中国の不法臓器摘出の実態を報告したカナダ元国会議員のディビッド・キルガー氏は21日、国際人権協会(IGFM)の招きを受けてウィーンで国際記者会見を開いた。同氏は今年7月、弁護士ディビッド・マタス氏と共に、中国の不法臓器摘出疑惑調査報告書を公表、その中で「中国は国際社会の強い批判を受けたにもかかわらず、反政府グループの法輪功信者たちから生きたままで臓器を摘出し、その売買に関与している」と強調している。
 中国の著名な反体制派活動家で昨年まで北京大学で教鞭(きょうべん)を執ってきた焦国標助教授(情報学)も5月、訪問先のウィーンで記者会見し、法輪功信者からの臓器摘出を告白しているが、中国共産党政権はその度に、「反中国活動家の中傷、誹謗情報だ」と一蹴する一方、今年7月から臓器の売買を禁止し、医療機関内で倫理委員会を設置する管理規約を急遽施行している。
 キルガー氏は「7月以降も公的な医療機関以外では臓器摘出、売買は行われている」と主張し、「臓器摘出は中国では大きなビジネスた。政府関係者がそれに関与しているはずだ」と述べた。
 中国当局によれば、同国では2005年までに通算約9万件の臓器移植が行われた。1999年前までは約3万件だったというから、1999年から2005年まで過去6年間で約6万件の臓器移植が実施されたことになる。興味をひく点は、臓器移植件数が急増した1999年以降は法輪功が非合法化され、メンバーへの弾圧が始まった時期と合致することだ。
 キルガー氏は「中国では臓器移植の少なくとも98%が親族関係者以外だ。約4万1000件の臓器提供者の身元が不明だ。法輪功メンバーら囚人から生きたままで臓器が摘出された可能性が高い」と報告している。
 キルガー氏は今年5月20日、米国内で中国外科医の妻とインタビューし、「夫は2年間で収容所に拘束されてた約2000人の法輪功メンバーから眼球角膜を摘出した」という証言を得ている。報告書では、法輪功メンバーの家族が死体となった親族を引き取った際、その死体には腎臓などの臓器が欠けていたという証言も記述されている。


 以下は「中国国際移植ネットワーク・アシスタンス・センター」(瀋陽市)がサイトに掲載していた臓器移植の値段リストだ。同サイトは今年4月、(中国当局によって)閉鎖された。同リストは臓器売買が大きなビジネスであることを証明している。

 腎臓         62,000
 肝臓         98,000〜130,000
 肝臓・腎臓     160,000〜180,000
 腎臓・すい臓    150,000
 肺         150,000〜170,000
 心臓        130,000〜160,000
 眼球角膜       30,000

  ※単位USドル