【堺からのアピール】


[写真]2016年の年頭記者会見で憲法改正に言及した安倍晋三首相(ロイター/アフロ)


<憲法改正>安倍首相が創設を目指す「緊急事態条項」とは?

THE PAGE 2月13日(土)15時20分配信

 安倍晋三首相は年頭の記者会見で、夏の参院選の争点として「憲法改正」に言及しました。その布石として導入を図ろうとしているのが「緊急事態条項」です。昨年の国会でも安倍首相は緊急事態条項を憲法に創設したい意向を示しています。しかし、その中身はよく分からない部分も多いのです。緊急事態条項とは一体どのようなものなのでしょうか?

なぜいま議論となっているのか?

 緊急事態条項とは、「大災害や武力攻撃などによって国家の秩序などが脅かされる状況に陥った場合、政府などの一部機関に大幅な権限を与えたり、人権保障を停止したりする、非常措置をとる」ことを定めた規定です。自民党は2012年に11章から成る「日本国憲法改正草案」を提言。その中の項目として、「緊急事態条項」の創設を提案しました。これは前年の東日本大震災における災害対応の不手際を教訓として盛り込んだとされています。現在議論されているのは、この2012年に発表された緊急事態条項の内容です。

 首相はまず2013年に、憲法96条「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」の要件である"各議院の総議員の三分の二以上の賛成"を"各議院の総議員の過半数"に改正し、改憲のハードルを下げようと試みました。しかし、世論や自民党内部からの反対もあり、取りやめています。そこで首相は、手始めに野党との合意も得られやすい「緊急事態条項」を創設し、憲法改正の動きを活発化させたいとの思惑があるようです。

あいまいな?「緊急事態」の定義

 具体的にはどのような内容なのでしょうか? まずはどのような状態を"緊急事態"と想定しているかをみてみます。草案では大きく分けて3つのケースを想定しています。(1)外部からの武力攻撃、(2)内乱等の社会秩序の混乱、(3)大規模な自然災害です。

 これに対し、憲法学が専門の聖学院大学政治経済学部の石川裕一郎教授は、規定のあいまいさを指摘します。「条文では『内乱"等"による社会秩序の混乱』と、内乱以外も想定しているのです。例えば、"ストライキ"や"金融不安"なども想定しているのかという疑念があります。さらに問題とするのは、条項の最後に『その他の法律で定める緊急事態』と記載されている点です。法律でこの3つ以外のケースも作り得るのです」。もちろん、緊急事態条項が創設されれば、国会で議論されるので乱暴なやり方はできないにしても、ある程度は政権の思い通りにできる可能性があるのです。

具体的にはどんな状況を想定している?

 自民党は日本国憲法改正草案の提言と併せて、「Q&A集」も発表しています。その解説には、緊急事態条項創設の目的を「東日本大震災のような大災害のときに、政府が迅速に動けるようにする」とあります。しかしこれらはもう、「現在の災害対策基本法や災害救助法の下、都道府県知事や市町村長の判断でほとんど対応できる」などと、憲法学者や弁護士が主張しています。さらに、日本国内が戦争になったと場合も既存の法律で対応できるのです。敵が攻めてきたり内乱が起きたりした場合は、自衛隊法や警察法があるのです。

 自然災害以外での緊急事態条項創設の論拠となるのは「国政選挙」関連です。「衆議院が任期満了で総選挙になったときに、たまたま災害や外部からの武力攻撃で、選挙ができないまま4年経ったとします。衆議院の任期は4年と憲法で決まっていますが、任期延長の規定はありません。法律で任期を延ばすことはできないということで、緊急事態条項の創設という形で憲法に加えようとしているのです」(石川教授)。

内閣だけで法律と同等なルールを作れる?

 改憲案では、「緊急事態が宣言、発せられた場合は内閣が法律と同じ効力を持つ政令を発することができる」となっています。石川教授は「国会での法律の審議すらある意味飛ばして、内閣レベルで法律と同等なルールを作れてしまいます。さらにその政令に関し、『憲法14、18、19、21条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない』と書いてある。逆に言えば、尊重さえすれば、憲法で保障されているさまざまな基本的人権をも制約できるとも解釈できます」と、憲法の条文そのものを相対化する危険性を指摘しました。内閣が発する政令次第では、例えば"裁判所の令状なしでの身柄拘束"などが可能となるのです。

 一番の問題は、憲法レベルで保障されている基本的人権が簡単に制約されてしまうことです。憲法に創設されるとなると、もちろん違憲でもありません。さらに、石川教授は緊急事態の宣言の手続きについて指摘しました。「緊急事態は内閣総理大臣が発します。これへの歯止めとして考えられるのが国会です。しかし、国会の承認は事前または事後でも認められます。そして、その承認の期限がないのです。 極端な話、緊急事態宣言を発して数か月後の承認でもいいのでしょうか?」と、疑問を投げかけました。

フランスの「非常事態宣言」の場合は?

 実際に同様な形で1955年から運用されているフランスの事例を見てみます。フランスでは現在、昨年11月のパリ同時多発テロ事件の発生に伴い、大統領が非常事態宣言を発令しています。発令されると、夜間外出禁止や集会の規制、ライブハウスやホールなどの人が集まる施設の営業規制、裁判所の令状なしで昼夜問わずの家宅捜索、令状なしでの不審者の身柄拘束が可能となります。

 もちろん問題点もあります。今回のテロ事件に関連し、フランス当局は数千件に上る家宅捜索を行ったのにも関わらず、結果的にテロとの関係が疑われる犯罪の立件は1桁くらいしかないのです。このような状況もあり、フランスでも法律家や市民グループが行政裁判を起こしています。さらに、フランスでも非常事態法で自然災害の想定を記載していますが、これまで6回の非常事態宣言の発令では、自然災害での適用が1回もないのです。

現行法でほとんど対応できる?

 それでは、日本において緊急事態条項は必要なのでしょうか? 石川教授は全て現行法で賄えるとして不要と主張します。「自然災害と武力攻撃は先ほど指摘した法律でほぼ対応可能です。さらに衆議院解散中の空白ついても、実は現憲法で対応できるのです。衆議院には解散がありますが、参議院にはありません。解散がない上に半数ごとの改選なので国会には空白期間が生まれません」。緊急事態を想定し、憲法54条で"参議院の緊急集会(衆議院が存在せずに国会が開催できない場合で、国に緊急の必要性が生じたために参議院で開かれる国会の機能を臨時に果たす集会)"が定められているのです。

 憲法改正は安倍首相の宿願であり、緊急事態条項の必要性を認める見方もありますが、議論は注意深く見ていく必要があるかもしれません。

(ライター・重野真)

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


新作『牡蠣工場』公開を控え来日した映画作家・想田和弘氏

『牡蠣工場』公開直前インタビュー

想田和弘監督が安倍政権を斬る!「安倍さんは民主主義をやめようとしている」「アベノミクスはただの筋肉増強剤」

2016.02.14   LITERA

 多くの国民の反対を押し切り強行された安保法制成立など、安倍政権はいま"暴走"とも言える状況にある。しかし、昨年あれだけ盛り上がった反対運動とは裏腹に、いまだに安倍政権は高支持率を維持。この空気のなかで、意気消沈した言論人や表現者の多くが、政治的発言を再び封印し始めた。

 そんななか、変わらず、メディアやSNSなどで果敢にメッセージを発信し、運動へ関わり続ける映画監督がいる。

「安倍さんが民主主義をやめようとしていることは明らかなんです」

 そう語るのは、ニューヨーク在住の作家・想田和弘。ナレーションやテロップに頼らない「観察映画」の手法で、『選挙』『精神』などのドキュメンタリー作品を発表してきた。今年2月からは、最新作『牡蠣工場』(かきこうば)が劇場公開される。いまの日本社会を覆っている問題をどう見るか。来日中の想田監督に話をきいた。

……………………………………

■安倍首相とその支持者のほうこそファンタジーに浸っている
 
──先日、安倍政権の経済政策を担ってきた甘利明氏に収賄疑惑があがって大臣を辞任しました。ところが各社世論調査では、安倍政権の支持率は下落どころか上昇。安保法制成立後も同じ傾向がありましたが、どう思いますか。

想田 僕は、安倍さんが支持され、権力を保持しているのは、やはり僕たちの社会の多数派の価値観が、安倍さんの価値観に非常に共振しているからだと思う。典型的なのはアベノミクスでしょう。みんな、まだまだ高度経済成長期の幻想を追いかけているんですよ。実際には、現在の日本社会を人間のライフステージで喩えると、中年を過ぎて「老年期」にさしかかっているところ。ですが、安倍さんの国家像は「青年期」のそれですよね。

──たしかに「異次元金融緩和」や「一億想活躍社会」、あるいはTPPにしても、イケイケドンドンみたいなイメージがあります。

想田 しかし、それこそアベノミクスというのは筋肉増強剤みたいなもの。これを注射することで、見せかけの筋肉をつけた。そうすると、「あ!筋肉つくじゃん!」「20代の自分に戻ったぞ!」という幻想を抱かせてくれる。ライザップのCMに憧れるみたいなものですよ(笑)。中年太りをして、心肺機能が低下している自分を受け入れられない。だから安倍さんの価値観とは違う成熟した自己像に多数派の人たちが移行していくのは、日本ではもう少し時間がかかるんだろうと思います。

──ですが、右派やネット右翼など安倍首相の応援団はリアリストを自称していますよね。経済財政政策もそうだし、防衛や外交、日米関係についても「現実を見ろ」と言うでしょう。そのうえで反対派を「理想主義のお花畑」とか「ファンタジー」と攻撃している。

想田 いや、はっきり言って、安倍さんのほうがファンタジーです。だって、普通に考えてありえないじゃないですか。たとえば「お札を刷れば経済が良くなる」とか。そんなに単純だったらどの国でも刷りまくりますよ(笑)。本当は、そんなに筋肉増強剤を使いまくってどうすんの? いつまでも使うわけにはいかないでしょ? というのが"大人の議論"であって、それが現実を見据えた考え方だと思う。どちらが「ファンタジー」なんだと。TPPによって競争力を高めるとか言うけど、それも僕にはファンタジーとしか思えないわけですよ。農林水産省だってTPP交渉に入る前には、すべての関税が撤廃されれば日本の農林水産物の4割が壊滅するという試算を出していました。しかし、2013年3月に安倍さんがTPP交渉参加を表明した直後の世論調査(読売新聞)でも、60%の人がそれを評価した。これも幻想を追いかけている証拠だと言えるでしょう。

■誰が「搾取」しているか?という問題は、実はすごく根深い

──グローバリズムの問題でいえば、新作『牡蠣工場』では過疎化が進む岡山県の漁村・牛窓の工場を描いていますね。人手が足らずに中国からの出稼ぎ労働者を受け入れる。言葉にすればシンプルなあらすじですが、内容的には複雑な映画だと感じました。TPPに異議を唱えるつもりでこれを題材に?

想田 いや、それはないですね。僕は観察映画を撮るとき、事前のリサーチも、打ち合わせもしないし、台本も書きません。いきあたりばったりでカメラを回す。それがポリシーです。テレビドキュメンタリーでは散々台本やナレーション案を事前に用意するものをやってきましたが、そうするとどうしても、結論先にありきの「はめ絵」みたいになってしまうので。だから『牡蠣工場』の撮影も、牡蠣を剥く現場を興味深いなと思って撮っていたときに、ふとこう、カレンダーの横を見ると一枚の紙がありました。そこには「11月9日(土) 中国来る」と。中国くるってなんぞや?って思いまして。その後、どうも二人の中国人実習生がやってくるらしいと気がついて、ひとつの物語が立ち上がっていったという感じですね。

──最初『牡蠣工場』というタイトルを聞いたとき、なんとなく語呂から小林多喜二の『蟹工船』を思い浮かべたんですが、単純に「搾取される中国人労働者」という映画ではないですね。

想田 ちまたでは中国人実習生というと、ある意味「搾取の構造がそこにある」という文脈で語られることが多いわけですけれども、少なくとも、この『牡蠣工場』でお邪魔したところに限っていえば、雇い主、受け入れる側も、中国人の人たちがなるべく快適に過ごせるよう、いろんな工夫や努力もされているわけですよ。だから、一般的にレッテル貼りされがちな"鬼の経営者"や"搾取する側の人間"では、実はなかった。むしろ、僕のなかでそういうイメージが裏切られるというか、崩れていきましたね。

──映画のなかでは、後継者不足のなか、東日本大震災のせいで宮城から移住してきた牡蠣漁師の方が、牛窓で牡蠣工場を継ぐことが判明しますよね。これも、現場で撮りはじめてから知ったことなんですか?

想田 そうですよ。実はそのときに、僕自身も編集中に衝撃的なことに気がついた部分がある。映画のなかで、普段サラリーマンをされている牡蠣工場の親方の息子さんが出てこられて、僕がカジュアルに「この工場を継ごうと考えたことはなかったんですか?」って聞きますよね。そのときに「いや、ないです」っておっしゃる。そう言われたときに、僕は一瞬「なんで継がないの?」って思っちゃった。でも、後ですごく反省して。なぜかというと、僕自身もそうだったな、ということに気づいちゃったからです。実は、僕の親父は栃木県でスカーフとかマフラーを製造する小さな会社をやってる。僕は三人きょうだいの長男ですが、親父の会社を、僕もきょうだいも当然のように継がない。だから、このままだと親父が引退すれば会社は終わり。

──ご家族や親戚から工場を継げとは言われなかったんですか? 家業なら間接的にでもそういう雰囲気はあったでしょう。

想田 それがね、親父も周囲も、そんなこと一言も言わないんですよ。それはなんでだろう?と考えたとき、気がついたんです。もしかすると、僕らって、幼いころからずっとひとつのメッセージを受け取り続けてきたんじゃないか。それは「勉強しない。いい学校に行きなさい。ホワイトカラーになりなさい」という社会からのメッセージだったんじゃないか。逆にいえば、「第一次産業、第二次産業にいくと辛いですよ」ということでもある。僕は子どものころから、農業や漁業を目指しなさいとか、縫製の工場で働きなさいとか、そういうことをほとんど言われてきていない。それは多分、僕の家庭だけの話じゃなくて、社会に蔓延する歪んだ価値観なんだと思います。もしかして、親父が僕に継げと言わなかったのは、そういう価値観を親父も内面化しているからなんじゃないか。自分で縫製業をやりながらね。

──どうしてでしょうか?

想田 たぶん、これは文明の病なんですよ。アメリカでもそうだし、あるいは発展途上国なんかはもっと露骨になる。「貧困から抜け出すためには農業をがんばりなさい」って聞かないでしょ? むしろ「貧困から抜け出すためには学校へ行きなさい」というメッセージになる。「第一次産業や第二次産業はお金が儲からず、したがって社会的ステータスも低いので、そこから抜け出しなさい」というメッセージ。だからこそ、牡蠣工場にも親父の会社にも後継者がいないし、人手不足なわけです。たとえば「冬季に牡蠣を剥けば年間一千万円を保証します」と募集すれば人手だって集まると思うんです。でも、そんなに人件費をかけてしまったら、スーパーでは確実に牡蠣の値段があがる。すると消費者は買わない。それで、値段を抑えておくために安く働いてくれる人を外国から呼び寄せないといけなくなるし、同時に日本人の人たちの給料も上がらない。だからこそ人が集まらなくなるという悪循環。ということは、「誰が搾取しているのか?」という問題を究極的に考えると、実はそれは、私たち消費者なんじゃないか。僕たちが少しでも安いものを買いたいと思うことで、広く薄く、少しずつ括弧つきの「搾取」をしていることになる。これは根深い。安いものを買おうとするのは、僕は当然のことだと思うし、非難すべきことでもないから。しかし、結果的にそのしわ寄せが働く人にいっている。しかも、なぜ安いものを買おうとするかというと、きっとその人たちも安い賃金で働かされているからでしょう。下手をすると、ノーチョイス。この世に生まれるだけで、そういう構造に絡め取られれてしまうというカラクリに、僕はこの映画を作ったことで気づかされてしまったんですね。

■民主主義は瀕死だが、その旗を最後まで下ろしてはいけない

──消費者が労働者であることを忘れるというマインドは、政治に関してもあるように思えます。強そうに見える権力者に投票することで、実は有権者が自分の首を絞めているという構図。しかし、これを批判すると「左翼はいつもそうだよ」と呆れられるか、「反日だ!」攻撃されますよね。

想田 ははは、僕は左翼じゃないよ(笑)。だって僕は革命が良いなんて思ってないし、世の中をひっくり返そうとも思ってないもの。支持政党もないし。僕が政治的な運動や声明に参加するのは、個別の主張に賛同できるかどうかが基準。それに、社会の変化はゆっくりのほうがいいと思う。TPP反対もむしろ国内産業を守れという保守的な思想ですから。だから、むしろ僕は保守ですよ。だって、地域社会が大事とか、自然を守れとか、商店街大好き、とかね。ほら、保守じゃん(笑)。安倍晋三のほうがよっぽど革命家ですよ。

──あの安倍首相が、ですか。

想田 そう。安保法制ひとつみても、もうあれは革命と言っていいでしょう。戦後の法秩序をひっくり返しちゃったんだから。東大の憲法学者である石川健治氏に言わせれば「クーデター」です。しかも、第二次安倍政権誕生からまだたったの3年。その間にどれだけ安倍さんが変えましたか。秘密保護法、TPP、安保、あとはNHKの人事もそう。NHKの体制も、メディアの萎縮の仕方も、3年前とは全然ちがう。あの人はたった3年間でこの国をものすごく変えた。急進改革派ですよ。いや、はっきり言って急進的過激派です。僕は過激主義にはくみしない。

──しかも、安倍首相は反対意見にまったく耳を貸さない。レッテル貼りだとかなんとか言って。

想田 それはもう、なんていうか、最低ですよ。民主主義を守るつもりなんてまったくない、安倍さんには。それは改めて言うまでもないんです。自民党の憲法改定案を見ればわかるじゃないですか。僕は12年の4月からずっと申し上げている。彼らの憲法改定案を見れば、いまの自民党が民主主義をやめようとしていることは明らかなんですよ。だから、いまごろになって、それは民主的な進め方じゃないじゃないですか?って彼らに問うのは、すごく間抜けな話。

──昨年、想田監督はツイッター上で、菅官房長官がよく言う「その指摘は全くあたらない」「粛々と進めていく」などの"菅官房長官語"でレスポンスを行うという実験を行ってましたね。非常に痛快だったのですが、一方で、安倍政権の支持率が下がらないところを見ると、「民主主義を守れ!」というようなリベラル側の言葉もマスに届いていないのではないか、と思うことがあるんです。

想田 うーん……それはある意味、すぐにはどうにもならないのではいかと僕は思う。ハンス・ケルゼンというオーストリアの法学者が、ナチスが政権をとりそうなときに、"もう民主主義は重病人であって、死ぬことはわかっている。だから、私たち民主主義者は重病人を診療する医師のようなものだ"というようなことを言っていた。「民主主義者は身を忌むべき矛盾に身を委ね、民主制救済のために独裁を求めるべきではない。船が沈没してもなおその旗への忠実を守るべきである」と。ようは、たとえ民主主義が瀕死の状態であっても、しかし、自分は民主主義の旗を降ろすことはない。そうすることによって、あとでもう一度、民主主義が浮上する可能性が保たれるんだ、という趣旨です。僕はいま、その心境ですけどね。

──しかしそれだと、"負けはわかっているけれども、やってることに意味がある"みたいな、一種の敗北主義に陥らないですか。

想田 それはちがう。現実を見ているだけです。負けていいとは思わない。負けないためのあらゆる方策は講じるし、最後の最後までやれることはやる。しかし、たとえそれがうまくいかなったとして、そのときに何ができるか。それが、自分だけは民主主義の旗を下ろさないってことなんです。だから逆なんですよ。敗北主義じゃなくて、最後まで自分は負けないということ。人間、いつか死ぬとわかっていても、よりよく生きようとするでしょう。それと非常に似通っています。いま、この日本の民主主義というものは、どんどん悪くなっている。もしかすると、中国とか北朝鮮みたいになるかもしれない。だけど、自分が信じているものは変わらないし、旗は下ろさない。いまその覚悟が、各人に問われているんじゃないか。そう僕は思います。

…………………………………

 インタビュー中、想田監督は、ただの一度も言葉を濁すことなく、安倍政権に対する的確な指摘を繰り返した。そして"何をしても無駄ではないのか"という沈鬱なムードに対して、「それでも民主主義の旗をおろさないことが重要」と力強く言い続けた。他方、自身の政治的発言と映画制作とは一線をひいているという。それは、『牡蠣工場』が放つ詩的な印象からも頷ける。

『牡蠣工場』は、瀬戸内海に面した小さな町を舞台にした、静かな物語である。決して悲壮感を喚起させようと仕掛ける映画ではない。しかし鑑賞後には、何かじりじりと追い詰められていくような、そんな感覚が、しこりみたいに残る。テレビやマスコミが流すものからこぼれ落ちているもの。想田監督は丹念に「観察」することで、それをあぶり出していく。

「安倍さんが『牡蠣工場』を見に来たら? そうだな、シンプルにこう聞きたい。『どう思いましたか?』って」

 言葉と映像の両側から時代を切り取る想田監督の活躍に、本サイトはこれからも期待したい。

(インタビュー・構成 梶田陽介

■『牡蠣工場』 監督・想田和弘
 2月20日(土)より東京/渋谷 シアター・イメージフォーラムにてロードショー、ほか全国順次公開。詳しくは公式ホームページにて。
 また、1月に刊行された『観察する男 映画を一本撮るときに、監督が考えること』(ミシマ社)には、『牡蠣工場』を製作中の想田監督の思考が刻まれている。こちらも合わせて鑑賞すると、本作をより楽しめる。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


建国記念の日奉祝秋田県大会で講演する屋山太郎氏=11日、秋田市中通のホテルメトロポリタン秋田(渡辺浩撮影)

「安倍さんの次は橋下首相で」 屋山太郎氏が秋田で講演

2016.2.11 17:40   産経ニュース

 建国記念の日の11日、秋田市中通のホテルメトロポリタン秋田で秋田県神社庁などでつくる奉祝会(会長・北林康司県議)主催の奉祝県大会が開かれ、約250人が参加した。

 政治評論家で産経新聞「正論」メンバーや教科書改善の会代表世話人を務める屋山太郎氏が講演し「私の地元の神奈川県では育鵬社の中学歴史・公民教科書のシェアが4割を超えた」などと、安倍政権下での歴史教育見直しや教育委員会制度改革などを評価。

 「日本の政治に初めて希望を見いだした。今こそ国家改造の時期だ。民主党は第2極になり得ない。安倍晋三さんに2020年東京五輪まで首相をやってもらって、その次は橋下徹元大阪市長に地方分権に取り組んでもらいたい」と語った。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


"美しすぎる堺市議"「刑事告訴の身」タテに「証言拒否」連発 市議会百条委で初の証人尋問

2016.2.16 18:34  産経ニュース

 元テレビリポーターの小林由(よし)佳(か)・堺市議(38)=大阪維新の会=が平成23~26年度の政務活動費約1千万円を不適切に支出した問題を究明する第6回市議会調査特別委員会(百条委)が12日開かれ、初めて小林市議を証人尋問。印刷・配布されなかったとされる議会報告チラシの問題を中心に委員が質問したが、小林市議は、竹山修身市長から詐欺罪などで府警に刑事告訴されているとして、証言拒否を連発。業者の選定理由など核心部分を明らかにしなかった。

 小林市議は午後1時、市役所12階で開かれた百条委に補佐人の弁護士とともに、黒っぽいジャケットにグレーのスカート姿で出席。冒頭、「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、何事も付け加えないことを誓う」と緊張した声で宣誓。そのうえで「このような状況になったことを心からおわびする。政治家としての私の未熟さから起こった。税金管理のチェックを怠ったことでこのようなことになり、申し訳ない」と陳謝した。

 一方、すでに市長に刑事告訴され、府警が受理していることから、「捜査機関には全面的に協力したい」と述べた。

 まず田渕和夫委員長(公明党市議団)が質問。チラシの配布業者が実際はほとんど配布しなかったとされる実態を問うと、小林市議は「この件に関しては市長が刑事告訴し、受理されたと聞いており、証言を控える」と発言。証言拒否の扱いを協議するため、百条委はいったん審議を中断。証言拒否については改めて協議することとし、審議を進めた。

 小林市議はこの後の質問にも、同様の理由を挙げ、証言拒否を連発。業者が印刷の専門業者ではないのになぜ発注したのか、業者の選定理由、チラシをどこで配布したかなどについても、同様の理由をあげ、証言を拒否した。またたびたび、後ろに控えた補佐人の弁護士と相談する場面が見られた。

 一方、当時小林市議の秘書として、チラシの印刷・配布などを担当していた黒瀬大市議(39)については「業者選定は黒瀬氏に任せていた」などと、全面的に信頼していた実態を明らかにした。ホームページの作成維持費で他業者の見積もりをとらなかったことについても、小林市議は「黒瀬氏を信頼していたので、他業者の見積もりをとらなかった」と説明した。

 また細かい内容に踏み込まれると、「覚えていない」「記憶にない」「わかりかねる」などと答える場面も目立った。

 審議は4時間を超えた。

終了後、小林市議は報道陣に説明責任を果たしていないと指摘されると、「委員会で話せることはすべて話した。今後も適切な対応をしたい」と述べ、足早に去った。

 一般傍聴席の10席は満席で、隣接するモニター傍聴室も40席がほぼ埋まり、市民らの関心の高さをうかがわせた。モニター傍聴室にいた堺市北区の無職男性(75)は「黒瀬氏に任せきりというのはどうか。議員として自分の管理がなっていない。これだけ大きな問題になっているのに、やめないのはおかしい」と憤った。

 小林市議の政活費をめぐっては、議会報告のチラシが配布されなかったなどとして市民が昨年9月、23~26年度の約1千万円の返還を求め住民監査請求。市監査委員は全額の返還を認め、市が請求した。しかし、小林氏は11月末に約416万円だけを返還、残りについては12月に異議申し立てをしていた。

 百条委は地方自治法に基づき、強力な調査権限がある。議会運営委員会などの調査では限界があるとして昨年12月に設置されていた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


小林由佳議員

"美しすぎる堺市議"の撮影中止要望を聞き入れず 政活費問題の百条委「証人尋問は全面公開」

2016.2.10 20:16   産経WEST

 小林由佳(よしか)・堺市議(38)=大阪維新の会=が平成23~26年度の政務活動費約1千万円を不適切に支出した問題で、市議会調査特別委員会(百条委)が10日、開かれた。次回12日に証人尋問される小林市議から、撮影、録音などを中止するよう求める要望書が出され、対応を検討。採決の結果、要望を認めず、全面公開とすることが決まった。

 小林市議の要望書では、本人や関係者のプライバシーに配慮する必要があることなどから、報道機関などの撮影や録音、市議会ホームページ上での中継について、入室直後までとし、真実を述べる意思を明らかにする宣誓からは中止するよう求めた。

 百条委はまず小林市議の要望について採決し、賛成少数で否決。続いて全面公開にするかどうかを採決し、賛成多数で可決された。

 百条委では、証人が出頭する場合、撮影や録音などについて証人に意見を聞いたうえで、決めるよう申し合わせていた。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

甘利大臣賄賂疑惑で安倍政権総崩れ 橋下「総理」で動き始めた官邸裏
2016年02月02日 10時00分   週刊実話

 建設業S社(千葉県白井市)から甘利明経済再生相サイドへの約1200万円の"献金疑惑"が吹き出し、多くの問題を抱えた安倍政権が崖っぷちに立たされた。政界裏事情通からは「もはや安倍はもたない。菅官房長官は見切りをつけ、裏で"ポスト安倍"への動きを仕掛け始めている」と、驚きの情報まで流れ始めているという。菅氏が担ぎ出そうとしている意中の人はいったい誰なのか。

   今回、週刊文春が報じた甘利氏の疑惑記事の内容はこうだ。
 (1)S社と、千葉ニュータウン北環状道路を千葉県から請け負ったUR(独立行政法人都市再生機構)の間で、工事をめぐりトラブルが発生。その補償交渉を、S社総務担当者が甘利事務所に依頼。結果、URから約2億2000万円の補償金を得て、その礼に現金500万円を甘利事務所に届ける。収支報告書への記載は自民党神奈川県第13選挙区支部など200万円のみ。300万円が消えた疑惑。
 (2)'13年と'14年、同総務担当者が2度にわたり現金入り封筒を甘利氏に手渡す。政治資金未処理疑惑。

 白井市の事情通が言う。
 「S社は、広い借地にバラックと言っていい建物がいくつか建つ程度で、地元でもそんな会社があったのかと言われるほど目立たない。型枠などの下請け工事が多いとされるが、よく甘利氏サイドに飲食代を含め総額1200万円もの大金が出せたと、驚きの目でみられています」

 S社は、会社設立から40年近くが経つ。資本金は約1000万円。
 「総務担当者は300万円が消えたと『週刊文春』で証言。しかし一方で、甘利事務所は当時の記録などを調べたが最初から300万円はなかったと秘書らが言い、話が食い違っている。どちらの言い分が正しいか、検証はこれからですが、カネの授受を裏付ける録音も写真も多数あるというだけに甘利氏サイドは相当不利でしょう」(全国紙遊軍記者)

 政治資金規正法違反はもちろん、半ば国営のURに大臣事務所が圧力かけ利益をむさぼったとなれば、甘利氏は完全にアウトだ。そんな中、安倍政権の足元を揺るがすもうひとつの"爆弾"と言われているのが、昨年末、国の就学支援金不正受給疑惑で東京地検特捜部のメスが入った、通信制高校『ウィッツ青山学園高校』(三重県伊賀市)に関してだ。

 「『ウィッツ青山』の創業者M氏は、自民党有力議員の後援会にも大きくかかわり、さらにはほかの大物議員との交流もあるという。つまり特捜部は、高校だけがターゲットではないとの見方もある。捜査次第では今後、政権与党に大嵐が吹く可能性もあるのです」(『ウィッツ青山』の裏事情を知る関係者)

 こうした政界不祥事疑惑に加え、株の底なし大暴落が直撃している安倍政権。
 元経産省関係者が言う。
 「1月22日の相場こそ、前日に欧州中央銀行のドラギ総裁が追加緩和策を示唆する発言をしたことで1000円近くも急反発した。しかし、それでも昨年末の終値から2000円近くも安値になっている。専門家の間では1万円台という恐るべき株価も囁かれています。中国経済の失速、原油安と株大暴落の根本原因は何ひとつ解決されず、アベノミクスの先行きは絶望的。そのため来年4月の消費税10%値上げに伴う軽減税率1兆円の原資は、まったく見通しが立たない。安倍首相は今年夏の参院選を"消費税アップ中止宣言"で乗り切るしかないと、腹を固めたとの話も聞こえてくるのです」

 さらに政界事情通の間では、こんな震撼すべき情報が流れているのだ。
 「衆参ダブル選挙で、橋下徹前大阪市長の衆院選出馬の方向は、ほぼ確定的になった。仕掛け人は橋下、松井大阪府知事とツーカーの菅官房長官」

 裏事情通らの話を総合すると、菅氏の読みと次のステップはこうだと言う。
 一度坂を転げ始めた安倍政権は、ダブル選挙でも自公の現政権与党で過半数維持が困難となる可能性が高い。
 「不況と政界疑獄で政治不信がピークに達する。頼れるのは共産党主導の国民連合政権しかないのかと諦めムードが流れた時、橋下氏がおおさか維新の看板スターとして華々しく『大阪を変える、日本を変える、世界を変える』と出馬。爆発的人気で相当数の議席を確保できると、菅氏は読んでいる」(裏事情通)

 ある程度の議席を確保する自公。しかし、過半数には届かない。
 そこに、おおさか維新の40から50議席前後が一挙に加わり、"3党連立政権"を誕生させるという読みだという。

 「安倍さんは自民大敗の責任で首相の座を退かざるを得ない。そして3党連立で自民党総裁は一歩引く。つまり、かつて小沢一郎氏が'93年、8党連立で日本新党の細川護煕氏を首相にしたあの手法で、橋下氏を指名首班候補にし、一気に首相にするのです。菅さんはいまのままの経済と政界不信が増幅していけば、そうしたシナリオは現実になると見て、すでに根回しを始めている」(政界関係者)

 1月15日、橋下氏は大阪市内で企業経営者向けの講演をスタート。この講演を手始めに全国での講演活動を展開するという。
 これはまさに「講演」というより「全国遊説」に等しい。
 安倍政権崩壊が、いよいよ加速し始めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


【山本太郎TALK LIVE】
~あなたと話したい本当のこと未来のことを~
オフの太郎さんとはなしませんか?

