中国と北朝鮮の国境に位置する白頭山(標高約2744m)が近い将来噴火するのではないか、と地震専門家が予測している。韓国メディアによれば、韓国気象庁が白頭山噴火への対策をまとめたという。
 白頭山が噴火した場合、北朝鮮が大被害を受けるだけではなく、韓国、日本、中国など周辺国家にも火山灰が降り、同地域の飛行が不可能となることが予測される。
 欧州では昨年、アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル氷河にある火山が噴火し、大量の火山灰の影響から欧州航空会社は飛行中止に追い込まれたばかりだ。白頭山が噴火すれば、それを凌ぐ被害が周辺地域で生じるだろうと予測されている。
 ちなみに、北朝鮮では金正日労働党総書記が白頭山の地で生まれたということから、白頭山を聖地としている(金総書記は白頭山の地では生まれていない)。
 ところで、当方が今、考えている事は、北朝鮮が計画中といわれる第3回目の地下核実験が白頭山噴火を誘発するのではないか、といった一抹の不安だ。
 北朝鮮が過去2回、核実験を実施した咸鏡北道豊渓里で新たな実験用トンネルが掘られている、という情報が流れている。通常、地下核実験の場合、地下約1キロまで掘る。
 北朝鮮の核実験の爆発規模は1回目(2006年10月)が1キロトン以下であり、第2回目(09年5月)は最大5キロトンだった。いずれも広島に投下された原爆の爆発規模より小さい。だから、核保有国入りを目指す北が次回、大規模な爆発をもたらす核実験を実施する可能性が考えられるわけだ。
 問題は、白頭山の地盤と核実験予定地の咸鏡北道豊渓里周辺の地盤の関係だ。両者は直線で70キロぐらいしか離れていない。地震専門家に聞かないと分らないが、核実験が白頭山の地盤に何らかの影響を及ぼし、大噴火を誘発するのではないか、という不安は払拭できない。
 もちろん、火山の爆発規模は核実験の比ではない。火山が核実験で噴火を誘発されるというシナリオは非現実的だ、という冷静な声を聞く。そう願いたい。
 しかし、火山の大爆発を直接誘発しないとしても、近い将来、噴火が予想されている火山周辺で地下核実験を実施することは余りにも危険極まりない。
 火山噴火は自然災害だが、核実験が誘発した火山噴火は人災だ。その場合、北朝鮮はその責任を問われることになる。