MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM


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MSIがおくるAMD Ryzen CPU対応AM4マザーボードの最上位モデル「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」をレビューします。その名前通りチタン合金をイメージしたシルバー基調のカラーリングで赤を廃したMSIのゲーミングモデルとして黒1色のCARBONと双璧をなすTITANIUMシリーズのマザーボードです。エンスーゲーマー向けマザーボードの実力を詳細にチェックしていきます。
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ちなみに「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」はAMD Ryzen CPUの検証用に追加で補充しました。MSIマザーボードは久しぶりです。

製品公式ページ:https://jp.msi.com/Motherboard/X370-XPOWER-GAMING-TITANIUM.html
日本語マニュアル:http://download.msi.com/archive/mnu_exe/M7A31v1.1_ASIA.zip
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【注意事項】
検証中のトラブルなども記事内で記載していますが、Ryzen 7自体が発売されたばかりなので、OSの問題なのか、マザボBIOSの問題なのか原因の切り分けが現状でできないものも少なくありません。今後ドライバやBIOSなどソフトウェアの更新でパフォーマンスや安定性が向上することは期待できると思うので、その辺りも念頭に置いて読んでもらえるとありがたいです。
同検証は17年3月末に行っておりMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのBIOSはver110を使用しています。最新BIOSでは修正されている不具合や追加されている機能もあると思うので、最新BIOSのリリースについては公式ページを各自でチェックしてください。


【17年3月27日:初稿】
レビュー記事初稿を公開、BIOSver1.20で検証

【17年4月15日:加筆1】
BIOSver1.40で検証、主な変更点は以下。
  • 簡易水冷CPUクーラーを使用した際のストレステスト結果の加筆
  • 起動時間が29秒から21秒に短縮
  • SMTのON/OFF機能の追加
  • Expert Modeでメモリリトライ回数の設定項目追加
  • メモリOCの相性問題が若干緩和されている?
    (X370 TITANIUMはメモリ周波数だけ変えて残りおまかせが一番安定する気がします。)
  • Memory Try It!というメモリOCプリセットの追加 (いまいち不安定?)



MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM レビュー目次


1.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの外観・付属品
2.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの基板上コンポーネント詳細

3.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMへのパーツ組み込み(ギャラリー)
4.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの検証機材のセットアップ
5.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのBIOSについて
6.
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのOC設定について
7.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの動作検証・OC耐性
8.MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのレビューまとめ



X370 XPOWER GAMING TITANIUMの外観・付属品

まず最初にMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの外観と付属品をチェックしていきます。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのパッケージは最上位のフラッグシップマザーボード感の溢れる見開きショーケースな構造のパッケージになっていました。
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キャラメル箱と呼ばれる厚手の外箱に2段重ねの内パッケージという構造です。
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上段の内箱にはマザーボード本体が入っており、下段の内箱には組み立て関連のパーツとマニュアル類にパーティション分けされて付属品が収められていました。
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付属品一覧は次のようになっています。
マニュアルやドライバCDなど必要なものが一通り揃っています。ドライバ類についてはそろそろUSBメモリに移行して欲しいところ。
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多言語マニュアルには日本語のページもありますが50ページほどで内容は多くありません。付属する多言語マニュアルとオンライン上で公開されているマニュアルの内容は同じでした。
日本語マニュアル:http://download.msi.com/archive/mnu_exe/M7A31v1.1_ASIA.zip
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組み立てに関連する付属品としては、SATAケーブル6本、リアI/Oパネル、LEDテープ接続ケーブル、SLIブリッジとなっています。
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リアI/Oシールドは表面はマットなブラックのカラーリングになっています。また裏面のマザーボードと接する部分はスポンジが入っていました。
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SATAケーブルは黒いビニールが巻かれたものではなく、シルバーのフラットなものが採用されていました。マザーボード本体と揃えているところは好印象です。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMには汎用LED 4PINヘッダーは基板上に1基しか実装されていませんが、付属のケーブルが2分岐ケーブルなので2つのLEDイルミネーションパーツを接続可能です。
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SLIブリッジについては残念ながらGTX 10XXシリーズの広帯域SLI接続に対応したSLI HBブリッジではなく通常のリボンケーブル型のSLIブリッジのみ付属となっています。ただ同社から発売されている「MSI SLI HB BRIDGE Silver 3SLOT」がマザーボードのデザインと非常にマッチするのでおすすめです。
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マザーボード全体像は次のようになっています。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMはATXフォームファクタのマザーボードです。シルバーカラーをイメージして塗装されたPCB基板がTITANIUMシリーズ独特の存在感を醸し出しています。
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マザーボード右下のチップセット用ヒートシンクについては近年のMSIのゲーミング・ハイエンドPCパーツではお馴染みのロゴとなっている東洋型のドラゴンマークが刻印されています。マザーボードデザインと一貫してシルバーのカラーリングです。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではVRM電源が10フェーズでした。8コア16スレッドのRyzen 7のオーバークロックにも耐えるよう各社がVRM電源フェーズ数を盛る中で比較的少ない数となっておりOC検証の結果が気になるところです。VRMクーラーとリアI/Oカバーはシルバー&ブラックの一体感のあるデザインです。VRM電源クーラーヒートシンクには熱を効率的に拡散するためヒートパイプで連結されています。
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フェーズ数こそ控えめなものの、電力効率を30%改善した「チタン製チョークコイル」と特別なコアデザインによ、低温で稼働する「DARK CHOKE」、低ESR(等価直列抵抗)と10年以上の寿命を実現した「DARK CAP」など高品質コンポーネントを採用し軍事規格「ミリタリークラス5」に準拠した業界トップクラスの品質を誇っています。
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AMD Ryzenはメインストリーム向け最上位の8コア16スレッド「Ryzen 7」からエントリー向けの「Ryzen 3」まで共通のマザーボードとなるので、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMにはRyzen 7のオーバークロックでも安定動作するようにCPU補助電源はEPS 8PIN+4PINが要求されます。EPSコネクタは8PIN1つしかない電源ユニットも多いので、使用する電源ユニットで端子が足りるかは注意してください。
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リアI/Oには最新のUSB3.1規格に対応したType-AとType-Cの2端子が設置されています。そのほかのUSB端子についてはUSB3.0端子が4基とUSB2.0端子が3基搭載されています。マウス・キーボードなどの周辺機器を多数繋いでいても、HTC ViveやOculus Rift CV1のようなVR HMDに十分対応可能です。USB3.0/1は無線マウスと電波干渉を起こすことがあるのでUSB2.0が少し離れた場所に配置されている配慮も嬉しいです。加えてゲーマーには嬉しいPS/2端子も搭載されています。
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ビデオ出力にはHDMIとDisplayPortが設置されていますが、注目ポイントとしてHDMI端子については4K・60FPSに対応したver2.0となっています。オンボードHDMIで4K・60FPSの出力が可能なver2.0に対応している製品は少ないのでこの点は非常に魅力的です。有線LANには低CPU負荷、高スループットで定評のあるIntel純正のLANコントローラーが採用されています。

重量計を使用して重さを測定してみたところ、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMは1003gとなっており、同じくATXのASUS ROG CROSSHAIR VI HEROが941g、ASUS ROG MAXIMUS VIII HERO ALPHAが1064gで平均的なATXマザーボードの重量でした。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの基板上コンポーネント詳細

