【堺からのアピール】

2014年09月

大阪市の病院誘致 小児科医数明記せず 市立住吉市民病院跡地問題
2014.9.29 23:07 msn産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140929/waf14092923070040-n1.htm


 老朽化のため閉院する大阪市立住吉市民病院(住之江区)跡地への民間病院の誘致について、市病院局は29日、市議会特別委員会で10月に再公募を実施する方針を明らかにした。前回の公募で医療法人側と小児科体制の整備をめぐって折り合いがつかず、交渉が決裂したため、今回の再公募の要項では小児科医数を明記しない方向で調整している。


 前回の公募では、要項で小児科の規模を「医師5人以上が望ましい」と記載。唯一名乗りを上げた医療法人側も「5人以上」を提案した。しかし、病院の概要に関する取り決めを盛り込んだ協定書を結ぶ際、法人側が「段階的な整備」、市側は「開院当初からの整備」を主張して譲らず、7月に協議が決裂した。


 背景には全国的な「小児科医不足」があるとされ、橋下徹市長が公募要項の見直しを病院局に指示。関係者によると、病院局は公募要項を策定する有識者委員会に対し、小児科医数を明記しないよう求めたという。


 橋下市長は平成28年3月末で地域の小児・周産期医療を担う市民病院を閉院させる代わりに、約2キロ離れた住吉区内に高度な小児・周産期医療を提供する「住吉母子医療センター」(仮称)を府と共同整備する構想を表明。市議会は閉院後の跡地への民間病院誘致を条件に認め、病院廃止の議案を可決した。


 市議会は誘致が決まるまでセンターの整備予算は認めない構えだが、橋下市長は29日の特別委員会で「一刻も早くセンターができた方が、医療レベルが上がり、住民のためになる」と理解を求めた。

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【動画】青木理の沖縄ノート 米軍基地移設で揺れる辺野古とヘリパッド建設が進む標的の村(1)
(13分36秒)
http://www.youtube.com/watch?v=Axtqi9d0CHg


【動画】青木理の沖縄ノート 米軍基地移設で揺れる辺野古とヘリパッド建設が進む標的の村(2)
(13分41秒)
http://www.youtube.com/watch?v=nXcwiB1DppQ



2014/09/28 に公開


水中写真家 中村卓哉氏
「一回崩れたものは二度と戻らないですね
ですからどんどん悪くなっていく一方だと思います
他の地域を見ても潮の流れをふさぐようなものができると
どこでもヘドロが堆積して環境が一変しますから
3000年生きているアオサンゴの群落とか
クマノミ城だって今あそこに急に集まったわけじゃなくて
集まる理由は昔からのサイクルがあるんですね
地球上で数少ない生き物たちが
誰も知らない海の底で必死に生きている
それをずっと見ていますと、どんな理由があっても
生き物を殺すということ
その環境全体を殺してしまうということは
二度とそれを責任とることはできないですし
自分はそこに手を下すということは絶対許せない」

高江:SLAPP裁判:伊佐真次さん
「スラップ訴訟というのは私個人に
かけられたものじゃないというのがある
活動している人達全部にかけられた
ものだという風に思っている
実は次は貴方の番、貴方の番っていう風に
全員にスラップをかけられる可能性があります
(最高裁上告棄却)
負けたのは悔しいですけど
スラップっていう名前を広げることができた
この国っていうのは、こんな一住民を
力のない、何の権力もない人達を
国という最大の権力が押しつぶそうと
するっていう構図を見ることができた」
<参照>
辺野古:新基地建設を阻止する闘い
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-ni...

標的の村 国に訴えられた沖縄の住民たち
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-ni...

