敗因は距離と東京マイルでは鬼門の逃げの二つ。大外から脚を使ってハナを取らなくてはいけない条件も厳しかったですし、そう考えれば、この５着は立派。オーシャンS回顧記事で「次走以降の注目馬」に挙げ、朱鷺Sで勝ち切りましたが、この馬は「型」を持っていますからね。引き続き、注目馬として一発あると思います。負けの中に次に繋がる部分を見ました。

ナミュール（安田記念２着）
２戦目にしてナミュールを乗りこなす術を身につけた武豊騎手。ロスがあったとしても、ストレスを掛けずに外目を走らせ、抜群の東京マイル適性にものを言わせての外回し。これがナミュールの走らせ方なんですよね。レース後、「前走より活気があり、いいレースはできました。惜しかったですね。悔しいし、残念です」とコメント、追い切りの動きがもう一つと言われたことで人気もあまりしていなかったですが、そういう時のナミュールはやはり怖いですね。ヴィクトリアマイル回顧記事で次走以降の注目馬として挙げておきながら、このタイミングで買い切れなかったこと、悔いが残ります‥。ヴィクトリアマイルを負けて牡馬混合戦の安田記念で好走する、いかにものパターンでしたね。猛省。

ジュンブロッサム（富士S１着）
G��昇格してからの富士Sは国内マイルG��組と強烈な決め手を持つ差し馬が台頭するレースとなっており、まさに後者に合致したのが当馬でした。大外スタートから上手く中団外を取って、内を走るセリフォスを見事なまでにブロック。あとは自身のタイミングで追い出すだけ、という戸崎圭騎手の完璧な手綱捌きでした。戸崎圭騎手は「ゲートが課題だと思っていましたが、うまく出てくれてイメージ通りに進められました。前走（Ｇ��関屋記念３着）もそうだったように最後の脚がすごいのは分かっていたので、馬を信じて乗りました。いいリズムで、手応え良く運べさえすれば脚を使えると。フットワークの柔らかみが良くなったと返し馬で感じたし、本来の走りができたんだと思います」とコメント。休み明けとはいえG��好走歴のあるソウルラッシュを抑えたのは大きく評価すべき点であり、この走りは本物でしょう。それにしても、これぞノーザンF＆S厩舎馬という末脚でしたね。マイルCSでも十分勝負になると思います。

オオバンブルマイ（スプリンターズS11着）
以前より1400ｍ適性馬と評価している馬。スタートの出の悪さは相変わらずで今回も最後方。そこに追い打ちをかける極上のハイスピード決着。武豊騎手が「さすがにペースが速かったですね。その点が厳しかったです。この感じならもう少し距離が欲しいですね」と話すように、縦長の展開で直線を迎えた時に最後方ではどうしようもないですね。レース幅が狭く、展開待ちになってしまうので、上位人気では買いづらいタイプ。ただし、爆発力とポテンシャルは相当、これが当馬への評価です。差し競馬になりやすい東京1400ｍ（京王杯SC）あたりはど真ん中かもしれませんね。

マテンロウスカイ（天皇賞秋５着）
内枠の横山典騎手は人気以上に持ってくるを示す好走。彼が教え込むのは馬群での折り合いを付けることや気分よく鞍上の意のままに動かすこと。それを教え込まれた当馬が見せた高水準のパフォーマンスと言って良いでしょう。松永幹調教師は「人気以上にやれると思って挑んでいきましたが、このメンバーを相手に本当に頑張ってくれました。内枠を引けた時点でああいう競馬になるかなと思いましたが、最後はスペースを見つけてしっかりと脚を使ってくれました。いい競馬だったと思います」とコメント。直線では進路取りに苦労してスムーズに追えない場面がありながらも、並み居る強豪を抑えての掲示板ですからね。次走以降の注目馬に挙げて追いかけていましたが、やはり力はありますね。引き続き横山典騎手が乗ってきたら要注目。

フィアスプライド（府中牝馬S４着）
不器用タイプの外回しタイプを先行馬に変貌させた陣営＆ルメール騎手。そこから乗り替わってどんな作戦を見せるのか、Ｍデムーロ騎手の答えは近走を踏まえての無理のない馬群競馬でした。とても良い判断と思いますし、満点に近いエスコートだっと思います。結果的にはマイル寄りのラスト３ハロン戦になったことや、もう１、２列後ろの馬に向いた瞬発力戦だったこと、それが祟ってじり脚になりましたが、内容としては上々。Mデムーロ騎手は「直線で一瞬すごいと思ったが、久々だったし展開も速くなくて、もう少し流れてほしかった。最後はジリジリだったけど、いつも崩れないし、いい馬」とコメント。今回に関しては「この形でダメなら仕方ない」と割り切れますね。前走同様、次に繋がる内容だったと思います。