続いて「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」のマザーボード基板上の各種コンポーネントをチェックしていきます。
システムメモリ用のDDR4メモリスロットはCPUソケット右側に4基のスロットが設置されています。
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固定時のツメは両側ラッチとなっています。片側ラッチよりも固定が少し面倒ですが、しっかりとDDR4メモリを固定できるので信頼性は高い構造です。
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DDR4メモリスロットには外部ノイズEMIから保護するための金属シールド「DDR4 Steel Armor」が実装されており、DDR4 BOOSTというMSI独自の基板配線の最適化技術と組み合わせて、より安定したメモリのオーバークロック環境を実現しています。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではA1、A2、B1、B2と配置されているDDR4メモリスロットのうち、A2とB2から埋めるようにと指示があるので注意してください。Ryzen対応のAM4マザーボードでは信号反射などの影響からこのようなメモリスロットの埋め方がMSI製品で推奨されているようです。
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グラフィックボードなどを設置するPCI-Eスロットは上から[x1、x16、N/A、x1、x16、x1、x16]サイズのスロットが設置されています。上段のプライマリグラフィックボードを2段目のスロットに配置することで、大型ハイエンド空冷CPUクーラーとグラフィックボードの干渉を回避しています。
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グラフィックボード向けのx16スロットは2スロット、5スロットに配置されており、現在主流な2スロット占有グラフィックボードを使用しても下位グラフィックボードが上位グラフィックボードのエアフローを妨げないよう配慮されています。別売りの1スロットスペース型SLI HBブリッジを使用すれば、NVIDIAの最新GPUであるGTX 1080 Ti、GTX 1080、GTX 1070を使用したマルチGPU SLI環境を構築可能です。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMにも最近のトレンドとして2段目と5段目のx16スロットには1Kgを超える重量級グラボの重さに耐えるように補強用メタルアーマー搭載スロット「MSI PCI Express Steel Armor slots」が採用されています。半田付けによる固定を強化したことで従来よりも4倍も頑丈になっており、PCI-Eスロットをシールドで覆うことによって外部ノイズEMIから保護する役割も果たします。
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マザーボード左下にはグラフィックボードなどPCI-Eスロットに設置した拡張カードへ安定した電力供給を行うための追加電源としてグラフィックボード補助電源のPCI-E 6PINと同じコネクタのオプション電源端子が用意されています。オプション扱いですがマルチGPU構成で組む場合は接続したほうがよさそうです。
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SATAストレージ用の端子は6基搭載されています。SATA(1~6)はいずれもAMD X370チップセットのコントローラーによる接続で、RAID0/1/10のハードウェアRAID構築にも対応しています。
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高速NVMe接続規格に対応したM.2スロットはチップセット左に2基設置されています。赤色のM.2スロットはNVMe(PCI-E3.0x4)とSATA接続の両方のM.2 SSDに対応しています。一方で緑色のM.2スロットはNVMe(PCI-E2.0x4)とSATA接続に対応となっており、ver2.0のx4帯域接続なので最新のNVMe M.2 SSDを接続しても連続リード等の高速動作では仕様値の半分の性能しか発揮できない場合あります。またM.2スロットにSATA接続のM.2 SSDを接続した場合、SATA5SATA1は無効になるので注意してください。
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MSI独自のSSDヒートシンク「M.2 Shield」が上段のM.2スロットには実装されており、M.2 SSDがむき出しの状態よりもサーマルスロットリングの発生を遅くする効果が見込まれます。
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また17年最新マザーボードでは実装の減りつつあるNVMe対応U.2端子もMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMには実装されています。U.2端子にも外部ノイズEMIから保護する金属シールドで信号伝送が最適化されています。U.2端子と上画像の赤色M.2スロットは排他利用です。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMに関して、PCI-Eスロットや各種ストレージ端子の排他利用についてまとめると次のようになっています。
  • GPU用PCIスロットは[x16, N/A]or[x8, x8]帯域
  • 最下段のPCI-Ex16スロット(帯域は2.0x4)は下段のM.2スロットと排他利用
  • 上段のM.2スロットとU.2端子は排他利用
  • SATA接続のM.2 SSDを使用する場合、上段M.2とSATA_5、下段M.2とSATA_1はそれぞれ排他利用
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マザーボード右下には最新規格USB3.1用の内部コネクタ端子が設置されていました。なおUSB3.1の接続コントローラーはリアI/OはサードパーティのASMedia製になっていますが、オンボードの内部ヘッダーはX370チップセットのコントローラーとなります。
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USB3.0ヘッダーはATX 24PIN端子横とSATA端子横に2基設置されており、SATA側のUSB3.0端子についてはマザーボードと水平な向きで実装されています。
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赤色のUSB3.0ヘッダーはMSIの独自機能である「MSI SUPER CHARGER」に対応しており専用アプリケーションをWindows上でインストールすることによってシステムがスリープ/休止状態であってもスマートフォンなどの急速充電に対応したUSBポートとして使用可能になります。
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USB2.0の内部ヘッダーも2基ずつマザーボード下に設置されています。CorsairLinkやNZXT CAM対応製品など内部USB2.0を使用する機器も増えていますが、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMであればそれらの機器も問題なく使用可能です。
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ゲーミングマザーボードということでMSI独自の高音質オンボードサウンド機能を従来機種よりもさらに強化した「AUDIO BOOST 4」も採用されています。日本ケミコン製のオーディオコンデンサを採用し、マザーボードから分離されたオーディオパートがクリアな音質を実現します。インピーダンス最大600オームまで対応可能な高出力DACで高音質ヘッドホンも使用可能です。FPSゲームなどで足音や銃声をゲーム内にOSD表示で可視化する「NAHIMIC Sound Technology」も使用できます
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ケーブルが長くならざるを得ないVR HMDの接続ケーブルではパフォーマンスに大きな影響を与える信号損失が発生しやすいため、MSIではUSBリピーターチップによって信号強度を高めてVR機器に最適化したUSBポートが設置されています。
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マニュアルからの画像を使用しますが、冷却ファンや簡易水冷クーラーのポンプの接続用の端子はマザーボード上の各場所に計6か所設置されていました。これだけあれば360サイズなどの大型ラジエーターを複数基積んだハイエンド水冷構成を組んでもマザーボードのファン端子だけで余裕で運用可能です。加えて「PUMP_FAN1」端子は最大24W(12V、2A)の出力にも対応しているので本格水冷向けのD5やDDCポンプの電源としても変換ケーブルを噛ませることで使用できます。
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MSIのファンコントロール機能にはソース温度の乱高下を無視してスムーズなファン回転数変化を実現するヒステリシス機能も備わっています。
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MSIのLEDイルミネーション同期調整機能「MSI Mystic light」による操作に対応した汎用4PIN LEDヘッダーがマザーボードの左下に設置されています。当サイトでもレビュー記事を掲載してるLEDテープ「SilverStone SST-LS02」やLEDファングリル「SilverStone FG121 / FG141」などが接続可能です。
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マザーボード基板右下にはPOSTエラーのチェックができるDebug Code LEDが、またマザーボード右下にはOCerのみならず一般自作erにとっても組み立て中の動作確認に便利なオンボードとスタートスイッチとリセットスイッチが実装されています。またリアパネルにはCMOSクリアのハードウェアスイッチも設置されているのでOC設定をミスっても簡単に初期化が可能です。
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リセットスイッチの隣にある赤色のダイヤルボタン「GAME BOOST Knob」はスイッチを入れてダイヤルを回すことでマザーボードに収録された7段階のオーバークロックプロファイルを簡単に適用することができます。ただ個人的には各自でBIOSからOC設定をするほうがおすすめなので余計な?お世話的な機能のようにも感じます。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMへのパーツ組み込み

