April 22, 2019

どうでもいい話:エフェクターは実際に試してから買うのが理想だよねという話

 世間的にとても評判が良くて今となっては入手がやや困難と言われる類のエフェクターの復刻版が出て、値段的にはちょっと高いけれど無理すればなんとかなるという感じだったので、思わず試奏もせずに注文して手に入れたエフェクターがあった。

 で、実際にギターとアンプの間につないで使ってみると自分の演奏スタイルに全然合わない音のありようで途方に暮れることに。でも、エレキギター界隈では国内外を問わずで名器と言われるものだったので、きっと良いものに違いないと思い込んで無理して使うこと2年あまり。

 結局自分とは相性が合わないという結論を出して中古買い取りに出したけれど、もっと早く決断するべきだったなと……。

 楽器はエフェクターに限らず実際に自分で弾いて耳で聴いて試してみないとダメだなと改めて痛感。

 エフェクターぐらいだと通販とかでポンと買ってしまうことある。数千円程度なら失敗しても諦めはつくとして、さすがに数万円レベルだとかなり厳しい。なかなか試奏できないものもあるけれど、やっぱりこまめに楽器屋に通って色々試しておくしかないのかな。とくに歪み系ペダルは他人が聴いたら違いが全く判らないような微妙な違いでも、演奏する側にとっては我慢できないほどに大きな違いになり得るので要注意だと思う。

 まー、お金持ちの人はガンガン買って、ガンガン売るみたいなことしてるけれど、そういうのはちょっと自分は真似できない(笑)。  
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March 15, 2019

麻薬取締法違反で逮捕された人物の参加する作品が社会から排除されるシステムについて思うこと

 電気グルーヴのメンバーであるピエール瀧が麻薬取締法違反で逮捕されたことを契機に、彼が参加していた音楽作品や映画・ドラマ作品の販売・放映が差し止めされ、そうした状況に異議を唱える声が一部で高まっている。

 自分としても個人的な感覚としては、そうした作品が社会から排除されるようなあり方には違和感を覚える一方で、たかが商業娯楽作品でしかないのだから販売・配給・放送する権利者・経営者がどうするかは、自分達のレピュティションやリスクを天秤にかけてどうするか判断するのが当然の商売の自由だろうとも思ってしまう側面はある。

 で、この問題は商業アート作品の流通をどうするか云々という問題だけに限定して考えるべきではない話だとも感じる。

 日本の社会では、犯罪者を断罪する際になぜか犯罪者本人だけでなく、その親族や知己についても同じように非難をぶつけ反省することを強要する行為が当然のこととして許容される傾向があり、メディアはそうした社会の需要を受けて犯罪者とその関係者を消費するための各種コンテンツを提供することに非常に熱心だ。さらに最悪なことに被害者についてもこうした晒し行為は嬉々として行われる。このような社会的背景がある以上、犯罪者が関係した表現行為や作品についても(たとえば音楽作品であったりドラマ作品が当てはまるわけだけれど)、なんらかの謝意が示されなければ納得できないと感じる人々が社会に多数存在しているとしてもなんら不思議なことではないし、結局はしばらくの間そうした人々の目や耳にに触れない形で隠蔽されることで場をしのぐのが慣例となっていく。

 また、幸か不幸か日本の学校教育の場では、なんらかの不祥事があった場合に集団の全体責任を問うような形で決着とすることが好まれるようなケースも多々あるように感じるし、そうしたやり方が自然であると学習した者は、当然その後も実社会において何か問題があれば全体責任を問うことでしか納得できなくなる可能性は高いのではないだろうか。

 こういう社会的背景をすべて認識した上で、社会のあり方を変えていこうという話であれば自分は大いに共感できるのだけれど、単に犯罪者の関わった作品が販売停止になったり放送中止になるのは納得できないという文句を言うだけであれば、たかが音楽、たかがドラマのことなんてどうでもいいという投げやりな気持ちになってしまう。

 もしレコード業界あたりで今回の件を受けて何らかの社会的な問題提起をしたいというような良心が少しでもあるのなら、とりあえずは国内外を問わずこれまでに法的問題を起こしたことがある全アーティストの作品販売を取りやめてみて社会に是非を問うぐらいのことをしてみるのはどうだろうか。もちろんそんなやり方は頭おかしいし誰も賛成しないとは思うけれど。  
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February 02, 2019

原雄一「宿命 警察庁長官狙撃事件捜査第一課元刑事の23年」を読んだ

 発刊当初に機会を逸したままだった本。今になってようやく読了。



 今さらではあるけれどとんでもない話。日本の警察組織における特定の人々の面子がどんな事実よりも優るという結末は読む前から知っていたとはいえ、こうして当事者の一人が詳細に記した文章を目の当たりにするとかなりの衝撃だった。