◆日時 : 2016年2月7日(日)10:00~12:00(開場9:30)

◆会場 : カフェPangea 堺市堺区戎島5丁9番(南海本線堺駅から徒歩5分)

◆料金 : 500円+ワンドリンク 託児1家族500円(1月31日しめきり)

◆申し込み:山本太郎Talk Live実行委員会 090-3973-2222   
  taro_talk@yahoo.co.jp

☆イベントページでの意思表示のみでは正式な申し込みになりません。必ず上記まで電話かメールをお願いします。

☆定員に達し次第立ち見となりますのでお早めに申し込みください。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

南スーダンPKO任務拡大   「殺し、殺される」危険 現実に   衆院予算委 志位委員長の質問

2016年2月5日(金)   しんぶん赤旗

 日本共産党の志位和夫委員長が4日の衆院予算委員会で行った質問。戦争法廃止がなぜ一刻の猶予もならないのかについて、南スーダンPKO(国連平和維持活動)での自衛隊任務拡大と、米軍主導の「有志連合」による過激組織ISに対する軍事作戦への自衛隊参加問題を取り上げ、徹底追及しました。

「住民保護」のために武力行使

首相「認識している」

 志位氏は、国連PKOの任務がこの20年間余で大幅に変化し、任務部隊が「交戦主体」として武力の行使を求められる実態を明らかにしました。

 かつてのPKOの主要任務は、国連の大原則である内政不干渉・中立性にもとづく、停戦監視でした。

 しかし1994年に発生したアフリカ・ルワンダでの大虐殺を契機に、ある国で重大な人権侵害が起こり、その国の政府が何もしない、または加害側に立つ場合には、国連は武力行使をしてでも住民を保護すべきという考えが起こります。次第にPKOの主要任務が停戦監視から、国連自身が「交戦主体」として「住民保護」のため武力行使を行う形へ変容しました。首相も「国連PKOの任務は文民(住民)保護が重要性を増しつつある」と認めました。



 現在アフリカで活動中の八つのPKO(地図参照)全てで、武力を行使しての「住民保護」が位置づけられ、停戦が破れて戦闘状態に入っても撤退しません。


拡大図はこちら

 志位氏は「武力を行使しての『住民保護』というのは生やさしい話ではない」と指摘。国連PKO幹部として東ティモールなど世界各地で武装解除などに携わった、伊勢崎賢治氏(東京外語大教授)の証言を紹介し、PKO部隊の実態を明らかにしました。(別項)

 政府は、自衛隊が国連PKOに参加する際には「PKO5原則」(停戦合意の成立、すべての紛争当事者の受け入れ同意、中立的立場、いずれかが満たされない場合は撤収など)にそくして行う、「憲法9条で禁じた武力行使を行うことはない」としてきました。しかし伊勢崎氏は「停戦合意が破られてから住民保護という本来の任務が始まる。『それができないなら、初めから来るな』という世界になっていることに(政府は)全く気付いていない。PKO5原則や憲法9条との整合性は、PKOそのものの変質によって完全に破たんしている」と現場の立場で証言しています。

 志位氏は「今日の国連PKOは、憲法9条をもつ日本がとうてい参加できないようなものに変化している。そこを見ずに政府は20年前の議論をしている」と批判しました。

伊勢崎賢治さんの証言

 インドネシアから独立した東ティモールの暫定知事を務めて、PKF(平和維持軍)を統括していたとき、反独立派の住民によってPKFの一員であるニュージーランド軍の兵士が殺されました。彼は首が掻(か)き切られて耳がそぎ落とされた遺体で見つかりました。

 その時、僕らは復讐(ふくしゅう)に駆られてしまった。僕は武器使用基準を緩めました。敵を目視したら警告なしで発砲していいと。法の裁きを受けさせるために犯人を拘束するという警察行動ではありません。敵のせん滅が目的です。現場はどんどん「復讐戦」の様相を呈してきました。

 結果、全軍、武装ヘリまで動員して追い詰めていったのです。民家などしらみつぶしにして、十数名の敵を皆殺しにした。全員射殺したので、そのなかに民間人がいたかどうかは分かりません。

現 状

内戦状態、武力紛争が続く

国連も「情け容赦ない戦闘続く」

 「南スーダンはおおむね平穏であり、停戦合意などのPKO5原則は守られている」

 政府はこう繰り返し、自衛隊派兵を正当化してきました。しかし実態はどうか―。

 南スーダンでは、2013年12月に大統領派と副大統領派の内戦状態に入って以来、数千人が殺害、240万人が家を追われたとされ、国連は「恐るべき人権侵害」と告発しています。(2015年8月20日の専門家委員会暫定報告書)

 中谷元・防衛相は、昨年8月に成立した「和平合意」などで「PKO5原則は維持されており、(自衛隊が活動する首都の)ジュバは平穏だ」と従来の認識を繰り返しました。

 しかし志位氏は、「和平合意」後も国連報告書が「停戦違反と、和平合意実施の当初期限を当事者が守れなかった」と履行に懸念を示し、「武力紛争が継続」(15年11月23日の事務総長特別報告)と明記されていることを指摘しました。

 志位  南スーダンでは現瞬間も武力紛争が続いている。

 岸田文雄外相 暫定政府の閣僚の配分も決定され、政府側と反政府側の間で合意履行に向けて、取り組みが続いている。

 志位  その認識は全くダメだ。(今年)1月22日が設立期限だった政府はつくられていないではないか。

 志位氏は、このような現状を指摘した上で、今年1月21日に発表された直近の国連報告書を提示。同報告が「礼拝所や病院といった伝統的な避難場所、国連の基地まで攻撃され、安全な場所はきわめてわずか」、「情け容赦ない戦闘が続いている」(国連人権高等弁務官事務所とUNMISS)と、「和平合意」が全く実行されていない実態を記していることを指摘し、「この報告書を知らないのか」と迫りました。

 岸田外相はそれでも「武力紛争が発生しているとは考えていない」と強弁。志位氏は、「これだけ国連報告書に基づいて事実を示しても、内戦状態、武力紛争と認めないのは、自衛隊を派兵しながらあまりに無責任だ」と述べました。

国連南スーダン派遣団(UNMISS)

 2011年7月9日にスーダンから分離・独立した南スーダンの治安維持を目的として創設されました。「住民保護」を重点的に行い、そのための「必要なあらゆる措置」-武力行使も認めています。

 現在で軍事要員1万1892人、うち自衛隊は353人となっています。要員の死者は文民を含めて36人に達しています。

自衛隊

政府軍が国連PKOを攻撃

任務拡大すれば武力行使に

 志位氏は、改定PKO法で南スーダンの自衛隊部隊に「安全確保業務」「駆けつけ警護」の新任務が与えられれば、「自衛隊が戦後初めて『殺し、殺される』危険が現実のものになる」と強調。新任務での武器使用が憲法9条の禁じる「海外での武力行使」になぜあたらないのか、根拠を示すよう首相に迫りました。

 安倍首相は、相手国の「受け入れ同意の安定的維持」や「国や国に準じる敵対組織が存在しない」ことが派兵の要件であり、武力行使にあたらないなどとしました。

 志位氏は、首相が武力行使にあたらない根拠とする「受け入れ同意の維持」や「国や国に準じる敵対組織が存在しない」という二つの条件は、どちらも南スーダンに存在していないではないかと追及。15年4~8月のUNMISSに対する危害行為・攻撃102件のうち92件は「政府軍・治安部隊による」とする国連報告(15年8月21日の事務総長報告)を示し、反政府勢力だけでなく政府軍によってもPKO要員が攻撃にさらされている深刻な実態を突きつけました。

 志位  政府軍が住民やUNMISSを攻撃すれば、自衛隊は政府軍と銃火を交えることになる。憲法9条が禁止する海外での武力行使そのものだ。

 中谷防衛相 このような妨害は、現場レベルの偶発的なものだ。

 中谷氏は現場自衛官の命を預かる立場とは思えない無責任な答弁に終始し、最後まで質問にまともに答えられませんでした。

駆けつけ警護 "安全確保"

武器使用拡大

 戦争法のうちの一つ、改定されたPKO法(国連平和協力法)では、自衛隊の任務が大幅に拡大しました。

 同法では、第一に、「安全確保業務」と「駆けつけ警護」の二つの活動が従来のPKO法に加えて新設されました。第二に、武器使用基準が拡大され、任務遂行・業務を妨害する行為の排除のための武器使用が可能となりました。従来は「自己保存」のため武器使用のみの容認でしたが、戦後初めて自衛隊が海外で「任務遂行」のための武器使用に踏み出します。

 安倍首相はこうした任務について「検討している」と明言しました。

対IS軍事作戦参加問題

「政策判断」で不参加いうが

 志位氏は対IS軍事作戦問題をめぐり、2001年のアフガニスタン報復戦争と03年のイラク侵略戦争がISのような残虐で憎むべきテロ組織を生み出したと強調。イラク戦争を引き起こした当事者であるイギリスのブレア元首相が、イラク侵攻がIS台頭の主要な原因だという見方には「真実が含まれている」と語り、「03年にサダム(フセイン大統領)を排除したわれわれが、15年の状況について一切の責任がないとはいえない」と責任を認めていることを示し、首相の見解をただしました。

空爆強化は憎しみの連鎖をつくるだけ 

外相 民間人犠牲者把握していない



 志位氏は「この歴史の教訓にてらしても、ISに対する空爆など、軍事作戦の強化では問題は決して解決しない。多数の罪なき人びとを犠牲にし、憎しみの連鎖をつくりだし、テロと戦争の悪循環をもたらすだけだ」と強調しました。

 その上で志位氏は、米英仏露などが強化する対IS空爆の実態を明らかにし、「日本はアメリカ主導の『有志連合』の一員だ。『有志連合』による空爆によってどれだけの民間人が犠牲になっているのか把握しているのか」とただしました。

 岸田文雄外相は「空爆による犠牲者を各国政府は公表していない」とのべ、無責任な姿勢を示しました。


 志位氏は、14年8月~16年1月29日までに2029人~2635人の民間人が犠牲になったとの民間推計も示して「総理は、『有志連合』を支持するというが、その空爆でどれだけの民間人が犠牲になったか把握すらしていない。都合の悪いことに目をふさぐというのはあまりに責任のない態度ではないか」と批判しました。

法文上、自衛隊の軍事支援可能

米要請拒否できないのは明らか

首相「断る」言うが理由示せず

 ここで大問題になるのが、安倍政権が戦争法を強行したもと、米国がISへの軍事作戦の支援を要請してきたら拒否できるのかということです。

 志位氏は、政府が対IS空爆への自衛隊の軍事支援について「政策判断として考えていない」としながら、「法律的にはありうる」と答弁してきたことの重大性を指摘。「国際平和支援法」が対IS軍事作戦での兵たん支援を可能としている三つの仕掛けを明らかにしました。

 第一は、活動の根拠となる国連決議(総会または安保理)が存在することです。

 国連安保理決議2170号と2199号は、ISが「国際の平和及び安全に対する脅威である」という旨を言及し、加盟国にISに対する措置を求めています。

 志位氏は、これについて、中谷元・防衛相が昨年6月の参院外交防衛委員会で、「これらの安保理決議は同法(国際平和支援法)の3条1項1号のロに規定する決議に該当しうる」と述べていたことを改めて確認しました。

 第二は、脅威を除去するために国際社会が共同して行動を行っていることです。「有志連合」は、国連決議に基づいて行動しているとしています。

 第三は、わが国が主体的かつ積極的に寄与する必要があると認められることです。

 志位氏は「要は日本政府の『政策判断』いかんということだ。すなわち日本政府が『必要だ』という『政策判断』を行えば、対ISの軍事作戦への自衛隊の兵たん支援は法律上可能になるということだ」と強調しました。

 そこで志位氏は、安倍首相が「政策判断としてISIL(IS)に対する軍事作戦に対して後方支援を行うことをまったく考えていない」と述べていることを挙げて、「軍事支援をやらないという『政策判断』を行っている理由は何か」とただしました。

 首相は「非軍事分野において国際社会におけるわが国の責任を果たしていくことが適切である」と繰り返し、まともな理由を示せません。

 志位氏は「『有志連合』による空爆の強化は賛成できないから日本は軍事支援を行わないというならば、そういう『政策判断』を行っている理由はよく理解できる。しかし、空爆を行っている『有志連合』を支持しながら、なぜ、日本は軍事支援をやらないという政策判断を行っているのか」と追及しました。

 志位氏がさらに「アメリカが状況いかんで、対IS軍事作戦をエスカレートさせることは大いにありうることだ。そのときに日本に支援を要請してきたらどうするのか。その場合に『拒否する』と明言できるのか」とただすと、首相は「お断りする」と言いながらも拒否する根拠をなんら説明できませんでした。

 志位氏は、米国のカーター国防長官が、昨年12月の上院軍事委員会で、対IS軍事作戦に関して「約40カ国に協力要請した」と発言し、航空機の派遣や武器と弾薬の提供を要求したと説明していると指摘。「先方がそう言っている。要請があったかどうか明らかにすべきだ」と重ねて迫りました。

 米国からの支援要請の有無すら明らかにしない日本政府。オーストラリアの姿勢は対照的です。

 志位氏はマリス・ペイン豪国防相が1月13日に、米国からの要請があったと明らかにした上で、「有志連合」への貢献の拡大に応じない声明を発表していると述べ、「要請があったらあったという。拒否したら拒否したという。これが普通の独立国ではないか」と批判しました。

 志位氏は、この質疑で、(1)日本政府が「必要だ」という「政策判断」を行えば、対IS軍事作戦への自衛隊の兵たん支援は法律上可能になる(2)首相は「政策判断」として「後方支援」を考えていないというが、そういう「政策判断」を行っている理由を説明できなかった(3)米国の支援要請を拒否すると言ったものの、その理由を説明できなかった(4)米国から支援の要請があったかどうかについても、要請の有無さえ明らかにしなかった―という四つのことが明らかになったと強調。「こんな姿勢でどうして『主体的判断』ができるか。アメリカが対IS軍事作戦を拡大し、自衛隊の支援要請をしてきた場合には、対IS軍事作戦の兵たん支援に自衛隊を参加させることになるのは明らかだ」と厳しく批判しました。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 

南スーダンPKO、「駆け付け警護」が任務に 首相、検討を表明

2016年2月5日 07時13分   東京新聞

 安倍晋三首相は四日の衆院予算委員会で、アフリカ・南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に従事する陸上自衛隊について「新たな法律が通ったわけだから、任務の付与について検討している」と述べた。安全保障関連法が三月末までに施行されて以降、実施可能となる「駆け付け警護」など、武器使用を前提とした危険性の高い活動への任務拡大を検討していることを明らかにした発言。首相が南スーダンPKOでの任務拡大について、具体的に言及したのは初めて。(横山大輔)

 安保法では、武装集団に他国軍などが襲われた場合、PKOに参加中の自衛隊員が駆け付けて保護する「駆け付け警護」や、監視や巡回、検問を行う「治安維持活動」を解禁した。武装勢力と衝突する危険性が高まるため、これまで正当防衛や緊急避難などの場合に限られていた武器使用制限を緩め、妨害者を撃退する権限も認めている。

 予算委で首相は、新たに加える任務の具体的内容や時期について「政府内で慎重に検討を進めていく必要がある。現時点では任務拡大の要否も含め、方針は決まっていない」とも述べた。

 駆け付け警護や治安維持活動は、安保法が施行されればいち早く実施されるとみられている活動。安倍政権は、安保法に基づく任務拡大が夏の参院選に影響を及ぼす懸念や、隊員の訓練などの準備に時間が必要なことを考慮し、任務拡大は秋以降に先送りする方針を固めている。

 共産党の志位和夫委員長は「これまで自衛隊は(PKO活動で)一発の銃弾も撃たず、一人の死者も出さないできた。任務拡大となれば戦後初めて殺し、殺される危険が現実になる」と懸念を示した。これに対し首相は「(一九九二年に)PKO法が成立した時も(反対派は)そう主張していたが、実際はそうなっていない」と反論した。

 これに関連し、政府は四日、今月末に期限を迎える南スーダンPKOへの陸自派遣について、十月末まで八カ月間延長する方針を自民党会合で報告した。国連の活動期間延長に伴う措置。実施計画の変更を近く閣議決定する。

 <駆け付け警護> 離れた場所で武装集団に襲われるなど、危険にさらされた非政府組織(NGO)、PKO活動中の他国軍隊などを自衛隊が駆け付けて保護する活動。政府は武装集団が国や国に準じた組織でない限り、自衛隊員が武器を使用しても憲法上禁止された「武力の行使」に当たらないと解釈している。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


甘利氏「涙のサプライズ辞任」を美談にしたがる異常事態

 MAG2NEWS


週刊文春の記事に端を発した甘利前経済再生相の辞任劇。会見で甘利氏は涙を見せつつ自らの政治家としての美学を語りましたが、メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』はその言を「三文芝居」とバッサリ切り捨て、さらに「カネを受け取っておきながら被害者ツラは許されない」と厳しく糾弾しています。

強欲に悪乗りし墓穴を掘った甘利明

どうやら、甘利明とその秘書たちは、怪しげな人物が持ち込んだ「儲け話」に加担した挙句、お粗末にも寝首をかかれてしまったようである。

安倍政権中枢4人組の1人、甘利にカネを出して、利をはかろうとする企業は、電力業界をはじめ、数多い。なにも危ない橋を渡らなくてもよさそうなものだが、政治錬金術は、しばしば見さかいなく対象を選ぶ。

甘利の金銭授受疑惑は、週刊文春(1月28日号)の記事で発覚した。一色武なる人物が「甘利大臣に賄賂1,200万円を渡した」と、録音テープや膨大な証拠資料まで添えて売り込んだ「自白ネタ」だ。それをもとにした週刊文春のスクープ記事。録音データの存在は、甘利大臣の脳天を一撃した。

甘利は否定も肯定もせず、「調査したい」という理由で「1週間」の期限を区切り、時間を稼いだ。次週号がどう報じるかを見極める目的もあったが、なにより、身に覚えのあることゆえに、危機管理の対策を立てる時間が欲しかったのである。

その結果出てきたのが、涙のサプライズ辞任。演出力と目くらましの手際は、さすが安倍晋三のお友達というほかない。

甘利が被害者ヅラするために、詰め腹を切らされ、やむなく辞表を提出したのが、甘利から信頼されていた2人の秘書たちだ。多忙な大物国会議員に代わって政治の裏側の実務を担ってきた連中である。

秘書といっても、国費で給料を支払う公設秘書(身分は国家公務員特別職)と、各議員の事務所から給料が支払われる私設秘書がいる。文春の記事によると、今回の「賄賂疑惑」に主としてかかわったのは、公設第一秘書清島健一だ。甘利の信頼が厚く、神奈川県大和市の甘利事務所長でもあったという。

この記事について、自民党の幹部や、一部メディアから「罠だ」「嵌められた」など、甘利をかばい、悪を情報提供者に転嫁する意見が続出した。それに呼応し文春の記事にケチをつけるように週刊新潮2月4日号では「甘利大臣を落とし穴にハメた怪しすぎる情報源の正体」なる記事が掲載された。

この疑惑の特殊性は、ほぼすべての情報が、もっぱら一色武の証拠資料と証言にもとづくものであり、甘利側がそれにほとんど反論できず、自ら辞任の道を選んだことである。それをもって、文春の記事が事実と大きくは変わらないであろうと推定できる。だからこそ、安倍政権を守りたい人たちや、ライバルのスクープ価値を落としたいメディアは、情報提供者の「 怪しさに照準をあてるしかないのだ。

たしかに一色武がいかなる人物かは気になるところである。「怪しすぎる」という見立ての新潮の記事では当然、ネガティブな側面が強調される。

一色は、千葉県白井市の建設会社「薩摩興業株式会社」の総務担当という肩書の名刺を持って活動している。しかし、単なる社員ではない。薩摩興業が隣接する土地で道路建設をはじめたUR(独立行政法人都市再生機構)とトラブルを起こし、URから損害賠償や立ち退き料を名目に カネを取ろうと画策したところに目を付けて、社内に入り込んだというのが実態だろう。カネの匂いを嗅ぎまわっている連中はゴロゴロいる。

薩摩興業は八王子の右翼団体Aと神奈川の右翼団体Bに計3,000万円を出して協力を依頼した。右翼団体Bの会長は大臣経験のある元国会議員と親しい。ところがこれらの団体の交渉が上手くいかず、激怒した薩摩興業の社長は2団体に1,000万円を返すよう求めた。むろん右翼団体はカネを支払う気などない。薩摩興業に右翼団体の構成員だった一色が入り込むのはこの頃らしい。

新潮の記事の一部を引用する。

「薩摩の社長には、私の部下と一色が交渉を続け、きちんと経過報告もすることで納得してもらった。そして、部下と一色はこれを機に薩摩興業の名刺を持つようになったのです」(右翼団体B元幹部)

 

…元国会議員を使ってもうまくいかなかったURとの交渉。そこで、一色氏が目をつけたのが、現役閣僚の甘利氏だった。

一色が甘利事務所に清島秘書を訪ねたのは2013年5月9日のこと。その数か月前、知人の紹介で知り合い、URへの口利きを依頼する目的で、あらためて会う約束を取りつけたのだ。一色の話を聞いた清島は、「私が間に入ってシャンシャンしましよう」と請け合った。

その後、URに内容証明を送り、甘利事務所の別の秘書がUR本社に赴くなどして、交渉を進めた結果、同年8月、薩摩興業はまんまとURから約2億2,000万円の補償金をせしめたのである。これだけのカネが手に入ると、政治家の口利きがいかにボロい利益につながるかを実感できる。一色や薩摩の社長はそういう気分だっただろう。

は清島で、2億円以上も不労所得があったのだから、分け前を寄こせ、となる。同年8月20日、清島は一色から500万円を受け取った。事件が発覚してから甘利側が調べたところでは、清島はこの件についてこう語っている。

「500万円を受領して…300万円については、その後、本来、自腹でしなければならない支出、支払いなどに使った」

つまり、200万円は政治資金として処理したが、300万円は自分のフトコロに入れたというわけである。

もちろん、最大の問題は甘利自身がどこまで関与していたかということだ。

清島が500万円を受け取った後の、11月14日、一色は清島に案内されて甘利の大臣室へ通された。そこで、甘利が50万円入りの封筒を受け取ったこと。それは甘利自身が認めている。ただ、スーツのポケットに封筒をしまったと文春が報じているのに対し、甘利本人は「そんな品格を問われるような行為はしていない」と言っている。

その後も、清島は一色とともに、URからの国家資金収奪にのめりこんでいく。URの道路工事によって薩摩興業の敷地に亀裂が入り、補修のためにはその下に埋まっている産廃の撤去をしなければならないとして、薩摩とURとの間で30億円規模の補償交渉がはじまった。一色は当然のごとく甘利事務所に口利きを依頼した。清島にしてみれば、錬金術の新たなタネが転がり込んできたようなものだ。

翌2014年2月1日、一色は大和事務所の応接室で甘利大臣と会い、URとのトラブルの状況を説明する資料を手渡した。そのさいも、甘利は50万円入りの封筒を受け取っており、これについても甘利は事実と認めている

ただし、2回にわたって甘利が受け取った50万円ずつ、計100万円のカネは、2件合わせて14年2月4日、甘利が代表をつとめる自民党神奈川県第13選挙区支部で寄付として適正に入金処理したと、甘利は主張している。しかし、13年11月14日の献金を14年2月4日として収支報告書に記載するのは、いわゆる「期ズレ」であり、「期ズレ」だけで東京地検特捜部に痛めつけられた小沢一郎事務所のことを考えると、少なくとも適正とはいえないだろう。

しかも、文春の記事には14年2月1日の大和事務所における非常に重要なシーンが描かれている。

(一色の発言)「10時半を過ぎたころ大臣が現れ、挨拶をすませると、所長(清島)が、『この資料を見てください』と言って、私のファイルを大臣に手渡したのです。真剣に目を通していただき、…大臣は『一色さん、ちゃんとやってるんだね。わかりました』と言い、所長に『これ(資料)、東京の河野君(現・大臣秘書官の河野一郎氏)に預けなさい』と指示しました」

URとの補償交渉資料を甘利に見せ、甘利は「わかりました」と言い、大臣秘書官に渡すよう指示、そのうえで現金50万円を受け取っているのである。この時の甘利の声が録音データに記録されているとすれば、政府内における影響力からして、あっせん利得処罰法違反の疑いが濃くなるのではないだろうか。

秘書はURの担当者と12回も会っている。黒塗りだらけの12回分の記録を公開してURは「口利きはなかった」と言っているが、オモテに出ている会話ですら、甘利事務所からURへの圧力が感じられる。たとえば「少しイロを付けてでも地区外に出ていってもらう方がいいのではないか」という秘書の発言は、 もっと立ち退き料を払ってやれよ、という意味に受け取るのが自然だろう。

甘利は大臣辞任表明を次のような言葉で締めくくり、涙をにじませた。

「閣僚のポストは、重い。しかし、政治家としてのけじめをつけること、自分を律することはもっと重い。政治家は結果責任であり、国民の信頼の上にある。たとえ、私自身は全く関与していなかった、あるいは知らなかった、従って、何ら国民に恥じることをしていなくても、私の監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を、秘書のせいと責任転嫁するようなことはできません。それは、私の政治家としての美学、生きざまに反します」

なんとカッコつけた言い草だろう。三文芝居のセリフじゃあるまいし。

情に訴える言い訳の前に、「現金を受け取ってしまったことが恥ずかしい」と、なぜ「自分を律する」ことができないのか。政治家としての「美学」がその程度なら、自己正当化の権化、安倍晋三とはやっぱり似た者同志というほかない。

image by: Wikimedia Commons

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

焦ってる?(C)日刊ゲンダイ

本人やる気満々 橋下前大阪市長「有料サイト」開設の狙い

2016年2月4日  日刊ゲンダイ

「大阪維新の会」前代表の橋下徹前大阪市長(46)がネット上に有料コンテンツを開設した。その名も「橋下徹の激辛政治経済ゼミ」。会員とリアルタイムでチャットを行ったり、橋下氏が感じたりしたことを発信していくほか、年2回の合宿も予定している。

 開設したのは「シナプス」というオンラインサイト上。有名人と直接交流したり、アドバイスを受けられたりすることが特徴のSNSで、有料会員しか入ることができない"クローズド"な空間だ。高額な会費でも著名人と直接交流できるため、「安い」と考える会員も多く、著名人の中には竹中平蔵慶大教授らが名を連ねている。

 橋下氏の場合、月額料金は1万800円とやや割高だが、本人は「ホンモノの政治論を皆さんとリアルに議論する」とやる気満々だ。

 一方、大阪維新の会が先月30日、参院選などの候補者を養成する「維新政治塾」の開講式を大阪市で開いたところ、集まったのはわずか160人だった。

 2012年の初回と比べると、受講者の数は20分の1に激減。橋下氏の有料サイト開設のワケは、こうした"維新ブーム終焉"に対する「焦り」もありそうだ。大阪維新の会を取材しているジャーナリストの櫻本幸吉氏はこう言う。

「国会サボリ疑惑で話題となった『浪速のエリカ様』こと上西小百合衆院議員は維新政治塾の1期生。政治塾出身はあまりいい人材がいないといわれています。橋下氏は『それなら自分で見つけよう』という思いがあるのでは。割高でも集まる会員だからこそ、いい人材が発掘できると踏んでいるのでしょう」

 しばらく黙って引っ込んでいてほしいものだ。


【会員募集開始!】「橋下徹の激辛政治経済ゼミ」タイムラインに、2月11日(木)のキックオフイベント、竹中平蔵氏とのコラボ企画「特別講義〜激辛21世紀リーダー塾〜」(先着150名様)の申し込みページを掲載しました。synapse.am/contents/month…(スタッフより)
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


おおさか維新 "交付金ロンダリング"の実態    未公表団体「なんば維新」で資金還流

2016年2月 3日 08:45  ニュースサイトハンター

http://hunter-investigate.jp/news/2016/02/post-825.html


   政党交付金の扱いをめぐって、維新の党分裂後に設立された新党「おおさか維新の会」(代表:松井一郎大阪府知事)による、"ロンダリング"の実態が明らかとなった。 
 HUNTERの取材によれば、昨年12月に維新の党所属議員の政党支部に交付された政党助成金のうち、おおさか維新に参加した議員らの支部が受け取った交付金の残額が、国に返納されることなく議員側に還流していた。事実関係について、複数のおおさか維新関係者が認めている。
 「解党して政党交付金を国に返す」としていた橋下徹前大阪市長の主張が、事実上反故にされた形。その上、使途に縛りがある交付金が自由に使えるカネに化けていたことも判明。"交付金ロンダリング"に国民の批判が集まりそうだ。

交付金の返納―反故にした「おおさか維新」
 政党交付金を所管する総務省によれば、昨年、維新の党に支給された政党交付金は26億6,000万円。4月、7月、10月、12月の4回に分けて、同党の口座に振り込まれたが、分裂騒ぎの影響で銀行側が維新の党の銀行口座を凍結。カネの出し入れが不可能となり、所属議員の政党支部に交付金の振り込みが行われない事態となっていた。

 12月8日、「維新の党の将来的な解党」「人件費など党運営に必要な経費を除いた政党交付金の国庫返納」などで東西が合意。これを受けて同月18日、維新の党の各議院の支部口座に、政党交付金500万円が振り込まれたという。

 維新の党の残留組は、使い切れなかったカネを年末までに政党支部の基金口座に移動することで翌年の活動費に回したが、おおさか維新組は、残ったカネを基金口座に移動させることが出来ない。党を離れる以上、維新の党の支部を解散する必要があり、年内に清算する必要があったからだ。当然、使い切れずに残ったカネは国庫に返納されるはずだった。「解党して残った交付金を国に返納」――これが、橋下徹氏をはじめとする大阪組の主張だったからだ。

 しかし、大阪組にわたった交付金の残りが、国庫に返納されることはなかった。師走の18日に振り込まれたカネを、年末までに使い切るのはさすがに困難。余剰金が出たのは言うまでもない。これを、そのまま国庫に返納したかというと、さにあらず。いったん別の財布に移して、再び各議員の財布に戻していたのである。

背信行為の手口 ― 未公表の政治団体「なんば維新」を利用
 手口はこうだ。まず、「なんば維新」(所在地は「おおさか維新の会」本部と同じ)という政治団体を新たに作り、その団体に各議員の支部で使い切れなかった交付金を寄付させる。次に、維新の党を離れ「おおさか維新の会」に参加した各議員の新設支部に、年を超えてから寄付の形で返すというもの。苦肉の策ということだろうが、あさましいと言わざるを得ない。「なんば維新」の存在について、おおさか維新の会は一切公表していない。確認したところ、「なんば維新」の設立は昨年12月。全国団体として総務省に設立届を出しており、代表者は松井一郎大阪府知事の元秘書で、現在おおさか維新の会の事務局長を務めている人物だった。

 法律的には問題ないが、本来、政党基金口座に入ったカネは税金支出に見合う政党活動のための経費に使うべきもの。しかし、なんば維新から寄付されたカネは政党支部の一般口座に振り込まれおり、しばりがない「何にでも使える金」に化けてしまっている。国民の知らないところで、"交付金ロンダリング"を行った格好だ。

 先月30日、「おおさか維新の会」が、募集に応じた塾生176人を対象に「維新政治塾」を開講した。基調講演を行ったのは、同党の法律政策顧問に就任した橋下徹前大阪市長。政治家引退後も維新の顔であることは間違いないが、同氏も含めて、大阪維新の流れをくむ政治家たちを信用することはできない。分裂騒ぎの折、橋下氏は、こう述べていたのだ(以下、橋下氏のTwitterより。赤いアンダーラインはHUNTER編集部)

橋下氏のTwitterより(1)

 大阪組と東京組の分裂が決定的となって以降、橋下氏は度々「解党」と「交付金返納」をセットで主張した。大阪組が当初、東京組に対し分党の要求をしたことで、"交付金目当て"とみられたことに危機感を持ったからだろう。ウケを狙って格好をつけたが、解党決定直後のつぶやきでは、もう逃げ道を作っている。

橋下氏のTwitterより(2)

 わずか数時間で、返納する交付金は「できる限り」に――。強弁政治家の面目躍如といったところだったが、結局、大阪組は返納どころか丸々もらってロンダリングまでやる始末。国民に対する、組織的な背信行為と言っても過言ではあるまい。

 主張を変える度に屁理屈をこねるのが橋下流。今度はどのような言い訳をするのか……。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


憲法改正に関する橋下徹氏と松井一郎氏の主な言動。国家の大事業である憲法改正に向けて、関係が深い安倍晋三首相らとの間で〝シナリオ〟があるのか。さまざまな憶測がささやかれている

安倍官邸と橋下氏、入念〝シナリオ〟か…憲法改正に舵 「希代のケンカ師」が描く戦略は!

