SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT


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Radeon RX 5700 XTグラフィックボードとしてSAPPHIREからリリースされた、3スロット占有3連ファンGPUクーラー”TRI-X Cooler”を搭載し、最大ブーストクロック2GHz超となる大幅なファクトリーOCが施されたオリジナルファンモデル「SAPPHIRE NITRO+ RADEON RX 5700 XT 8G GDDR6(型番:SAP-RX5700XTNITROP8GOC/11293-03-40G)」のサンプル機をメーカーよりお借りできたのでレビューしていきます。
「Radeon RX 5700 XT」が、競合モデルと位置付けるRTX 2070無印版やカウンターパンチとしてリリースされたRTX 2070 SUPERと比較して、どの程度の性能を発揮するのか実ゲームベンチマークでグラフィック性能を徹底比較します。

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代理店公式ページ:https://www.ask-corp.jp/products/sapphire/graphicsboard/radeon-rx-5700-xt/sapphire-nitro-plus-radeon-rx-5700-xt-8g-gddr6.html
製品公式ページ:https://www.sapphiretech.com/ja-jp/consumer/nitro-radeon-rx-5700-xt-8g-gddr6

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SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT レビュー目次


1.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの外観
2.SAPPHIRE ARGB Fansについて
3.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの分解
4.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの検証機材
5.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTのゲーム性能
6.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの温度・消費電力・ファンノイズ
7.SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTのレビューまとめ




SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの外観

早速、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を開封していきます。
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はスポンジスペーサーの中央に、エアパッキンタイプの静電防止ビニール袋で包装されるという厳重な形で梱包されていました。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のグラフィックボード本体を見ていきます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラー外装はプラスチック製で、ブラックを基調にシルバーを組み合わせたツートンカラーです。バックプレート側は逆にシルバーカラーがメインになります。AMDの新アーキテクチャ”RDNA”の名前から、DNAの2重螺旋構造が平面化された様子を模して、GPUクーラー外装やバックプレートなどにヘックスパターンが描かれています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のグラフィックボード側面のSAPPHIREロゴにはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は、リファレンスモデルの全長267mmよりも大幅に長い全長305mmとなっています。近年主流なオープンスペースタイプのPCケースなら干渉の心配はありませんが、PCケースフロントにストレージベイがある少し古めのPCケースではグラフィックボード設置スペースのクリアランスに注意が必要です。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラーにはダブルボールベアリングで耐久性に優れた3連ファン(100mm×90mm×100mm)と搭載し、中央に配置された冷却ファンの回転方向を逆にして整流効果を生み出すTri-Xクーラーが採用されています。Tri-Xクーラーはアイドル時にファン停止させることで低負荷時の騒音を低減する「Intelligent Fan Control」に対応しています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の冷却ファンは、「Quick Connect」と呼ばれる簡単に着脱可能な構造が採用されており、メンテナンス性を向上させるだけでなく、別売りアップグレードキット「SAPPHIRE ARGB Fans」を使用することで、ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションを増設できます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は基板とGPUクーラーがPCIブラケットから30mmほどはみ出しているのでPCケースとの干渉は十分に注意してください。PCケースとの干渉ではグラフィックボードの背の高さは長さに比べて見落としやすいポイントです。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は冷却性能を上げるため、大型放熱フィンを採用したヒートシンクが搭載されており、PCIEスロットを3スロット占有します。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はリファレンスの動作クロックよりも高い数値で動作するメーカーによるファクトリーOCが施されたOCモデルなので、補助電源数はリファレンスよりも多い8PIN*2となっています。補助電源部分のPCB基板は切り込みで引っ込んでいるので補助電源ケーブルを装着しても補助電源端コネクタやケーブルとPCケースの干渉が発生し難い構造になっています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の各種ビデオ出力には半透明青色の保護カバーが装着されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のビデオ出力はHDMI2.0×2、DisplayPort1.4×2の4基が実装されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」には基板の反りや背面素子の破損を防止し、放熱を補助する金属製バックプレートが搭載されています。GPUクーラー外装とは逆にシルバーカラーが基調です。バックプレートでも”RDNA”から着想を得たヘックスパターンが描かれています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は複数のBIOSを搭載したデュアルBIOSに対応し、PCIブラケット付近にはBIOS切り替え用のスライドスイッチが設置されています。「Performanceモード(Primary Setting、Default)」と「Quietモード(Secondary Setting)」の2つのモードを簡単に切り替えることができます。スライドスイッチを切り替えてPCを起動後、BIOSが変更されていない場合はOSを再起動すると切り替わります。
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デュアルBIOSという名前ですが、スライドスイッチは3段階となっており、下写真で右から順に「Performanceモード(Primary Setting、Default)」、「Quietモード(Secondary Setting)」、「Software Switchモード」となっています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の専用アプリTRIXXから動作モードを切り替えて使用する場合は、上のBIOSスライドスイッチをPCIEブラケット寄りの「Software Switchモード」に切り替えます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のグラフィックボード基板の右端、バックプレートのNITROロゴの右側にはARGB対応VD-G型3PIN汎用LEDヘッダーが実装されています。このLEDヘッダーとマザーボード等のLEDヘッダーとを接続し、専用アプリ「TRIXX」からexternal RGBモードに切り替えると外部コントローラーによって「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のLEDイルミネーションを制御できます。
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SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_TRIXX_external RGB

