whomeohのblog長崎ぶらぶら平和日記

「加計・森友、安倍さんの身から出たさび」村上元行革相

2017年7月22日00時08分


村上誠一郎・元行革担当相(発言録)

 稲田(朋美)さんの人事も、加計・森友学園の問題も、親しいお友達を優遇した結果、いろんな失敗というか疑惑を招いてしまった。率直に言うと、安倍(晋三)さんの身から出たさびなんですよね。残念ながら、これを解決するのはご本人しかいない。そのご本人がびしっと説明責任を果たさない限り、これはクリアにならない。

 それを明確にするというならば、(衆参予算委員会閉会中審査を)正々堂々とお受けになった方がいいんじゃないかという気がします。(TBSの対談番組の収録で)



◎自民党にもまだまともな議員がいる。 

村上議員の言う通り。

深呼吸

安倍政権の傲慢さ、噴出=柳田邦男

 

毎日新聞2017722日 東京朝刊

 

    紙面掲載記事

 

東京都議選の街頭演説に立つ安倍晋三首相。「こんな人たちに負けるわけにはいかない」との発言はこの場で飛び出した=東京都千代田区のJR秋葉原駅前で1日、藤井達也撮影

 

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この国の倫理、転落の危機

 

 安倍政権の閣僚の暴言や曲解発言の問題点については、これまでもこの欄で継続的に書いてきた。だが、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊の日報の廃棄などをめぐる稲田朋美防衛相の発言、学校法人「森友学園」に対する格安での国有地売却問題や、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐる安倍晋三首相や関係閣僚、官僚の発言は、安倍政権の内実と体質を“集大成”するように露呈した「3点セット」となった。

 

 なぜ、かくも重大な問題が同時多発的に顕在化したのか。そこには、単なる偶然ではなく、そうなる必然というべき要因があったと思う。それは、首相自身をはじめ、安倍政権を忠実に支える閣僚や、内閣官房をはじめとする官僚たちの、問題に対する姿勢や言葉そのものの中にある。特徴別に列挙すると、次のようになろう。

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inRead invented by Teads

 

 (1)「記録文書はない」「文書は廃棄した」「記憶にない」と言って、事実を不透明にする。文書の探し方はおざなりで、批判されると調べ直して「ありました」と説明はするが、意味づけはあいまいにする。

 

 特に、法的に保存を義務づけられていない報告文、連絡文(加計学園問題における文部科学省の内部文書はその象徴)などは「備忘メモ」などと呼び、内容の信ぴょう性を否定する。事案の全体的経緯の中での意味づけこそが重要なのに、そういう検証は棚上げしてしまう。

 

 国会での官僚の答弁も、事実関係の解明を期待する国民を裏切るものばかりだった。森友学園への国有地売却をめぐり、答弁に立つ度に「記録がないので経過は分かりません」と、録音テープを再生するかのように全く同じ言葉を繰り返したのは、後に国税庁長官に栄転した財務省の佐川宣寿理財局長だ。

 

 「権力者に仕え、出世コースを歩む高級官僚の精神性」という点で、私はすぐにある人物を想起した。ナチス・ドイツのユダヤ人ホロコーストの責任者だったアイヒマンである。彼はイスラエルの法廷で「私は上官の命令に従っただけだ」と証言し、無罪を主張した。

 

 (2)厳しい批判や暴露的文書に対し、攻撃的な決めつけの言葉を浴びせて「印象操作」をする。安倍首相は論理的な思考が苦手なのか、すっかりこの言葉が気に入ったようで、相手からの批判をすぐに「印象操作」と決めつける。

 

 ところが自らは、国会で質問者に「日教組!」とやじったり、東京都議選における秋葉原での街頭演説で、群衆の「帰れ、帰れ」の大合唱に対し「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない」と叫んだりする。

 

 「こんな人たち」と蔑視する言い方は印象操作ではないか。加計学園問題をめぐり、文科省の内部文書が報道された時、菅義偉官房長官が「怪文書」と決めつけたのも同様である。

 

 (3)批判的な質問に対しては、事実関係についてまともに答えず、一般論を述べてはぐらかす。加計学園問題に関する国会審議で、安倍首相も山本幸三地方創生担当相も、国家戦略特区の政治的意義や官僚の壁を破ることばかりを論じ、疑惑の焦点となる事実関係には触れない。菅氏は記者会見で、加計学園問題の事実関係に関する質問に対し「わが国は法治国家ですから」と、まるで答えにならない言葉を繰り返した。

 

