2009年04月12日

『チベット難民 世代を超えた闘い』

  チベット問題は、ヒマラヤに関する政治問題の中でも際立って深刻です。
  とてもブログで書き尽せませんが、一からきちんと知っておきたいという方は、ダライ・ラマ法王の日本事務所のサイトがお薦めです。
  
  
http://www.tibethouse.jp/

 そのチベット問題に正面から向き合った作品が、田中邦彦監督の『チベット難民 世代を超えた闘い』です。
 予告編は動画ギャラリーでご覧下さい。 

 3部構成で、第1部はチベット問題に関する説明が映像とともに示されます。かなりの衝撃です。

 第2部は作品の中枢を成す、難民たちの生活ぶりとインドでの数百キロに及ぶデモのドキュメントです。 ダラム・サーラに住むチベット難民たちを中心に、中国への抗議デモ隊が結成され、何日にもわたって長いデモを行います。ある者は幼い子供を背負い、ある者はわざわざオランダから参加し、皆が声を枯らし、チベットの自由、解放を叫びます。
 中心となるのはデモの主催者で難民のための福祉事務所職員の若者と一人の若い僧侶です。道も考え方も異なる若者二人がいずれも、それぞれの想いを胸にデモに参加します。

  第3部はダライ・ラマへのインタビューが中心となります。

 国を失うということの恐ろしさ、人間の自由の尊さ、屈しない人間たちの意志の力の偉大さ・・・政治思想を超えてすべての方々に観ていただきたい作品です。

 残念ながらチベット問題を意識せずにチベットを感じることができないのが、今の実情です。チベットの美しさに魅せられて何度もチベットを訪れている方にお話を聞く機会がありましたが、政治には介入したくなくデモにも参加しないとのこと。そのお気持ちは私にはわかりません。あくまで私個人の見解ですが、美しい女性を崇め、愛する者が「あなたの美しさが好きです。でもあなたの家庭の不幸には関わりたくないのです」と言ったとしたら、女性はどのように感じるでしょうか。
 

 田中監督は本映画祭の総合プロデューサーでもあり、作品の出品を縁に本映画祭をオランダから日本へ持ってきた、いわば本映画祭の中心人物です。関西事務局は彼の下で西日本の運営を行っています。
 私にとっては、この映画のあのデモにキャメラを抱えて参加した不屈のジャーナリストと映っております。プロ用キャメラは軽くありません。作中のデモで一番しんどかったのは、実はこの人だったはずです。

 26日には監督本人が来場し、チベット問題を超えてヒマラヤに関する想いを語ります。

 26日はこの映画祭の見どころをぎっちりと詰め込んでいます。ぜひご来場下さい!

 


Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