
ボディビル人生で1番経験になったもの、これまでのトレーニングに対する自分の考えが一変したもの…
それは何でもない、“アメリカでの生活”だ。
2008年4月1日、アメリカ・ロサンゼルスへ。一ヶ月間の修行を敢行。
英語が話せないので、会社の社員兼通訳も同行。
一ヶ月のコーチ代として、会社はミロスに100万円(当時の為替1ドル100円)を支払う。
今、世間が騒いでいる何とかメソッドよりも高い。
ホテルは、ジムから徒歩10分程にある、キッチンやレンジ、冷蔵庫、食器付きの家族用ホテル。 近くにスーパーは無い。無料買物サービスがあるが、これはあまり使えなかった。
アメリカでの生活は、車は最低限必要な物。
なぜなら、ボディビルダーは「食」が命。
出発前会社にレンタカーを頼んだが、これは却下。
毎日 朝、昼、晩と缶詰(ツナ、チキン)ばかり…これはきつかった。
トレーニングとは別に日課として、ミロスから「英語を学べ」と言われ、「一日2ワードを覚えろ。」とのこと。
後は料理の本を渡され、食事学を学んだ。
それ以外は毎日トレーニング(17時〜20時)の生活、筋肉疲労もお構いなし。
せめて、マッサージのサービスが欲しかったな…
ちょっと良い刑務所と言った所か。とにかくホテルに缶詰め状態(インターネットで日本の情勢を見たり、mailしたり)
「車とマッサージ」これが無ければまた行きたいとは思わないかな…
ミロスは良く、一眼レフカメラを手に撮影をしていた。
撮ったものを自分に見せ、欠点や改善方などを提案してくれた。
俺の身体を見て、何かを感じたのかミロスは、「今まで多くの人間を見て来た。お前の素質は、ヒデ・ヤマギシ以上。このトレーニングとサプリ、食事を続ければ、翌年の2009年Mr.ユニバースで優勝出来るであろう…
しかしそれには、常にチャンピオンとしての意識を持ち、行うトレーニングは100%出し切らなければならない。」と言っていた。
このときに、目標は「日本一」ではなく、「世界一」という意識に変わる。
その夢は叶うことはなかった。
今思うこと、今自分が出来ることは、この経験という宝をこれからの世代に伝え、実践して欲しいと願う今日この頃である。