 今もこれと似たような「関係者の面子が事実よりも優る」という事態は日本だけではなく洋の東西を問わず様々な社会のいたるところで起きているのだろうけれど、これが人間の業というものなのだろうか。

 残念ながらこの本に書かれていることがテレビ番組や映画のような誰にでも判りやすい形で広く日本社会に知られる機会は今後おそらくやってこないだろうから、このまま一冊の本として図書館や個人の書棚の中に置かれそのまま少しずつ忘れ去られていくのだろう。  
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December 16, 2018

鈴木智彦「サカナとヤクザ — 暴力団の巨大資金源『密漁ビジネス』を追う」を読んだ

 とんでもない怪作。



 鰻にまつわる「黒い」話は色々と漏れ聞こえるのを耳にしたり目にしたりしてきたけれど、漁業そのものがこれほどまでに「ヤバイ世界」だったという現実には驚くばかり。もはや鰻だけではなく、それ以外の海産物も食べるときにはとても心穏やかではいられそうにないし、寿司や刺身なんかを食う機会があれば下腹のあたりにモヤッとしたものを感じながら食べるしかなくなってしまったような気がする。

 自分はカタギだと自認する日本人なら是非本書を読むべきと思うけれど、結果として日本にはカタギと言えるような人はどこにもいないことになるのかも……。

 本書の著者、鈴木智彦氏のインタビューがWebにあってそちらもすごく面白いのでおすすめ。

「タバコと同じく将来絶滅する」 暴力団を見届けるライター鈴木智彦の覚悟
  
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December 03, 2018

吉田豪「吉田豪と15人の女たち」を読んだ

なんとなく気になっていた本。読んでみたらその濃い内容にかなり驚いた。



自分は70年代の終わり頃からテレビを全く見ないでずっと生きてきたので、この本に出てくる15人のアイドルについてはほぼ誰のことも知らない。どうにか名前ぐらいは知っているアイドルも数人いるけれど単に名前を知っているというだけで、具体的にどういう活動をしているのかは皆目見当がつかないほどによく判っていない。

おそらくそれぞれのアイドルのことをよく知っていればもっと深く読めたのだろうけれど、そういう予備知識が全くなくても人の生き様みたいなものをうかがい知ることができて面白かった。仕事をして生きていくということは誰にとっても大変なことなんだなと改めて思い知らされた気がする。  
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November 04, 2018

ここ数年で一番気に入っているピック:Dunlop Primetone Small Tri 1.3mm(ダンロップ プライムトーン)

 ギター用のピックは自分の好みの中でも流行り廃りがあって、以前はErnie Ballのべっ甲柄のセルロイド製ピックのティアドロップ型でHeavyを長年ずっと愛用していた。

 で、たまに他のピックに浮気するみたいな感じだったのだけど、ある時、Hercoのナイロン製を試してみたら、これが絶妙な腰の無さ(笑)というか微妙なヘナヘナ感がその頃の自分のプレイスタイルにピッタリ合うような気がして、Flex 75をしばらく愛用すことに。Hercoはジミー・ペイジが愛用していたことで(今もなのか?)有名だけど、同じHercoのFlex 50はニール・ヤング御用達。生ギターもエレキもこれだそうで、理由はこれより固いピックだとすぐに弦を切ってしまうからだとか。あのニール・ヤングのギターの独特のトーンはこのピックに負うところがそれなりに大きいのかもしれない。

 で、しばらくHercoを使っていたのだけど、このピックのすごいところは余程に力いっぱいガリガリとした弾き方でもしない限り減らないということ。1枚買ったら半永久的に使えそうなぐらいに全然減らない。Ernie Ballの時は下手すると1セッションでダメになるぐらいだったのだけど。Hercoはこんなに減らないと売る方も回転率が低くて商売にならないのじゃないかと変な心配をしてしまうぐらい。

 ただ、Hercoの弾き味は簡単すぎて飽きがきてしまって他のピックをまた試したくなった。そんなときにアメリカの高級ピックの話題を耳にした。ジュリアン・ラージも愛用しているBlueChipというやつ。本国でも1枚35ドルからというピックとしては破格に高い値段。日本には正規輸入されていなくて、店によっては扱いもあるけれど5000円を越えるような価格で取引されていてとても手を出す気にならない。本国から個人輸入も考えていたところ、見てくれだけはBlueChipによく似たDunlop Primetoneという製品を都内某楽器店で発見。値段は消費税入れて1枚500円弱ぐらいだったと思う。普通のピックとして考えるとかなり高額だけれどBlueChipを買うことを考えればタダ同然という明らかに金銭感覚が壊れた理屈でとりあえずSmall Tri 1.3mmを1枚買ってみた。普通の三角形のおにぎり型ピックよりも二回りほど小さいサイズで、ちょうど標準的なティアドロップ型のピックのサイズ感のまま三角形にした感じというと判りやいだろうか。

