2006年12月10日

遥かに仰ぎ、麗しの

予定を繰り上げてレビューにします。
エピローグもそのまま混ぜ込む形で<挨拶


正直に良かったです。作品として[この青空に約束を―]以来の良作だっと思いますね。
複数の意味合いで楽しめましたし、まだプレイされていない人には絶対勧めたい作品になりました。
そんな訳で今回は[遥かに仰ぎ、麗しの]の総評…と行きます。


・システム
十分に遊ぶ為の機能は持っています。
余計な機能を盛り込んで作品の足を引っ張っているわけでもないので良いですね。
スキップ速度も十分にありますし、不満を感じることは無いと思います
最後のエピローグまで終わらせると出る演出も…まぁ、予想はしてましたが(笑)


・シナリオ
教員免許を所得して大学を卒業したものの、その教鞭を振るう場所が無く途方に暮れていた主人公・滝沢司。
そんな彼にお嬢様の通う学院、凰華女学院から教員としての誘いが来る。
教師を目指す所、司はその誘いに飛びつく。
しかし、赴任した先はとんでもない所だった。
周りには何も無く、ただ、大きな学院が立っている。そしてその学院に通う学院生の素性に。
果たして彼はそんな中で上手くやっていけるだろうか。
やがて明らかになる学院生がここに通っている意味、待ち受けているもの…彼に重くのしかかってくる。
何はともあれ、今までとは全く違う生活観の中で彼の新しい人生は始まるのであった

本校・分校とで話の雰囲気がガラッと変わっています。
ライターがそれぞれ違うと言うこともありますが、それのお陰で”楽しめる”と思います。
そのためか、主人公の性格の違いに戸惑うかもしれませんが、どちらの主人公も好感は持てるのではないかと。
本校ではその大人さを、分校では人としての感情を。
それらを上手く描いていると思います。プレイヤーを惹き込むのは間違いないでしょうね。
多くはこれまでの6回分で十分くどいくらい書いたと思うのでそちらを参考に(苦笑)


・CG・立ち絵・エロシーンなど
絵は柔らかい感じがしていいです。
ただ、ボリューム的にもう少し欲しかったと思います。
本来、あるべきシーンにあるはずのところに無い…って感じがすることもあったからですが、無いから駄目って訳でもないです。
キャラの表情が沢山あるところ、変わるところは良かったですね。
エロの部分はエロ過ぎ。素晴らしいです。
大半がみさきち、すみすみ、で埋ってしまいますけど、他の回数の少ないキャラのほうがエロかったと思う…。


・BGM
雰囲気に合わされた感じでいい感じです。
あと、シーンに合わせて流れてる所も気に入りました。
曲数も少なくも無く多くも無く、シーンによっては無音にする所などは良かったかと。
主題歌もゲームの雰囲気にあってて、何度も聴いてしまいました。


・キャラ別に
風祭みやび
風祭の一族にして本学院の理事長。
その独裁振りから学院関係者からも煙たがられているが、その本心は純粋な心の持ち主である。
父親と母親に学院を任され、その期待に応えるべく一生懸命にやるがいろいろと空回りする。
常にメイドのリーダが付いていてフォローを入れてくれている。

全体的に明るい展開です。ひと山ありますけど、それも前向きで微笑ましいと言うか…。
キャラ別ルートに関することはこちらに書いてますし、そちらを参考までに。


鷹月殿子
達観したように物事を見据える…というか大人びている。
その所為か、みやびを不機嫌にしないで抑えることが出来る貴重な1人。
梓乃がいつも近くにいるがフラフラと居なくなってしまう。
自分の性を嫌っている為か、司には名前で呼んで欲しいと言う。

ゲームを通して”楽しめた”ルートだと思います。
本校組では一番良かったかなと思ってますし、何よりキャラが良い。萌えた。
お父さんを求めるっぷりは堪らんですなぁ。
キャラ別における個人的な考察みたいなものとかはこっちにおいてあります。