 国政政党「おおさか維新の会」が、憲法改正に向け独自案作成を本格化させている。1月24日に大阪市内の党本部で開いた戦略本部会議の初会合には、昨年12月の政治家引退後1カ月余りの間、公の場に姿を見せなかった橋下徹前代表(前大阪市長)が党の法律政策顧問として出席。政治家と弁護士の視点から積極的に助言したようだ。橋下氏は今夏の参院選の争点の一つとして憲法改正を挙げており、今後も戦略本部会議に出席、改正案作成に取り組む意向を示す。憲法改正を悲願とする安倍晋三首相と関係が深いだけに、自身の国政進出を見据え、既に2人の間で改憲実現に向けた〝シナリオ〟があるのではないかとの憶測も消えていないのだ。

まずは統治機構改革

 「われわれの独自改憲案の中ではまず、統治機構改革の部分で独自案をまとめることを確認した」

 1月24日。約3時間にわたったおおさか維新の会の戦略本部会議の初会合が終了した後、松井一郎代表(大阪府知事)は記者団にこう語った。

 松井氏の言う通り、おおさか維新が着手する独自案作りの中心は、「大阪都構想」をベースとした統治機構改革だ。地方自治や地方公共団体などについて規定した憲法の92条と94条を軸に進めていくという。

 おおさか維新の母体である地域政党「大阪維新の会」は平成22年の設立以降、国が上位で地方が下位といった概念を取り払うことを重視してきた。それだけに、見据える統治手法は明確に地方分権を実現する「道州制」など、中央政府と地方政府の対等な位置づけだ。

 かつて大阪は「天下の台所」「東洋のマンチェスター」と呼ばれ、東京とは一線を画した独自の文化を育み、発展してきた。だが、東京一極集中が過度に進んだことで大阪を中心とした「地方」の弱体化を引き起こした-。こうした現状を打破するため、国と地方のあり方を根底から変える必要がある、との考えに基づいている。

教育の完全無償化も

 統治機構改革とともに憲法改正の主眼としているのは、教育分野だ。

 義務教育の無償を規定している憲法26条の無償部分を義務教育に限定せず、完全なる教育無償化を検討。国民の教育を受ける権利は義務教育だけでなく、幼稚園から大学まですべての教育を対象とすることを目指す。

 教育に思い入れが強い橋下氏の意向が色濃く反映されているようだ。子育て世帯の負担軽減に加え、だれもが平等に教育を受けることができる環境づくりに注力していた橋下氏は、大阪府で私立を含めた高校無償化を実現しており、これを国レベルに広げることを想定している。

(⬆︎真っ赤なウソです。引用者)

 戦略本部会議初会合の出席者によると、橋下氏は「現行憲法の条文から『義務』を取り除き、『教育の無償』と変えるのは良い案だ」と述べたとされる。

 教育経費の負担を減らすことができれば、結果的に少子化を抑え、地方の危機的な人口減少に歯止めをかけることにつながるとの考えがあるからだ。

 一方で、最も注目されているといえる「戦争放棄」をうたった憲法9条については見直し議論をしない方針を示す。国民的な議論が深まっていないことを理由として挙げている。

 松井氏は「9条についてはみなさんともっと議論が必要だ」としている。

安倍首相と3時間会談

 戦略本部会議初会合は冒頭しか公開されず、その後は記者団を退室させたため、橋下氏らが直接、どういった議論を交わしたかは明らかになっていない。

 ただ、松井氏は今後も会合を重ね、橋下氏の助言を憲法改正の独自案に反映させて具体化させた後、憲法学者を招き条文の表現などを整える意向を明らかにしている。

 橋下氏は初会合前後、記者団の前では一切発言しなかったが、政治家引退が近づいていた昨年12月、記者会見で憲法改正の必要性を強調したほか、ツイッターで今夏の参院選の争点を「消費税増税の延期、憲法改正、安全保障法制の範囲の厳格化」と明言していた。さらに「ワクワクするような選挙になる」とつぶやき、国政への関心の高さをうかがわせている。

 大阪市長の任期満了となった12月18日の翌日には、松井氏とともに上京し、安倍首相と菅義偉官房長官と東京都内のホテルで会談した。名目は政治家を引退した橋下氏の慰労だったが、会談は3時間近くに及び、憲法改正に向けた日程や参院選、さらには衆参ダブル選の可能性についても話題に上った可能性もある。

 安倍首相は夏の参院選で憲法改正を争点とする意向を表明。自民、公明、おおさか維新の3党で参議院の3分の2以上を確保し、憲法改正の発議につなげる意思を明らかにしているだけに、橋下、松井両氏にはある程度、胸の内を伝えているはずだ。

議論土壌づくりの役割?

 3時間会談は、橋下、松井両氏と官邸との蜜月ぶりを改めて示し、さまざまな憶測を呼んだ。

 松井氏は以前から憲法改正の必要性に言及していたとはいえ、会談を経て仕事始めを迎えた新年1月4日の登庁時、記者団から憲法の質問がなかったにもかかわらず、突如こう切り出した。

 「今月中に戦略本部会議を立ち上げて憲法改正案を作成していく。法律政策顧問の橋下さんにも入ってもらい、憲法学者も招く」

 これ以降、松井氏の憲法改正案づくりに関する言及は、地方自治に関する92条と94条を中心にすることや、9条には触れないことを明言、具体性を増していった。

 「おおさか維新と橋下氏は改憲に本気になった」。政界は今、そう受け止めている。民主党が「安倍首相のもとでの憲法改正は極めて危険だ」(岡田克也代表)という後ろ向きの姿勢のため、与野党間で具体的な改憲論議が進んでいないだけに、おおさか維新の動きは重要な意味を持つ。今もメディアの注目を集める橋下氏の一挙一動はニュースになり、憲法改正が是非論を含め重要な政治課題だという認識も国民にも浸透しつつある。

 あの3時間会談で、橋下、松井両氏は官邸から憲法改正の本格議論に向けた土壌づくりの役割を方向づけされたのではないか-。おおさか維新の"前のめり"は、そんな臆測に現実味を帯びさせる。

橋下氏は改憲「原動力」

 今後、憲法改正の機運が国民の間で高まり、参院選などで重大な争点となるのか。安倍首相の姿勢が今後のカギを握るのは間違いないが、強力な発信力を持つ橋下氏が重要性を説くことで、世論を一気に憲法改正に向かわせる原動力になるかもしれない。

 橋下氏は今後、改憲勢力の結集に向けて動くのか否か。動くとしたら、そのタイミングはいつなのか。大阪府知事と大阪市長時代、人並み外れた発信力を駆使して反対勢力を攻撃しつつ、さまざまな改革を推し進めた「希代のケンカ師」はどんな戦略を描いているのだろうか。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


維新政治塾の開講式であいさつする松井代表(30日午後、大阪市北区で)=金沢修撮影

「維新政治塾」開講、応募者激減

2016年01月31日  読売新聞

 おおさか維新の会(代表・松井一郎大阪府知事)は30日、大阪市内で「維新政治塾」を開講した。今夏の参院選の候補者発掘が狙いだが、応募者は初めて開いた2012年に比べて20分の1ほどに激減。塾生からは、橋下徹前代表(前大阪市長)の政界引退による影響を不安視する声も出た。

 開講式では、松井代表が「国の仕組みを納税者が納得できるものに作り替えていきたい。日本を変える挑戦に一緒に突き進もう」とあいさつ。続いて、昨年12月に政界を引退した橋下氏が党法律政策顧問として基調講演を行った。

 橋下氏らが国政進出に向け12年3月に政治塾を初めて開いた際には、全国から3326人の応募があり、書類選考で約2000人に絞り込んだ上で、正式な塾生888人を選抜したが、今回は応募者が近畿を中心とした176人に激減。このうち162人が塾生となった。今後、上山信一・慶応大教授らを講師に招き、12月まで月1、2回のペースで外交や経済政策などを学ぶ。

 松井代表は開講式後、記者団に「(塾生の数は)十分だ。志のある人が集まってくれた」と語ったが、塾生として参加した近畿の地方議員は「維新の象徴だった橋下さん抜きの選挙では苦しくなる」と漏らした。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

来週日曜日31日午後2時~3時、地下鉄御堂筋線終点・南海高野線の中百舌鳥駅前広場にお越し下さい。
戦争法廃止堺総がかり行動です。
案内チラシのダウンロードはこちらから。
http://yahoo.jp/box/LvMXLJ

戦争法廃止2000万署名総がかり行動呼びかけ_チラシ































 

戦争法廃止!堺総がかり行動】
【主催】戦争法廃止!堺総がかり行動実行委員会
【日時】2016年1月31日(日)14:00〜15:00
【場所】地下鉄御堂筋線・南海高野線中百舌鳥駅前広場
【連絡先】  ANT’s  Anti Nationalism Torch  TEL:072-223-9010
                    つぶせ戦争法!堺action  TEL:072-229-6331
                    平和と憲法を守りいかすー堺共同センター TEL: 072-221-1717
【呼びかけ人】五十音順   
    笑福亭竹林さん(落語家)
    住友陽文さん(大阪府立大学教授)
    平良仁志さん(日本バプテスト連盟堺キリスト教会牧師)
    巽    照子さん(堺市の図書館を考える会)
    のじまさとこさん(SADL=民主主義と生活を守る有志)
    藤原    勲さん(真宗大谷派西願寺住職)
【内容】2000万人署名の呼びかけ&speach
    机2台・署名用紙・ボールペン    フライヤー    横幕・幟・プラカード(各自持参)
    宣伝カー〔ワイヤレスマイク〕ハンドマイク    風船・ポンプ    音楽(BGM)
    着ぐるみ   撮影・編集・DVD作成   (ギター等の演奏)未定
【speech】順不同   お一人5分(8〜10人)
〔戦争法反対国政政党代表speech〕
   森山浩行さん〔民主党元衆議院議員〕 
   わたなべ結さん〔共産党府青年学生委員会責任者〕
   川口洋一さん〔社民党高槻市議会議員〕
                  さん〔当日ご参加の堺市会議員から〕
(市民speech)
    巽照子さん〔堺市の図書館を考える会〕
    田中和琴さん〔SEALDsKANSI〕
    のじま さとこさん〔SADL〕
    中野里佳さん〔安保関連法に反対するママの会]


誰の子どもも殺させないと堺のママが、戦争法廃止のフライヤーをデザインしてくれました。
ダウンロードはこちらから
http://yahoo.jp/box/YSFZoQ

ai_ページ_1






































このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


『経済的徴兵制』(集英社新書)

予備自衛官を雇ったら法人税減税! 自衛隊志願者やっぱり激減で、安倍政権がいよいよ経済的徴兵制を具体化
2015.12.14  LITERA

 やはり安倍政権は「徴兵制」を目論んでいる──そう思わざるを得ないニュースが報じられた。なんと、政府と自民党が「予備自衛官などの雇用を増やした企業に対して法人税を控除する」というプランをもちだしたのだ。

 予備自衛官とは、有事のときに予備要員として召集される非常勤の自衛官のこと。この予備自衛官の数は2005年には4万1744人だったが、昨年は3万7271人と減少傾向にある。そのため防衛省は、予備自衛官を2人以上、かつ10%以上増やした企業に対し、1人あたり40万円の法人税控除を行う要望案を提示。自民党の国防部会がこれを先月17日に了解したという。

 1人あたり40万円も法人税が控除されるとなれば、企業側にとってはかなり大きい。この案が実現すれば、企業は積極的に予備自衛官を雇用し、求職者にとっても予備自衛官であることが採用アピールにつながるだろう。つまり、この予備自衛官雇用の法人税控除案は、間接的な「経済的徴兵制」と言えるものだ。

 安倍首相は安保法制議論で徴兵制について「典型的な無責任なレッテル貼り」と否定、憲法違反の安保法制を押し通しながら「徴兵制は明確に憲法違反」などと明言してきた。だが、安保法制に反対する人びとが懸念しているのは、むしろ「経済的徴兵制」の問題だ。

 たとえば財務省は、先日、国立大の授業料の大幅値上げを発表。現在の国立大の授業料は標準で54万円だが、2031年度には現在の私大平均授業料(約86万円)よりも高い93万円まで引き上げるとしている。非正規雇用が4割、子ども貧困は過去最低の16.3%という現在の状況から考えても、この授業料引き上げは実質的に「経済的徴兵制」を加速させることは間違いない。

 実際、安保法制の成立によって自衛隊は「経済的徴兵制」なくしては成り立たないことは明白な事実だ。ジャーナリストの布施祐仁氏が先日、上梓した『経済的徴兵制』(集英社新書)のなかで、その問題点に多岐にわたる角度から鋭く切り込んでいる。

 まず、時下の問題として挙げられるのは、自衛官の退職者・志願者数の減少だ。安倍首相は7月のニコニコ生放送で「いま自衛隊に応募する方は多く、競争率は7倍なんです」「(集団的自衛権の行使容認によって)応募する人は減るはずだと(中略)批判をされているんですが、実は7倍のままなんです」と勝ち誇ったように語ったが、実際は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した2014年度、自衛隊の志願者数は、「任期制」隊員が〈二〇〇〇人以上減少〉、「非任期制」も一般曹候補生が〈三〇〇〇人以上〉、一般幹部候補生は〈五〇〇人以上〉も減少している。しかも、〈「任期制」隊員では、「採用目標」を達成するために年度末ぎりぎりまで募集を実施〉していた。

 この志願者数の激減について、安倍首相は決して集団的自衛権の影響を認めないが、布施氏が情報公開請求を行った防衛省の資料(九州・沖縄地方の地方協力本部長会議の説明資料)では、しっかりと〈「企業の雇用状況改善」とともに「集団的自衛権に関する報道」を要因に挙げ〉られているという。

 さらに退職者の数も同様で、14年度の退職者は13年度よりも500人以上も増加。これもまた集団的自衛権の影響と思われるが、少子化で自衛隊員の確保が難しくなっているなかで、さらに安保法制の成立で志願者・退職者が今後減少することは目に見えている。

 安保法制によって自衛隊の活動は大幅に拡大する一方で、それを支える隊員の数は減少。しかし徴兵制の導入を検討すれば非難を浴びることは必至……。そうなると、"背に腹は変えられない"人びとをターゲットにしようと考えるのは自然な流れだ。

 事実、「経済的徴兵制」を敷いていると言っていい状況のアメリカでは、〈一定期間以上軍務に就いた者に大学の学費や職業訓練を受けるための費用を給付〉する奨学金制度を1944年に制定、これによって〈それまで一部の富裕層しか入ることのできなかった大学に大量の復員兵が入学し(二年間で一〇〇万人以上が入学し、一九四七年には全米の学生の半数は復員兵が占めた)、その後のアメリカの中流階級形成の原動力になったといわれている〉という。しかも2008年に新設された制度では、〈九・一一以降に九〇日以上軍務に就いた兵士を対象に、大学の学費全額に加えて、住宅手当や教科書などの必需品の費用まで給付〉〈権利を配偶者や子どもに譲渡することも可能〉となった。布施氏は、アメリカの「経済的徴兵制」の現実について、このように述べている。

〈戦争は、大量の武器や弾薬とともに人間の命も消耗する。そして、消耗される命のほとんどは、愛国心に燃えた富裕層の若者ではなく、教育を受けたり病院にかかったりする基本的な権利すら奪われている貧困層の若者なのである〉

 こうしたアメリカの先行例は、日本でも十分、通用する話だろう。というのも、現在の日本では〈昼間の四年制大学に通う学生のうち、奨学金を受けている割合は五二・五%〉にも上り、〈卒業後に背負う借金は、大学生で平均約三〇〇万円、大学院まで進学すると多いケースで一〇〇〇万円にも達する〉からだ。さらに前述したように、アベノミクスによって非正規雇用の割合は4割と増えており、〈奨学金返還滞納者の一八%が「無職」〉という現実がある。そこに授業料の値上げが追い打ちをかければ、アメリカ同様、貧困層の学生が大学進学と引き換えに徴兵を選択することは想像に難しくない。

 しかも、この「経済的徴兵制」は、すでに具体的に日本で検討されはじめていることでもある。たとえば、〈(大学)卒業後に自衛隊に入隊して「衛生・技術系幹部」になる意志を持つ医学・理工系の学生あるいは大学院生を対象に、月額五万四〇〇〇円の奨学金を支給する〉「貸費学生」という制度があるが、これは現在、毎年十数名程度しか採用されていない。しかし、防衛省ではこれを拡充することを検討項目としている。

 さらに問題なのは、"自衛隊と企業の提携"による徴兵だ。2014年に開かれた文科省の有識者会議にて、前原金一・経済同友会専務理事(当時)は「(職に就けず奨学金返済を延滞している若者を)防衛省でインターンシップさせたらどうか」と発言したが、この発言について中谷元防衛相は今年8月26日に安保特別委で辰巳孝太郎・共産党議員の質問を受けて、〈(前原氏の発言以前に)防衛省の方から前原氏に対して自衛隊への「インターンシップ・プログラム」を提案した〉のだと答弁。しかし、このとき明らかになった驚愕の事実は、〈防衛省が提案したのは、奨学金返済を延滞している無職の若者ではなく、企業の新規採用者を「実習生」として一任期(二年間)限定で受け入れるプログラムであった〉ということ。つまり、〈その企業に就職した人は業務命令として自衛隊に派遣され、二年間その業務に当たらなければならな〉くなる、という話だったわけだ。

 このとき明らかになった防衛省の内部文書によると、このプログラムによる企業側のメリットは〈自衛隊で鍛えられた自衛隊製"体育会系"人材を毎年、一定数確保することが可能〉であること、防衛省側のメリットは〈厳しい募集環境の中、「援護」不要の若くて有為な人材を毎年一定数確保できる〉ことだという。

 本書の著者である布施氏は〈この構想は目新しいものではなく、防衛省・自衛隊が以前から検討してきたもの〉だとし、07年にも防衛省は同じ構想を検討していたことや、遡ると1970年代の段階から〈自衛隊と民間企業の「人事交流構想」〉があったことを明らかにしているが、問題は当の内部文書に〈企業側との関係が進めば、将来的には予備自(衛官)としての活用も視野〉と書かれていることだろう。今回もち上がった予備自衛官雇用による法人税控除は、このプログラムの実現を後押しするものになりえる。すなわち防衛省は、企業と連携した徴兵システムの構築を、いまこそ具体的に現実化させようとしているのではないだろうか。

 しかも、前原氏が発言した奨学金の返済に困っている人に対するインターンシップ制度にしても、導入が検討されてもおかしくはない。いや、アメリカ並みの奨学金制度の構築なども検討しなくては、安保法制後の自衛隊を支えることはもはや難しいのではないか、とも思えてくる。その上、自己責任論が幅を利かせるいまの日本の空気では、「国の金で大学に行くのなら、それくらい奉仕して当然」などという声もあがりかねない。

 だが、忘れてはならないのは、本書でも言及されている通り、アメリカでは〈退役軍人の学生のうち八八%が初年度で退学し、卒業するのはわずか三%〉〈とりわけアフガニスタンやイラクからの帰還兵はPTSDなどで通学を継続するのが容易ではない〉という事実だ。インターンシップといえば聞こえはいいが、農業体験や地域奉仕活動などとは根本的にまったく違う。安保法制成立後の自衛隊に入るというのは、戦地に赴くという命がかかった問題なのだ。

 本来は「貧しいけれど大学に行って勉強したい」という若者の願いは、社会制度によって叶えられるべきだ。それを命と引き換えにしなくてはならないとなれば、この国で生きるのに夢などもてるはずもない。

 そもそも、「経済的徴兵制」には、経済界の思惑も密接にかかわっている。経団連などの経済界は集団的自衛権の行使を積極的に政府へ要請してきたが、既報の通り、その裏側には武器輸出の問題が絡んでいる。本書でもその問題は深く掘り下げられているが、〈自衛隊の海外での活動の拡大が、そのまま武器輸出ビジネスに直結〉しているのである。

 布施氏は、本書のなかでこう述べている。

〈政府が自衛隊(自衛官の死)を海外での国益追求のツールとして活用しようとしていることと、国内で非正規雇用を増やして貧困格差を広げるような政策をとっていることには、底流に共通する思想がある。それは、国民一人ひとりの人権や生命より国策や国益を優先させる思想である。国民を、国策や国益実現のための「資源」として捉えているのだ〉

 安保法制を考える上で「経済的徴兵制」は切り離しては考えられない重要な問題だ。「経済的徴兵制」というと、徴兵制よりソフトな印象をもっている人もいるかもしれないが、ある面では徴兵制以上に悪質なところもある。戦争を決定する人間と実際に戦地で戦わされる人間が完全に分離し、為政者や経済的強者は戦場の悲惨な実態も痛みも知ることがないまま戦争を遂行することになり、歯止めがきかない。不幸な国の負のスパイラルに陥るかどうかという、誰にとっても他人事ではない話なのだ。甘言を弄する安倍首相に騙されないためにも、ぜひ一人でも多くの人に本書を読んでほしいと思う。
水井多賀子

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


辺野古、ブロック1千個で封鎖 市民ら積み上げ抗議継続

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


緊急アピール

バングラデシュの衣料工場での労働組合結成妨害、組合役員への暴力的脅迫をやめさせるために、取引先の日本企業・業界団体への働きかけにご協力ください

 

 

■バングラデシュ・ダッカのドングリアン・ファッション社で、労働組合の結成を妨害するための組合役員への暴力的脅迫が続いています。

 

■同社の輸出先に日本の卸売業者や業界団体が含まれることから、当該組合が加盟するソミリト・ガーメント・スラミク連合(衣料労働組合連合、SGSF)のナズマ・アクテル委員長から「おおさか社会フォーラム」実行委員会宛てに1月18日付で支援要請が届き、現在まで予備的な情報交換、調査等を行ってきました。

ナズマさんは2012年9月に開催された「おおさか社会フォーラム」に参加され、その後バングラデシュの女性労働者の闘いに関する報告を継続的に送っていただいています。

 

■バングラデシュの衣料産業においては、2012年11月にタズリーン工場の火災で百数十人が死亡し、13年4月にはラナプラザ・ビルの倒壊で衣料労働者1200人以上が死亡するなど惨事が繰り返されてきました。

そのような惨事をきっかけに、世界の労働組合や消費者団体、ILOなどが欧米の輸入先ブランドや小売チェーンに働きかけ、工場の安全や犠牲者とその家族への保証などの取り組みが進められてきました。消費者の側でも、激安価格や流行に対応するための低賃金・長時間労働によって労働者を犠牲にする消費のあり方への反省が語られるようになりました。

 

■バングラデシュ政府においても、安全管理への取り組み、ビル倒壊の責任者の訴追、労働組合の承認など改善の動きがあります。しかし、労働組合の組織化は依然としてさまざまな困難に直面しています。業界団体と行政機関や警察、地域の暴力集団の癒着は構造的であり、一朝一夕では解決しない問題です。国際的な注目と継続的な働きかけが必要であり、何よりも当該の労働者たちを支援することが必要です。

 

■バングラデシュの衣料産業は今やこの国の基幹産業であり、400万人の労働者の大半が女性労働者であり、そこでの労働に貧困からの脱却の夢と人間としての尊厳を託してきました。法律を守り、経営努力を続けている経営者がいる一方で、無法な経営者も少なくないというのが現実です。日本とバングラデシュの貿易・投資関係が急速に広がっている今、私たちは日本企業に対してもバングラデシュの衣料産業の健全な発展と継続的関係のための責任を求めたいと考えます。

 

■ナズマさんから支援を要請されているドングリアン・ファッション社のケースはバングラデシュ衣料産業における人権侵害の典型的なケースであり、日本の消費者向けの製品の製造にかかわるケースであることから、私たちはこの問題を日本国内で広く知らせ、関連する企業や業界団体に働きかけるために、可能なさまざまな行動を呼びかけたいと考えます。

 

■この呼びかけは、緊急性とこれまでの経過から、おおさか社会フォーラム実行委員会が提案しますが、広範な団体・個人の方の賛同を呼びかけます。

 

 

ドングリアン・ファッション社における組合登録と経営者による不当労働行為の経過

 

 

1)ドングリアン・ファッション社について

 

社名:Donglian Fashion (BD) Ltd.

所在地:HaziRafizuddin Tower, Unique, Ashulia, Dhaka

代表者:(取締役会長)Rain Weidiong

 

労働組合の名称:

Donglian Fashion (BD) Ltd. Sonmillito Workers Union

所在地:

H-61/1 (4th Floor), New Airport Road, Amtali, Maohakhali, Dhaka-1212

組合員数(登録時):310人、うち女性201

委員長:Md. Abdur Razzak

書記長:Sharifunnessa

 

上部団体:

Sanmilito Garments Sramik Federation. 

