字幕
先日、古くから付き合いのある翻訳者数名と話をしたときのこと。
ドラマシリーズを担当する時についての話になりました。
そのときに、出た話を列挙してみます。
「シリーズを依頼されたら、初回から最終回まで、もちろん全部、自分で担当するよ」
「長丁場だけど、途中、子供の行事や夏休みの家族旅行やもろもろあっても、“途中、出来ないので、その回は他の人に回してください…”とは、絶対に言えない」
「だって、途中にピンチヒッターを務めた人が私よりよいものを出したら、次からその人に仕事が回っちゃうじゃない!」
「旅行に仕事を持って行かなくても、週2本ペースなら、旅行前の2週間は頑張って3本やるとか、調整すれば済むことだもん」
「そもそも私の都合はクライアントには関係ないので、何も言わないで仕事、受けるけどね」
「どうしても、出来ない時は、翻訳者仲間に助けてもらうこともあるかな」
「フリーなんだから、常に危機感持ってるよ〜〜!」
そういえば、物書きをしていた私の父も連載を持っていたときは、家族旅行中、私たちが海水浴をしていた時、旅館に残って原稿を書いてたよな〜。
私自身も、息子が急に入院・手術した時も、クライアントに何も言わずに、納期に間に合わせて仕事やってたよな〜。
最終的に、「最近は、サラリーマン感覚のフリーランス(!?)が、多いよね。長くやっていこうという意識がないのかもね」という話になったのでした。
さっき、つらつらと仲良しの字幕翻訳者のブログを見ていたら・・・
「私は3月ひと月で、480分ぶんの映像に字幕をつけたことになりました」
と書いてありました。
単純計算で1週間120分です。しかも特典映像やコメンタリーだったと聞いていたような気が・・・。
さすがです!
1週間で20分ぶんぐらいの翻訳で音を上げている新人さんたち!(中には数年やってても音を上げる人もいますが)
120分を1週間でやってくださいとは言いませんが、1週間あれば60分ぶんぐらいは、ササッと片付けられるように、鍛えておいてくださいよ〜!
そうしないとお願いしたい仕事が渡せなくなってしまいます・・・。
彼女のように力量がある翻訳者たちが、皆さんの先を走っているのです!
ぜひお手本にして、少しでも距離を縮められるように頑張ってくださいね!
プロになって2〜3年ほどの方から、「息の長い翻訳者になりたいが、閉塞感があり、伸び悩んでいる」という相談を受けました。
その方に書いた返事を掲載します。(一部省略)
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