以下の記事はポール・クレイグ・ロバーツ氏によるものです。彼はロシアや中国寄りの専門家ですので記事の内容もそうなっています。
それでも、ロシアと中国はアメリカに代わって世界覇権を目指していることが分かります。そのためにアメリカのネオコンが彼等の脅威となっています。
ただロシアと中国がいくら戦略的同盟関係を結んでいるからといっていつまでも同盟を続けるかどうかは疑問です。アメリカの軍事力が弱体していくと、中国がロシア以上に軍事力を強化してロシアより優勢になりたいと考えるのではないでしょうか。ただしその時までに中国が今のままでいられるならですが。。。
ロシアと中国は今の時点では同盟関係を結んでいますが、この関係は強固なものではないと思います。そのために、トランプもキッシンジャーもロシアに近寄り、ロシアから中国を引き離そうとしているのでしょう。キッシンジャーは単に南シナ海の天然資源を狙っているだけです。そのためには戦争も辞さないと考えているのでしょうね。南シナ海を巡り中国とアメリカの利権争いが勃発するのではないでしょうか。その後、東シナ海でも中国とアメリカの利権争いが本格化するのかもしれません。尖閣諸島周辺の海底の天然資源を狙っているのは中国だけでなくアメリカも狙っているのでしょうね。日本は尖閣諸島周辺は自国の領海なのに何も狙っていません。何も手を付けられません。主権がないからです。

http://www.paulcraigroberts.org/2016/12/28/what-is-henry-kissinger-up-to-paul-craig-roberts/
(概要)
12月28日付け

キッシンジャーは何を企んでいるのでしょうか。

By ポール・クレイグ・ロバーツ


ロシアの通信社Sputnik(英語版)によると、キッシンジャー元国務長官は、トランプ次期大統領に、米ロ関係を強化し中国の軍事力増強を抑制する方法について忠告しました。
https://sputniknews.com/politics/201612271049024500-kissinger-trump-russia/

この内容をそのまま受け止めると、キッシンジャーは、ロシアから同盟国の中国を引き離すためにトランプ大統領を使ってロシアとの関係改善を行おうとしているように受けとめることができます。

中国の軍事増強は、アメリカの利権が絡む南シナ海を巡って展開されているアメリカの挑発に対抗するものです。中国はアメリカもロシアも攻撃するつもりはありません。
キッシンジャーは戦略及び国際研究センターの元同僚であり、我々はそこで10年間研究を続けロシア内部の新米エリートの存在を認識してきました。キッシンジャーはそこで彼等に中国脅威論を教え込み彼等を介してロシアを欧米側に取り込む作戦を実行中です。

この作戦がうまくいけば、ロシアの主権はアメリカの同盟国と同じように損なわれてしまいます。 
・・・・
欧米側につくということはホワイトハウスの規則に従うということになります。欧米同盟国の中で、外交、経済においてアメリカから独立している国などありません。

トランプ政権下でもネオコンがアメリカの外交政策を仕切ることになるでしょう。そして彼等の支配権は一層強化されるでしょう。ネオコンの思想はCIA、国務省、ペンタゴンによって制度化されました。ネオコンはメディア、シンクタンク、大学、財団、CFRに対する影響力を持ち続けます。

また、トランプ氏は、タフガイとして印象付けられていますが、彼がネオコンの陰謀を損なわせることができるかどうかはわかりません。しかしトランプ氏は、クリントン政権下で始まったロシアとの緊張関係を緩和しようとしていることは確かです。


ロシアの専門家によると、エクソンなどのグローバル企業の関心事はアメリカの軍産複合体とは異なっています。 軍産複合体は、1兆ドルの予算を獲得するためにソ連の脅威に引き続きロシアの脅威を強調する必要があるのです。。
一方、エクソンはロシアのエネルギービジネスに加わりたいのです。 そのため、国務長官に指名されたティラーソン氏はロシアとアメリカの関係を改善したいのです。一方、軍産複合体は軍事予算を獲得するために組織的にロシア脅威論で恐怖を煽っているのです。

軍産複合体もネオコンも、トランプ次期大統領とティラーソン次期国務長官を彼等の脅威とみなしています。そのため、彼等はトランプ次期大統領に激しく対抗しているのです。ブレナンCIA長官がロシアのハッキングにより米大統領選の票数が不正操作されたなどと非難した理由はそのためです。

果たして、米上院議員はトランプ氏が選んだティラーソン次期国務長官を信認するのでしょうか。

中略


ソ連が崩壊した理由は、レーガン大統領(ネオコンの支配下ではなかった)が冷戦を終わらせたからではないのです。ゴルバチョフは彼等が支配するソ連にとって脅威であると感じたソ連の強硬派の共産主義者らの仕業だったのです。彼等はゴルバチョフを自宅監禁しました。ソ連崩壊は強硬派の共産主義者らによる反ンゴルバチョフ・クーデターだったのです。その結果、エリツィン大統領が誕生しました。その時、誰もソ連が崩壊するなどとは思っていませんでした。
米軍産複合体はレーガンに冷戦(彼等にとっての大きな利権)を終わらせてほしくはなかったのです。
CIAは、レーガンに対し、レーガンがソ連と軍拡競争を続ければ軍事に対する投資に力を入れているソ連が勝利すると伝えました。


中略

アメリカの最新ミサイル艦が2度も故障し港に曳航されました。F35は様々な問題を抱えており途方もなくコストがかかっていますります。しかも既に見捨てられた状態になっています。
一方、ロシアのミサイルは極超音速であり、ロシアの戦車はアメリカの戦車りも優れています。ロシアのサタンllICBMは恐ろしい兵器です。ロシア軍の士気は高く、15年間の無駄な戦争で敗北ばかりしている疲れ果てた米軍とは違い、戦うパワーがあります。


ネオコンに対する信用は失墜しています。しかし彼等は今でも米外交に大きな影響をあたえています。

トランプ氏が彼等をホワイトハウスから追い出さない限り、ロシアと中国の戦略的同盟関係は続くでしょう。そして両国の同盟関係を破壊する行為は両国だけでなくアメリカや世界にとって脅威なのです。