2006年11月09日

終末少女幻想アリスマチック

似たようなゲームだと…[最果てのイマ]が近いでしょうか?
そんな感じを受けたのですが、何とか終らせることが出来ました。
あー…時間掛った<挨拶


久々にレビューとなりました。
期待した通りの作品レベルだったのでよかったです。今回のはアッサリめに書こうと思いますが、ネタバレは多分してるので気をつけてください(笑)
そんな訳で、[終末少女幻想アリスマチック]のレビューをどぞ。

・システム面
シンプル設計です。本当に必要最低限のレベルで機能してます。
細かい設定がごちゃごちゃしてるよりは分りやすくていいのですが、スキップ速度がもう少し速ければいいかなーと思ったりはしました。
次の選択肢へ飛ぶ機能、これってスキップ機能と変わってないのでそれが…かなぁと言うところ。
きゃらめる劇場で攻略のヒントなど出ますし、話を進める上では困る事も無いので良いですかね。


・シナリオ
時代は西暦2022年、地球…世界は終末を迎えていた。
原因不明の多重次元の浸食現象、それによる生活圏の減少で人類は存亡の危機を迎えていた。人はその減少を”散花蝕(ペトレーション)”と呼び、世界を救う研究がされていた。
日本-新東雲学園都市では古代遺物を利用したシステムを作り上げ、ペトレーション対策の研究が行われていた。
物語はここで幕を上げようとしていた。
ある日、各地から召集された特別な力を持つ6人の力を持って。
聞かされるのは人類未踏の研究内容、そしてその実行。自らの未来を切り開く為に蔵人、他の仲間達はその手に力をもって運命に立ち向かうのであった。

若干攻略順に制限がありますがほぼフリーです。
でも攻略する順番みたいなのがあるような気がするんですよねぇ。(話の展開上)面白みが増すって意味では攻略する順番がやっぱあると思います。
様々な単語が出てきてますが、まぁその辺は軽く流す程度に見ておけばおkpkかと。このゲーム内だけで完結させてしまわないと切りが無いってのもありますし。
話のスケールもそこそこ大きいですが、それなりに纏めて終ってますし、どこぞの戦いなんてあって無いようなプリンセスワロスとは違ってちゃんと戦いの面もありますしね。
破綻してるわけでもないので楽しめるのではないかと。


CG・立ち絵・エロシーンなど
立ち絵のバリエーションも有りますし、CGもシナリオボリュームにあわせての感じだと思うのでいいのではないでしょうか。
エロシーンは2〜1回で中条姉妹だけは3回…(*´Д`*)
りっちゃんの立ち絵がコロコロ変わるのは中々にGJでしたよ。


・BGM
うん、いいですな。ゲームにマッチしてますな。
主題歌は、榊原ゆい。もうちょっとアップテンポでも良かったかなーって思ったんですけど、ゲーム内での感じがそうではないので、、、こんなで良かったかな。
違和感も感じることは無くよかたー(´ー`)
それぞれの場面において、使用される音楽も合ってますしその辺りのことはおkpk。雰囲気に合わせて使用されているので違和感無くゲームに没頭できます


・キャラ別に
月瀬 小夜音
ゴスロリ衣装を常に着ているお嬢様。その実態は跡取りの立場であり、それ相応の剣術の持ち主。
外見から察するにツンツンしてそうだが実際は蔵人を見て一目惚れ。その姿に似合わぬ乙女らしい所はそのギャップに萌え。
どんな所に行くも、その衣装は変わらず周りの注目を集めるようである。

小夜音ルートだけ信綱の裏に居る存在が明確に敵として現れてくるんですが、やはりこれは蔵人、小夜音、信綱の因果関係によるものでしょうか?
他のキャラは圭を通して共通の黒幕になってるんですけど、このルートだけは特別な様子。
エピローグの結婚式はなんとも見事でございましたヽ(´ー`)ノ
信綱を倒して”N”が現れ、今は平和を取り戻したけどまだ脅威は去ったわけではない
と先のことをぼかして終る所も悪くないですな。


中条 白衣・黒衣
-白衣-
黒衣の姉で気弱な性格で、家事が得意。
長女と言う立場から、父親からの期待は強く、剣を握らされるも本人は望んでは居なかった。
色々と気を使ってくれる蔵人に惹かれていく。
昔、父親から自分を庇って黒衣が滝に落ちていったことを今でも気にしている。

-黒衣-
白衣の妹でシスコン。姉大事大事な性格。家事全般はダメで、白衣にご飯抜きにされると死活問題になる。(主に蔵人への攻撃で禁止にされる)
ちょっかいを出してくる蔵人に少しずつ惹かれていく。
本人は昔、滝に落ちたときに死んでいるが、その自覚をしていないので今も生きている。

結果的には姉妹ENDってことで丼っすか!ハァハァ(*´Д`*)
黒衣の本当の姿が明らかになるのはこの姉妹ルートで、デミウルゴスを1人で動かしてしまうのはそれはそれで凄い。
見物はやはり黒衣のツンデレだろうか。