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMにDDR4メモリとCPUクーラーを設置してみました。内容的には写真のギャラリーだけになっています。
DDR4メモリには「Corsair Dominator Platinum Special Edition」(レビュー記事)、CPUクーラーには「Wraith Spire」を使用しています。MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMはシルバーを基調としたデザインになっているので、ブラックやシルバーのPCパーツを組み合わせると映えると思います。
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X370 XPOWER GAMING TITANIUMの検証機材

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用して検証機材と組み合わせてベンチ機を構築しました。MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM以外の検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
CPU AMD Ryzen 7 1800X (レビュー
CPUクーラー Noctua NH-D15
(レビュー予定)
メインメモリ Kingston HyperX Fury DDR4
HX424C15FB2K2/16
DDR4 8GB*2=16GB (レビュー予定)
CPUベンチ用
ビデオカード
ASUS GeForce GT730
ファンレス GT730-SL-2GD3-BRK
システムストレージ
CFD SATA SSD 120GB
OS Windows10 64bit Home
電源ユニット Corsair RM650i (レビュー

検証機材のCPUにはAM4マザーボードで使用可能なAMD Ryzen CPUの最上位、8コア16スレッドの「Ryzen 7 1800X」を使用しています。またCPUとCPUクーラー間の熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
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グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
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以上で検証機材のセットアップが完了となります。
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X370 XPOWER GAMING TITANIUMのBIOSについて

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用した検証機の構築も完了したので動作検証とOC耐性のチェックの前にBIOSの紹介をします。(OSから日付調整する前にスクショを取っている場合、日付がおかしいですが無視してください。)