 (4)批判する相手を人格攻撃することで社会から排除し、批判を封じようとする。秋葉原演説における安倍首相の「こんな人たち」発言は批判者を低く見る言い方だ。加計学園問題を告発した前川喜平前文科事務次官に対し、菅氏が「地位に恋々としがみついていた」などと前川氏の人格をおとしめるような発言をしたのも、権力者の傲慢さをむき出しにしたものだ。

 

 安倍政権下における政治家や官僚による、これまでの戦後史の中では見られなかったような政治倫理観の衰退と言葉(表現力)の壊れ方を見ると、この国の指導層の人間性が劣化しているのでは、とさえ思えてくる。

 

 そう言えば、安倍首相の宿願だった道徳の教科化が、2018年度から始まる。文科省の新学習指導要領には、道徳の目標として「物事を多面的・多角的に考え(中略)、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」と書かれており、学習内容には「公正、公平、社会正義」などが挙げられている。しかし、道徳の教科化を実現した首相自身の言動を、もし道徳の模範とするなら、こんなふうになるだろう。

 

 社会人になって、自分にとって都合が悪いことが生じたら「記録はありません。記憶にもありません」と言えばよい。批判されたら、強くて攻撃的な「決めつける」言葉を返せ。厳しく追及されたら、まともに答えずに一般論でごまかせばよい。相手を排斥するには、人格攻撃をして社会的な信用を失わせるのが手だ--。

 

 このように書くと、誰もが「そんなばかな」と言うだろう。だが、教育の理念と世の中の現実は、このように大きくずれている。それをどうするのか。はっきりしているのは、この国のあり方が権力者の傲慢さによって揺さぶられ、倫理的に転落の危機に直面している--という現実だ。この国をこれからどうするのか、国民一人一人が真剣に考えることが求められている。

 

 ■人物略歴

やなぎだ・くにお


◎何かおかしい朝日の記事  稲田問題で他の新聞に大きな遅れ
 
森友問題では朝日新聞の大阪本社の記者がいち早く伝え、8億円値引きなど執拗に書き、加計問題でもかなり質の良い記事を書き続け、日本ジャーナリスト会議(JCJ)は今年のJCJ大賞を選んだ。日本で一番権威のある新聞協会賞も受賞しそうだ。だが目立つ記事はあったが、今、最大の関心事は、安倍後継ともくされた稲田問題だ。森友、加計のお友達政治はもう明らかになり、昭恵首相夫人や首相の腹心の友の加計孝太郎氏(加計学園理事長)の2人は国会での参考人には呼ばれそうにないが、安倍記念小学校もできないし、加計学園の大学に獣医学部も、もはや絶対にできない。

何故、稲田問題が重大だというと、安倍と稲田は同じ戦前の大日本憲法を信奉し、憲法を変えて戦前のように日本が戦争ができる国にするために懸命になってきたからだ。安倍は2020年に天皇を元首とする準備の第一段階として9条を変える憲法改正をしてから、次の稲田で完全に明治憲法を復活させるもくろみでいた。これが安倍の言う「美しい国」だ。安倍に近い右翼のマドンナの櫻井ようこは、政治家でなく、国会の外での安倍応援団で安倍を継ぐのは稲田しかいない。

この稲田を完全に失脚しなければ、日本は本当に大変なことになる。この絶好のチャンスがやってきた。それなのに、リベラルと国民から見られている朝日新聞だけが稲田問題では特落ち状態だ。

稲田は南スーダンの陸自のPKOの日報で「戦闘」を憲法に触れるとして「武力衝突」と言ったのがケチのつけはじめ。日報を破棄したと言っていたのが存在し隠蔽。、この問題で2月15日に、防衛事務次官や陸幕長と2月15日に協議、防衛事務次官が日報を非公表とするとし、これを稲田も了承し、3月の国会で稲田は「日報の報告は受けていない」と虚偽の答弁をした。

朝日以外の各紙はこの問題を大々的に19日付で一斉に報道した。だが稲田はこの報道を否定。朝日は20日に稲田は日報の存在を伝えられたとしたが、何故か国会での虚偽答弁には触れていない。ことの重大さを朝日は認識していない。各紙は稲田を猛攻撃したが、朝日だけはしない。ちなみに保守系新聞の読売が最も灘攻撃を展開している。朝日は読売に読売に対抗してかえって稲田をかばっているかの印象を受ける。

付け加えると民進党など野党は、安倍が8月3日に内閣改造を予定しており、改造前に稲田の防衛大臣から引きずり落として、安倍に打撃を与えようとしているが、朝日はこれも余り触れないまま。