 

 

[ドングリアン・グループのホームページによると、本社が中国、工場は中国ととバングラデシュ。労働雇用省の調査によると、バングラデシュの工場の従業員数は450人、うち女性が320]

 

2) 経過

2014

1127  組合を結成、登録を申請

登録申請時点の労働者総数310人、うち261人が組合に加盟

 

2015

129日 組合登録が認められる

4月5日 組合が経営側に組合結成を通知、役員名簿を提出

5月14日 ①組合がアシュリア警察に、「会社役員が組合についての誤解を招く情報を流布することによって労働者に組合登録撤回を求める署名を強要している」と訴える。②組合が上記の行為に対して不当労働行為の申し立てを行う。

5月26日 労働組合登録官(RTU)から組合に、「経営者がRTUに、組合は虚偽の情報を提供することによって組合登録を取得したとの申し立てを行ったため、同28日にRTUが向上と組合事務所に立ち入り調査を行う」との通知。

5月27日 終業後に工場外で8-10人の外部者が組合委員長に暴行。周りにいた人たちが犯人の1人を捕まえたが、経営者はこの者を工場内に連れてゆき、警察官がこの者を釈放した。同じ日に、1人の組合員が自宅近くで暴徒に襲われる。

組合はこの事件について、RTUに不当労働行為を申し立て、犯人への適切な処置を要求。

6月2日 RTUからの5月26日付の通知に対して、組合は抗弁のため、経営側の申し立てのコピーを請求。また、以前に提出した不当労働行為の申し立てに関連して適切な措置を取るよう要求。

[RTUはいまだにこの要求に応じていない]   

12月5日 組合は経営側に14項目の要求書を提出。

 

同10日 組合は経営側が11月30日に高裁に組合登録無効の決定を申請したことを知る。労働省が組合登録を認めたのは違法であるという内容。被告は労働雇用相、労働/組合登録官( JDL)ほかであり、組合は被告となっていない。

高裁は経営側から聴取した後、11 30 に被告に対して1228日までに組合登録を認めた根拠を提示するよう求める決定を出した。裁判所は、この申し立てに関する審理中、組合登録の効力が6カ月間停止されると決定した。

経営側の主要な論拠は、①現在、会社の従業員は993人で、そのうち853人が労働者、それ以外はスタッフおよび役員である、②会社はアシュリアに2つの工場があり、1つはHazi Rafiuddin Tower、もう1つはAmbia Mansionにある、③登録申請に記載されている組合員の名前に重複がある。

組合の主張は、①組合は全ての法律上の手続きを経て正当に結成された、②経営側は裁判所に誤解を招く情報を提供することによって、効力停止の命令を獲得した、③RTU/JDLは不当労働行為の申立に対して何の措置も取っていない。

 

1212日から20161月4日まで

12月12日、経営側が組合のRazzak委員長に退職と組合委員長の退任を強要。ほとんど白紙の書類に署名させる。故郷に帰らないと、殺されるぞと脅す。彼は恐怖の中でアシュリアを退去し、その後の消息は不明。

②同22日、経営側が組合の Mamum書記補佐に暴行、殺すぞと脅迫。退職と組合役職の退任を強要。ほとんど白紙の書類に署名させる。退職金を渡して写真とビデオを撮った後、それを取り上げる。彼を工場から追い出し、以降の立入りを禁止した。彼は1月3日にアシュリア警察に不当労働行為の申立を書留郵便で送付した。

1223日、経営側が組合執行委員のZihad Mallikと組合員RaihanShahinSohelJewelAnsarulA Aziz に退職と組合脱退を強要。Mamumのケースと同様の行為を行う。ZihadSohelはそれぞれ14日にアシュリア警察に不当労働行為の申立を書留郵便で送付した。

1224日、経営側が組合員Rakib に退職を強要、工場から追い出す。

1231日、組合は1212日から24日にかけての違法な行為についてJDLに、労働者の原状回復と、労働組合の要求書に基づく三者会合のために必要な措置を取るよう要求する書簡を送付した。

⑥同日、経営側が組合の Sharifunnesa書記長に退職と組合役職の退任を強要。ほとんど白紙の書類に署名させる。退職金を渡して写真とビデオを撮った後、それを取り上げる。彼女を工場から追い出し、以降の立入りを禁止した。

彼女は14日にアシュリア警察に不当労働行為の申立を書留郵便で送付した。⑦14日、上記の組合役員・組合員全員が、バングラデシュ労働法(2006年改定 )のセクション33に基づき、原状回復とそれまでの期間の賃金の支払いを求める請願書を送付した。

11-2日、経営側が組合員Rusiaに退職と組合役職の退任を強要、ほとんど白紙の書類への署名を強要。彼女は署名を拒否した。翌日も経営者は彼女の部屋に押しかけ、生命の危険があると脅した。同4日、彼女は出勤したが、工場に入れなかった。    

17日、経営側はRusiaの夫を脅迫して、Rusiaに組合活動をやめさせるよう強要し、そうしなければ彼を痛めつけ、彼の薬店を破壊すると脅した。

 

現時点で組合はJDLからの回答を受け取っておらず、経営側からの回答も受け取っていない。

経営側は労働者に対する脅迫を続けており、組合を脱退しなければJMB(テロリストの組織)のメンバーとして刑事告発すると脅している。経営側は警察を労働者の出身地へ送り、JMBに関係したことがあるかどうかを調査させている。それによって家族も恐怖に巻き込んでいる。

 

3)日本企業の関与について

この工場の製品のラベルから、下記の企業/団体がこの工場の製品を扱っていると推測される。確認中のため、下記の情報の取り扱いには注意してください。

 

大阪

1) ノアワールド(中央区南船場、子供服販売) [同社製品を販売していることを確認しました。面談を申し入れています]

2)KanFA (関西ファッション協会)

3)コーナン商事

 

東京

4)JAFIC (日本アパレルファッション工業会)

5)ハニークリーパー

6)日本ニット卸売組合

 

小売チェーン/通販

7)株式会社ディノス・セシールの高松本社

8)カイタック・ファミリー(岡山県)

9)イオン(本社・千葉県)、トップバリュー部門

■緊急の行動のお願い

 

1) ドングリアン・ファッション社に対する要請(抗議)の手紙。輸出先の国からの手紙は大きな圧力になります。連日たくさんの手紙が届くように、ご協力ください。

抗議文のテンプレートをコピーし、___欄に名前を記入して送信ください。

CCで組合宛てにも送信してください(激励の意味があります)

 

2) 日本の企業/業界団体への申し入れを計画したいと思います。基本的には、この問題に関して取引企業や業界団体の側に法律上の責任・義務はないと考えられるので、「企業の社会的責任」に関わる姿勢を問うものであり、取扱製品に関わる「苦情」として対象をお願いするというスタンスになると思います。日本の市民から苦情が来ているという事実がドングリアン・ファッション社の経営者に伝われば、それなりの圧力にはなると思われます。 [なお、香港での販売元もわかっているので、香港の労働組合等とも連携したいと思います]

 

宛先:

Ren Weidong

Chairman

email: renweidong@donglian_garment.com

 

Yu Qun

Director

email: renweidong@donglian_garment.com

 

Sky Ongs

General Manager

email: skyongs@gmail.com

 

激励先:

ソミリト・ガーメント・スラミク連合

sgsf_g@yahoo.com

 

 

 

要請(抗議)文

[これを使わずにご自分でメッセージを書いていただいても結構です]

 

Mr. Rain Weidiong,

Chairman and Managing Director.

Donglian Fashion (BD) Ltd.

HaziRafizuddin Tower, Unique, Ashulia, Dhaka

 

January __, 2016

 

We, 団体名  , are [または I am] worrying about the violation of human rights of workers at your factories.

 

According to our friends in your country, the workers of Donglian Fashion (BD) Ltd. formed Donglian Fashion (BD) Ltd. Sonmillito Workers Union and regisered it to the Registrar of Trade Unions/Joint Director of Labour, Dhaka Division.  But you seems to have been systematically denying this fundamental right of workers.

We believe that garment industry have to contribute to satisfy the needs for the consumers as well as to promote the well-being of workers producing the products.  After the series of disastrous at garment factories in your country, people around the world are increasingly concious about the situation of workers who produce garaments we wear.

We request,

1) stop harassment and threatening against leaders and members of Donglian Fashion (BD) Ltd. Sonmillito Workers Union

2) start negotiation with the union, which is the legitimate representative of workers at the factories.

 

Sincerely Yours,

 

名前

団体名  

 

■日本語訳(参考)

私たち、団体名   [または私]はあなたの工場における労働者の人権への侵害について憂慮しています。

あなたの国の私たちの友人によると、Donglian Fashion (BD) Ltd.の労働者たちはDonglian Fashion (BD) Ltd. Sonmillito Workers Unionを結成し、組合登録を行いました。しかし、あなたはこの労働者の基本的権利を一貫して否定しようとしているようです。

私たちは衣料産業が消費者の要求を満たすと同時に、製品を作っている労働者の福利を増進するために貢献するべきであると考えます。バングラデシュの衣料工場における一連の災害のあと、世界の人々がますます、私たちが着る衣料品を作る労働者の状態に関心を持つようになっています。

私たちは次のことを要請します:

1) Donglian Fashion (BD) Ltd. Sonmillito Workers Unionのリーダーや組合員への攻撃や脅迫をやめること

2) 工場における労働者の正式の代表である組合との交渉を開始すること。

 

敬具


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


<船員予備自衛官化>「事実上の徴用」海員組合が反発

毎日新聞 1月29日(金)21時2分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160129-00000097-mai-soci


 民間船員を予備自衛官とし、有事の際に活用する防衛省の計画に対し、全国の船員で作る労組の全日本海員組合が29日、東京都内で記者会見し、「事実上の徴用で断じて許されない」とする声明を発表した。防衛省は「強制はしない」としているが、現場の声を代弁する組合が「見えない圧力がかかる」と批判の声を上げた。

 防衛省は、日本の南西地域での有事を想定し九州・沖縄の防衛を強化する「南西シフト」を進める。だが、武器や隊員を危険地域に運ぶ船も操船者も足りない。同省は今年度中にも民間フェリー2隻を選定し、平時はフェリーだが有事の際には防衛省が使う仕組みを作る。今年10月にも民間船の有事運航が可能となる。一方、操船者が足りないため、民間船員21人を海上自衛隊の予備自衛官とする費用を来年度政府予算案に盛り込み、有事で操船させる方針。

 この動きに海員組合は今月15日、防衛省に反対を申し入れ、29日の会見に臨んだ。森田保己組合長は「我々船員の声はまったく無視されている。反対に向けた動きを活発化させたい」と述べた。

 申し入れでは防衛省幹部から「予備自衛官になるよう船員に強制することはない」と言われたという。だが、森田組合長は「戦地に行くために船員になった者はいない。会社や国から見えない圧力がかかるのは容易に予想される」と強調した。

 会見に同席した組合幹部も「船はチームプレーで1人欠けても運航できない。他の船員が予備自衛官になったのに、自らの意思で断れるのか。防衛省は、できるだけ多くの船員が予備自衛官になるようフェリー会社に求めている」と危惧を表明した。

 太平洋戦争では民間の船や船員の大部分が軍に徴用され、6万人以上の船員が亡くなった。森田組合長は「悲劇を繰り返してはならない」と訴えた。

 有事での民間船員活用計画の背景には、海自の予算や人員の不足がある。有事で民間人を危険地域に送ることはできない。現役自衛官に操船させる余裕はなく、海自OBの予備自衛官を使うことも想定しているが、大型民間船を操舵(そうだ)できるのは10人程度しかいない。

 このため、防衛省は来年度に予備自衛官制度を変更し、自衛隊の勤務経験がなくても10日間の教育訓練などで予備自衛官になれる制度を海上自衛隊にも導入する。

 防衛省の計画について、津軽海峡フェリー(北海道函館市)は昨年末、毎日新聞の取材に対し、2隻を選定する入札に応じたことを認め、「船員から予備自衛官になりたいという申し出は確認していない」と述べた。【川上晃弘、町田徳丈】

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

『教団X』(集英社)

『教団X』で話題の芥川賞作家・中村文則の安倍政権批判、改憲阻止の決意に震えた! この危機感を共有せよ!
2016.01.19  LITERA

 昨年の安保法制の成立につづき、ついに安倍首相が憲法改正へ向けた動きを加速化しはじめた。この国は戦前のように、一度走り出したら最後、後戻りのできない道をあきらかに辿ろうとしているが、こうした禍々しい現実を冷静に評した文章がいま、静かな話題を集めている。

〈この格差や息苦しさ、ブレーキのなさの果てに何があるだろうか。僕は憲法改正と戦争と思っている〉
〈僕達は今、世界史の中で、一つの国が格差などの果てに平和の理想を着々と放棄し、いずれ有無を言わせない形で戦争に巻き込まれ暴発する過程を目の当たりにしている。政府への批判は弱いが他国との対立だけは喜々として煽る危険なメディア、格差を生む今の経済、この巨大な流れの中で、僕達は個々として本来の自分を保つことができるだろうか〉

 それは1月8日の朝日新聞に掲載された「不惑を前に僕たちは」という寄稿文。筆者は芥川賞作家の中村文則だ。昨年発売された『教団X』(集英社)は又吉直樹の大絶賛もありヒット。また、安保法制の議論が活発化した時期には「僕は今の日本の流れに対して危機感を持っていて。全体主義的傾向がもっとはっきり出てきた時にはもう遅い」(新潮社「新潮」2015年5月号)と語るなど、現状に危惧を表明していた。

 だが、今回の寄稿文ではより踏み込み、いま〈憲法改正と戦争〉にまで至ってしまった、その流れを、自身の経験や置かれた世代から読み解こうとしている。出だしは、このようなものだ。

〈僕の大学入学は一九九六年。既にバブルは崩壊していた。
 それまで、僕達の世代は社会・文化などが発する「夢を持って生きよう」とのメッセージに囲まれ育ってきたように思う。「普通に」就職するのでなく、ちょっと変わった道に進むのが格好いい。そんな空気がずっとあった〉

 1977年生まれの中村は、俗に言う"ロスジェネ"、バブル崩壊後の「失われた10年」に就職活動期がぶつかった世代だ。同世代の中田英寿が象徴的なように、彼らは"自分探し世代"とも呼ばれたが、社会に出る前に大不況に陥り、〈「普通」の就職はそれほど格好いいと思われてなかったのに、正社員・公務員は「憧れの職業」となった〉のだった。

〈正社員が「特権階級」のようになっていたため、面接官達に横柄な人達が多かったと何度も聞いた。面接の段階で人格までも否定され、精神を病んだ友人もいた。
「なぜ資格もないの? この時代に?」。そう言われても、社会の大変化の渦中にあった僕達の世代は、その準備を前もってやるのは困難だった。「ならその面接官達に『あなた達はどうだったの? たまたま好景気の時に就職できただけだろ?』と告げてやれ」。そんなことを友人達に言っていた僕は、まだ社会を知らなかった〉

 この大学時代に、中村は〈奇妙な傾向を感じた「一言」があった〉と振り返る。それは、中村の友人が〈第二次大戦の日本を美化する発言〉をし、中村が反駁、軍と財閥の癒着などについて語ると、その友人は一言、「お前は人権の臭いがする」と言った。

〈「人権の臭いがする」。言葉として奇妙だが、それより、人権が大事なのは当然と思っていた僕は驚くことになる。問うと彼は「俺は国がやることに反対したりしない。だから国が俺を守るのはわかるけど、国がやることに反対している奴らの人権をなぜ国が守らなければならない?」と言ったのだ〉

 これはまるで自民党憲法改正草案の本音のような一言だ。実際、自民党が発行している草案のQ&Aでは〈天賦人権説に基づく規定振りを全面的に見直しました〉と書かれているが、安倍首相が改憲の第一歩として捉えている緊急事態条項も、この草案では武力攻撃などが起こった際には人権が制限されることが明記されている。そしてもっとも恐ろしいのは、こうした安倍首相が目論む改憲の中身と一致するかのように、「国がやることに反対している奴らの人権をなぜ国が守らなければならない?」という安倍シンパの声が、いま、ふつうの顔をしてまかり通っていることだ。

 もっとも、基本的人権を破壊しようとするこの流れについて、中村も最初から危機感を抱いていたわけではなかった。

〈当時の僕は、こんな人もいるのだな、と思った程度だった。その言葉の恐ろしさをはっきり自覚したのはもっと後のことになる〉

 中村はその後、東京でフリーターや派遣労働者として生活を送る。「勝ち組」「負け組」に色分けされ、格差はより明確になっていく。そんなとき、バイト仲間からまたしても戦時中の日本を美化する本を手渡された。当然、中村は黙っていなかったが、すると今度は「お前在日?」と言われた。

 格差の広がりの一方にある、歴史修正、ヘイト思想の拡大。そしてもうひとつ、時代を辿るのに象徴的な事件が2004年に起こった。イラクにおける日本人人質事件だ。

 中村は2002年に「銃」で新潮新人賞を受賞、すでに小説家としてデビューしていたが、この人質事件の発生を知ったとき、〈世論は彼らの救出をまず考える〉と思ったという。〈なぜなら、それが従来の日本人の姿だったから〉だ。しかし、安倍氏をはじめとする政府要人は「自己責任」をさけび、社会に渦巻いたのは「国の邪魔をするな」の大合唱。〈国が持つ自国民保護の原則も考えず、およそ先進国では考えられない無残な状態〉だった。

 このとき、中村は前述した戦時中の日本を美化したがった2人の友人のことを思い出した、という。不景気によって自信を失った人びとが「日本人」というアイデンティティにすがり、歴史修正に加担し、〈格差を広げる政策で自身の生活が苦しめられている〉にもかかわらず「強い政府」を求める……これは現在に通じる流れだが、中村はフロイトを引きながら〈今の日本の状態は、あまりにも歴史学的な典型の一つにある〉と論じる。

 こうして〈いつの間にか息苦しい国〉になっていった日本。ブレーキを失ったこの国の現状とはどんなものか。中村はそのひとつにメディアの「両論併記」を挙げる。

〈政府のやることに厳しい目を向けるのがマスコミとして当然なのに、「多様な意見を紹介しろ」という「善的」な理由で「政府への批判」が巧妙に弱められる仕組み。
 否定意見に肯定意見を加えれば、政府への批判は「印象として」プラマイゼロとなり、批判がムーブメントを起こすほどの過熱に結びつかなくなる。実に上手い戦略である。それに甘んじているマスコミの態度は驚愕に値する〉

 メディアもグルになるかたちで政権批判が封じられたいま、だからこそ中村は〈僕は九条は守らなければならないと考える〉と声をあげる。それは冒頭で紹介したように、国を支配する格差や息苦しさ、ブレーキのなさの果てにあるのは〈憲法改正と戦争〉だからだ。

〈九条を失えば、僕達日本人はいよいよ決定的なアイデンティティを失う。あの悲惨を経験した直後、世界も平和を希求したあの空気の中で生まれたあの文言は大変貴重なものだ。全てを忘れ、裏で様々な利権が絡み合う戦争という醜さに、距離を取ることなく突っ込む「普通の国」。現代の悪は善の殻を被る。その奥の正体を見極めなければならない。日本はあの戦争の加害者であるが、原爆・空襲などの民間人大量虐殺の被害者でもある。そんな特殊な経験をした日本人のオリジナリティを失っていいのだろうか。これは遠い未来をも含む人類史全体の問題だ〉

 はっきりいって、これほど的確にいまの時代の危機を表し、これほど切実に憲法を守ることの必要性を訴えかける文章を最近、読んだことがない。これはおそらく、中村が平和や人権をたんに戦後民主主義の教条としてとらえるのでなく、自分が生きてきた時代や体験のなかで咀嚼し、つねにその意味を更新しつづけてきたからだろう。

 しかも、中村がスゴいのは、最近の小賢しい小説家なら絶対に敬遠するようなリアルポリティクスにまで踏み込んだ発言を行っていることだ。中村は参院選をにらんで、こう語っている。

〈現与党が危機感から良くなるためにも、今最も必要なのは確かな中道左派政党だと考える。民主党内の保守派は現与党の改憲保守派を利すること以外何をしたいのかわからないので、党から出て参院選に臨めばいかがだろうか。その方がわかりやすい〉

 時代の変化、空気を把握したうえで、徹底的に民主主義と人権を守る側に立ち、リアルな政治にまみれることも怖がらない――。私たちは、中村のような論客をこそ待っていたのだ。

 中村には、ぜひこれからも、小説と並行して、こうした鋭い社会時評を書いていってほしい。そして、ひとりでも多くの読者が中村の文章を読み、ひとりでも多くの国民がその危機感を共有してくれることを願う。

 最後に、この一文の中にあった読者への呼びかけともとれる、文章を紹介しよう。

〈大きな出来事が起きた時、その表面だけを見て感情的になるのではなく、あらゆる方向からその事柄を見つめ、裏には何があり、誰が得をするかまで見極める必要がある。歴史の流れは全て自然発生的に動くのではなく、意図的に誘導されることが多々ある。いずれにしろ、今年は決定的な一年になるだろう〉
水井多賀子

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

体罰をみんなで考えるネットワーク 冬のつどい2016(年次総会記念講演会)「桜宮高校事件から3年」

日時     2016年1月24日(日) 
14:00 ~ 17:20 ※受付 13:45~
会場     
龍谷大学 大阪梅田キャンパス研修室
530-0001大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト オフィスタワー14階http://www.ryukoku.ac.jp/osaka_office/access/
出演・出席者  住友 剛(人文学部 教員)ほか
詳細
私たちのネットワーク発足のきっかけとなった大阪市立桜宮高校での事件から、早いもので3年がたちます。2012年12月、同校バスケットボール部の主将が顧問の体罰(実態は数々の暴力・暴言)を苦に自死するという悲しい事件の発生以後、学校及びスポーツ界でさまざまな体罰防止の取り組みが進められてきました。
では、このような体罰防止の取り組みの現状と、今後の課題はどこにあるのでしょうか。今回の記念講演では、『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実』(朝日新聞出版、2014年)の著者・島沢優子さんをお招きし、もう一度あの事件をふりかえりながら、学校及びスポーツ界での体罰防止の現状と課題について、参加されたみなさんと共に考えてみたいと思います。
講師:島沢優子氏(フリーライター/『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実』著者)
コメンテーター:住友 剛(人文学部 教員/体罰をみんなで考えるネットワーク代表)
※申し込み方法など、詳しくは下記Webサイトをご覧ください
体罰をみんなで考えるネットワーク 冬のつどい2016(年次総会記念講演会)
「桜宮高校事件から3年」
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

おおさか維新 緊急事態条項の改憲独自案も作成へ

2016.1.21 15:25  産経ニュース


 おおさか維新の会の馬場伸幸幹事長は20日、憲法改正に関し、統治機構改革に加えて緊急事態条項の独自案もまとめる考えを示した。国会内で記者団に「どのポイントが喫緊の課題かを精査して対応したい。具体的な提案をしていく」と強調した。同党は党法律政策顧問を務める橋下徹前代表や松井一郎代表らも参加して24日に初会合を開く「戦略本部会議」で、改憲案づくりを進める方針だ。

 また、20日の両院議員懇談会では夏の参院選の公約作成に向け「憲法」と「経済・財政」、「外交・安保・沖縄」の三つのプロジェクトチームを設置することを決めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


2016.01.20  【2000万人署名を集めていて気づいたこと 9ヶ条】
吉祥寺PEACEパレード~平和がいいね!~

署名大作戦に参加したスタッフが感じたことをまとめました。
みなさんの署名集めの参考にしていただければ幸いです。


 【署名を集めていて感じたこと 9ヶ条】 

なるべく大人数で広範囲に分かれて通りの角角に立つ。
一度はスルーした人も何歩か歩いていく内に
「スルーしたけどやっぱりやった方が良かったのかも」
と考える時間ができる。
だけど、わざわざ戻ってまではやらない。
そんな時、次の角でまた署名の人がいると、立ち止まりやすい。

明るく笑顔で、しっかり目を見てペンを差し出し、ゆっくり話しかける。
何の署名なのかを短時間で的確に言う。
これはチラシ配りにも通じる。

見た目はとても大事。風船や可愛い綺麗な色の帽子、センスのよいプラカードなど、パッと目につく工夫をする。
どのように見られているのかを常に意識する。
服装も気をつける。
マスクやサングラスは表情がわからないのでガマン!
暗さ、悲壮感、怪しさを感じさせるのはダメ。
また必死過ぎるのもダメ。

相手と対話をする。
話しかけられたらそれはチャンス。
キチンと関心を持ってるってこと。
賛成でも反対でもとにかく相手の話をキチンと聞き、対話する。
「そういう考え方もありますね!」
と、心を大きくまず受け止める。
決して相手の話を遮ったりせず、自分の意見は自分の言葉でしっかり話す。

暴言を投げつけられても怯まない。
私はいきなり「朝鮮人」と言われたり、クルクルパーのジェスチャーをされましたが、笑顔で交わしました。
大事なのはその時、その行為を周りがどのように見ているのか、感じるのか、どちらが正しい行いなのかをその場で肌で感じてもらうこと。
冷静に。喧嘩してはダメ。

上から目線は絶対ダメ。
無関心に見える人だって、実はしっかり考えている人、迷っているもいる。
「何でみんなわからないのさ、署名するのが当たり前だろう」
みたいな気持ちは自ずと態度にも空気にも出てしまう。

共感できる言葉選び。
判で押したようなかたい呼びかけではなく、
「うん、実は私もそう思ってるんだよね」
と共感出来るようなスピーチを心がける。
特別な人がやっている署名集めではなく、自分と同じような目線の人の言葉は共感を得やすい。

署名してくれた人にも希望を持って帰ってもらう
書いてくれた人が、
「署名をやって良かった、自分も何かの力になることが出来るんだ」いう気持ちになってもらえるように、心を込めてお礼を言う。
その気持ちは小さな達成感となり、署名の数やその後の結果にも興味を持ってくれるかもしれない。
また次の機会に別の署名に応じてくれるかもしれない。
既に署名済みの人には署名用紙をお渡しし、更に広げて貰えないかお願いする。
もし思ったように集まらなくてもへこまない←これ大事!
思った結果が出なくても、そこで署名を集めていること自体が通行している人の話題になります。
「ああ、戦争法ね・・・なんだっけ」
と思ってもらえるだけでもアピールになります。
もし子どもが
「お母さん、あれなあに?」
と言ったらお母さんは署名という行為を説明するかもしれません。
それだけでも十分意味のあることだと思います。

以上、思いつくままにメモ的に書いてみました。

とにかく署名をするチャンスがなければ例え意識のある人だって書くこともできません。
署名用紙に出会える機会を一回でも多くすること。
寒いけど頑張りましょう。
そして、2000万人署名、必ず成功させましょう!
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


スキーバス事故から見える社会の課題ー若者と高齢者の貧困が交錯する場所ー


スキーバス事故と大学生や若者の経済的貧困

2016年1月15日未明、長野県軽井沢町で14人が死亡した大規模なバス事故が発生した。

学生を中心に、多くの死傷者を出した凄惨な事件に言葉を失ってしまった。

わたし自身も学生時代や20歳代は、頻繁に夜行バスを利用し、まさに「長距離移動の足」として活用させてもらっていた。

そのような長距離バスの需要はいまも根強くあることが理解できる。

わたしも学生時代に学費高騰などの影響もあり、金銭的な余裕がないため、安価な移動手段を求めたことを思い出す。

限られたバイト代などのお金だから、一円でも安くスキー場に行きたい、海外に行きたい、飲みに行きたい、遊びに行きたいと思っていた。

また、友人に金銭的な余裕がなければ、その友人の予算で行ける範囲内で遊び方や生活の仕方を試行錯誤するものだ。

飲み屋に行けない時はスーパーで食材を買って友人宅で宴会をした。BBQも安い食材を工夫して楽しんだ。

旅行などは当然、夜行バスを含めた一円でも安い代理店に頼んだり、青春18キップを利用したことも多数である。

つまり、若者が「安く楽しく過ごしたい」というニーズは共通するものであるといえる。

その学生は、わたしの時代よりも、さらに金銭的な貧しさは進行している。

学費の高騰が続いているからである。大学生のなかには自分で生活費や学費を工面している者もいるだろう。

そして、その証拠にいまや奨学金を借りている学生は半数を超えた。それも大半は有利子の奨学金で「ローン」である。

わたしも奨学金を借りていたし、自身や家族だけでは、すぐに大学学費は支払えないことは珍しいことではない。

大学学費の推移

この大学学費の高騰について異常だといえるのは、消費者物価指数の伸びとの比較である。

つまり、物価はさほど上がっていないにも関わらず、大学学費だけ、うなぎ登りなのだと理解できる。

(図は文部科学省ホームページより)


学費と消費者物価の比較

そのような日本の学生は、高速バスが危険で何度も事故を繰り返しているにも関わらず、その移動手段を選ばざるを得ないといえる。

なぜこのような危険を承知でその選択をするのか、責めても意味はない。

もちろん、安全を損なってはいけないに決まっているが、一円でも安く移動したいという需要がある以上は、運営会社もその顧客の指針に応えてしまうことに問題の根深さが横たわる。

当然、そのような運営を求めた場合、そこで働く労働者は賃金が安く、厳しい労働環境になる。

その労働者の提供するサービスや安全の質を劣化させることは言うまでもないだろう。

端的にいって、安全で充実したサービスは安価では買えない

今回のように毎回、規制をしても安全を売り渡してしまう事業者が後を絶たない問題は、複合的な視点が必要だといえる所以だ。

繰り返される高速バス事故に対して、改めて事故の多角的な検証作業と再発防止を徹底いただきたいと心から願いたい。

そういう意味においては、引き続き、経過を注視していくことが重要だ。

高齢者の労働者と過酷な労働

もうひとつの視点は、労働者であるバス運転手が比較的高齢であったことに注目したい。

2人の運転手のうち、一人は50歳代後半、もう一人は60歳代の高齢者である。

まず、前提として共有しておきたいのは、いかに夜間労働が過酷かということである。

若者であっても深夜労働は心身に堪える。介護や看護の宿直勤務後に、1日休みになる形態をとるのは、労働者の心身の回復を待つためでもある。

今回のように夜行バスは深夜勤務になる。運転手は交代制にしても、深夜に働くということは、心身に大きな負担を与えるだろう。

若い頃は徹夜しても平気だった身体が、だんだんと年を取ると徹夜が苦しくなるという経験をしたり、知人から聞いたこともあるのではないか。

そのような過酷な労働を高齢で、ましてやルーティン業務で行っている場合、十分な労働者の健康管理と休息や配慮が必要になるのは当たり前のことである。

少し気を抜けば、大事故につながることは容易に想像ができる雇用形態ではないだろうか。

そもそも、高齢者でもこのような過酷な労働に従事しなければならない人々は近年増加の一途である。

背景にあるのは、もちろん年金支給額の低さにともなう生活困窮や生活費のためである。

労働内容が過酷であれば、当然、その賃金は比較的高い。だからその労働に従事せざるを得ない高齢者もいて当然である。

年金だけでは暮らせない高齢者の問題の改善に取り組まなければならないと改めて強調しておきたい。

さらに、平成24年の高齢雇用者の「非正規の職員・従業員」は179万人となり、高齢雇用者の69.1%を占めている。

つまり、働き方はほとんどが非正規雇用であり、働いた分だけ給与が支払われる場合が多い。

働かなければ暮らしていけない高齢者ほど、過酷な労働に身をゆだねることとなる。

場合によっては、健康を害したり、病気を隠しても、暮らしのために無理して働く場合もあるだろう。

(図はいずれも総務省統計局より引用)

裏側にある高齢者の貧困を同時に解消しなければならない問題も見えてくる。

実際には報道で下記のように、高齢者の運転手は孤立しており、周囲の家族に頼ることが出来ない状態である労働者像がみえてくる。

亡くなった運転手2人について、勝原運転手の遺体は16日、自宅に送り届け、夫人に引き渡した。運転していた土屋運転手については、同社で遺族を把握できておらず、遺体を引き渡せていないという。