八乙女梓乃
おしとやかではあるが、対人恐怖症と言う問題を抱えている難儀な学院生。
いつも殿子の傍にいて行動している。愛犬はダンテという犬。

何も変わらず安定した生活を望む梓乃にとって、司は脅威の対象であった。それと同時に、殿子を連れ去ってしまう悪でもあった。
何の経験も無い梓乃が司に対して悪事を働こうとする所からもう止まらなく萌え。
エピローグとしては…一番好きかなと思います。笑えると言う意味で。
それらに関する個人的見解…?感想…というか考察?はこちらに書いてあります。


仁礼栖香
絵に描いたような優等生。
家柄を重んじ、クールな性格の持ち主である。
その性格からか、一度ボタンを掛け間違えると大変である。
そう言う意味で、どれだけまっすぐな性格か、頑固なのかは良く分るのだが…。

全体的にエロい印象が…。
分校のキャラは結構な感じで話が繋がりあってるので話の展開などは読みやすかったりします…が、それも伏線にされることも。
話的に悪くは無いんですけど…殿子編の方が好き。しかし、名言を生み出したのは紛れも無いこのルートだと思う。
個人的に考えたことなどはこちらの方で纏めて、感想も一緒にして置きました。


相沢美綺
この作品で”一番最初”の登場人物。
好奇心の塊である事から分るようにトラブルメーカーでもある。
その行動からはお嬢様とは一見違うように見えるが、それは家族の影響もあるのだろう。
持ち前の明るさもあって、本校の生徒とも仲がよい。

なんと言ってもワンボが一番よかったんじゃないかと思うのですが…。
タマデルリンガ人サイコー!
内容としては軽め…ではありますが、ひと山はあります。
一番最初にやるならいいのかもしれませんなぁ…。
簡易的ですがルートに関する考察と感想はこちらに。


榛葉邑那
温室の主で美味しい紅茶を淹れてくれる。
基本的に物事を静観し、自分から意見を発する事は無いが時折見せるその言葉はとても思慮深いもので的確に物事を突いて来る。
通販さんの名前を知っていると言う唯一の人物…かもしれない。

分校で一番”楽しめる”ルート。私にとって見れば分校組の2人を大きく引き離して惹かれたルート。
好きかどうかで言えば一番好きだろう。同等に殿子ルートも好きではあるが。
兎に角、黒い。そんな黒いルート、キャラに関しての見解と感想はこちらにおいて置きます。
まっ、暁先生が無事に奏と結婚できる理由も繋がりますしねぇ…。


他のキャラとしてはサブキャラに
三嶋鏡花
リーダ
上原奏
暁光一郎
志藤由
と、立ち絵のあるサブキャラに続き、立ち絵の無いキャラも居ますが、誰もが良い味を出してます。
分校ルートでは余す所無く使ってくれてるのはいいところですね。(流石に本校ではそのシナリオの特性か中々…ですが)
特に、暁先生に関しては…かっこよすぎなのでなんとも…。由は友好的で好印象ですし。
ただ、由だけは登場してくるルートが極限られてしまうので、そう言う意味で解釈せざるを得ないのですが…。

# 是非とも、サブキャラはそれぞれ別の話を展開させて欲しかったですねー。



・全体的に
本校、分校とで章立てが違ってくる所や予告の入れかたがまるで違ってくるのはちょっと残念かな。
それぞれのストーリーの描き方ってのがあるのでなんとも言えないんですけど、どちらも凄い良い話を書いてくれたと思います。
選択肢などもまるっきり数が違って来てるのには流石に驚きましたが(苦笑)
私は分校から始めたので選択肢が多かったのに対し、本校に移ってからの選択肢の少なさに流石に驚く…んですが、それはシナリオをそれだけ深くするためと勝手に解釈(笑)

9…いや、8.5/10点

十分な名作の1つだと思います。
この作品の中でルートの優劣は流石につけられませんが、”楽しむ”と言うことに対して言えば付けられるんじゃないかなと思います。

”話の出来具合”と言う意味で楽しんだと言うのであれば
邑那編、殿子編
は抜群に良いと言っていいでしょう。

それに対し、明るく、純粋に話を”微笑ましく読んで”楽しんだと言う意味で言えば
梓乃編、みやび編
が良かったと思います。(さすがにエロ姉妹は…(苦笑))
この2人のライターは作品を書くにあたり、目指した物が違うんじゃないかと私は思っています。
それは邑那編の時に感想として書いたわけですが
だからこその、”2つの楽しむ”と言う意味になってくるんですけどね…。