觀興寺 六花
食い意地のあるムードメーカーでギャグ担当。
持ち前の明るさは周りにも影響し、良い意味でコケる。その前を見る心は純粋であるがためにもろい部分も。胸の無さを気にしていて、それを口にすると切れる(笑)
使用する獲物は槍でその体にそぐわない扱い方をする。

信綱が公言して味方をしてくれるルート。序でに半数がハイドラ側に精神汚染されてしまうルートでもある。
このゲームのシナリオにおける核の部分と言うべきでしょうか?その”心・精神”面について強く描かれて(全編を通してだと、遥昔からの精神の業とは別で)現代を生きる蔵人達の精神面を描いたルート…かな?と思います。
まぁ、そう言った事もあり3人も精神汚染されてしまうわけで…
エピローグで5年も経過する話もこれだけである(笑)
そこそこ平和的に終る反面、コンプリートした際に見ることの出来るエピローグもアッサリしているものであるのは仕方ないであろう。


疋田 伊織
先輩。愛想が欠如しているのはその生い立ちの為。しかし、蔵人達と生活する事でその欠けていた部分が補われていく。
本を読むことが好きらしく、知識として頭に入れていることは多い。
御影先生が今は研究主任であるがその前の研究主任が伊織の父親。

人でありながら人ではない宿命を背負ってしまっている悲しい存在。伊織のみENDが2つあり、このふたつを見ないと先へ進まない。
冬芽と大きな繋がりがあり、True Endの際にはお互いがちゃんと絡んでいる(笑)
伊織2週目の話はこのゲームシナリオの”敵”と言う存在について触れて、小夜音ルートとの違いは、小夜音の場合は”敵それぞれの背後関係”で伊織ルートは”明らかな敵”であると思う。


刀伎直 冬芽
盲目の巫女さん。使命を受けてこの学園都市にやってくるが本人はそこで何をするかまでは言われていない様で、本人も困っているらしい。
のほほんとしていて純粋に何事も信じ込んでしまうのは蔵人もビックリ。
圭と同じく能力を使うことが出来る。
御影のプロジェクトのメンバーではないが何時の間にか一員になっていたりする

このゲーム上の”敵”そのものについて触れられるエピソード。だからこそ最後の最後で無いとルートが解放されないです。
人の業、魂の穢れとか色々と触れていて信綱とかもうそっちのけ(笑)
代わりなのか知りませんが、デミウルゴスの力の解放で敵の殲滅、後にアッサリと終わりときてます。
ゲームを通しての”デミウルゴス”に関る部分が繋がる…と言うか分ってくると思います。(構成する8つのエレメンツなど)
まぁ、ツッコミを入れるところは多多有りますが、それとなく問題点を解消してるだけ良いんじゃないでしょうか。
伊織と冬芽の仲が良い為か、伊織ENDでは冬芽がアボン、冬芽ENDでは伊織がついて来る…と言った絡みになってます(笑)
これが最終シナリオになるわけで、繋がってない部分などは無くなると思います。私としては補完できたのですが…他のプレイされた方はどうなのでしょうかね。
(勿論、細かい部分については除く…ですけど。ご都合ですし。)


-以下、ヒロインではないけど重要人物-

伊集院 観影
蔵人達を召集した本人であり、現在のペトレーションの研究の主任。殺害された疋田博士の後任者である。
学園の教師と言う立場もあり何かと忙しいがそつなくこなす所は流石である。

疋田博士によって姉を実験体として使用され、故意にデミウルゴスのコアにされてしまう。
本人はこのことを知り復讐を計画し、実行。ただ、姉を取り戻す為だけに研究を重ねている。表面上は勿論、世界の救済を謳っているが本人は姉に救出が最優先のようだ。
流派は示現流で、研究者に似合わない腕の持ち主。
交喙機関が絡んでいて実際の所、圭と小夜音からすれば敵である。勿論、交喙に所属する信綱とは強い繋がりがある。


小鳥遊 圭
本人は「財団」の末端だと言い張る魔術師。男言葉を常に使うも生物学上は女である。
相手が自分を裏切らない限りは自分を相手を裏切らないのが信条…なのかは不明だが蔵人を影からサポートしてくれる頼もしい存在。
エージェントとしてこの学園に居て、目的は小夜音と同じ。途中、小夜音の任務が終ると彼女を個人で雇い入れ組むことに。
信綱の正体いついて一番近くに居るのが圭だったりする。

最初から最後まで蔵人の仲間で居る友人。
どのルートでも密接に絡んでくる所はゲーム内でいちばん美味しいキャラではないだろうか(笑)
小夜音のルートで「財団」としての立場を明かす辺り、やはり小夜音ルートは特別じゃないのだろうかと思わざるを得ない。
基本的にサポートキャラ。でも彼女の助言無しではシナリオが展開していかないのも事実。
CGスタッフの中では絶大の人気らしい…?