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高校教科書 慰安婦記述の是正を急げ
2014.9.29 05:05 msn産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140929/edc14092905050001-n1.htm


 高校教科書の慰安婦についての記述で「連行された」「強いられた」など誤解を生む表現が依然として残っている。


 河野洋平官房長官談話の政府検証や朝日新聞の慰安婦報道検証によって強制連行説が崩れ、慰安婦問題追及の根幹が破綻したことは明白だ。教科書記述の早急な是正が必要である。


 教科書の慰安婦の記述は、慰安婦問題が日韓の外交問題に発展するなか、高校日本史教科書を中心に目立つようになり、一時は中学教科書でも扱われていた。


 平成5年に発表された河野談話でも使われた「従軍慰安婦」という戦後の造語が、9年度から使用の中学歴史教科書に一斉に登場して問題となったこともある。


 これに対し、事実をねじ曲げて日本をことさら悪く描く歴史教科書の自虐的な記述に批判が起き、慰安婦問題では「従軍」を冠した記述がなくなるなど是正が進んできてはいる。


 特に中学校段階で慰安婦について教えることに疑問も出て、中学教科書では慰安婦を記述する教科書はなくなった。ただ高校では日本史教科書の多くが慰安婦について取り上げている


 「慰安婦狩り」に関与したとする吉田清治氏の証言を虚偽と認めるなどした朝日新聞の検証を受け、下村博文文部科学相は「現行教科書には、吉田証言に基づく強制連行の記述がない」とし、教科書会社に記述の訂正を求める必要がないとの考えを示している。


 しかし、高校教科書をみると、慰安婦について「若い女性が強制的に集められ、日本兵の性の相手を強いられた」などと説明したり、「女性のなかには、日本軍に連行され、『軍』慰安婦にされる者もいた」と書いたりしているものがある。


 日本軍が強制連行したとする誤った記述については、教科書検定でチェックされるものの、主語をあいまいにすることなどによって検定をすり抜ける実態がある。


 朝日の報道検証などを受け、記述見直しを検討する教科書会社もあるという。子供たちが使う教科書だからこそ、実証的研究に基づき、バランスのとれた記述を教科書会社に強く求めたい。


 国際的に誤解を解く情報発信が問われるいま、教科書など教育にも禍根を残している河野談話の早急な見直しも欠かせない。

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(『サンデー毎日』10月5日号です)
サンデー毎日-吉田敏浩さん辺野古ルポ2014-10-5_ページ_1














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米軍辺野古飛行場建設に向けた強行調査の中止と計画断念を求める緊急声明


沖縄県内有識者らの緊急声明は次の通り。

安倍晋三首相宛て
バラク・オバマ米国大統領宛て

米軍辺野古飛行場建設に向けた強行調査を直ちに中止し、建設計画を断念せよ
                                                    2014 年9 月25 日

  辺野古の海兵隊新航空基地の建設は沖縄を恒久基地化することにつながり、私たちは認めるわけにはいかない。


  沖縄住民は、日本本土や米国に住む人々と同じように公平な扱いを受ける権利がある。にもかかわらず、日米両政府が長年にわたり民意に反する差別と犠牲を強要してきた。現在でも、住民の抵抗を強権で押さえつけ、沖縄に軍事基地を集中させるという日本国憲法や米国の独立宣言の精神にも反することを行っている。言語に絶する悲哀を人類に与えた二つの大戦の経験から、戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳および価値尊重を決意した国際連合憲章にもそぐわない行為である。


  辺野古での埋め立ては、ジュゴンなど希少野生生物の生息する海を破壊するだけでなく、民主主義を埋め殺しにするような愚かな行為である。米軍基地建設のために、沖縄のジュゴンの生存を脅かし、生物多様性の豊かなヤンバル(沖縄島北部をさす)の環境を破壊していることが国際的に広まり、米国の信用はおとしめられることになる。


  日本政府は、尖閣諸島をめぐる中国との領有権をめぐる対立を利用して、海兵隊が中国に対する「抑止力」になっているとか、MV-­‐22 オスプレイが有用であるかのように宣伝している。いずれも、軍事的にも外交的にも根拠のない主張である。米政府は、沖縄返還交渉以来,一貫して尖閣の領有権については中立の立場をとってきている。国防費の削減が進むなかで、海兵隊も組織を維持するために「尖閣防衛」をほのめかすことで「グアム・沖縄米軍再編計画」などで日本政府から予算を引き出そうとしている。