 Dunlop Primetoneは茶色で不透明なタイプと半透明のタイプの2種類があるけれど、いじってみた感じは硬度がそれぞれ違うような印象を持った。実際には見かけだけの違いかもしれないけれど、自分は見かけがBlueChipにそっくりな不透明タイプを選択。ピックを木の机の上に落とすと他のセルロイドやナイロンのピックよりも明らかに固いカリ〜ンという音がする。弦を弾くときも当然当たりは固いのだけど、ピックを握る力加減を変えやすいので、コードストロークなども簡単に強弱をつけられる。早い16の刻みなどをやってもヌケがすごく良い。このピックを使うだけで自分の技量が2割増しぐらい上手になったような気になる。

 しかも使っていて全然減らない。まー、実際には減っているのだけど、一般的なセルロイド製ピックに比べるとほぼ減ってない感じで長持ち。とても気に入ったので、同じサイズで1.4mmと1.5mmも購入して試してみたけれど自分には1.3mmが向いているようだ。

 で、あとからネット通販などを探すと国内でも1枚あたり100〜200円ぐらいの相場で入手できるところもあるようだ。本国だと3枚セットで5ドル前後で販売されているようなのでさすがに1枚の値段が税込み500円前後という店頭価格はボッタクリな感じもあるけれど、現物を実際に手に取って確かめられたということで1枚目は納得するとして、その後に買い足したのはネット通販を利用すべきだったかなとちょっと反省した。

 たまたま先日、某通販で3枚パックがかなり安く出ていたので、予備用として購入。自分の弾き方だと全然減らないので、これで4〜5年、いや大事に使えばもしかしたら10年ぐらいはもちそうな気がする(笑)。

picks
  
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October 17, 2018

ストラトキャスターのネックポケットに入っているシムの話

 うちにあるストラトは88年にFender USAで製造されたという刻印がついていて、ネックポケットには茶色い紙とごく薄い透明なプラ製(?)のシムがはさまっている。たまにトラスロッドの調整でネックを外すたびに対面していたけれど、かなり適当な感じの造作でこれがまぁいわゆる米国製のノリなんだろうと理解することにしていた。

shim

 ただ最近になってPRSのジョン・メイヤー・シグネチャーモデルのSilver Skyでトレモロブリッジの設定を説明する動画を見ていたら、フローティングをするかどうかでネック側のシムの有無が変わることを知った(シムの説明は3分5秒ぐらいから)。



 シムを使うのはブリッジをフローティングするとき用で、フローティングしないのであればシムは必要ないということになるらしい。自分はトレモロブロック自体を割り箸(本来はちゃんとした木のブロックが望ましいはずだけど…)を使ってブロックしてしまっているので全くフローティングしていない。つまりPRSの設定にならえばネックポケットのシムは不要ということになる。厳密にはPRSのSilver SkyはFenderのストラトとは異なるけれど、まぁSilver Sky自体がジョン・メイヤーの希望でほぼストラトと同じに作ってあるわけだから、おそらくストラトでも同じような案配になりそう。

 ということで、うちのストラトのネックポケットからシムを外して試してみた。結果としては、巷でよく言われるところのシムの有無で音質が変わるという部分はあまりよく判らなかったけれど、弾き心地がずいぶんと変わってしまった。わずか1ミリもない厚さのないシムの有無によってこれほど演奏性が変わるとは想像もしなかったけれど、これがとんでもなく弾きにくい。普段の慣れた手癖で適当に流し弾きをしてみてもミスタッチが異様に多くなる。最初は体調が悪いのかそれとも気分の問題かと思い、1日置いてから弾き直してみてもしっくりこない。

 これは明らかにシムの有無の違いでネックの感じが変わってしまったんだなということで、外したシムのうち茶色い紙のほうだけを入れなおしてみると、今度はこれだともうシムが厚すぎるような気がする。いささか神経質すぎるとは思いながらも紙を薄く剥いで半分ぐらいの厚さにして試してみたら、これが大正解。

