SilverStone PERMAFROST PF360-ARGB


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水冷ヘッドと冷却ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載する、360サイズラジエーター採用の簡易水冷CPUクーラー「SilverStone PERMAFROST PF360-ARGB(型番:SST-PF360-ARGB)」のサンプル機をメーカーより提供頂けたのでレビューしていきます。300W超の負荷になるCore i9 7980XE 4.2GHz OCを使用し、Asetek OEM越え最強簡易水冷を狙える「SilverStone PF360-ARGB」に搭載されたSilverStone独自設計水冷ヘッドの冷却性能を徹底検証していきます。
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代理店公式ページ:http://www.dirac.co.jp/sst-pf120-argb-pf240-argb-pf360-argb/
製品公式ページ:https://www.silverstonetek.com/product.php?pid=867&&area=jp#undefined1

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レビュー目次


1.SilverStone PF360-ARGBの梱包・付属品
2.SilverStone PF360-ARGBの水冷トップと水冷チューブ
3.SilverStone PF360-ARGBのラジエーターと冷却ファン
4.SilverStone PF360-ARGBの検証機材とセットアップ
5.SilverStone PF360-ARGBのLEDイルミネーション
6.SilverStone PF360-ARGBのファンノイズと冷却性能
7.SilverStone PF360-ARGBのレビューまとめ



SilverStone PF360-ARGBの梱包・付属品

まずは「SilverStone PF360-ARGB」の外観や付属品をチェックしていきます。
「SilverStone PF360-ARGB」の製品パッケージはスリーブ箱から中箱を取り出すタイプではなく、N式箱で蓋を開くタイプになっていました。簡易水冷クーラーのパッケージは大きいのでスリーブ箱の場合中身の取り出しが面倒だったりするためこの構造は好印象です。ただ開封時にスペースを取るので長辺ではなく短辺方向(写真で言うと横ではなく奥向き)に開く構造にして欲しかったです。
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製品パッケージを開くと内容品に合わせた形のパルプモールドをスペーサーとして、CPUクーラー本体や各種付属品が収められていました。
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まずは各種付属品をチェックしていきます。
マウントパーツ関連を詳しく見ると、Intel LGA115X用バックプレート、Intel LGA115X用スクリューピラー*4本、スクリューピラー固定用スペーサー*4個、Intel LGA115X用黒色プラスチック製スタンドオフ*4本、スプリング付きハンドスクリュー*4個、AMDプラットフォーム用リテンションブラケット&フック、Intel LGA2066用スタンドオフスクリュー、熱伝導グリスとなっています。
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ラジエーター/ファン固定ネジ類については、ラジエーターにファンを固定するための長ネジが4本×3セットで径12本、ラジエーターをPCケースに固定するための短ネジが4本×3セットで径12本ずつ付属します。
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360サイズラジエーター搭載モデルの「SilverStone PF360-ARGB」は120mmファン冷却ファンを3基使用するのでPWM対応4PINファン端子用の3分岐ケーブルが付属します。240サイズの「SilverStone PF240-ARGB」の場合は2分岐ケーブルが付属します。
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「SilverStone PF360-ARGB」は水冷ポンプの電源をマザーボード上の3PINファン端子もしくは4PINファン端子から取得する構造になっていますが、SATA電源端子から電源を取得できる変換ケーブルも付属します。ただ2019年現在に発売されている最新マザーボードであれば、2A以上の出力で水冷対応ファン端子があるので変換ケーブルの出番はないと思います。マザボのファンコンに依存せずフルスピードで使用したい場合に使う感じでしょうか。
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LEDイルミネーション関連では、SATA電源ケーブル「Control Power Cable」、アドレッサブルRGB対応LEDイルミネーションコントローラー「ARGB Control Box」、ARGB対応VD-G型汎用3PINヘッダー変換ケーブル「ARGB Sync Cable」が付属します。
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LEDイルミネーション関連のオプション的なケーブルとして、RGB対応VD-G型汎用3PINヘッダーを2分岐するケーブル、そして各社のマザーボードに実装されたARGB対応LEDヘッダーに接続するための変換ケーブル「Motherboard Sync Cable」が付属します。
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簡易水冷CPUクーラー本体は水冷トップとラジエーター共にビニール袋に包まれています。
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今回のサンプル品ではラジエーターの放熱フィンの一部に凹みがありませんでしたが、ラジエーターの放熱フィンの一部に凹みがあると冷却性能に問題が出るほどではないものの几帳面な人にとっては気になる部分なので、他社製品の梱包ですが、こんな感じに厚紙などでラジエーターは個別に保護しておいて欲しいところ。