 米軍の抑止力が効力をもつのは、沖縄に米海兵隊基地があるからではない。米国が日本の安全に関与する意志と能力があるかどうかである。そして、抑止対象となる国が、それらをどのように評価するのかにかかっている。万一、尖閣諸島と周辺において日中間の武力衝突が起きれば、これらの防衛は日本の責務であり、米軍は空と海から支援を行うことになる。米政府は、海兵隊員を島へ上陸させることに何らの利益を見いだしていない。もしこの地域で武力衝突が起きれば、日米中のみならず世界の経済と安全に多大の打撃を与える。少なくともこれら三国は、予期しない武力衝突を回避できる協議メカニズムを構築すべきだ。まず、日中間で深まる不信と対立を緩和して、平和の海にするための外交努力が台湾を含め日中双方に求められる。


 米空軍嘉手納飛行場・弾薬庫だけで、県外主要6米軍基地(横田、厚木、三沢、横須賀、佐世保、岩国)の合計面積の1.7 倍ある。在沖海兵隊基地は、嘉手納の3 倍以上の面積を占める。このような「過重な基地負担」が、都道府県面積第44 位でしかない沖縄県に集中しているのである。海兵隊が沖縄から撤退したとき初めて沖縄に住む人々は「基地負担」がいくぶんか軽減されたと感じるであろう。


 私たちは日米両政府に対し、以下、要求する。

(1)日米両政府は名護市辺野古の米海兵隊新航空基地建設計画に向けた調査を直ちに中止、計画を断念するよう求める。

(2)沖縄県内への移設条件なしに普天間飛行場を即時閉鎖し、早期返還せよ。

(3)日本政府は奄美・琉球諸島の世界自然遺産登録に向けて辺野古・大浦湾、高江など沖縄の北部圏域の自然環境と「希少種の保護」対策に取り組むように求める。日米両政府は、辺野古・大浦湾・高江の希少生物保護に関する国際自然保護連合(IUCN)の度重なる勧告に耳を傾けよ。


東江平之、新垣修、新崎盛暉、大城貴代子、大城立裕、加藤彰彦、我部政明、桜井国俊、佐藤学、高里鈴代、高嶺朝一、仲地博、比嘉辰博、比嘉幹郎、星野英一、真栄里泰山、三木健、宮里昭也、宮里政玄、宮城公子、宮田裕、屋富祖健樹、屋富祖昌子、屋良朝博、由井晶子(五十音順)


上記を代表して
宮里政玄
新崎盛暉
我部政明

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【音声】安倍政権と橋下・維新による"カジノ計画"にせまる(ラジオアクセスフォーラム#90)
(51分45秒)
2014/09/28にアップロードカジノは景気浮揚の一策になりえるのか? 実は知られていない裏事情とは? 第90回は安倍政権・橋下維新が掲げるカジノ構想に迫ります  http://www.rafjp.org
00:29 オープニング|06:08 本編前半|16:09 小出裕章ジャーナル|25:18 本編後半|40:04 みんなジャーナル|50:03 エンディング
■ラジオフォーラム #00
ゲスト:桜田照雄さん(阪南大学教授・経済学博士)
パーソナリティ:西谷文和(ジャーナリスト)
ラジオ放送:2014年9月26〜10月3日
■番組へのメッセージはこちら
http://www.rafjp.org/faq/
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歴史を偽造するものは誰か――「河野談話」否定論と日本軍「慰安婦」問題の核心

しんぶん赤旗 2014年9月27日(土)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-27/2014092704_01_0.html

吉田証言」が虚偽だったことを利用した「河野談話」攻撃の大キャンペーン

 朝日新聞は8月5、6日付で掲載した「慰安婦問題を考える」と題した報道検証特集で「吉田(清治)氏が(韓国)済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します」と訂正しました。これをきっかけに、一部右派メディアと過去の侵略戦争を肯定・美化する「靖国」派の政治勢力が一体となって、異常な「朝日」バッシングが続けられています。見過ごせないのは、その攻撃の矛先が、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め、謝罪を表明した河野洋平官房長官談話(1993年8月4日――以下「河野談話」)に向けられていることです。

