オーストリアの大手旅行会社「フェアケアスビューロ」の支店長、ヨハネス・スティヒ氏によると、4月に計画していた北朝鮮観光が査証の不発行で中断になったという。
 同氏によると、4月旅行にはウィーンから8人、ドイツからと合わせると総計15人が参加予定となっていた。同氏が10日前、ベルリンの北朝鮮大使館に査証(ビザ)発行を要求したところ、「発行できない」という返答が返って来たという。
 査証不発行の理由について、「北側からは何も説明がなかった。何らかの政治的な理由かもしれない」という。北朝鮮観光の窓口であった平壌の観光会社が突然、変更したこともあって、双方の意思疎通がうまくいかなくなった面もあるという。
 ところで、北朝鮮では4月は多忙を極める月だ。9日は同国最高指導者・金正日労働党総書記の軍委員会議長選出記念日、15日は故金日成主席の生誕日、25日は人民革命軍創建日、といった具合だ。それに4日から8日の間に人工衛星(ミサイル)を打ち上げると表明しているから、4月は「外国人観光客は招かざる客」と受け取られても不思議ではない。
 スティヒ氏は「北朝鮮は世界でも稀に見る国だ。自分は世界を旅行してきたが、北朝鮮は知らなかった。だから、3年前に北朝鮮観光を初めて計画して旅行者とともに初訪朝した。これまで、4度、訪朝したが、いずれも忘れる事ができない感動を受けた」と語ってくれたことがある。
 同氏は「9月の観光計画は大丈夫だと思うが、全ては同国を取り巻く政治事情に依存しているから、今から断言はできない」という。