SilverStone PF360-ARGBの水冷トップと水冷チューブ

続いて「SilverStone PF360-ARGB」の水冷トップ本体をチェックしていきます。
「SilverStone PF360-ARGB」の水冷トップは黒色プラスチックの外装で、結晶をイメージさせる多角形状です。天面には正六角形にカットされた鏡面プレートが設置されています。
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「SilverStone PF360-ARGB」の天面の鏡面プレートとその周囲に段差上に配置された正六角形の3つのラインにはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。LEDイルミネーションが点灯すると鏡面プレートの中央にSilverStoneのメーカーロゴである雪の結晶が浮かび上がります。
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SilverStone PF360-ARGBの水冷トップからは、水冷ポンプへの給電および回転数取得用の3PINファン端子と、水冷トップに内蔵されたLEDイルミネーションへの給電およびライティング制御用のARGB対応VD-G1型汎用3PIN LEDケーブルが伸びています。LEDケーブルの先端はオス端子とメス端子の2本に分岐しています。
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SilverStone PF360-ARGBの水冷ポンプは上述の通り3PINファン端子から電源供給を行うので、マザーボードのPWM信号による速度調整には非対応です。定格(最大)ポンプ回転数は3400RPMと仕様で表記されていますが、マザーボードファン端子接続時のポンプ速度は3250RPM前後でした。
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簡易水冷CPUクーラーのOEM元というとAsetek社が有名ですが、「SilverStone PF360-ARGB」は非Asetek OEMであり、SilverStone独自設計の水冷ヘッド(銅製ベースプレート&ポンプ)が採用されています。
「SilverStone PF360-ARGB」の水冷ヘッドに内蔵されたポンプには3相6極設計モーターを採用、さらに車載電子部品評議会認証によるAEC-Q100準拠の高品質正弦波ジェネレーターも使用し、電気ノイズや振動を最小限に抑えています。
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水冷ヘッドのポンプからベースプレートマイクロフィンにかけてはマルチチェンバー設計を採用しています。ベースプレート通過済みの高温チャンネルの熱によって、これからベースプレートを通過し、吸熱するチャンネルの温度が上昇する「熱漏れ」を防止し、 ウォーターブロックから最も効果的に熱を伝搬します。またベースプレートのマイクロチャネルは0.2mmピッチの高密度フィン設計です。
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「SilverStone PF360-ARGB」のCPUと接触するベース部分は銅製になっており、銅製ベースプレートは鏡面磨き上げではありませんが、滑らかな表面に研磨されています。
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「SilverStone PF360-ARGB」にはIntelプラットフォーム用とAMDプラットフォーム用のブラケットの2種類が付属します。標準ではIntelプラットフォーム用ブラケットが装着されていますが、スライド構造で簡単にブラケットは交換が可能です。
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「SilverStone PF360-ARGB」の水冷チューブは、CPUソケットを中心にして右側のメモリスロット方向にエルボーが出る構造になっています。
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水冷チューブは水冷トップの片側から出る構造になっており、L字エルボーの水冷トップ側はロータリー式になっているので両側ともにチューブ同士が干渉しない範囲で180度自由に動かすことができます。根本の距離は十分にあるのでロータリーの可動域も広くなっています。
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水冷チューブには高耐久な耐熱性ゴムチューブを採用、上から柔軟性に優れ摩耗防止に適したファイバースリーブが巻かれており取り回しにも優れています。
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「SilverStone PF360-ARGB」の水冷チューブの長さは400mmほどです。十分な長さがあるのでミドルタワー程度のPCケースであればトップやリアだけでなく、フロントのファンマウントスペースにもラジエーターを設置できます。
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水冷チューブの径は15mm程と比較的太めなのでチューブ折れや潰れの心配はあまりありませんが、10mm以下のものと比較すると曲げ難さを感じます。とはいえ大型ラジエーター搭載モデルなのでミドルタワー以上のPCケースに搭載することが前提になっており水冷チューブの取り回しにさほど困ることはないと思います。
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SilverStone PF360-ARGBのラジエーターと冷却ファン

