2023年03月11日

2011年(平成23年)3月11日14時46分18.1秒

12年目の『311』に寄せて


311が来ると、必ず来るメールがある。
その人から今年のメールはこうだった。
「くまさん。今も根っこでつながっていますよね。強く根っこはらなきゃね」
その人は、被災者のひとりで震災後も耐えて耐えて福島に残ったひと。
今は故郷を離れて、幸せな暮らしの中にいるんだと信じている。
でも、その人は今も忘れてはいない。
あの日のこと。
そして、大切な故郷のこと。

長野に招待キャンプに来ている、福島の被爆地域の子どもたちが言っていたという。
「わたしたち、ちゃんと子供産めるのかなあ」と。

行き場所を失ったまま、今も増え続ける核のごみ。
未だ取り出せていない福島原発の燃料デブリ。
あの日の責任を誰もとってはいない。

あの日は、今も終わったわけではない。


ずっと眠らせてきた写真がある。2011年東日本大震災の福島。
震災から半年後から、縁があって2015年まで毎年撮影に出ていた。はじめの頃はフィルム撮影。途中からデジタルで撮っている。3月11日がやってくるたびに、胸が熱くなる。一緒に涙を流しただただ話を聴いていた。聴きっぱなしの言葉。撮りっぱなしの無責任な撮影にだ。原発再稼働が叫ばれる昨今、わずか12年でボクらはあの映画の一シーンのようなとんでもないできごとを遠い昔に追いやってしまおうとしている気がしてならない。

今、ボクにできることはなんなのか?

『愛の反対は無関心』

こうして再び関心を寄せることが愛ならば、未来を生きる子供たちと、この地球(ほし)に向けて、せめて、現地で見たこと、聴いたこと、これまでのつながりで感じてきたことを一編のブログに書き記そうと思うのです。それも、一編の詩で。つたない詩ですがシェアしていただけたら嬉しいです。



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<写真>誰ひとりとして犠牲者の出なかった請戸小学校2015年撮影。
    時計はあのとき津波が押し寄せた時間でなまなましく止まっていた。 
    今では学習施設として展示公開されているという。

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“ 気がつけば もう3月11日
「今日は なんか いいこと あるかな」“


いつものように 朝がきて
いつものように 陽が暮れて 
いつものように 月はのぼり
いつもの食卓 いつもの会話
いつもの枕 いつもの寝息

いつものように さくらが咲きはじめ
いつものように 波はしずか
いつものように かもめが鳴く
いつものように 星々がめぐる
いつもの風  いつもの香り
いつものくしゃみ いつもの春

いつものように いってきます
いつものように いってらっしゃい
いつものように ドアを出て
いつものように 歩き出す
いつもの靴 いつもの道
いつもの犬 いつもの町

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忘れないで 「今日]
それは あの日死んだ だれかが
瓦礫の下で 求めた「明日」だということ

言い忘れたことは ないですか
やり残したことは ないですか
ありがとう ごめんね
逢えてよかった 愛してる
手をつなごう 抱きしめあおう



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気がつけば 卒業式間近
気がつけば 転勤間近
気がつけば 結婚式間近
気がつけば 退院間近
それぞれの想い それぞれの春
間近マジですか なんて それぞれの日常

気がつけば ビルの屋上 
気がつけば 丘の上
気がつけば 見知らぬ人の車中
気がつけば 誰かの腕の中
海の中 泥の中 炎の中 がれきの下 
神様の腕の中 夢だと願う瞬間の中

気がつけば 生きている
気がつけば 死んでいる
でも気がつけば 大切なひとがいない 
気がつけば 大切なものが何もない
すべてが 息もできない胸の中
すべてが 整理のつかない頭の中


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忘れないで 「今日」
それは 昨日死んだ だれかが
海に漂い 求めた「明日」だということ

言い忘れたことは ないですか
やり残したことは ないですか
ありがとう ごめんね
逢えてよかった 愛してる
手をつなごう 抱きしめあおう


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昨日までの宝物が 瓦礫の山
昨日までの大好きが 憎しみの海
昨日までみていた未来が 絶望の空  
昨日までのあたりまえが ただ愛おしい
今日の約束 明日の約束 神様との約束
すればよかった 生きて逢うことの約束

今あなたに伝えたいのは ありがとう
今あなたに伝えたいのは ごめんね
今あなたに伝えたいのは 出会えてよかった
今あなたに伝えたいのは 愛してる
伝えて鳥 伝えて花
伝えて風 伝えて海


帰る家が なくなった人 
帰る人が いなくなった家
帰ることが できなくなった家 
帰ることが できなくなった人
嘘みたいに 波は静か 
嘘みたいに 空は澄んでいる

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忘れないで 「今日」
それは あの日死んだ だれかが
炎の中で 求めた「明日」だということ

言い忘れたことは ないですか
やり残したことは ないですか
ありがとう ごめんね
逢えてよかった 愛してる
手をつなごう 抱きしめあおう

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揺れているのは 私です
震えているのは 私です
壊れたものは 私です
止まっているのは 私です
私の中に 神様はいますか
神様の中に 私はいますか

浮かんでいるのは なんですか
汚れなかったのは なんですか
ほしいものは なんですか
願っているは なんですか
消しゴム えんぴつ 想い出 いのち
与えられること そして 与えること   

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それでも やっぱりあの海が好き
それでも やっぱりあの空が好き
それでも やっぱりあの町が好き
それでも やっぱりこの地球が好き
だから種を蒔く 船を出す 歩き出す   
だからパンを焼く 歌唄う 木を植える 

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忘れないで 「今日」
それは あの日死んだ だれかが
原子炉の中で求めた「明日」だということ

言い忘れたことは ないですか
やり残したことは ないですか
ありがとう ごめんね
逢えてよかった 愛してる
手をつなごう 抱きしめあおう

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忘れないで 「希望」
それは あの日襲った 出来事が
奪うことができなかった たったひとつの真実

言い忘れたことは ないですか
やり残したことは ないですか
ありがとう ごめんね
逢えてよかった 愛してる
手をつなごう 抱きしめあおう

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忘れないで 「希望」
それは あの日襲った出来事が
奪うことができなかった たったひとつの真実なんだ

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“ ふと、気がつけば12年の月日が流れていた
  本当に大切なことはなんですか

 「今日は だれを 笑顔に できるかな」 “

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<311>
2011年(平成23年)3月11日14時46分18.1秒 東日本大地震「東北地方太平洋沖地震」発生
12都道府県で2万2318名の死者・行方不明者が発生

翌日3月12日午後3時36分水素爆発
日本福島県双葉郡大熊町・双葉町 福島第一原発1号 続いて、2号機3号機






福島のメヒカリうまいっぺよ。
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Posted by wonder_egg at 14:46Comments(0)

2023年03月01日

春くまくん

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<写真>安曇野の春。「水色の時」公園の道祖神と常念岳









 くまくんの 目ざましどけい








とんびの 目ざまし ピーヒョロロ

ねむたい目をこすりながら くまくん

ピーヒョロ止めるの どこだっけ どこだっけ


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風の 目ざまし ビュービュービュー

大きなあくびしながら くまくん

ビュービュー止めるの どこだっけ どこだっけ




もみの木の 目ざまし ギーシギーシ

首をゆっくりまわしながら くまくん

ギシギシ止めるの どこだっけ どこだっけ




小川の 目ざまし サーラサーラ

お耳をぴくぴくしながら くまくん

サラサラ止めるの どこだっけ どこだっけ


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野花の 目ざまし いいにおい

お鼻をくんくんしながら くまくん

なんだかいいにおい なんだっけ なんだっけ



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おなかの 目ざまし グーグーグー

へこんだおなかをおさえながら くまくん

グーグーしてるの なんだっけ なんだっけ



おひさまの 目ざまし ポッカポカ

りょうてをあげながら くまくん

ポカポカあったか なんだっけ なんだっけ




こもれびの 目ざまし キラキラきらり

りょうあしをのばしながら くまくん

キラキラまぶしい なんだっけ なんだっけ



むねのおくで 目ざまし ザワザワザーワ

のっそりノビをしながら くまくん 気がついた

春だ 春だ 春だ 春がきたんだね



ランラン ルンルン ランラン ルンルン

ランラン ルンルン ランラン ルンルン





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・・・・・・ ニンゲンのくまくん・・・・・・・・・・


春だというのに、くまくん。
冬眠から明けて、すっかり低下した体力を取り戻そうと、
一番はじめにやったのは、なんと
冬支度。

あっちこっちそっちで鳴り響く
ザワザワ止めて、ワクワクしたいのに。
どうしてだろう、どうしてだろう。

確定申告もやらなきゃ、タイヤの履き替えもしなきゃ、
営業再開の準備もしなきゃ、枯れて倒れそうな松の木の処理もしなきゃ、
しなきゃ、しなきゃで、きゃっ、きゃっ、きゃっ・・・・。

ああ、ニンゲン以前に戻って
野生の気持ちで
楽しみたいな。
この春を。

それにしても、この詩、好きだな。
誰か曲をつけてくれたらいいなっ・・・。
子供たちと「春くま体操」したら楽しいだろうなぁ・・・。



<写真>この冬は薪不足で反省。惜しげもなく薪をめぐんでくださったNさんAさんに感謝。

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Posted by wonder_egg at 19:26Comments(2)

2023年02月24日

アー ユー スタンバイ OK?

 「今年の川下りの営業はいつからですか?」
 ぼちぼちと問い合わせが入り始めると、急にアドレナリンが体をめぐる。
 川の水は、まだお山の上に旅にでたきり。ほっ。
 せせらぐ水音が還ってくるには、あともう少し時間が必要なのです。
 自然とは、たやすく数値や数字では測れない、
 カレンダーでは決められないそれぞれのタイミングを秘めているのです。
 春が近づき、辺りが急にざわめく。
 「アー ユー スタンバイ OK?」
 「NO!」

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二月の雨 






まだ二月というのに
雪が雨に変わった
そのとき

木は根っこで おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
ちゃんと そのときがくれば 花を咲かせられるさ

北の空を見上げて ハクチョウは おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
きっと そのときがくれば うまく羽ばたいていけるさ 

カエルは おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
きっと そのときがくれば おもだすさ あのうたを

さかなは 川の底でおもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
そのときがきても そうは たやすく流されやしないさ

雪だるまは おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
そのときがきても すがたを変えて 旅をするだけのことさ 



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オリオン座は おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
そのときがきても ちょっとひとまわりして戻ってこれるさ

部屋の片隅でコートは おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
そのときがきても 季節がめぐれば きっとまた出番がくるさ

白いモフモフの毛皮をまとった 犬は おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
そのときがきても ぼくんち 大きな木陰ができるもの

その犬をなでながら アイスクリーム売りの男は おもった
だいじょうぶ だいじょうぶ
スベテガウマクイクように できているんだもの

春を知らせる雨が
冬を終わらせる風が 世界に向かってたずねた
「もう いいかーい」

冬は その手で包み込んでいる世界のすべてを
すみずみまで見渡し 耳を澄ませてこたえた
「まーだ だよ」

ねぼけた こぐまをだきしめて 母ぐまがつぶやいた
だいじょうぶ だいじょうぶ
ぼうや あわてないで。もうすこし ぐっすりおやすみなさい





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Posted by wonder_egg at 09:49Comments(0)

2023年01月28日

目立たない木の しぶとい葉っぱ (父の一周忌に寄せて)


誰にでも哀しい別れのときがやってくる。
それは、避けては通れない人生の道なのですね。

父が旅立って一年が過ぎた。まだまだこころの整理がつかないまま季節は流れてゆく。
もうすぐ、柏餅の時期がやってくる。

芽吹きを前に、ひとかけらの詩を編み、こころ新たに春を迎えたいなぁと想う。


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              かしわ  〜祈りの木〜

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「お前たちは まだそこにいるのか」

木枯らしが舌打ちをするように ため息風を吹かせた

桜の葉ももみじの葉も クヌギもブナの葉も

ありとあらゆる木々の葉が 枝を離れたというのに

こいつだけは どうにも往生際が悪い



「しぶとい葉っぱめ、もうひと吹きしてくれるわ」 

木枯らしは冷たい空気をお腹いっぱいに吸い込むと いっそう強く息は吹きかけた

あたりの木のわずかな残り葉たちが

まるで羽ばたきを覚えたばかりの小鳥たちのように

不器用に うれしそうに

あこがれた空へと舞い上がり 新たな旅を始める




すっかりまるはだかになってしまった木々たち

恥ずかしむ間もなく

ぶるっ、と 身をすくませて 根っこで冬を迎える覚悟を決める

その同じ風に 激しく揺らされながら

枝にしがみついて離れない しぶとい葉っぱたちを宿す一本の木



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春がきても 花を咲かせるわけでもなく 

夏がきても とりたてて虫たちに提供できる樹液があるわけでもない

秋がきても その葉は美しく色づくわけでもなく

冬がきても 暖をとるに好都合な薪になるわけでもない

一年中誰に気にかけてもらうこともなく

ただそこに突っ立っているだけのような とりとめもなく目立たぬ木

その目立たぬ木の しぶとい葉っぱたち




最後の力をふりしぼって 嵐の言葉を吹かせる木枯らし 

「いったいそのみずぼらしい姿で いつまでそこにいるのだぁ」

「せっかくお前たちに 鳥のような自由をくれてやろうというのに なぜだぁ」

しぶとい葉っぱたちは なおもしっかりと枝にしがみついた

吹きすさぶ嵐の前で 力つきて枝を離れた何枚かの葉っぱたち

悔しそうに 名残おしそうに 風に舞う



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天は雪を運び 長く厳しい冬が訪れた

辺りのまるはだかの木々たちは しばし地中深くで眠りにつく

目立たない木だけが ずっとそこにとどまり 眠らずに美しい星夜を眺めている

地上の誰よりも 数々の流れゆく星々を見つめ 

なにを願い 祈っているのだろう



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目立たない木のしぶとい葉っぱたち

その一葉一葉に雪の重みがかかると それらは肩を寄せあう

しぶとい葉っぱは 目立たない木の 丈夫で暖かな立派なコートへと変わる

そうやって冬の寒さから懸命に守っているものは なんなのだろう



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やがて雪がとけ

小川にせせらぎが戻り 小鳥がさえずると 

木枯らしは 春風になって戻ってきた

「お前たち。まだ そんなところにいたのか」

春風が ひと風かるく吹かせると 

昨日までのしぶとい葉っぱたちが 安心したかのようにそっと枝を離れた


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ようやく むき出しになった枝をよく見つめたとき 風もボクも知った

みすぼらしい姿をさらけ出し しぶとく枝にしがみつきながら

流れ星に願っていたであろう 祈りのことを

守っていたであろう 大切なもののことを


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あの日 ぼろぼろになりながらも 生きることをあきらめなかった父

曾孫が生まれてから ひと月後に旅立った父

「みんな なかよくやれよ」と、ようやく枯れ落ち 自由になった父


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それは

そこにある目立たない一本の木の 一葉の落葉に過ぎない

でも、それは桜にもなく もみじにもない

美しい いのちのリレー

大切な何かを内包した『祈りの木』の 美しい落葉だった




生まれたばかりの あおあおとした葉っぱの赤ちゃん(新芽)を前に

ボクは 枯れ落ちた一枚のかしわの葉を愛おしく手にとり 

すっかり黙ったままの風の小路を ゆっくりと歩きだした





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<一周忌のエピソード>

あのとき、姪っ子のお腹の中にいた「いのち」が、一年でこんなに大きくなった。そうして、法事の折にボクら大人に混じって小さなその手で合掌してくれた。それは、実はお供え物のお饅頭をねだる「ちょうだい」の仕草。読経の最中に、みんなが笑いをこらえた。
この子にはきっと大人もみんなお饅頭がほしくて手を合わせて「ちょうだい」しているんだ、と思ったのでしょうね。まったく和やかな法事。お空のじいちゃんも、ばあちゃんもたいそう喜んだことでしょうに。



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読経のときに必死に笑いをこらえている姪っ子の子。マスクがあってよかったけれど、その姿がまたおかしくてついボクは施主という立場ににも関わらず、不謹慎にシャッターを切ってしまった。(笑)
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<かしわ餅>
3月から5月が、かしわもちの(柏餅)の季節です。一般的には、端午の節句の折に用いられるお菓子。その意味は、かしわの葉っぱには『葉守り』の神様が宿ると昔から言い伝えられ、子孫繁栄と子供の健康長寿、ご先祖様への感謝と祈りを込めてお供え食すのだそうです。あまりにも地味な落葉樹ですが、この深い意味をもった一本の木。是非、この季節に気に留めてみてほしいです。




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Posted by wonder_egg at 21:15Comments(2)

2023年01月23日

「これは、ねこです」<Vol.2> 〜旅をする力〜

<Vol.1>で『疑う力、自分を信じる力』が必要な時代が来たと書きました。
これは、その続きです。随分と話が脱線しますがお許しを。

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<写真>中国人民新聞より。現在の西湖。このお話の舟はもうひとまわり小さい


「これは、3000円です」

「そっちのは、高いよ。こっちの舟賃は1000円です」

「ばかいっちゃいけね。こちとらの舟は500円だい」


湖面に4,50もの手漕ぎの木船がずらりと浮かび、どの舟にも「湖流麗。湖一周」と看板が挙げられている。どれも、せいぜい6人も乗れば満席となる小さな古びた舟ばかり。個人経営の船頭たちが威勢よく客引きをしてくる。誰もが同じような欲深い目をギラギラさせて、行きかう旅人に声をかけてくる。とにかく舟の発着場の隅から隅まで歩いてみることにした。
3000円から300円まで、とんでもなく価格が違う。いったいどうなっているのか。



これを読んでいるあなたなら、

そのとき、どの舟をえらびますか?