この日報問題で、陸自幹部は朝日新聞を嫌ってか、朝日を除く各紙にリーク。それで虚偽答弁を特落ち、今さら特落ちしたのを書けないというのが真相とみる。この裏には防衛省内の制服組と背広組の激しい駆け引きがある。自衛隊トップの昔統合幕僚会議議長、今は統合幕僚長というのは陸海空の順番で就くが、次は陸自の番。しかし陸自は日報でケチをつけ背広組が慣例通りに陸自を推すとは限らない。このドロドロに自衛隊を統率する大臣が全くと言ってよいほど、何もできない。文民統制というシビリアンコントロールができない〔もっとも稲田や安倍は文民統制をしないで大元帥の天皇が持つという明治憲法の考え方だからかも)。いわば、陸自のクーデターと言ってもよい巻き返しに、朝日は何も書かないでいる。

昔、朝日には田岡俊次という軍事では制服にも負けない知識を持っている編集委員がいて、特ダネを連発。他社は全くついて来れなかった時代が長かった。田岡氏が定年で退職。私は嘱託扱いで残せば、このような軍事に弱い朝日に落ちなかったのにと感じる。

安倍を懲らしめ、安倍政権を倒すためには、後継と目される稲田に集中砲火するのが手っ取り早い。それを捨てた朝日はもう信用できないといえる。

稲田氏に報告、2日前にも…緊急会議控え

記者団の質問に答える稲田防衛相=防衛省で2017年7月19日午前、共同

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽(いんぺい)問題で、稲田朋美防衛相が、非公表方針が決まった2月15日の緊急会議の2日前にも、陸上自衛隊側から、電子データが保管されていた事実などについて報告を受けていたことが19日、複数の政府関係者への取材で分かった。

 2回にわたり報告を受けていたことが判明したことで、説明責任を果たすよう求める声が一層強まりそうだ。稲田氏は15日の会議の内容については共同通信に対し「ご指摘のような事実はありません」と否定している。

 複数の関係者によると、2月13日の報告は15日の会議の「事前説明」という位置付けで、陸上幕僚監部の高級幹部が行った。昨年12月26日に統合幕僚監部で電子データが見つかったのとは別に、陸自でもデータが保管されていたことを報告した。

 陸自では岡部俊哉幕僚長に1月17日、データが見つかったことが報告され、事実関係の公表の準備を始めたが、同27日、陸海空3自衛隊の運用を担う統合幕僚監部の防衛官僚が「今更陸自にあったとは言えない」と伝えていた。稲田氏への事前説明では、こうした経緯も報告したとみられる。

 2日後の15日の会議には、稲田氏や岡部氏、事務方トップの黒江哲郎事務次官ら関係する幹部が出席。事実関係を公表するか対応を協議し、陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書に当たらないなどとした上で「事実を公表する必要はない」との方針を決定。稲田氏も了承した。

 陸自に日報が保管されていた事実が報道で表面化したのは1カ月後の3月15日。稲田氏は翌16日の衆院安全保障委員会で、民進党議員から一連の報告を受けていないのか問われ「報告はされなかったということだ」と否定し「徹底的に調査し、改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と述べた。(共同)

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稲田氏に報告、2日前にも…緊急会議控え

記者団の質問に答える稲田防衛相=防衛省で2017年7月19日午前、共同

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽(いんぺい)問題で、稲田朋美防衛相が、非公表方針が決まった2月15日の緊急会議の2日前にも、陸上自衛隊側から、電子データが保管されていた事実などについて報告を受けていたことが19日、複数の政府関係者への取材で分かった。

 2回にわたり報告を受けていたことが判明したことで、説明責任を果たすよう求める声が一層強まりそうだ。稲田氏は15日の会議の内容については共同通信に対し「ご指摘のような事実はありません」と否定している。

 複数の関係者によると、2月13日の報告は15日の会議の「事前説明」という位置付けで、陸上幕僚監部の高級幹部が行った。昨年12月26日に統合幕僚監部で電子データが見つかったのとは別に、陸自でもデータが保管されていたことを報告した。

 陸自では岡部俊哉幕僚長に1月17日、データが見つかったことが報告され、事実関係の公表の準備を始めたが、同27日、陸海空3自衛隊の運用を担う統合幕僚監部の防衛官僚が「今更陸自にあったとは言えない」と伝えていた。稲田氏への事前説明では、こうした経緯も報告したとみられる。