BIOSに最初にアクセスするとイージーモードというグラフィカルな画面が表示されます。パッと見の見栄えは良いのですが詳細モードでないと詳細設定ができないので「F7」キーを押してサクッと詳細モード移るのがおすすめです。右上には表示言語変更のプルダウンメニューがあります。MSIマザーボードはASUSの次くらいにしっかりとローカライズされているので日本語UIも使いやすいと思います。
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MSIのBIOS詳細モードでは「SETTING」「OC」「M-FLASH」「OC PROFILE」「HARDWARE」「BOARD EXPLORER」の6つのアイコンを選択することで中央のイラスト部分や画面全体に詳細設定項目が表示されるという構造になっています。キーボード操作も可能ですがマウス操作を重視したUIです。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのBIOSにおいて設定の保存とBIOSからの退出は「SETTING」アイコンの「保存して終了」の項目内に存在します。ASUS、ASRock、GIGABYTEなどと違ってカーソルキーのみの移動で設定保存と退出関連の項目にサクッと移動できないのが少し不便に感じます。起動デバイスを指定して再起動をかける「Boot Override」機能があるのは使い勝手が良くて好印象です。
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管理人の購入した個体については初期のBIOSバージョンは「110」、リリース日は2月と比較的新しいものでした。公式ページでも3月26日現在これより新しいBIOSは公開されていません。
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BIOSのアップデート方法は、まず下から最新のBIOSファイルをダウンロード、解凍してUSBメモリのルートに解凍フォルダを置きます。
https://jp.msi.com/Motherboard/support/X370-GAMING-PRO-CARBON.html#down-bios
USBメモリを挿入したままBIOSを起動し、詳細モード左下の「M-FLASH」を選択します。「M-FLASH」モードはBIOSとは完全に別で用意されており再起動するか尋ねられるので再起動します。なお手動でOCを行っている場合は「M-FLASH」を選択しても一度設定をデフォルトに戻して再起動がかかるので、再度BIOSに入って「M-FLASH」を選択する必要があるようです。
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再起動して「M-FLASH」に入ったら下のようにUSBメモリ内のBIOSファイルを選択してアップデートを実行すればBIOSのアップデートが完了します。なおBIOSアップデート後は自動でBIOSへ入らないので注意してください。アップデート後は自動でBIOSに入って欲しいです。
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ブートとOSインストール周りについて紹介します。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのブートデバイス関連の設定は「SETTING」アイコンの「ブート」という項目にまとめられています。
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「Boot mode select」はデフォルトでは「UEFI&Legacy」になっていますが、Windows10ユーザーはUEFIしか使用しないのでUEFIに固定してしまうのがおすすめです。
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起動デバイスの優先順位は「FIXED BPPT ORDER Priorities」という項目で、ハードディスクやDVDドライブなど大別した優先順位が設定可能となっており、その下にある「〇〇 Drive BBS Priorities」で同じ種類のデバイスについて個別の起動優先順位の設定を行えます。
一般的にはWindows OSの入った「UEFI:HardDisk:Windows Boot Manager(〇〇)」を最上位に設定して、その他の起動デバイスは無効化しておけばOKです。
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Windows 10 OSのインストール手順(BIOSにおける設定)についても簡単に紹介しておきます。
Windows 10のOSインストールメディア(USBメモリ)については「FIXED BPPT ORDER Priorities」では「UEFI USB Key:UEFI: 〇〇」という名前になります。「UEFI USB Key:UEFI: 〇〇」を起動優先順位の最上位に設定してください。ちなみにWindows10の製品パッケージに付属するUSBメモリではUEFIで認識できないトラブルが発生することがあるようなのでそういうときはこちらの記事に従ってMS公式ツールを使用して適当なUSBメモリでOSインストールメディアを作成すると上手くいきます。
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起動優先順位でインストールメディアを最上位に設定したら設定を変更してBIOSから退出します。ただMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMはブートデバイスを指定できるBoot Overrideを使用できるので直接OSインストールメディアを起動デバイスとして指定して再起動してもOKです。
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BIOSのアップデートやWindows OSのインストール方法を紹介したところで、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのBIOS機能で管理人が気になったものをいくつかチェックしていきます。

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのファンコントロールや各種コンポーネント温度のハードウェアモニタリングはトップメニューの「HARDWARE」アイコンからアクセスできます。
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「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」のファンコン機能は下のスクリーンショットのようにグラフィカルUIによる設定のみで他社製品のようなコンソールで値を打ち込むようなメニューは存在しません。グラフィカルUIでわかりやすく設定できるよという機能になっています。直感的にわかりますし直打ちが苦手な人にはありがたい機能だと思います。
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ただ個人的にはコンソール直打ちが好きなので管理人がMSIマザボを敬遠してしまう理由の1つです。

MSI独自の高速ブート機能として「MSI Fast Boot」という設定項目があります。
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ただBIOSの不具合なのか「MSI Fast Boot」を有効にするとLogicoolのマウスキーボード用Unifying無線アダプタしか使用していない状態で、USBポートの過電流保護が起動してエラーが出ます。「エラー→シャットダウン→エラー→シャットダウン→正常に起動」で綺麗にループするのでBIOSの不具合だと思います。
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あと細かいところですがBIOS内のスクリーンショットをF12キーで撮影できますがスクショファイルの名前がタイムスタンプではなく保存するUSBメモリのルートに存在するファイルで重複しない連番なのが少し使い難かったです。間違って上書き保存してしまうことがあるのでタイムスタンプにして欲しいところ。


MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのOC設定について

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用した場合のオーバークロックの方法を紹介します。
なおオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。