出典:遺体安置所で遺族に謝罪も遺族「絶対許さない…」

いずれにしても、スキーバス事故をめぐる議論を眺めている際に、わたしには若者と高齢者の貧困が交錯する場所という印象を強く持たざるを得なかった。皆さんはこの事件をどのように見ているだろうか。

このような悲惨な事件を繰り返さないためにも、多くの視点から検証をしていきたいものである。

最後に、わたしも大学で教鞭をとっている者として、決して他人事として見れない苦しい事件であり、亡くなられた学生・関係者に対して、心から哀悼の意を表したい。 

1982年生まれ。埼玉県越谷市在住。社会福祉士。首都圏で生活困窮者支援を行うソーシャルワーカー。生活保護や生活困窮者支援の在り方に関する活動と提言を行う。NPO法人ほっとプラス代表理事。聖学院大学客員准教授(公的扶助論・相談援助技術論など)。反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。著書に『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版 2015)『ひとりも殺させない』(堀之内出版 2013)共著に『知りたい!ソーシャルワーカーの仕事』(岩波書店 2015)など多数。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

【動画】小池晃vs安倍晋三・麻生太郎「消費増税」1/18 参院・予算委
(1時間8分9秒)

2016/01/17 に公開
1/18 参院・予算委 安倍晋三「分配が極めて大事であることは 共産党とも認識を一致」小池晃の質疑 何度も政府が答弁できず中断に 小池晃ついに怒る「臨時国会開かず 自公だけでやるからズサンなことになるんだ!!」
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


「格差是正」サンダース氏急伸 米大統領選・民主指名争い

2016年1月15日 東京新聞朝刊

 【ワシントン=斉場保伸】十一月の米大統領選の民主党指名争いで、党内支持率トップのヒラリー・クリントン前国務長官(68)の人気に陰りがみられる。追うバーニー・サンダース上院議員(74)がここに来て急速に支持を集めており、八年前にも本命視されながら現オバマ大統領と激しい指名争いを演じた苦戦の悪夢がよみがえる可能性も出てきた。

 クリントン氏は前国務長官としての政治経験と高い知名度で「初の女性大統領」の誕生を期待され優位を誇ってきた。一方、社会主義者を自称するサンダース氏は格差の是正を訴えるなどリベラルなスタンスを一貫して打ち出してきた。ここに来て、最低賃金の引き上げや公立大学の授業料を無料化するというサンダース氏の主張が若者を中心に浸透度を深めている。

 民主、共和両党が大統領選を戦う候補を選ぶ予備選・党員集会は二月一日にアイオワ州でスタートする。リアル・クリア・ポリティクスが集計した各種世論調査の支持率平均値では十二日現在、アイオワ州でクリントン氏が45・5%、サンダース氏が45・3%。その差はわずか0・2ポイントで拮抗(きっこう)する。

 続く二月九日に予備選があるニューハンプシャー州では、隣接のバーモント州選出のサンダース氏が地の利を生かして48・8%の支持を集め、クリントン氏の42・6%を逆転している

 クリントン氏は八年前の〇八年一月にはアイオワ州でオバマ氏に敗れ、続くニューハンプシャー州で演説中に「(選挙戦は)楽じゃない」と涙。辛くも一勝一敗に持ち込んだ局面があった。仮に今回クリントン氏がアイオワ、ニューハンプシャー両州を落とせば、世論はクリントン氏の「弱さ」に着目し、その後の選挙戦が極めて厳しいものとなるのは必至だ。

 ワシントン・ポスト紙によると、この状況を受けてクリントン氏は「全然神経質になんかなってないわ。最後までできる限りのことをする」と述べた。だが全米でも両氏の差の縮まる傾向がここ数日顕著で、クリントン氏の圧倒的優位は揺らいでいるのが実情だ。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


日本軍「慰安婦」合意無効と正しい解決のための全国の行動発足記者会見を終えた市民社会団体メンバーたちが14日昼、ソウル中区のプレスセンターから世宗路の外交部庁舎まで韓日外相の「12・28合意」無効を主張し行進している=キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社


慰安婦問題の正しい解決のため「正義記憶財団」設立

 2016.01.14 23:55  the hankyoreh

 日本軍「慰安婦」問題が本当に解決される"春"を夢見て"蝶々"たちが新たに羽ばたき始めた。 女性、法曹、歴史などの分野を網羅した383団体と学生、会社員、国会議員など個人335人が14日午前、ソウル世宗路の韓国プレスセンター国際会議場で「韓日日本軍『慰安婦」合意無効と正しい解決のための全国行動」(全国行動)発足式を開いた。 慰安婦問題解決のための市民財団設立計画も具体的な輪郭を現した。

 主催側は韓日外相会談の結果である「12・28合意」が被害者と支援団体の要求を盛り込めなかった、拙速な「談合」だということを再確認して「日本政府の犯罪事実認定、覆せない明確で公式な謝罪、謝罪の証拠としての賠償、真相究明、歴史教育と追悼事業などの措置を世界の人と共に要求していく」と明らかにした。

 全国行動は韓日政府に送る要求書を作成し、この日、韓国外交部に伝達した。 韓国政府には朴槿恵(パククネ)大統領が今月13日の対国民談話で「合意は被害者の意を反映したもの」と言及した点を挙げ、「25年にわたり街頭と国際社会で叫んできた被害者の意を勝手に歪曲し、今回の合意を合理化してはならない」として「これ以上、不当な合意を被害者と国民に強要するな」と要求した。

 日本政府に対しても「被害者ではなく大統領だけにする謝罪は真の謝罪ではなく、平和碑移転を条件に掲げた合意文は解決ではない」として「歴史を歪曲し侵略戦争を否定すること、これに対して国際社会に問題提起さえするなということは、全て被害者に対する第二、第三の暴力」と主張した。

 日本政府が10億円を拠出し韓国政府が設立することにした財団に反対する趣旨で提案された市民財団の設立計画も公式に発表された。財団の公式名称は「日本軍『慰安婦』正義と記憶財団」(正義記憶財団)とし、慰安婦被害者福祉・支援▽真相究明・記録保存▽平和の少女像建設および追悼事業▽日本軍「慰安婦」関連教育事業▽未来世代のための奨学事業などを実施する計画だ。

 財団を最初に提案した慰安婦被害者キム・ボクトンさんはこの日、記者会見で「(日本がくれるというものは)百億でも千億でも受け取らない。 数万人が引きずられて行って、死んだのかも生きて帰ってきたのかも分からないのに、安倍首相が心からの謝罪もせず(そんな金を)どこに使うか」として「私たちお互いが手を握って財団を作り、どこかで死なずに苦労しているのかも知れない、私たちのように苦労している人々のために戦ってほしい」と話した。慰安婦被害者イ・ヨンスさんをはじめ、この日の記者会見に参加した多くの人が財団設立同意書を作成し提出した。

 今後全国行動は財団の設立と共に12・28合意無効のための世論を作り、国会に無効・再協議の約束を求める行動を行う計画だ。 国際社会にも合意の不当性を知らせる世界1億人署名運動を行う一方、来月18日には中国、台湾、フィリピン、インドネシア、オランダなどと共に「日本軍『慰安婦』問題解決のためのアジア連帯会議緊急代表者会議」も開催する計画だ。 ユン・ミヒャン韓国挺身隊問題対策協議会代表は「1965年の韓日協定がすでにあったし、韓国政府は(慰安婦問題について)何の言及もしなかったが、被害者たちが街頭に立ち世界を駆け巡って世論を作ってきた」とし「今からでも私たちが世論を作れるなら、12・28合意の無効化は可能と考える」と話した。

パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-14 15:25

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


菅官房長官が岸井成格の勉強会にお忍びで...古賀茂明らが証言する安倍政権の圧力と懐柔、その狡猾なやり口

  • 2016/01/16  LITERA
http://lite-ra.com/2016/01/post-1886.html
  • 政権を監視し、報道の使命をきちんと果たそうとしたニュース番組のキャスターやコメンテーターたちが次々と降板に追い込まれるという誰の目にも明らかな異常事態が起きた2015年。テレビ各局は萎縮と自主規制の空気に支配され、今では、安倍首相が国会でどんなトンデモ答弁をしても、ほとんど取り上げないという、機能不全状態に陥ってしまった。

    こうした状況をつくりだしたのはもちろん、安倍政権の圧力だが、その実行犯といえば、やはり、"安倍政権のゲッベルス"菅義偉官房長官をおいていないだろう。

    本サイトでは、菅官房長官によるテレビ、新聞、さらには週刊誌への具体的な介入について再三、報じてきたが、ついにあの人が菅氏の"やり口"について語った。

    あの人とは、昨年のメディア圧力事件の象徴的人物であり、菅官房長官の圧力により『報道ステーション』(テレビ朝日)を降板に追い込まれた元経産官僚・古賀茂明氏だ。

    古賀氏が菅官房長官について語ったのは、「週刊金曜日」(金曜日)2015年12月25日・1月1日合併号に掲載された鼎談でのこと。この鼎談には、古賀氏のほかに評論家の佐高信氏、上智大学教授の中野晃一氏が参加。最初に話題に挙がったのは「放送法遵守を求める視聴者の会」による『NEWS23』(TBS)のアンカー・岸井成格氏に対する意見広告についてだったが、まず、これに対し古賀氏は「いやー、ここまでやるかなという感じです」と驚嘆し、このように述べている。

    「賛同人の名前を見れば、安倍政権の応援団がしてることです。安倍政権が本気でこのまま突き進めば放送については完全に国家統制の時代に入りますね」

    そして、古賀氏のこの発言につづいて、佐高氏は菅官房長官について言及。佐高氏は、現在のBPO(放送倫理・番組向上機構)は元々、菅氏が総務大臣時代に「総務省の下に第三者委員会みたいな組織」を作ろうと画策したものの、当時の日本民間放送連盟会長で日本テレビ会長の氏家齊一郎氏らから反対にあい、現在の独立したかたちになったと設立経緯を説明。このことをいまも菅官房長官は「総務省の下につくるべきだった」と悔やんでいるらしく、そうした点を踏まえて佐高氏は安倍政権の報道圧力について「政権全体の動きと同時に菅個人の問題、ある種の陰湿さが背景にあると思うんです」と述べている。

    この佐高氏の言葉を受け、古賀氏も"直接の被害者"としてこう語っている。

    「もちろん菅さん個人の思いが強烈にあると思います。菅さん中心に官邸が、とにかくマスコミを抑えることを、ある意味、政策よりも最優先課題として、ずっと対応してきている印象ですね」

    政策よりメディアへの圧力に尽力。──それが官房長官の仕事か、とツッコみたくなるが、さらに驚きなのが、佐高氏が学生時代からの付き合いである岸井氏本人から聞いたという、菅官房長官の知られざる"裏活動"だ。

    「岸井が私的にやってる勉強会に、突如菅がやって来たことがあるそうです。出席するメンバーの誰かから聞いたんでしょう。一方で、菅は「忙しくて翁長(雄志)さんにも会えない」と言っている頃ですよ」

    なんと菅官房長官は私的勉強会にまで探りを入れ、岸井氏に直接会いに行っていた、と言うのだ。しかも、岸井氏は菅官房長官から、このようなアプローチも受けていたらしい。

    「勉強会の最初から最後までいて「いいお話を聞かせていただきました」と言って帰っていったそうです。そして、菅から「あらためてお話を伺いたい」と連絡がきたと岸井が言うから、私が「岸井、応じろ。そのとき友だち一人連れていくと言え」と」

    どうやら佐高氏は菅官房長官との対面にまではもちこめなかった様子であるが、一体、菅官房長官が岸井氏に近づこうとした理由はなんだったのか。その手の内を、今度は古賀氏が語っている。

    「菅さんの攻勢はすごいですよ。昼も夜も時間さえあれば、とにかくテレビに出るようなキャスター、コメンテーター、有識者の人たちとご飯を食べるそうです。これは菅さんに極めて近い人の話を間接的に聞いたんですけど」

    メディア関係者と会食とは、まさしくやり口は安倍首相と一緒だ。それにしても、定例会見を見る限り、菅官房長官は無愛想極まりないが、会食中はどのような態度なのか。これもまた古賀氏が詳細に明かしている。

    「もちろんあからさまに圧力をかけるんじゃないですよ。「いやー、先生のお話は面白いな」とおだてながら、「今度役所の方でも勉強させたいんで、ぜひお話しをしてください」と持ち上げるんだけど、それをやられた方はほぼ全員寝返ったそうです。民主党のブレーンとか、政治評論家とかいっぱいいるじゃないですか」

    いつもは無表情なのに、一転、愛想笑いを浮かべゴマをする菅官房長官……。想像するだに夢に出てきそうなおっかなさだが、この菅式メディア骨抜き作戦によって寝返らなかった人こそ岸井氏だったのだ。古賀氏は「だから、官邸では「岸井っていうのは筋金入りだ」と怖れているそうですよ」と言う。

    無論、岸井氏はジャーナリストとして当然の態度を取っただけだ。しかし情けないことに、このような岸井氏の毅然とした姿勢も、テレビ局や新聞社では政権の御用記者と化している政治部経由でクレームが入り、跳ね上がり扱いされることだろう。本来ならば権力側からの圧力には強い意志ではねつけるべきところを、「取材できなくなると困る」「怒らせたら呼び出されるかも」と恐れ、いまでは不都合な話題にはふれることさえしない。このような及び腰で、国民の知る権利を守り、権力を監視するというジャーナリズムの役目を果たすことなどできるはずがない。

    また、恐ろしさを感じずにはいられないのは、中野氏による今後の"予測"だ。本サイトではいち早く、岸井氏の後任として朝日新聞特別編集員で保守派寄りの政治部記者である星浩氏が打診を受けているとスクープしたが、中野氏は星氏後任人事が現実化したときの『NEWS23』をこのように分析する。

    「やり方として非常に巧妙なのは、岸井さんから星さんに変わったとき、いろんなことを追ってない人から見れば、すーっと静かに右にずれていくのがわからないようになっています。同じ番組を見ていたら、『朝日新聞』の新しい人が来て、当たり障りのない範囲でちょっと批判っぽい感じのことを言っていって。実際はどんどん右にずれている」

    どんどん右にずれていくのに、多くの視聴者がそのことに気付かない。──同じことは、古舘伊知郎の後任に自局の富川悠太アナウンサーを立てた『報ステ』や、国谷裕子キャスターを降板させ22時に枠移動する『クローズアップ現代』(NHK)でもきっと起こるだろう。

    そうして政権が報道を右にずらしていった先にめざすもの……それは改憲に肯定的な世論の生成であり、戦争状態を容認する戦前のような体制づくりだ。

    安倍政権の邪悪ぶりには言葉もないが、しかし、これは安倍首相や菅官房長官だけの問題ではない。メディア関係者はかれらの暴走を許している自分たちもまた同罪であるという認識を強くもってほしい。
    (水井多賀子)

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


拉致問題のみならず、安保・原発・沖縄・報道圧力など、他の政策に関しても安倍政権に疑問を投げかける蓮池透氏


元家族会・蓮池透氏インタビュー(後編)

蓮池透氏がさらに安倍首相の詐術を徹底批判! 「安倍さんはきっと北の核実験を利用し、逃げ道にする」

2016.01.14  LITERA

 昨日、本サイトで掲載した拉致被害者家族・蓮池透氏の安倍首相への反論インタビューは大きな反響を呼んだ。

 安倍首相は1月12日の衆院予算委員会で、蓮池氏の著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)の内容を否定し、「私が言っていることは議員バッジをかけて真実」と大ミエを切ったが、これに対し蓮池氏が真っ向から反論。

 具体例を細かにあげながら、「私が書いていることはすべて本当の話」「安倍さんが拉致問題で嘘をつき、政治利用していたのは事実」と述べたうえで、「安倍さんは議員バッジの前にブルーリボンを外すべき」とまで言い切ったのだ。

 しかも、蓮池氏の話はそれで終わりではなかった。安倍首相へのさらなる不信、北朝鮮の"水爆"実験、この間の政府の交渉のやり方への疑問、さらには言論弾圧まで……。後編はこうした問題についての蓮池氏の発言を紹介したい。

──先日、北朝鮮は水爆の核実験に成功したと公表しました。安倍首相はこれを強く批判し、日本独自の経済制裁復活を検討しています。拉致問題への影響についてどう考えているのか。

蓮池 拉致問題に悪影響しか与えません。しかも、政府はこれを利用しかねない。「核実験を行う北朝鮮はけしからん、暴挙だ」といって、進まない拉致問題の隠れ蓑、言い訳に使う。そういうことだけは本当にやめてほしい。
 でも、現実には「一生懸命やったけど、みなさんご存知の通り北朝鮮はけしからん国だ。しょうがない」と、安倍さんの逃げ道になる可能性は高いんじゃないでしょうか。
 そもそも安倍さんは拉致問題に対し退路を断って対処しているわけじゃないし、どれほどの決意や熱意があるのか、疑問です。勇ましい言葉にしても国内向けにすぎない。だいたい、ひたすら圧力をかける、経済制裁をすると言っても、それが通用しないというのはもう歴史的にわかっている。ちょっと学習してほしいです。
 6者協議にしても、私は、核と拉致を同列に扱ったらうまくいかないと思っています。ですから日朝独自外交を国交正常化交渉とセットでやる。もちろんアメリカからの横槍が入るでしょうが、もし安倍さんが本気なら、そこまでしてくれないと。まあ、アメリカべったりの安倍さんには無理だとは思いますが。
 実は拉致解決に関して、私は今年前半が勝負だと思っていたんです。なぜかと言えば、5月に北朝鮮労働党の党大会がある。そこで今後の政策や人事を決めるわけですから、変な決議や決定がなされたら拉致問題にも大きな影響がでてくる。たとえば北朝鮮が日本とつきあっても何の利益もないといって、対日政策はあくまで強硬でいくと決定すれば、拉致問題も動かなくなってしまう。少なくとも党大会以降もこの運動を続けられるよう、5月までに布石を打っておかないと。そう思っていたところに核実験ですからね。

──核実験にしても、結局は安倍首相に有利に働いた部分があります。北朝鮮は何をするかわからない。だから安保法制は必要だし、憲法改正もしかり、と。拉致問題にしても引き延ばすことが安倍政権の利益になるのではないのかと思えるほどです。

蓮池 北の脅威を煽っていたほうが安倍政権の思い通りにいくのは確かでしょう。やっぱり北は危ないからちゃんとした軍備が必要だ、と。でも集団的自衛権があっても自衛隊が北朝鮮に行くなんて考えられない。ですから私から言わせれば、制裁を強化した段階で、拉致問題は断念したことと同じなんです。圧力をかければ向こうも反発して、今までのパイプが切れてしまう可能性だってありますからね。

──かつては強硬派として知られた蓮池さんが、こうして安倍首相への不信感を持ち、考え方が変わったのはいつからなのでしょう。

蓮池 小泉訪朝前、たしかに私たち被害者家族は誰も頼る人がいなくて孤立した存在でした。そんななか、秘書時代の安倍さんは私たちにやさしかった。救う会にしてもそうですが、彼らの言うことを私たちは鵜呑みにしてすがるしかなかった。第一次安倍政権のときには、何かあると家族会のメンバーを食事に招待してくれて。でも、その場でなぐさめてくれるだけなんです。
「がんばります」「全力を尽くす」「あらゆる手段を講じる」という常套句だけで、具体的なものはなかった。外交問題は政治家にとってすごく便利なものです。「やっている」と言いながら、「では具体的に何をやっているのか?」と聞くと、それは外交機密だっていう逃げ道がある。安倍さんもまさにそう。本当に戦略というのがあるのか、当初から疑問でした。
 2014年のストックホルム合意についても、非常に安易な合意でした。お互いのゴールが一致していない。非常に広範な問題を一括しているし、最初からこれは難しいなと思っていました。安倍さんが拉致問題最優先って言っているわりに、北朝鮮側のプライオリティは非常に低い。あの時の戦略といったら、独自制裁の一部解除だけ。それで帰ってくるわけがない。しかも北からの報告がなし崩し的に遅れて、現在でもなしのつぶてです。こうした事態を日本側はきちんと検討したのか。家族からしてみれば半年、1年は死ぬほど長い時間です。しかも安倍さんからは何の説明もない。誰が責任を持ってやっているのかさえわからないのです。交渉しているかもわからない。
 これまでも安倍さんが言ってきた「毅然とした」姿勢というのは、決して北朝鮮に向けたものではなく、国内向けでしょう。強硬姿勢はウケがいいですからね。遠い対岸に向かってひたすら吠えているようなもので、それは対岸に届かないことをわかってやっている。
 しかも、そうした指摘を大手マスコミも書かない。安倍さんの意向を忖度している、言論統制に近いようなものを感じます。

──やはり蓮池さんも安倍政権の言論に対する姿勢に疑問を持っているということですね。

蓮池 今回の本を出した時にもそれは感じました。朝日新聞の取材を受けたとき、「ちょっとこのタイトル……う〜ん」と言われてしまって。他でもいくつかの媒体で同じような反応があったと聞いています。テレビでも本の表紙をあえて映さなかったり。安倍批判はダメだし、安倍批判をするとすぐに「反日」ですからね。書店だって隅っこに置かれていて。すごく嫌な国になった、そう感じました。でも今、拉致問題に関してはここまで過激なタイトルをつけないと誰も見向きもしないのが現実なのです。
 政府はあまりにも無策で、時間だけが過ぎていっているのに、マスコミタブーが多すぎる。また、家族会のことも聖域化しちゃって、今でも都合の悪い話はほとんど書かない。だから洗いざらいぶちまけようと思ったんです。世間の関心も低下し、世代交代も感じています。拉致問題をリアルタイムで知らない世代が増えている。そんな危機感もあります。

──たしかに、すでに東日本大震災や福島原発事故でさえ風化が危惧されていますから、拉致問題は尚更です。

蓮池 今、すごく感じるのは、震災で被害を受けた方々、原発で避難されている方々、あるいは沖縄の基地の問題などいわゆる被害者の人たちの民意を、政権はまったく汲まないということです。多くの被害者がいて反対もあるのに、原発を再稼働し基地を強引に移設しようとする。そういう意味では拉致問題も同じです。自国民をほったらかしなんです。
 そうした意味でも拉致問題に関して志を同じにする人たちで、本当の意味で拉致問題を解決するグループを作ろうと、昨年から少し動き出していました。家族会や救う会ではなく、マスコミOBや大学の名誉教授、与野党問わず国会議員など本気で思ってくれる人が集まって。しかし、それも北の核実験があり水を差されてしまった状態です。
 拉致問題の解決。言葉で言うのは簡単です。しかしそのためにも拉致問題の解決とは何か、どういう状態になれば全面解決なのか、その定義を安倍さんと政府ははっきり示して欲しい。そうでなければ何ら進歩のないまま、拉致問題がまたずるずると時を重ねるだけでしょう。

…………………………………………………………

 蓮池氏の話はまさに、安倍首相のやり口の本質を突くものだった。実体のない勇ましいスローガンを声高に叫ぶだけで、実際は国民の生命や安全などつゆほども考えていない──。
 しかし、おそらく安倍首相はこれからも「拉致問題解決が最重要課題」などといって、この問題を徹底的に政治利用していくだろう。
 日本国民がこの詐術に気がつき、政府が国内右派向けの人気取りでない、リアルで戦略的な拉致問題解決に動き出す日ははたしてやってくるのだろうか。
編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


気鋭の憲法学者・木村草太が説く「安保法制にこれから歯止めをかける方法」
2016年01月14日(木) 現代ビジネス

2015年9月、いわゆる安保法制が成立した。今回の法制は、基本的には、これまでの自衛隊実務を踏まえ、現場からの要請にこたえようと、既存制度の手直しを目指したもののように思われる。しかしながら、法技術的にみると、かなり深刻な問題点がある。

本稿では、その問題点を確認した上で(安保法制の法的問題点)、今後、国民がどのような議論をしていくべきかを提案したい(安保法制の是正のために)。

安保法制の法的問題点(1)集団的自衛権の行使容認

今回の法制により、集団的自衛権の行使が容認されたとされる。しかし、周知の通り、集団的自衛権の行使が違憲であることは、法解釈論としては決着が付いている。(安保法制の成立過程の問題点や、集団的自衛権が違憲である法的根拠に興味のある方は、拙著『集団的自衛権はなぜ違憲なのか 』をご一読いただきたい。)それにもかかわらず、違憲の指摘が無視された点は、極めて深刻だ。

政府・与党は、最後の最後まで「(1959年の)砂川判決で集団的自衛権の行使は認められている」と言い張った。しかし、この判決は、日本の「自衛の措置」として、アメリカ軍を日本に駐留させることは憲法違反でないと判断したに過ぎない。


木村草太『集団的自衛権はなぜ違憲なのか

日本が自ら「自衛権を行使」すること、すなわち、対外的な武力行使を前提とする組織を編成して個別的自衛権を行使することの可否すら判断を留保しているのだ。判例の読み方をきちんと習得した人ならば、砂川判決が集団的自衛権の行使を認めたと読むことが不可能なことはわかるだろう。

また、砂川判決に基づく議論とは別に、「憲法に集団的自衛権を禁止する条項はないから、その行使は合憲だ」という議論を展開する人もいた。しかし、憲法9条は武力行使のための戦力保有を禁じる。そして、集団的自衛権の行使が武力行使の一種であることは明らかだ。素直に読めば、憲法9条が集団的自衛権の行使を禁止していると解さざるを得ない。

集団的自衛権の行使が合憲だと主張するなら、憲法9条の例外を認める根拠条文を積極的に提示する必要がある。しかし、そのような条文は、発見されていない。「憲法に集団的自衛権という言葉は出てこない」ことは、合憲の根拠ではなく、むしろ違憲の根拠なのだ。

このように、法技術的に見れば、少なくとも「集団的自衛権の行使が違憲である」というラインは、揺らがない。集団的自衛権の行使が合憲だと主張するのは、まるでネス湖にネッシーがいると主張するようなものであり、それでも合憲だと強弁するのは、ネッシーは実は宇宙人だったのだと強弁するようなものだ。

今回の法制が、集団的自衛権の行使を容認するものだとすれば、違憲のそしりは免れない。

(2)武力行使の範囲の曖昧さ

また、そもそも、武力行使の範囲がはっきりしていない点も深刻だ。武力行使とは、主権国家が主権国家に対してする実力行使をいう。強大な力を持つ主権国家が、同じく強大な力を持つ主権国家を相手に武器を使おうというのだから、武力行使の条件はしっかりと法律によってコントロールされなければいけないはずだ。

今回の法制では、存立危機事態であれば武力行使ができるとしている。しかし、存立危機事態とはどのような事態なのか、その肝心な部分がなんともあやふやだ。

例えば、安倍首相は2014年7月14日の閉会中審議で、ホルムズ海峡が機雷で封鎖され、石油の値段が高騰したら、存立危機事態に当たると説明していた。しかし、条文によれば存立危機事態とは、「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」だ。オイルショックがこれに該当すると言われても、首をかしげる人は多いだろう。

自衛権研究の専門家である森肇志教授(東京大学・国際法)も、「ホルムズ海峡問題になると、これを国際法上の集団的自衛権で正当化するのは可能ですが、逆に存立危機事態に当たる事例になるのかは私も疑問を持ちます」と指摘する(法律時報87巻10号71頁)。

さらに、国会で安保法制に賛成の立場を表明した参考人・公述人ですら、存立危機事態条項が不明確であると指摘している。村田晃嗣公述人は「存立危機事態でありますとかあるいは重要影響事態というのは、確かに、概念としてなかなか理解しにくい、そして曖昧な部分を含んでいることは否めない」とし(平成27年7月13日衆議院安保特別委員会)、宮家邦彦参考人は、存立危機事態条項が「明確な定義をしていない」と認めている(平成27年9月8日参議院安保特別委員会)。

法案への賛成者ですら、「条文が明確だ」と説明するのではなく、「曖昧だが仕方がない」と開き直らざるを得ないという事実は大問題だ。この条文を放置すれば、どのような武力行使が許されるかが曖昧になり、政府や現場の暴走に歯止めが利かなくなる危険がある。

曖昧不明確な法律は、法律によって権力を統制するという「法の支配」の原則に反する。そんな法律はまともな「立法」とは言えず、憲法41条に違反する。これは法律学の基本中の基本だ。つまり、存立危機事態条項は、憲法9条適合性を問題とする以前に、文言として曖昧不明確ゆえに違憲無効ではないかとの疑いも強い。 

(3)活動中の監視・事後的検証の不足

外国の武力行使への後方支援については、活動中の監視・事後的検証の不十分さが指摘できる。

今回の法整備にあたっては、事前の国会承認について注目が集まり、自民・公明の与党協議でもその範囲が焦点となった。しかし、事前の承認があれば、自衛隊の活動に国会のコントロールが及ばないというのではとても危険だ。

例えば、名古屋高判平成20年4月17日判時2056号74頁は、イラク特措法に基づく後方支援について、「航空自衛隊の空輸活動のうち,少なくとも多国籍軍の武装兵員をバグダッドへ空輸するものについては」「他国による武力行使と一体化した行動であって,自らも武力の行使を行ったと評価を受けざるを得ない行動である」と指摘している。

法律で武力行使一体化を禁じても、現場でその一線を超える可能性はある。活動中にも、政府・自衛隊の外部からのコントロールを及ぼす必要があるだろう。


また、イラク戦争について、外務省は、「イラクの大量破壊兵器が確認できなかったとの事実については,我が国としても厳粛に受け止める必要がある」との報告をまとめた(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/pdfs/houkoku_201212.pdf )。しかし、この報告書は極めて簡素であり、誰にどのような責任があるのか、あまりにも漠然としている。本来であれば、政府の外からの詳細な検証をすべきだろう。

今回の法制では、活動中・活動後に、政府・自衛隊の外部から活動を評価・検証する枠組みが十分に整えられていない。この点については、自衛隊の民主的なコントロールという観点から、制度設計を見直すことが不可欠だ。

(4)弾薬提供・発進準備中の機体への給油・整備

また、後方支援のメニューとして、弾薬提供・発進準備中の機体への給油・整備が解禁された点も問題だ。

安保法制の国会審議の中で、大森政輔元内閣法制局長官は、従来の政府内部では、これらの活動はいずれも外国軍の武力行使との「典型的な一体化事例」であり、違憲な活動だと認識されていた、と指摘している(参議院安保特別委員会平成27年9月8日)。

後方支援の活動地域が、「非戦闘地域」と言えなくても、「現に戦闘が行われていない場所」に拡大されたこととあわせて考えれば、こうした活動についての違憲の疑義はより強まることになろう。