二ホンピロキーフ（中京記念５着）
例によって後方で構えての大外ぶん回し。荒れた内場馬場を避ける意味で、終始外を回ったメリットはあったと思うんですが、いかんせん、距離ロスがひどすぎて…。タガノパッション、カテドラルの２頭の影響で外を回らざるを得なかったことは仕方ないとしても、勝負形に持ち込むとすれば、カテドラルのような競馬をしないと厳しかったですね。当馬よりもロスの多い競馬をしたロングランに先着を許したのはやや不満も、あちらはど真ん中の適性舞台ですからね。当馬は小倉1800ｍがベストだとは思えませんし、そういう意味では特に悲観する必要はないでしょう。マイラーズＣの走りは「本格化の証」と見ていますし、引き続き、狙える馬だと思います。田口騎手は「ペースが速くて道中は追走に忙しかったんですが、それでも最後は脚を使ってくれました。またこの馬と頑張りたいです」とコメント、馬券外に飛んだ今回の内容を加味すると乗り替わりは大いにあり得ますが、それでも、田口騎手が乗ってきたら、それは「買い」のサインかなとは思っています。

レイベリング（ダービー卿CT８着）
スタート後、キミワクイーンが外に寄せたことで位置を取れず、下げる形。中山マイルの大外枠の乗り難しさを感じる前半となりました。中盤は動くに動けず、あとはスロー競馬にはまって、最後は大外ぶん回し。枠の不利もありましたが、何も講じることが出来なかったですね。丹内騎手は「ペースが遅くなりすぎましたね。壁が欲しい馬なので、外枠が響きました。」とコメント、それは確かに感じましたね。最後の伸び脚を見ると可能性はあると思いますし、私は「次走以降の注目馬」として追いかけたいと感じました。

アルナシーム（富士S６着同着）
ラスト３ハロン11.5‐11.2‐11.3が示すように東京マイル適性が問われた好位差し向きのレース。立ち回り派の当馬にとっては馬場も含めて苦しいレースであったため、この敗戦はやむなし。橋口調教師は「楽にポジションを取れたのは意外でした。左回りのマイルにも対応して、手前もエプソムＣの時よりキレイに替えてくれました。よく頑張ってくれました」とコメント。負けはしましたが、むしろ、東京マイルでこれだけの立ち回りを見せたことが私にとっては驚きで、前走の走りがフロックではないと感じました。諦めず最後まで走っていますし、この内容は評価すべき。ここを使った陣営の意図、それがちょっと分からないですね。適性外のレースでこれだけ走ったのを評価して「次走以降の注目馬」とします。

ソウルラッシュ（富士S２着）
前半は中団で構えて直線では馬群割。団野騎手のとっさの判断だったと思いますが、「力のない先行勢は下がって来る」という感じでミシシッピテソーロに狙いを付けて完璧な追い出しでしたね。終始、後手に回ったセリフォスとは雲泥の差と言える内容で、こちらは能力発揮となりました。団野騎手は「結果を出せず申し訳ありませんでしたが、レースとしては満足いくものでスムーズに行けました。ただ４角から踏んでいく感じが勝った時と比べると鈍くて、それは休み明けの分かもしれません。力は示せたので、本番まで無事に行ってほしいです」とコメント。休み明け初戦でこの内容なら上々ですし、今回は勝ち馬を称えるべき。やるべきことはやっていますし、秋初戦としては十分でしょう。あとはG��で足りるか。私は以前より「G��級」と評しており、G��を勝つためのもう一段のギアチェンジ力、この部分は足りないと見ています。ただ、マイル戦線はだいぶ層が薄くなりましたからね。３歳勢とのガチンコ勝負でどうなるか。私は少し足りない気はしています。