 人間の感覚の鋭さというか、おそらくは単なる勘違いに近い自分の神経質さに呆れつつも、ネックポケットのシムの厚さはギターの弾き心地に相当影響するアイテムであることを思い知らされた。まー、おそらくは多くの人の場合シムの有無は音質変化を気にするのだろうけれど、そちらはギターアンプのセッティングで微調整できる範囲なんじゃないかと思うし、おそらくはストラトの場合トレモロユニットのスプリングの裏蓋の有無の方が影響大きいはず。自分は裏蓋外す派だけど、その理由は完全に音質の問題で、弦のはりやすさはオマケ程度のメリットだと思っている。裏蓋を外すと音のヌケがよくなる。一方で蓋をしたままだとちょっとセミアコぽいこもったニュアンスになるような気がする。まー、これも個人差の大きい気分の問題かもだけど(笑)。  
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October 07, 2018

栗原裕一郎 編著「村上春樹の100曲」を読んだ

 読んだと書きつつ、実際にはたまたま立ち寄った知人の家にこの本があったので巻末の「あとがき座談会 『1Q84』以降の村上春樹と音楽」に目を通しつつ、あとはざっと斜め読みした感じ。すいません…。



 なにはともあれ、あとがき座談会の結論が最高だったので書き出しておく。

大谷 こうやってデビュー作から最新作を一気に読んだあとに総合して考えると、やっぱり『風の歌を聴け』が一番、音楽の使い方としてはよくできていたってことですよ。

栗原 『風の歌を聴け』は、今から考えると春樹作品の中では異質ですよね。音楽の使い方に限らず小説の構造も異質。でも散々話して結論はそこですか(笑)。

 座談会の流れとしては、村上春樹も年齢を重ねるにしたがって音楽の扱いかたが雑でつまらなくなったみたいな分析になっていて、これって村上春樹に限らず人々の多くが歳をとるにつれて音楽に対して保守的かつ新しいものへの許容や理解力を失っていくという一般論を期せずして証明してしまっているような感じで、自分もその加齢現象から逃れられないのだろうなというちょっとした絶望感を覚えた。

 ちなみに、とりあげられている100曲のうちロックとポップスはほぼ全曲を頭の中でそのまま鳴らすことができた。たぶん自分と春樹は音楽的にはほぼ同世代なんだろう実際の歳はちょっと違うけれど……。要するに自分は精神的にかなり老人なのだ。

 さて、この「村上春樹の100曲」という本の面白いところは本文の印刷がいわゆる「ブルーブラック」と呼ばれるような濃いめの青を使ってるところで、これはもしかしたら著者もしくは編集者のこだわりなのかもしれない。もちろん全然そんなことはないのかもしれないけれど。  
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October 02, 2018

映画「カメラを止めるな!」を観た(たぶんこの程度の内容でもかなりのネタバレ)

 個人的にはホラーやスプラッタものは苦手だし、まかり間違って観ることになったりするとひたすら大声で笑って怖い気持ちを自ら誤魔化すことばかりになるので、少なくとも劇場だと他の観客に迷惑がられるから観ないつもりでいたのだけど、あまりの好評ぶりに加えて、世間ではホラー映画として評価されている感じではなかったので、映画の日を幸いに意を決して観に行ってみた。

 結論としては、「カメラを止めるな!」は素直に楽しむことができる楽しい映画だった。

camera


 以下、読む人読めばネタバレぽい話。







 映画が始まって最初はわざとにしてもイマドキ劇場にかける映画としては画質が著しく荒くて、これは演出で狙っているとしてもちょっとひどい、いくら低予算映画だとしてもこれはどうなんだろうと思ったりした。

 まぁ、あれぐらいやらないと後につないだときに逆に誰も判らないから、あそこまでエフェクトかけたんだろうというのは後で理解した。もしかしたらあれぐらい派手にやっても変化に気付かない人は結構いるかもしれない。なにせその昔、アナログハイビジョン試験放送画質と普通の放送画質の違いを見分けられない人がたくさんいたという話があるぐらいなので…。

 こういう映画としては今やお約束の最後の最後に不穏な予兆めいた描写や演出をしなかったおかげでかなり爽快な後味の映画になっているのも広く世間で好評となった理由なんだろう。製作側ではそういう演出を考えたりしたかもしれないけれど、それはやらなくて正解だったと思う。

 年寄りなので例えがとても古くさくなるけれど、「スティング」や「ファール・プレイ」に通じるエンターテイメント性を感じたし、それだけ自分の中でも評価は高い作品になった。

 ただし、この作品に関してはもう完全にプロットの勝利というか、同じような仕掛けで当てようと思って2匹目のドジョウ的な企画の話があってもそれはもう全然面白くないことになりそう。でも狙うよね、たぶんみんな(笑)。