グラフィックボードの重量はRadeon RX 5700 XT リファレンスモデルが1107g、Radeon RX 5700 リファレンスモデルが1022g、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は1150gとなっています。「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はサイズから考えると意外に軽量です。
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バックプレートでグラフィックボード基板の反りは防止されているものの、重量は1kgを超過しているのでPCI-Eスロットへの負荷を考えるとVGAサポートステイなどで垂れ下がりを防止したほうがいいかもしれません。




SAPPHIRE ARGB Fansについて

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の冷却ファンは、「Quick Connect」と呼ばれる簡単に着脱可能な構造が採用されており、メンテナンス性を向上させるだけでなく、別売りアップグレードキット「SAPPHIRE ARGB Fans」を使用することで、ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションを増設できます。

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラーに搭載された3基の冷却ファンはいずれも精密ドライバーを使ってプラスネジを1つ外すだけで簡単に着脱することができます。
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GPUクーラー外装に埋まった冷却ファンを取り出すことができるので、ファンブレードに溜まった埃を洗浄するなどメンテナンスが容易になります。
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また「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」には別売りのアップグレードキットとして、アドレッサブルLEDイルミネーションを内蔵した冷却ファンセット「SAPPHIRE ARGB Fans(型番:4N004-03-20G)」が用意されています。なお同キットで冷却ファンを換装した場合は非保証の改造行為には当たらず、グラフィックボードの正規保証は継続されます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」に標準で付属するファンと同様に、「SAPPHIRE ARGB Fans」はダブルボールベアリングで耐久性に優れた3連ファン(100mm×90mm×100mm)となっています。
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当然ですが「SAPPHIRE ARGB Fans」は「Quick Connect」に対応したフレームです。
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取り外しとは逆の手順で簡単に「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の冷却ファンをアドレッサブルLEDイルミネーション内蔵ファンに換装できます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の冷却ファンをSAPPHIRE ARGB Fansに換装するとGPUクーラー正面もカラフルにライトアップできるようになるので、最近流行りつつあるライザーケーブルを使用したグラフィックボードの垂直配置に対応したPCケースでグラフィックボードをディスプレイするのにも最適です。
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SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの分解