続いてSilverStone PF360-ARGBのラジエーター部分をチェックしていきます。
ラジエーターのデザインは一般的なもので、他社製の簡易水冷クーラーの一部モデルに採用されているように独自デザインではなく汎用的なものが使用されていました。
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「SilverStone PF360-ARGB」のラジエーター側のチューブの根本の傍には見慣れないポートが1つありました。単純に製造時のクーラントのフィルポートか、ゴム製プラグが装着されているので、内圧の調整弁の役割もあるような気がします。
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「SilverStone PF360-ARGB」の放熱フィンのピッチについては水冷ユーザー視点で言うと少し密度が高いと感じました。密度が高い分、放熱フィンの放熱性能は高まりますが、静圧の低いケースファンや低回転数動作の場合、十分なパフォーマンスを発揮できない可能性もあるので注意が必要です。
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管理人が本格水冷向けのラジエーターとして推奨している「Alphacool NexXxoS Full Copper ラジエーター」シリーズのフィンピッチと比較すると、「SilverStone PF360-ARGB」のフィンピッチのほうが細かいのがわかると思います。
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ラジエーターの厚さは一般的な27mm厚です。25mm厚の冷却ファンと組みわせることになるので、ファン&ラジエーターマウントスペースのクリアランスは52mmほど必要になります。
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「SilverStone PF360-ARGB」にはAPA1225H12という型番の120mm角冷却ファンが3つ付属します。市販はされていないので、ファンが故障した場合は別の製品を用意する必要があります。
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「SilverStone PF360-ARGB」の付属ファンは600~2000RPMで速度調整可能なPWM対応4PIN型120mmファンです。半透明ブレードは軸受け部分に内蔵されたアドレッサブルLEDイルミネーションの光を拡散し、ブレード全体に鮮やかな色が行き渡ります。
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軸固定用の支柱はファンブレードに対して垂直になっており、ファンブレードの根元が支柱付近を通過するときに発生するノイズを抑制しています。
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「SilverStone PF360-ARGB」の付属ファンはネジ穴部分に防振ゴムが貼られて防振性も確保されています。
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「SilverStone PF360-ARGB」の付属ファンからはPWM対応4PINファンケーブルに加えて、ファンに内蔵されたLEDイルミネーションに給電およびライティング制御するためのARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDケーブルが伸びています。LEDケーブルの先端にはオス端子からメス端子ケーブルがY字に分岐しています。
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ファン/ラジエーター固定用のネジ類の数量についてはラジエーターサイズごとに異なっており、ファン固定用32mm長ネジとラジエーター固定用6mm短ネジは360サイズでは12個ずつ、240サイズでは8個ずつ、120サイズでは4個ずつが付属しています。
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冷却ファンのラジエーターへの固定やラジエーターのPCケースへの固定に使用するネジの規格は、採用の多いUNC No.6-32や日本国内ホームセンターで簡単に入手可能なM3かM4ネジのどちらでもなく、M3.5のようです。

「SilverStone PF360-ARGB」の水冷ラジエーターに冷却ファンを設置するとこんな感じになります。
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SilverStone PF360-ARGBの検証機材とセットアップ

