LG 34GK950G-B


スポンサードリンク




21:9アスペクト比3440×1440のUWQHD解像度かつネイティブ100Hzリフレッシュレートで可変リフレッシュレート同期機能「NVIDIA G-Sync」に対応するウルトラワイド34インチNano IPS液晶モニタ「LG 34GK950G-B」をレビューしていきます。Nano IPS技術を採用した第3世代のUWQHD解像度IPS液晶パネルを搭載する「LG 34GK950G-B」は、ハイリフレッシュレートなウルトラワイドゲーミングモニタとしてさらに完成度を高めていますが、果たして買いなのか?
LG 34GK950G-B review_07403_DxO

製品公式ページ:https://www.lg.com/jp/monitor/lg-34GK950G-B
LG 34GK950G-B_top




LG 34GK950G-B レビュー目次


1.LG 34GK950G-Bの概要
2.LG 34GK950G-Bの開封・付属品
3.LG 34GK950G-Bの液晶モニタ本体
4.LG 34GK950G-BのOSD操作・設定
5.LG 34GK950G-Bの画質・応答速度・遅延について
6.LG 34GK950G-Bで120&G-Syncを試す

7.LG 34GK950G-Bのレビューまとめ


LG 34GK950G-Bの概要

「LG 34GK950G-B」は解像度が21:9アスペクト比3440×1440のUWQHD解像度で、モニタサイズが34インチの液晶モニタです。液晶パネルは曲率1900で湾曲しています。液晶パネルタイプはノングレア(非光沢)で発色や視野角に優れたNano IPS液晶パネルが採用されています。従来よりも大幅に色再現性に優れる「advanced Nano IPS technology」を採用しており、98% DCI-P3の広色域を実現しています。 コントラスト比は通常1,000:1、応答速度は5ms(GTG)、輝度は標準400nit(cd/m^2)です。
LG 34GK950G-B (1)

「LG 34GK950G-B」のリフレッシュレートはネイティブ100Hzで、OSDメニューから設定してオーバークロックを行うことによって最大120Hzリフレッシュレートにも対応します。120Hzオーバーのリフレッシュレートによって応答速度も高速になるのでブレや残像がなくなってクッキリとした滑らかな表示です。60FPSでは識別の難しいゲーム内遠方で動くエネミーやオブジェクトの発見などが容易になるので、オンライン対戦FPSゲームなど競技性の高いPCゲームにおいて対戦相手よりも優位に立つことができます。

NVIDIA製グラフィックボードを組み合わせることで利用可能な可変リフレッシュレート同期機能「NVIDIA G-Sync」にも対応しており、ティアリング(フレーム更新タイミング差による画面のズレ)がなく、スタッタリング(カクツキ)を抑えた快適で鮮明なゲーミング環境を実現できます。
LG 34GK950G-B_G-Sync
 その他のゲーマー向け機能としては、一般的にはスルーモードと呼ばれる入力遅延を最小限にする機能「Dynamic Action Sync」、黒の強弱を調節して暗がりの視認性を高める機能「Black Stabilizer」等にも対応します。

「LG 34GK950G-B」のビデオ入力はDisplayPort1.2とHDMI1.4の2系統となっており、G-SyncとリフレッシュレートOCはDisplayPort接続時のみ有効になります。HDMI入力時は3440×1440/50Hzが標準の最大解像度&リフレッシュレートとなります。またUSBハブとしてPCと接続するアップストリーム端子1つに加えて周辺機器を接続するためのダウンストリームUSB3.0端子が2基搭載されています。

「LG 34GK950G-B」の寸法はモニタスタンド込みで幅819mm x 高さ463〜572mm x 奥行287mm(モニタ単体では104mm)となっています。モニタスタンドは上下チルト、左右首振りスイーベル、昇降高さ調整に対応、ピポッドには非対応です。チルト角は上15度から下5度、スイーベルは左20度から右20度、高さ調整は最大110mmの範囲で調節可能です。本体重量はモニタスタンドありで7.9kg、モニタスタンドなしの液晶パネル本端のみは6.1kgとなります。VESA100x100マウントにも対応しておりモニタ単体重量は6kg程度なのでモニタアームも使用可能です。


LG 34GK950G-Bの開封・付属品

まずは「LG 34GK950G-B」を開封していきます。
LG 34GK950G-B review_07323_DxO
「LG 34GK950G-B」のパッケージサイズは34インチで横幅の大きいウルトラワイドモニタが入っていることもあって、横幅819mm×高さ463mm×奥行287mmと大きく、加えて側面や天面に持ち手となる箇所もないので、成人男性でも持ち運びには苦労しそうです。ただ同サイズモニタの他社製品に比べるとパッケージの厚みが小さいのでその点はマシかも。
LG 34GK950G-B review_07324_DxO
パッケージを開くとまず最初に組み立てに関する簡易マニュアルを兼ねた段ボールの蓋が現れ、その下には、各種付属品が収められた発泡スチロール製スペーサーがあります。スペーサーの上側は付属品の収納を兼ねていました。
LG 34GK950G-B review_07325_DxO
LG 34GK950G-B review_07327_DxO
付属品の収められた発泡スチロールのスペーサーを取り出すと、その下にはモニタ本体とスタンドフレームが収められていました。
LG 34GK950G-B review_07332_DxO


各種付属品は小分けのパッケージに収められています。
LG 34GK950G-B review_07328_DxO
「LG 34GK950G-B」の付属品を簡単にチェックしておくと、DisplayPortケーブル、HDMIケーブル、ACアダプタ&ACケーブル、USBアップストリームケーブル、クィックスタートガイド、ケーブルホルダー、ヘッドホンケーブルホルダーが付属します。
LG 34GK950G-B review_07330
各種ケーブルを個別に購入するのであれば、4K/120Hz対応のDisplayPort1.4ケーブルなら「サンワサプライ KC-DP14シリーズ」、HDMI2.0ケーブルなら「エレコム Premium HDMIケーブル スリムタイプ DH-HDP14ESBKシリーズ」がおすすめです。いずれも標準で付属するケーブルよりもケーブル径が細くて取り回しが良いので管理人も個人的に使用しており、おすすめのケーブルです。
おすすめDisplayPort1.4ケーブル


エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 1.0m
エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 1.5m
エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 2.0m
エレコム
Amazon.co.jpで詳細情報を見る

「LG 34GK950G-B」に付属するモニタスタンドはフレームとフットプレートの2つの部品で構成されています。
LG 34GK950G-B review_07333_DxO
フットプレートをフレームに差し込んで底面のネジを締めるだけで簡単にモニタスタンドを組み立てられます。ネジにはレバーが付いているのでドライバー不要で組み立てが可能です。
LG 34GK950G-B review_07334_DxOLG 34GK950G-B review_07338_DxO