AMD Ryzen CPUについてはX370チップセット搭載マザーボードと組み合わせた場合に使用できる純正のOCツール「AMD Ryzen Masterユーティリティ」が用意されていますが、こちらの使い方については下の記事を参考にしてください。
AMD Ryzen専用純正OCツール「AMD Ryzen Masterユーティリティ」の使い方
AMD Ryzen Masterユーティリティ

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではオーバークロック関連の設定項目はトップメニューの「OC」アイコンに各種設定がまとめられています。ちなみに設定値を直接入力する項目でデフォルトの「Auto」に戻す場合は「a」キーを入力すればOKです。
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OCメニューのトップには「OC Explore Mode」という項目があり一般的なOC設定の可能な「Normal」に加えて、一部の高度なOC設定項目を解除できる「Expert」モードがあります。
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「Expert」モードにするとBIOSver1.40ではメモリOCでPOSTに失敗した時のリトライ回数の設定欄が追加されます。デフォルトの5回もしくは設定した回数リトライしてもPOSTをクリアできない場合は2133MHzなど緩い数値で自動的に起動します。
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CPUコアクロック(コア倍率)の変更について説明します。
コアクロックはコア数に対して各コアに最大動作クロック(BCLKに対する倍率)を指定できます。「コア0:コア1:コア2:コア3」を倍率として、例えば「45:43:43:42」のようにバラバラに指定した場合、4つのコアのうち1つに負荷が掛かる場合は4コアのうち1つが45倍動作、2つと3つの場合は43、4つの場合は42となります。

AMD Ryzen CPUについても定格では同様に例えばRyzn 7 1800Xでは、冷却性能依存の自動OC機能「XFR」の影響で若干前後しますが、単コア負荷の場合は4.0GHz、全コア負荷の場合は3.7GHzで動作します。しかしながら当レビュー記事執筆時点(3月26日)ではBIOSとRyzen専用OCツール「AMD Ryzen Masterユーティリティ」ともにRyzen CPUは全コア同時のコアクロック設定しか行えませんでした。

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのコアクロックのOC設定方法はコアクロック(MHz)の指定値を直に打ち込み形になっていました。「CPU Frequency」の項目はデフォルトでは「Auto」になっていますが例えば「4111」のように設定すると4111MHzで動作するように倍率やベースクロックが自動で設定されます。
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「Down Core Control」の項目では動作させるコア数をプルダウンメニューから指定することができます。8コアCPUのRyzen 7を使用している場合は2コア([1+1]or[2+0])、3コア([3+0])、4コア([2+2]or[4+0])、6コア([3+3])が選択可能です。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_oc_4MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_oc_5
AMD CPUのマルチスレッディング機能である「SMT: サイマルテイニアス マルチスレッディング(Simultaneous multithreading)」の有効・無効をBIOS上から設定可能です。設定箇所はOCトップメニューの最下にある「CPUの機能」という項目の下位に置かれています。
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MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではBIOSver1.40においてはベースクロック(BCLK)を変更することはできませんでした。


続いてコア電圧の調整を行います。
AMD Ryzen CPUの手動OCに関連する電圧設定については基本項目が「CPU Core電圧」「CPU NB電圧(CPU SOC電圧)」「DRAM電圧」の3項目のみと非常に簡単化されています。

CPUコアクロックのOCに関連する電圧設定としては、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではCPUコア電圧(BIOS上ではCPU Core voltageと表記されています)の項目を変更します。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではマニュアルの設定値を指定して入力する固定モードのみが使用できます。AMD Ryzen CPUのコア電圧は0.00625V刻みでコア電圧の設定が可能です。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_vt_1

CPUコア電圧モードについて簡単に説明すると、オフセットモードやアダプティブモードはCPU負荷に比例して電圧が設定されており、低負荷時は電圧が下がるので省電力に優れるのですが、OCをする場合はマザーボードによって挙動に差があり安定する設定を見極めるのが難しいので、個人的にはオフセットやアダプティブは定格向け、OCには固定値適用の固定モードを推奨しています。
仮にOCでオフセットやアダプティブを使う場合も最初はコアクロックに対して安定する電圧を見極める必要があるので、まずは固定モードを使用します。
ちなみにマザーボードにより対応しているモードは異なりますが、CPUのオーバークロックに付随するコア電圧のモードの概略図は次のようになっています。
vc
またコアクロックを高く設定する時に追加で変更するといい電圧設定項目として「DigitALL power」がCPUコア電圧の設定欄の直上にあります。「DigitALL power」内の設定項目の中でCPU負荷時の電圧降下を補正してOCを安定させる「CPUロードラインキャリブレーション」はMode1~Mode8まで設定可能となっており、数字が小さくなるほど補正が強くなります。小さくするほどOCの安定性は増しますがCPUの発熱も大きくなるのでMode3あたりを最初に使っておいて、ストレステストのCPU温度をチェックしながらモードを上げていくのがおすすめです。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_vt_2