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。

なお今回はレビュー用サンプル提供先の協力のもと特別に許可を頂いて分解を行っております。GPUクーラーの取り外し(分解行為)はグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。今回はレビューのために分解しておりますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラーは基板裏面のコア周辺4カ所とバックプレート上7か所、さらにPCIEブラケット側2か所の計13個のネジによって厳重に固定されていました。3スロットを占有する大型GPUクーラーでも安心な固定状態です。
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13か所のネジを外すとGPUクーラーは容易に取り外しができます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のVRAMとVRM電源の一部の冷却には放熱フィンアレイが搭載された専用ヒートシンクが搭載されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のグラフィックボード基板は下のようになっています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUコアのサイズは251mm^2です。GPUアークテクチャが異なるので単純な比較はできませんが7nmプロセス採用で2500程度のシェーダー数に対して、前世代Polarisとダイサイズはあまり変わっていません。一方で競合製品のRTX 2070は445mm^2、RTX 2070 SUPERは545mm^2となっており、RX 5700 XTの安さに納得がいきます。
GDDR6メモリはMicron、Samsung、SK Hynixなどがすでに量産を行っていますが、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」にはMicron製の8GbのGDDR6メモリチップが搭載されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」にはSAPPHIREが独自に設計したオリジナル基板が採用されており、VRM電源フェーズ数はリファレンス基板を大きく上回る12(9+3)フェーズです。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラー本体をチェックすると、銅製ベースプレートから5本の8mm径ヒートパイプが伸び、放熱フィンの厚みも3スロットめいっぱいのサイズになっています。
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GPUコアと接する部分には冷却性能に定評のある銅製ベースプレートが採用されています。銅製ベースプレートからはニッケルメッキ処理の施された8mm径の極太ヒートパイプ5本が伸びています。
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VRM電源は平面化された放熱フィンとサーマルパッドを介して接し、ヒートシンク本体で直接冷却するという理想的な構造です。
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ベースプレートから伸びる5本の銅製ヒートパイプによって3スロットを占有する大型GPUクーラー内部いっぱいに展開された極厚なアルミ製放熱フィンの迫力も圧巻です。
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SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの検証機材

外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。
テストベンチ機の構成

ベンチ機1
ベンチ機1-2019
ベンチ機2
ベンチ機2
OS Windows10 Home 64bit

CPU

Intel Core i9 9900K(レビュー
Core/Cache:5.1/4.7GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
Intel Core i7 7700K
レビュー

CPUクーラー

Fractal Design Celsius S36(レビュー
Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー
ASUS ROG RYUO 120
レビュー
M/B ASUS WS Z390 PRO
レビュー
ASUS ROG
MAXIMUS IX FORMULA
レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z Black
F4-4400C19D-16GTZKK
DDR4 8GB*2=16GB (レビュー
4000MHz, CL17-17-17-37-CR2
G.Skill Trident Z
F4-3600C15D-16GTZ
DDR4 8GB*2=16B (レビュー
システム
ストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
レビュー
Samsung 860 PRO 256GB
レビュー
データストレージ
Samsung SSD 860 QVO 4TB (レビュー
電源ユニット
Corsair HX1200i (レビュー
Corsair RM650i
Thermaltake Toughpower
iRGB PLUS 1250W Titanium
レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー
Cooler Master
MASTERCASE MAKER 5t
レビュー
NZXT Aer F 140 3基(レビュー

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ベンチ機のゲームデータストレージには、世界初のQLC NANDメモリ採用2.5インチSATA SSD「Samsung SSD 860 QVO 4TB」を使用しています。「Samsung SSD 860 QVO 4TB」は現行最新かつ主流なTLC型NAND採用のSATA3.0 SSDと同等のアクセススピードを実現しながら、同社の定番モデルである860 EVOの4TBモデルよりも大幅に安価なので、PCゲーム100GB超時代でも容量不足の心配無用なゲームデータストレージとしてオススメのSSDです。
「Samsung SSD 860 QVO 4TB」をレビュー
Samsung SSD 860 QVO 4TB