 2日後の15日の会議には、稲田氏や岡部氏、事務方トップの黒江哲郎事務次官ら関係する幹部が出席。事実関係を公表するか対応を協議し、陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書に当たらないなどとした上で「事実を公表する必要はない」との方針を決定。稲田氏も了承した。

 陸自に日報が保管されていた事実が報道で表面化したのは1カ月後の3月15日。稲田氏は翌16日の衆院安全保障委員会で、民進党議員から一連の報告を受けていないのか問われ「報告はされなかったということだ」と否定し「徹底的に調査し、改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と述べた。(共同)

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以下、東京新聞から

PKO日報保管 会議2日前、稲田氏に報告 陸幕幹部が事前説明

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽(いんぺい)問題で、稲田朋美防衛相が、非公表方針が決まった二月十五日の緊急会議の二日前にも、陸上自衛隊側から、電子データが保管されていた事実などについて報告を受けていたことが十九日、複数の政府関係者への取材で分かった。二回にわたり報告を受けていたことが判明し、説明責任を果たすよう求める声が一層強まりそうだ。

 稲田氏は十九日、自身も出席した二月十五日の緊急会議に関し「隠蔽を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実は全くない」と述べた。

 複数の関係者によると、二月十三日の報告は十五日の会議の「事前説明」との位置付けで、陸上幕僚監部の高級幹部が行った。昨年十二月二十六日に統合幕僚監部で電子データが見つかったのとは別に、陸自でもデータが保管されていたことを報告した。

 陸自では岡部俊哉幕僚長に一月十七日、データが見つかったことが報告され、事実関係の公表の準備を始めた。しかし同二十七日、陸海空三自衛隊の運用を担う統合幕僚監部の防衛官僚が「今更陸自にあったとは言えない」と陸幕の担当者に伝えていた。稲田氏への事前説明では、こうした経緯も報告したとみられる。

 二月十五日の会議には、稲田氏や岡部氏、事務方トップの黒江哲郎事務次官ら関係する幹部が出席。事実関係を公表するか、対応を協議し、陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書に当たらないなどとした上で「事実を公表する必要はない」との方針を決定。稲田氏も了承した。

 陸自に日報が保管されていた事実が報道で表面化したのは一カ月後の三月十五日。稲田氏は翌十六日の衆院安全保障委員会で、民進党議員から一連の報告を受けていないのか問われ「報告はされなかったということだ」と否定し「徹底的に調査し、改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と述べた。

(東京新聞)



以下朝日新聞か


(時時刻刻)稲田氏、また疑惑の渦中 自身は監察対象外、揺らぐ信頼 日報問題

2017年7月20日05時00分


 調査を命じた人物が一転、「疑惑」の中心人物に――。南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐり、非公表を決めた過程への稲田朋美防衛相の関与が大きな焦点となってきた。安倍政権は8月初旬の内閣改造前に特別防衛監察の結果を公表して幕引きを図る構えだが、調査そのものの信頼性が揺らぎかねない事態に陥った。▼1面参照

 「日報を非公表にするとか、隠蔽(いんぺい)するということは了承したことはない」「陸自にデータが残っていたという報告があったという認識はない」。19日夕、防衛省。稲田氏は記者団にこう述べ、同省として非公表を決めたプロセスへの自身の関与を改めて否定した。

 発端は18日夜。一部報道から取材を受けた稲田氏側がコメントを発表。フリージャーナリストからの情報公開請求に「廃棄した」として非開示としたはずの陸自内の日報データが発見された後、2月15日の会議で報告を受けた稲田氏が非公表を「了承」したという報道を否定する内容だった。

 こうした流れを受け、稲田氏の関与が最大の焦点に浮上した。稲田氏は3月、「報告はされなかった」と国会答弁しており、報告を受けていれば虚偽答弁の疑いも出てきた。

 稲田氏はこの日、記者団に「(陸自から)そういう報告は受けていない」と改めて否定。2月15日の会議については「打ち合わせの中で陸幕長が来た会はあったと思う」としたが、「何か報告があったということはない」と強調した。

 稲田氏の関与が取り沙汰されるようになったことで、特別防衛監察の信頼性自体も揺らいでいる。

 監察は防衛相直轄の防衛監察本部が担当。関係者らから事情を聴き、隠蔽工作の有無などを調べている。だが稲田氏は監察対象ではない。関与が疑われる防衛相の指示で調査するという構図になった。防衛省関係者は「『茶番』と見られかねない」と漏らす。

 こうした状況を見て、野党側は追及の手を強める。民進党の山井和則国会対策委員長は19日、「稲田氏の虚偽答弁、隠蔽疑惑は安倍晋三首相の任命責任であり、即刻罷免(ひめん)すべきだ」と指摘した。