この問題は、福山哲郎参議院議員が指摘したように、逆の立場から考えると、より問題が明白になる。

仮に、現政府の言うとおり、弾薬提供・発進準備中の機体への給油・整備が武力行使ではなく、後方支援であるとしよう。その場合、日本を攻撃するA国に、弾薬を提供したり、発進準備中の機体への給油・整備をしたりしているB国があっても、日本はB国に対して個別的自衛権を行使できない、攻撃できないということになる。これは、日本の個別的自衛権の範囲を不当に狭めているのではないだろうか。

ちなみに、この点を指摘した福山議員の質問に対し、安倍首相は、「まさにA国は日本に対して攻撃をしているわけでありますが、B国は日本に対して武力攻撃をしているというわけではない中において、このB国が行っていることがA国と完全に、その武力攻撃、武力行使の一体化が行われているという認識にならなければ、それは我々は攻撃できないということになるわけであります」と答弁している(参議院安保特別委員会平成27年9月11日)。

これでは、日本の安全を維持するために有効な自衛権の行使ができるのか、甚だ心許ないように思われる。

安保法制の是正のために(1)附帯決議・閣議決定

このように、非常に多くの問題点を抱えたまま安保法制が制定されてしまった点は残念だ。もっとも、国会審議に絶望すべきか、というと、そうでもない。

まず、あまり報道されていないが、参議院通過時に附帯決議と閣議決定が追加されたのは大きい。2015年9月16日、日本を元気にする会・新党改革・次世代の党の三野党は、法案に賛成することと引き換えに、安保法制に附帯決議をつけさせること、そしてそれを尊重する閣議決定をさせることに成功した。これをしっかりと活用できるかは、今後、安保法制が法的に適切な形で運用されるかを大きく左右するだろう。

決議のポイントは、次の三点だ。

第一に、自衛隊の活動中に国会に対して報告・説明をすること(4項)、国会が活動停止を決議した場合には即時停止すること(5項)、活動後には国会の特別委員会で事後的な検証をすること(9項)などが盛り込まれた。このための手続きをしっかりと整備し、実行すれば、監視・事後的検証の不十分さを相当程度解消できるだろう。

第二に、後方支援について厳しい限定がかけられた。具体的には、後方支援における弾薬の提供を「緊急の必要性が極めて高い状況下にのみ想定されるものであり、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命・身体を保護するために使用される弾薬の提供に限る」と明示した。

また、後方支援は、「自衛隊の部隊等が現実に活動を行う期間について戦闘行為が発生しないと見込まれる場所」で行うと明示した。これは、実質的には、「非戦闘地域」と呼ばれてきた場所に限定されよう。

第三に、存立危機事態条項で集団的自衛権を行使する場合には、「例外なく」国会の「事前承認」が必要とされた(2項)。この決議が尊重されるならば、政府が独断で集団的自衛権を行使する事態は避けられる。

このように、附帯決議・閣議決定は、安保法制の問題点を一定程度解消するものになっている。さらに、三野党と与党の合意書には、この決議で終わりにするのではなく、「協議会を設置」し、「法的措置も含めて実現に向けて努力を行う」としている。つまり、決議の内容を法律に盛り込むための協議を継続するとの約束をしているのだ。

この協議会でいかなる議論がなされているのかは、残念ながらほとんど報道されていない。安保法制を是正するためにとても重要な協議であり、メディアはもちろん国民も、しっかりと監視してほしい。

(2)集団的自衛権に関する政府答弁

さらに、集団的自衛権の行使については、国会の最終盤、重要な答弁がなされた。

公明党の山口那津男代表は、「武力攻撃事態等と存立危機事態が私はほとんど同じなのではないか、ほとんど重なる」と指摘した。

横畠裕介内閣法制局長官も、山口代表の指摘を受け、「ホルムズ海峡の事例のように、他国に対する武力攻撃それ自体によって国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことになるという例外的な場合が考えられるということは否定できません」としつつも、ホルムズ海峡の事例が生じることは想定されず、「実際に起こり得る事態というものを考えますと、存立危機事態に該当するのにかかわらず武力攻撃事態等に該当しないということはまずない」と述べた(2015年9月14日参議院安保特別委員会)。

違憲の批判を完全に免れるためには、「存立危機事態と武力攻撃事態は理論的に重なる」と述べるべきであり、この答弁には不十分さが残る。しかし、政府が、存立危機事態条項は実際には使えない条項だと認めた点は非常に重要だ。

なぜなら、この条項を実際に使うには、「それが武力攻撃を受けている事態と同等であること」を証明する責任を政府の側が負うことになるからだ。そうした証明はほとんど不可能であり、実際には使えないところまで追い込んだわけだから、集団的自衛権については、反対派の実質的勝利と評価することもできるだろう。

この他にも、2015年の国会では、政府が重要な答弁を行っている。その中には、後々重要になる言質も多い。日本の武力行使が適正に行われるかを本気で監視したいなら、安保法制全体に対して反対の声を上げるだけでは不十分だろう。今後は、こうした言質の意味を理解し、政府が自らの答弁に反することをしようとしたときに、「約束を破るな」と批判していくことも必要だ。

力で守る

さて、こうして見てくると、今回の安保法制は大きな欠陥を抱えているが、様々な歯止めがかかったのも事実だ。もちろん、本稿で紹介した政府答弁、附帯決議・5党合意の閣議決定だけでは、政府の不当な武力行使を抑制する力は万全ではない。

しかし、これらは、心ある与党議員や、数の力で劣る野党議員、内閣法制局などの官僚が、それぞれに最大限の努力をして獲得した貴重な成果だ。その成果を生かすも殺すも、国民の力次第だろう。

最近は、国民の力を信じない人、民主主義は絵空事だと悲観する発言をする人も少なからずいるように思われる。しかし、それは、国民の力を軽く見すぎだ。

安保法制の審議過程の最終盤で、重要な附帯決議や政府答弁が取れたのは、国民の関心が非常に高まったことが大きいだろう。2015年6月4日、衆議院憲法審査会で与党推薦の参考人、長谷部恭男教授が、安保法制に違憲部分があると発言したのをきっかけに、違憲立法との批判が高まった。

また、自衛隊の海外活動拡大に対する政策的反対の声も広がった。連日、国会周辺でデモ行進が行われ、全国各地で安保法制反対のデモ、集会が行われた。こうした批判の高まりがなければ、政府・与党は、何らの譲歩をせずに法案を通過させたかもしれない。

法律は適用されなければただの言葉に過ぎない。これから重要なのは、国民自らが安保法制の問題点をしっかり理解し、政府が自らの答弁や閣議決定、国会の附帯決議を守るよう監視し続けることだ。その上で、法律の内容を是正する努力を続けて行かねばならない。

国民主権の国家において、憲法とは国民の意思である。憲法を守らせるのは、主権者たる国民だ。民主主義と同様に、立憲主義もまた国民自らが勝ち取って行くべきものだ。 


木村草太(きむら・そうた)
1980 年生まれ。憲法学者。首都大学東京法学系准教授。東京大学法学部卒業。同助手を経て現職。著書に『キヨミズ准教授の法学入門』(星海社新書)、『憲法の急 所―権利論を組み立てる』(羽鳥書店)、『憲法の創造力』『憲法の条件―戦後70 年から考える』(NHK 出版新書)などがある。

『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』
木村草太 著
四六判 280頁
定価:本体1300円+税
アマゾンで購入する
楽天ブックスで購入する

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


安倍晋三が「7月政界引退」決意で「橋下総理」誕生?

2016年1月14日 1:55AM

 今年の政局を占うキーワードは「衆参W選」と「橋下旋風」。ジャーナリストの森省歩氏はまず、

「安倍晋三総理(61)の悲願は憲法改正。改憲発議に不可欠な勢力(衆参両院で3分の2以上)を確保すべく、7月の参院選に合わせて解散カードを切ってくるはずです」

 としたうえで、次のように指摘する。

「6月1日衆院解散⇒7月10日衆参W選という具体的な日程もすでに固まっています。法律で150日間と定められている通常国会の召集日を異例の1月4日に前倒ししたのも、人気取りのために消費税増税時の軽減税率導入を官邸主導で強引に決めたのも、全ては悲願達成のためです」

 安倍総理がひそかに描く改憲シナリオ。ただ、これだけではいささか決定打に欠ける。そこで登場してくるのが、昨年暮れに大阪市長を退任し「政界引退」したあの橋下徹氏(46)なのだ。

「解散に合わせて橋下氏が衆院選に電撃出馬。その間に橋下氏が民間の閣僚に抜擢されるというサプライズまであるかもしれません。安倍総理と橋下氏がタッグを組めば大風が吹く。W選後は橋下氏が事実上のリーダーを務めるおおさか維新の会を糾合した超巨大与党が出現する、という究極のシナリオです」(前出・森氏)

 ただ、このシナリオには大きな落とし穴も潜んでいる。ズバリ、難病の潰瘍性大腸炎を持病に抱える安倍総理の健康問題だ。病状に詳しい官邸関係者は、

「総理は下痢のほか、嘔吐にも悩まされています。官邸から調査業務などを請け負っている会社の担当者が総理執務室を訪れた際も、総理がトイレからなかなか出てこないというアクシデントがあった。担当者が官邸スタッフに理由を尋ねると『トイレで吐いていますので』との説明でした。嘔吐がひどい時は、医師が呼ばれることもあります」

 として、次のような衝撃的な事実を明かすのだ。

「実は昨年、病状を心配した母親の洋子さんが『政治家は引き際が大事。もう総理を辞めてほしい。(祖父の)岸信介のやり残したことを、あなたはやったじゃないの』と懇願した際、総理は『せめて5月の伊勢志摩サミットまではやらせてほしい』と答え、総理どころか政界引退の考えまで口にしたというのです。それほどまでに総理の体調は悪い」

 前出の森氏も、さらなる仰天シナリオの可能性について、こう指摘する。

「安倍総理のサミット花道説が永田町の一部でささやかれていたのは事実。今後、総理みずから『続投は無理』と判断すれば、改憲への道筋がつく7月のW選前後のしかるべき時期に『総理禅譲』の重大発表があるかもしれません。その場合、真っ先に白羽の矢を立てられるのは改憲同志の橋下氏。実際、昨年の夏前あたりから、安倍総理と橋下氏の間で総理禅譲計画がひそかに練られてきたフシがあります」

 では、歴史的な激震政局が予測される今年、日本の社会や国民の暮らしは、どう変わっていくのか。

「まずは衆参W選に勝つため、低所得の高齢者1人につき3万円の臨時給付金をバラまいたり、児童手当を子供1人につき3000円増額したりと、国民にしっかりとアメを与えます。そのようにしてW選に大勝利したあと、一転して安倍政権もしくはポスト安倍政権のやりたい放題が始まります。ズバリ、庶民を狙い撃ちにする最大の手のひら返しは、瀕死の病人の布団をはぐような『大増税』です」

 こう指摘するのは、獨協大学経済学部教授で経済アナリストの森永卓郎氏だ。

 安倍総理は軽減税率の導入と引き替えに消費税率を8%から10%へ引き上げると同時に、法人税率を10%以上引き下げることも決めている。実は消費税増税による税収増と法人税減税による税収減は4兆6000億円とほぼ同じ。何のことはない、消費税増税は福祉のためなどではなく大企業のためだったのだ。

「軽減税率の導入による税収減も埋めなければなりませんから、健康保険や介護保険の保険料を引き上げる一方で、給付額やサービス水準を引き下げるなど、まずは庶民の命綱である福祉に大きなシワ寄せがきます。これら実質的な増税に加え、酒税やタバコ税などのさらなる増税など、さまざまな増税プランが、やつぎばやに実施されていくはずです」(前出・森永氏)

 しかも、である。森永氏の予測によれば、

「政権支持率がイマイチの場合、W選直前に消費税の増税そのものを再び先送りするというウルトラCが飛び出す可能性もある」

 庶民にとって再度の先送りは朗報に聞こえるかもしれないが、その場合、穴埋めのための福祉予算のカットや別線での増税の度合いはより厳しいものになる。結局、どちらに転んでも「改憲成って民滅ぶ」の構図に変わりはないのだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


『拉致被害者たちを見殺した安倍晋三と冷血な面々』(講談社)を上梓した蓮池透氏

元家族会・蓮池透氏インタビュー(前編)

2016.01.13  LITERA

http://lite-ra.com/2016/01/post-1888.html

「私が申し上げていることが真実であることはバッジをかけて申し上げます。私の言っていることが違っていたら、私は辞めますよ。国会議員を辞めますよ」

 1月12日の衆院予算委員会で、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)元副代表の蓮池透氏の著書について問われた安倍晋三首相は、こう声を荒らげた。

 蓮池氏の著書とは先月発売されたばかりの『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)。同書では、安倍首相のついたいくつもの嘘が明らかにされ、「首相は拉致問題を政治利用した」と主張されていることから、民主党の緒方林太郎議員が安倍首相に「拉致問題を利用したのか」とこの問題をぶつけたのだ。

 すると、安倍首相は「議論する気すら起きない。そういう質問をすること自体、この問題を政治利用している」と逆ギレしつつ、「利用したこともウソをついたこともない」と反論、さらに緒方議員が「では蓮池さんがウソを言っているのか」と畳み掛けると、冒頭のように、議員辞職まで口にしたのである。

 この安倍首相の逆ギレ答弁について、当の蓮池氏はどう考えているのか。本サイトは13日に緊急インタビューを行った。

――昨日、予算委員会で蓮池さんの著書が取り上げられ、安倍首相がバッジをかけてそんなことはない、と反発していましたが。

蓮池 安倍さんが「バッジをかけて」って言った瞬間、議員バッジではなく、拉致問題の象徴でもあるブルーリボン・バッジのほうを外すのではと思ったほどでした。それくらい安倍首相の拉致問題への姿勢には失望しているし、彼は議員を辞めるつもりなんかないと思ったのです。私が『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(以下、『見殺しにした安倍首相』)に書いた内容はこれまで自分で体験し見聞きしてきたことです。Twitterにも書きましたが決してウソなど書いていません。
 それにしても、一国の最高権力者である総理大臣がですよ、私のような一介の市民が書いた本で批判されたからといって、本気で対決姿勢を示すというのはいかがなものかと思いました。最後にはキレ気味でしたからね。そうではなくさらりと流したほうが総理としての器を示せたのではないかと思います。

──とくに「政治利用した」「拉致問題でのし上がった」という言葉に安倍首相は反応していました。

蓮池 安倍さんが、拉致問題で総理大臣になったのは事実です。そして総理に返り咲いてからもまだ拉致問題を利用している。私は決して安倍さんを批判するために本を書いたのではありません。拉致問題の恩恵を受けて総理になったのであれば、恩返しという意味でも拉致問題の解決に向けきちんとやってください、そういう思いを込めたつもりです。しかし今回の発言を聞くと本当に残念です。
 2002年の小泉訪朝から13年もの長い時間が経っているのに何も変わらない。だから一石を投じるつもりでこの本を書いたのです。弟家族が帰国できたのだから黙っていたほうが楽だろうとも言われます。しかし、こんな状態で黙っていることはできない。弟はまだ帰ってこない被害者の人々のことが頭にこびりついているんです。肉体的には解放されたけど、精神的にはまったく解放されていないんです。心身ともに自由に暮らせるようなってもらいたい。そんな思いもあって私は声をあげている。だから"批判のための批判"みたいに捉えられるとすごく嫌ですね。

──安倍首相は、国会答弁で蓮池さんの本について「家族会の中からも、実はその本に対して強い批判があるということもご紹介させていただきたい」と主張していました。他家族のことを持ち出し、伝聞という形で蓮池さんを批判しています。

蓮池 私のところには家族会からの"強い批判"は直接きたことはありません。ネット上では、この本を出したことで「これでお前も終わりだ」「身辺に気をつけろ」などと書かれましたが。

──薫さんら5人が帰国した際、日朝政府間は「一時帰国」とし北朝鮮に戻すという約束をしていました。しかし当時、官房副長官だった安倍氏が「日本に残すべきだ」と判断して小泉首相の了解をとりつけたと言います。昨日の委員会でも関係者を集めて「最終的に私は返さないとの判断をした」と、蓮池さんの本の内容とは真逆の答弁をしています。

蓮池 安倍さんには、あなたがいつ説得などしたのか? と訊きたくなりましたよ。本にも書きましたが、弟を説得したのは私であって、安倍さんじゃない。実際に電話のひとつもなかったんですから。当時、政府は5人のスケジュールをびっちりと埋めて作っていましたし、「一時帰国」を変更不可能なものとして進めていたのです。家族たちの間では「帰りのチャーター便はどうするのか?」と、北朝鮮に戻すことを前提に具体的な話し合いまでもたれていたのです。
 また、政府はこうも言っていました。「今回は一時帰国だけど、次回は子どもも含めて全員が帰ってきますよ」と。安倍さんも一貫して、5人を北朝鮮に戻すことを既定路線として主張していた。でも、弟と話し合うなかで「ああ、これは2回目などないな」と確信を持ったのです。だから必死で止めた。

──被害者の方々が日本に留まるという決意を伝えたとき、政府は慌てていましたか?

蓮池 慌てていたというより「そうですか」って感じでしたね。ようするに、弟たちの日本に留まるという強い意志が覆らないのを見て、しぶしぶ方針を変えただけなんですよ。にもかかわらず、安倍さんは相変わらず「決断したのは自分だ」というようなことを言う。大人の答弁だとは思えないですね。
 また、小泉訪朝時、安倍さんは「『拉致問題で金正日から謝罪と経緯の報告がなければ共同宣言に調印せずに席を立つべき』と自分が進言した」と言っていますが、でも、それは安倍さんが突出して言っていたことではない。(当時、アジア大洋州局長として会談に同行した外務省の)田中均さんがその後のインタビューなどで答えているように、それは訪朝したメンバー全員の共通認識だったんです。それを自分だけの手柄のように吹聴したわけでしょう、安倍さんは。

──著書では、最近の安倍首相による拉致問題の"政治利用"について、蓮池さんのご両親の選挙応援の事例が記されています。これに対し、昨日、安倍首相は「政治利用はしていない」としながらも完全にはぐらかしていましたが。

蓮池 両親が選挙に駆り出されたのは事実です。2014年の衆院選で、新潟二区で立候補した自民公認の細田健一候補の地元・柏崎に安倍首相が応援演説に駆けつけた。そこに講演会にまず弟が招かれたんですが、多忙を理由に断ると、今度は両親が駆り出された。
「ここに蓮池薫さんのご両親も来てくださっています!」なんて演説で言われて。警察を動員して両親の道案内までしていた。弟が帰って何年も経って、なぜ両親が出て行かないといけないのか。これが政治利用じゃなければ何なんですか。一方では刈羽原発再稼働の問題がある柏崎で、原発のゲの字も言わない。母は「結局、安倍さんのダシに使われたね」って言っていましたが、この期におよんでまだやるか……と思いましたよ。
 ただ、国会でこの話題が出たときに本当に残念だと思ったのが、緒方議員が安倍さんから当事者の話をまったく聞いていない、と切り返されたことです。実際、緒方議員から私に事前に何の連絡もありませんでした。本を読んだだけだから、本人に確認したと言えない。だから、安倍さんに「本の引用だけじゃないですか」と言われる隙を作った。なぜ電話の1本でもくれなかったのか。
 繰り返しますが、そもそも私は安倍さんを単に批判するために本を書いたのではない。膠着した拉致問題に向け政府がきちんと動いてほしいだけですから。
 もうひとつ。本を書いた理由に拉致被害者支援法の実態があまりに世間の認識と乖離していることでした。この法律の草案の段階で、私は自民党本部で安倍さんや中山(恭子・拉致被害者家族担当内閣官房参与【当時】)さんなどから支援法の草案を見せてもらったことがあった。そこでまず驚いたのは、そこに「慰謝」と書いてあったことです。「え? 月額13万で『慰謝』って?」と思いました。正確にいうと夫婦で24万ですから、割ると12万、そして子どもひとりにつき3万円です。しかも、働いて収入が発生したら減額です。24年のブランクがあり学歴もキャリアも中断され、いきなり日本に帰ってきて政府はこれだけで自立しろと言う。北朝鮮に強制的に拉致され、24年も放置されてこれは酷すぎるんじゃないのか。
 草案の段階で「慰謝」は削除してもらったのですが、同時に金額が低すぎると訴えました。すると法案作成にかかわった自民党議員から「野党が金額が低いと吊り上げるから大丈夫」と説明されたのです。しかし結果は逆。野党は13万円は高すぎると主張し、その金額のままになってしまった。
 その際、私は安倍さんに言いました。「国の不作為ですから賠償請求で国を訴えますよ」と。すると、安倍さんは薄ら笑いを浮かべてこう言ったんです。「蓮池さんね、国の不作為を立証するのは大変だよ」って。この言葉は今でも本当に忘れることができません。

…………………………………………………………

 安倍首相の逆ギレ答弁とは対照的に、蓮池氏は終始冷静に、しかし、具体的な根拠をひとつひとつあげながら、安倍首相の答弁をくつがえしていった。
 両者の言い分を読み比べてみたら、どちらが嘘をついているかは、明らかだろう。
 だが、蓮池氏の話はこれで終わりではない。北朝鮮の水爆実験、この間の交渉の問題点、さらには家族会の政治利用などについても、言及していた。
 その内容については、後編をぜひ読んでいただきたい。
編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

(『simatyan2のブログ』より転載させていただきました)


政府の飼い犬「おおさか維新」が動き出した!

2016-01-13 14:35:54

http://ameblo.jp/usinawaretatoki/theme-10049907535.html


通常国会冒頭の代表質問において「おおさか維新の会」は、


「与党でもない、野党でもない、対案提示型責任政党を目指す」


として、6日の代表質問でも8つの対案を紹介し、対案を示さない民主党と維新の党を攻撃しました。


つまり対案もなしに反対する野党はいらないという宣言で、これは橋下維新のときから「都構想」に反対するなら対案を示せとの主張と全く同じです。


確かに間違ったことは言ってないように見えますが、しかし、一見、この正しく見える主張には大きな落とし穴があるのです。


なぜなら原案であろうと対案であろうと、それが正しく実行されてこそ意味があるからですね。


例えばマニフェストや公約と同じで、いくらバラ色の約束をしても実行されなきゃ何の意味もないでしょう。


もっとわかりやすい例を挙げると、


松井一郎大阪府知事が、2015年の大阪府知事選挙公報に書いた
実績に、


○知事報酬3割の削減をやりました 
○退職金8割の削減をやりました 


があります。


これだけ見ると、


さすが維新、身を切る改革をやったな、と思い人もいますが、実は、


○毎月の報酬に退職金を分割上乗せしていたので、松井一郎の

  実質手取りは前より348万円も増えてるんですね。 


身を切るどころか懐が厚くなったのです。


同じく選挙公報には、


○府の借金7500億円を返済しました


と書いてますが、実際は、


前任の太田知事時代の府債残高、5兆8288億円から橋下と松井の7年で、6兆3751億円に増大させているのです。


大阪市庁舎も、前任の平松市長が「不要」「無駄」と判断して民間に売却しようとしたビルを、 大阪府知事(=橋下徹)と大阪府議会(=維新の会)が強引に購入したんですね。


橋下大阪府庁の耐震化よりも安上がりだという目先のきかない理由で購入したWTC。 


遠く離れた東日本大震災で大きな被害を受け、 WTC自身にも耐震補強が必要で、震災時の防災庁舎としては使えないことが判明したのです。 


府庁の完全移転は儚くとん挫し、今も大手前と咲島の二重庁舎状態。 


「安上がり」どころか莫大な維持費を垂れ流しているんですね。 


今もニュースで残っています。 
http://www.mbs.jp/news/kansai/20160106/00000051.shtml 


「テナントゼロ」咲島庁舎 業者が仲介へ 
http://www.mbs.jp/news/kansai/20160105/00000052.shtml 


「二重行政」解消を叫ぶ橋下維新が二重庁舎をやってるんですよ。


このWTCで建設当時反対したのは共産党だけです。


維新も自民も公明も賛成していたので、本当の意味で胸を張って批判できるのは本当は共産だけなんですね。


バラ色の未来を語り、心地の良いことは誰でも言えるのです。


いや詐欺師ほど甘い言葉を並べるんですね。


それが実行できて、市民の暮らしが良くならないことには意味がありません。


これ以外にも、除名処分にしたはずの上西小百合衆院議員と現職維新府議の山本大が泥酔して警察沙汰の事件になっていたり、

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/172590 


大阪維新の会の小林由佳市議(37)が政務活動費を不正に支出したとして堺市が返金を求めています。


竹山市長は詐欺などの疑いで告訴すると明らかにしています。 
http://www.sankei.com/west/news/151217/wst1512170094-n1.html 


これ以外にも維新議員は先日も事件を起こしています。、


<丸山穂高議員>東京の居酒屋で飲酒後、口論相手の手をかむ 
http://mainichi.jp/articles/20160105/k00/00e/040/199000c 


まさに犯罪者集団ですね。


だから維新の2人が大阪を牛耳ってから、


日本生命保険 
伊藤忠商事 
シャープ 
住友商事 
藤沢薬品 
大丸百貨店 
日清食品……他多数。 


大阪発生の大手企業が相次いで東京に本社を移しているのです。 


生き残りをかけた業界再編も東京への移転に拍車をかけ、この10年間で、本社を大阪府外に移した企業は2424社にも上ります。 


府内への転入より901社も多いんですね。 


登記上は本社を大阪に置きながらも、「東京本社」を設ける動きも強まり、 会社が出て行くことで、働き手の流出も進み、ますます大阪の沈下はすすんでいくのです。 


そして今、「おおさか維新」は大阪のみならず日本のことなど考えずに、安倍自民の補完勢力として、安倍首相、菅官房長官、橋下徹、松井一郎が会談したときのシナリオ通りに事を進めていくようです。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


笠井亮議員が衆院予算委での質問で示したパネル(防衛省資料をもとに作成)

ジブチ基地 米軍支援の一大拠点に   笠井議員 戦争法廃止迫る 衆院予算委

2016年1月13日(水)  しんぶん赤旗

 日本共産党の笠井亮議員は12日、衆院予算委員会で質問に立ち、戦争法で米国の軍事作戦への自衛隊の支援が法律上可能になるもとで、防衛省がアフリカ・ジブチの自衛隊基地を米軍支援の一大兵たん基地へと強化する研究を進めていることを明らかにし、戦争法の断固廃止を迫りました。(論戦ハイライト)

    笠井氏は、イラク戦争が過激組織ISを生み出した経過にふれながら、米軍主導の「有志連合」の空爆など軍事作戦の強化は、戦争と憎しみの連鎖を生み、事態を悪化させるだけだと指摘しました。

 笠井氏が、米国から軍事作戦への協力要請はあったのかとただすと、中谷元・防衛相は「相手国のこともあるのでお答えを差し控えさせていただく」とくり返すばかり。笠井氏は「国民、国会(への説明)こそ大事ではないのか」と一喝し、オバマ米大統領が昨年12月に各国にいっそうの軍事的貢献を求めていることを示し、「要請を断ると明言もできないのは重大だ」と強調しました。

 その上で自衛隊が「アデン湾での海賊対処」を口実に造ったジブチ基地を他の目的にも「活用」するための調査研究を防衛省が現在、進めていることを指摘。基地を「対テロ戦争にも活用するのか」とただすと、中谷氏は「法律の範囲内で対応する必要がある」などと述べました。

 笠井氏は昨年、日本共産党が暴露した河野克俊・統合幕僚長の訪米記録の記述にもふれながら、今回の調査は米軍の戦域統合軍との連携強化を目指したものであり、戦争法で自衛隊が地球の裏側でも米軍を軍事支援できるようになったという立場から基地を強化する研究だと告発しました。



 調査研究の「仕様書」には米国などの自衛隊「ジブチ拠点」に対する「期待」を調査するとも書かれていることも指摘しました。

 さらに、2014年3月にまとめられた別の調査研究(統合幕僚監部発注)ではジブチ基地を米アフリカ軍支援のための「国際後方支援拠点」にする構想が提案されていると強調。長期的には「本格的な機能拡充」や「日米が対等に共同作戦を遂行しうる段階」を目指すと踏み込んでいると指摘し、安倍晋三首相の考えをただしました。

 首相は「自衛隊ジブチ拠点をいっそう活用するための方策を検討している」などと答えました。

 笠井氏は「憲法9条をもつ日本がジブチを拠点に他国領土に空爆支援するようなことは絶対にあってはいけない」と強調しました。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

あなたもご一緒に、戦争法廃止を駅前で呼びかけませんか?
【つぶせ戦争法!堺action・2000万署名・駅前定例stnding】
第2火曜日(堺東駅)→(終了後:meeting19:00~)
第4火曜日(偶数月:中百舌鳥駅、奇数月:泉ヶ丘駅)
17:30~18:30 どなたでも いつからでも
次回は1月12日(火)堺東駅
あなたもご一緒に、戦争法廃止を駅前で呼びかけませんか?
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

20160112-00017102-president-000-1-view





大阪市長としての最後の記者会見をする橋下徹氏。(時事通信フォト=写真)

政界展望2016「カギを握るのは菅と橋下」
プレジデント 1月12日(火)12時15分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160112-00017102-president-bus_all


■着々と進む準備どうなる衆参同日選


  2016年の政界は、日本の将来を決める激動のときを迎える。首相就任3年を超えた安倍晋三首相が悲願の憲法改正を果たすため、いよいよ衆参同日選挙という「大博打」の準備に入ったからだ。しかし、対する野党も共通政策づくりなどで応戦態勢を整えている。勝てば憲法改正、負ければ野党転落・党分裂という天下分け目の戦で、首相は勝ち鬨をあげることができるのか。眼前にそびえる「2つの壁」のカギを握るのは、菅義偉官房長官と橋下徹前大阪市長だ。


  「俺は次の参院選までは首相官邸にいる」。いまや安倍政権の大番頭として君臨する菅氏は、口癖のようにこう漏らしてきた。そして、最近では「党務をやってみたい」と語り、全国の選挙区事情を分析することに余念がない。もちろん、「党務」とは自民党幹事長ポストを意味する。


  しかし、キーマンである菅氏の起用法こそが1つ目の「壁」になっているのだ。その理由は、17年4月の消費税率10%への引き上げと同時に導入されることが決まった、「軽減税率制度」をめぐる谷垣禎一幹事長ら党執行部との確執にある。財政規律を重視する観点から対象範囲の限定にこだわった谷垣氏らに対し、菅氏は公明党が主張する対象拡大プランを丸呑みするように恫喝。最後は「首相裁定」を強引に引き出して、執行部を屈服させた経緯がある。