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPUクーラー側面のRADEONロゴ、基板とバックプレートの隙間のライン、バックプレートのNITRO+ロゴの3か所にはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のスペックについて簡単に確認しておきます。
Radeon RX 5700シリーズの上位モデル「Radeon RX 5700 XT」のスペックは、40 Compute Unitsでシェーダー数がRX 590から1割増えて2560、コアクロックもベース1605MHz、ゲーミング1705MHz、最大1950MHzへと上昇しており、VRAMには速度14Gbpsで容量8GBのGDDR6メモリが採用され、消費電力の指標となるTBP(Typical Board Power)は225Wです。PCIE補助電源としてリファレンスモデルでは8PIN+6PINが要求されます。
AMD Radeon RX 5700シリーズ スペック一覧

RX 5700 XT RX 5700 RX 590
GPUコア Navi Navi Polaris 30
製造プロセス 7nm FinFET 7nm FinFET 12nm FinFET
シェーダー数 2560 2304
2304
ベースクロック 1605 MHz 1465 MHz 1469 MHz
ゲームクロック 1755 MHz 1625 MHz -
ブーストクロック 1905 MHz
1725 MHz 1545 MHz
単精度性能 9.75 TFLOPs
7.95 TFLOPs 7.10 TFLOPs
VRAM 8GB GDDR6 8GB GDDR6 8GB GDDR5
バス幅 256-bit 256-bit 256-bit
メモリクロック 14.0 GHz 14.0 GHz 8.0 GHz
メモリ帯域 448 GB/s 448 GB/s 256 GB/s
補助電源 8PIN+6PIN~ 8PIN+6PIN~ 8PIN*1~
TBP 225 W 180 W 225W
発売日 2019年7月7日 2019年7月7日 2017年6月
希望小売価格 399ドル~
349ドル~
279ドル~

発売直前だったので見落としている人もいるかもしれませんが、希望小売価格が改訂されており「Radeon RX 5700 XT」が399ドルから、「Radeon RX 5700」が349ドルからとなっています。「Radeon RX 5700 XT」の競合モデルRTX 2070 Superが499ドルから、「Radeon RX 5700」の競合モデルRTX 2060 Superが399ドルからなので価格面ではRadeon RX 5700シリーズにアドバンテージがあります。
Radeon RX 5700 XT_New-Price

Radeon RX 5700シリーズの特長などスペック関連についてはこちらの記事で紹介しています。
強気な価格設定の「RX 5700 XT」と「RX 5700」は買いなのか?
AMD Radeon RX 5700 XT Series


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のコアクロックは標準設定であるPerformanceモードにおいてRX 5700 XTのリファレンス仕様よりも高い値へとファクトリーOCが施されており、ベース1770MHz、ゲーミング1905MHz、最大2010MHzへと引き上げられています。
Radeon RX 5700 XTなどAMD製GPUではNVIDIA製GPUと違ってGPU-Zからは電力制限値が確認できませんが、「Radeon RX 5700 XTリファレンス仕様値のTBP(Typical Board Power)である225Wよりも高い値に引き上げられているものと思われます。
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「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は静音動作のQuietモードでも、ベース1670MHz、ゲーミング1815MHz、最大1925MHzと、軽めのファクトリーOCが施されています。
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Radeon設定のWattmanからは前世代同様にコアクロックやメモリクロックに関する設定が可能です。今回入手した「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のコアクロック/コア電圧カーブの最大値は2014MHz/1165mVでした。個体差がある部分なので、低電圧耐性やOC耐性の参考になります。
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「Radeon RX 5700 XT」に搭載されたGDDR6メモリの定格動作クロックは14.0GHzですが、手動オーバークロックでは最大15.2GHzに設定が可能です。メモリ電圧の設定項目はありません。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_WattMan_VRAM
ファン制御カーブの手動設定も可能です。「Radeon RX 5700 XT」にはGPU温度とジャンクション温度の2種類の温度がありファン制御カーブはジャンクション温度を参照します。「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」では標準設定のTBPを基準にしてスライダーによって-50%~+50%の範囲内で電力制限を指定できます。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_WattMan_VRAM



SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTのゲーム性能

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「Radeon RX 5700」、「GeForce RTX 2070 SUPER Founders Edition」、「GeForce RTX 2070 Founders Edition」、「GeForce RTX 2060 SUPER Founders Edition」、「GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition」、「EVGA GeForce GTX 1080 SC2」を使用しています。
Radeon RX 5700 XT_Comparison_2


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク「FireStrike」による比較になります。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_bench_fs

FireStrike Extreme Ultra
Radeon RX 5700 XT
SAPPHIRE NITRO+
27561 13139 6646
Radeon RX 5700
23546 11213 5633
RTX 2070 SUPER FE 25726 12467 6103
RTX 2070 FE
22944 10946 5383
RTX 2060 SUPER FE 22876 10868 5356
GTX 1080 Ti FE
27344 13617 6781
GTX 1080 22049 10602 5311


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkのDirectX12ベンチマーク「TimeSpy」による性能比較となります。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_bench_ts

TimeSpy Async Off
Extreme
Radeon RX 5700 XT
SAPPHIRE NITRO+
9163 8340 4082
Radeon RX 5700
7739 7025 3490
RTX 2070 SUPER FE
10315 9572 4751
RTX 2070 FE
9042 8390 4202
RTX 2060 SUPER FE
8933 8270 4173
GTX 1080 Ti FE 9542
8831 4425
GTX 1080
7505 7151 3410


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードについて、17年中頃から普及しつつあるHTC VIVEやOculus RiftなどVR HMDを使用したVRゲームに関する性能を測定する最新ベンチマーク「VRMark」による性能比較となります。
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Orange Room
Cyan Room
Blue Room
Radeon RX 5700 XT
SAPPHIRE NITRO+
12161 9348 2577
Radeon RX 5700
11730 7804 2155
RTX 2070 SUPER FE
12633 10123 3264
RTX 2070 FE
12557 9146 2844
RTX 2060 SUPER FE
12142 8655 2784
GTX 1080 Ti FE 13084 8409 3028
GTX 1080
11630 6648 2285



続いて2019年最新の実PCゲームを用いたベンチマークになります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHDとWQHDの2種類の解像度で平均FPSを比較しました。

ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Anthem(ウルトラ設定プリセット)、Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)、Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)、CONTROL(最高設定プリセット, DirectX11)、Destiny 2(最高設定プリセット)、The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)、Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)、Gears 5(最高設定プリセット)、Ghost Recon Wildlands(ウルトラ設定から以下を変更、ターフエフェクト:オフ/ゴッドレイ:オン/ロングレンジシャドウ:オン)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX11)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, DirectX12)、Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)、The Witcher 3(個別設定を全て最高設定)以上の15タイトルです。
game_benchmark_201909


Anthem(ウルトラ設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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CONTROL(最高設定プリセット, DirectX11)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Destiny 2(最高設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
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Gears 5(最高設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_gears5

Ghost Recon Wildlands(ウルトラ設定から以下を変更、ターフエフェクト:オフ/ゴッドレイ:オン/ロングレンジシャドウ:オン)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_gr

Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX11)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_me

MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_mhw

Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_sottr

Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_sow

The Witcher 3(個別設定を全て最高設定)に関する「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_game_wit3


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めた6種類のGPUについて実ゲーム性能の比率の平均を出してみたところ、Radeon RX 5700 XTは現行最新の競合GPUであるRTX 2070を10%程度上回り、NVIDIAの前世代最上位GPUであるGTX 1080 Tiに迫る性能です。
一方でNVIDIAがカウンターパンチとしてリリースしてきたRTX 2070 SUPERと比較すると、上で個別タイトルについて確認したようにそれぞれのGPUでゲームによって得手不得手がありますが、「Radeon RX 5700 XT」はあと1歩及びませんでした。RTX 20XX SUPER自体がRX 5700の性能に合わせて繰り出された後だしジャンケン的製品なので仕方ないことですが。
今回の検証ではRX 5700 XTやRTX 2070 SUPERがターゲットとするフルHDやWQHDの解像度においてRTX 2070 SUPERが数%程度上回りましたが、競合製品として十分に通用する性能を発揮していると思います。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_pefsum



SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XTの温度・消費電力・ファンノイズ

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy Stress Testを使用しています。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_TimeSpy Stress Test
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のPerformanceモードでは、テスト終盤におけるGPU温度は最大68度で、ファン回転数は1600~1800RPMで変化しながらも安定しています。ジャンクション温度と違ってGPU温度は定点の温度になっていますが、Radeon RX 5700 XTリファレンスモデルよりも低い値を示し、またファン回転数も低くなっています。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-gpu
GPUに搭載された複数の温度センサーのうち、最大温度を示すジャンクション温度の推移は下のようになりました。Radeon RX 5700シリーズはジャンクション温度をファン制御のソース温度とし、負荷がかかるといったん比較的高速な極大値的速度まで上昇し、徐々に収束していく方式が採用されています。
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はPerformanceモードでは、ファン回転数は1600~1800RPM前後で波打つように変化しています。ジャンクション温度の上限値が90度のリファレンスモデルとは違って、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は上限値が93~94度に設定されているような挙動です。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-junction
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はセミファンレス機能に対応しており、ジャンクション温度60度前後が始動閾値、ジャンクション温度45度が停止閾値でヒステリシスも採用されています。閾値前後でファンの始動・停止がピタッと切り替わっており、セミファンレスの制御回りも良くできています。

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」ではGDDR6メモリやVRM電源回路の温度もモニタリングが可能であり、ストレステスト中の推移は下のようになりました。GDDR6メモリやVRM電源回路もRadeon RX 5700 XTのリファレンスモデルより冷えていることが分かります。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-vram
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-vrmp

また「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を静音性重視のQuietモードで動作させるとストレステスト中のGPU温度やジャンクション温度の推移は次のようになります。
10分が経過した辺りでステップ状にファン回転数が下がるというよくわからない動作がありますが、とはいえリファレンスモデルよりも冷えていることは間違いありません。ファン回転数も最終的に1100RPM程度へ収束しており、ノイズレベルを測定するまでもなく静音性が高いであろうことが分かります。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-gpu_quiet
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_temp-quiet

GPUコアクロックについて、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の仕様値はPerformanceモードではゲームクロック1905MHzとなっていましたが、それを若干上回って負荷テスト中の実動平均は1947MHzでした。またQuietモードではゲームクロック1815MHzですが、負荷テスト中の実動平均は1867MHzを示しています。どちらのモードでもリファレンスモデルより高速であることが分かります。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_clock


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」を含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT review_02469
電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。

ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のファンノイズは、グラフィック性能重視のPerformanceモードでは1700RPMというやや高めなファン回転数の通りノイズレベルも45.4dBと高い数値を示します。とはいえ、ノイズレベルが50dBを軽く上回るリファレンスモデルよりは明らかに静かです。また静音性重視のQuietモードでは、一定時間が経過してファン回転数が落ち着く1100RPMでは38dB台となり静寂と表現できるレベルの静音性です。

SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_noise
【注意】 ファンノイズの比較グラフではレビュー製品と同等のGPUを搭載したグラフィックボードと各GPUのリファレンスモデルを抜粋して掲載しています。AMDが従来通り外排気GPUクーラーであるのに対し、NVIDIAのリファレンスモデルであるFounders Editionが内排気GPUクーラーを採用したため、NVIDIA<AMDという傾向になっていますが、あくまで静音性はGPUの消費電力とGPUクーラーの性能によります。同グラフからAMD製GPUを搭載したグラフィックボードが一般的にNVIDIA製GPUを搭載したグラフィックボードより煩いと考えるのは誤った評価なので注意してください。