 個人的には昔かかわった番組制作の仕事を思い出して、ちょっと色々と懐かしくてしみじみして、そういう意味ではとてもロマンチックな映画でもあった。たぶん、そうした仕事の経験のある人が一番この映画を楽しめるのかもしれない。モノを創る現場を舞台にした作品ということでは「蒲田行進曲」なんかは近いものがあるのかもだけど、やっぱりちょっと違うか…。  
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September 24, 2018

Big Muffというエフェクターについて思うこと

 ギター用エフェクターに「Big Muff」というのがある。歪み系エフェクターではとても有名で、ちょっとエレキをいじったことがある人なら知ってる人はかなり多いだろう。1969年に初代モデルが出来てから今に至るまでいくつものバリエーションがあって、そのあたりの蘊蓄はマニアな人がたくさんいるので検索すると嫌になるほど情報があふれている。(ちなみに検索するとジミヘンが愛したファズという記事がヒットしたりするけれど、これは大嘘。ジミが愛したのは「Fuzz Face」という全く別のモデル)



 自分はBig Muffにあまり縁がなくて、以前には「BIG MUFF総会」なる特殊イベントにまで参加して歴代の数々の実物の音に触れたりもしたけれど、どうも自分の嗜好には合わないなということで敬遠してきた。

 それでもいつかは、数あるバリエーションの中から1つぐらいは手に入れようかなと思い、個人的には一番音楽的な鳴り方をすると感じるロシア製造時代のリイシューを試奏したりもしたのだけれど、今ひとつピンと来るものがなくて結局見送りにしたり。



 そんな感じでBig Muffにはずっともやもやした思いがあったのだけど、Electro-Harmonix(日本の楽器好きの間では「エレハモ」と略して呼ぶことが多い)が創業50周年記念ということで同社製品の顔でもあるBig Muffの初代モデル「Triangle Big Muff Pi」をリイシューした。



 で、この動画を見て、「あ、自分はこれだな」という直感みたいなものがなぜかあって、意を決して手に入れることにした。最初は国内楽器店で予約しようと思ったのだけど、米国での発表を知った瞬間に電話で某店に連絡を入れてみるとまだいつ発売になるか未定だとのことなので、米国で既に発売済みだったこともあり、初めて米国通販サイト「Reverb」を使って送料が一番安く提示されているショップから購入。注文から国際郵便小包で受け取るまでに丁度1週間かかったけれど、日本国内の楽器店で買うより少し安く買えたので結果的に大正解だった。

bigmuff

 実際にBig Muffを手に入れて色々遊んでみて感じたのは、このBig Muffというエフェクターは誰もがエレキギターに期待する「ガツン!」という原初的なインパクトのある音をとても簡単に引き出してくれる魔法(?)の箱だということ。正直なところ洗練された音楽的世界からはほど遠いのだけど、それが楽しいというかとても面白い。エレハモのよく出来たデモ動画よりは以下の動画の方がBig Muffのプリミティブな音の特徴がよく出ていると思う。



 ちなみにこの初代モデルであるTriangle Big Muff Piのオリジナルは程度にもよるけれど好事家の間では数十万円単位で取引されるほどのマニア垂涎の代物だったりするらしい。実物のデモ動画はYouTubeを検索すれば色々あるけれど、どうもそうした動画を見る限りは今回のリイシューと同じような鳴り方してるものはなさそうなあたりご愛敬。初代モデルは当時の作りの適当さから個体差が滅茶苦茶あるだろうことに加えて、おそらくは経年変化で音にかなり影響が出ているんだろうと思う。これがいわゆる「ビンテージ」の魔法というか、勘違いというか、まー色々面倒なところでもある(笑)。自分はマニアにはほど遠い不純な人間なので、新しいリイシューモデルで十分満足しているけれど、マニアな人達はまた今回のリイシューと昔のオリジナルを巡って色々議論したりするのだろう。

 それにしても、本国ではエレハモが公式に表明している店頭予想価格が99ドルなのに、日本に来ると1万9000円になるのはすごい。さすがにこの値段で買う人はあまりいないと思うけれど。

B07HCGKY97electro-harmonix/Triangle Big Muff Pi
Electro Harmonix

electro-harmonix社は、ヴィンテージelectroharmonixのDNAとトーンにあふれたV1と呼ばれるオリジナル Big Muff PiをNanoシリーズで忠実に復刻しました。
Triangle Big Muffの名を授かったのは、Volume、Sustain、Toneのコントロールのレイアウトによるもので、それが全ての始まりでした。
新しいTriangle Big Muffはオリジナルの1969年の回路を忠実に復刻し、ペダルボードに導入しやすいサイズのダイキャストシャーシに収めました。(製品紹介文より)
  
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