「SilverStone PF360-ARGB」を検証機材のベンチ機にセットアップします。「SilverStone PF360-ARGB」の検証機材として、Intel Core i9 9900KやIntel Core i9 7980XEなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成
CPU Intel Core i9 9900K(レビュー Intel Core i9 7980XE(レビュー
殻割り&クマメタル化 (レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z Black
F4-4400C19D-16GTZKK
レビュー
4000MHz, CL17-17-17-37-CR2
G.Skill Trident Z Black
F4-4200C19Q2-64GTZKK
レビュー
3600MHz, CL16-16-16-36-CR2
マザーボード
ASUS WS Z390 PRO
レビュー
ASRock X299 OC Formula
レビュー
ビデオカード ZOTAC RTX 2080Ti AMP Extreme Core (レビュー
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC (レビュー
システム
ストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
レビュー
Samsung SSD 860 PRO 256GB (レビュー
データ
ストレージ
Samsung SSD 860 QVO 4TB
レビュー
OS Windows10 Home 64bit
電源ユニット Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製3bit-MLC型64層V-NANDのメモリチップを採用するメインストリーム向け最新SATA接続M.2 SSD「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」を使用しています。「Samsung SSD 860 EVO M.2」は2.5インチSATA SSDと同等のパフォーマンスをケーブルレスで発揮できる手軽さが魅力です。Samsung SSD 860 EVOシリーズの容量1TB以上のモデルは大容量データの連続書き込みにおける書き込み速度の低下というTLC型SSDの欠点も解消されているので、大容量ファイルをまとめて入れても余裕のあるメインストレージとしてお勧めのSSDです。
「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」をレビュー
Samsung 860 EVO M.2 1TB


CPUクーラーの設置方法について、当サイトの評価基準となるチェックポイントは次の3つです。
  • LGA115Xの場合、CPU固定バックプレートが単独でマザーボードに固定できるか
  • マウントパーツ設置状態でCPUを交換できるか
  • 空冷の場合、ネジ止めの場合はマザーボード側から固定できるか
    簡易水冷or水冷ブロックの場合、ハンドスクリューなどツールレス固定ができるか

上の3項目を全て満たす例として本格水冷用のCPU水冷ブロックですが「EK-Supremacy EVO」のマウンタ構造は「バックプレートをM/Bに固定可能」「完全ツールレス」「マウンタ設置状態でCPUの交換が可能」なので本格水冷・簡易水冷クーラーの水冷ブロック固定方式としてはベストだと思っています。水冷クーラーメーカーにはどんどん真似してもらいたい理想的な構造です。