LG 34GK950G-Bの液晶モニタ本体

続いて「LG 34GK950G-B」の液晶モニタ本体をチェックしていきます。
LG 34GK950G-B review_07345_DxO
「LG 34GK950G-B」はフレームレス構造ですが、フレーム内パネル上には非表示領域があり、上左右の非表示領域の幅は11mm程度、下は14mm程度です。表面に製品やメーカーのロゴがないシンプルなデザインもグッドだと思います。
LG 34GK950G-B review_07405_DxOLG 34GK950G-B review_07406_DxO
背面の外装は黒色プラスチック製で中央が円形になっている以外は平坦なシンプルデザインです。IOポートやモニタスタンド固定部がある中央の円形部分の上にはLGロゴが描かれています。
LG 34GK950G-B review_07347_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタスタンドは円柱形のフレームと細いフットプレートで構成されていますモニタ本体はブラック一色ですが、スタンドの赤色がアクセントになっています。標準スタンドの安定性はそこそこですが、34インチウルトラワイドモニターと考えるとやや物足りなさもあります。
LG 34GK950G-B review_07350_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタ本体の底面には正面から向かって左側に液晶モニタ電源ON/OFFやモニタOSDを操作するための操作スティック、右側にLEDイルミネーション操作ホイールボタンが配置されています。
LG 34GK950G-B review_07362_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタ本体背面の円形部分右にはI/Oポートとして、DisplayPort1.2ビデオ入力、HDMI1.4ビデオ入力、2基のUSB3.0アップストリーム端子、2基のUSB3.0ダウンストリーム端子、3.5mmヘッドホンジャック、ACアダプタ接続用DC端子が設置されています。
LG 34GK950G-B review_07349_DxO
2基のUSB3.0端子についてはUSB機器の充電に対応しているのですが、USB3.0アップストリーム端子をPCに接続しないと充電機能が利用できません。充電だけならモニタ単体でも利用できるようにして欲しかったです。

モニタスタンドのフレーム本体にはゲーミングモニタの機能としては定番になりつつあるケーブルホルダーはありませんが、プラスチック製パーツを装着することでケーブルホルダーを増設できます。
LG 34GK950G-B review_07353_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタ背面の円形部分の円周にはLEDイルミネーションが搭載されています。LEDイルミネーションはアドレッサブル型になっており、七色のカラーサイクルが回転するような発光パターンも用意されています。
LG 34GK950G-B review_07391_DxOLG 34GK950G-B review_07392_DxO
背面LEDイルミネーションの発光カラーや発光パターンはOSD操作スティックの隣に配置された、スクロールホイールボタンから操作できます。LEDイルミネーションはホイールボタンの長押しで消灯も可能です。
LG 34GK950G-B_LED Control

34インチUWQHD解像度のウルトラワイド液晶モニタについては120HzリフレッシュレートでIPS液晶採用製品として「Acer Predator X34P」と「Dell AW3418DW」が先行して発売されていますが、「LG 34GK950G-B」も両製品と同じく1900Rと曲率が大きい湾曲パネルになっています。
LG 34GK950G-B review_07366_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタ本体の厚さは中央の最厚部で60mmほどと最近の液晶モニタとしては厚みが大きいですが、両端の最薄部で22mmなので体感としては薄めに感じます。
LG 34GK950G-B review_07367_DxOLG 34GK950G-B review_07369_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタ本体重量は6.1kg程度です。
LG 34GK950G-B review_07365_DxO

「LG 34GK950G-B」付属モニタスタンドの上下チルトの可動域は仕様通り下に5度、上に15度となっています。
LG 34GK950G-B review_07359_DxOLG 34GK950G-B review_07358s_DxOLG 34GK950G-B review_07360_DxO
「LG 34GK950G-B」付属モニタスタンドの左右スイーベルの可動域は左右20度(40度)に対応しています。首振りの可動域はかなり狭めです。
LG 34GK950G-B review_07354_DxOLG 34GK950G-B review_07355_DxO
モニタの高さはモニタ本体とスタンドの付け根部分が上下に動く構造になっており、全高で463mm〜572mmの範囲内で調整できます。
LG 34GK950G-B review_07357_DxOLG 34GK950G-B review_07358_DxOLG 34GK950G-B review_07356_DxO
「LG 34GK950G-B」のモニタスタンドはピボットには非対応ですが、±3度の回転でモニタが平行になるように微調整できます。
LG 34GK950G-B review_07361_DxO

LG 34GK950G-BはVESA100x100規格のVESAマウントに対応しておりサードパーティ製のモニターアームを使用できます。モニタ単体の重量も4.5kgほどなのでモニターアームを問題なく利用可能です。
LG 34GK950G-B review_07364_DxO
モニターアームについては管理人は「Lumen MA-GS102BK」、もしくは色違いでほぼ同機能な「サンワダイレクト 100-LA018」という製品をおすすめしています。モニターアームというとエルゴトロン製が一番の売れ筋ですが、クランプのネジが下に伸びているタイプのモニターアームは机に干渉して使えないという問題があり、MA-GS102BKはクランプを上側から六角レンチで締めるタイプでテーブル下の隙間が狭いデスクでも使用できるので管理人も使っています。
ma-gs102bk-02ma-gs102bk-09
「Lumen MA-GS102BK」はモニタとアームを接続する部分がクイックリリースのブラケット式になっていてモニタアームからモニタ本体の着脱が非常に簡単です。ピポッド機能もあるので設置後にモニタを縦・横で向きを切り替えることもできます。ただ関節の滑りに若干難があるので潤滑剤を塗布するのがおすすめです。
LG 34GK950G-B review_09023d



LG 34GK950G-BのOSD操作・設定

「LG 34GK950G-B」のOSD操作はモニタ底面に配置された操作スティックを使用します。
操作スティックは上下左右と押下の5つの操作が可能で、操作ボタン各種の応答も良好でした。Acer Predator X27やASUS PG27UQなど他社の操作スティックは応答微妙でしたが、「LG 34GK950G-B」は押下ボタンも含めて反応が良いのでかなり操作しやすく感じました。
LG 34GK950G-B_OSD Control

モニタに電源が入った状態で操作スティックボタンを押下すると、メインメニューが表示されます。この画面に従って操作スティックを操作すると詳細メニューやショートカット設定メニューに移動します。
LG 34GK950G-B review_07371_DxO
メインメニュー非表示の状態で操作スティックを上下(奥と手前)に操作すると、モニタの輝度設定ショートカットメニューが表示されます。輝度設定ショットかっとメニューで操作スティックを上(奥)に操作すると輝度が上がり、下(手前)に操作すると輝度が下がります。
LG 34GK950G-B review_07373_DxO
メインメニュー非表示の状態で操作スティックを左右に操作すると、モニタの音量設定ショートカットメニューが表示されます。量設定ショートカットメニューで操作スティックを左右に操作すると音量を増減させることができ、下(手前)に操作すると無音にできます。
LG 34GK950G-B review_07372_DxO
メインメニュー表示中ににスティックボタンを下(手前)に倒すとゲーミングモードという画質設定プリセットの切り替えメニューが表示されます。「LG 34GK950G-B」にはゲーマー1、ゲーマー2、FPS、RTS、ブルーライト低減モードの5種類が選択でき、ゲーマー1/2は各種設定を変更して保存できます。
LG 34GK950G-B review_07374_DxO