 ■かばう首相、不信の連鎖

 19日朝、首相官邸に到着した安倍首相は、記者団から稲田氏の問題への受け止めを問われたが、「おはよう」とだけ答えた。

 問題発言が続く稲田氏と、かばい続ける首相。そんな2人の姿勢が、国民から不信の連鎖を招く要因となっている。稲田氏は先の都議選の応援演説で、自衛隊の政治的中立性を侵しかねない発言をしたばかり。首相周辺からも「早く辞めさせておけば良かった」との声が上がる。

 遅まきながら、首相も事態の幕引きを図る姿勢を強める。稲田氏を8月初旬の内閣改造で交代させざるをえないと判断。21日にも特別防衛監察の結果を防衛省に発表させ、稲田氏の在任中に日報問題に終止符を打ちたい考えだ。

 官邸幹部は「(防衛省内の会議は)プロセスなんだから、稲田氏は報告なんて受けていない。監察結果が出てくれば、全部わかる」と強調。菅義偉官房長官も19日の記者会見で「稲田氏は隠蔽を了承したとか、非公表を了承したという事実は全くない、と報告を受けている」と擁護した。

 内閣改造を意識して早期に監察結果を公表することを優先し、事実の究明や丁寧な説明に消極的な首相官邸――。内閣支持率の下落に歯止めがかからない中、首相らがそんな構図で幕引きを急げば、不信感を膨らませかねないとの見方もある。自民党の閣僚経験者は「森友学園や加計学園の問題で、首相らがウソをついていると思われ、信用をなくしている」と指摘する。

 与党内では内閣改造前に稲田氏の交代を求める声も出始めた。公明党幹部は「報道が事実なら、すぐに辞任か罷免をしないと駄目だ」。首相に近い参院議員はこう漏らす。「首相に必要なのは泣いて馬謖(ばしょく)を斬ることだ」

 ■処分案内示、陸自内に反発

 防衛省・自衛隊で何が起きているのか。この時期に稲田氏の関与の可能性が浮上した背景に、稲田氏や内部部局幹部らへの陸自側の「不信感」を指摘する声は少なくない。

 防衛監察本部による日報問題の調査は7月に大詰めを迎え、関与したとされる幹部を処分する案も関係者に示され始めていた。処分案を見た防衛省幹部は「責任の8割は陸自の隠蔽(いんぺい)体質や文書管理にあったとする内容。陸自は黙っていない」と感じたという。

 今年3月に日報データが陸自内で保管されていたと報じられたのを受け、陸自は内部調査に着手。その結果を防衛監察本部に伝えていた。陸自幹部は「日報の取り扱いや電子データの管理に不手際があったのは事実で率直に認める。だが、大臣らに逐一報告して指示を仰いできた」と証言する。別の幹部も「陸自の調査結果と、処分案の差にあぜんとした」と打ち明ける。

 伏線は、3月の南スーダンPKO派遣部隊の撤収発表からあったとの見方もある。防衛省でも稲田氏ら一部にしか情報共有されず、陸自幹部の多くも直前まで知らされなかった。防衛省幹部は「安倍政権への期待が大きかった分、陸自内に失望感が大きかったのは間違いない」。ただ政府内には「自衛隊が政治プロセスに介入することは、文民統制の観点からあってはならない」との声もある。

 ■南スーダンPKO日報をめぐる動き

 <2016年7月> 現地部隊が日報で首都ジュバの衝突を「戦闘」と記載

 <9月30日> フリージャーナリストが防衛省に7月の日報を開示請求

 <12月2日> 日報を「陸自が廃棄した」として防衛省が不開示決定

 <26日> 統合幕僚監部内で日報の電子データ「発見」

 <2017年1月> 陸自内で日報の電子データが見つかる

 <27日> 稲田氏が統幕内でのデータ発見報告を受ける

 <2月7日> 防衛省が統幕内のデータ公表

 <中旬> 稲田氏が陸自内の文書の存在について対応を協議した省内の幹部会議出席

 <3月15日> 一部報道で陸自内のデータ保存が発覚

 <16日> 稲田氏が衆院安全保障委員会で、陸自内のデータ保存の報告について「なかった」と答弁

 <17日> 防衛相直轄の防衛監察本部が特別防衛監察に着手

 <7月18日> 一部報道が稲田氏の陸自内データ非公表への関与を指摘

 <19日> 稲田氏が「非公表や隠蔽を了承していない」と否定

 

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