あの日のボクはまだ19歳。初めての異国の旅。疑うことを知らず、自分を信じる力よりも他人を信じる素直さの方が優位な、心底初心な学生であり、あまりにも愚かな旅人だった。


船着き場の一番隅っこまで行くと「湖流麗。湖一周100円」という看板を掲げている舟が浮かんでいた。あまりの価格にボクは、相手ではなく自分の目の方を疑った。
退屈そうに舟の上で煙草をくゆらせている中年の男に、ボクはなんの迷いもなく声をかけた。
「本当に100円で、湖一周できるの?」
 男は、吸いかけの煙草を湖面に投げ入れると、こっちに向き直った。
「まあな」
 ボクは一瞬返事に戸惑っていた。すると、そこへ地元のカップルがやってきた。船頭と一言二言(現地の言葉で)言葉を交わすとふたりはそそくさと舟に乗り込んだ。
 地元の連中も乗るんだから、これなら大丈夫だろう。ボクは大きなバックパックを湖面の船頭に渡すと舟に飛び乗った。


さあ、この後どうなったと思います?



船頭は立ち上がると、櫓を器用に操り、舟は湖面に滑り出した。
湖面からの風が心地よく頬に当たる。少し遠くに有名な湖上古宮が見える。
あそこまで行ければ、一周はなくとも100円は安いなあ。

そう思ったときだった。
船頭が漕ぐ手を止めたかと思うと、すっかり櫓を舟上に引き上げた。
そのうちに舟の上で肩肘をついて寝そべり、煙草をふかし始めた。
岸からは、まだ10メートルも離れていない。時間にしたら5分も漕いでいないのだ。
まあ、しばしの一休みだろう。異国のことだ、仕方あるまい。
ボクは、大らかに湖面を眺めていた。
カップルは、ボクの後ろで何やらいちゃいちゃとし始めている。

10分、30分と時が経っても船頭は一向に動く気配がない。
カップルの男が舟から立小便を始める。風に乗り男の小便がボクの頬に当たる。
船頭は湖上に煙草を投げ捨てては、また煙草をくゆらせる。
ボクには少しも湖流麗どころではない。

「いったい、どうなっているんだ!早く舟をだしてくれ」

しびれを切らせて、ボクは船頭に文句を言ったけれど、船頭は聞こえないふりを決めている。
あきれ果てたボクは、船頭の櫓を握って言った。
「そんなら自分で漕いで、岸に戻るぞ」と。

船頭はむくっと起き上がると、ボクの手を櫓から払いのけると冷血な表情で言い放った。


「おい。それに触るな! 

お前さん。岸に戻りたけりゃ500円よこしな


ボクは耳を疑った。
「なんだって。湖一周100円って書いてあるじゃないか」

船頭は、薄ら笑いを浮かべながら、ぺっ、と湖面に痰を吐いた。

「お前さん。

湖一周したかったら、あと3000円よこしな」


カップルは、ボクのやり取りなど気にせず、舟上はまるで湖上の個室カフェになっていた。

通り過ぎてゆく何漕もの舟を横目に、ボクはそのとき初めて「してやられた!」と身をもって自分の愚かさを知った。そして、自分を信じる力と同時に、疑ってみる力、想像力豊かに旅をする力がなければ旅を続けることができないのだ、ということを知ったのだ。


「こんちくしょう!この詐欺野郎!

 あんたに、100円以外1円でも余計に払うものか・・・」



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<写真>ANA提供の現在の西湖イメージ

*これは、中国の西湖(あの日、煙草の吸殻と痰と小便で汚れた観光地が、現在は世界遺産になっているというから驚きだ)でのノンフィクションです。 
*ただし、お金は円ではなく、実際には元。料金設定など架空です。



これに懲りず、この後も「疑う力」の未熟さ、「自分を信じる力」の弱さゆえにボクは失態をしでかしている。例を挙げたら切りがない・・・(笑)



「これは、ねこです」<vol.3>に続く。







   
Posted by wonder_egg at 18:46Comments(2)

こころのコーラック

「私たちはここまで速く歩きすぎてしまい、

心を置き去りに来てしまった。

心がこの場所に追いつくまでまで、

しばらくここで待っているのです」


(星野道夫 『旅をする木』)

ある日、星野さんが出遭ったシェルパの言葉だという。




ボクの大好きな星野道夫さんのエッセーの一節。

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(先週、上京して久しぶりに彼の写真展に足を運んだばかり)

忘れていた言葉。
胸に落ちた。

その言葉を添えて、このタイミングでメールしてくれた友がいることをとても幸せに想う。

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(安曇野から車で30分ほど行った、大岡村からの北アルプス)

一週間後に控えた父の命日。危篤の途上でもたくさんの宿題とメッセージを運んでくれた父。大切な人からの目には見えない贈り事にも関わらず、自分の胸の中だけにしまったまま。それから、昨年夏、川で出逢った人々の様々な人間模様。心に刺さる日々のできごと・・・。
何もかもが十分に消化(表現)できていないままに、年を越し今日を迎えている。



スマホやPC、机の上に返信すべきメールや手紙が溜まると、どことなく心が重くなるのはボクだけだろうか。




人は誰もが日々、知らず知らず心(脳)でなにかを受信し続けて生きている。
これらの受信物を、一晩で積もった部屋のほこりを、まるで朝の掃除の折にさっさと何もなかったかのように掃き出せてしまえたなら随分と楽だろうと想う。


 この世には、掃き出し上手と、そうでない人がいる。
 少々汚い表現だけれど、からだの面でいえば、
 便秘体質の人と、そうでない人とがいるということに似ている。


ボクは、どちらも後者。
肉体的な問題はない。けれど、こころは十分に(何かしら目に見える形=表現として)出し切れて
いない日々が続いている。特に今年は、ごみ屋敷のように(こころが)散らかり、大切なもの、ことが何処かに埋もれたきりになっている。人にはきっと誰もが、こころの部屋をときには大掃除してあげなきゃならない、とボクは想う。


 そんな折、

「わたしが、(こころの)コーラックになりましょう」

*コーラック:ピンクの小粒で有名な便秘解消薬



 という前置きで、星野道夫さんの言葉を添えて、友人がくれた一通のメール。
 たった一粒の効用、一粒の言葉の効果は思いのほか大きい。

 そっか、ボクはカラダと時間だけがここまで歩いてきてしまって、
 大事なものが追いついてきていないんだ。

 こころ、が。

 と、気がつかせてもらった。


いくら(トイレに)座ってみたところで、焦って何かのカタチを生み出そうとしても
ウマクイクものではないんだ、と。
こころとカラダと、時間。
そのすべてが一緒になって、ゆっくりゆっくりカタツムリの速度で歩いてゆくときなのですね。





相変わらずなかなか更新されない、このブログを
それでもポツリポツリと訪ねてくださる方々に感謝します。

さてさて、
少しづつ少しづつ効いてきた心のコーラックのおかげで
ようやくようやくこの場所に
 ” 追いついてきた、あのときの心 ”のことから
1ミリづつ書き出すことにしましょう。

ボクもまた、誰かの ” (こころの)ピンクの小粒 ” になれるように・・・・。



 





  
Posted by wonder_egg at 14:53Comments(3)

2023年01月21日

「これは、ねこです」 <Vol.1>

「これは、ねこです」

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「これは、なんていう犬なんですか?」

「さわってもいいですか?」



公園の遊具で楽しげに遊んでいる子供たち。見たこともない白いおっきなもふもふふわふわの物体(ジュリアン)を見つけると、遊具を離れて駆け寄ってきた。

近頃、特別ますます他者承認欲求が強い傾向にあるジュリアン。
いつものようにうれしげに子どもたちにすり寄っていく。

でも、子どもたちは、一瞬、間を空ける。
こんなに大きな生き物に噛みつかれたらひとたまりもない。
そんな心理が無意識に働くからなのでだろう。
子どもたちはリードを手にしているボクの許可をいい子に待っている。




「大丈夫だよ。触っても。

 でも、これは、ねこだよ。
 
おっきな ねこちゃんでしょ?!」




最近、よく子どもたちにこうやっていたずらに問いかける。
実はいたずらなんかじゃなくて、大まじめに、問いかけている。
すると子どもたちは笑うのではなく、目の前のこのおとなの人を疑いの目で見上げる。
おじさん、少し頭がいかれているんじゃない?
それから、きまって自信ありげに言うのだ。



「えっ? これは、ねこじゃないよ。犬だよ!!」

「なに言ってるの?! 

 ねこ だよ。

 さわってごらんよ。おとなしい ねこ だから」



ますます子どもたちは不思議そうにボクの顔をみる。
遠巻きにジュリアンの全身をくまなく見つめて、子どもたちは、ほほえんで応える。


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「どうみたって、これ犬でしょ?!」と。

 すかさず、ボクは問いかける。大まじめに。

「どうして、これが犬なの? 

 どうみたって、どこからみたって ねこ でしょ」


 

たいがい、ここで沈黙が起きる。子だもたちの思考回路が動き始めたのだ。それから楽しい問答がはじまる。
 



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「だって、こんな大きな猫はいないもん」
「トラ、知ってる。あれも猫だよ」

「だって、しっぽが長いもん」
「しっぽ長い猫、いっぱいいるよ」

「だって、毛が長いもん」
「毛の長い猫、世界中にいっぱいいるよ」

「だって、ヒゲが長いもん」
「猫は、たいがいヒゲが長いよ」

「だって、ワンって鳴くもん」
「鳴いてないでしょ。鳴いたらニャーって、いうかもしれないよ」


 言い尽くされた「だって」。
 どこにも目の前の白い大きなモフモフの物体が犬と言える根拠がみつからなくて、
 また押し黙る子供たち。

 ずっと黙って様子をうかがっていたオレンジ帽子の女の子の目がきらっと輝いた。

「そうだ。ねこ、って言う名前の犬だ」

 このひらめき顔が、なんとも言えず美しい。

「うーん、すごい考えだね。でも、残念。名前はジュリアンっていうんだよ」


そのうちにそんなことはもうどうでもよくなっていく子供たち。犬のような猫、猫のような犬。もふもふふわふわ。かわいい。噛みつかない。安全、安心な物体。おじさんも、まあ安全そうな人。いつしか和やかにジュリアンとのひとときを過ごす。そのときの子どもたちの、子どもらしいなんとも言えない姿がボクは大好きだ。ただただ目の前のいのちを愛おしむ表情。世界中の子どもたちがこんな表情を浮かべて生きていってほしいと思う。

DSC_8190





























だのに、なぜ。ボクは子供たちに、こんなにまどろっこしい、いじわるな問いかけをようになったのか。それには、実はボクなりきの深い思惑があるのだった。




・・・・・・・・ある日曜日の夕暮れ時・・・・・・・・


ボクは郊外のショッピングセンターに買い物に出た。ジュリアンはいつものように車の後部座席でお留守番。思いのほか買い物に手間取ったボクは、大急ぎでジュリアンのもとに戻って、彼を車から降ろして駐車場周辺でお散歩をはじめた。

その時だ。ショッピングセンターの出入り口から、見たところ小学校2,3年生の子どもたちと付き添いのお母さんたちがぞろぞろと10人ほど現れて、ジュリアンの元に駆け寄ってた。
どの子もおそろいのカバンを手にしている。ボクはとっさに尋ねた。


「えー。みんな今、何してきたの?」
 いかにもサッカー少年という感じの、一番元気よさげな男の子が得意げに応えた。


「ぼくたちは今、勉強してきたんだ。あそこで」
 指さす方を見上げると、ショッピングセンターの2階の一室の窓に 
” 子供の個性を伸ばす!〇〇〇教室 ” と書かれた看板がボクの目に飛び込んできた。


「お休みの日も、(まだ小学校に入ったばかりなのに)みんな勉強するの?」
「そうでーす」
「楽しい?」
「楽しいでーす」
「どんな勉強してるの?」
 そんな問いかけをすると、あっちこっちからボクに向かって質問が飛び交ってきた。
 それも、気持ちが悪くなるくらい、みんな得意げな口調で。


「おじさん、英語でライオンのことは、なんていうでしょう?」
「ライオン」
「残念でした。リオン」
 確かに実にきれない発音です。

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<写真>これは、レオンベルガーという犬種に囲まれたジュリアン。レオンベルガーはドイツのレオンベルぐ市のシンボル(ライオン)に似た犬をつくろうというわけで改良された、ライオンのような犬。

「じゃあ、シーオッターって、どんな動物でしょう?」
「おっとせい」
「残念でした。ラッコでーす」


 そんな調子で、ボクは知識の質問攻めにあったのでした。
 中でも一番驚いたのが、この質問。

「おじさん、大化の改新は何年のできごとでしょう?」
 まだ保育園から出たばかりのような子どもの口から、” 大化の改新 ” なんていう言葉が飛び出
 しときには、驚かないわけがありません。


「うーん。いつだっけ。中学のときに、さんざん覚えたのに」

「えー、おじさん。そんなことも知らないの?! だいじょうぶ?」


 あっちの子そっちの子からしてやられっぱなしのボクは、ふっ、と心配になったのです。自分の頭の悪さ以上に、この子たちが、この子たちの生きてゆく未来のことが心配になったのです。
「おじさん、だいじょうぶ?」
 その言葉は同時に、
「お前さんたち、だいじょうぶか?」でもあったのです。



想像力は翼。知識は頭。

たくさんの知識をもったら、

羽ばたく翼の方もおっきくしないと飛べない鳥になってしまうもの。




純粋無垢な子どもたちに ”疑う力を身につけなさい” なんて言いたくはない。
だけど、想像する力をもってほしいな、っと思うのだ。
ますますネット化する(顔の見えない)社会の流れ。当たり前だった対面重視の時代の大きな変化のときを迎えていると感じるから、つくづく思うのです。

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これからの時代を生き抜くには、想像力が不可欠なのだ、と。


なぜなら想像力の働かない大人や子供を食い物にした、たくさんのビジネス・トラップ(詐欺すれすれの商売や政治の罠)が至る所に仕掛けられているからです。



先日、危うくひっかりかけた、アマゾンそっくりの、偽アマゾン。
メールを開いたとたんに鳴り響くサイレン。「サイレンを止めるためには、こちらにお電話を」などという詐欺サイト。
「銀行のリボ払い」もしかり。手軽においしい話に見せかけての超高金利・・・。
事細かに例を挙げたら切りがない。
ひと昔前なら、「おめでとうございます。あなたは1万人の中から選ばれました」の電話とか、
「この色鉛筆を削ってください。もしも金色の色鉛筆なら10万人中の大当たりです」などという手紙とかのアナログな罠だったりしたものが、今はほんの一瞬、それも指先一本の動きで人生が大きく悪転してしまうような罠が多いのです。巧妙で、考える間を与えず、ニンゲンの心理をついた悪質な罠だらけなのです。

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<画像提供>cいらすとや (素晴らしい表現!!ですね)




『疑う力、自分を信じる力』を

バランスよく養わなければ、

財産も時間も、

やもすれば、いのちすらも

奪われてしまうのです。





だから、
今日も、これからも、ボクは子どもたちに問いかけたいのです。

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「これは、ねこです」


「これでも、犬ですか?」



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と。






































*(「これは、ねこです」Vol.2に、つづく)