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
測定負荷には上で行った温度検証と同様に3DMark TimeSpy ストレステストを使用しています。テスト全体から1秒間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。なお電源ユニットに対する実際の最大瞬間負荷は測定値より50~100W上回る場合があるので、電源ユニットの電源容量選択の参考にする場合は注意してください。
消費電力の測定は電源ユニット「Corsair HX1200i」のCorsair Linkによる電力ログ機能を用いてコンセントからの入力ではなく変換ロスを差し引いたシステムへの出力電力をチェックしています。また電力測定の際は上記の主電源ユニットに加えて、CPUへの電力供給を行うEPS端子へ接続するために別の副電源ユニットを使用しています。
この方法であれば、CPU(後述のiGPUも)に負荷をかけても、CPUによる消費電力の変動はメイン電源ユニットCorsair HX 1200iの測定値には影響しません。しかしながら、測定値にはまだATX24PIN経由で供給されるマザーボードやDDR4メモリの電力が含まれるので、iGPUを使用した時の3DMark TimeSpy ストレステスト中の消費電力と最大電源負荷を同様に測定し、各種グラフィックボード使用時と差分を取る形でグラフィックボード単体の消費電力と最大電源負荷を算出します。
GPU_Powe

「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の標準設定であるPerformanceモードにおける消費電力は248W、最大瞬間負荷は301Wでした。静音性重視のQuietモードでは消費電力は218W、最大瞬間負荷は281Wに下がります。
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」はRX 5700 XTグラフィックボードの中でも有数の非常に高いファクトリーOCが施されたモデルとなっており、特に最大のグラフィック性能を追求するPerformanceモードではRTX 2080やRadeon VIIなどハイエンドGPUクラスの消費電力になります。静音性に優れたQuietモードでもファクトリーOCが施されているのでやはりリファレンスモデルよりも若干高めの消費電力を示しています。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_power
「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」は大幅なファクトリーOCが施されたモデルなので消費電力が高めですが、一般に「Radeon RX 5700 XT」のリファレンスモデルはしっかりとTBP225Wの仕様値を守り、性能の近いRTX 2070 SUPERと同等の消費電力なので、「Radeon RX 5700 XT」はワットパフォーマンス的にもNVIDIAの最新GPUと競合できています。RTX 2070無印版と比較してみると電圧を盛って性能面で若干無理をしてきた感がありますが、ここは逆にNVIDIAのカウンターパンチでマイナス面が相殺されています。

競合RTX 2070 SUPERよりも100ドル安価でコスパに優れる「Radeon RX 5700 XT」を、ワッパ的にも美味しく使えるようにする”低電圧化”については別記事で詳細に解説しています。
2ステップ低電圧化でRX 5700 XTのワッパを大幅改善!
Radeon RX 5700 XT_Low-V



SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT レビューまとめ

最後に「SAPPHIRE NITRO+ RADEON RX 5700 XT 8G GDDR6(型番:SAP-RX5700XTNITROP8GOC/11293-03-40G)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • WQHD/144HzのIPS液晶ゲーミングモニタと組み合わせた高画質/高FPSゲーミングの入門に最適
  • RTX 2070を10%程度上回り、RTX 2070 SUPERに迫るグラフィック性能
  • GPUクーラーやバックプレートに搭載されたアドレッサブルLEDイルミネーションが綺麗
  • 汎用ARGB機器としてマザーボードのライティング制御機能で操作可能
  • 3連ファンの大型GPUクーラーで大幅なファクトリーOCも余裕で御しきる
  • 静音性重視のQuietモードはその名の通り非常に静か
  • 物理スライドスイッチによって動作モード(BIOS)を簡単に切り替え可能
  • 別売りキットでアドレッサブルLED搭載ファンに換装が可能(グラボの保証は継続)
悪いところor注意点
  • 全長300mm超、PCIブラケットより背が高い、3スロット占有と非常に巨大
  • 動画倍速補完機能Fluid Motionはサポートされない