メインメニュー表示中ににスティックボタンを右に倒すとモニタ右下にOSDメニューが表示されます。OSD表示領域は縦1/3、横1/4くらいのサイズですが、フォントが大きいので視認性も良く、上述の通り操作スティックの反応も良いので操作性はかなり良好だと思います。
「LG 34GK950G-B」のOSDメニューは標準で英語UIですが、システム設定から日本語UIに変更可能です。メニューに合わせてボタンを操作すると入力選択や詳細設定メニューからの設定が行えます。
LG 34GK950G-B review_07378_DxO

「LG 34GK950G-B」のOSDメニューには大きく分けて、「ゲーミングモード」「ゲーム機能設定」「画像調整」「入力」「全般」の5つの項目が用意されています。
LG 34GK950G-B review_07379_DxO
LG 34GK950G-B review_07380_DxOLG 34GK950G-B review_07381_DxO
LG 34GK950G-B review_07382_DxOLG 34GK950G-B review_07383_DxO

ゲーム関連の表示設定はトップメニューで上から2つ目の「ゲーム機能設定」に配置されています。
「LG 34GK950G-B」はネイティブ対応となるUWQHD解像度の100Hzリフレッシュレートに加えて、OSDメニューからさらに上の120Hzリフレッシュレートへオーバークロックが可能です。標準ではオフになっている「OverClock」の項目をオンにすると、モニタが再起動してUWQHD/120Hzの設定が解放されます。
LG 34GK950G-B_120Hz Overclock
一般にオーバードライブと呼ばれる応答速度を調整する機能は、LG 34GK950G-Bでは「応答速度」の名前で配置されています。オーバードライブ補正の強度をOff、Normal、Fast、Fasterの4段階で設定ができて、標準設定はFastになっています。
LG 34GK950G-B_Overdrive
黒の強弱を調節して暗がりの視認性を高める機能「ブラックスタビライザー(Black Stabilizer)」も用意されており、補正強度はOff、Low、Middle、Highの4段階で設定が可能です。標準設定ではOffが設定されており、レベルを上げるほど明るくなります。
LG 34GK950G-B_Black Stabilizer

ゲーム機能設定のメニューではその他にも、照準点をOSD表示するゲームのプレイに便利な機能の設定が行えます。G-Sync対応モニタでは定番のリフレッシュレートの表示機能がないのは少し残念でした。
LG 34GK950G-B_Croshair



LG 34GK950G-Bの画質・応答速度・遅延について

LG 34GK950G-Bの画質についてチェックしていきます。
直接的な画質ではありませんがLG 34GK950G-Bの液晶パネルは光沢のあるグレアではなくアンチグレアタイプなので暗転時に自分の顔などが映り込みません。
LG 34GK950G-B review_07393_DxO

液晶パネルには大きく分けてIPS液晶パネルとVA液晶パネルとTN液晶パネルの3種類があり、各社個別の製品によって個体差はあるものの、この3つの液晶パネルの特性を簡単にまとめると次のテーブルのようになります。
「LG 34GK950G-B」に採用されているIPS液晶パネルはTN液晶パネルやVA液晶パネルと比べると色再現性や視野角など一般に画質に直結する性能が優れている反面、価格が高価になりがちな液晶パネルです。TN液晶パネルに比べて応答速度が遅めなので、60Hzオーバーのリフレッシュレートを実現しているIPS液晶パネル採用ゲーミングモニタは少ないため、輪をかけて高価です。とはいえ画質とリフレッシュレートを両立できるので、予算に糸目をつかないエンスーゲーマー勢に好まれています。
液晶パネルの簡易比較表

IPS VA TN
色再現性
コントラスト
視野角
応答速度
価格 (高RR)
△ (×)

「LG 34GK950G-B」(画質設定は標準のまま)で、いくつかのカラーグラデーション画像を表示して確認してみたところ、発色に優れたIPS液晶パネルなので滑らかなグラデーションで綺麗に表示されました。
LG 34GK950G-B review_07395_DxO
LG 34GK950G-B review_07396_DxOLG 34GK950G-B review_07397_DxO
LG 34GK950G-B review_07398_DxOLG 34GK950G-B review_07399_DxO
LG 34GK950G-B review_07400_DxOLG 34GK950G-B review_07401_DxO

UWQHD解像度のハイリフレッシュレートIPS液晶パネルは「Acer Predator X34」と「ASUS ROG SWIFT PG348Q」に採用された第1世代、「Acer Predator X34P」と「Dell AW3418DW」に採用された第2世代、そしてNano IPS採用の「LG 34GK950G-B」で第3世代となり、第1世代と第2世代ではモニタ四隅の輝度の低さが若干の難点として挙げられることもありました。
「LG 34GK950G-B」の注目ポイントの1つとして、上下端の暗さは若干残っているものの、四隅の輝度の低さはかなり改善されています。下は確認しやすいように前面白色表示にしていますが、一般的なモニタ表示であればモニタ上下端の輝度の低さはほぼ気づかないレベルです。
LG 34GK950G-B review_07402_DxO

「LG 34GK950G-B」はIPS液晶パネルが採用されているので視野角も良好です。
LG 34GK950G-B review_07394_DxO
LG 34GK950G-B review_07407_DxO


次に「LG 34GK950G-B」の応答速度や残像についてチェックしていきます。
なおゲーミングモニタを選ぶ、もしくはモニタの応答速度や残像を評価する上で重要な予備知識である『液晶モニタの応答速度とオーバードライブ機能』についてはこちらの記事で簡単に紹介しているので、よくわからないという人は先に確認してみてください。
ゲーミングモニタの選び方[1] 応答速度とオーバードライブについて
ゲーミングモニタの選び方[1] 応答速度とオーバードライブについて

「LG 34GK950G-B」のOSDメニュー上ではオーバードライブ機能は「応答速度」の名前で配置されており、オーバードライブ補正の強度をOff、Normal、Fast、Fasterの4段階で設定ができます。標準設定はFastになっているので、以降の検証においても上で解説したオーバードライブの補正がかかります。
LG 34GK950G-B_Overdrive

応答速度の確認には「UFO Test: Ghosting」を使用します。同テストではUFOが移動する背景カラーを選択できますが、今回の検証ではブラック/グレー/ホワイトの3色を選択しています。
背景カラーがブラックの場合は各液晶パネルにおいて応答速度は高速な数値を示すので、概ね理想的な応答を確認することになります。背景カラーがホワイトの場合の応答速度は、ドキュメントやウェブページでテキストをスクロールした時の文字の滲み度合いの参考になります。背景カラーがグレーの場合、中間色に移るまでの応答速度を比較することになるので、一般的なゲームプレイにおける物理的な残像の少なさの指標として参考になります。
「LG 34GK950G-B」に採用されているIPS液晶パネルは傾向として応答速度が比較的遅いですが、120Hzリフレッシュレートで動作させると応答速度もかなり高速になって残像感の少ない表示になります。
LG 34GK950G-B review_07421_DxO

