化石発見」、という記事が載っていました。
(その1は→ こちら、その2は→ こちら をご覧下さい)
・台湾沖の海底で新たな原人の化石が見つかったと、国立科学
博物館などの国際チームが27日付の英科学誌ネイチャー・
コミュニケーションズ(電子版)に発表したそうです。
下顎の化石(レプリカ)を手にする海部陽介研究グループ長

・北京原人等アジアの他の原人とは異なる特徴を持つ「第4の原人」
と考えられ、古代の人類が各地で多様に進化していたことを示す
発見として注目されるそうです。
・発見されたのは下顎の骨の右半分の化石で、時期は不明だが、
台湾本島と澎湖諸島の間の海域で底引き網に引っかかり、
地元収集家が保管していたそうです。
・この海域では、台湾が大陸と陸続きだった頃に生息していたゾウ
などの化石が大量に見つかっているそうです。
・2009年に高井正成・京都大霊長類研究所教授が人類の化石と
確認した。化石に含まれるフッ素等の分析から、アジア東南部に
20万年前以降に現れるハイエナの一種と同時代と推定。陸続き
だった時期を考慮すると、19万年前より新しい可能性が高いそうです。
・今回見つかった顎の骨の幅は、75万〜40万年前の北京原人の
化石の平均よりも4㍉以上厚く、親知らずの一つ手前の第2大臼歯も
一回り大きかった。80万年前のジャワ原人よりも大きいそうです。
中央が台湾沖で発見された原人の下顎の化石。より古い年代の
ジャワ原人(左)や北京原人(右)と比べて、顎の骨が太く頑丈である
ことが分かる(北京原人の写真は比較のために左右反転させている)

・進化に伴って歯や顎は小さくなるため、ジャワ原人、北京原人の
子孫ではない、と結論づけたそうです。
・アジアではこれ迄、①ジャワ原人(120万〜5万年前)、②北京原人
(75万〜40万年前)、③2003年にインドネシアで見付かった小型の
フロレス原人(100万〜数万年前)−−の、三つの原人グループが
知られているそうです。
(③フロレス原人は→ 2013年4月20日のブログ で取り上げました)

・海部陽介・国立科学博物館人類史研究グループ長は、「台湾での
原人発見は予想もしていなかった。今後アジアの人類の化石の
空白地帯を埋めていくことで、人類の過去がもっと詳しく分かって
いくだろう」、と話しているそうです。
◇人類の進化、多様性示唆
・これ迄アジア地域では、保存状態のいい原人や旧人の化石は
インドネシアと中国大陸の一部でしか見つかっていなかった。
今回の発見は、アジアでの人類の進化の多様性を示唆する成果と
言えるそうです。
・ジャワ原人、北京原人は、何れも、「ホモ・エレクトス」、という種で、
別の地域で進化した集団だと考えられている。今回の化石は、
顎や歯の特徴が大きく異なる。研究チームは、新たな原人の起源に
ついて、アジアに古くからいた原始的な集団の子孫▽アフリカから
移動してきた新しい集団−−等が考えられると説明しているそうです。
・同日の日経にも本件の記事があり、「原人」についての解説が
載っていました。(→ こちら をご覧下さい)
・同日の朝日にも本件の記事がありました。(→ こちら をご覧下さい)
この中から、次の3つの画像のみアップします。
・YouTube動画を3つ、、朝日は→ こちら、NHKは→ こちら、
ANNは→ こちら でご覧下さい。
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