既視体験。
例えば、ミニスカートを身に着けた場合を想定しよう。
しかも、膝上20センチはある超ミニスカート。
当然、周囲の男性の視線を引く。
それは確信犯。
自らの身体を誇示し、自己啓示することだ。
先ほどから続く、ビデオ撮影と罵声。
それは擦り込みだ。
多分、AVに出演しているようにも感じる。
自分が自分で逢って、自分ではない自由。
そうだ。
仮面を被っている気がする。
娼婦の仮面、
売女の仮面、
そして、淫乱女性の仮面。
一旦、それを被れば怖いものはない。
感じれば良い。
感じたままに身悶えれば良い。
モラルよさらば!
下らない倫理観など糞くらえ!
そんな大きな気持ちになってくる。
「さ、、視なさい、視るのよ!」
私はそう叫び、ビデオカメラに向かって、挑発する。
写し易いように、腰を浮かし、左右に大きく振って見せる。
それを捉えようと、カメラが動く。
否、
女医が動くのだ。
先ほどまで、私が動いた。
快感に身悶え、身体を痙攣していた。
だが、今や、動くのは女医の方。
撮影したいのは、彼女の方。
快感に震え、淫らな行為に耽る肢体をそのデジタルメモリー に記録させたいのは、彼女の方だ。
くっ…
カメラの奥で、女医の舌打ちが聞こえた気がする。
繰られている。
繰っているはずの自分が今や、繰られている。
その主客転倒に怒っているのだ。