さらに「LG 34GK950G-B」のリフレッシュレートを変えてみたり、他の液晶モニタを比較対象にしたりしながら、「UFO Test: Ghosting」の様子を「SONY DSC-RX100M5」の16倍速(960FPS)スーパースローモーションムービーで撮影し、比較してみます。
Response Test

まずは「LG 34GK950G-B」のリフレッシュレートを60Hzと144Hzに変えて「UFO Test: Ghosting」の様子を比較してみました。60Hzではオーバードライブの影響で逆像が強く出ており、リフレッシュレートを上げるとオーバードライブの逆像は抑制されて応答速度も伸びてはいますが、リフレッシュレートの伸びに追いついていない様子で、144Hzでも残像感は残っています。


「LG 34GK950G-B」に加えて、同じくIPS液晶パネルを採用するゲーミングモニタとして、4K解像度で120Hzリフレッシュレートに対応する「Acer Predator X27(レビュー)」、ウルトラワイドQHD解像度で120Hzリフレッシュレートに対応する「Dell AW3418DW(レビュー)」、フルHD解像度で144Hzリフレッシュレートに対応する「ASUS VG279Q(レビュー)」等を比較対象として「UFO Test: Ghosting」の様子を比較していきます。

リフレッシュレート60Hzに揃えて比較してみると、「LG 34GK950G-B」はDell AW3418DWやAcer Predator X27と同等の挙動です。


一方でTN液晶パネルのZOWIE XL2546やVA液晶パネルの「BenQ EW3270U」を比較対象に加えてみると、ZOWIE XL2546(TN)はグレー背景ではオーバードライブの逆像がかなり強く出るものの3種の背景全てで最も高速な応答速度を見せており、BenQ EW3270U(VA)はグレー/ホワイトの背景で応答が遅く、LG 34GK950G-BなどIPS液晶パネルはそれらの中間的な性能という、TN/VA/IPSの液晶パネルタイプ別に一般的に語られる性質に則した結果になっています。


さらに各製品を最大リフレッシュレート動作として「UFO Test: Ghosting」の様子を比較してみました。60Hzオーバーのハイリフレッシュレート比較してみると、「LG 34GK950G-B」は60Hzの時と同様にAcer Predator X27やDell AW3418DWとほとんど同じ挙動を示しています。300ドルと安価なASUS VG279Qだけが応答速度が若干遅く、今回の比較では製品価格がパネルの応答速度に比例した感じになりました。


また「UFO Test: Ghosting」において下の写真のようにUFOが微かに表示された瞬間を始点に、その地点のUFOが完全に消えた時点を終点にして、その間隔のフレーム数を応答速度として算出し比較してみました。なおオーバードライブ機能によって発生するオーバーシュート/アンダーシュートによる逆像が発生してから消えるまでの時間は別に計算しています。
response_test
まずは背景カラーがブラックの時の「LG 34GK950G-B」やその他の比較対象モニタの応答速度の計測結果となります。背景カラーがブラックの場合は各液晶パネルにおいて応答速度は高速な数値を示すので、概ね理想的な応答を確認することになります。
LG 34GK950G-B_response_black
続いて背景カラーがホワイトの時の「LG 34GK950G-B」やその他の比較対象モニタの応答速度の計測結果となります。背景カラーがホワイトの場合の応答速度は、ドキュメントやウェブページでテキストをスクロールした時の文字の滲み度合いの参考になります。
LG 34GK950G-B_response_white
最後に背景カラーがグレーの時の「LG 34GK950G-B」やその他の比較対象モニタの応答速度の計測結果となります。背景カラーがグレーの場合、中間色に移るまでの応答速度を比較することになるので、一般的なゲームプレイにおける物理的な残像の少なさの指標として参考になります。
LG 34GK950G-B_response_grey


最後に「LG 34GK950G-B」の表示遅延(内部遅延)について測定を行いました。
モニタにはGPUのビデオ出力が送られてきてから実際にモニタに表示されるまで遅延が存在し、この遅延が大きいと例えば、FPSゲームでゲームパッドのトリガーやマウスのクリックによる操作からワンテンポ遅れて、マズルフラッシュが表示される、といった現象が発生します。人間は当然目で見てから操作するので、格闘ゲームやFPSゲームなど1,2フレームを争うような競技性の高いゲームにおいてはモニタの表示遅延が可能な限り小さいことが望まれます。

モニタの表示遅延測定においてはモニタ以外の要因で表示遅延に差が出ると問題があるので、検証モニタへビデオ出力を行うPCはCore i9 9900KとGeForce RTX 2080 Tiを搭載した次のベンチ機で統一しています。
テストベンチ機の構成
CPU Intel Core i9 9900K(レビュー
Core/Cache:5.1/4.7GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
CPUクーラー Fractal Design Celsius S36(レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z Black
F4-4400C19D-16GTZKK
DDR4 8GB*2=16GB (レビュー
4000MHz, CL17-17-17-37-CR2
マザーボード
ASUS WS Z390 PRO
レビュー
ビデオカード ZOTAC RTX 2080Ti AMP Extreme Core
レビュー
システムストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
MZ-N6E1T0B/IT (レビュー
OS Windows10 Home 64bit
電源ユニット Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー
キーボード HyperX Alloy FPS
メカニカルゲーミングキーボード (レビュー

Monitor Latency Test Bench

モニタの表示遅延を測定する具体的な方法としては、キー押下時にそのキーのLEDが点灯するキーボードを使用して、LEDの点灯から画面表示への反映までの間隔を遅延時間として測定します。画面表示の確認については簡単にメモ帳を使用しています。この様子を「SONY DSC-RX100M5」の16倍速(960FPS)スーパースローモーションムービーで撮影し、遅延フレーム数を数えて遅延時間を算出します。同計測を各モニタ(と各リフレッシュレート)ごとに10回ずつ行って、その平均値を表示遅延とします。


「LG 34GK950G-B」やその他の比較モニタの表示遅延の測定結果は次のようになりました。
「LG 34GK950G-B」については60Hzと120Hzのいずれのリフレッシュレートにおいても、製品スペック的には同等なDell AW3418DWより数msほど遅延が大きいという結果でした。
ZOWIE XL2546のようなガチの競技ゲーマー向け製品よりは遅延が若干大きいですが、その他のハイリフレッシュレートなIPS液晶ゲーミングモニタと同等な遅延となっており、一般的な体感はもちろんのこと、FPSゲームや格闘ゲームでも問題にはならない程度の表示遅延だと思います。
グラフの通りリフレッシュレートを上げると応答速度だけでなく表示遅延も改善するのでゲーマーにとってハイリフレッシュレート液晶モニタを選択するメリットは大きいです。
LG 34GK950G-B_latency