 それは、「吉田証言」が虚偽であった以上、「河野洋平官房長官談話などにおける、慰安婦が強制連行されたとの主張の根幹は、もはや崩れた」(「産経」8月6日付主張)というものです。「靖国」派議員の集団である自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は8月15日に緊急総会を開き、「河野談話の根拠が揺らいだ」などとして、萩生田光一・同会幹事長代行(自民党総裁特別補佐)が「(河野談話を否定する)新しい談話が出てきてもいい」などと発言しています。8月26日には、自民党の高市早苗政調会長(当時)が「河野談話」に代わる「新たな内閣官房長官談話」を出すよう菅義偉官房長官に申し入れています。「河野談話」否定派からは、「河野談話の取り消しなくしてぬれぎぬは晴らせない。潰すべき本丸は河野談話なのである」(ジャーナリストの桜井よしこ氏、「産経」9月1日付)と、本音があからさまに語られています。

 「河野談話」を攻撃するキャンペーンは、これまでも繰り返し行われてきました。それがどのような特徴をもっているのか、歴史の真実と国際的道理に照らしていかに成り立たない議論であるかについては、すでに日本共産党の志位和夫委員長が今年3月14日に発表した見解「歴史の偽造は許されない―『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」(以下、「志位見解」)で全面的に明らかにされています。「志位見解」は、「河野談話」の作成過程と、日本の司法による事実認定の両面から、「談話」の真実性を明らかにしつつ、「河野談話」否定論について、「歴史を偽造し、日本軍『慰安婦』問題という重大な戦争犯罪をおかした勢力を免罪しようというものにほかなりません」と批判しました。

 ここでは、「志位見解」を踏まえて、「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃に反論するとともに、それを通じて日本軍「慰安婦」問題の核心がどこにあるのかを、改めて明らかにするものです。

「河野談話」は「吉田証言」を根拠にせず――作成当事者が証言

 第一に、「河野談話」否定派は、「吉田証言が崩れたので河野談話の根拠は崩れた」などといっていますが、「河野談話」は、「吉田証言」なるものをまったく根拠にしていないということです。

 「吉田証言」とは、1942年から3年間、「山口県労務報国会」の動員部長を務めたとする吉田氏が、1943年5月に西部軍の命令書を受けて、韓国・済州島で暴力的に若い女性を強制連行し、「慰安婦」とした(いわゆる「慰安婦狩り」)とする「証言」です。この「証言」は、1982年に「朝日」が初めて報じて以来、同紙が16回にわたって取り上げ、「慰安婦」問題が政治問題に浮上した90年代前半には他の全国紙も連載企画や一般の報道記事のなかで伝えました。「しんぶん赤旗」は92年から93年にかけて、吉田氏の「証言」や著書を3回とりあげました。

 この「吉田証言」については、秦郁彦氏(歴史研究家)が92年に現地を調査し、これを否定する証言しかでてこなかったことを明らかにしました(「産経」92年4月30日付)。また、「慰安婦」問題に取り組んできた吉見義明中央大教授は、93年5月に吉田氏と面談し、反論や資料の公開を求めましたが、吉田氏が応じず、「回想には日時や場所を変えた場合もある」とのべたことなどから、「吉田さんのこの回想は証言としては使えないと確認する」(『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』97年6月出版)としました。

 「吉田証言」の信ぴょう性に疑義があるとの見方が専門家の間で強まり、一方で元「慰安婦」の実名での告発や政府関係資料の公開などによって、「慰安婦」問題の実態が次々に明らかになるなかで、日本軍「慰安婦」問題の真相究明のうえで、「吉田証言」自身が問題にされない状況がうまれていたのです。

 そうした状況のなかで、93年8月に発表された「河野談話」は、その作成の過程で、「吉田証言」をどのように扱ったのでしょうか。問題の核心はここにあります。この点で、9月11日に放映されたテレビ朝日系「報道ステーション」の「慰安婦」問題検証特集は、当時、官房副長官として「河野談話」作成に直接かかわった石原信雄氏の注目すべき証言を紹介しました。

 そこで石原氏は、「吉田証言」について「あれはこう、なんていうか、眉唾(まゆつば)もんだというふうな議論はしていましたね、当時から」とのべ、日本政府として「吉田証言」をはなから問題にしていなかったことを明らかにしました。