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「SilverStone PF360-ARGB」のCPUクーラーマウントにおいてIntel LGA115X環境では、Intel LGA115X用バックプレート、Intel LGA115X用スクリューピラー*4本、スクリューピラー固定用スペーサー*4個、スクリューピラー固定用スタンドオフ*4本、スプリング付きハンドスクリュー*4個を使用します。
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まず最初にバックプレートをIntel LGA1151など使用する環境に合わせて組み立てますが、バックプレートの対応する穴にスクリューピラーを挿入し、プラスチック製の薄型スペーサーで固定します。スクリューピラーの太さに対してスペーサーの内径はギリギリの寸法で脱落防止になっています。
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マザーボードを裏返してCPUソケット周辺のネジ穴に合わせてバックプレートを装着し、バックプレートを落とさないように注意して表に戻したら、プラスチック製スタンドオフでバックプレートを固定します。
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マウントパーツは単独でもマザーボードに固定されているので、CPUクーラーの設置が完了していない状態でもバックプレートなどが脱落することはなく、PCケースに設置した状態でもCPUクーラーの設置が容易になっています。
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Intel第9世代Core-X CPUに対応するIntel LGA2066プラットフォームではLGA2066/2011-3用のスタンドオフをCPUソケット四隅に配置されたマザーボード備え付けのネジ穴に装着すればマウントパーツの設置完了です。
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水冷トップをマザーボードに固定する準備はこれで完了したので熱伝導グリスをCPUのヒートスプレッダに塗布します。熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
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グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
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「SilverStone PF360-ARGB」のCPUと接触するベース部分には、購入時点では保護フィルムで保護されています。CPUクーラー装着前に保護フィルムを剥がし忘れないように注意してください。
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熱伝導グリスを塗ったらバックプレートから延びるネジに水冷ヘッドの足のネジ穴が合うようにしてCPUクーラーを装着します。CPUの上に乗せたらグリスが広がるように力の入れすぎに注意して水冷ヘッドをグリグリと捻りながら押し込んでください。
「SilverStone PF360-ARGB」の水冷トップの固定ネジはハンドスクリューなので固定は容易です。ただし水冷ヘッドとの間隔が小さいのでプラスドライバーを使った方が締めやすいと思います。固定ネジにはスプリングがついており、ネジの緩み防止に役立つだけでなく、副次的にネジ止めする時の穴の位置合わせガイドにもなります。
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AMD Ryzen CPUに対応するAM4マウントについては、AMDプラットフォーム用のブラケットを水冷トップに装着してから、マザーボードに標準で備え付けられている固定器具へフックを引っかけるだけなので装着は非常に簡単です。
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水冷トップ側面から水冷チューブの出ている簡易水冷CPUクーラーでは最左端にあるメモリスロットの距離次第で水冷トップ右のチューブエルボーとメモリが干渉してCPUクーラーを設置できない場合がありますが、「SilverStone PF360-ARGB」では検証機材のASUS WS Z390 PROでも十分なクリアランスが確保されているのでその他のマザーボードでも概ね干渉は起こらないと思います。
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以上で「SilverStone PF360-ARGB」のセットアップは完了です。
簡易水冷CPUクーラーはラジエーター設置の手間やスペース確保の問題はありますが、マザーボード上のメモリなどのコンポーネントとの干渉は大型のハイエンド空冷CPUクーラーより発生し難く、水冷トップの設置自体も基本的にツールレスで容易なのが長所だと思います。
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SilverStone PF360-ARGBのLEDイルミネーション

「SilverStone PF360-ARGB」のLEDイルミネーションについてチェックしていきます。
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「SilverStone PF360-ARGB」では水冷ヘッド天面のメーカーロゴ&リングと、3基の冷却ファンの軸受け部分にアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
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「SilverStone PF360-ARGB」に搭載されたアドレッサブルLEDイルミネーションは、標準で付属するコントローラーによって制御することができます。コントローラーからはSATA電源ケーブルが伸びており、SATA電源を電源供給元として、「SilverStone PF360-ARGB」のアドレッサブルLEDイルミネーションへの電源供給とライティング制御が可能となっています。
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付属コントローラーには[+ , - , M]の3つのボタンがありますが、「+」と「-」ボタンは設定値の変更、「M」ボタンで設定項目が変更できます。「M」ボタンを3秒長押しすると消灯できます。「+」ボタンの隙間から光が漏れているLEDの発光カラーは現在の設定モードを示しており、緑色は「発光パターン」、赤色は「変化スピード」、青色は「輝度」、黄色は「自動発光パターンモード」となります。
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また「SilverStone PF360-ARGB」のアドレッサブルLEDイルミネーションを外部コントローラーによって制御するための変換ケーブルとして、現在主流なARGB対応VD-G型3PINコネクタや、GIGABYTEのARGB対応マザーボードの初期製品に実装されていたARGB対応VDG型3PINコネクタへ「SilverStone PF360-ARGB」に採用されている独自端子を変換するケーブルが付属します。
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これらの付属のケーブルを使用すると、ARGB対応汎用3PIN LEDヘッダーがあるLEDコントローラーによってライティング制御が可能です。マザーボードについてはASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
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今回は付属の専用ライティングコントローラーを使用して「SilverStone PF360-ARGB」のアドレッサブルLEDイルミネーションの制御について紹介します。
「SilverStone PF360-ARGB」のアドレッサブルLEDイルミネーションは、水冷ヘッドと2基の冷却ファンの計3つですが、『コントローラー -1- ファン -2- ファン -3- 水冷ヘッド』の順番で数珠繋ぎにLEDケーブルを接続することによって、1つのコントローラーでまとめて制御できます。マザーボードのLEDヘッダーで制御する時の接続方法についてもマニュアルで図解されています。
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今回は付属の専用コントローラーを使用して「SilverStone PF360-ARGB」のアドレッサブルLEDイルミネーションやライティング制御について紹介します。
「SilverStone PF360-ARGB」に付属する専用コントローラーから選択可能な発光パターンは以下の10種類です。
・「Rainbow(標準設定)」:七色のカラーサークルが時計回りに回転する(-を3秒長押しで戻る)
・「Breathing」:七色のカラーサークルが明滅する
・「Flashing」:七色のカラーサークルが明滅する
・「laying」:各アドレスが順に点灯していくのを1周として8色繰り返す
・「Flowing」:全8色で各アドレスが順に発光カラーを切り替えていく
・「256 colors auto switching」:全体が七色に変化(+/-を3秒長押しで現在の色に停止/解除)
・「Rader」:各アドレスが順に点滅に点灯していくのを1周として8色繰り返す
・「Color laying Red」:赤色でLEDロゴ&リングの各アドレスが順に点灯していく
・「Color laying Green」:緑色でLEDロゴ&リングの各アドレスが順に点灯していく
・「Color laying Blue」:青色でLEDロゴ&リングの各アドレスが順に点灯していく