本校側は、人と人をより深く…そして、前を向いて空を仰ぐように描いた作風。
分校側は、人の感情を最大限に描き、その黒い部分も人の魅力なのだとする作風。

そう言う感じからこの作品の中でシナリオの優劣は流石につけられないかなーって感じました。
だからこそ、ここまで素晴らしい作品が出来たのだと思いましたし、その反面ライター1人でこの作品を書いたらもしくは…と残念に思う気持ちも。
楽しいを総合して言えば私が好きなルートは
邑那>(僅差)殿子>梓乃=みやび>美綺=栖香
ってところでしょうか。

プレイ順は
美綺→栖香→邑那→梓乃→殿子→みやび
でした。
分校→本校
とプレイするのが個人的なオススメかと思います。
本校を後に持ってくるのは、本校編の出来が全体的に良いと言うことが1つ、みやび編があると言うことが1つです。

さて、このみやび編ですが、頭にもって来るべきか、後にもって来るべきか…
これが非常に悩む所。最終的に私は最後に持ってくるほうがいいかな…とは思いましたが。
6人全員のルートが終わると”エピローグ”が登場するわけですが
私が思うにこのエピローグ、みやび編の話に繋がってるものだと推測したから…なんですけどね。
だからこそ、本校を後にまわして、みやびを最後に持ってくるのが一番いかなと思うわけです。
確かに、キャラを本校・分校と交互にプレイするのも良いのですが…それだと主人公の性格の違いに苦笑しますし、だからと言って分校を始めれば真中に”邑那”が来る…。
でも本校から始めればみやび編とエピローグがネックになる。

そう言う意味でこれを悩み出せば永遠について回るジレンマみたいなものでしょうに…。
私が邑那編を勧めるのは、やっていただければ分ると思いますが、分校の中でも飛びぬけて黒く、そして描き方が素晴らしいと感じられるのです。
本校側で梓乃を頭に持ってくるのは殿子編の出来もあるが、この2つの話は根源たる部分で反しあってる感じがするから。
だったら、どっちを頭に持ってきてもいいのでは?と思うだろうが…そこは好みで(笑)
これらが、私が、ルートを勧めるに当っての理由であり、作品のレベルの高さを訴える理由でもある。

シナリオ、ルートに関する考察やらなんやらを軽くすっ飛ばしましたが、今までのようにネチネチ書いてても仕方ないですし…(苦笑)
簡単に一言にしてみましたが…読んでくださった人の頭の中に引っ掛かれば幸いです。
そして、あわよくば…この意見が切欠で読んで下さってる方々にも何かしらの考察を巡らせられたら…と思います。
あ、是非とも、この作品をプレイすると共に[こなたよりかなたまで]をプレイしていただけると嬉しいです。(未プレイの方は)

勿論、この作品の魅力とか素晴らしさをこの場で表現しきれていないのは確かなので、そういった意味でもプレイすることは必須でしょう。
ただ、この作品を言葉で表せられる人って言うのはよほど中身に共感が出来るか、文才がある人か…なんでしょうね。
私なんかは感想の域を越えるのでも精一杯でしょうに。
プレイするたびに内容にのめり込んでいくのと、プレイ終わりの際に、心の中に何かを残すのは確かなんだと思います。
何はどうあれ、やってみる価値はあるのです。絶対に面白いですから。

# 書き足りない部分は思い出したら書くことにしましょう…。まぁこれで十分でしょうが。


まぁ、最後に言うことは…
ファンディスク、絶対に出してくれ!って言うかいろんな話の補完とかアフターとか…追加ルートとかエトセトラ…
ええ、是非とも。
我々は、熱望する!