（安田記念３着）
雨が降っての稍重、差し向きの流れ、馬の力を最大限引き出すモレイラ補正、そのすべてが噛み合っても届かずの３着。ロマンチックウォリアーは別格としても、ノンストレス溜め乗り外回しのナミュールにかわせれてしまう、あのあたりが私の考える「G��級」なんですよね。これ以上ない条件で、ほぼノーミスの騎乗と言えるレースを展開して…ですからね。G��となると「壁」があるのでしょう。モレイラ騎手は「レース前から具合が良く、仕上がっていました。いいスタートを切って位置を取れました。勝負に行った分、最後は脚色が鈍りました。馬場の影響は特に感じませんでした。勝った馬が素晴らしかったですね」とコメント、その通りと思いますね。ルーラーシップの東京マイル適性うんぬん言われている中で、それらを払拭するポテンシャルはあるんですが、その先が…という感じ。日本の手薄なマイル戦線では相対的に上位で間違いないので、引き続き、大崩れなく走って来るでしょう。

ウインマーベル（スプリンターズS５着）
好枠を生かす馬群競馬。欲を言えば、もう１、２列前を取りたかったですが、それでも、ほぼ理想的な形。直線でもしっかり伸びていますし、この走りで馬券内に来れないなら仕方ないと割り切れる、そういうレースだったと思います。松山騎手は「スタートが良く、中山の1200ｍでも去年よりしっかり対応してくれたと思います。間隔があきましたが、返し馬から状態は良さそうでしたよ。理想は1400ｍという感じもあったんですが、それでもラストまできて、これだけよく頑張っています。力がある馬ですね」とコメント。最後はナムラクレアの末脚に屈しましたが、それはスプリント適性の差。同じ1200ｍをこなせる1400ｍ適性馬であっても、スプリントに限れば、やはりあちらが上ですからね。どこを見ても「穴はウインマーベル」の言葉が並んだ中、格好は付けたかなと思います。Ｇ��級以上の力がないと勝負形に持ち込めないレース、そう考えれば、この馬のポテンシャルはしっかりと認めていくべきでしょう。

セリフォス（富士S４着）
前半はソウルラッシュの後ろを取ってマークする形も、逆にそれがジュンブロッサムのブロックを誘発。直線では減速してくるパラレルヴィジョン、ジリジリしか伸びないアルナシームの間を突こうにも突けず、結果、仕掛けを遅らせてジュンブロッサムの外に回す羽目に。そして最後は脚を余してのゴール。藤岡佑騎手は「馬が完成されて前半から進みは良かったです。ただ勝った時と比べると道中行きたがっていて、３角に入ってからもアゴを出すような走りで脚がたまっていない感じ。直線はこの馬らしい脚を使えませんでした。」とコメントも、私は騎乗ミスとの認識。東京特有の瞬発力勝負となればマイル適性の薄い先行勢バスラットレオンやミシシッピテソーロは間違いなく失速してくるはず。あの枠を引いてあの形を取ったなら、外ではなく内に持っていくべき。それを体現したのがソウルラッシュであり、渋滞するのが見え見えの外回しは愚策だったと思います。力は付けていたとしても、東京マイラーではないロジリオンすら捕らえられずの４着は大いに不満の残る内容でした。このところ、馬場に泣かされたり、展開向かなかったり、今回のようにエスコートがまずかったりと、流れが悪いですね。乗り替わりで見直したいです。

タイムトゥヘヴン（富士S15着）
例によっての後方待機からの外回し。前走はどはまりした中山マイルでしたが、東京マイルとなると話は別。東京1400ｍは実績がありますが、マイルだと物足りなくなりますね。柴田善騎手は「左回りだと顔が左を向いてしまうんです。そのぶん直線で外に出すのに手間取って、その間に前のスペースがなくなってしまいました。右回りの方がスムーズです」とコメント。前走のようにすべてがはまった時以外は厳しいと思います。

エルトンバローズ（毎日王冠３着）
発汗目立ったレース前。明らかに前有利に傾いたレース。大外枠をどうクリアするか、そこに西村淳騎手が出したことは積極的に仕掛けることでした。きついコーナーでガツンと押して位置を取り、ホウオウビスケッツの後ろで我慢させる。西村淳騎手の見事な作戦でしたね。レースラップは12.7-11.0-11.6-12.2-11.9-12.0-11.3-11.0-11.4、前半３ハロンは35.3秒、後半３ハロンは33.7秒のスロー瞬発力戦。直線では２頭を目標にイン前勢が押し寄せるも、何とか３着を確保。西村淳騎手は「具合が良かったし、勝負に行きました。次も楽しみです」とコメント。59�塲愽蕕辰得儷剖デ呂鯏験�した前走も負けて強しでしたが、今回も中身の濃いレースとなりました。一方で、何かと恵まれていないのも事実。歯車がかみ合えば、もっと走れると思うので、あとは「運」を味方に、ですね。

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