「SilverStone PF360-ARGB」の付属コントローラーで使用できる発光パターンについていくつか動画を撮影しました。








SilverStone PF360-ARGBのファンノイズと冷却性能

本題となるSilverStone PF360-ARGBの冷却性能と静音性についてチェックしていきます。
検証システムをベンチ板に置いた状態で測定を行っているためCPUクーラーが水冷・空冷によらず基本的にCPUクーラーの理想的な性能をチェックすることになります。
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まずはサウンドレベルメーター(騒音計)を使用してファンノイズをCPUクーラー別で比較しました。騒音計の収音部分とノイズ発生部分との距離が15cm程度になる位置で測定を行っています。簡易水冷の場合はラジエーターとポンプ両方からの距離が15cm程度になるように設置しています。
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電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質にもよるので注意してください。

SilverStone PF360-ARGBのラジエーター冷却ファンとエアフローファンのファンノイズを個別に測定したところ次のようになりました。SilverStone PF360-ARGBはラジエーター冷却ファンを1200RPM前後に収まるようにすると静音動作で運用できると思います。付属ファンは「Noctua NF-A12x25 PWM」と比較して同ノイズレベル時の回転数は+200~300RPM程度に収まり待っています。簡易水冷CPUクーラーに付属する冷却ファンの中には500~600RPMになるものもあるので、「SilverStone PF360-ARGB」の付属ファンはなかなか良い性能だと思います。
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上のグラフでは冷却ファンを付属品から「Noctua NF-A12x25 PWM」に換装したケースについてもファンノイズとファン回転数の関係を掲載していますが、「Noctua NF-A12x25 PWM」に交換すれば標準ファンと同じノイズレベルにおいて200PRM~300RPM程度高いファン回転数で運用でき、より高い冷却性能と静音性を実現できます。「Noctua NF-A12x25 PWM」は1台あたり3500円ほどと高価ですが、CPUクーラーのパフォーマンスを追及するのであれば、一押しの冷却ファンです。
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続いて「SilverStone PF360-ARGB」の冷却性能をチェックしていきます。
CPUクーラーの冷却性能を検証するためのストレステストについては、FF14ベンチマークの動画(再生時間6分40秒、4K解像度、60FPS、容量5.7GB)を変換ソースとして、Aviutl&x264を使って動画のエンコードを行います。動画エンコードの同時実行数については4~6コアは並列なし、8~14コアは2並列実行、16コア以上は3並列実行としています。テスト中のファン回転数については一定値に固定します。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。
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Intelのエンスー向けCPUであるCore-Xの最上位モデル18コア36スレッド「Core i9 7980XE」を使用して「SilverStone PF360-ARGB」の冷却性能を検証していきます。
検証機材のCore i9 7980XEはCPUダイとヒートスプレッダ間のTIMを液体金属グリスに塗り替えているので通常よりも低い温度で動作していますが、TIMがシリコングリスからSTIMに変更された第9世代Core-XのCore i9 9980XEとの温度差は4~5度程度なので、Core i9 9980XEの運用に関する指標としては問題なく使えるデータになっています。
Intel Core i9 9980XEを4.4GHz OCで7980XEと比較レビュー
「ROCKIT COOL Copper IHS」の冷却性能をCore i9 7980XEで試す
Core i9 7980XE Delid