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この記事へのコメント
更新お疲れサマデス(*'-')

>他の回数の少ないキャラのほうがエロかったと
本校系は特に散々焦らしてのえちぃだったのでありがたみもひとしお…と言いたいとこですがもっと多くしてくれてもorz

ということで【ファンディスク希望署名に1票】..._〆(゚▽゚*)
Posted by 皓@廃人です at 2006年12月11日 03:55
初めまして、こんばんわー。
皓さんところの書き込みリンク経由で着ました。

>本校側は、人と人をより深く…そして、前を向いて空を仰ぐように描いた作風。分校側は、人の感情を最大限に描き、その黒い部分も人の魅力なのだとする作風。
本校は、ヒロイン視点を持つ分深く感情面を描いてるかなと。
分校は、人と人の感情のすれ違いを。黒いというか心理の内面に潜む闇っていう表現かな。
栖香では親に裏切られたけど、認める認めないとか、結局誤解だったわけだけど。みさきちでは、主人公との関係での葛藤とか。邑那さんはいわずもがな。

…ごめんなさい、まだ私も本校と分校についての作風は考えまとまってないんで、うまく書けません。あと、黒いといえば梓乃みたいな人を言うのかなと思うのは安易な考えでしょうか(苦笑

あと、今晩の更新でレビューにリンク張りますんで、よろしくです〜。
Posted by うぃんぐ at 2006年12月11日 21:06
皓さん
>本校系は特に散々焦らしてのえちぃだったのでありがたみもひとしお…と言いたいとこですがもっと多くしてくれてもorz
んー、私としてはあの位のエロが物語を一番引き立ててると思っていますね(笑)
十分エロの濃さはあった気がします。

って色々アレが欲しかった、コレが欲しかった〜といいつつも2週目をニヤニヤしながらオートプレイで流しつつブログ弄ったり他のレビューサイトさん眺めたり…。
多分3週くらいやってそうな感じorz

>ということで【ファンディスク希望署名に1票】..._〆(゚▽゚*)
一体、何人の人がファンディスクを希望してるんでしょうね…。
勿論、その中身にも注目ですけど(何
Posted by wind_summer_t_will at 2006年12月11日 21:47
うぃんぐさん
こちらこそ初めまして〜。

>黒いというか心理の内面に潜む闇っていう表現かな。
そうですね〜…そんな感じでございます…orz

>本校と分校についての作風は考えまとまってないんで、うまく書けません。
頭の中では纏まるのですが、それをいざ言葉にしようとすると…中々うまく出来ないと思うんですよね。
この作品…言葉でうまく表現できる人はそんなに居ないんじゃないかなーって思ったりします。
私も、うまく書けてないんですよね。今回のレビュー。(いや、毎回ですが…

>黒いといえば梓乃みたいな人を言うのかなと思うのは安易な考えでしょうか(苦笑
確かに、黒いって言うのは分りますけど、私の中では黒さよりも萌えが前に出すぎて…黒く見えません(爆)
と言うか、萌えすぎて…その黒さすら愛しい(´ー`)b

あ、でも…その判断基準ってやはり人それぞれですから中々難しいかと。
Posted by wind_summer_t_will at 2006年12月11日 22:15
続き…。字数制限に引っ掛かり(苦笑)

>あと、今晩の更新でレビューにリンク張りますんで、よろしくです〜。
こちらこそよろしくお願いいたしますm(_ _)m
私のほうも、リンクに追加させて頂きますので、よろしくお願いします〜。

うぃんぐさんのレビューも読ませて頂いてますー。
…改めて人様の考えなどを頭に入れながら自分の考えと照らし合わせ…
あ、頭の中でオーバーフローした…(爆)

# 人様の意見とかとても貴重ですからねー(´ー`)b


やっとシンプルながらブログを弄り始めて…1年越しにカウンター設置(爆)
Posted by wind_summer_t_will at 2006年12月11日 22:16
参考になりました。他サイトではネタバレ満載だったので軽く書いていて助かりました。僕はみやびからプレイしました。次に殿子にいこうと思ってたのですが、他サイトでも、みやびが最後がいいと書かれていたので、「あれ?やっちゃった?」と思っていたところに、どちらから始めても、ジレンマが付きまとうとのことで、どうにか納得?しました。
Posted by harukaniファン at 2008年04月25日 07:54
>harukaniファンさん
参考になったのであれば幸いです。
みやび編はシナリオの核心部分にふれることもあり、後回しにしたほうがいいと言うのは、あながち嘘ではない…と言うのが私の考えでもあります。
本校・分校でライターさんが分かれてるので、取っ付きやすいのは確かですけどね(^^;

何度もプレイして楽しんでくださいまし。
私は未だに流し読みするときがあります…。
Posted by wind_summer_t_will at 2008年04月26日 00:45