上泉 信綱
最初から最後まで本当に喰えないキャラ。
蔵人と小夜音に関しては異常なまでに交戦欲を示す。
クラスでは人気者で、明るい性格の持ち主。だが、ひとたびその下の顔になれば情け容赦は無用となってしまう。
剣聖上泉伊勢守信綱を名乗り、実験では見事に腕前を披露してくれる。

基本的に味方。但し、小夜音ルートに関しては敵として最後に出てくる。
プロフィールは存在しない。”N”と言う呼び名で、交喙機関を裏で操っている存在の一味であるのは確か。
ゲーム全体としての敵であるハイドラの王とも敵対しており、その関係は小夜音ルートで描かれている。
他のルートでは前面にハイドラの王が絡んで出てきてるので”N”としての存在は立っていない。
結局は憎めないキャラなのである。


・全体的に
細切れにプレイする形になりましたが面白かったと思います。
ストーリー展開として何を主軸に持ってきているのかって所で最後の相手も変わってますし。
やはり個人的には小夜音ルートが一番のお気に入りです。キャラ的にも面白いのでいいのですが。
信綱との絡みもあり、明確に”敵”と言う存在を残し、再度襲来する事をぼやかしながら終る所も中々だと思いますね。黒幕になる存在もこのルートだけ違いますし、やはり特別なルートなんでしょう。
伊織・冬芽に関しては上にも書いたとおり、この作品のシナリオの根源たる部分…って言うのですかね?その辺りのことを描いてるのでそっちも特別といえばそうなのですが。

8/10点

何が面白かったか…そう詳しく問われると難しい所です。
プレイした感じ、このゲーム感がなんとも言えず面白いのです。こればかりはプレイしないと分らない感覚ですがシナリオが破綻してるわけでもなく…いや、この手の設定のゲームって破綻しまくってるゲームが多いからそう思うのか…面白いのですよ。
他のレビュー書きさんはどの様に感じられているかは分りませぬが、私個人の意見として述べるのであればこれはおもしれ。
ごちゃごちゃとしてるのは確かですが、こう言った設定が好きな人ならばハマれるんじゃないかなと思ってます。
私はこう言う作品も好きなので、そう言う意味ではしっかりとゲームにのめりこんでました(笑)
小夜音が蔵人に「一目惚れですわ」と言うシーン。アレはズキュ━(;´Д`)━ンでした。ええ、やられましたよ。
プレイ時間は結構多め。
話が複雑(人によってはでしょうが)になるところもあるので頭の中で整理しつつ進めるとどうしても時間を掛ける人もいるでしょう。
私は、気に入った作品は、音声飛ばしをしないので今回はそこそこ時間がかかりました。

イマイチ購入に踏み切れないってことであれば、体験版なりやってみればいいと思います。私は元から期待してたので体験版はやってませんが、期待を裏切る事も無く大いに上回る事も無く…でしたが。人によってはダメってこともあると思いますけど。
キャラデザも良いですし、少なくとも[プリンセスワロス]とか[メイドさんと大きなワロス]やるよりは絶対に面白いと思いますが(´ー`)
(敢えてリンク貼らないようにして置きます)
まぁ、そんな訳で中々上手く文章化できてないのですが私なりに感想をかいたつもりです。
オススメしますし、私のこの駄文を見てプレイする気になっていただければ幸いです。かといって”面白い”を保証するわけじゃ有りません(笑)
プレイに当っての目安になればと思っていつも書いてますしー('A`)


上手く文章に出来なくて、ウズウズしてるのはありますがこんな所で今回のレビューを終ろうと思います。
まぁ、ほら…
文章に出来ないくらいに面白い
ってナナメ読みすれば済むレビューだったんじゃないの?
そんなツッコミは無しの方向で。
……いや、そんなわけじゃないんですよ?面白いんです。ですがこの手の設定はどうやって文章にまとめようか迷うんです。
高々1〜2日でレビューとして纏め上げれるかバカヤロー(逆切れ
それではまた、次回のレビューで。

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この記事へのコメント
こりゃクトゥルー神話が背景にありますね。
Nは「這いヨル混沌」とかもろニャルラトホテプです
水蛇の王っつうのは旧支配者のクトゥルー本人ですし。
その代行者が信綱ことニャルラトホテプのNなんでしょうね。
Posted by あけ at 2006年11月11日 19:46
そうですねぇ〜。
その辺りが描かれると言うか匂わせるのが小夜音編ですよね。

連想とか予想とかしながら文章を頭の中で整理していくのがこのゲームの醍醐味の一つなのかもしれませんね。

コメント有り難うございますー(´ー`)
Posted by wind_summer_t_will at 2006年11月11日 20:27
伊織の設定はインスマウスなのかな?
でもインスマウスは生まれたときからインスマウス面だっていうしなぁ
(新約ネクロノミコン参照)
まあそれだとヒロインとして終わってるのでしょうが…(笑)
Posted by IO at 2006年11月28日 09:08
IOさん、どもどもです。
コメント有り難うございます。

アリスマはゲーム設定自体がこんなのなので微妙なところで不透明になるところが有りますよね(苦笑)
それも一つの持ち味って事で(´ー`)

全部のつながりとか探し出そうとするとかえってつまらなくなってしまいますから(爆)
Posted by wind_summer_t_will at 2006年11月28日 20:58