  
Posted by wonder_egg at 00:13Comments(0)

2023年01月05日

今夜の空は なんだか かわいい

Posted by wonder_egg at 18:29Comments(1)

2023年01月01日

発見!? 幻の大雪うさぎ

2023年 兎年の はじまりはじまり。です。


・・・・・・・『ごあいさつ』・・・・・・・・・・・・・


IMG_20221231_115609






































旧年中のみなさまのご愛顧に感謝申し上げます。

ありがとうございます。

また

新しい一年も、どうぞよろしくお願いも申し上げます。


私、私の営みに関わって下さる皆みなさまにとって、

この一年が笑顔と幸多き健康な一年になりますよう

こころよりお祈り申し上げ、遅ればせながら新年のご挨拶とさせていただきます。



長らくブログの更新ができないままでおりました。

それでも、なんか記されているのでは・・・と、

日々このブログに訪れてくださった方々に

虹色の如く重ね重ね深く感謝申し上げます。


sss2201010伊東市



























書けなかったこの数か月、

ここに記しお伝えしたいことtは北アルプスに降り積もった雪ほどございます。

ゆえに、今後少しづつ少しづつ記して参りますので、

今後もどうぞ相変わらぬおつきあいの程よろしくお願い申し上げます。


IMG_20221231_114451















































・・・・ 初笑いドキュメンタリー『幻の大雪うさぎを追いかけて・・・・




さて、私ですが、

昨年末から深い山中に入り、


幻の大雪うさぎを求めてさまよっておりました。

見ると、人々に幸せをもたらすという縁起の良い大雪ウサギです。ご存じでしたか。

なんと、この大雪うさぎこの北アルプの山奥深くに生息しているというのです。

これまで、多くの探検家によって発見されましたが、

まだ撮影には成功していないのです。

成功すれば世界初となります。

私は、スクープを求めてこの撮影を成しえないまま

昨年1月28日に旅立った無念の新聞記者である父の後ろ姿を追い、

この度、撮影行に臨んだのでした。

ちなみに、これが私の父です。


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撮影行から38日目の朝の事です。

私は、茂みのがさつく音に目覚めて、大急ぎでテントから出ました。

体の大きさとはあいまって臆病なウサギです。私は慎重に行動しました。




おっ、


   これはまさに幻の大雪うさぎ?!」








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 恐る恐る近づいてみると、それは大きなトマトでした。

また、しばらく歩いてゆくと・・・・。

今度は大きく茂みがゆれました。



「おや、


  あれは・・・・・?」





近づいてみると、それは大きなねずみでした。

IMG_20200103_202015





















いったいどこにいるんだ幻の大雪うさぎ・・・。


「がおーーーーーっ」



今度は恐ろしい鳴き声が聴こえてきました。

去年の正月に聞いたあの声です。

そう、これはあの幻のホワイトタイガーの声です。

襲われたらひとたまりもありません。

おなかを空かせたタイガーが、私に気づき迫ってきます。


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と、そのときです。


「ズドーン!」



銃声が鳴り響きました。

ひとりの戦士が現れたのでした。

s-DSC_1301 (2)


















































戦士は、鉄砲でタイガーをみごとに追い払ってくれたのでした。


 私は、勇敢な戦士にお礼を言うと、尋ねました。

「ボクは、幻の大雪ウサギを探しています。ご存じないですか?」

戦士は、誇らしげに応えました。

「あなたのお探しもの、わたしは持っていますよ」と。


「えっ?」

しばらく沈黙がつづきました。戦士はもじもじしながら、

ポケットに手を入れました。



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「おじちゃん、これでしょ」


s-DSC_1242































それは、確かにかわいいうさぎちゃんでした。

でも、それは残念ながら私が探しているものとは違うもの、うさぎ違いでした。

ボクは戦士に別れを告げて、また何日も何日も山中をさまよったのでした。



食料が底を尽き、更に寒さも厳しくなり、もう体力も限界に近づいていました。


そのときです。

雲が切れ、光が射しました。


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光の射す方向によろめきながら脚を運んだ、

その時でした。
]








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それは現れたのでした。


幻の大雪うさぎ。


そして、私はついに撮影に成功したのでした。


IMG_20230101_150554_3












































































































これで、人々に今年の幸せがもたらされます。



この大雪うさぎ、なんと私の後に着いてきてしまいました。

よほどおなかが空いていたのでしょう。


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ですから、うちの犬(ピレネー犬 ジュリアン 8歳)・・・・、

いいえ、うちの大うさぎは肉が食べれないです。(肉類アレルギーなんです)


ニンジンは嫌いみたいですけど。





今年も、すべての皆様にとって、どうか笑顔多き素敵な一年になりますように!!



来年は、幻の龍の撮影です。



最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。










  
Posted by wonder_egg at 20:28Comments(2)

2022年11月13日

<メインページ>2022年 安曇野リバークルージング 

「どこかいいところ」をお探しなら「ここ!」



 安曇野

リバークルージング!!


 
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早期のご予約、お問い合わせを(早期ご予約特典付きで)

お電話にて承っております。

お気軽にお電話にて、お問い合わせ、お申し込みください


0263−71−6073 (わんだぁえっぐ@吉沢)

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コロナウィルス感染拡大防止のため、

こちらのページをご確認の上、お申し込みください。


                ↓
このページの後の、

『コロナウイルス感染拡大予防対策2022’ 

~お申込みいただく前にお読みください』














2022年 


安曇野


リバークルージング
            

〜ラフティングボートでゆく

ゆったりのんびり

川くだり&川あそび〜


3歳〜120歳まで参加ok!

わんちゃん〜ぞうさん?まで参加ok!


地球時間で運航中のため、お急ぎの旅程を組まれている方のご参加はおすすめできません。





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「息子のための想い出づくりに、なんて思っていたけれど、こうして息子が大きくなって、親と一緒に行動しなくなって気がついたんです。実はあの日のすべてが、自分のためのものだったんですね」

(ある参加者さんの名言)                       










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〇開催期間:2022年4月18日(月)〜2022年11月渇水まで  (ひとり旅大歓迎)

ご予約開始:2022年

4月1日(金)より


絶賛受付開始


(飛び入り参加ok)
 

    
    

 受付時間:8:30〜夕暮れまで  お電話にて (不定休)
  *恐れ入りますが、電話がつながりづらいときは、16;30以降に再度おかけなおしください。

    

                                                                                                                    
 ご予約は、

 
0263−71−6073 



                (な な い ろ の な み)





 わんだあえっぐ
ネイチャー&レクリエーションズ
                                                       SINCE2000







〇ご参加までの流れ


 まずはお気軽にお電話を!

  
  〇臆弾、時間 ・参加メニュー・ 参加人数(参加者うちわけ)

   をお伝えの上、お問い合わせ下さい。
                        ↓

  △翰縮鵑虜櫃蓮代表者お名前と連絡先お電話番号

  (中止連絡などのため必須)をお伝えいただきます。
                        ↓
                     
                     ご予約完了
                        ↓

  持ち物などを確認の上、てるてる坊主に願いをこめて当日をお待ち下さい。
                        ↓

  ぃ脾錚錚脾譯絅淵咾如琉惰淕逎螢弌璽ルージング・わんだあえっぐ]に向かいます。
                        ↓


                   さあ、物語の始まりです。











  <プログラム 詳細>




〇開催コース:安曇野を流れる清流 

 万水川(よろずいがわ)
                        
〜蓼川(たてかわ)*水車小屋景/黒沢明映画「夢」の舞台でお馴染み
                          
〜犀川(さいかわ)  全12kmの区間内




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〇選べる体験メニュー

DSC_0023  地図


リバーマップ:わんだあえっぐ2010 提供














のんびり ゆったり 笑顔おてんこ盛り! たっぷり大自然のドッグランタイム付き



定番 ロングリバークルーズ
 
12km/ 約 100分〜 の川旅 (所要 約2時間半〜)  


体験参加料: (別途:傷害保険料500円/1名様)

      <参加費>
 
        ・おとな    8,000〜
        ・中学生以下   7,000〜
        ・未就学児    6,000 〜 
        
        ・わんちゃん   小型 2,000-  中型3,000-  大型犬4,000-
        
        ・VIP1ボート貸し切り(8名様まで)55,000〜 + 保険料         

        
        *料金には、装備のレンタル代・水先案内料・プログラム料・施設使用料 他が含まれております。
        *季節のおやつ(サービス)は、コロナ感染対策が落ち着くまで当面お休みです。



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お試し体験 シンプルクルーズ

  


ショートリバークルーズ

 5km/ 50分〜 の川旅 (所要 約1時間半〜)
               
       
体験参加料: (別途:傷害保険料500円/1名様)

           
        ・おとな     6,000〜
        ・中学生以下    5,000〜
        ・未就学児     4,000 〜

      
         ・わんちゃん    小型 2,000  中型3,000  大型犬4,000

        ・VIP1ボート貸し切り(8名様まで)45,000〜 + 保険料  
               

                                                            
        *料金には、装備のレンタル代・水先案内料・施設使用料・プログラム料 他が含まれております。
         *1名様、+2,500で。ロングクルーズに途中変更が可能です。
わんちゃんは同料金となります。


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<割 引> まずは、交渉してみてください!
          *開催期間内に、各種イベント割引を行います。ブログ掲載いたしますのでお楽しみに。
          
          *障害者手帳、療育手帳、介護認定者、ひとり親で子育て中の方、生活保護世帯、他
            応援割引実施中!お気軽にお問い合わせください。
          
          *閑散期でのご参加、学習旅行(修学旅行)などの割引もございます。ご相談下さい。
  
          *舟上での記念日・誕生日などのサプライズ承ります。ご相談ください。
          




















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〇タイムスケジュール  *季節・都合により、スケジュールを変更することがございます。状況により増発便もございます。川の流速によって時間が長短することがございます。 
 
7月16日〜9月4日の期間内の午前中はロングクルージングのみでの開催。
             




・・・・・・・〇リバークルージングご集合から解散までの流れ・・・・・・・・・・・

<基本ご集合時間>

  ★サマータイム :午前便9:00  午後便:13:00

  ★サマータイム以外:午前便9:30  午後便:13:30


  *ピーク時以外は、ご集合時間をリクエストしていただけます。



<ご集合から解散までのイメージ>

★【サマータイム 午前ロング便】

ご集合9:00 ⇒ 着替え・トイレ 準備・レクチャー ⇒ 出発 9:30 

クルージング・水辺おやつタイム(ドッグランタイム) ⇒ 到着 11:30

                        ⇒送迎・解解散12:00         


★【サマータイム 午後ロング便】

ご集合13:00 ⇒ 着替え・トイレ・準備・レクチャー ⇒ 出発 13:30 

クルージング・水辺おやつタイム(ドッグランタイム) ⇒ 到着 15:30  

                      ⇒送迎・解解散16:00



★【サマータイム以外 午前ショート便】
ご集合9:30 ⇒ 着替え・トイレ 準備・レクチャー ⇒ 出発 10:00 

クルージング ⇒ 到着11:00  ⇒送迎・解解散11:30  



★【サマータイム以外 午後ショート便】
ご集合13:30  ⇒ 着替え・トイレ・準備・レクチャー ⇒ 14:00 

クルージング ⇒ 到着15:00  ⇒ 送迎・解散 15:30



*ロングクルージングは、リクエストにより途中公園設置のトイレに寄ることができます
*上記は、あくまでもイメージ時間です。河川の状況などで時間が長短することがありますから、予めご理解ください。

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 参加資格

3歳から120歳まで


・わんちゃん・にゃんこちゃん・小鳥さん他 ok 


*ただ今、志村君代さん(山梨県)が、95歳で、参加者最高齢参加者記録樹立。男性では吉沢福治さん(長野県)が88歳で最高齢参加者記録となっております。

*保護者のご同意のもと、子供だけの参加も可能。(ただし小学生以上) 



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     *障害をお持ちの方、介護介助がご必要な方は、お気軽にご相談ください。
 




<ご注意>*大切な命を抱く、妊婦さんのご乗舟はご遠慮いただいております。
        *心臓病や透析者、心配される既往症や怪我がある場合には、事前にご相談下さい。
      








服 装



そのままの服装でもご参加いただけます。


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ただし、タキシードやミニスカート、和装、下駄やハイヒール、素足はご遠慮願います。     
    


*なるべく、汚れても、濡れてもよい服装と靴でご参加ください。

思い切り水遊びしたい方は・・・水着・ 着替え・タオル・ウオーターシューズ必須




(更衣室がございます)
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あるとよい物    各人携行の飲み物・熱中症予防ハンドタオル・日焼け止め・サングラス・元気・好奇心
                                   


                                 わんちゃん・ねこちゃんには> 
          ・リード(ハーネスがあれば好ましい)2b3d3d0f.jpg
          ・わんちゃん用水分と容器
          ・マナー袋(うんち用)
          *救命胴衣につきましては、ご相談下さい。
          

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ご集合地:  






〇検索→googlemap安曇野リバークルージング 
 



カーナビ注意!(メーカーによっては他の場所に誘導してしまうことがございます。必ず上記Googlemapをご利用ください。また、迷う前にお気軽にお電話を!)

     

<アクセス>・安曇野インターから 車で約10分ほどの河原の隠れ家 
                 ・大糸線穂高駅から レンタルサイクルで約20分
                  ・大糸線栢矢町(はくやちょう)駅より徒歩30分
                 ・近隣駅より送迎を承っております。ご相談ください。
 



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<注意>お車でお越しの際は堤防のガタガタした小路「せせらぎの小路」を通ってのご来場となります。くれぐれもお気をつけてお越しください。

尚、車高の低い車でお越しの方は、ご相談ください。


























〜〇ご予約いただく前に お読み下さい〜

|羯漾Ρ箚・時間変更
悪天候・増水などで運航の中止、あるいは延期、時間の変更などとなる場合がございます。その際の判断につきましては、ご集合いただくお時間の1時間前の最終判断となりますのでご了承ください。

▲ャンセルとご予約の変更
一旦ご予約いただいた日程を変更または、キャンセルする際は必ず、お電話にてお願い申し上げます。電話がつながらないなどの事情の際のみ以下のメールにて承ります。なお、お客様のご都合によるキャンセルにつきましては、以下のチャージを承ります。
     当日連絡なき不参加 100%  当日連絡ありの不参加 50%  前日20%

ご精算
ご精算は、当日現地にて現金にて承ります。クレジットカードのご利用はいただけませんのでご了承下さい。
ご予約いただく前に

ぬ詰な旅程
お急ぎでの参加、過密な旅程を組まれている方は、お申込みいただけません。川の流れは自然の流れです。
時間通りに運航できるとは限りませんので、その旨、ご理解の上お申し込みください。

ゲ進にも、小さな営みです。メールには時差および、取り違いが生じる可能性がございますので、どうか、お気軽に、お電話にてお問い合わせ・ご予約くださいますようお願いいたします。


〇コロナウイルス感染対策

(次ページ)「コロナウイルス感染拡大予防対策2022’」 お申込みいただく前にお読みください。

     

お問い合わせ・ ご予約お取り消し  ショートメールまたは Email で 


→ 090−9666−2819       weg@ab.auone-net.jp          






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<その他>

宿泊や近隣の観光情報も、お気軽にお尋ねください。


また、このブログへのコメント掲載や、一般的なご質問をお受けし、可能な限りご返事申し上げます。



ご予約、お問い合わせお待ちしております。


このブログへのごアクセス、誠にありがとうございます。読者登録も、よろしくお願いします。





スタッフ一同、みなさまにお会いできます日を楽しみにしておりますDSC_9642  
ただ今研修中の、ぼく。ジュリアンもよろしくです!





























主催:わんだあえっぐ ネイチャー&レクリエーションズ 

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住所:長野県安曇野市豊科南穂高6815−4 

 
電話:
0263−71−6073



代表:吉沢 真 @ くま  2ed9e5c6.jpg

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撮影スタンバイして、お待ちしておりまーす!!
  