LG 34GK950G-Bで120Hzリフレッシュレート&G-Syncを試す

「LG 34GK950G-B」の最大の特徴である120Hzリフレッシュレートと可変リフレッシュレート型同期機能「G-Sync」について試していきます。

まずは「LG 34GK950G-B」の特徴の1つである”120Hzリフレッシュレート”について、その意味自体は特に説明せずとも読者はご存知だと思いますが、一般的な60Hzリフレッシュレートの液晶モニタが1秒間に60回の画面更新を行うのに対して、120Hzリフレッシュレートであれば標準的な60Hzの2倍となる1秒間に120回の画面更新を行います。最近では競技ゲーマー向けのTN液晶モニタですが240Hzの超高速リフレッシュレートなゲーミングモニタも販売されています。
144Hz RefreshRate
1秒間に144回の画面更新を行う144Hzリフレッシュレートの物理的なメリットとしては、単純に秒間コマ数が増えるので映像がより滑らかになります。上の章で詳しく検証したようにリフレッシュレートが上がると応答速度も上がって細部がクッキリとしたシャープな映像に見えやすくなり、加えて画面更新間隔が短くなるので表示遅延が小さくなり、一般的な60Hz環境よりもスピーディーなプレイで他者を圧倒しやすくなります。


「LG 34GK950G-B」がネイティブ対応となるのは最大でUWQHD解像度/100Hzリフレッシュレートですが、OSDメニューからさらに上の120Hzリフレッシュレートへオーバークロックが可能です。
リフレッシュレートのOC方法はOSDメニューの詳細設定を開いて、ゲーム機能設定の「Overclock」の項目をオンにします。OSDメニューで確認が表示されるのでスティックボタンを押下すると自動的に再起動します。
G-Sync対応モニタのリフレッシュレートOCというと5Hz刻み程度でネイティブ対応リフレッシュレートから積んでいく形のものが多いですが、「LG 34GK950G-B」では単純に最大リフレッシュレート120Hzを開放するといった機能になっています。
LG 34GK950G-B_120Hz Overclock
「LG 34GK950G-B」はG-Sync対応モニタなのでGeForce RTX20/GTX10シリーズなどNVIDIA製GPU環境で使用されることになると思いますが、DisplayPortビデオ出力に接続することによって、NVIDIAコントロールパネル上からモニタリフレッシュレートを60Hz以上の100Hzや120Hzなどに自由に設定できます。なお「LG 34GK950G-B」のHDMIビデオ入力はver1.4なのでUWQHD解像度における最大リフレッシュレートは50Hzとなります。
LG 34GK950G-B_120Hz
なおRadeon VII/RX Vega/5XXシリーズなどAMD製GPUの場合はWindowsのディスプレイ設定からリフレッシュレートの設定が行えます。
RR_Setting_AMD


オンライン対戦FPSなど競技性の高いゲームにおいて120Hzリフレッシュレートのモニタを使用した時の実用的なアドバンテージとして、ゲーム内視線を左右に振った時の視認性が上がるという例は直感的にもわかりやすいメリットですが、その他にもゲーム内遠方に存在して動いているエネミーやオブジェクトの視認性が上がるというメリットも存在します。
下の比較動画では4分割して映像を並べていますが、左上以外の3つは左上画面の緑枠部分を拡大するよう接写して、「SONY DSC-RX100M5」の16倍速(960FPS)スーパースローモーションムービーで撮影したものになっています。解像度&リフレッシュレート別で右上はフルHD/60Hz、左下は4K/60Hz、右下は4K/120Hzとなっていますが、赤枠で囲った建物の出入り口付近で左方向に移動する敵について、リフレッシュレートが上がると動作のコマ割りが細かくなり、また解像度が上がることによって遠方でもドットで潰れずにクッキリと表示されるので、遠方の敵の視認性が上がります。4K/60FPSと4K/120FPSを比較すると地面や建物など静止物の解像感は同じですが、応答速度が上がる120Hzのほうが動きのある敵の輪郭が若干クッキリします。


フルHDに対する超高解像度な4K解像度の恩恵についてはハイスピード動画は高速な反面、画質が悪くなるのでわかりにくいかもしれませんが、同じ構図で4K解像度(左)とフルHD解像度(右)を比べてみると、遠景に小さく映る敵の鮮明さには大きな差があることがわかります。今回は4K解像度を例にしていますが、垂直解像度が1440でフルHDより33%程度高いUWQHD解像度の「LG 34GK950G-B」でも程度の差こそあれ、同様の恩恵が得られます。
LG 34GK950G-B review_07144LG 34GK950G-B review_07152

なお「LG 34GK950G-B」でUWQHD解像度/144FPSを狙うには、元から軽めのPCゲームや画質設定を下げた最新PCゲームであってもグラフィックボードのGPU性能がそれなりに要求されます。液晶モニタに「LG 34GK950G-B」を使用するのであれば2019年最新のハイエンドGPUであるNVIDIA GeForce RTX 2080やNVIDIA GeForce RTX 2080 Tiがおすすめです。
GeForce RTX 20シリーズのレビュー記事一覧へ
GeForce RTX 2080 Ti レビュー記事一覧へ

続いて「LG 34GK950G-B」の大きな特徴の2つ目となる可変リフレッシュレート型同期機能「NVIDIA G-Sync」についてチェックしていきますが、実際のゲーム画面について確認する前に同機能に関する予備知識を簡単に解説します。
液晶モニタはGPUから連続して送られてくる映像(フレーム)を、リフレッシュレートに応じて一定間隔で更新しながら液晶パネル上に表示していきます。下はその理想的な様子の模式図です。
Monitor Refresh_Sync_1_ideal
しかしながらGPUによる映像出力と液晶モニタのリフレッシュレートは、実際には上のような理想的な関係にはなりません。その理由は単純で、PCゲームのようにリアルタイムレンダリングによって描画を行う映像ソースは、その時々の描画負荷によって各フレームの描画(レンダリング)にかかる時間が異なる、可変フレームレートの映像だからです。
レンダリングにかかる時間が一定ではないPCゲームにおいては、60Hzという更新周期に合わせてGPU内のフレームバッファを取り出して表示を更新する「垂直同期(V-Sync)」が一般的です。しかしながら垂直同期においては60Hzリフレッシュレートのモニタの場合、画面更新間隔の約16msを超えてしまうフレームが発生するとその更新タイミングでは1つ前と同じフレームを表示することになるので、この時に「Stutter(スタッター、日本語では”カクつき”など)」が発生して(を感じて)しまいます。
Monitor Refresh_Sync_2_V-Sync
一方で垂直同期を使用しない「同期なし」ではどうかというと、画面の更新とGPU側フレームバッファの更新が重なることによって、1つの画面内の上下で前後するフレームが表示される「Tearing(テアリング、誤読ですがティアリングでも日本なら通じる)」が発生します。
Monitor Refresh_Sync_3_No-Sync
液晶モニタにはピクセルが格子状に並んでいますが、画面更新ではパネル上のピクセルが同時一斉に更新されるのではなく、上の列から下の列へ順番に更新されていきます。そのため同期なしにおいては、画面更新の途中でGPU側フレームバッファが更新されると上半分はn番目のフレーム、下半分はn+1番目のフレームが表示され、画面の中央に切れ目が表示されて見えたり、上下で全く違う絵が表示されるといった現象が発生し、これがテアリングと呼ばれています。
tearing