 
 菅氏を幹事長に据えれば、恩を感じる公明党との良好な関係を維持し、組織力をフル活用して衆参ダブル選で勝利する可能性もゼロではない。だが、菅氏に嫌悪感を抱く自民党内の怒りが爆発し、党内政局が激化して首相が引きずり下ろされる恐れも捨てきれない。


  首相は稲田朋美政調会長を育成したい意向で、政権の要である官房長官を経験させるシナリオを描く。政権安定に貢献してきたとはいえ、菅氏をいつまでも官房長官の椅子に座らせておけない事情もあるのだ。党幹部への起用で政局がスタートするか、それとも稲田氏への後継指名を諦めるか。菅氏の進路は政権の浮沈を握る。


 もう1人のキーマンである橋下徹前大阪市長は、首相が憲法改正に欠かせないと見る人物だ。08年の大阪府知事就任後、8年間にわたって「橋下劇場」を巻き起こした手腕を首相は高く評価し、憲法改正に向けた国民的論議での発信力を期待する。


  政界引退を表明後、国政進出への可能性は煙に巻く橋下氏だが、首相サイドは「衆参ダブル選ならば出馬してくるだろう」と見る。昨年12月19日にも首相と橋下氏は会談。首相が国政進出に期待感を示したのは、「ゴーサイン」の表れだ。


  首相がダブル選を狙うのは、参院選が自らの自民党総裁任期である18年9月までの間に今夏の1回しかないためだ。改憲のチャンスはわずか1度だけ。衆院は自公両党で憲法改正の発議に必要な3分の2の勢力を確保するが、参院は両党を足しても29議席足りない。おおさか維新は現有6議席(改選1)と少数だが、橋下氏が出馬すれば相乗効果で改憲勢力が伸長し、発議に近づく可能性は高まると踏む。


  とはいえ、野党の選挙協力準備は進む。共産党が安全保障関連法廃止を旗印にした連立政権「国民連合政府」構想を提唱し、民主党や社民党などとの選挙区調整に乗り出しているのだ。野党が候補者の一本化を進めれば、バラバラに散っていた票は1人に集まり、与党候補が野党結集の「壁」の前に苦戦を強いられるのは自明といえる。

 
 事実上の与党と野党の一騎打ちになる選挙区は増えると見られるが、橋下氏のおおさか維新はその選挙区での候補者擁立に動くのか否か。「第三の候補」が出れば野党の集票は計算通りにいかないが、擁立を見送れば結果的には野党候補を利する形になる。

 
 政権交代のリスクを抱えて思いに耽る首相。「憲法改正の最大のチャンス」「ワクワクする選挙になる」と今夏の選挙を表現する橋下氏は、その救いの神となるのか、それとも疫病神となるのか。日本の将来を左右する答えは刻々と迫っている。
.
時事通信フォト=写真

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

【動画】目覚めゆく広場――15M運動の一年
(45分)

2013/03/31 に公開

目覚めゆく広場――15M運動の一年

原題:El Despertar de Les Places - Un Any de 15M
監督:リュック・グエル・フレック,ジョルディ・オリオラ・フォルク
制作:TransformaFilms,2012年,バルセロナ (45分)
日本語字幕:芦原省一,海老原弘子


 2011年5月、「インディグナドス(怒れる者たち)」と名づけられた民衆による抗議­活動が、瞬く間にスペイン全土に広がった。この一連の抗議活動は、5月15日(15 de Mayo)に行われたデモが出発点となったことから、15M(キンセ・エメ)運動とも­呼ばれている。とりわけ「広場の占拠」という独特の抗議方法は国外からも注目を集め、­約4ヶ月後に「ウォール街を占拠せよ」として、大西洋の反対側に再び姿を現すことにな­った。


 地方選挙戦の真っ只中に始まったことから、当初15M運動は、当時の社会労働党政権に­対するスペインの人々の不満の表れとして報道された。しかしながら、「今すぐに真の民­主主義を!私たちは政治家や銀行家の手中にある商品ではない」というスローガンに明白­なように、その本質は金融権力に乗っ取られた議会制民主主義モデルに対する批判であっ­た。


 事実、広場を占拠するというアイデアは、新しい民主主義のかたちを探るために、参加型­の直接民主主義を実践する場を確保するという必要性から生まれている。こうしてスペイ­ン各地に現れた「キャンプ」の中でも、首都マドリッドのプエルタ・デル・ソル広場に並­ぶ規模を誇ったのが、バルセロナ市中心に位置するカタルーニャ広場のバルセロナ・キャ­ンプであった。


 2012 年5 月、カタルーニャ広場占拠の参加者6人が一同に会するところから始まる『目覚めゆく広­場―― 15M運動の一年』は、バルセロナの怒れる者たちの足跡を辿るドキュメンタリーであり­、一年後の視点から15M運動を分析する試みだ。バルセロナ・キャンプの誕生から、州­警察による強制排除や州議会包囲といった出来事を経て、各地区での集会へと変容するま­でが描かれている。


 広場の占拠は姿を消してしまったが、スペイン社会を揺るがす変革の波は今もなお続いて­いる。15M運動が未曾有の危機に苦しむスペインの転換点となったことに疑いの余地は­ないだろう。


CC-By-NC-SA
http://www.transformafilms.org/


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 
【動画】若者の声を政治に届けたい・スペイン議会選挙
2015/12/28 Daily Motion
(48分45秒)↓をクリック

スペインで、若者たちが中心となって2年前に結成した新政党ポデモス。彼らは全国各地で、就職や住まい、医療など、身近な問題について、繰り返し議論する中から新たな政策を提案し、急速に支持を拡大してきた。その勢いは、首都マドリードの市長選で、ポデモスが応援する候補を当選させるほど。若者の声を政治に届ける新たな回路として注目を集めてきた。ポデモスが初めて挑んだ国政選挙、12月20日のスペイン議会選挙を追う。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

躍進するスペインの新政党「ポデモス」は極左なのか 首都大学東京教授・野上和裕

THE PAGE 2015年1月10日(土)18時41分配信


 2014年末のヨーロッパ最大の話題の一つは、ギリシアで次期大統領が決まらず、議会の解散総選挙になったことでしょう。1月25日に予定される選挙で誕生する新政権が、今の緊縮策を放棄しないよう、IMFやECB(欧州中央銀行)、ドイツ政府が露骨にけん制しています。政策転換を図る最大野党の急進左派連合「SYRIZA」(スィリザ) が政権を握る可能性があるからです。スペインには、スィリザと同じく、緊縮策からの離脱を唱え、スペインの政権の座をうかがう政党があります。それが「Podemos」(ポデモス)です。

「ポデモス」の考え方は?


 ポデモスは、2014年1月にできたばかりの新政党で、ほとんどネットを使った運動だけで、5月の欧州議会選挙でスペイン第4の政治勢力となりました。ポデモスの台頭は、スペインの政治に大きな衝撃を与えています。結党大会が10月で、執行部が作られたのは11月です。それでも各種世論調査では、断トツの支持率を得ています。現在総選挙を行なうと、下院350議席中、ポデモスが100を超える議席を獲得すると予想されています。

20150110-00000005-wordleaf-0a17d6dda2652ea6324a39117ad3da130













[写真]2014年11月、マドリードの会議に出席した「ポデモス」書記長・イグレシアス氏(右)(ロイター/アフロ)
 ポデモスとは、オバマ氏が2008年のアメリカ大統領選挙で使った「Yes, we can!」というキャッチフレーズに対応するスペイン語です。後で触れるように、ポデモスは、極左というレッテルが貼られていますが、左翼というよりも、市民の政治への声を強めようという市民運動の延長上にその理念がある政党です。

 ポデモスは、スペインの民主主義が曲がり角に立っていると考えています。スペインは、1975年にフランコ将軍が死去するまで40年もの間、独裁制の下にあり、その後急速に民主化を遂げました。彼らは、現在の1978年憲法体制の下での保守の人民党(PP)と社会労働党(PSOE)の二大政党制が閉鎖的な特権階層(カースト)を作っていると考えます。市民は、政治から排除され、無力感を持っています。そこで、政治を市民の手に取り戻そうと作ったのがポデモスです。

 ポデモスの発起人のほとんどは、40代までの若手の大学教授たちです。特に日本の東大に相当するマドリードのコンプルテンセ大学の政治学社会学部に集中しています。書記長のパブロ・イグレシアス氏は、1978年生まれ36歳。常にノーネクタイで、カジュアルなシャツ姿です。どこにでもいる若者のようですが、2008年に提出した博士論文が高く評価され、2011年まで母校でも教鞭を執った大変なインテリです。
20150110-00000005-wordleaf-001-view












[写真]イグレシアス氏(左から3番目)と「ポデモス」メンバーのモネデーロ氏(右から3番目)、エレホン氏(同2番目)(ロイター/アフロ)

 イグレシアス氏は、政治学社会学部の同僚でもあり、ポデモスのリーダーである、フアン・カルロス・モネデーロ氏(1963年生まれ)、イーニィゴ・エレホン氏(1983年生まれ)などとともに、中南米の左翼政権を評価し、ベネスエラのチャベス政権の諮問委員を務めました。2010年からは、反グローバリズム運動や環境運動などいわゆる新しい左翼に近い思想家や大学教授を数多く招く(インターネット中心の)討論番組「La Tuerka」の司会者を務めました。イグレシアス氏は、保守的な傾向を持つ一般のテレビ局の討論番組にも呼ばれ、たった一人で緊縮策を批判する姿が全国的に知られるようになりました。

ポデモスを結党した背景とは?


 イグレシアス氏たちは、PPとPSOEの二大政党制がつくる特権階層「カースト」が、権力を独占し、政党幹部だけでなく、政府官僚機構、司法府、企業や公社などのポストを独占し、たらい回し人事を行なっていると指摘します。そこで、彼らは、1978年憲法体制を転換し、二大政党制を解体して、政治、経済、社会の民主化を達成しなければならないと主張しています。

 スペインでは、さまざまな抗議デモに何十万人もの人が参加します。たとえば、2003年2月の国際的な反イラク戦争のデモでは、マドリードで60万~166万人、バルセロナで70万~130万人の市民が参加しました。

 2011年5月15日に発生した「15M運動」では、マドリードの中心地であるソル広場を多くの人が、2か月近く占拠したのです。この運動は、スペインの他の都市に広がっただけでなく、他国にも波及しました。同年9月にニューヨークで行なわれた「ウォール街占拠運動」(Occupy Wall Street)もスペインの15M運動の模倣でした。この運動は、ネット上の「今こそ真の民主主義を!(Democracia Real, Ya!)」という呼びかけから始まったとされます。

20150110-00000005-wordleaf-002-view













[写真]2011年11月の総選挙の結果、野党が勝利し、ラホイ政権が誕生(右側がラホイ首相)(ロイター/アフロ)
 ところが、15M運動は成果を上げることができませんでした。実は、参加者の不満は、主に市や州の政権を握る保守の福祉・教育予算削減に向けられており、当時のPSOEのサパテーロ政権に対する抗議でありませんでした。しかし、11月総選挙でPSOEが59議席減の大敗を喫したのに対して、PPが32議席増の(全350議席中)186議席という過半数を獲得し、現ラホイ政権が誕生しました。その保守PPの大勝の一因であるなら、その後の過激な緊縮路線は、15M運動が逆効果であったことを示します。そこで、市民運動に集った人の意思を正確に政治に反映させようというのがポデモスの設立の動機となりました。

経済格差や新自由主義への不満

 ポデモスによれば、現状の経済格差、新自由主義的な規制緩和、福祉国家の解体を伴う緊縮財政政策は、政府の首脳が大企業・銀行の幹部ポストに就く人事慣行(回転ドア)によって支えられています。ポデモスは、このような政界と財界の癒着を排除して、民主主義の原則に立ち返ることを目指します。つまり、民主主義の理念を徹底することにより、国政をカーストから一般市民に取り戻すことができ、そこで初めて経済政策も変えられるとするのです。

 他方、ポデモスも自らがそういった政治の世界に取り込まれることを警戒します。そこでポデモスでは、創立メンバーが自動的に選挙の候補者になるのでもなければ、執行部を形成するのでもなく、改めて予備選や党内の書記長選挙、幹部選挙を行なうなど徹底した党員の平等主義・党内民主主義を追求しています。

 ポデモスの政策は、モデルが北欧の社会民主主義であり、共産党と(彼らから見れば)右傾化したPSOEの中間にあります。経済政策ではPSOEと変わりません。実際、イグレシアス氏は、2010年の政策転換までサパテーロ政権を支持していました。

 はっきりとPSOEとポデモスが異なっているのは、バスクやカタルーニャの地域ナショナリズムに対する態度です。ポデモスのリーダーたちは、自己決定権を擁護する立場から、独立の是非を問う住民投票の実施そのものを支持します。しかし、明確に独立に対して反対の立場を表明しています。この点で、ポデモスは、カタルーニャに対するさらなる特権と連邦制化によって事態の収拾を目指す従来の左翼より「中央集権」的です。ポデモスのカタルーニャでの支持者は、地域ナショナリズムに反対です。

 以上をまとめると、PSOEとの関係でポデモスの伸張は、(1)PSOEの2010年以降の政策転換と新自由主義に対する不満から伝統的な社会民主主義の支持層が動いていること、(2)カタルーニャに対する譲歩に不満を持つ層がポデモスに流れていることの二つが示唆されます。

 ポデモスは、他のヨーロッパの新左翼と異なっています。第一の違いは、そのヨーロッパ指向です。イグレシアス氏は、ヨーロッパの統合が反ファシズムの民主主義から生まれたと述べ、いわゆるヨーロッパ懐疑主義やEU離脱論とは無縁です。第二の違いは、ポデモスが左右対立の克服を目指す中道指向にあります。実際、ローマ教皇の演説にも国王のクリスマス・メッセージにも、PPやPSOEと同じく賛辞を送っています。それなりに「行儀がよく」穏健なのです。

 なお、既成政党に対する挑戦を行なう勢力として、イタリアのベッペ・グリッロの「五つ星運動」と同種のものと誤解されることがあるのですが、その歳出削減・民営化路線とは対極にあります。

新たな民主主義の「実験」に


 ポデモスの政策は社会民主主義的なのですが、リーダーたちは、「金融オリガルキア」とか「カースト」といった新左翼の刺激的な用語を多用します。それでも、彼らのほとんどが大学教授や学者ですから、「人々にわかりやすい単純なメッセージを繰り返すことにより支持を拡大する」というポピュリズムと正反対に、実は説明が回りくどくなり、話がまどろっこしいのです。そのためキャッチフレーズや紋切り型の「イエスかノーか」が好きなマスメディアと話が全くかみ合わないので、「本当の政策を隠している」というイメージが作られました。ポデモスの台頭に脅威を感じている他の政党も、ポデモスが極左であるという宣伝を繰り返します。

 もちろん、ポデモスが政権に到達したとしても、緊縮策が転換できるかは別問題です。
しかし、緊縮財政政策だけを正しいと考える今日の政治状況の下で、ポデモスは、かつての社会民主主義を再生させる試みの一つといえます。そして、同時にネット社会における新たな民主主義の政治的実験として、今後の政治を考えるヒントを我々に与えてくれるものとなるでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


安倍首相「おおさか維新と改憲めざす」宣言の裏…橋下との密約だけでなく日本会議の圧力、公明との裏取引も

2016.01.11 LITERA

http://lite-ra.com/2016/01/post-1879.html

 安倍首相がいよいよ危険な野望をむき出しにし始めた。10日、NHKの『日曜討論』に、安倍首相が出演。夏の参院選について「与党だけでは3分の2は大変難しいが、おおさか維新など改憲に前向きな党もある」「自公だけではなく、改憲を考えている責任感の強い人たちと、3分の2を構成していきたい」と、憲法改正に向けた具体的な戦略を語ったのだ。

 自民党が改憲を参院選の公約に掲げることはすでに昨年9月の時点で方針が固まっていたが、一方で、自民党内には安保法制が国民の激しい反発を呼んだことで、「改憲を前面に出したら、参院選は勝てない」と、慎重論も広がっており、実際、安倍首相も、安保法制可決後は「経済中心」を強調していた。

 それがここにきて、再び改憲に前のめりになっているのは、2つの理由がある

 ひとつめはやはり、安倍首相の支持勢力の中核をなす極右団体・日本会議からのプレッシャーだ。

 本サイトでも何度も指摘しているように、昨年秋、日本会議は櫻井よしこ氏と同会の田久保忠衛会長を共同代表に「美しい日本の憲法をつくる国民の会」というダミー団体を使って、改憲のための世論づくりを本格化。同時に、改憲に慎重になっていた安倍首相と自民党に圧力をかけていた。

 11月1日には、日本会議・田久保会長がその「美しい日本の憲法〜」が開いた福岡の集会で、こう安倍首相を牽制している。

「安倍さんに多少ぐらつきがあっても、我々がリードして牽引車にならないと日本国は生き延びることができない」
「参院選で勝ったら、次は本当の安倍晋三が出てくるのではないか」

 すると、この9日後の11月10日、安倍首相は同会が開いた「今こそ憲法改正を!1万人大会」にビデオメッセージをよせ 、改憲への決意を改めて表明。さらに11月28日、自らが会長を務める 保守系超党派議連「創生『日本』」の会合で、「憲法改正をはじめ占領時代につくられた仕組みを変えることが(自民党)立党の原点だ」との演説をぶった。

「安倍さんはたまに現実的な顔を見せることがあるが、根っこはゴリゴリの右翼ですからね。これまで自分を支えてくれた右派、歴史修正主義勢力のことは絶対に切れない。とくに日本会議、櫻井よしこさんとの関係は絶対的で、彼らに何かを働きかけられると、すぐにそちらに引っ張られる」(政治評論家)


 そして、もうひとつ、安倍首相の背中を押したのは、その発言にも出てきたおおさか維新の会、橋下徹前大阪市長との関係だ。

 周知のように、安倍首相と橋下氏、そして松井一郎大阪府知事、菅義偉官房長官は昨年12月19日夜に都内のホテルで慰労会と称して会談をもったが、その際に「自民、公明、おおさか維新で憲法改正発議に必要な3分の2の議席獲得を目指す考えで一致した」ことを松井知事が証言している。実際、この後から橋下氏とおおさか維新は自民党以上に積極的に動き始めた。

 年明けには、党内に戦略本部会議を設置し、独自の憲法改正案の策定に着手する方針を打ち出したし、橋下氏も全面協力を表明している。

 本サイトは、昨年の大阪都構想住民投票の直前から、安倍、橋下の間で、憲法改正をめぐる密約があるのではないかと指摘していたが、やはりそのとおりに事が動き始めたのだ。

「12月の会談ではむしろ、橋下市長のほうが積極的に改憲の話をもちだしたようです。安倍首相としても、橋下氏がのってくれれば、日本会議的な改憲ではなく、『改革』のイメージで世論づくりができる。会談では、かなり具体的な計画まで踏み込んで話し合われたようですよ」(全国紙政治部記者)

 まずは災害時対策として緊急事態条項を加えることをぶちあげ、安保法制と同じ論法で、「災害時の空白をカバーするため」などと主張して国民の支持をとりつける作戦のようだ。

 しかし、本サイトで何度も指摘しているように、この緊急事態条項は、政府が緊急事態を宣言すれば、好き勝手に法律をつくり、税金も自由に使えるというとてつもなく危険なシロモノ。「災害時」といっているが、自民党案ではそんなものは二の次で、実際は「武力攻撃」「内乱」時の人権制限を目的にしている、事実上の戒厳令なのだ。

 しかも、この緊急事態条項が認められれば、次は憲法9条改正、基本的人権の制限、愛国の義務化などの日本会議的改憲が前面に出てくる。

 一部では、公明党が抑止力になるのではないか、という見方があるが、これは甘い。実は公明党とは、昨年末、消費税をめぐる軽減税率適用を自民党がのんだ際、「憲法改正に協力するということですでに裏取引がかわされている」という見方が根強い。

 事実、橋下氏も軽減税率の与党合意の後、ツイッターでこれを評価し、「完全に憲法改正のプロセスは詰んだ」とつぶやいている。

 もはや、憲法改正は完全に政治日程に乗ったと言っていいだろう。一方、こうした安倍政権と橋下維新の危険な動きに対抗しようという側はどうなのか。

 昨年12月には、SEALDsなどの安保法制に反対する市民団体が「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」を結成し、参院選で野党統一候補を支援すると表明。野党も1人区で選挙協力を実現しようと共闘に向けて動いているが、安倍政権の動きに比べると、野党側は完全に立ち遅れている感が否めない。

 本当に取り返しのつかないことになる前に、野党は一刻も早く共闘を実現させて、安倍政権に対抗する必要がある。
(田部祥太)

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


平和の碑(ソウル・日本大使館前 平和路)

《少女像》はどのようにつくられたのか? 〜作家キム・ソギョン、キム・ウンソンの思い

【2016年1月10日更新】Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任

日本では保守メディアが「反日」の象徴として攻撃のターゲットにしている《少女像》(正式名称「平和の碑」)。
2015年1月、その《少女像》が初めて日本にやってきました。制作した彫刻家のキム・ソギョンさん、キム・ウンソンさんが語った《平和の少女像》にこめた思いとともに、日本でどのような出会いがあったのかを報告します。
「表現の不自由展」会場風景 2015年1月

「一番大切にしたこと。それは人々と意思疎通できるものにすることでした。だから、小さく低い等身大の像をつくった」 と、キム・ソギョンさんは語りました。その言葉どおり、2015年1月、《平和の少女像》(作家はこう呼ぶ。以下、《少女像》)は初めての日本で、約2700名の人と触れ合いました(*1)。このとき展示された《少女像》は、ソウルの日本大使館前に建てられた像と同じ大きさの、FRPにアクリル絵具で彩色された実物大の作品です。

制作者のキム・ソギョンさん、キム・ウンソンさん(*2)は、美術大学在学中、民主化闘争に参加、その過程で出会って結婚。その後ずっと「民衆美術」の彫刻家として、社会が直面する問題に何ができるかを追究してきました。作品群には、米軍装甲車にひかれ死亡した中学生を追悼する作品(*3)や朝鮮半島の統一を願う作品などがあります。


キム・ソギョンさん(右)とキム・ウンソンさん(左)

2011年3月、韓国挺身隊問題対策協議会は、水曜デモ(*4)1000回を記念して「平和の碑」を建てようと、募金を呼びかけました。一時、ソウルを離れていたキム夫妻は、ソウルに戻ってきたばかりで、水曜デモが20年も続いている現実を前に、自らの反省をこめ、自分たちに何かできないかと挺対協を訪れました。これが「少女像」誕生のきっかけです。

 

《少女像》の細部に宿るもの

キム夫妻は、碑文を刻んだ石碑を建てるだけでは「平和の碑」に込めようとしている意味が十分には伝わらないのではないかと考えました。そこで、「慰安婦」被害者として名乗り出て、この場で平和を訴え続けたハルモニたちが、若い頃に「慰安所」に連れて行かれたことを少女の像で表現しようと提案しました。 《少女像》の細部にはさまざまな意味がこめられています。それらは最初から意図されたものではなく、キム・ソギョンさんが「もし私だったら」「私の娘だったら」と想像しながら土をこねる創作過程で試行錯誤しながら生まれたと言います。細かく見ていきましょう。

 

《少女像》には長い影㈰があります。長い時間が流れ、少女がハルモニ(おばあさん)になった影です。ハルモニたちの憤りとが積み重なった時間の影。胸にとまった白い蝶は、亡くなったハルモニが生き返り、ともに居ることを表しています。


㈰ハルモニの影1


㈰ハルモニの影2

踵がすり切れたはだしの足㈪は、険しかった人生を表し、地面を踏めず少し浮いた踵は、彼女たちを放置した韓国政府の無責任さ、韓国社会の偏見を問うています。


㈪はだしの足

当時、朝鮮の少女は三つ編みが一般的だったそうですが、作家は思案のあげく、あえて乱暴にむしり取られた短い髪㈫にしました。ギザギザの毛先は、家族や故郷から無理矢理引き離されたことを意味しています。


㈫髪

肩の上の小鳥㈬は、平和と自由の象徴であり、亡くなったハルモニたちと現在のハルモニたち、そして私たちをつなぐ霊媒の役割をもっています。


㈬肩の上の小鳥

膝の上の手㈭は、最初はただ重ねられていました。ところが、謝罪どころか像の設置を妨害する日本政府の姿を前に、解決を願い、ぎゅっと握りしめられたと言います。


㈭膝の上の手

して、《少女像》の隣にある空っぽの椅子㈮は亡くなったハルモニの不在を表します。誰もが座って、ハルモニ/少女の心を想像し、共感してもらいたいという願いも込められているのです。さらに、「慰安婦」問題をいまだ解決できない日韓の私たちの宿題を問いかける椅子なのだ、とキム・ソギョンさんは語りました。


㈮空っぽの椅子

《少女像》の隣りに座ってみると

東京の展覧会会場では、ソウルの日本大使館前と同じように、《少女像》の隣に椅子を並べて置きました。作家の希望で、その椅子に座ることができるようにしたところ、毎日たくさんの人が少女の横に座ったり写真を撮ったり、寒い日にはマフラーをかけたり、涙ぐむ姿も見られました。
じつは、こうした展示方法については、初日の朝、《少女像》への攻撃を心配する意見が出され議論になったのですが、その場にいたキム夫妻から「少女像は傷つくのは避けたいが、だからといって、観る人とのコミュニケーションを疎外したくない」という思いを聞き、作品に直接ふれあうような展示にしたのでした。ハルモニの影は写真で壁に貼りました。

 

会場アンケート三一七通のうち、《少女像》に触れたものがもっとも多く、20代の人からの感想が目立ったのは特筆すべきことです。

 「少女像の隣の空席に座りました。緊張しましたが、突然、会いたい人々が浮かびました。少女も会いたかった友だちも家族もいたでしょうね」(20代)

「実際に横に座ってみたら心に響いた。慰安婦だった少女と私、韓国人と私……違うように見えるけど同じ人間で、同じ目線になって考えてほしいという思いがぐんと伝わってきた。慰安婦は遠い存在ではなく、私と同じひとりの少女であると気づかされた」(20代)

「肩を並べて座ってみると、とても不思議な感覚を味わいました。自分の娘とも言っていいような少女が抱えこまされた過酷な苦しみ。その目で何を見ているのかと横顔を至近距離で見ているうちに肩を抱きかかえたい衝動にかられて驚きました」(40代)

「少女がまるで息をしているようで魂を感じました。私たちを凝視しているようで、自分の生き方をただされているような気がしました。トークイベントのときもじっと耳を澄ませているように……」(60代)

 

《少女像》を「慰安婦」像を一面的なものにしたと批判する人もいます(FFJブックレット3 Q6参照)。しかし《少女像》が連れて行かれた若い頃の姿だけでなく、ハルモニになった影によりその生涯を描いていることも注目してほしいと思います。


《少女像》にマフラーをかける。「表現の不自由展」にて

《少女像》は「反日」の象徴なのか?

