2009年03月01日
欲こそ損失の源泉
数字が証明する「欲深いほど負けやすい」の法則
黒岩 泰[著]
欲こそ損失の源泉
「欲深い人ほど負けやすい」――私がもしそう断言したならば、投資家の人たちは素直に信じるであろうか。いや、そう簡単には信じないだろう。なぜならば欲深い人間ほど利益に執着し、資産を増やすイメージが強いからだ。めぐってきたチャンスを活かし、確実に利益を積み上げていく。――そういった印象が強いからである。
しかし、株式投資にはリスクはつきものである。完璧な相場観を持ち合わせていれば何の問題はないが、多くの投資家は疑心暗鬼の中で試行錯誤を繰り返している。「上がるかもしれない」「下がるかもしれない」といった漠然としたイメージで売買しているのであり、ある意味「勘」で戦っている部分もあるのだ。
それでも経験を積み重ねていくと、ここは「自信を持って買い」「自信を持って売り」という場面が出てくる。過去の経験則の必勝パターンを自分なりに記憶しており、その雰囲気が「デジャヴ」として想起されるのだ。そういうときに投資金額を増やしたりして、利益倍増を狙うのである。
でも、そういった投資家の行動は非常に危険である。なぜならば拙い株式投資の知識、経験では「強弱感」などアテにならないからである。ある意味「自分勝手な買い」「独りよがりの売り」であり、相場の的中率がアップすることはほとんどないのだ。増額するということは「相場を舐めた証拠」であり、次の瞬間から「相場の手痛いお仕置き」が待っているのである。
最終的な結果が同じでも、そこまでの軌跡は人それぞれ
ここで下のグラフをご覧いただきたい。これはある投資家3人の損益の推移をイメージしたものである。

欲こそ損失の源泉
「欲深い人ほど負けやすい」――私がもしそう断言したならば、投資家の人たちは素直に信じるであろうか。いや、そう簡単には信じないだろう。なぜならば欲深い人間ほど利益に執着し、資産を増やすイメージが強いからだ。めぐってきたチャンスを活かし、確実に利益を積み上げていく。――そういった印象が強いからである。
しかし、株式投資にはリスクはつきものである。完璧な相場観を持ち合わせていれば何の問題はないが、多くの投資家は疑心暗鬼の中で試行錯誤を繰り返している。「上がるかもしれない」「下がるかもしれない」といった漠然としたイメージで売買しているのであり、ある意味「勘」で戦っている部分もあるのだ。
それでも経験を積み重ねていくと、ここは「自信を持って買い」「自信を持って売り」という場面が出てくる。過去の経験則の必勝パターンを自分なりに記憶しており、その雰囲気が「デジャヴ」として想起されるのだ。そういうときに投資金額を増やしたりして、利益倍増を狙うのである。
でも、そういった投資家の行動は非常に危険である。なぜならば拙い株式投資の知識、経験では「強弱感」などアテにならないからである。ある意味「自分勝手な買い」「独りよがりの売り」であり、相場の的中率がアップすることはほとんどないのだ。増額するということは「相場を舐めた証拠」であり、次の瞬間から「相場の手痛いお仕置き」が待っているのである。
最終的な結果が同じでも、そこまでの軌跡は人それぞれ
ここで下のグラフをご覧いただきたい。これはある投資家3人の損益の推移をイメージしたものである。
相場の方向性が当たっていても、リスク計算を誤れば「全損」する ここで注目したいのは、振幅が下方向に振れたときである。「B」や「C」は最悪でも「注意・警戒ゾーン」に留まっているが、「D」にいたっては「破綻ゾーン」に突入している。つまり、この時点で「ゲームオーバー」というわけだ。理論上は、1年後に25%というパフォーマンスをあげる予定であっても、実際のトレードでは「破綻=終了」となってしまったのだ。この例からも、リスクをとりすぎることが「いかに危険か」がわかるだろう。
冒頭で申し上げた「欲深い人ほど損をしやすい」というのは、つまりそういうことである。自分の身の丈以上のリスクを負うと、破綻する可能性が高まるのだ。とくに、信用取引などのレバレッジ取引では注意が必要だ。100万円しか現金担保がないのに、300万円分の買いポジションを持つのは極めて危険なのだ。株価が34%下がれば即破産だからである。
株式投資で重要なのは、まずは方向性を確認すること。上なのか下なのか。そしてそのあとは、どれくらいリスクがとれるのか自分で計算することだ。計算を見誤れば、たとえ相場の方向性が当たっていたとしても、「全損」で終わってしまう。慎重に取引しなければならないのだ。
人間、欲をかくとロクなことはない。株式のように変動性の高い商品は、とくにその点に注意する必要があるだろう。相場というは投資家心理の逆に動くのが常。肝に銘じて取り組むようにしたい。
jk denmark