以上PCゲーマーを悩ませるスタッターとテアリングの諸事情を踏まえて、可変リフレッシュレート型同期機能「NVIDIA G-Sync」はどういったものかというと『GPUフレームバッファの更新に合わせて画面を更新する』ので、PCゲームのようにGPUフレームバッファの更新が一定しない可変フレームレートの映像であっても、モニタ表示において原理的にスタッターもテアリングも発生しない同期技術となっています。

G-Sync (4)

可変リフレッシュレート型同期機能にはNVIDIA製GPU搭載PC専用で使用可能な「NVIDIA G-Sync」以外に、AMD製GPUやコンソールゲーム機などで使用可能な「AMD FreeSync(VESA Adaptive-Sync)」も存在します。
NVIDIA-G-SyncAMD FreeSync
「NVIDIA G-Sync」はモニタ側に専用モジュールを搭載しており、その分高価ですが、「AMD FreeSync」とは違って可変リフレッシュレート型同期機能を使用可能な映像ソースのフレームレートについて、モニタに依存した制限が基本的に存在しないというメリットがあります。 
一方で「AMD FreeSync」はVESAが策定したAdaptive-Sync(アダプティブシンク/適応同期)機能に準拠した仕様に、AMDが動作確認を行って公式ロゴを付与したものなので専用モジュールが必要なく、安価で採用製品が多いというメリットがあります。
「NVIDIA G-Sync」と「AMD FreeSync」はいずれも可変リフレッシュレート型同期機能というくくりで扱われますが、下にまとめた比較表を見てわかるように両者の仕様にはけっこう違いがあります。垂直同期の扱いからの推測ですが、「NVIDIA G-Sync」が『専用モジュールによって、GPUレンダリング完了タイミングと画面更新タイミングを同期させるワンパッケージな機能』であるのに対して、「AMD FreeSync」は『一定期間のリフレッシュレートを映像ソースFPSの傾向に合わせて逐次変化させる機能』となっているようです。

可変フレームレート機能の簡易比較表
NVIDIA G-Sync(公式 AMD FreeSync(公式
Adaptive-Sync
対応出力機器 NVIDIA製GPU搭載PCのみ AMD製GPU搭載PC
NVIDIA製GPU搭載PC
Xbox One X
(PS4 ProやIntel iGPUも今後対応するかも?)
ビデオ入力
DisplayPortのみ 製品によるが、規格としてはDisplayPortとHDMIの両方に対応
垂直同期
NVコンパネのG-Sync設定を有効にすると、ゲーム内の垂直同期設定は、通常、ドライバによって自動で上書きされる
(手動設定が必要な場合もある)
FreeSync(Adaptive-Sync)とは別にゲーム内で設定が必要
垂直同期有効ではテアリングが発生しなくなる
垂直同期無効ではテアリングが発生する可能性あり
対応FPS/Hz リフレッシュレートを最大値として、1FPSまで下限値はなし
G-Sync対応モニタリスト
モニタ製品によって範囲は異なり、リフレッシュレートを最大値として、下限値がある
FreeSync対応モニタリスト
下限をフレームレートが下回るとスタッターやテアリングが発生
HDR対応 「G-Sync HDR(Ultimate)」認証の製品はHDR表示にも対応
FreeSyncとHDRに対応したモニタなら併用可能
別途、HDR表示時に表示遅延や発色を最適化する「FreeSync 2 HDR」認証もある
対応モニタ
採用製品は比較的少ない 採用製品は比較的多い
製品価格 専用モジュール搭載なので高価
FreeSync対応の同スペック製品と比較して+2~3万円ほど
VESA規格準拠なので安価

さらに2019年1月付けでNVIDIAからAdaptive-Sync対応モニタを独自に検証し、G-Syncと互換性のあるモニタとして認定する「G-SYNC Compatible Monitors」プログラムがリリースされ、事実上、NVIDIA製GPUでVESA Adaptive-Syncを利用可能になりました。
簡単に言うと、AMDがAdaptive-Sync対応モニタに対して動作確認を行ったうえでFreeSync認証を付与しているのと同様に、NVIDIAもまたG-SYNC Compatibleの認証を付与します。市場に出回っているAMD FreeSync対応モニタは上述の通り機能自体はVESA Adaptive-Syncなので、NVIDIA製GPUとAMD FreeSync対応モニタを組み合わせて可変リフレッシュレート型同期機能を利用可能になりました。
2019年1月7日のプレスによると「LG 34GK950G-B」や「ASUS ROG SWIFT XG258Q」など12機種のVESA Adaptive-Sync(AMD FreeSync)対応モニタに対して「G-SYNC Compatible Monitors」認証の付与が発表されています。
G-SYNC Compatible Monitors
なおG-SYNC Compatible Monitors認証のリストにないモニタであっても、Adaptive-Syncに対応しているモニタであればNVIDIAコントロールパネルから設定することで可変リフレッシュレート同期機能を有効にできます。
NVIDIA GeForce_Adaptive-Sync_Enable
フルHD/144HzリフレッシュレートのIPS液晶モニタ「ASUS VG279Q」でNVIDIA GeForce環境におけるAdaptive-Syncの動作確認をしているので、気になる方はこちらの記事を参照してみてください。
フルHD/144HzのIPS液晶モニタ「ASUS VG279Q」をレビュー
ASUS VG279Q

可変リフレッシュレート型同期機能の関連事項は少々込み入っていますが、NVIDIA GeForceやAMD RadeonとVESA Adaptive-Syncの関係を簡単にまとめると次のようになっています。
NVIDIA/AMD製GPUとAdaptive-Syncの関係

NVIDIA GeForce
AMD Radeon
認証
NVIDIAが正常動作を確認したモニタに「G-Sync Compatible」の認証を付与
AMDが正常動作を確認したモニタに「FreeSync」の認証を付与
認証のない
Adaptive-Sync
対応モニタ
上記の各社認証のないAdaptive-Sync対応モニタでも、
Adaptive-Syncは有効化可能。ただし安定した動作保証はない
対応ビデオ出力 DisplayPortのみが対応 DisplayPortとHDMIの両方の
ビデオ出力が対応
垂直同期
Adaptive-Syncの有効化とは別にゲーム内で設定が必要
垂直同期有効ではテアリングが発生しなくなる
非同期ではマウス遅延が低減するがテアリングの可能性あり
対応FPS/Hz モニタ製品によって対応範囲は異なり、
リフレッシュレートを最大値として、下限値がある
G-Sync Compatible対応リスト / FreeSync対応リスト
下限をフレームレートが下回るとスタッターやテアリングが発生
HDR対応 非対応
FreeSyncとHDRに対応したモニタなら併用可能
別途、HDR表示時に表示遅延や発色を最適化する「FreeSync HDR(旧名:FreeSync 2)」認証もある


