2008年05月01日

◎中国によるチベット・ウイグル族の弾圧

日本の政治家は顔の見えない人種である。

特に大物と言われる政治家は、自分の思想信条について言質を取られる事を恐れてか明確に意思表示をしたがらない。

与野党そろって、いつでも時の権力と政界利権にしがみ付き、国民からのウケを狙っての言動はまさにポピュリズム、国民に対する迎合型の男芸者に成り下がっている。

 

 そんな中真・保守政策研究会」に参加している政治家は気骨のある平沼赳夫衆院議員、中川昭一元政調会長、稲田朋美衆院議員に期待するところ大である。

一般国民には見えづらい国会議員の動きを知らせてくれるのが、阿比留瑠比さんの「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」http://abirur.iza.ne.jp/blog/

今回のチベット問題は日ごろ弱者の人権擁護を標榜している野党を中心とする左翼人権屋、与党に巣食う媚中派人権屋が声を上げないなか、4月30日、憲政記念館で、自民党の中川昭一元政調会長が主宰する「真・保守政策研究会」が中国の人権状況を考えるシンポジウムに安倍晋三前首相麻生太郎前幹事長をはじめ国会議員30人、全体で300人ほどが参加したという。

胡錦濤国家主席出席者の発言要旨を紹介する(IZAブログ20.5.1から引用)

中川昭一…こういう状況では本当にきちっとしたオリンピックが、本当にスポーツの祭典として明るく楽しくできるか、世界が危惧しているし、私どももまったく同じ認識だ。今日は、世界からお集まりいただいた専門家のお話をきき、皆さんと理解し、統一的な認識を持ってやっていきたい。なお、公平を期すために中華人民共和国在日本大使館にも是非ご出席をとお願いしたが、欠席するということで大変残念だ。

 

 テンジン・テトン氏(元チベット亡命政府主席大臣兼外務大臣):国内外の人にチベット人の勇気と、チベット人が苦境に立っていることについて知ってもらいたい。チベット人は平和裡に自分たちの自治権を取り戻したいと思っている。チベットの現場のさまざまな状況は今や携帯電話で入手できる。中国側が15人の犠牲者が出たと発表しているところで、実際には150人ぐらいが殺された。また、捕まった人に拷問がなされていると聞いている。サンフランシスコからこちらに向かう際に、ニューヨークの友人から電話があった。その友人が得た情報だと、「ラサの火葬場に中国側がトラックでチベット人を毎日のように運んでいる、どうしたらいいか」ということだった。

 

 ドルクン・エイサ氏(世界ウイグル会議事務局長):中国は新彊ウイグル自治区と言っているが、本当は東トルキスタン。1949年に中国になってから、侵略された。平和的手段で訴えているウイグル人は、中国に暴力的手段で鎮圧されてきた。特に最近中国は、ウイグルの民族、文化そのものを抹殺しようと、いろいろな政策を打ち出している。ウイグルで自治の権利を何一つ実感したことはない。中国側は、いろいろなレッテルを貼って、弾圧をしてきたが、9・11以降はテロのレッテルを貼って弾圧を強めている。それまでは分裂主義者などのレッテルだったが、9・11以降はウイグルの人はイスラム教だというだけで、テロというレッテルを貼られている。中国は五輪開催を申請したときに、人権の改善を約束したが、オリンピックがウイグルにこれまでに例のない悲劇をもたらしている。チベットの事件の後に、中国はウイグルでも軍事管制を敷いている。

 

 3月23、24日、東トルキスタンで女性たちが平和的なデモを行い、政治犯の釈放などを求めたが、それも暴力的に鎮圧され、700人以上の女性が拘束されている。加えて各地で軍事管制が敷かれ、(当局者が)一軒一軒自宅にやってきて、「この人が何か起こすんじゃないか」という疑いだけで、拘束する。何一つ証拠もない人たちを勝手に自ら疑いをつくって若い人を中心に拘束している。

 1997年に民主化を求める平和的デモが行われた際、現地で300人以上の若者が銃殺された。今年もその追悼集会が開かれたが、そこに警察がやってきて、18人を現場で銃殺した。中国は、オリンピック開催に合わせてテロが起こってほしくて仕方がない(それを口実に民族弾圧を強めるため)。そのため、自ら情報を出して、その情報を自ら否定したりしている(でっち上げの類をやっているの意)。われわれ世界ウイグル会議のラビア・カーディルが、代表に就任した次の日、中国は彼女の二人の息子をそれぞれ9年、7年の実刑にした。中国は(ウイグル活動家らを)テロに見せかけようとしているが、国際社会では受け入れられない。

 

 ウイグルでは幼稚園からウイグルの言葉を使ってはいけない。ウイグルの大学教授も、中国語で教えないといけない。ウイグルの町並みも破壊され、中国化している。ウイグルの本は見つかったら燃やされてしまう。ウイグルの人たちは自分たちの歴史を読むことができない。独りっ子政策も徹底され、もし二番目、三番目の子供を妊娠していることがばれると、出産一二か月前でも強制的に堕胎させられる。それで子供も母親も両方死んだ例はたくさんある。ウイグル自治区の代表は、「独りっ子政策により(本来生まれていた)300万人の子供が生まれなかった。独りっ子政策は成功した」と発言した。最近は、15―25歳の女性が強制的に内陸部に移住させられている東トルキスタンでは46回原爆実験が行われ、死亡したのは20万人に上る。

 

 ペマ・ギャルポ氏世界でも先進国の中でいまだにダライラマ法王と会っていないのは日本の首相ぐらい。オリンピックが終わってもチベット問題は終わらない。できれば有識者や国会議員で100人委員会をつくっているが、日本でもつくってもらいたい。胡錦涛はダライラマと一応対話をすると発表しているが、残念ながらこれは一時的なごまかしに過ぎない。今回の話し合いは根本的な問題は話さないそうだ。話し合いのための話で終わる。8000万人を殺した毛沢東の肖像画の前で、世界の指導者が真面目な顔をしてならんで、健全な世界の選手たちが行進したら、次の子孫に対する恥だ。

 

 中華人民共和国にはパンチェン・ラマをはじめとする人たちの釈放を求めたい。また、中国人の政治犯を釈放することがオリンピック開催を相応しいことを証明するために必要だ。自由のない真の自治はありえない。中華人民共和国の名のもとで、今この瞬間にも弾圧され、拷問されている。

 

これが現代の植民地帝国主義中国の実情である。

皆さんはあの世界中で展開された聖火リレーにおける中国公安主導の中国留学生の傍若無人の行動をどのように見たでしょう。

中国に対する異見は力で排除する。

自由主義国に留学して民主主義の何たるかを勉強した留学生でさえもあの状態ですから、本国にいる中国人は推して知るべし であろう。

一般国民はいい加減に目を覚ますときが来ていると思いませんか。

 



この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
中国共産党政府、早く滅亡してもらいたいですね。
Posted by tora at 2008年05月03日 09:24
既にご存じかと思いますが、「チベット自由人権日本100人委員会」が7月30日に正式に発足しました。ペマ・ギャルポ教授のブログに案内がございます。

http://pemagyal.cocolog-nifty.com/blog/
Posted by ふー at 2008年08月02日 15:30