Posted by wonder_egg at 19:39Comments(0)

2022年11月05日

コロナウイルス感染拡大予防対策2022’ ~お申込みいただく前にお読みください~

『安曇野リバークルージング』にお申し込みいただく前に、ご面倒でも以下をお読みくださいますようお願い申し上げます。

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掲げた詳しい内容は以下の通りです。

スタッフももちろんのこと、皆様には検温にご協力いただいております。

発熱、体調不良などの際は当日でも電話でご連絡をいただければ(通常は有料ですが)無料でキャンセルを承っております。

密を防ぐために、できる限り乗り合わせを控えて運航しております。

乗船中以外、スタッフ、ご参加のみなさまにマスクを着用していただきます。

ザν品及び共有スペース(救命胴衣・ヘルメット、パドル、ボート、送迎車内、更衣室、トイレ、レクチャーテーブルなど)の次亜塩素水によるできる限りの消毒を行っております。

また、更に各人で気になる箇所に使用できるように、消毒液(次亜塩素水、アルコール)を要所に常備しております。

通常のサービス品である「季節のおやつ」や「カップによる飲み物」の提供を差し控え、代わりに(ご持参でない方のために)「マスク」「ペットボトルの飲み物」・「口腔内殺菌のためのビックスドロップ」を用意し、無料提供させていただいております。ご用命の際はお気軽にお申し出ください。*おひとり様、各一回の提供です。2回目以降はそれぞれ有料となりますのでご了承下さい。

☆その他、何か予期ご提案、お気づきの点などありましたらお気軽にお申し出ください!
                  

                 <わんだぁ えっぐ コロナちゃんバイバイ取り組み委員会>







★皆様には、念のための検温をさせていただきます。
尚、検温時に37.5℃を超えた際にはご参加をお断りする場合がございます。ご了承ください。
  *もちろん私、及びスタッフが発熱の際は、即時開催を取りやめます。
  *ちなみに、わんちゃんの検温は肛門部分でしたね。おでこでは測れませんね。
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★20Lの次亜塩素酸水・・・通常の次亜塩素酸水は有効期限が短いとのことで、新開発の製品アイポッシュにて消毒を行っております。
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ベースキャンプには川はあっても水道がないため、トイレ後の手洗いもこれで対応していただきます。
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2022年08月04日

マジックアワーではなくゴールデンアワー

「みんな なかよく」
そんな遺言を残して西方浄土へと旅立った父
新盆を前に空が愛おしい



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こころの整理が十分にできていないうちに
月日は流れてゆく


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その流れの中をボクは
自分という名前の小舟を漕ぐ
今日もみんなになかよく
笑顔を運べただろうか



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太陽が山の向こうに沈んでも
そこに残り続ける今日の終わりを告げる美しい光



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青い空と夕焼けが解けて
まるでそれはさっきまでの現実と想い出のカクテル


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その光がみせる幻想
すべてのものがセピア色に染まる
それをマジックアワーという



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ひかり
それは すべての生命の根源
尽きても尚 
ひかりは 降り注ぐ


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今日が昨日へと変わる
今日が明日へと変わる
その分岐点に立ち
西方浄土へと旅立ったひとを想う


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はみがきチューブの最後の一滴まで絞り出すように
与えられた命を余すことなく使い切った父
去って尚 光輝いている
この夕暮れのように




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マジックアワーではもの足りない
これを やっぱりボクは
ゴールデンアワーと呼びたいのです





*撮影:2022年7月29日 午後7時ころ

  
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2022年07月16日

7月16日は「なないろ」虹の日

・・・・・・これが、始まりの虹。・・・・・


やまない雨はない。明けない夜はない。


そう確信した日の、見知らぬ街の夜明けの虹。

失業・失恋・(教員採用試験)失敗の三失。


挫折は希望への道!


「はじまりの虹」
撮影地:たぶん三重県  撮影者:macoto (レインボーハンター本部長)
s-IMG_20220622_1341181







































・・・・・・・・今日は虹の日・・・・・・・・・・・・


わんだあえっぐネイチャー&レクリエーションズ


『安曇野リバークルージング』のお問い合わせ電話番号は、
 


(0263)71−6073 ナナイロノナミ(七色の波)


なのです。電話交換の方が、この商売を始めるときに提供してくれた番号です。
お気に入りの番号。使い続けて20年。


ところで、今日は、7月16日。

これは公式に認められた「虹の日」。


(我が家のトイレの定番)これまたお気に入りの”国立天文台発行の天文カレンダー”に記されています。
一瞬、なんで今日が「虹の日」なの?と、トイレの中で考えましたが・・・・
そう、今日は  


7月16日=716(七色の日)=虹の日


というわけなんですね。

まあ、なんて素敵なんでしょう!!
また大好きな虹に出逢えるかな?!

そこで、今日のブログは「虹の日」を記念して、最近ここのリバークルーズにやって来てくださり、ご縁あってボクが目を輝かせる虹の話に共感を覚え、レインボーハンターとして(なんちゃって)各支部サテライト支部局長を引き受けてくださった方々や虹友からの、それぞれのレインボーハンティングで撮影に成功した作品を一挙公開しますのでご覧くださいませ。




















・・・・・・・・・「眼下の虹」 旅人サテライト支局の虹・・・・・・・・・・・・・・・・


まずは、じゅんぞうさん(旅人レインボーサテライト支局)の虹。

「くまさん、ボクはしばらく旅に出ます。

”自分が何のために生まれてきたのか思い出しにいってきます


と、言い残して先月末から東北へと旅をしているご近所さんです。
その折に、旅先からの虹撮。


撮影地:安曇野  撮影者:じゅんぞうさん
s-じゅんぞうさん(安曇野)1






















虹は、目線よりも上に出るものと思っているでしょう。
でも、実は眼下にも現れるのです。
グランドキャニオンなんかの写真によくあるかと思います。
ボクは、この眼下の虹に初めて出会ったのはネパールの山村。
丘の上を歩きながら、遠くから1時間も2時間もかけて学校に通ってくる通学途上の子供たちを追いかけて撮影していたときに、ふっと眼下の学校に目をやった時に、思いがけない虹に出会ったものです。その話を旅立ち前のじゅんぞうさんに話したら、その後すぐにこの写真を送ってきてくれたのでした。

撮影地:山形県  撮影者:じゅんぞうさん
s-じゅんぞうさん(眼下の虹 山形)































s-じゅんぞうさん(山形)1












































・・・・・・・・・・「水平線上の虹」糸魚川レインボーサテライト支局・・・・・・・・・・

海のない長野県。
水平線に架かる虹がみたいと、ずっと願っていました。
ボクが20代のころ失恋旅行をきっかけに、虹探しを始めて一度だけ見た洋上の虹。
あおいまあるいアイスクリームのトッピングの上に、サクランボがちょこんと乗るみたいに、あおい水平線に、小さな雲が浮かびそこだけが雨で、海上に小さな虹がぽっかり現れたのでした。忘れることのできない虹。フィルム撮影時代だったので、興奮のあまりフィルムを入れるの忘れたまま夢中で撮影したので、逆に強い印象として心に刻まれたままの幻の虹です。

こころが疲れると海を見たくなります。
糸魚川にわんこの散歩に出かけた折に、地元の方と知り合い、洋上の虹のことを話しました。
「みたことあるよ」と言うので、「今度、水平線上の虹に出逢ったら撮影して送ってください」と
お願いすると、一週間もしないうちに「撮れました」と、届けてくれたものです。




洋上の虹 撮影地:新潟県糸魚川市  撮影者:山内さん(糸魚川レインボーサテライト支局)
s-糸魚川支部 山内さん11















































・・・・・・・・「ビルの谷間の虹」東京レインボーサテライト支局・・・・・・・・・・


高層ビルの谷間に現れる虹。
その虹の姿に気が付かずに多くの人々がコンクリートジャングルをさまよう。
そんな虹が見てみたいと思っている。
東京には自然が少ない?という人がいるけれど、ボクはそうは思わない。


東京だって地球の一部に過ぎない。

だから、空も大地も、それから虹も ちゃんとそこにある!



気がつかないだけで、見上げればそこに・・・・虹はあるはずだ。
そんな話をすると川下りにきたKAZUさん、東京サテライト支局を引き受けて?くれた。
そして、数日後にこの写真を送ってくれた。

撮影地:東京  撮影者:KAZUさん(東京レインボーサテライト支局)
s-東京支部 kazuさん21
























s-東京支部 kazuさん31










































・・・・・・・「恋する虹」兵庫レインボーサテライト支局・・・・・・・

虹は、世界的にジェンダーフリーの象徴になっている。
「人はなぜ恋をするのか?」
男女の恋だけが恋ではない。男同士の恋もある。女性同士の恋もある。
恋にはいろいろな形がある。それも理由があって・・・・。
このことを哲学的に記したプラトンの書「饗宴」の中に出てくるアンドロギュノスというのがある。
人はもともと男と女という二類だけではなかかったという神話。
大学時代の授業で一番印象的に残っている講話をなぜか、ボクは今も忘れられない。
*詳しくは、いつか記したい。興味のある方を「アンドロギュノス」で検索を。
 

遠く兵庫から信州観光のおり、川下りに来てくださったAIAIさん。
虹色のお守りをつけていたAIAIさんと、この話のことで随分と盛り上がったのは5月のこと。
AIAIさんも虹が好きなんだという。
兵庫レインボーサテライト支局をお願いすると、さっそく写真を何枚か送ってくださった。


撮影地:兵庫  撮影者:AIAIさん(兵庫レインボーサテライト支局)
s-兵庫支部AIAIさん11


































AIAIさんたちが信州観光の折に、白馬で出逢った虹
撮影地:長野県白馬  撮影者:AIAIさん(兵庫レインボーサテライト支局)
s-兵庫支部AIAIさん2(白馬)1














































・・・・・・・・「宇宙人目線の虹」ローズ星サテライト支局・・・・・・・・・・・・

「ボクはレインボー星からやってきた、宇宙人。

あなたは、何星人ですか?」



そう尋ねると、たいがいの人はどんびきする。
当たり前だ。
子供じゃあるまい。

でも、昔はみんな子供だった。
いや、その昔はみんな宇宙人だった。
いつの間にか、この地球(ほし)にやってきた理由を忘れてしまう。

この世に「おギャー」と誕生するとき、その子は何処か遠くの宇宙から地球を眺めて、
その中のひとりの女性を選び取り、「ここ(この女性のもと)に生まれよう!」と決めるのだという。ローズさんのお子さんは、ローズさんを選んだときの記憶があるのだという。

だからだろう、
ローズさんにお会いする前に、ボクのこのへんちくりんな問いに彼女は、すぐにこう答えてくれた。
「私はローズ星人です」と。
だからローズさんは、宇宙人目線でのローズ星レインボーサテライト支局をお願いした。


撮影地:長野県  撮影者:ローズさん(ローズ星レインボーサテライト支局)
s-roseさん(長野県)1






































・・・・・・・「神様の虹」広島サテライトレインボー支部・・・・・

聖書の一説に「神は鏡」という言葉が記されているのだという。

その言葉をキーワードに、遠く広島から旅をしてきたご夫婦。
「TAKAさんにとって、幸せとはなんですか?」と尋ねる。
 長いこと考えて、
「神様に喜んでいただけることをすること」と、応えてくださった。
 本当に純粋な方々。
 宗教とは、本来の美しき心のままでいたら、阿部元総理が殺されたあの痛ましい事件のようなことは起きないだろう。
神は鏡であるならば、今ボクらに、何を伝えんとしているのだろう?

最後の写真は、よく見ると虹のようにも見えるし、そうでないただの夕日にも見えるだろう。



いずれにしても、


今、目に見えているもののすべてが神様の鏡。


自らの心の鏡としての風景なのだろう。


撮影地:広島瀬戸内海  撮影者:TAKAさん(広島レインボーサテライト支局)
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      虹





太陽に向かって 歩けるときもある。


太陽に背を向けなければ 歩けないときもある。


ときには 立ち止まり 


ふりむかななきゃ ならないときもある


それでも


どちらにも、明るく希望を運ぶために


それは創造されたものなのかもしれない。


太陽の反対側に




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撮影地:安曇野  撮影者:macoto
s-DSC_6885







































レインボーサテライト支部局員 募集!!


あなたは何サテライトを担当してくださいますか?


投稿作品募集中!!


4430mac@gmail.com レインボーハンター長野本部まで


お待ちしております!!
  
Posted by wonder_egg at 13:08Comments(0)

2022年07月06日

日々の旅  〜安曇野にまさかのオーロラ!?〜  

日々の旅




仕事帰りの空。
夜9時。
車を走らせていると、ハッとした。
雨上がりの西の空に、
もしや、虹?




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まるで虹色の煙が上がっているように見えた。
もしや、火事?



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車を停めて、じっと空を見上げた。
煙ではない。
火事ではない。
なら、もしや、夕焼け?



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お天道様は、とっくに山の向こうで一休みの頃。
なら、何?



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ハワイで観られるという満月の夜の虹のことを考えた。
満月ではない。
三日月の夜。
それも曇っている。
もしや、オーロラ?



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一瞬で、
ボクはハワイにゆき、アラスカまで旅をしていた。
まだ観たことのない南の島の空へ。
どこまでも続く雪原の北の空へと。


ずいぶん長いこと旅らしい旅をしていないな。
近頃よくFACEBOOKをのぞくようになったら、尚のこと想う。
みんな色んな所に出かけてるな、と。
ボクは長いこと、安曇野引きこもりみたいな生活。


そんな時、よく自分に言い聞かせる。


「ありきたりの日常も、感性を研ぎ澄ませれば旅へと変わる。

 宇宙の彼方だっていけてしまうんだ。日々が旅」



逆に、感性を閉じたままだと
世界一周旅行から戻っても
「あれ観てきました」「ここ行ってきました」「あれ食べてきました」「これお土産です」
で、終わってしまうもの。



 旅をしても たどりつかないこともある

 旅をしなくとも たどりつけることもある”


    『ネパールかえる ビャクダプラサットの冒険』より引用






さまざまな国を旅して帰国して、縁あってうちのリバークルージングのガイドをしてくれていた青年(ボクの大好きな青年)が、結婚して父親になったある日こんなことを言っていたことをボクは忘れない。



「くまさん。子供が産まれました。もう僕は世界を旅する必要がなくなりました」
「なんで?」

「赤ちゃんを抱いたときに思ったんです。

僕は今、宇宙を抱いているんだ、って。

だから・・・・」





 彼は今、二人の娘さんの父親。宇宙を二つも預かっている。本人は、全くあの日の名言を覚えてはいない。けれど、生き方は確かに大きく変化しその宇宙中心的生活を楽しみ、益々キラキラと輝いている。


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誰も気がついていないだろう、ひとりぼっちの空。
刻一刻と変化してゆく美しい空を見上げながら、
ボクは、大好きな星野道夫さんのエッセイの一文を思い出していた。

(以下、作品中より引用)


「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。
たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕日を一人で見ていたとするだろう。もし愛する人がいたら、その星の美さやその時の気持ちをどんなふうに伝えるかって?」

「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」

「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって・・・・。


その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」
人の人生の中で、それぞれの時代に、自然はさまざまなメッセージを送っている。この世へやってきたばかりの子どもへも、去ってゆこうとする老人にも、同じ自然がそれぞれの物語を語りかけてくる。
(c️ Michio Hoshino)






  
Posted by wonder_egg at 12:00Comments(0)

2022年07月04日

この笑顔に逢いたかった!