前置きが長くなりましたが、「G-Sync」に関連した予備知識の解説も済んだので、実際のゲーム画面で可変リフレッシュレート型同期機能「NVIDIA G-Sync」の効果をチェックしていきます。
可変リフレッシュレート型同期機能「NVIDIA G-Sync」の使い方は非常に簡単で、「LG 34GK950G-B」をNVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズなどのDisplayPortビデオ出力に接続し、NVIDIAコントロールパネル上からG-Syncを有効にすると、以降はゲーム内の垂直同期制御はドライバが上書きする形で、G-Syncによってモニタ側の更新タイミングが制御されるようになります。
LG 34GK950G-B_G-Sync Setting
「LG 34GK950G-B」はリフレッシュレートのリアルタイムOSD機能に非対応ですが、OSD詳細設定メニューのリフレッシュレートは開いた瞬間の数値が表示されるので、G-Sync使用中の詳細設定メニューを開いて、リフレッシュレートがフレームレートに近い数字へ変化しているかどうかでG-Syncが正常に動作しているか確認できます。
DSC07434a


以下、「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」を使用した検証結果を元にして、NVIDIA G-Syncやハイリフレッシュレートの効果やメリットについて紹介していきます。
G-Sync HDR対応4K/120Hzゲーミングモニタ「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」をレビュー
ASUS ROG SWIFT PG27UQ


NVIDIA G-Syncの検証に際してはリプレイ機能があって同一シーンで検証がしやすいので「Project Cars 2」を使用しています。またフレームレートやテアリングの発生の様子を確認しやすいように、画面左上にはGPUフレームレートOSD、画面左端にはGPUフレームバッファで色の変わるカラーバーが表示されるようにしています。
画面右上のフレームレートはGPUフレームバッファから算出されているので必ずしもリフレッシュレートとは一致しません。画面左端のカラーバーは連続するフレーム間、つまりn番目とn+1番目のフレームではそれぞれ異なる色になっているため、同時に複数色のカラーバーが表示されている画面はテアリングが発生していることを意味します。
LG 34GK950G-B review_06515

まずは同期なし、垂直同期、G-Syncの違いを分かりやすく体感してもらうため、モニタリフレッシュレートを60HzにGPU側出力を50FPS前後になるようにして、「SONY DSC-RX100M5」の16倍速(960FPS)スーパースローモーションムービーで撮影して、画面表示の様子を比較してみました。
同期なし、垂直同期、G-Syncのいずれも50FPS前後の映像ソースが表示されていますが、同期なしではテアリングが発生し、垂直同期ではスタッター(カクつき)が発生しているのがわかります。一方でG-Sync有効ではテアリングもスタッターも一切発生していません。UWQHD解像度や4K解像度のように高フレームレートを稼ぐのが難しい超高解像度において可変リフレッシュレート同期機能「NVIDIA G-Sync」が快適なゲームプレイに与える影響はかなり大きいと思います。


なお上動画の右下にはG-Sync有効下でリフレッシュレートの60Hzを超える映像ソースが表示された場合の画面を表示しています。G-Sync有効下において映像フレームレートがリフレッシュレートを上回ると、上の動画のようにテアリングが発生します。通常はドライバによって垂直同期設定が上書きされてそういった現象が発生しないように制御されるのですが、実際の挙動はゲームによって異なるという実状があります。
G-Sync有効時にゲーム内設定の垂直同期を有効にするとモニタリフレッシュレートを上回らないようにするものもありますし、そうでなければRivaTunerやNvidia Profile Inspectorを使用してゲーム内フレームレートがモニタリフレッシュレートを上回らないように設定してください。
RivaTunerNvidia Profile Inspector

またPUBGやCS:GOのようなオンライン対戦FPSや格闘ゲームなど1,2フレームを争う競技性の高いPCゲームでは、表示遅延(入力遅延)が発生する垂直同期は嫌われる傾向にありますが、144Hzや240Hzといったハイリフレッシュレートモニタにおいて、同期機能を無効化した場合に発生するテアリングがどのように影響するのか検証してみました。
テアリングはモニタ表示更新中のフレームバッファの更新で発生しますが、目で見た時の違和感はn番目とn+1番目のフレームの絵の差に影響されます。コマ割りが細かくなる高フレームレートではn番目とn+1番目の絵の違いは当然、低フレームレートの場合よりも小さくなります。そのため50FPSでは画面の分断のように知覚できたテアリングは、200FPSのような高フレームレートでは細かいノイズのような形で知覚されます。
100FPSを超える高フレームレートでは大きな分断に見えるテアリングの代わりに、細かいノイズのように感じるテアリングが増えてきます。『細かいノイズの発生程度であれば高リフレッシュレートモニタのテアリングは実用上は大した問題ではなく、可変リフレッシュレート型同期機能は不要である』という意見がありますが、高リフレッシュレートモニタのアドバンテージとして先に解説した「ゲーム内遠方に存在して動いているエネミーやオブジェクトの視認性」と合わせて考えると、このノイズの有無は遠方の細かいエネミーやオブジェクトの発見に影響します。なので高リフレッシュレートモニタを使用するのであれば可変リフレッシュレート型同期機能はあったほうがいい、というのが管理人の意見です。


「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」の4K解像度120Hリフレッシュレートにおいて、ゲーム内フレームレートが50FPS程度になる映像を使用して、同期なし、垂直同期、G-Syncを比較してみました。右下の分割画面には比較対象として同じ映像で60Hzリフレッシュレートの垂直同期を載せています。
左上の同期なしは盛大にテアリングが発生しています。4K解像度についてはGPU負荷的に40~60FPSを狙う高画質ゲームが多いので画質を重視するなら同期機能は必須だと思います。右側の垂直同期の60Hzと120Hzを比較すると同じ映像であっても画面更新間隔は小さくなるので、120Hzのほうがスタッターによるカクつきの違和感は減っています。それでも垂直同期120Hzでは細かいスタッターがありますが、左下のG-Sync有効ではスタッターもテアリングもなく綺麗で滑らかな表示が実現できています。


さらに「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」の4K解像度120Hリフレッシュレートにおいて、ゲーム内フレームレートが100FPS程度になる映像を使用して、同期なし、垂直同期、G-Syncを比較してみました。右下の分割画面には比較対象として50FPS程度のG-Syncを載せています。
G-Sync有効であれば同期なしのテアリングや垂直同期のスタッターに悩まされることなく滑らかで綺麗な映像が表示できています。G-Syncの50FPSと100FPSを比較すると当然ですが100FPSの方がコマ割りが増えるので16倍速スローモーションでもスムーズに見えます。