Intel Core i9 7980XEの動作設定は「全コア4.2GHz」「コア電圧1.050V」、メモリも「メモリ周波数3600MHz」「メモリタイミング16-16-16-36-CR2」「メモリ電圧:1.350V」にOCしています。この設定でIntel Core i9 7980XEをOCするとCinebenchのスコアは3800ほどとなります。この動作設定において上で紹介したストレステストを実行すると、システムの消費電力(マイナス50~60WでCore i9 7980XEの消費電力)は380~400W前後に達します。
Deepcool ASSASSIN III_stress_Core i9 7980E_cine
Deepcool ASSASSIN III_stress_Core i9 7980E_power

「SilverStone PF360-ARGB」のファン回転数を1500RPMに固定してストレステストを実行したところ、「SilverStone PF360-ARGB」はCore i9 7980XEを全コア4.2GHzにOCしてもCPU温度を最大73度、平均69.4度に収めることができました。ファン回転数は定格2000RPMなのでまだまだの余力を残しています。
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さらに冷却ファンを「Noctua NF-A12x25 PWM」に統一してファン回転数も1500RPMに固定し、「SilverStone PF360-ARGB」の冷却性能を、同じく360サイズ簡易水冷CPUクーラーの「Fractal Design Celsius S36」および「Corsair H150i PRO RGB」と比較してみました。
簡易水冷CPUクーラーというと冷却性能的にはAsetek社のOEM品が優秀で、OEM元がAsetekであれば基本的には他社OEM製と比較して頭一つ飛びぬけているというのが当サイトの評価でした。
しかしながら「SilverStone PF360-ARGB」は、Asetek OEMの「Fractal Design Celsius S36」や「Corsair H150i PRO RGB」と同等以上の冷却性能を発揮しています。Asetek製の中で多少の優劣があるとはいえ、概ね「SilverStone PF360-ARGB」はAsetek OEMの簡易水冷CPUクーラーと比較して遜色ない水冷ヘッド性能を備えていると評価していい結果だと思います。
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なお第9世代Core-Xのようなエンスー向けCPUはもとより、Intel Core i9 9900KやAMD Ryzen 9 3900XなどTDP100Wクラスのメインストリーム向け最上位CPUの冷却に「SilverStone PF360-ARGB」を使用する場合、CPU自体の冷却は上述の通り十分なのですが、これらのCPUはVRM電源への負荷も大きく、マザーボードによってはVRM電源周りが高温になることが予想されます。
マザーボードスペーサーのネジ穴を利用して固定できるフレキシブルファンアーム「サイズ 弥七」や、可変アルミニウム製ファンフレームでVRM電源を狙って設置が容易な「IN WIN MARS」をスポットクーラーに使用することによって、VRM電源が弱めな比較的安価なマザーボードでもCore i9 9900KやRyzen 9 3900Xのような最上位CPUを運用できるようになるので、「SilverStone PF360-ARGB」と一緒に使用するのがおすすめです。
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マザーボードVRM電源クーラーのレビュー記事一覧へ
マザーボードVRM電源クーラー



