ドイツの高齢者介護の問題がこれほど深刻だとは思いませんでした。日本よりもまだ高齢者の割合が少ないにも関わらず、国内の施設が高額で入居できないために、途上国の高齢者施設に移っている高齢者が多いのです。今まで生まれ育った国を離れて全く未知の国の施設に移るのは、ずいぶんと勇気がいることでしょう。ただ、入所した高齢者の行動範囲の殆どが施設の中だけにとどまっているとするなら、施設の介護スタッフの質により、幸せに暮らせる場合も多いでしょう。日本も同様に、介護スタッフが不足しているとして、根本的な問題を解決せずに、東南アジアから介護スタッグを受け入れ始めました。しかし介護福祉士の試験に合格しなければ、引き続き日本で働いていけないということで、その数はあまり増えていません。
施設を増やすのは限界があるとして、在宅介護などを充実する政策も取っているようですが、身体が思うように動かなくなったり、認知症になったら、自宅で介護を受けることも難しくなるでしょうから、そうなると、施設に入所しなければならなくなります。今後、日本でも高齢者施設や介護の問題が大きくなることが予想されます。退職後に東南アジアなどに長期滞在されている方々もいるようですが、そこで、のんびりと暮らしている場合もあれば、詐欺で騙される場合もあるようです。日本の高齢者にとったら、海外の老人施設に行くという決心は難しいのではと思ってしまいます。それにしても、ドイツでは子供達が両親を面倒みることすらできないのですね。まあ、認知症になったら、それは難しいのですが。。。しかしドイツの高齢者施設の入居費が高すぎます。これではお金もちの老人しか入所できません。
このような記事を読むと、希望する老い方、死に方とは?と改めて考えてしまいます。私の場合は、できるだけ、他人様や施設の世話にならずに、独居でもよいので最後まで自立して元気で暮らして、ある日、ころっと逝きたいもんです。こんな風に考えている方は多いと思います。希望と現実にはギャップがあるのかもしれませんが、絶対にそうなるように生きたいと思います。ドイツの高齢者のように海外の施設にまで行くことのないように!
http://www.guardian.co.uk/world/2012/dec/26/german-elderly-foreign-care-homes
(概要)
German pensioners
ドイツは、今や、高齢者を海外の高齢者施設に輸出しています。
ドイツではコスト高と介護施設不足から、多くの高齢者が東ヨーロッパやアジアの安い長期滞在型高齢者施設やリハビリ・センターに送りこまれています。何万人もの退職者がドイツから東ヨーロッパやアジアに移されていますが、複数の社会福祉団体によって、これは非人道的な行為であると批判されています。

しかし、少子高齢化により、ドイツの高齢者施設の入居費が益々高くなっており、多くの高齢者が国内の高齢者施設に入居できなくなっています。そのため海外の高齢者施設に入居させられるケースが増えています。今後数年間は海外に移る高齢者の割合が増えていくでしょう。これを時限爆弾と呼ぶ専門家もいます。
ドイツの長期療養施設の危機・・・介護業界はコスト高と介護スタッフの人材不足で何年間も苦境に立たされています。そのため、ドイツでは東ヨーロッパの移民労働者を介護施設で働かせることで人材不足とコスト高の問題を緩和してきました。

しかしドイツの高齢者を東ヨーロッパに移すということが新たに導入された切実な高齢者対策として考えられています。つまり、海外から人件費の安い労働者を輸入してもドイツの介護の問題が解決していないのです。
ドイツは世界で最も高齢化が進んでいる国の1つです。ドイツで起きていることはイギリスなど他の西洋諸国でも起こりうることです。特に、ヨーロッパでの財政緊縮策とコスト高への不安の中で、高齢者施設の水準が落とされることが考えられます。ドイツの社会政治顧問団は「ドイツでは益々多くの高齢者が高額なドイツの高齢者施設に入居することができない状態である。これは高齢者介護が危機的な状況であることを示している。政府の介入が求められる。これまで一生かけてドイツを支えてきてくれた人々をこのような状態で放置することはできない。このようなやり方は非人道的だ。」と訴えています。
統計によると、2011年のハンガリーの高齢者施設に移送されたドイツ人の高齢者の数は7146人に上ります。3000人以上がチェコの施設に移送され、600人以上がスロバキアに移送されました。また、数は不明ですが、スペインやギリシャやウクライナの施設にも移送された高齢者がいます。また、タイやフィリピンの施設にもドイツからの入居者が増え続けています。タイやギリシャに移送された高齢者の中にはコスト安という理由で自ら移った人もいます。ドイツと比べると平均で3分の1から3分の2程度の費用で入居できます。また、施設の介護水準もドイツより高いと言われています。しかし、しぶしぶ海外に移った高齢者もいます。
現在、海外の様々な介護医療提供者がドイツの高齢者に特化した高齢者施設や老人ホームを建設しています。海外ではドイツの高齢者を対象にした介護ビジネスが益々盛んになってきており、高利益の事業として注目を浴びています。現在、ドイツの40万人もの高齢者が高額な国内の老人ホームに入居できない状態でいます。この人数は毎年5%の割合で増えています。老人ホームに入居できない理由は介護費用が払えないからです。平均で毎月、2900ユーロ(333,000円)から3400ユーロ(390,000円)を支払わなければなりません。
ドイツでは海外の高齢者施設で長期滞在の可能性について積極的に議論されています。アジアや東と南ヨーロッパでは介護ヘルパーの人件費、設備費、維持費、その他においてドイツよりも遥かに安い場合が多いのです。現在EUは海外の高齢者施設と直接契約を結ぶのを禁止していますが、将来的には法律を変えて、ヨーロッパの高齢化に対応する方法を探し出すことになるでしょう。
しかし認知症の高齢者は過去の記憶の中で生きており、環境の変化、文化や言葉に違いにうまく対応できません。
2050年にはドイツの人口は8200万人から6900万人に減少します。そして470万人(15人に1人の割合で)が介護が必要となってきます。現在の介護問題を解決するには短期的な対策、つまり海外の高齢者施設を利用することを考えるべきと専門家は言っています。ドイツでは慢性的な介護スタッフの不足という問題を抱えています。多くの高齢者は強制的に海外に輸出されているのではなく彼等自身が選択したのです。また高齢者の家族が海外の施設の方が介護が充実しており、安心できるとして選択した場合もあります。例えば、スロバキアの介護施設に移った高齢者の多くはドイツの施設で十分な介護が受けられなかった人達です。
ドイツの政治家は、もしドイツの保険会社が国内を無視して海外の介護スタッフに資金を提供するなどしたら、有権者の反発を買うのではないかとの不安から、この問題から目を背けてきました。