メモリのオーバークロックについても簡単に紹介だけしておきます。
メモリの性能について簡単に言うと「動作クロックが高く」「タイミングが小さい」ほど性能は高くなります。そのためメモリOCを手動で行う手順を簡単にすると「電圧を上げて動作可能なクロックを探し」、「そのクロックにおいて正常に動作する最小のタイミングを探る」という2つの手順を繰り返すことになります。

メモリOCではPOSTすらクリアできずBIOSに到達できないことも少なくありませんが、「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」では正常にPOSTできないメモリOC設定でエラーが出た場合は数回再起動した後、自動で2133MHzのような緩い設定で起動してくれるのでメモリOCを安心して行えます。

管理にが試した限りでは、タイミングや電圧に一切触れずに周波数だけプルダウンから変更するほうがPOSTもクリアできて動作が安定しました。メモリOCが上手くいかない場合は試してみてください。(BIOSver1.40)


メモリOCで有名なXMPプロファイルはIntelの策定した規格なのでAMD CPU&マザーボードの環境では非対応ですが、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMなどの一部のMSIマザーボードでメモリに収録されたXMPプロファイルからRyzen環境でも使用可能なメモリOCプロファイルを自動生成する「A-XMP」という独自機能があります。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_mem_1
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではメモリクロックをプルダウンメニューから最大3200MHz(32倍)までの動作クロック設定が可能です。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_mem_2
詳細DRAM構成の設定項目内ではメモリタイミングの個別打ち込み設定が可能です。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_mem_3
BIOSver1.40ではMemory Try It!というメモリOCのプリセットプロファイルを適用できる機能が追加されました。ただ管理人が試した限りではリトライすらできず、Q-Code:55で止まってCMOSクリア一直線だったのでまだいまいち安定していない機能のようです。
MSI_SnapShot
DDR4メモリについては3000MHz以上にOCする場合はDRAM電圧を1.300~1.350Vに上げる必要があります。メモリをOCする場合は最初から1.350VにDRAM電圧を盛っておくのがおすすめです。ちなみにAMD Ryzen CPUでメモリの動作クロックをOCする場合はDRAM電圧だけでなく「CPU SOC電圧(CPU NB電圧)」も適度に盛ってやるとメモリOCが安定するそうです。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_mem_4



MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのOC設定についてはベースクロックBCLKの変更などもできず設定項目も最小限になっており細かい設定はできません。基本的なOCは一通り可能なのでRyzen CPUを4.0GHzにOCするとかメモリの3200MHz動作を狙うとかは問題ないと思いますが、ガチなオーバークロッカーにとっては少し物足りないかもしれません。




MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMの動作検証・OC耐性

BIOS周りの管理人的に気になるところの紹介はこのあたりにしてMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用した検証機で具体的に動作検証とOC耐性をチェックしていきます。

まずは高速ブートを無効にしてBIOS上の起動設定を次のようにしてOSの起動時間を測定しました。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_test_1

初期のBIOSではPOSTに時間がかかって起動まで29秒ほどでしたが、4月15日現在最新のBIOSver1.40を使用したところ起動時間は21秒程度に短縮しました。Intel KabyLakeの高性能マザーボード環境と大差ない起動時間です。



続いてMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用した場合のCPUのオーバークロック耐性をチェックしてみました。
なおオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。


Ryzen 7 1800XのOC設定は「CPU動作周波数:4000」「CPUコア電圧:1.375V固定」「DRAM周波数:2933MHz」「DRAM電圧:1.350V」「CPUロードラインキャリブレーション: Mode3」としています。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_test_2MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_BIOS_test_3
メモリ周波数については検証機材メモリ以外で6種類ほど試したのですが3200MHzでも起動できるメモリが2つあったもののPOSTでエラーが出たり出なかったりが1つと起動するもののデスクトップでBSODするのが1つとなり、いまいち安定しませんでした。XMPで3000MHz以上に対応するシングルランク2枚で2400~2666までしか動作しないものもありました。ほかのマザーボードでも試してみないと確実なことは言えませんがメモリは相性問題が厳しい気がします。3200MHzは難しいですが2933MHzはそれなりに動くようなのでRyzen CPUでメモリOCをするならこの辺りを狙うのがおすすめです。
AMD Ryzen Memory OC