《少女像》は、キム夫妻の資料によると、韓国内一九カ所、米国二カ所に設置されています(2015年10月時点。(FFJブックレット3 裏見返しに「平和の少女像」マップ掲載)。各地の市民や団体らが寄付を集め話し合いをとおして制作されたものだそうです。だからこそ、《少女像》は各地域で多彩な姿を見せています。

 

たとえば、巨済島(コジェド)の《少女像》は、日本の改憲の動きや韓国の教科書での「慰安婦」記述改悪などを前に座っていられない! と立ち上がり、高陽(コヤン)市では金学順(キム・ハクスン)さんがモデルで、逆に影が少女像になっています。梨花女子大前の通りの《少女像》は、「平和の蝶(ナビ)」という学生サークルが寄付を集め、学生たちの希望で蝶の羽がつきました。

巨済島(コジェド)の《少女像》


高陽(コヤン)市の《少女像》


梨花女子大前の通りの《少女像》

《少女像》は日本では保守メディアが「反日」の象徴として攻撃のターゲットにしています。しかし、本当にそうでしょうか? 細部を知れば知るほど、日本政府だけでななく、韓国政府・社会、そして観る者のありようまで問いかける作品だと感じます。実際、今回日本の展覧会場での反応はそれを示していると言えるでしょう。
「日本大使館前にあるから《少女像》が不快だと言う人は、なぜ″不快"なのか、それを考えてみてほしい」というキム・ウンソンさんの指摘は心に残ります。

 

一方、「慰安婦」被害女性たちのなかには「自分の分身」のように考えている人もいます。2013年7月、米カリフォルニア州グレンデールの除幕式に出席した金福童(キムポットン)ハルモニが韓国に戻ってから次のように語ったそうです(*5)。

 「少女像と別れるとき、自分の分身を置いて帰るような気持ちになって、悲しくてしかたなかった。身を引きちぎられるようで、なんとも言えない気持ち。海外に出るのはしんどくて大変だけど、平和の碑が建てられるなら、いつでも飛んでいきたい」

この言葉は、被害者であるハルモニの思いにかなうものだったことを伝えてくれます。観る者との意思疎通、被害者女性たちの癒しのためにつくったというこの作品が日本に暮らす人々と交流できたのは、小さいけれども意味ある一歩だと思います。

 

*1 2015年1月18日から2月1日、東京・練馬のギャラリー古藤で、「表現の不自由展〜消されたものたち」を開催した。https://www.facebook.com/hyogennofujiyu/
2012年東京都美術館「第18回JAALA国際交流展」で美術館側によって撤去された《少女像》など、表現の自由が侵害された作品を集めた。『表現の不自由展〜消されたものたち』図録(同展実行委員会編集・発行、2015年)http://ira.tokyo/item/book/771/など参照。

*2 キム夫妻については、北原恵氏や古川美佳氏などの論考がある。キム夫妻は、展覧会初日18日(ギャラリー古藤)と翌19日(池袋・豊島区民センター)に来日記念トークを行なった。本稿はそれをもとにさらに筆者が作家に取材して執筆した。

*3 2002年、米軍装甲車にひかれて亡くなった女子中学生ミソンさんとヒョスさん九回忌に追悼のために制作された。

*4 水曜デモについては、尹美香『20年間の水曜日—日本軍「慰安婦」ハルモニが叫ぶゆるぎない希望』梁澄子訳、東方出版、2011年参照。

*5 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表・梁澄子氏の聞き取り。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


吉見義明・中央大教授 =キル・ユンヒョン特派員//ハンギョレ新聞社

[インタビュー]従軍慰安婦研究の吉見義明教授「日韓は合意を白紙化すべき」

2016.01.08 23:25  the hankyoreh

日本軍の介入を明らかにした吉見教授 「被害者が受け入れ難い内容 結果的に合意履行は不可能になる」

河野談話は「歴史教育を通じ問題を永く記憶にとどめ」と明記   今回の慰安婦合意はそれより後退したもの

「今回の合意は白紙に戻してもう一度考えて見るしかない。困難に陥った時は根本に戻らなければならない」

 日本国内の日本軍「慰安婦」研究の第1人者に挙げられる吉見義明・中央大教授(69)が、慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」されたと宣言した韓日両国政府間の「12・28合意」を白紙化して、原点に立ち返るしかないという見解を明らかにした。 吉見教授はその理由として「この合意は被害者がとうてい受け入れられる内容ではないため」と指摘し、「今回の合意が実行過程に入ったとしても被害者は受け入れない。これは今回の合意では問題が解決されないということを意味する」と話した。

 吉見教授は、慰安婦問題に対する日本政府の認識に進展があったという韓国政府の主張に対しては「慰安婦制度を作った責任の主体が誰なのか、依然として曖昧なうえに、1993年の河野談話とは異なり"再発防止"措置については何も約束しなかった。 以前より後退したもの」と反論した。

 吉見教授は1992年1月、日本防衛研究所図書館で日本軍が慰安婦制度を作る上で深く介入していたことを明らかにした日本の公文書を最初に発掘した慰安婦研究の先駆者。 この文書発掘は慰安婦募集などの強制性と軍の関与を認めた1993年の河野談話につながる。 現在、吉見教授は、2013年5月に桜内文城・衆議院議員(当時、現日本維新の会所属)が彼の著書を"ねつ造"と攻撃したことに対する名誉毀損訴訟の1審判決(20日)を控えている。 この訴訟は慰安婦制度の性格に対する日本の司法の判断を要請したものという意味もあり、日本社会で大きな注目を浴びている。

-先ず12・28合意に対する評価を聞きたい。

 「結論から言えば、今回の合意では慰安婦問題は解決されないと考える。今回の合意は日本政府が韓国政府を追い詰めて(慰安婦問題の正しい解決に向けた)被害者の願いを封じ込める狙いがあると見られる。 色々な問題があるが、最も大きいのはやはり、(慰安婦制度を作り)女性に対する重大な人権侵害をした主体は誰か、という点だ。 責任の主体が相変らず曖昧だ。 (岸田文雄外相が先月28日に発表した内容によれば)『慰安婦問題は軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題』という表現が出てくる。 『軍の関与』ではなく『軍が』として主語を明確にしなければならない」

 「業者が介入した場合にも軍が主体で業者は従属的な役割をした。 軍に責任があるならば政府は被害者に"賠償"しなければならない。 しかし岸田外相は10億円の出資金は『賠償でない』と言った。 『日本政府は責任を痛感する』という表現で(以前と異なり)道義的という表現を抜いたとして喜ぶ人々もいる。 しかし結局、賠償ではなく法的責任を認めたものでもない。 結局、日本が痛感する責任とは何かという疑問が起きる。 業者が悪いことをして、日本政府がこれをまともに取り締まれなくて謝るということに過ぎない」

-韓国政府は1993年に出された河野談話と比較して進展だと主張している。

 「日本は河野談話の時とは違い、"再発防止"については何も約束しなかった。 河野談話では『歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ』という内容が含まれている。 しかし今回の合意は10億円さえ出せば何もしなくても済む構図が作られた。 河野談話より後退している。 一方で韓国政府は少女像の撤去のために努力するという義務を負うことになったし、国際社会でこの問題を再び取り上げないという約束までした。 岸田外相は、韓国政府が慰安婦関連証言と記録をユネスコ世界記録遺産として登録しないと話している。 こうして見ると、韓国政府が外交的に失敗したのではないかと考える。 被害者の立場からはとうてい受け入れられる内容ではない」

-慰安婦制度と関連した今までの研究成果によれば、日本に法的責任があるということが当然に見える。 これを認めることがなぜこれほど難しいのだろうか?

 「戦後70年が過ぎたが、日本は依然として植民地支配や戦争責任問題にまともに向き合えずにいる。 (韓国人には)申し訳ないが、これを克服するには時間がもっと必要なようだ。 米国もフィリピン支配やベトナム戦争に対してきちんと謝罪しないように、日本もなかなかそれが容易ではない。 しかし、このような状態が続くならば日本は東アジアや国際社会でまともに生きていけないだろうと考える。 多くの日本人がこのことを悟るまで「慰安婦問題は解決されていない」と主張し続けるしかない」

-慰安婦問題を巡って日本の革新勢力が何度も分裂を体験した。

 「結局(1995年の)アジア女性基金も、被害者の意志をきちんと聞かなかったために失敗してしまった。 今回も同じことをした。 当時、基金を推進した人々は日本政府や官僚が『この程度までしか受け入れないから、この程度にしよう』という考えがとても強い。 しかし、これを(このような考え方を)変えなければ問題は解決されない」

-合意以後に駐韓日本大使館前の少女像撤去問題が争点になった。

 「加害国が被害国に記念物のようなものを撤去しろと要求するのは、普通はありえない話だ。 ユネスコの世界記録遺産の登録問題もそうだ。 日本政府は河野談話で『永く記憶にとどめ』と国際社会に公約した。 従って日本政府は中国などと協力して(慰安婦関連証言と記録を)ユネスコ記録遺産に指定されるよう努力しなければならない。 特に実際の慰安婦関連資料はほとんど日本が持っている」

-現実外交的に国家間の約束を一気に覆すことは容易でないという指摘もある。

 「今回の合意が実行過程に入ったとして見よう。 被害者が受け入れなければどうなるだろうか? それでは合意の履行が不可能になる。 だから最終解決はされえないということだ。 日本ではすでにこの問題が解決されたと受け止めている。 日本は10億円の拠出を最後にすべての事業を韓国政府に押し付け、自身は何もしなくても済む。 これで全てが終わりということだ。 きわめてひどい話だ」

-今後、慰安婦運動は何を目標にすべきなのか?

 「結局、韓日両国政府が手を組んで被害者に『もうこれ以上は言うな』と押さえ込む構図を作った。 今回の合意は常識的に考えればありえない内容が含まれており、白紙に戻してもう一度考えなければならない。 時間がかかっても、困難に陥った時は根本に戻るしかない。 被害者たちが韓国社会で孤立した状態ならば困るが、(現在の韓国社会の雰囲気から見て)そうでないことは幸いだ。 この合意では日韓の相互信頼関係は作られない」

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-08 18:54

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

北朝鮮決議、棄権について
2016-01-08 15:17:26   山本太郎オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/yamamototaro1124/entry-12115187998.html

北朝鮮による今回の核実験に対し、厳重に抗議し、断固非難する」

これは、山本太郎も同じ思いであり、決議して、それを示す必要があると考える。

国会決議は衆・参両院で行われる。

今回、決議文の内容はそれぞれ違う。

短いので、衆議院の決議文を読んで戴きたい。


国際社会との協調姿勢を示したもの。

この内容であれば、当然、賛成以外ない。


一方、参議院の決議文は、衆議院のものに比べ、

我が国独自の制裁を強める姿勢が読み取れる。



全部読むのが面倒な人は、赤線部分のみどうぞ。
決議後、それを受けた安倍総理の演説では、

「さらに、我が国独自の措置の検討を含め・・」と

シッカリと宣言している。

我が国独自の「追加的制裁」は危険だ。

あくまで、国際的な合意と協力の形にするべきと考える。

なぜなら、相手側の挑発に対して、より独自の強硬姿勢を示す事は、挑発に乗った形になる。

我が国との緊張状態は、より強まる。

それは、相手側の思惑にハマった事に等しい。

そうでなければ、わざわざ核実験など行なわないだろうし、水爆実験成功とは、とても言えない結果を、大成功と喧伝もしないだろう。

国際協調で制裁を強める、以外に独自に制裁を強める宣言は、かまってチャンに、真っ正面からガッツリ独自でかまってしまう形だ。

それを避ける為にも、「国際協調のもと」、と決議する、冷静さが必要なのではないだろうか。

挑発に乗って、リスクに晒されるのは、この国に生きる人々だ。

ターゲットになりうる脆弱な原発施設に、ミサイルなどが着弾しても、政府はそれ自体の想定も、被曝防護の具体策も準備していない。

驚くほどのお粗末ぶりである。

お時間ある方は安保特での質疑をご覧戴きたい。
安保ミサイル質疑

勇ましい言葉や、独自の強硬姿勢、なめられてたまるか!的なアプローチがどうしても必要だと言うのならば、高浜原発再稼働など悪い冗談でしかない。

少なくとも、日本海側の原子力発電所は、撤退に向けて大至急、事を進めなければならないだろう。

そして、残る理由は2つ。

①拉致問題も、今回の核・ミサイルの決議に加えられてしまえば、追加的制裁の影響により、問題解決が遠のいてしまわないか? 

拉致被害のご家族の高齢化が進む中、配慮すべき大切な部分である。

圧力だけで拉致問題が解決できるか?

②国際的な核不拡散体制、など聞こえのいい話はあるが、世界には何度も人類を終了させるだけの核兵器がまだまだ存在する。

専門家によると、米国は70年も先の2080年代まで核兵器運用を想定しているそうだ。

結局、この矛盾を前向きに、大きく解決へと進めない限り、「お前ら散々開発して、核兵器山ほどもってて、俺たちにやめろ、ってズルくね?」

の解消はありえない。

核保有国の、より具体的な削減案を、唯一の被爆国として引き出し、それをカードに、北朝鮮との交渉を我が国が主導する意気込みこそ本物でありそのような決議こそ、拉致問題に対しても新しい展開が生まれうるアプローチではないだろうか?

このような決議に対して、棄権を示す事への風当たりの強さは十二分に理解しています。

この先、我が国がアジアと世界の平和に対して、リーダーシップを示していくなら、決議の中身も、深みのある内容が望ましいと、問題提起を含めた棄権を選択しました。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

【動画】2016.01.08 香山リカさん(立教大学教授 精神科医) 市民連合 新宿西口街宣活動

(5分18秒)

(以下、香山さん自身による書き起こし)
 安全保障関連法の廃止を求め「SEALDs」や「ママの会」などの市民団体の有志が、この夏に予定されている参院選で野党統一候補を支援するために昨年末、「市民連合」を結成しました。その初の街頭演説会が1月5日、東京・新宿駅前で行われ、平日の昼間にもかかわらず、5千人もの人が集まったことは、報道などでご存じかと思います。私もゲストスピーカーのひとりとしてスピーチしたのですが、当日、時間の関係で省いた部分も含め、その全文をここで公開させていただきます。

 私自身は「市民連合」の世話人などではなく、どちらかというと外野の応援団なのですが、みなさんから「もっとこうしたら?」「こんなことやって」などのご要望やご意見があれば、"中の人"たちに伝えたいと思います。どしどしご意見お寄せください!

この年末年始も、私は、北海道・小樽市の実家にもどり、母とふたりですごしました。ほかの地方都市と同じように小樽も景気はよくありませんが、窓の外にはいつもながらの静かな雪景色が広がっていました。「穏やかなお正月ね」と母は言い、私は一応、「そうね」と答えましたが、目を閉じてちょっと記憶力や想像力を働かせるとその穏やかさは今やとてももろいものでしかないことを知っています。日本はすでに集団的自衛権の行使を容認する戦争法を持つ国になり、この穏やかさや平和は、一瞬で消えてしまうかもしれないのです。

精神科医の私の診察室には、ひとよりまじめで繊細なため、働きすぎたり人間関係で気をつかいすぎたりして、傷つき疲れた人たちが大勢やって来ます。社会の空気にも敏感なその人たちは、私に「先生、これから世の中はどうなってしまうのでしょう。なんだかすごく怖いんです」と言います。私は、以前ならそうしていたように、「大丈夫、心配はいりませんよ」と言ってあげることができず、「そうですよね。でも考えすぎても仕方ないから、今は目の前のことだけ見て暮らしましょう」と伝えます。

近年の脳研究の進歩は目覚ましく、人間の多くの心の働きについても、科学の光があてられるようになってきました。しかし、肝心なこと、「人間にはなぜ意識つまり人間らしい心が備わっているのか」については、実はまだほとんどわかっていません。ただ、意識や心は、生きものが地球に誕生して以来、何百万年ものたいへんな苦労や犠牲を経ながら進化し、ようやく手に入れた奇跡であることがわかってきました。ところが、なぜか進化はそこで止まり、私たちはいまだに自分以外の誰かの意識や心の中にアクセスすることはできずにいます。親子でも親友でも恋人でも、その人がいま本当は何を考えているのか、まったくわからないのです。でもだからこそ私たちは悩み、苦しみ、そして他の人の心の中を一生懸命、想像して理解しようとし、まだ言葉や身振りでなんとか自分の気持ちを伝えようとするのではないでしょうか。

安倍政権が誕生してから、秘密保護法の制定、生活保護法や派遣法の改悪、原発再稼働、沖縄辺野古本体工事への強制着工そして解釈改憲による戦争法の制定など、ひとりひとりの暮らしと気持ちと命を踏みにじるような政策がどんどん実行されています。マスメディアへの公権力の介入も露骨に行われ、何が起きているのか、知ることさえむずかしくなりつつあります。また、そういった政権の雰囲気に後押しされて、在日外国人へのヘイトスピーチ、生活保護受給者へのバッシングを平気で行う人たちもあとを絶ちません。

「一億総活躍」などという単純きわまりない言葉で国民をひとくくりにしようとする安倍政権は、私たちが労働マシーン、さらには戦闘マシーンとして国家に奉仕することを求めているかのようです。それはつまり、もう自分以外の誰かの胸のうちなど想像しなくてよい、意識を、心を捨ててよい、人間であることをやめてよい、ということにほかなりません。

意識や心があるからこそ、私たちは、目をあければ現実を見ることができ、目を閉じれば果てしない記憶や想像の旅に出ることができます。何百万年もの進化の結果、手に入れたこのすばらしい人間としての心を、権力によって奪われることなどあってよいわけはありません。

みなさん、私たちがやろうとしているのは政治の闘いではありません。文化や文明の闘いでもない、と私は思っている。これは人間としての闘い、人間であることを守る闘いです。私たちから言葉を奪わないで。私たちから心を奪わないで。人間であることをやめろ、と言わないで。私は、安倍政権にそう言いたい。

ここにはいろいろな人が集まっていると思います。いろいろな世代、職業、国籍、宗教、いろいろな思想や価値観の人がいると思う。でも、この闘いに連なる条件はたったひとつ、「人間であること」だけです。いろいろな違いもあると思うけれど、私たちはお互いに絶対に手を離してはなりません。私もみなさんの手を離しません。だから、私の手も離さないでください。タイムリミットは迫っているけれど、勇気を持って、安倍政権から人間としての心を守る闘いを、いっしょに闘っていきましょう。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

9日午後、ソウル広場で日本軍慰安婦問題、日韓合意前面無効国民宣言大会が開かれた。 /写真提供=ニュース1

「少女像をなぜ移すのか」デモ隊の行進に通行人も拍手
 2016-01-09 19:40  オーマイニュース
(翻訳は、姜聖律さん)

<現場>慰安婦韓日合意無効国民大会「誰が悲しみに流通期限を作るのか」

 韓国と日本の慰安婦交渉の結果に批判的な世論を反映するかのように、街頭で「韓日合意は全面無効!」を叫ぶデモ隊に向かって、友好的な反応を示す市民も多かった。

 9日午後3時からソウル市庁前のソウル広場で「日本軍慰安婦韓日合意無効宣言国民大会」に参加した市民は、集会後に乙支路入口駅-仁寺洞の「車のない通り」-北仁寺広場を経由する行進を行った。1000人余りの行進でそれほど大きい規模ではなかったが、少なくない好反応を得た。

 乙支路入口の十字路で横断歩道の信号を待っていてデモ隊の行進と遭遇した30代の朴ユミンさんと5人の友人は、デモ隊に拍手を送った。朴さんは、「慰安婦問題の本質は一つも解決できず、日本の責任だけを頬かむりさせるやり方の拙速合意だったと思う。30~40年前に朴槿恵大統領の父がやった屈辱的な韓日協定をそのまま繰り返した結果」だと評価し、「無効化しなければならない」という意見を表明した。

 仁寺洞で行進の隊列を見守っていた50代の金ミョンドクさんは、「私自身がよく分かっていないので、韓日合意自体が良かったとか良くなかったとかを言うのは難しいが、慰安婦少女像を撤去することには反対だ。あれをどうして移すのか」と述べ、「政府が『絶対に移さない』と確約すれば、この人たちが寒い冬に、こんなに苦労しなくても済むのではないか」と提案もした。

 仁寺洞に出かけて来たある家族に、デモ隊の行進は「教育の現場」だった。行進の隊列を見た小学生の娘は、デモ隊が頭につけていた黄色い蝶を見て、「黄色い蝶は何を意味してるの?」と両親に尋ねた。お母さんは、「昔、日本の軍人にひどいことをされたハルモニたちを意味しているんだよ」と言い、「この人たちは、日本がそれを心から謝罪しなければならないと、こうしている」と答えた。

 仁寺洞でデモ隊を見守っていたある外国人旅行客の一行は、案内者から「日本軍慰安婦問題」という答えを聞くと、頷いて行進の隊列を背景にセルカで写真を写した。

 警察は、デモ隊に厳格だった。午後5時25分頃、北仁寺広場に到着した行進の隊列は、駐韓日本大使館前の慰安婦少女像のそばで開かれる土曜集会に参加しようと、同一ビル前の横断歩道を渡ろうとしたが、警察機動隊に阻止された。警察は、「皆さんが申告したデモは北仁寺広場で終了した。旗を降ろして三々五々移動しなさい」と放送した。警察は、横断歩道で進めの信号が点いた時だけデモ隊を通行させる厳格な姿勢を見せた。

○「誰が悲しみという感情に流通期限を作ったのか?」

 土曜デモと行進に先立って、ソウル広場に集まった市民たちは、おのおの黄色い蝶を頭に付けたり、風車、花一輪ずつを持って、韓日合意の無効を主張する慰安婦ハルモニたちに応援を送った。

 最近、「大韓民国孝行娘連合」として広く知られている洪スンヒさんら4人の「青年芸術家ネットワーク」の会員が、黒いチマに白いチョゴリを着て、<忘れられない顔>(白ウソン)などの詩を朗読するパフォーマンスを行っている時には、涙を見せる参加者も何人か見られた。

 この日、演壇に上がった梨花女子大付属メディア高校のソン・イェリンさんは、「政府は、もう悔しがらず、もう悲しむなと言う。誰が悲しみという感情に、流通期限を作り出したのか。何の権利があってそう言うのか」と述べ、「彼らは、分をわきまえなければならない。彼らの権力は国民に発しているということを知らなければならない」と批判した。

 ソンさんは、「『どうして交渉の内容を知らせてもくれなかったのか』というハルモニたちの抗議に、外交部は『休日だから事前協議をできなかった』と答えた」として、「こんな重要な問題を、休日だから知らせなかったというバカな話があるか。この人たちをそのままずっと休ませてあげたい」と述べた。集会参加者の拍手と歓声が続いた。

 ソウル市内の繁華街を中心に、今回の韓日合意の不当性を知らせるビラを配布する活動をしている「少女の夢実践団」のチョン・ミョンフンさんは、「活動をしながら、むしろ市民の方々に力をもらう時間になっている」と語った。チョンさんは、「ビラを配っていると、温かいコーヒー、いろんな美味しいものを食べなさいと持って来てくれる人たちがいる」と述べ、「寒いだろうと、自分の手袋まで外してはめてくれる人もいた」と紹介した。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


韓日の日本軍「慰安婦」合意を糾弾し、破棄を求める集会が、ソウル市庁広場で開かれた。

ソウル広場に1千人が集まる「慰安婦交渉を破棄せよ」
2016-01-09 19:06:11 民衆の声 洪ミンチョル記者
(翻訳は、姜聖律さん)
http://www.vop.co.kr/A00000979922.htm
 
 慰安婦問題の解決のための大学生の集まりである「平和ナビネットワーク」と韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)などの諸団体は、この日3時、ソウル広場で、学生と市民など1千人(警察推定600人)が参加した中で、「日本軍慰安婦韓日合意無効宣言国民大会」を開催した。

 この日の集会で、尹美香・挺対協常任代表は、「慰安婦被害ハルモニたちが25年間、世界各地を回って訴えていた時、後ろ手を組んでいるだけだった政府が、今では日帝の戦争犯罪を消してやる役割をしている」と述べ、「何をそんなに急いで、被害当事者に一言の相談もなく交渉を妥結させたのか、政府に問いたい」と語った。

 尹代表は、「私たちは、日本の戦争犯罪を座視しない」として、「日本が平和の碑の撤去を主張する代わりに、平和の碑、追悼館、資料館を建てて被害者を追悼し、二度と戦争犯罪を繰り返さないという約束をするよう、持続的な活動をしていく」と語った。

 チョ・ヨンソン民主社会のための弁護士会事務局長は、「大韓民国が慰安婦被害者のハルモニたちに代わって合意したということだが、法的な解決のためにはハルモニたちの内容的、手続き的同意を得なければならない」と強調した。チョ事務局長は、「不可逆的・最終的妥結というものは、政治的な修辞に過ぎず、今回の合意は原則的に無効」だと強調した。

 ソウル鍾路区の旧日本大使館前の「平和の少女像」で座り込みを続けて11日になったと自己紹介したチョン・ウリョン「ソウル大学一つの同胞」代表は、「市民の熱い応援で力を得て座り込みを続けてきた」と述べ、「その力で引き続き座り込みをする」と語った。

 梨花女子大の崔ウネ総学生会長は、「無慈悲な戦争犯罪に対する公式謝罪がない状況で、今回の合意が誰のための合意なのか疑問」だと述べ、「今回の合意は、韓・米・日三角同盟のための踏み台に過ぎず、今回の合意を無効化しなければ、悲劇の歴史がいつでも朝鮮半島に再現されるようになる」と強調した。

 この日の集会は、平和の少女像を制作した金ウンソン、金ソギョン作家が作った「初めての慰安婦証言被害者」故・金学順ハルモニの石膏像が壇上に鎮座した中で進められた。集会を終えた参加者たちは、「平和の少女像」がある旧日本大使館まで行進して、「第2回土曜集会」を開催した。

 一方、この日、光州・全羅南道の女性団体連合、民主主義光州行動などの地域市民団体も、午後に光州市庁前の平和の少女像の前で光州市民大会を開き、韓日慰安婦交渉を批判した。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


菅官房長官、「おおさか維新は『与党』」説に反論


 民主党が「おおさか維新の会は野党ではない」などとして、衆院予算委員会での「おおさか維新」への質問時間を、野党から配分することに難色を示した問題で、菅義偉官房長官は2016年1月8日夕方の記者会見で

「閣内協力とか閣外協力というのをしっかり(協定を)結んだ中であれば、それは与党。そうではなくて『責任野党』というのを現に代表が言っているのではないか。是々非々、国民にとって必要なものは賛成し、そうでないものについては徹底して反対する。そういうことだと思う」

と述べ、「おおさか維新」は野党にあたるとの見方を示した。

   1月7日の与野党協議では、民主党は「おおさか維新」の質問時間を与党から配分するように求めたが、自民党は拒否。結局は与野党双方が質問時間を出し合うことで落ち着いた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

菅義偉官房長官「実権掌握作戦」祭り上げられた安倍首相はペラペラの「政権表紙」に零落

2016/1/ 8 17:16  元木昌彦の深読み週刊誌

   元日の新聞には各出版社の広告が載る。朝日新聞で見てみると、2015年の「顔」だった五郎丸歩選手を出して書きぞめならぬ「読みぞめ」としたのは講談社。小学館は漫画「ドラえもん」のロゴを活かして「ドーにかなるさ」というキャッチコピー。

   一番印象に残ったのは5日(2016年1月)だったが、宝島社の見開き広告だ。樹木希林が花束をもって水辺に横たわっている。極楽のイメージか。コピーには「死ぬときぐらいは好きにさせてよ」とある。樹木の「人は必ず死ぬというのに。長生きを叶える技術ばかりが進化してなんとまあ死ににくい時代になったことでしょう。死を疎むことなく、死を焦ることもなく。ひとつひとつの欲を手放して、身じまいをしていきたいと思うのです。人は死ねば宇宙の塵芥。せめて美しく輝く塵になりたい。それが、私の欲なのです」というメッセージ。

   宝島が出している出版物とはイメージが違うような気がするが、秀逸な広告である。

大阪維新の会、創価学会との太いパイプで「ポスト安倍」を虎視眈々

   今年は選挙の年だ。まずは1月24日に投開票する沖縄・宜野湾市長選は、翁長雄志沖縄県知事が推す新人候補と菅義偉官房長官が推す現職との戦いである。菅はディズニーリゾート誘致をちらつかせ、翁長が推す候補潰しに躍起になっている。

   もし菅が応援する候補が負ければ彼にとっては手痛い失態になる。週刊ポストは安倍首相はもはや政権の表紙にすぎず、実質的に政権を牛耳っているのは菅だと報じている。自民党とおおさか維新の会の一騎打ちになった大阪ダブル選で菅は維新の支持に回り自民党候補は惨敗した。

   消費税の軽減税率問題で、適用範囲をどこまで広げるかでもめた。谷垣幹事長らは極力金額を抑えるよう主張したが、参議院選で公明党の力を頼むために、菅は公明党の要求を丸呑みした。谷垣が「抗議の辞任」をするのではという話が流れたが、菅は「辞めたければ辞めればいい」と突っぱねたという。

   昨年10月にはグアムを訪問して米太平洋海兵隊司令官と会談した。週刊ポストによれば、官房長官というのは危機管理の責任者であるから、外遊はもちろん、選挙応援のために地方へも行かないのが原則なのに、それをあっさり覆した。

   おおさか維新の会、創価学会との太いパイプをもち、安倍首相の次を虎視眈々と狙っている。否、その基盤はすでに盤石になったというのである。これで参議院選を勝てば<安倍氏は憲法改正の実権のない『象徴首相』に祭り上げられ、『実質首相』である菅氏が全権を掌握する>(週刊ポスト)というのだが、名前だけの象徴の人間に戦後体制をひっくり返す重大な憲法改正をやらせるなどもってのほかであること、いうまでもない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


組合費天引きめぐり提訴 大阪市、橋下氏路線継承

2016.1.7 23:20  産経WEST

 大阪市は7日、職員給与から労働組合費を天引きする「チェックオフ」制度を廃止した際の通告を不当労働行為と認定した中央労働委員会の決定を不服として、取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こした。通告は橋下徹前市長の意向で在任中に実施しており、後任の吉村洋文市長も路線を継承した形となった。

 市によると、市は平成24年に市従業員労働組合など計4組合に天引き制度の廃止を通告。組合側の救済申し立てを受けた中労委が昨年12月に不当労働行為と認定し、同様の行為を繰り返さないとする文書を組合側に渡すよう市に命じていた。

 橋下氏の在任中は労働組合との対立が次々と訴訟などに発展。昨年12月に後任として就任した吉村氏は組合との関係について、これまでの記者会見で「話はしていきたい」と述べていた。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


「セウォル号を記憶するトロント人の会」の会員など、同胞20人が2日午後(現地時間)、カナダ・トロント韓人会館の前に建てられた平和の少女像の前で日本軍慰安婦被害者問題に関する韓日政府の交渉の無効化を要求する集会を開いた=ケリー・リー提供//ハンギョレ新聞社



ソウルの旧日本大使館前の少女像横で3日、ソウル芸園学校に通うピョン・ミソルさんがフルートでアリランを演奏している。ピョンさんは小学校5年生から路上公園で集めた寄付400万ウォン余りを慰安婦ハルモニのために寄付した=タク・ギヒョン先任記者//ハンギョレ新聞社

LA、ベルリン、トレントでも「慰安婦合意」を糾弾

2016.01.03 23:34  the hankyoreh

 「ここでは、韓日政府が日本軍"慰安婦"問題を合意したとき、肯定的なマスコミ報道が多く、『良いこと』だと思っていた人が多かったです。後になって慰安婦被害者たちの声を聞いてから、ようやく『何かが間違っている』と気がつきました」

 カナダのトロント地域の韓人会「希望21」は、今月6日(現地時間)昼12時、カナダのトロント韓人会館に昨年建てられた「平和の少女像」(少女像)の前で水曜デモを行う。同団体のパク・チュンホ運営委員(38)は、「地元の人々に交渉の問題点を知らせ、今回の合意を受け入れられないという意志を伝えるため、サムルノリ、追悼黙祷などを準備している」と明らかにした。韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)と、世界各国の慰安婦問題の解決を支援する団体が集まった「日本軍『慰安婦』問題解決世界行動」が提案した「全世界連帯水曜デモ」の一つだ。

 「日本軍慰安婦問題解決のための定期水曜デモ」(水曜デモ)が今月6日で24周年を迎える。1992年1月8日から毎週続いてきた水曜デモはこの日、特別にソウル鍾路区にある旧日本大使館前と全国・世界各地で同時多発的に行われる。現在までに、米国のロサンゼルス・ワシントン・ニューヨーク、カナダのトロント、ドイツのミュンヘン・ベルリンなど、海外10カ所で参加の意向を示した。

 米国・ロサンゼルスに移住して10年目を迎えるイ・アンジェラ「LA蝶」会長も、連帯デモに参加するために、5日の夕方、ロサンゼルス近郊のグレンデール市のセントラルパーク図書館の前に、2013年に建てられ少女像で慰安婦被害者追悼祭を開く。イ会長は「米国を訪れた慰安婦被害者ハルモニ(お婆さん)のキム・ボクトンさんが私の手を握って淡々と自分のつらい過去を話しながら、『二度と私のような戦争被害女性が出てはならない』と強調した。歴史と人権の問題を外交的合意の対象に限定してしまったことに反対するために、世界行動に参加する」と話した。この日の集会には、韓国人だけでなく、この地域の中国人や日本人コミュニティなどからも参加する予定だ。

 24年が過ぎたが、水曜需要デモでは、同じ要求が繰り返されている。日本政府が慰安婦問題に関する事実を認めると共に、真相の究明、公式の謝罪、被害者への賠償、責任者の処罰と追悼碑の建立、教科書への記載を行うことなど、何一つ実現したものがないからだ。ユン・ミヒャン挺対協常任代表は、「勇気を出して戦争被害女性の問題を世界的な課題として知らしめ、国内と世界各地の支持を導き出したハルモニたちのこれまでの24年は、無駄にはならなかったと自負する」と述べた。

パン・ジュンホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-01-03 19:38

http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/724501.html訳H.J

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