    





        ワスレナグサ   〜船頭小詩〜




この笑顔に逢いたかった
アス
ファルトを割って花が咲くような その笑顔

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この笑顔に逢いたかった
嵐が去って小鳥が唄いだすような その笑顔

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この笑顔に逢いたかった
濁った水が透明さを取り戻すときのような その笑顔

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この笑顔に逢いたかった
曇を切って指す光のような その笑顔

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この笑顔に逢いたかった
宇宙に夜明けがきたような その笑顔

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その笑顔に逢えるまで 
ボクはずっと その時を待っていた 
待っていた
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ただの船頭だけどね 

どこにでもあるような小舟だけどね





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ボクのは 宇宙船

そう、ボクは宇宙船の船頭さ


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空は曇り空

だけど 地上に 晴れた空が咲く 





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「その笑顔、忘れないでね」と
 
流れ流れて根を下ろした ワスレナグサ


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Posted by wonder_egg at 18:47Comments(0)

LINE わんだぁえっぐ 開始  〜au 電話 通信不具合につき・・・・〜

「おや、電話壊れちゃったのかな」
「むむ、電話代引き落としができてないなんてことはない、よね」
 ショップにいって急いで原因を究明しなければならなきゃ、、、。

 au ユーザーの多くの方がこうしてショップに駆け込んだはず。


7月2日の 未明から、au回線の不具合が未だに続いている。
私の所は、事務所も自宅も、自分で持っている携帯電話もみなau。
そのどれもが、おとといから《かける》ことは無論電話を《受ける》こともできなくなっています。  
※なぜか一部の方々とはショートメールでやり取りが出来るのですが。

この3日間全く電話が使えていない状態なのです。

ご予約やお問い合わせでご連絡頂いた方には、大変ご不便ご迷惑をおかけしております。申し訳ございません。

一部の地域では復旧が完了したということですが、ここはまだ。
つながったり、つながらなかったり。
話してもいないのに話中の「プー プー」音が響くばかり。

今もって KDDI は完全復旧の目処が立っていないということ。

私のような観光業は、陸の上にいる限りは命に直接関わるよいなことはない。
でも、119番要請も110番通報も、ガス電気水道などのライフライン関係各社への連絡やJAFなどの緊急時対応サービスへの連絡が取れなくなることは本当に恐ろしいことだ。


我が家にも88歳の一人暮らしの身内がいる。
幸いそう遠くないところに住んでいるので、車で行って生存確認はできる。
しかし遠方に身内がいて、この通信事故に気がつかず連絡が取れなくなっているご家族のことを思うと胸が痛む。

どれほど心配なことか。

全ての au ユーザーの無事と、一分一秒でも早い完全な通信復旧を祈るばかりだ。



こんな時にこそ、
「ちょっと使い方よくわかんないんだけど」という LINE や Facebook メッセンジャー、Twitterの活用が役に立つことが身にしみたものです。


いよいよ、LINE活用の時が来たようです。
よろしければご利用ください。

※au 回線復旧後は、あくまでも電話対応を優先いたしますのでご了解ください。


LINE  わんだぁえっぐ(白い大きなワンコのアイコン)
my_qrcode_1656891685720  
Posted by wonder_egg at 09:50Comments(0)

2022年06月27日

今日もまた虹曜日 〜夜明けの虹・まさかの梅雨明け〜

早朝、寝床でまどろんでいると、
目覚まし時計みたいに家電が鳴った。

「虹が出てるよ」

そんな電話で飛び起きた。

着替えも、洗面も後回しにして
大急ぎで外に出た。
いつものように太陽の位置を確認して、

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西の空を見上げると、

それは確かに
そこにあった。
IMG_20220627_055702

















車に飛び乗って、ロケーションの良い場所を探す。
カメラを忘れてしまったので、
タブレットで撮影。
広角が効くけれども
それでも、全てをおさめることができないほど
とてつもなく大きな虹。

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もっとロケーションの良い場所はないかと、
車を走らせているうちに、
それは消えていく。
IMG_20220627_060415















消えていく。
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早起きが苦手なボクは
これまで、
どれほどたくさんの夜明けの虹を見逃してきてしまったんだろう。
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本日、
関東甲信越は「梅雨明け」したと言う。
この安曇野も、まさかの梅雨明けということなのか・・・・。

せっかく早起きしたので、
乾ききった大地に水をやった。
きゅうりが一本と、赤く色付いたプチトマトをひとつ収穫。


ボクはこの去りゆく梅雨に、
自分の大地に十分な水を与えることができただろうか。


お金では買えない、虹。
気象庁でも予測できない、虹出。
この短い梅雨の間に、ずいぶんたくさんの収穫があったのは確かなこと。

あなたは、
この梅雨の間に何度、虹に出会えましたか?

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Posted by wonder_egg at 22:22Comments(2)

2022年06月19日

今日も虹曜日  〜特別な虹〜

ご縁がめぐってくる日を待ちわびていた。
4年目で、ようやくその時がめぐってきた。
亡き両親(自分もかな)のためにささやかなお墓を建立した。
「さくら樹木葬」という。


*長野市の”やすらぎ庵” さんのプロデュース。小布施町「浄光寺」さんにて

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突然のどしゃ降り雨の、
そのあとの

光。

こういうのを「西方浄土」からの光というのだろうか。


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その空へと旅立った両親。
その光が創り出した虹。
空を通して、メッセージを運んでくれたんだ。


IMG_20220619_180627_2(長野市)










ずっと気にかけていた、両親のお墓。
納骨を終えた日の夕暮れ。

気に入ってくれたかな、あの場所。
気に入ってくれたかな、あのお墓。

姿を変えて、今日も見守ってくれているんだね。
今日もありがとう。

特別な日の特別な虹。

  
Posted by wonder_egg at 19:30Comments(0)

2022年06月10日

虹待ち <vol.1> 〜虹を待ってみた。それは本当に出逢えるものなのか?〜

自らを「レインボーハンター」と名付けてから、もう何十年経つんだろう?

これまで、どれほどたくさんの場所で、どれほどたくさんの虹を目にしてきたことだろう。

あの日以来・・・・。








《 青春(笑)の影と光 》


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   空はいつも そこに




「いろいろ ごめんね」
それは つい昨日までの 別れの言葉
そんな言葉を ボクは 何度口にしてきたんだろう
何度 耳にしたんだろう

あの日の電話
世界が色を失い モノクロームな時が流れていった
涙がこぼれないように 空を見上げていた
こんなときのため 空はいつもそこにあるのかな

どこまでもつづく 黒い空
涙のあとには 虹が出る
なんて 信じられるわけもない

まるで蛇口のイカレタ シャワー
止まない雨はない
なんて 信じられるわけもない 

一緒に歩く未来だけを描いていた
明けない夜はない
なんて 信じられるわけもない

ポケットに わずかな 有り金ねじ込んで
400佞覗り出した22歳の夜
メットの中も外も どしゃぶり雨
叫んだその女の名前 闇に呑まれてゆく

ここではない どこかに行きたかった
当てもなく南へと 走った
知らない道 知らない町
誰もいない 信号待ちの交差点 

夜が明けた 雨が止んだ 光が差す
赤信号の向こう側 それは 確かに現れた
涙のあとに 虹は出る
涙のあとに 虹は出る
アクセル全開 虹のアーチを越えた あの日の朝

見失うのは いつだってボクの方
けして希望は ボクを見失いはしないんだ
裏切るのは いつだってボクの方
けして信頼は ボクを裏切ったりしないんだ

そのことを忘れないために
空は いつもそこに あるんだよ
あるんだよ


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《気象庁に笑われる》

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 ボクの虹探しの旅が始まった。

 まだ若く、恥知らずのボクはある日、

大真面目にこんな問い合わせをしたことがある。

 恐れ多くも気象庁にだ。


「あの、すみません。

この国のどこかに虹の出やすい町とか、

場所とかないんですか?」



 しばらく沈黙が続いていた。受話器の向こうで何人かの笑う声が聴こえてきた。

「それは、ないですね」

「あの、すみません。だけど世界にはフェアバンクスやイエローナイフみたいにオーロラの町がある      んですよね。だから、どこかに虹の町があるんじゃないかと思って・・・」

 また、嘲笑する声が聞こえてきた。
 子供電話相談室に電話したほうがよかったかもしれない。
 だけどもう二十歳を超えた大人だからそうもいかなかった。

「じゃあ、教えてください。

どうすれば虹に逢えますか?」



 また、笑い声が聞こえていた。

「あの、それは難しい問題です。お応えいたしかねます」
「すみません。わかりました。ありがとうございました」

 どうやらオーロラの町のようには、虹の町はないようだ。
 だが、しかしボクはあきらめられなかった。
 気象庁に尋ねた後者の質問を胸にしまって、虹探しの旅が始まった。
 会う人逢う人に「あの、どうすれば虹に逢えますか?」と尋ねて歩いた。


 それから、2年もしてのこと。

 元気象庁勤務・天文家のおじさんが、その質問にこう答えてくれた。



 「そんなの簡単さ・・・・」
 


















《虹待ち》


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それからというもの、ボクは虹に逢えるようになった。
そうして、ボクは今も空模様をうかがいながら虹探しに出かけるときがある。


先日の誕生日の日。
意味もなく少しグレーかかった心の空。
ボクは自分のために虹に逢いたいと想い、仕事をすべてオフにして


「虹待ち」をしてみることにした。


空を見上げて、虹が出るのを待つのだ。

梅雨というと暗いじめじめしたイメージがある。観光業を営む者には閑散期のしょんぼりシーズンでもある。もちろんボクも。けれど、実はボクにはとても嬉しい季節なのだ。雨が降れば仕事にならない。のんびりできるのだ。

それに、なんといってもレインボーハンターにとっては最良の季節。
雨が多いこの時こそが、虹の出やすいシーズンでもあるのだ。
幸いなことに、今年は誠にお天気雨が多い。
虹撮影をするには絶好のチャンスなのだ。

できれば、一度だけネパールの山村で出会ったことのある、「眼下にかかる虹」に逢いたい! 
そう思って、北アルプスの一望できる高台へと向かった車を走らせた。
ここ安曇野の隠れ観光スポットだ、長峰山だ。
安曇野の夜景、晴れた日には夜明けの北アルプスを望む大パノラマ展望台だ。であるのに、なのにマイナーなままのこの場所がボクにはとても癒やしの場所でもある。
この場所で、虹待ちをしてみることにした。
展望台に上れば、360度を見渡せる。

お天道様のあるだろう位置を確認しながら、じっとその時を待った。


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雨は降ったり止んだり。止んだり降ったり・・・。

お天道様が現れたり、いなくなったり・・・。


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待つこと2時間半。

待ちくたびれて、それでも一緒にいてくれるジュリアン。

「ねえ、なにやってんの? いつまでここ(展望台)にいるの?」




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はたして、待ちわびたお誕生日の虹は、ほんとうに現れたのでしょうか?




< 虹待ち VOL.2> に つづく


  
Posted by wonder_egg at 19:29Comments(0)

虹待ち <vol.2> 〜大自然が与えてくれるサプライズ〜



《誕生日のサプライズ》




雨上がりの、こんな空の時に虹に出逢える。

「どうしたら、虹に出逢えるんですか?」

という質問を胸に旅をしていた、ある日。

元気象庁の叔父さんが言った言葉。

「そんなの簡単さ!」の続きはこうだ。





雨が降ったら、

雨の止み間に太陽を背中にして、

空を見上げなさい。

そうすれば、

きっと君の探しものがそこにあるから!」



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長峰山の山頂での虹待ちは、あきらめた。

太陽が西へと傾き、東の空には山を背負っていた。

こうなれば、平地での虹待ちの方が確立が高いと考えたからだ。

車を操り、大急ぎで下山した。

夕暮れまでの、わずかな時間

場所を変えて、もうしばらく相棒のジュリアンのお散歩をしつつ、

誕生日のサプライズを待ってみることにした。。


グレーかかった空。

それは、消して暗い空なんかじゃない。

その向こうにある青い空は、けっして地上のボクらを見放したりはしない。


センチメンタル・スカイ。

雨に濡れ、夕暮れの麦畑とカワラエンドウの花が美しく風に揺れている。


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自然がボクに、花束をくれた。

自然は、世界のどんなフラワーアレンジャーよりも偉大だ。

カワラナデシコとカワラエンドウのコントラストがたまらなくボクをひきつけた。



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どこからこんな色が生まれてくるんだろう。

いつもなら雑草にしか見えない川原の草花が、いつかの哀しい「いろいろ」を色とりどりの美しい「色々」へと心を動かしてくれる。


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つい、花の撮影に夢中になっていた。

しばらくして、雨が切れ切れに降り始めた。

「父ちゃん、のせ犬なんてしている場合じゃないよ!!」


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今度は西の空の雲が切れ、光が地上へと降り注いだ。



今だ!!



太陽の向きを確認して、太陽を背中に振り向いた。




そのときだ。



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出た!!






誕生日のビッグサプライズ!

虹待ちの 虹。





持参した35mmレンズでは、大きすぎて入らない。

*これはタブレット撮影。色がのらない!

 

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車に飛び乗り、走る走る。

急げ、急げ!

ロケーションが違うのだ。



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きた!! ここだ。






























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それも、よく見るとダブルレインボーだ。


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まるで幻をみているみたいだった。

どれほど長いこと、その姿を見せ続けてくれたことだろう。


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きっと、いい一年になる!


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見失うのは いつだってボクの方
けして希望は ボクを見失いはしないんだ
裏切るのは いつだってボクの方
けして信頼は ボクを裏切ったりしないんだ

そのことを忘れないために
空は いつもそこに あるんだよ
あるんだよ



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あなたは、誰と、どこでどんな想いを胸に虹待ちしますか?

あなたの虹を見せてください。

もしもステキな虹に出逢えたら、是非



「レインボーハンター 長野本部」まで


4430mac@gmail.com  吉沢 真 @くま



各レインボーサテライトからの投稿、お待ちしております。

しっかりと心にアンテナを張って!! 

涙の後こそ、レインボー!!






*<Vol.3>で、各支部(笑)からの投稿をアップしますね










  
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2022年05月27日

ヤグルマギクの花冠  〜安曇野から世界を想う〜

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安曇野の今。田園風景








安曇野には、

まだひまわりは咲いていません。

今は、同じキク科の植物

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ヤグルマギクが、

人知れず美しい季節を迎えています。










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ウクライナの国花は「ひまわり」。
ロシアの国花もまた「ひまわり」なのだ。

ロシアにとっての「ひまわり」は食用としての生産量が多いことと、ロシア人がひまわりの種を多く食べるということに由来するらしい。
ウクライナは、そのロシアから独立するにあたって、「抵抗の証」として国花に「ひまわり」を選んだらしい。
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ある日のニュース報道でウクライナ人のおばちゃんが街頭に立つ、ロシア兵に向かってこんなことを言っていた。



「あなたが命を落とした時に

その場所でひまわりが咲くように、

あなた、

ポケットにはいつも

ひまわりの種を入れておきなさいよ!」



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なんとも勇敢なおばちゃんだ。
この哀しい侵略戦争が終わって、ウクライナの至る所にひまわりの花が咲く。
それは死んだ兵士の数なのだ。
そんな光景を想うと美しいひまわり畑もみたいが、その規模ができるだけ小さくあるよう祈らずにはいられない。

「侵略」とは、ある意味で相手の色を自分の色に染めようとする行為を意味する。
同じイメージカラーを持つ国同士、一日も早く「ひまわり」が両国にとって平和の象徴になることを願うばかりだ。
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<花言葉>
「ひまわり(向日葵)」の花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」「情熱」。 大輪のひまわり(向日葵)の花言葉は「偽りの愛」「にせ金持ち」。



同じキク科の植物に、ヤグルマソウ(ヤグルマギク)がある。
いつからだろう、ボクはこの花が大好きになっていた。
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安曇野は今、美しい田園風景に混じって至る所に大麦の畑が点在し、その麦が、あおあおと色づき風に揺れている。


そのあおに混じって、上品なブルーの花がそこここに可憐に咲いている。
ヤグルマギクだ。


手入れのゆき届いた麦畑には、ひとつもそれはない。
麦畑に咲くヤグルマギクは、いわば雑草だからだ。
どうして、麦畑にこんな素敵な雑草が咲くのかボクは知らない。
けれど、麦畑とヤグルマギクというコンビは世界に共通する風景らしい。


そのことを知ったのは、以前に出逢ったKというドイツ人の美しい女性の話からだった。
「畑を貸してください」と言ってきたK。
ボクの借りている畑で、たくさんの野菜とひまわりを育てていた。
その折、たまたまヤグルマギクを手にしていたボクに、彼女は言った。



「それ、ドイツの国の花だよ」



てっきり日本固有種と思っていた、ボクは随分と驚いた。
驚くボクに、Kは、畑でその花の物語を聴かせてくれた。

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ナポレオンがプロイセン(ドイツの前名)を侵略しようと、攻めてきたとき、ルイーゼ王妃(1776〜1810)とその子供たちは、ベルリンから郊外に避難しました。

やがて侵攻が進み、郊外とても危機にさらされたとき、敵の兵隊たちから身を隠すためにルイーゼ王妃と子供たちは、必死で麦畑に隠れたのでした。

砲弾が鳴り響く中で、身を寄せ合い身をひそめたのでした。砲撃、兵士たちの足音・・・恐怖の中で、それでも王妃はなんとか子供たちの気持ちを静め、慰めようと麦畑の中に咲くヤグルマギクで王子たちのために花冠をつくり、それぞれの頭にのせてやりました。


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その時の王子の一人が、後の初代ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世(1797〜1888)となったのです。

ヴィルヘルム1世は、1862年にビスマルクを首相に任じ、1871年の普仏戦争に勝って、ドイツ皇帝に即位したのでした。その際、ヴィルヘルム1世が皇帝の紋章に決めたのが、母親のルイーゼからあの時麦畑で授かった花冠の花、ヤグルマギクだったのです。

皇帝になっても、あの日の母の愛を忘れなかったのでしょう。そして、あの日の戦火を忘れることなく平和を願って、この花を国花に選んだということです。

<花ことば>
ヤグルマギクの花言葉は、優雅・優美・教育・信頼。
「教育」がついているのは、この物語に由来するらしいです。

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なんだか素敵なお話だと思いませんか。
近い将来、ゼレンスキーさんとプーチンさんが「ひまわりの花冠」を交わす日がやってきて、哀しいい歴史が素敵な物語へと変わりますように。

ところで、日本の国花はなんだろう?