上の設定を適用したところ問題なくOSを起動させることができました。
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1490496570
Cinebenchも問題なくクリアできました。
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続いてこのOC設定を使用してストレステストを実行しました。
検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード時間はRyzen 7 1800Xの場合15分ほどなので同じ動画で4周させています。エンコード中のファン回転数は一定値に固定しています。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。

ストレステスト中のCPU温度とCPU使用率のログは次のようになりました。マザーボードにMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用することでRyzen 7 1800Xを全コア同時4.0GHzにOCしてストレステストをクリアできました。CPUクーラーのファン回転数は800RPMで固定しています。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_stress_test

スマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE」を使用してストレステスト終盤のMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのマザーボード上の各所の温度をチェックしました。8コア16スレッドのRyzen 7 1800Xを4.0GHzにOCしていますが大型サイドフロー空冷CPUクーラーを使用しているからか、VRM電源部分は60度前後に収まっており安心して運用できる温度です。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR (1)
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR (3)MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR (2)


簡易水冷CPUクーラーを使用してBIOSver1.40で上と同じく4.0GHzにオーバークロックを行い、ストレステストを実行しました。
DSC06281
ストレステスト中のCPU温度とCPU使用率のログは次のようになりました。マザーボードにMSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用することでRyzen 7 1800Xを全コア同時4.0GHzにOCしてストレステストをクリアできました。CPUクーラーのファン回転数は1200RPMで固定しています。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_stress_test_2
またサーモグラフィでマザーボード上の各所の温度をチェックしました。空冷環境ではVRM電源部分は60度前後に収まっていましたが、簡易水冷環境になると80度台になりました。許容範囲内ではありますが、多少VRM電源周りの冷却に注意したほうがよさそうです。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR_l (1)
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR_l (2)MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM_FLIR_l (3)





MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMのレビューまとめ

最後に「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • チタン合金をイメージしたシルバー基調のクールなデザイン
  • 重量級グラボにも耐えるメタルアーマー採用PCI-Eスロット「MSI PCI Express Steel Armor slots」
  • 外部ノイズから保護することで安定したメモリOCを実現する「DDR4 Steel Armor」
  • スタート・リセットスイッチなど動作検証に便利なオンボードスイッチ
  • 検証機ではRyzen 7 1800Xの全コア同時4.0GHz OC&メモリ2933MHzで正常動作
  • VRM電源部分のストレステスト時の温度は空冷環境なら60度前後と良好
  • オンボ―ドビデオ出力のHDMIはver2.0で4K・60FPS対応
  • 高速NVMe接続のU.2端子を搭載 (PCI-E3.0x4のM.2と排他利用)
悪いところor注意点
  • VRM電源部分のストレステスト時の温度は簡易水冷環境なら80度台
  • NVIDIA GTX 10XXシリーズのマルチGPU用の新型SLI HBブリッジが付属しない
  • BIOSのUIはグラフィカルUIなので管理人個人的に少し使いづらい
  • リアI/OのUSB端子が少なめ

Ryzen CPUに対応したX370チップセットを搭載したAM4マザーボードのエンスーゲーマー向け上位モデルとしてリリースされた「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」は軍事規格ミリタリークラス5に準拠した業界トップクラスの品質を備え、チタニウム合金をイメージしたシルバー基調の高級感あふれるデザインでブラックやレッドに飽きたハイエンドゲーマーやOCerの所有欲を存分に満たしてくれるマザーボードです。
MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM05550

MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMを使用した検証機ではRyzen 7 1800Xの全コア4.0GHzやDDR4メモリのオーバークロックで2933MHzの安定動作を実現するなど高いパフォーマンスが求められる最新のゲーミングPC事情にも答えられる性能を発揮してくれました。
ちなみにマザーボード5枚ほどでRyzen 7 1800Xの4.0GHz OCを試しましたが、「MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUM」が一番簡単に回ってくれました。

BIOSデザインについては好みの問題かと思いますが、MSI X370 XPOWER GAMING TITANIUMではマウス&キーボード環境を想定したグラフィカルなUIが採用されており管理人的には少し使いづらいと感じてしまいました。個人的にMSIマザボを敬遠してしまう理由の1つではあるのですが、グラフィカルUIが好きなユーザーにとっては嬉しい仕様だと思います。
現時点で一通りのOC設定はできるものの、BCLKの指定など細かい設定ができないので、この辺りは今後のBIOSアップデートに期待したいところです。


【まとめの続きについてはBIOSの成熟やWindow OSのRyzen CPU向けアプデを待って追記予定です】






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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)


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