自傷行為は肯定されるべきなのか?

ひょんなことから1年前にtwitterを始め、以来一番多くの時間と労力を費やすSNSとなった。
twitterでは多種多様なラグビー情報が集うだけでなく、試合速報などリアルタイムで刺激を受ける情報もあった。

2011年はラグビーW杯の年であり、嫌でもラグビーファンの間では期待は高まっていたし、そういったものをみんなで共有していた。
だからこそ、ジャパンの敗戦にはみんなが落ち込んだ。
そして、雰囲気は一気に悪くなってしまった…
一気に吹き出す大学ラグビー不要論、トップリーグ不要論、ワールドカップ開催返上論…etc
「日本代表の強化に繋がらないという理由で、今まで楽しんできたラグビーの要素を排除するのはなぜ?」
凄く疑問に思っていたし、何度か議論もしたが、ピンとくる回答と巡りあうことはなかった。


色々とラグビーにまつわる議論をしているうちに、こう話す人がいた。

「ネガキャンやdisるのも、私は形の違うサポートなので、良い事だと思う」

しっくりこない発言だったので、少し考えてみた。
自分は野球やサッカーも好きだが、試合に負けると汚い言葉がTLに並ぶことも多々ある。
しかし、その分だけ話者が応援に力を入れているところも、自然とわかるのである。
サポートするクラブに愛着があるし、熱心だからこそ、こちらが不快に思う時間は短かった。

(もちろん、上記発言をした話者だけの問題ではないのだが)ラグビーファンの間に漂う無力感や今まで楽しんできたラグビーシステムに対する嘆き、ネガり方を見ていると、野球やサッカーのネガり方やdisり方とは質が違うと感じた。
どこか冷めている。
何より、「競技そのもの」への傷つけ方が深い。
感覚的な話で申し訳ないのだが、そういう発言が蔓延している事が怖かった。
そして、このような自傷行為を肯定していいのだろうか、と思いながら悶々した気持ちでラグビーを見ていた。


ロック総統の言葉と「原理主義」への批判

ツイッターではラグビーだけでなく、サッカー関係者も多数フォローさせていただいている。
そんな中、ひょんなキッカケで「燃えろ!J2党」というイベントと出会う機会があり、Ustreamで視聴することができた。
そこで出会ったのがJFL(※J2の一つ下のサッカーカテゴリ)「ホンダロック」の名物サポーター、ロック総統であった。

ロック総統(以下総統とする)のプロフィールを簡単に紹介したい。
総統は様々なサッカーチームを応援する熱狂的なサッカーファンであり、現在は出身地の宮崎に本拠地を置くホンダロックを応援するサポーター。
ガンダムのシャア(!?)の格好を身にまとっており、一部サッカーファンからカルト的人気を得ている…といったところだろうか。

参考:ショッカー総統 革命的日記(http://red.ap.teacup.com/msbblog/

総統のサッカー観で面白いのが「Jリーグ原理主義」への批判である。
ここで言う原理主義とは「身の丈に合わない補強・戦略により経営が怪しくなるクラブとそれを支持するサポーター」を指す、総統独自の造語である。
弱小クラブを応援しているサポーターならば、ハッとさせられる言葉である。
Jリーグ加盟に囚われず、俯瞰的かつ長い目で愛するクラブをサポートしよう!
原理主義への批判はそう捉える事が出来る。

これをラグビーに当てはめるならばどうなるだろうか?
ラグビー議論で常にまとわりつくのが「ジャパンの強化を成功しなければならない」と「2019年W杯成功できるのか」というフレーズである。

「大学ラグビーはジャパンの強化に繋がらないんじゃないか」
「こんな観客数(運営)では2019年はどうなるんだ」

こういう具合である。

自分自身は代表は強くなって欲しいし、2019年大会には多くの人がラグビーを楽しめる大会になって欲しいと思っている。
一方で、あまりにも入れ込み過ぎる事で「今のラグビー界にできる水準以上の事」を急に求め過ぎているのではないだろうか?
何より、ラグビーそのものを楽しむ足かせにすらなっているように見える。