  
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2022年05月24日

いのちと同じくらい大切なモノってなんだよ? 〜生かされたいのち

 ボクらは、川の上にいた。
 それは、小さな ”ノアの箱舟” 
 それとも、どこかのクルーズ船だろうか?
 ボクは、いつものように蓼川の上で尋ねる。



「あなたにとって ”幸せ” とはなんですか?」と。


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ある方は「家族が健康でいること」
またある方は「笑っている今」
「よく眠れること」
観光に来て、川の上での唐突な質問に「うーん、なんだろう?」と頭を傾げる方も少なくはない。


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聖書の教えに忠実に生きようとするその方は、パドルを操りながら少し考えるとこう言った。

「神様に喜んでもらえることをすること」


初めて聴く新鮮で驚きに満ちた回答だった。
うーん、それでは神様とはなんだろう?
実は、今回のブログ記事は、別に神様企画ではない。
「いのち」のことについて記しておきたかったのだ。
自分への戒めも込めて・・・。



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安曇野市明科・長峰山







宗教こそ違えど、神様の存在を信じて修行する行者さんにこんなお話をうかがったのは、聖書のその方にお会いした、その数日前のことだった。

御岳山の修行者が何世代にもわたり人知れず信州大町の山中に分社を築いて、日々の行を行っているのだ。

ご縁があってその社を訪ねた。
その折に、こんな事をうかがってみた。

「神様の存在を感じることってあるんですか?」と。
行者さんは、すぐに何かを思い出した様子でボクに話を聴かせてくれた。それは、こんな内容だった。




ある日のこと、男がひとり行者の元を訪ねてきた。
ガンで残りわずかの余命宣告を受けた男だった。
男は行者の力を借りて、病魔を祓い、神様に自分の願いを届けてもらいたいと願いに来たのだった。
行者は男の願いを聴き入れ、一心に祓い祈った。


 男も神前にひれ伏し、行者とともに神様に願った。
「神様。どうか私を、もう少しの間生かしてください」と。
 神様は光を放ち、泣き叫ぶばかりに命乞いをする男に応えた。
「よかろう」と。


 願いは届けられ、男は余命宣告の日が来ても生きていた。
それどころか、ガン細胞は不思議と鎮まり、男は嘘のように日常を取り戻していった。

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3年した年の瀬のある日のこと。
男が再び行者の元にやってきた。
男はそれまで生き延びてきた3年の歳月の出来事をあふれんばかりに行者に話すと、舌打ち混じりにつまらない顔をして言ったという。

「まったく。この3年間というものちっともいいことがなかった。行者様、神様。どうか、私をもっと幸せにしてください」と。


行者はこの愚かな発言に恐れを抱いたという。
それでも行者は「この男を救ってやってください」と一心に祈った。
しかし、
神様はあの日のように光を放つことなく、何も応えてはくれなかった。



男が神前で立ち上がり、振り返り一歩を踏み出そうとしたその時だった。
突然、男はその場に倒れ意識を失った。
行者は、大急ぎで救急車を呼び、男は運ばれていった。

男がその晩、運ばれていった先は何処であったのか、読者のみなさんの想像通り。
あの世である。
「それは、目の前で起きた驚くようなできごとだったんですよ」と、行者さん。


余命宣告を受けつつも生きた男の3年間、
もしも、この男が前述した方のような思考で「神様に喜んでいただけるような暮らし」をしていたなら、どうであっただろうか。




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人は誰も、いつか必ず


何かの出来事をきっかけに


『(自分で)生きている』 という想い上がりから  


『(見えない力によって)生かされている』 


ということに気がつかなきゃならないときがある。









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そのことを、改めて身をもって体験した。
3日前のことだ。ボクはいつものように愛犬ジュリアンを連れて安曇野一番の観光地、わさび農場を散策していた。川旅を楽しみながらガイドしつつ、いつも「幸せとはなんですか?」と尋ねる蓼川の岸辺に2艇のパックラフト(折り畳みの軽量コンパクトボート)が上陸していた。舟も新品だが、一緒に乗せてあったピカピカの高級コンパクト自転車(プロンプトンとダホン社製)が目を引いた。
なんとなく直感が働いて声をかけた。


「どちらまで?」
「龍門淵公園までです」
「この先に倒木ありますから、注意して行ってくださいね」



あまりしつこいと、地元のうるさいおっさんと思われるだろうからあっさり別れた。
にも関わらず、東京ドーム13個分というわさび農場の広い敷地内で何度も何度も彼らとすれ違った。その度にボクは、なぜだか近頃この川で起きている河川事故騒動のことやら、自分が犯した川行でのニアミスのことをいくつも話をした。車の鍵を失くした方のこと。新品のカヌーと古女房を流して救出騒動になった昨年の事故のこと。そのカヌーの回収騒ぎのこと。ボクの注意不足で橋げたに張り付いて危機一髪だった日のこと・・・。もちろん今年で12周忌となる『828』(ブログ参照)の痛ましい死亡事故のことも。

プロンプトンの女性の表情が変わっていくのが分かった。

「なんだか、怖くなってきてしまいました」


ちょっと脅かし過ぎたかと反省しつつ、
「とにかく倒木と橋げたには注意して楽しんできて」と、名も告げずに別れた。




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ダホン氏が沈した場所(巨石衰勢)。ゴール手前3m。大きな瀬などはないが、目には見えない複雑な水流がある。








見かけない着信が入ったのは、翌日の夜のこと。


電話をかけなおしてみると、聴き覚えのある声、口調。
そう、あのプロンプトン氏だった。
「白い大きなわんちゃんを頼りに、なんとか吉沢さんを突き止めたんです」
「で、どうしたんですか?」
どうやら、沈したのはダホン氏の方らしい。


「実は、あれからゴール手前で沈してしまって、

パックラフトも自転車も、

何もかも流れていってしまったので、

なんとか回収しておいてもらいたくて・・・」


回収の申し入れはもとより、あきれたことに自分たちはこれで東京に帰るという。
(ちなみに、北海道に沈んだクルーズ船改修費は1億3千万だったか、と)

「実は、わさび農場で買い物したときに財布を忘れて、お財布は助かったんですよ」




「いのちと財布が助かったんならよかったじゃないですか?!


なのにまだ、


なにか他に何か大切なものあるんですか?」




ダホン氏も、プロンプトン氏も迷いなく即座に応えた。


「全部、全部です!」


あきれた!
恐るべき人間の欲望を垣間見たような気がした。
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救われた命と同じくらい執着している 

彼らにとっての「全部」

とはいったいなんなのか?

そして、

彼らがなぜ、

どんな意味(役割)をもって見えない力に救われたのか?


この運命的な出逢いは、なんなのか?



ボクは、それが知りたくて、「明朝、本人たち参加での回収作業ならば」と回収に同意をした。


もちろん、ボランティアではできない。
参加費相当を規準に、もし回収に成功したら更に「成功報酬」をいただくと決めていた。
北海道のクルーズ船しかり、回収作業というのは、素人的な発想のごみ拾い感覚とは違ってそんなに安易なものではないのだ。
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翌朝早くから、彼らを乗せていつもの川へと漕ぎだす。漕ぎ方や、川の変化を読むトレーニングをしながら舟は、パックラフトの沈没現場へと滑り込み、更に下流を捜索。奇蹟にも、大木が流れ込んだ危険個所の流れ込みにパドルを発見した。ロープを使っての回収に成功。川行では、パドルは命の次に大切といってもいいものだ。パドルを失ったカヤックは、ハンドルを失くした車同様だからだ。しかし彼はあっさりと言ってのけた。



「これは、別になくなってもよかったんですけどね。

安かったんで。黒いバックが大事なんで」
と。


まるで『金の斧 銀の斧』みたいな話である。

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双眼鏡と六つの目を頼りに、可能な限り至る所を捜索した。
もうゴールも近いところで、半ばあきらめかけた時、プロンプトン氏が叫んだ。


「あれだ!!あった!あった!」



指の先を見ると、確かにさがしモノはあった。
普段の川行では絶対に近づくことを避けている危険の水流の中に巻き込まれ、倒木に引っかかっていたのだ。

これまでボクの25年間の川行の知識とテクニックと判断力を120%発揮した。
回収には成功したが、渦巻き水流から抜け出せず苦戦。
失敗すれば、その先の岩に張り付き、即「死」だ。
せっかく救われた命を、彼らが求めた「全部」と、自らの好奇心のために巻き沿いを食らうわけにはいかない。
「漕げ!焦げ!」
声を荒げて、ふたりを漕がせては水流に負けた。

見切りで本流へと向かうことだけはしてはならない!


と、自分に言い聞かせた。


慎重に慎重を重ねて、様々な方法で、何度も何度も脱出のやり直しを試みた。


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パックラフトに手が届いた。

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ゴミまみれの、ダホン氏のダホンと黒いバック。


脱出は、もちろん成功させた!


そして、彼らが命と同じくらいに執着していた「全部」を回収し、


ゴールに帰還した。

これが、彼らのいう大切な大切な「全部」である。



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パックラフト1艇・高級折りたたみ自転車ダホン1台・すでに回収済みのパドル
黒いバックの中身は、ビデオレコーダー、高級コーヒーミル、高級コーヒーサーバー、バーナー、高級着火装置・コッヘル・高級フォールディングテーブル、ラフトの空気を抜くための簡易電動ポンプ・車の鍵・わさび農場で買ったお土産・コーヒー豆があったかどうか?・マットレス


まるで、アウトドア雑誌の中からそのまま飛び出してきたような高価でかっこいいというモノばかり。







こんなモノを手にするために生かされているのか?


こんなモノを命と引き換えに「大切なもの」というのか・・・。



命も財布も、彼らが求めた「全部」も取り戻し、



これから、彼らがどう生きるのか?



ボクは、彼らがこれから紡いでいく物語の続きを


知りたいと思う。



そして、果たして今回、


ボクは神様が喜んでくれる命の使い方ができただろうか?





どうか、ボクの操る舟がノアの箱舟でありますように(笑)



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安堵したふたり。

プロンプトン氏は過呼吸でダウン。

「ようやく手に入れたコーヒーミル。これが一番大切なんだ!」と、ダホン氏。








  
Posted by wonder_egg at 21:53Comments(2)

2022年05月02日

今日の川 

本日、安曇野は晴天。
風は少し冷たい。
水量は、やや増水気味。
水濁り、コーヒー牛乳色。
本流、波高い。
支流、
湧き水の川、
蓼川、やや濁り。
名無し川、
湧き水100%にして、本日も透明。

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Posted by wonder_egg at 14:26Comments(0)

2022年04月29日

ボクらガイドがいつも携行しなければならないもの

本日、雨。

水位的には問題はない。

開催可能な状態。

そんな日は、申し込み者に

「今日はどうしますか? やめにしてもキャンセル料はいりません」

と、伝えます。

一組はキャンセル。

もう一組は、

「わたしたちは、いきます!」

スリランカから日本に移り住んだ方々のグループ。

この日をずっと楽しみにしていた!

「元気だから、行きます!」

笑顔と乗りの素敵な方々たち。
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実は、この日ボクの集客ミスでWブッキングをしでかしてしまっていた。

ボクだけでは、さばききれず

仲間のガイドさんにヘルプを要請。

おふたりとも快くOKをしてくれた。

ふたりは、ボクと同じ時代からこの業界にいるベテラン。

レジェンドと呼ぶにふさわしいガイド。

一番信頼しているガイド。

久しぶりに、チームを組んでの川行。
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Wブッキングで、さんざん頭を痛めていたのだけれど、

結局、一組のキャンセルで、事はすんなりと運んだ。

ボクは、カメラとドライバー、陸上サポートに徹することにした。

ヘルプのおふたりの力と、参加者の元気に救われ

どしゃぶり雨の中、笑顔での終わり。
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北海道のクルーズ船の一件、あの事故のことを考えるにつけ、

そこに「信頼関係と判断力」がなかったことの問題を感じる。

ボクら、ガイドがいつも携行していなければならないのは、

何よりもレスキューロープと「中止する勇気」これを忘れてはならない。


このことを、改めて肝に命じなければならない!

クルーズ船のニュース、あれは、とても他人事とは思えない。

クルーズ船に関わるすべての人々のことを想い、心が痛む。

亡くなった方々のご冥福をお祈りするばかりである。






  
Posted by wonder_egg at 19:42Comments(0)

2022年04月28日

まるで幻のよう!とっておきの安曇野の川景色

本日撮影。


今だけのとっておきの安曇野。


名前のない川の


幻の景色。


えっ、


天地がわからない水景色。


大雨で


あたりの川は濁流と化しているのに


湧き水100%は、


やはり濁ることを知らない。


さあ、


ご覧あれ!!












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Posted by wonder_egg at 17:50Comments(2)

2022年04月20日

テレビ東京 『 よじごじDays 』4月21日オンエア! 〜安曇野旅

明日オンエア。みてくださーい!!<


4月21日(木)15時40分〜


テレビ東京『 よじごじDays 』
(関東ローカル版





ジャパネットタカタさんのスポンサー番組で、安曇野特集が放映されます。

ウォーターサーバー販売企画なのだそうで、ウォーターサーバー → 「水」 のイメージで全国から選ばれたのが、ここ安曇野でした。


気遣い抜群の素敵なタレント、ラッシャー板前さんとツーショットで川下り。
有意義な時間をいただきました。

ボクも久しぶりにメディアにちょっぴり顔を出しますよ(笑)。

本当はウクライナ国旗のマスクをつけて参加したかったんですが・・・





  
Posted by wonder_egg at 12:44Comments(1)

2022年04月19日

達成!平均年齢最高記録79歳のリバークルージング 

桜が散り、
冬の間じっと舞い落ちるのを耐え抜いてきた柏の葉もついに枝を離れ木々が芽吹きを始めた。
長い冬眠から目覚めたばかりのくま。
のっそり、のっそりと、
ぼちぼち いこか♪

22年目の『安曇野リバークルージング』
ゆっくりと スタートしています。

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本日ご参加はめずらしく男性三人旅。
お会いするなり、ボクに向かって突然、
「あんた、なんでまたこんな珍しい仕事をしてるの?」と、
驚いた様子で尋ねる、85歳の社長さん。


「どうしてまた、3人なんですか?」と、ボクが尋ねると、

割り切れる人数の旅、例えば2対2になる4人旅。3対3になる6人旅、8人旅はよくないんだよね。まとまりづらいんだよ」と、課長さん。
なるほど、納得。それにしても、男性3人旅は、ココではめずらしい。

「そりゃ、女性もいた方がいいにきまってるでしょ」と、部長さん。

ながいながい年月を共に歩んできた仕事仲間の二泊三日旅だそうです。

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どなたが言い出したことなのでしょう。

「川下りなんかやったことないから、冥途の土産話にやったことないことをやってみようじゃないか!」とご参加いただきました。

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これまでのこのクルーズでの乗舟平均年齢最高齢は、77歳。
愛知からご参加の7人グループの方々でした。
あれから、すでに15年。
その記録は破られていませんでした。

ところが、今回シーズン早々にいっきにこのご三方によって記録更新!!
東京、神奈川からご参加いただきましたEさんグループ。
85歳、83歳、71歳。
年齢を感じさせない、陽気で明るい冒険心に満ちた素敵な人生の先輩たちです。
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安曇野リバークルージング参加


平均年齢最高齢記録 


79歳達成!!!
です。 


おめでとうございます。

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あいにく、この日は向かい風が強く、
漕いでも漕いでも、風に吹き戻されそうで
漕いで漕いで漕いで・・・の時間となりました。
途中、
「なんならハーフコースに切り替えてやめにしましょう」と、お伝えすると
「楽しいから、もっと行きたいんだ。大丈夫だ!」と、力強いお言葉の85歳社長さん。
「幸せは、今このときだ!」と、83歳部長さん。
「気持ちいい!!楽しいからまだまだ行ける!」と、課長さん。

こうして、無事に史上最高平均年齢79歳のダンディな川旅、ロングリバークルージングを終えました。

「あっという間に年齢をとる。驚くほど早くな。だから楽しいこといっぱいやらなきゃ!」
 と、先輩から人生のアドバイスをいただきました。


「これで、宿に入って、一杯呑むもまた、し・あ・わ・せ・だ!」と、部長さん。


人生の先輩たちとの旅は少し緊張もしましたが、とても気さくで温かき先輩に恵まれ、楽しい川旅となりました。ありがとうございます!!