SilverStone PF360-ARGBのレビューまとめ

最後に360サイズ簡易水冷CPUクーラー「SilverStone PF360-ARGB」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 水冷ヘッドと冷却ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載(付属コントローラーあり)
  • ARGB対応VD-G型3PIN LEDヘッダーに接続することでM/Bのライティング制御に対応
  • Core i9 7980XE 全コア4.2GHz OCを運用可能な冷却性能
  • 300W超の冷却に対応できるので、Core i9 9900KやRyzen 9 3900Xにも余裕で対応
  • バックプレートを単独でマザーボードに固定可能
  • 水冷ヘッドはスプリング付きハンドスクリューナットでツールレスに固定可能
  • AMD AM4プラットフォームでは簡単なフック式の固定方法
悪いところor注意点
  • ファン・ラジエーターの固定ネジが国内で入手の容易なM3やM4ではなくM3.5
  • 水冷チューブが太く、やや硬め

冷却性能の検証結果からもわかるように「SilverStone PF360-ARGB」は、Intelのエンスー向けCPUで18コア36スレッドの最上位モデル「Intel Core i9 7980XE」を全コア4.2GHzにOCした300Wオーバーの発熱も静音性を保ったままで十分に冷却できる性能があります。温度的にもファン回転数的にもまだ余力を残しているので400Wクラスの負荷にも対応できそうです。また最大でもせいぜい200Wクラスの電力負荷になるメインストリーム向け最上位CPUのCore i9 9900KやRyzen 9 3900Xにも当然ながら余裕で対応可能です。

「SilverStone PF360-ARGB」は水冷ヘッドと冷却ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載しており、付属のコントローラーやマザーボードのライティング制御機能で発光パターンや発光カラーを簡単に制御できます。水冷ヘッドのデザインもシンプルなので様々な環境にマッチし易く、好みにライトアップできるところも「SilverStone PF360-ARGB」の魅力です。

マウントパーツが個別にマザーボードに固定可能、マウントパーツを設置したままでもCPUクーラーを交換可能なところは管理人的にポイントが高いです。前者は特にマザーボードをPCケースに組み込み後のCPUクーラー設置で、バックプレートを裏から支える必要がないので全ての簡易水冷CPUクーラーで採用して欲しい構造です。
「SilverStone PF360-ARGB」はAMD AM4プラットフォームにおいてマザーボード標準設置のCPUクーラー固定パーツを使用したフックによる簡単な固定方法に対応している数少ない製品なので、Ryzen環境でハイパフォーマンスなCPUクーラーを探しているユーザーにも特にお勧めしたいCPUクーラーです。

Asetek製の中で多少の優劣があるとはいえ、概ね「SilverStone PF360-ARGB」はAsetek OEMの簡易水冷CPUクーラーと比較して遜色ない水冷ヘッド性能を備えていると評価していい検証結果が得られました。簡易水冷CPUクーラーというと冷却性能的にはAsetek社のOEM品が優秀で、OEM元がAsetekであれば基本的には他社OEM製と比較して頭一つ飛びぬけているというのが当サイトの評価だったので、今回の検証結果はかなり衝撃的でした。
「SilverStone PF360-ARGB」は非Asetek OEMでSilverStone独自設計ですが、並み居る強豪Asetek OEM製品を押しのけて、一般に市販されている簡易水冷CPUクーラーの中で最強の冷却性能を狙えるポジションにつけている製品だと思います。

以上、「SilverStone PF360-ARGB」のレビューでした。
SilverStone PERMAFROST PF360-ARGB



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補足:空冷クーラーと水冷クーラーの違いについて

「空冷クーラー」と「水冷クーラー」の2種類ついて同じところと違うところ、また原理的に考えた冷却性能の比較を簡単に補足しておきます。





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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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