ちなみにProject Cars 2の4K解像度かつほぼ最高画質設定で100FPS前後のフレームレートを出すためにはGeForce RTX 2080 TiのマルチGPU NVLink SLIが必要でした。UWQHD解像度の「LG 34GK950G-B」や4K解像度の「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」はG-Sync (HDR)に対応した60FPS用モニタとしても使えますが、「LG 34GK950G-B」や「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」がネイティブ対応する120Hzの高速リフレッシュレートを最大限活用するのであれば、NVIDIA次世代ウルトラハイエンドGPU「GeForce RTX 2080 Ti」を使用したNVLink SLI環境を揃えたいところです。
RTX 2080 TiとRTX 2080のNVLink SLI性能をベンチマーク比較
RTX 2080 Ti NVLink SLI

RTX 2080 Ti SLI搭載のおすすめゲーミングBTO PCを徹底比較!
RTX 2080 Ti SLI搭載おすすめゲーミングBTO PC



LG 34GK950G-Bのレビューまとめ

最後に「LG 34GK950G-B」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 21:9アスペクト比のウルトラワイドで、3440×1440の高解像度
  • 発色や視野角など画質に優れたIPS液晶パネル、Nano IPS技術採用
  • 液晶パネルは反射防止のアンチグレア
  • ビデオ入力はDisplayPort1.2とHDMI1.4の系統
  • UWQHD解像度でOC機能によって120Hzリフレッシュレートの高速動作 (DPのみ)
  • 可変リフレッシュレート型同期機能NVIDIA G-Syncに対応
  • モニタ本体重量6.1kgかつVESAマウント対応でモニターアームを使用可能
悪いところor注意点
  • USB端子で充電するだけでも、アップストリームをPCに繋ぐ必要がある
  • リフレッシュレートのOSD機能は非搭載
  • FreeSync対応版よりも3万円ほど高価
  • UWQHD解像度においてHDMI入力の最大リフレッシュレートは50Hz

まとめの最初に、今回レビューしたNVIDIA G-Sync対応版の「34GK950G-B」とAMD FreeSync対応版の「34GK950F-B」のスペックを抜粋して比較すると次のテーブルのようになっています。
特別な理由がなければ安価かつ、最大リフレッシュレートが144Hzであり、HDRやモーションブラーリダクションなど多機能なAMD FreeSync対応版の「34GK950F-B」を選択した方が良いと思います。
管理人の環境では、HDRについては別モニタのAcer Predator X27があり、サブ入力は使用しない、モーションブラーリダクション機能もAdaptive-SyncやHDRと排他利用などいくつかの理由から、TITAN RTXを搭載したメイン機に特化させてG-Sync対応版の「34GK950G-B」をあえて選択しましたが。
34GK950G/F スペック比較

34GK950G-B 34GK950F-B
最大
リフレッシュレート
100Hz /
120Hz(OC、動作保証なし)
144Hz
ビデオ入力
(UWQHD解像度時)
DisplayPort1.2 (120Hz)
HDMI1.4 (50Hz)
DisplayPort1.4 (144Hz)
HDMI2.0 ×2 (85Hz)
可変リフレッシュレート同期機能 NVIDIA G-Sync AMD FreeSync
(VESA Adaptive-Sync)
HDR
Color Depth
非対応
8-bit
対応
(NVIDIA環境ではVRR同期と排他)
10bit(8bit+FRC)
モーションブラー
リダクション機能
非対応 1ms MBR対応
(VRR同期やHDRと排他)
価格
15~17万円 12~14万円

LG製のUWQHD解像度かつハイリフレッシュレートなIPS液晶パネルを採用したゲーミングモニタは、ネイティブ60HzでOCによって100Hzに対応した「Acer Predator X34」と「ASUS ROG SWIFT PG348Q」の第1世代から始まり、ネイティブ100Hz/OC 120Hzな「Acer Predator X34P」と「Dell AW3418DW」の第2世代と続いて、Nano IPS技術を採用した「LG 34GK950G-B」と「LG 34GK950F-B」は第3世代とも言える製品です。
しかしながら上で紹介したテーブルのようにネイティブ144Hzリフレッシュレート、DisplayPort1.4&HDMI2.0×2のビデオ入力、HDR対応、モーションブラーリダクション機能対応などフルスペックなAMD FreeSync対応版の「34GK950F-B」が第3世代の製品としては正統である、というのが正直なところです。

「LG 34GK950G-B」は、LG 34GK950F-Bと同じネイティブリフレッシュレート144Hzの液晶パネルを搭載していながら、G-SyncモジュールがPG27UQやPredator X27に搭載されているVer2.0ではないため、それが足を引っ張っており、単純にスペックだけを見ると「Acer Predator X34P」と「Dell AW3418DW」など第2世代から代わり映えせず、実際の検証でも応答速度や表示遅延について「LG 34GK950G-B」と「Dell AW3418DW」を比較してみてもほぼ同等の結果でした。
管理人が今回入手した個体については、第1世代や第2世代で問題視されることのあった四隅の輝度の低さがかなり改善されており、ベゼル近辺の輝度低下は全体を白表示にしないとわからないくらいなところはグッドなのですが。

両者の違いを承知の上で購入するのであれば「LG 34GK950G-B」は特別不満を覚える製品というわけではなく非常に優れたゲーミングモニタです。ただし国内のGPUで主流なNVIDIA GeForce環境もすでにVESA Adaptive-Sync(AMD FreeSync)をサポートしており、完全に同じではないもののの機能的にはほぼ同じなので、NVIDIA G-Syncに特別こだわりがなければ「LG 34GK950G-B」を選ぶ必要もなく、オススメはどちらかと言われれば、やはりフルスペックな「LG 34GK950F-B」の方が良いと思います。安いですし。

以上、「LG 34GK950G-B」のレビューでした。
LG 34GK950G-B






関連記事

PCモニタ・ディスプレイのレビュー記事一覧へ
ゲーミングモニタの選び方シリーズの記事一覧へ
モニタ・ディスプレイのレビュー記事一覧へ

4K/120Hz/G-Sync HDR対応「ASUS ROG SWIFT PG27UQ」をレビュー
ASUS ROG SWIFT PG27UQ

4K/120Hz/FreeSync対応「Acer Nitro XV273K」をレビュー
Acer Nitro XV273K

フルHD/144HzのIPS液晶モニタ「ASUS VG279Q」をレビュー
ASUS VG279Q

DyAc&240Hzリフレッシュレート「BenQ ZOWIE XL2546」をレビュー
BenQ ZOWIE XL2546


6万円で買えるHDR対応31.5インチ4K液晶モニタ「BenQ EW3270U」をレビュー
BenQ EW3270U

240Hzリフレッシュレート&G-Sync対応「ASUS ROG SWIFT PG258Q」をレビュー
ASUS ROG SWIFT PG258Q




(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



スポンサードリンク