先輩たちも、人生の良い旅が続きますように!! 祈。







  
Posted by wonder_egg at 18:30Comments(0)

〜巨匠♪ 三原誠 追悼展〜 お知らせ


「くまさーん、今日は わんだぁ にいる?」
「いるよ」
「いっていい?」
「いいよ」

来ると、いつもやさしい笑顔を浮かべてポツリポツリと話し出す。
まこちゃんが来ると、不思議と空気か柔らかくなる。
仕事の話、釣りの話、恋の話、スケボの話、お気に入りのティックトックの話。学生時代の話。そして、大切な家族の話。一番瞳を輝かせたのは、セツモードセミナー(長澤セツ先生)時代の話だった。彼にとってセツ先生と、セミナーでの出会いが人生を好転させたのは間違いない。

昨年春、ボクは長年そのままにしてきたリバーベース(仕事場)の改装をしていた。
もともとアジアンなベースキャンプづくりをして、その一角にモノクロ写真現像のための暗室をつくってあった。写真がデジタル中心となり、印画紙の高騰で暗室はいつしか物置と化し、無残にもカメムシやらテントウムシやらの越冬地と化していた。

古くなったベースキャンプを思い切ってt壊して、イメチェンをはかろうとしていた時、いつもの調子でまこちゃんが現れた。いいタイミングだった。

ボクは、まこちゃんに尋ねた。

「まこちゃん、この暗室どうすればいいかな?」と。

 しばしいろいろ眺め、ポケットからスケールを取り出して何やら計ったり考えたりすると、

「くまさーん。これぜーんぶ壁をぶち抜いて、窓つけて、明るくしちゃえば」

「えっ、ぶち抜く!?」

 みるとその顔は、職人の顔だった。


「思い切って壊してみないとわからないよ。

  怖がってたんじゃ、なんにも前にすすまないからね。

  くまさーん。一番暗かった所をさ、

  一番明るくしちゃえばいいんだよ」



 いかにも芸術家、建築に携わる人の言葉。


一番暗かった所を、一番明るくしちゃえばいいんだよ。とは・・・。

あの日、まこちゃんのアドバイスを受けて、ボクはそれまで暗室だったところの壁をぶち抜いて、明るいキッチンにつくりかえた。あの日の、まこちゃんの何気ないアドバイスで、ボクの仕事場はおろか、性格まで明るくおおらかになった気がする。そして、人生そのものに光が射したと感じた。

なのに、まこちゃん・・・・。
君は、もっと明るい場所に旅立ってしまったんだね。
神様の光あるところへ。

「やっぱ、わらえねーなぁ。
 だってこれ、まこちゃんの追悼展だよ・・・・。
 この際、死んだふりして巨匠になっちゃおうなんて思ってるんでしょ?
 早く目を覚まさないと、まこちゃんの絵、
 ルーブル美術館に展示される前に何処かに流れていっちゃうよ」




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「まこちゃんの描いた絵にボクが物語や詩を書く、あるいはその逆をしつつコラボ展をやろうと相談していた矢先のこと。4点ほど即興で試作。「Maco×2 コラボ展」は幻となってしまったよ。

でもこの度、彼の多くの友人からのラブコールと協力で、彼の追悼展(販売あり)が実現するという嬉しい知らせを受けました。

今回の展示会場も彼自身の(建築)作品そのものです。彼が「もう一回行きてーっ!」と言っていたパリの街角を歩いているかのような時間と空間の中で、

「美。とは」とか、

「友。とは」とか、

「人はなにを遺せるのか」とか、

「いのち。とは」とか・・・。

静かに語りかけてきてくれることと思います。

慌ただしい日常を離れて、是非、今は亡きボクの大切な友だちの久しぶりの個展に足を運んでいただき、我がステキな友との対話をしていただければ幸いです。  Macoto.Yoshizawa





以下の作品は、ボクが彼の奥さんから譲り受けた形見作。(展示はありません)
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釣りにでもいこうよ
2021、11.28 am9:25 君を見つけた朝


こたつから這い出して
あと20歩も歩けたら お気に入りの車の イグニッションに手が届いた 

こたつから這い出して
あと10歩も歩けたら 炊き立てのご飯に 手が届いた

こたつから這い出して
あと5歩も歩けたら 玄関の扉の向こうの 大好きなスケボーに手が届いた

こたつから這い出して
あと3歩も歩けたら デスクの上の スケッチブックに手が届いた

こたつから這い出して
あと2歩も歩けたら 充電の終わった スマホに手が届いた

こたつから這い出して
あと1歩も歩けたら ストーブのスイッチに 手が届いた

でも、ストーブには 灯油がなかった
届いたのは こたつの脇の書棚の 想い出のアルバム
それから、買いだめした いつものタバコ “スピリッツ・ミント”

そのアルバムすら 開くことのできなくなった その手で
そのタバコの箱すら 開くことのできなかった その手で
寝返った自分の身体を戻すこともできなかった その手で

描きたかったのは 明日
届けたかったのは 愛する奥さんへの プレゼント
渡したかったのは 子供たちが 一歩踏み出す勇気
その動かなくなったその手で 抱きしめ続けていた一番大切なもの


その人は こたつにあたったまま じっとしていた 
畳にうつぶせたまま こぶしを握っていた 
部屋中に灯した 着けっぱなしの明かりの下で 
目を閉じて 何枚ものアルバムを めくっていった
すべてのページを めくり終えたとき
ついに 
その人は こたつから這い出して 最初の一歩を踏み出した

天国に続く まぶしい光の階段に向かって


友よ 
やり過ぎのジョークは もうやめにして
今すぐ こたつから這い出して 言ってくれよ
「あっはっは、くまさん。びっくりした?!」って

友よ
やり過ぎのジョークは もうやめにして
今すぐ こたつから這い出して 言ってくれよ
「かわいこちゃんならいいけどさ、おっさんからの人工呼吸だけは勘弁してよ。
俺、そういう趣味ないからさ。あっはっは」って。

友よ
ほんと 冗談きつすぎだよ 
「バカやろう。シャレになんねえよ。
俺、まこちゃんの心臓マッサージしてんだぜ。
さっさとこたつから這い出して、また釣りにでもいこうよ。
もちろん、おそろいの ハイエースで」

友よ
ほんと 冗談きつすぎだよ
警察に 尋ねられてんだぜ
「この方とは、どんなご関係ですか」って
 今すぐ そのブルーバックのファスナーを開けて 言ってくれよ
「この人 ボクの友達です」って

お前が ちっとも応えてくれないからさ ボクは言ったよ
「友達です。
 ・・・でも俺、本当に友達だったんですかねぇ」

「だって、俺
 お前の誕生日はおろか
 命日も、わかんないんだぜ」


友よ
ボクは 忘れない

今日という日が
(たぶん)昨日 死んだお前にとって
死ぬほど描きたかった明日だってこと



       *Makoto.Mihara
        三原誠 享年51歳。絵描き、木工家、大工 。
        釣りと音楽とスケボを愛した男。脳溢血により召天


















































  
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2022年04月07日

2022年安曇野の雪解け 〜水辺の時間の始まりです 

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2022年02月08日

まさかの向こうの、まさか 〜観客動員数たったひとりの写真展〜  

今年も、善光寺の燈明祭りは新型コロナ感染予防のため、中止になったという。近年の信州を代表する、美しい祈りのイベントだ。

今年は7年に一度の善光寺御開帳の年。これまた7年に一度の諏訪の御柱祭りと重なり、令和4年のの信州は神来る年だ。きっといい一年になる!


*善光寺御開帳:数え年で七年に一度、御本尊と同じお姿をした前立本尊を公開するのが「御開帳」です。 阿弥陀如来の右手に結ばれた金糸は五色の糸となってのびていき、さらに白い「善の綱」となって回向柱に結ばれます。 その回向柱に触れることは、前立本尊とつながることとなり、功徳が得られるといわれています。

*諏訪の御柱祭:氏子たちが巨大な丸太に乗って急な斜面を滑り降りる光景をテレビで目にしたことがある方は多いことでしょう。その勇猛果敢なお祭り。正式には「式年造営御柱大祭」と呼ばれ、平安時代の昔から寅と申の年に執り行われている神事のことです。



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吹けば消えるような ロウソクみたいなものさ
でもな ロウソクってやつは けっこう明るいんだ
それに けっこう暖かいものなのさ

あってもなくても変わらないロウソクなんて
あんた見たことあるかい

そうさ「そこに ある」ということ
ただ それだけで重要なのさ
それが ”いのち” ってやつさ

あんた 粗末にしちゃいけないよ
忘れちゃいけないよ
あんたの炎が消えないように
今日も 誰かがどこかで 必死に風を防いでくれていること
その誰かもまた 風に揺れる一本のロウソクだってこと









読者登録いただいているみなさんに、つくづく、心から深く感謝申し上げます。
今日も、閲覧いただきありがとうございます。




なぜ、ボクはブログを記すのか?


それは、どこか写真を撮るという行為に似ている。
単なる日記のようなもの。だから、ブログを記し、公開しないままのものもある。
ブログを公開するときは、どこか写真展を開催することに似ている。
「ボクをみて!」と、承認欲求を満たすため。
なのだけれど、もうひとつ理由がある。


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ボクがカメラを構えると 少女もカメラを構える 
ボクがカメラをおろすと 少女もカメラをおろす
ボクがほほえむと 少女もほほえむ

目の前に映し出されるもの
その すべてが自分自身なのですね












もう15年近くも前になる話だ。


「体育館の半分を、くまさんの写真で埋め尽くしてください」
たった半日だけの写真展の開催依頼が届いた。
善光寺の燈明祭の折の写真展。
まさかの想いがけない依頼だった。

もちろん迷うことなく、快諾した。



会場は街の中心部にありながら、今は使われていない元小学校の体育館。
何度も下見を済ませて、全校集会をやるようなイメージでの展示を考えた。

当日、朝早く会場に出かけて行って、ひとりで児童用の小さな木の椅子を90脚並べる。
ひとつひとつの椅子が、90作ひとつひとつの作品の今日の居場所。
「君はあっちの席がいいかな。あなたはちょっと暗めだから、陽の当たる方がいいね・・・」などと、ひとつひとつの作品と対話しながら、すべての作品を慎重に座席に配置していった。
子どもたちひとりひとりの豊かな個性を引き出す、できのいい教師みたいに。


開場は、たしか13時。展示は余裕で間に合った。
体育館の半面を埋め尽くし、みな同じ向きでこっちを観ているた作品群は、まるで中国の兵馬俑のように止まっているのに息づかいが聴こえてきそうなくらいに迫力を帯びていた。
半日だけの展示とはいえ、それは、ボクの写真人生の中で圧巻たる展示だった。


会場の半分は、キャンドルジューン氏の講演会の会場だった。
ボクは正直いって、その方がどんな方なのか全く知らなかった。
大好きな星野道夫(写真家)さんは、生前 ”氷壁での展示” を夢に描いていた。ボクは、いつかキャンドルや燈明に映し出される写真展をやってみたいと思っていたから、今回は実らずとも、これは、いいチャンスだと高をくくっていた。



開演30分ほど前から、ぱらりぱらりと人が現れた。
けれど、みな、ボクの展示作品に目もくれることなく、急ぎ足で座席の確保に走った
訪れた人たちだけでなく、会場のアナウンスも哀しいくらいにボクの展示には無関心なままだった。
会場の空白を埋めるための噛ませ犬だったのか。
愛の反対は、無関心。
そんな作品が誰の眼にも止まらず、宙に浮いたままだった。


ボクの知らないキャンドル氏を目がけて、たくさんの人たちが集まってきていた。

ボクは会場の隅っこで完全に居場所を失っていた
言われるがままに餌を求めてきた先が、実は猫の集会所だったと気が付いた愚かなねずみみたいに、情けなくて震えが止まらなかった。
「それでも、きっとキャンドル氏とやらが、少しは気をきかせてお情けアナウンスでもしてくれるだろう」などと、かすかな期待を抱いてもみた。


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この世の中には ふたつの人種がいる
「あれもない、これも足りない」と、
”ない”を数えて暮らすひと
「あれもある、これもある」と、
”ある”を数えて暮らすひと

前者は ひがみや憎しみを生み
後者は 感謝と希望を生む













14時

会場の電気が消えた。

>まさか

写真展なのに電気が消えて真っ暗になった。

もう、笑うしかなかった。


今日の、この体育館の主役の椅子の周りに美しいキャンドルが灯されると、盛大な拍手に包まれて、キャンドル氏が登場した。ほのかな蝋燭の明かりとは逆行して、大柄で骨格のしっかりした松明のような男だった。そんな印象以外、彼の声すら、言葉のひとつすらも記憶には残っていない。
それほど、ボクはパニック状態だったのだ。明かりの消えたままの体育館のもう半面で、90人の生徒を抱えて山岳遭難しているような気持ちだった。

   *1913年(大正2年) 木曽駒ヶ岳大量遭難事故 
   学校登山で38人が遭難 映画「聖職の碑」 その時の引率教師の気持ちは、さぞ・・・。


予定した公演時間をかなり超えて、キャンドル氏は得意げに胸を張って退場していった。

再び会場に明かりが着く。
最後にささやかに残されたチャンスを得る間もなく、すぐに会場にアナウンスがかかった。

まさかの向こうの、まさかだった。


「ご来場のみなさま、会場の片づけに協力をお願いします。

この体育館はあと30分ほどで閉場、施錠しなければなりません。

ご協力をお願いします」







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<span style="font-size: 81.25%;">石ころにつまづくのは 誰だって怖い
けれど
つまづく石ころがない
そのことのほうが よほど 怖いと思う






展示を観てもらうどころではなかった。
誰ひとりとして観る人なくして、幻の燈明祭り写真展は終わりをむかえようとしてしいた。
90脚の椅子と、展示した写真を大急ぎで片づけなければならなかった。
扱うものが作品だからだろう。観客もボランティアのスタッフさんも、キャンドル氏に用いた椅子の片づけはしても、なかなかボクに手を貸してくれようとしてくれる人がいない。泣きそうだった。


大急ぎでパネルを段ボールに回収しながら、ぐっと涙をこらえていた。

と、そのときだった。
ひとりの少女が何かに取りつかれたように一枚の写真の前に呆然と立っていた。


まさか・・・。


彼女は泣いていた。


それも、瞳から1リットルも流す勢いで、涙があふれていたのだった。
聖母の涙のように清らかで美しい涙だった。


(その写真がどれだったか、今となってはボクには記憶にないのだけれど)
少女は、涙をぬぐいながらボクに尋ねてきた。

「この写真を撮られた方ですか」と。
「そうだよ」


「わたし、

この言葉、この写真に出逢って

魂が震えたんです。

これからも、生きよう!

って思えたんです。

今日、きっと私は

この写真に逢うために

此処に来たんだと想うんです」


段ボールを抱えたまま、ボクも一緒に泣いた。
涙に理由はいらなかった。


「まさか」の向こうで待っていた、素敵な「まさか」の涙だった。



彼女の協力を得て、撤収は時間に間に合った。
名前も住所も聴かずに別れた。
美しい顔立ち。頭を剃ったその姿だけが今も記憶に残っている。


世の中には何百人、何千人、何万人もの動員数を誇る写真展もあるだろう。

結局、

この日のボクの写真展動員数は、

たったひとりだった。



でも、ボクはあの日の写真展のことを今でもとても誇りに想う。

出逢うべく人と出逢うための魂を結ぶ写真展。

なんて素敵な時間だったんだろう!と。



お祭りでにぎわう善光寺の無数の小さな燈明が、愛おしく輝いていた。
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まさかの向こうの、素敵なまさか。
そのまた、向こうの、またまたの素敵なまさか・・・。


>自分が動けば、世界もまた動き出す。

例えその動きが、ブログを記すための指先一本だけの小さなアクションだったとしても
その先で待っている、魂の出逢いがあることを信じてボクは今日も書く。




実は、この話にはまだ、つづく「素敵なまさか」がある。


            (いつかに、つづく)















*また、そんな写真展をやりたいと思う今日この頃。

どなたか、どこか展示空間・機会を

ご存知の方がいらしたらご紹介くださいませ!











