オーストリアのローマ・カトリック教会昨年度の信者数は557万9493人で前年度比で約2万3700人減少した。日曜日礼拝参加者数は平均72万9879人で前年度(77万9418人)比で微減した。礼拝参加率は14%から13%に低下した。
 アルプスの小国オーストリアのカトリック信者数は全人口の約67%。1951年ではその割合はまだ約89%だったから、57年間余りで約22%の国民が教会から去った計算になる。
 ちなみに、カトリック教会の成長地域であった南米カトリック教会では今日、毎年人口1%に当たる信者数が減少しているところが少なくない。その点、オーストリア教会の縮小はまだそのスピードが緩やかだ。
 ウィーン大教区の報道官によると、教会から脱会した元信者の再入信数が増えている。2007年度は再入信者数は4262人だったが、昨年度は5037人と微増した。同時に、成人後、洗礼を受けた信者数も同様に増えているという。具体的には、5039人から5261人に増えた。
 オーストリアでは1990年代、同国教会最高指導者グロア枢機卿が教え子に性犯罪を繰り返していたことが暴露され、多くの信者たちが大ショックを受けた。その後もサンクト・ペルテン教区の司教問題、最近では「天罰発言」で物議を醸したリンツ教区のワーグナー神父問題などが影響して教会への信頼性は失墜している。ただし、聖職者の性犯罪や犠牲者への補償問題から財政危機に直面している隣国・ドイツのカトリック教会のような状況はまだみられない。
 日曜礼拝参加者の減少に対抗する為に、教会全体で「日曜日を守れ」キャンペーンが展開されているが、国民の関心を再びキャッチするほどの効果は今のところない。