要するに、ラグビー界の場合の原理主義は「2019年」と「ジャパン強化」に入れ込み過ぎることだと言える。
あえて言うが「まだ7年ある」。
今のラグビー界にできる水準を見極め、毎年徐々に上げていけるように訴えていく方が良いと思う。
かつ、「○○して欲しい!」と訴えるだけではなく、「自分がラグビー界のために何ができるか?」という視点も養わなければいけないのではないだろうか。
その具体的な方法論については、自分の宿題として今後考えていきたい次第である。

なにはともあれ、「2019年」や「ジャパン強化」とは別の視点で、簡単に言えばもっと気楽にシンプルに、ラグビーを楽しんでいけば良いと思う。
それは次の総統の言葉にも繋がってくる部分である。


永続的に「そこにあるラグビー」を愛せられるか?

総統の発言で最も有名な言葉が「今そこにあるサッカーを愛せ」だと言われている。
シンプルだが、非常に深い。初めて耳にした時そう思った。

レベルやプライオリティの高低ではなく、今の自分が応援に精を出せる範囲/地域で、身近にあるスポーツを愛する。
どちらかというとボトムアップの方法であり、トップダウンの方法と比べると時間や労力はかかってしまう。
だが、あえてこの方法を総統が選び、広めようとしているのは「永続性」という点を重視しているからではないだろうか。
一瞬で盛り上がりが終わるブームよりも、いつまでも続いていく熱気の方が大切なのだ。

ラグビー界も天下を取った時期があった。
もしかしたら、2019年に大成功を収めて人気が一気に回復するかもしれない…

「W杯に成功したら人気も必ず回復する」
「ジャパンが強くなれば人気も必ず回復する」

他のスポーツとの比較を考えたら、頷ける意見である。
だが、果たして11年大会でジャパンが目標通り「2勝+α」や「オールブラックスへの勝利」を成し遂げていたら、トップリーグや大学ラグビーの試合会場に大量の観客は集っていただろうか。

なでしこジャパンには「サッカーは全国民が知っている」「サッカーを永続的に愛する人が多数いる」という下地があったからこそ、実際にお客さんが沢山来た。
さらに地域密着やJとの連携等で、ブームがひと段落した後も、コアなサッカーファンを中心に、注目度が衰えることはなかった。
仮にジャパンが成功していたとしても、なでしこではなくバレーやソフトボールと同じ末路を歩んでいたのではないだろうか。
そのスポーツを永続的に愛してくれる土台が、広く備わっていただろうか。
自分も「永続性もまた重要な要素である」という点に早く気が付くべきだったと今は思う。
各個人の範囲で「今そこにあるラグビーを愛する」ということ。
これが2011年以降の日本ラグビー界に課せられた新たな「普及のテーマ」である。


シンプルにラグビーを楽しむ!

そんな考えをまとめつつ、2012年ラグビー観戦の目標(?)を立ててみた。

 崋傷行為」や「原理主義」を止め、楽しくラグビーを伝える
楽しいものに多くの人々が集ってくると思うので…ぎすぎすしないように頑張ります…

◆嵜箸両罎帽腓辰討い襪」を評価する
大きすぎる「2019年」や「ジャパン強化」と絡めて評価するのではなく、現状の力でそれができるのか/できなかったのか…という観点で自分は評価を下していきたいと。

1並垣を育てるために、ボトムアップから日本ラグビーを盛り上げる
幸いにも(?)、私の好きなラグビーチームは総じて弱い。実力も立場も。
では、その場に甘んじていいのか? それにあえて立ち向かってみようではないか!
んで、熱のこもったチームにしていきたい! という密かな野望…?

何より「今そこにあるラグビーを愛せ」!
この点は絶対にぶれないように気をつけたいと思いつつ、今後もラグビーの応援に精をだしていきたい限りです


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という文章を年末から練っていました。お久しぶりです。

しばらく放置していたブログを少しづつ、復帰させていこうと思います。
twitterでやっていたような写真の紹介が中心になると思いますが、たまにこういう長くてくどい文章も載せていきますので、しばしお付き合い頂ければ幸いです。

よろしくお願い致します…!