  
Posted by wonder_egg at 11:10Comments(1)

2021年12月31日

幻の寅 〜安曇野ホワイトタイガーの撮影に成功〜

2022年 新しい一年の始まりです。 


明けまして 


おめでとうございます



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     *今年作成のお正月の御飾に祈りを込めました。



旧年中の皆さまのご愛顧に感謝申し上げます。

三度の危篤を乗り越えながらも、

今日を迎えられた父(福治・90歳)ともども

しっかりと「日々、一日一生」を大切に、

生かされるを生きたいと願う今日です。

今年も

心と祈りを込めて、

撮って・書いて・描いて・漕いで参ります。





本年も、どうぞ



よろしくお願い申し上げます







今年は寅年そこで・・・、

ここ安曇野の北アルプス山麓に生息する、

幻のホワイトタイガーの撮影に挑みました。

危うく、ベンガルトラに襲われそうになったので、

ボクは大急ぎで用意した柵の中に逃げ込みました。



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「おっ、ホワイトタイガー?」


と、思いきや、

これはレッサーパンダでしたね。



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30分ほどの格闘の末、

ついに幻のホワイトタイガーを捕えました。




なんと恐ろしい。そして、なんと神々しい寅でしょう。

危険をおかしつつ、ようやくみごとに撮影に成功しました。

世界に先駆け、初公開・・・・

安曇野ホワイトタイガーです!


    ⇓







    ⇓







    ⇓





  『ガオーッ!』





    ⇓




 『ガオー





ッ!』



    ⇓










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いかがです。怖いでしょ。神々しいでしょう?

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「一昨年はネズミ。

サンタになったり・・・

サラリーマンにさせられたり・・・・

今度は寅かよ・・・。

ってことは、

来年は○○○?、ってこと」

っと、本犬(ジュリアン ピレネー犬7歳)は言ったかどうか。

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みなさまにとって、



健康で、笑顔 多き一年でありますように、



こころより



お祈り申し上げ、



新年のご挨拶とさせていただきます。





P.s 書く気向上のためにも、ブログの読者登録もどうぞよろしくお願いします。
  
Posted by wonder_egg at 12:46Comments(3)

2021年11月28日

『雨の日はブログを書く日にしよう』 (vol.4) 〜友だちって、なんですか〜

釣りにでもいこうよ

    2021、11.28 am9:25 発見

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こたつから這い出して
あと20歩も歩けたら お気に入りの車の イグニッションに手が届いた 

こたつから這い出して
あと10歩も歩けたら 炊き立てのご飯に 手が届いた

こたつから這い出して
あと5歩も歩けたら 玄関の扉の向こうの 大好きなスケボーに手が届いた

こたつから這い出して
あと3歩も歩けたら デスクの上の スケッチブックに手が届いた

こたつから這い出して
あと2歩も歩けたら 充電の終わった スマホに手が届いた

こたつから這い出して
あと1歩も歩けたら ストーブのスイッチに 手が届いた

でも、ストーブには 灯油がなかった
届いたのは こたつの脇の書棚の 想い出のアルバム
それから、買いだめした いつものタバコ “スピリッツ・ミント”

そのアルバムすら 開くことのできなくなった その手で
そのタバコの箱すら 開くことのできなかった その手で
寝返った自分の身体を戻すこともできなかった その手で

描きたかったのは 明日
届けたかったのは 愛する奥さんへの プレゼント
渡したかったのは 子供たちが 一歩踏み出す勇気
その動かなくなったその手で 抱きしめ続けていた一番大切なもの


その人は こたつにあたったまま じっとしていた 
畳にうつぶせたまま こぶしを握っていた 
部屋中に灯した 着けっぱなしの明かりの下で 
目を閉じて 何枚ものアルバムを めくっていった
すべてのページを めくり終えたとき
ついに 
その人は こたつから這い出して 最初の一歩を踏み出した

天国に続く まぶしい光の階段に向かって

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友よ 
やり過ぎのジョークは もうやめにして
今すぐ こたつから這い出して 言ってくれよ
「あっはっは、くまさん。びっくりした?!」って

友よ
やり過ぎのジョークは もうやめにして
今すぐ こたつから這い出して 言ってくれよ
「かわいこちゃんならいいけどさ、おっさんからの人工呼吸だけは勘弁してよ。
俺、そういう趣味ないからさ。あっはっは」って。

友よ
ほんと 冗談きつすぎだよ 
「バカやろう。シャレになんねえよ。
俺、まこちゃんの心臓マッサージしてんだぜ。
さっさとこたつから這い出して、また釣りにでもいこうよ。
もちろん、おそろいの ハイエースで」

友よ
ほんと 冗談きつすぎだよ
警察に 尋ねられてんだぜ
「この方とは、どんなご関係ですか」って
 今すぐ そのブルーバックのファスナーを開けて 言ってくれよ
「この人 ボクの友達です」って

お前が ちっとも応えてくれないからさ ボクは言ったよ
「友達です。
 ・・・でも俺、本当に友達だったんですかねぇ」

「だって、俺
 お前の誕生日はおろか
 命日も、わかんないんだぜ」


友よ
ボクは 忘れない

今日という日が
(たぶん)昨日 死んだお前にとって
死ぬほど描きたかった明日だってこと




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 <作品> c Makoto.Mihara
      *三原誠 享年51歳。絵描き、木工家、大工 。 釣りと音楽とスケボを愛した男。脳溢血により召天  
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2021年11月27日

冬のリバークルージング

今年、雪虫を初めてみたのは11月7日のこと。
真っ白い綿毛をつけた冬の使者。
海の天使がクリオネなら、山の天使は雪虫。
雪虫なんて、北海道にしかいないものだと思っていた。

高校生くらいの時だったろうか。「ドライブ」という曲が流れた。
ラジオから流れる美しくもエキゾチックな歌声にボクはすっかり魅了され、なけなしの小遣い片手に早速一枚のLPレコードを買いに走ったのを覚えている。
そのLPの中の収録曲の一曲で初めて「雪虫」という雪の使者のことを知ったのだった。
今も、この季節になると、どうしても聴きたくなる一曲なのだ。

*今年の北海道は雪虫が大発生して、洋服にくっついた瞬間絶命するという虫に大迷惑をこうむったという話も聴く。雪虫は、アブラ虫の一種。


https://www.youtube.com/watch?v=ZeD2xsDMIDk




朝、自宅のすぐ裏山(有明山・安曇富士と呼ばれている信仰の山 2,268 m)に雪が降った。
今シーズンも終わりになる。というよりも、例年だと「川じまい(川への感謝と、用具の片づけ)」を済ませて、大急ぎで冬支度を始める。ところが、今年はいろんな事があって未だに「川じまい」を済ませなないままでいた。
そんな折だ。観光協会から一本の電話。


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「この時期でも、川下りをなさりたい方がいらっしゃるんですが、無理ですよね」
 いつもなら即答で「無理です」と応えただろう。でも、不思議と心が動いた。
 この方をお迎えするために、川じまいができずにきたのだろう・・・、と。
「そんなことないです。川に水が流れていますから。念のためお申し込みの方とお話ししてから、お受けしたいのですが・・」


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声を聴くと、女性であった。
ひとり旅の方だった。
「こんなに寒い時期に川なんて、大丈夫ですか?」
 と、尋ねたのはボクの方だった。
「寒いから、水も空もきれいなんじゃないかと思って・・・。防寒着たくさん持ってきましたから、お願いします」

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こうして、寒中の川下りに繰り出すことになった。
18年ほど前に、友人と一緒にサンタクロースに変装して12月24日の極寒の中下って以来の寒中クルーズ。

あの日は、葦の陰にカモ撃ち猟師が鉄砲を構えていて、危うく誤射されるところだった。
猟師にこっぴどくドヤサレタ。
「ばかやろう!こんな時期に川なんて下ってるんじゃねえ!撃っちまうところじゃねえか!」
サンタクロースが猟師にドヤサレテ、頭を下げた。まさかのできごとだった。
今思ってもぞっとする。
新聞の見出しの一面に「サンタ川上で誤射で死亡」なんて記事になるところだったのだから。

*現在、この流域でのカモ撃猟は禁止されている。



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調度、橋の上を学校帰りの子供たちが通過する時間をねらっての川行だった。
小雪降りしきるながら、三人のサンタが川をゆく姿。
しかも手を振る以外は一切口はきかないと決め込んでいた。

子どもたちに夢を見せても、夢をうばうようなサンタクロースにはなりたくなかった。
何人もの小学生たちが橋上から手を振ってくれた。
「どこにいくのー?」
「どこからきたんですかー?」
「なに、はこんでるんですかー?」
 何を尋ねられても、だんまりを決め込んでひたすら手を振った。

あの時の小学生も今は、社会人だろう。
覚えていてくれるだろうか?
あの日の三人のサンタクロースのことを・・・。
そのうち、ひとりは本当にサンタの世界へと旅立ってしまった。
長い年月が過ぎた。

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それにしても、空も、川も、宇宙を透かしたように蒼い。
かじかむ手でパドルを操りながら、女性が言う。

「来てよかった!
 スイス、ヨーロッパと、いろんな処に行ったけれど、今わたしは安曇野にハマっているんですよ!」

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ゴールして、ボートを丘に引き上げたその時だった。
猛烈な吹雪が吹き寄せた。
お天気雨ならぬ、お天気雪だ。


♪ 雪虫 雪虫 この手に止まれ
  雪降るその日を 教えろよ ♪
   (佐々木好 「雪虫」)



そんなわけで、未だに「川じまい」をせずにいる。
11月27日、「この記事」を書きかけたまま、今日まで時が止まってしまっていたことに気がついた。
               ⇒   翌、11月28日の記事へ



           真冬のリバークルージング 問い合わせ受け付け中!


  
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2021年11月22日

『雨の降る日はブログを書く日にしよう』(VOL.3)

『雨の降る日はブログを書く日にしよう』(VOL.3)
  〜 不生不滅 〜



” 逢いたいときに逢いたい人に逢うことができる。 
届けたいたきに届けるたいものを届けることができる。
伝えたいときに伝えたいことを伝えることができる。
そばにいたいときに気が済むまでそばにいることができる。
家族なら、当たり前にできたこと。
当たり前すぎて、忘れてしまっていたこと。”

危篤に陥ると面会が許される。
回復してるときは面会が一切許されない。
このコロナ禍で入院している父とボクら家族の間で、こんな状況が2か月以上も続いている。

携帯電話のベルが鳴るのが怖い。
病院からの呼び出しかな、って思うから。
でも、その呼び出しがなければ病床の父に逢うことができない。
危篤状況下にならないと面会が許されないのだ。
それも、15分。

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<写真>11月19日 月食の夜。誰かがそっとこっちを覗いているみたいな空。
    世界中の人たちが一斉に見上げる空。空から見たらステキだろうな。




病のときこそ、ずっと付き添って元気と安心を運んでやりたいのに。
以前は普通にできたことが、今は許されない。
このコロナ時代が生み出した医療世界の矛盾だ。

この2か月で、病院から呼び出されたのは3回。
3度、父は危篤に陥ったということなのだ。



1度目。
おしっこが出なくて腎不全で呼ばれて、手を握る。
言葉は、おぼろになってしまっていたけれど、必死に何かを伝えようとしている。
「みんな仲良く、みんな仲良く」
遺言めいた言葉を口にしながら力強くボクの手を握り返してきた。
「父ちゃん!まだ遺言は早いよ。今、入院しているの。おしっこが出なくて、このままじゃ死んじゃうよ。ねえ、おしっこ出してよ!」と、伝える。
すると思いがけず
「ああ、そうか」と、はっきりと応える。
どうやら盲目の父には、ここが何処で、どうしてこんなところにいるのかが全く把握できていなかったようだ。
「父ちゃん。愛しても愛しても愛しきれないほど、愛してるからね」と告げて、退室。
そん晩のこと、ドクター曰く「大量のおしっこがでました!」とのことで、みごとに危篤回避。

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2度目。
血圧低下で危機的状況。バイタルをみると上が80ほどしかない。
また姉と行って手を力強く握る。すると嘘のように力強く握った手を放そうとしない。
「とても危篤の人の握力じゃないね」と、姉。
「父ちゃん。今、病院。血圧下がっているんだよ。元気出してよ。親戚やら孫たちひ孫たちからのメッセ―ジやら、家族の懐かしい思い出音源が届いているから、聴いてよ」
タブレットを耳元に持っていくと、ぱっちりと目が開いた(見えてはいないようだけれど)。
特にひ孫の声には、強い反応を示して、みるみるうちに血圧が上昇していく。
「父ちゃん、愛しても愛しても愛しきれないほど、愛してるからね。大好きだよ」と告げて、退室。
その晩、看護師曰く「不思議と、すっかり血圧が上昇安定しました」とのことで、みごとに危篤回避。

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3度目。
今度は、SPO2(血中酸素濃度)低下。尿量低下。酸素マスク姿。酸素4段階中のレベル3。次第に痩せて、小さく丸くなっているようで辛くなる。
でも、辛いのはボクよりも父本人だ。
「生きるのも大変、死ぬのも大変だ。だけどお前、いのちは無駄にしちゃいかん」と、父は元気な時によく口にしていたものだ。
手を握りしめると、また強く握り返してくれた。長い寝たきり生活で舌根が下がり、何を話しているのかよく聴き取れないが、話が止まらない。その度にバイタルが下がり緊急ランプとベルがピコピコとなる。
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「父ちゃん。今、病院だよ。血の中の酸素がうすくなっってるから入院中だよ。まだ、生きたい?」
父のそんな姿を見ているのが辛くて、そんな酷な質問を投げてしまった。
マスクの向こうから、確かに口がこう動いた。
「ああ、まだ生きたい!」と。
元気なときの言葉通り、父は生き様・死に様をみせながら、”いのちいっぱいに生き抜くこと”を伝えてくれている。
「どこか痛い?」
「ない」
「どこかかゆい?」
「ない」
「じゃあ、今血の中の酸素減ってるから、思い切り深呼吸して」
「ああ」
「それから、おしっこ出してよ」
すると、また何か言っている。
「〇イレ」
「うむ、なんだって?」
そうか、トイレ!トイレだね。
「ああ」
「父ちゃん、ちんちんに管が通ってるからね、トイレの心配はいらないんだよ。思いっきりおしっこ出して。はい、福治さん、トイレの時間ですよ」
考えてみると、父さんは施設入所前まで自力でトイレに行き、目が見えなくなっても施設の職員と一緒にトイレで用を足していたのだ。本来はおむつ要らずの生活をしていたのだった。だから、管が通ったおちんおちんのことが理解できていないのだ。トイレに連れて行ってもらって用を足したかったのだ。みるみるうちに血中酸素向上。尿量も増していた。
「父ちゃん、愛しても愛しても愛しきれないほど、愛してるからね。大好きだよ」

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面会の度に、看護師さんやドクターがボクらに、長い長い15分を許してくれたおかげだ。
一番長かったときは、気づけば2時間近くを過ごしていた。
こうして、何度も病院から呼ばれる度に姉と覚悟を決めて、病室のカーテンの向こうに重い足を運んだ。神様が与えてくださっている奇蹟的なうれしい再会を果たしている。


その度に、強いメッセージを受け取っている。
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 ”  どんなに短くなった蠟燭でも明かりを与えることができる。

     どんなに短くなった蝋燭でも温もりを与えることができる。

      それが「いのちを全うするということ」
  ”





「吉沢さんのものすごい生命力の強さに驚いています。先日、介護入浴をしましたよ」
と、看護師さんからの連絡。

相変わらず「見ること」「食べること」「飲むこと」「歩くこと」もできない父のどこに、その強い生きる力、希望があるのだろう。
やっぱり戦前戦中を生き抜いてきた人は強いのだろう。
たくましく生き抜く姿を見せてくれている、父のことをボクは偉大に、そして誇りに想う。
やわな戦後派のボクら。
すぐにあきらめたり、投げ出したり、引きこもったり・・・。
しっかり見習わなければ!!

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抜いても抜いても、どこまでも続いてなかなか抜けないボクの夢の中の前歯。
それこそが今の父の姿。
無意識の世界でつながっている父と息子。
何度も何度も、危篤を乗り越えては「いのち」を全うする父の力強い姿なのであった。
泣。


12月12日。
姪っ子が第一子を出産予定だ。
父にとって、3番目のひ孫だ。
「神様、どうか、その胸にひ孫を抱かせてやってください。
 父ちゃん、がんばれ、がんばれ!」

 ” 不生不滅 不垢不浄 不増不減 ”





つづく





  
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