「Radeon RX 5700 XT」は競合NVIDIAのRTX 20XX SUPERシリーズと比較して、グラフィック性能・省電力性能・価格の3点全てにおいて総合的に張り合える製品に仕上がっています。AMDの新製品では第3世代Ryzenが脚光を浴び過ぎていて相対的に新GPUは目立っておらず、管理人自身もその口でしたが、実際に検証してみると「Radeon RX 5700 XT」は非常に高評価なGPUでした。
省電力性能的には下位モデルRadeon RX 5700がNAVI GPUのスイートスポットのようですが、Radeon RX 5700に+50ドルで10%以上高いグラフィック性能が得られ、競合RTX 2070 SUPERとほぼ同等の性能で100ドルも安価な「Radeon RX 5700 XT」はコストパフォーマンスにおいて非常に強いミドルハイクラスGPUだと思います。

「Radeon RX 5700 XT」は、競合製品であるRTX 2070を10%程度上回り、カウンターパンチとしてリリースされたRTX 2070 SUPERに迫るグラフィック性能を実現しており、2019年現在、手ごろな価格で普及しつつあるWQHD/144HzのIPS液晶ゲーミングモニタと組み合わせて高画質・ハイフレームレートなPCゲーミング入門に最適なモデルです。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT_pefsum

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また「Radeon RX 5700 XT」はRTX 2070 SUPERと競合できるワットパフォーマンスを実現しているところも注目ポイントです。前世代最上位Radeon RX Vega 64はGTX 1080 Ti以上の消費電力でもっても競合と位置付けるGTX 1080に対してグラフィック性能で苦戦を強いられ、近年のAMD製GPUはNVIDIA製GPUに比べてワットパフォーマンスに劣るというのが定説でした。しかしながら「Radeon RX 5700 XT」はGTX 1080 Tiを大きく下回る消費電力でGTX 1080 Tiに迫るグラフィック性能を発揮しており、7nmプロセスによって製造された次世代GPU”NAVI”は省電力性能においても優秀です。
RTX 2070 SUPERシリーズはRadeon RX 5700 XTに対するカウンターパンチとしてリリースされましたが、性能を引き上げる反面、消費電力も引き上げてしまったので、逆にRadeon RX 5700 XTの省電力性能の見栄えが良くなり、塩を送った形になっています。

Radeon RX 5700 XT発表当初の管理人の感想は、『シェーダー数やダイサイズといったハードウェアスペック的に考えると、RX 590クラスの価格帯が妥当ではないか、Radeon RX 5700シリーズはそれぞれ100ドルくらい安価にリリースされるものと予想していたので、その点は少し残念だったというのが正直なところです』というもので、端的に”強気な価格”とまとめていました。
しかしながら発売直前で50ドル程度の値下げが発表されたので、「RX 5700 vs RTX 2060 SUPER」と「RX 5700 XT vs RTX 2070 SUPER」という競合製品対決において、価格面ではRadeon RX 5700シリーズにアドバンテージがあります。最初からオリファンモデルが投入されたRTX 2070 SUPERに対して、RX 5700 XTのオリファンモデルは2019年9月から順次発売されたばかりなので、まだオリファンモデルは高止まりしていますが、次第に希望小売価格通りの価格差になっていくのではないかと思います。


「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」の評価については、重厚ながらシンプルな形状のGPUクーラーに派手過ぎず適度に目を引くアドレッサブルLEDイルミネーションが搭載された外見、Radeon RX 5700 XTの限界近い大幅なファクトリーOCの発熱を御す冷却性能、スライドスイッチで簡単に切り替え可能なQuietモードでは優れた静音性を発揮するなど、Radeon RX 5700 XTのオリファンモデルとして隙がなく非常に高い完成度だと思います。
別売りの純正アップグレードキットSAPPHIRE ARGB Fansを使用して冷却ファンを換装すれば、冷却ファンにもアドレッサブルLEDイルミネーションを増設できるので、最近流行りつつあるグラフィックボード垂直配置のPCケースで魅せる自作PCを組むのにも最適な製品です。


以上、「SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT」のレビューでした。
SAPPHIRE NITRO+ Radeon RX 5700 XT





・Radeon RX 5700 XT 販売ページ:   
  <Amazon><PCショップアーク><パソコン工房
  <TSUKUMO><ドスパラ><PCワンズ><ソフマップ







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