 そのうえで石原氏は、「吉田証言をベースにして韓国側と議論したということは、私はありません」「繰り返し申しますが、河野談話の作成の過程で吉田証言を直接根拠にして強制性を認定したものではない」と明言しました。

 実際、当時、日本政府は吉田氏をヒアリングの対象にしましたが、証言は採用しませんでした。番組では、当時調査にあたった担当者に取材し、「私たちは吉田さんに実際会いました。しかし、信ぴょう性がなく、とても話にならないと。まったく相手にしませんでした」という証言も紹介しています。

 石原氏が断言するように、「河野談話」はもともと「吉田証言」を根拠にしていないのですから、「吉田証言が崩れたから河野談話の根拠もなくなった」などという議論は成り立つ余地などないのです。

元「慰安婦」の証言から強制性を認定――「河野談話」の正当性は揺るがない

 それでは、「河野談話」は、何をもって、「慰安婦」とされた過程に強制性があったと認定したのでしょうか。その点で、前出の石原元官房副長官が、同じテレビ番組で、元「慰安婦」の証言によって、「慰安婦」とされた過程での強制性を認定したとあらためて証言したことは重要です。

 石原氏は、強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったもとで、韓国の16人の元「慰安婦」からの聞き取り調査をした経過を次のように説明しました。

 「政府としては、その(女性の)意に反する形で慰安婦を募集したということがあったのかないのか、これは非常に重大な問題ですから、再度全省庁を督励して当時の戦中の資料の発掘調査を行った」

 「慰安所の運営につきまして深く政府が関わっておった」「輸送について安全を図ってほしいとか、あるいは慰安所の運営について衛生管理あるいは治安の維持をしっかり頼むという趣旨の文書は出てきた」

 「(募集にあたっての強制性を裏付ける資料は出てこなかったため)当事者(元『慰安婦』)の話を聞いて、その話の心証から、強制性の有無を判定することが必要だと決断した」

 そして、石原氏は、元「慰安婦」からの聞き取りを行った結果、「募集の過程で、かなり強引な募集が行われたことがあったようです。結果的に脅かされたとか、だまされたとか、あるいは当時の官憲ですね、まあ巡査なんかが関わってかなり強制的に慰安婦に応募させられたという人がいることが証言から否定できないということになりました」と明らかにしています。

 今年3月の「志位見解」は、「河野談話」作成にいたる経過を検証し、強制的に「慰安婦」にされたことを立証する日本側の公文書がみつからないもとで、強制性を検証するために元「慰安婦」の聞き取り調査を行い、他の証言記録や資料も参照したうえで、日本政府が「慰安所」における強制使役とともに、「慰安婦」とされた過程にも強制性があったことは間違いないという判断をするに至ったことを、当時の河野官房長官らの証言によって明らかにしました。そのことが、当時、官房副長官だった石原氏の証言によってあらためて裏付けられたのです。

 「志位見解」が明らかにしているように、そもそも強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったことは、不思議でもなんでもありません。当時から、拉致や誘拐などの行為は、国内法でも国際法でも明々白々な犯罪行為でしたから、それを命令する公文書などを作成するはずがないからです。また、日本政府と軍は敗戦を迎える中で、みずからの戦争責任を回避するため重要文書を焼却し証拠隠滅をはかったとされています。

 被害者の証言は「被害者でなければ語りえない経験」(河野氏)であり、もっとも重要な証拠です。それに基づいて「河野談話」が、「慰安婦」とされる過程で強制性が存在したと認定したことは公正で正当なものでした。

 「河野談話」の正当性は、いささかも揺るがないものであることは、これらの経過に照らしても明らかです。

日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、問題の二重の矮小化は通用しない

 「河野談話」否定派による、「吉田証言が虚偽だったので河野談話は崩れた」とする議論の根本には、「『強制連行の有無』が慰安婦問題の本質である」(「読売」8月6日付社説)と、「慰安婦」問題を「強制連行」の有無に矮小(わいしょう)化することで、その全体像と本質を覆い隠そうという立場があります。

 「河野談話」が認定した事実は、(1)日本軍「慰安所」と「慰安婦」の存在、(2)「慰安所」の設置、管理等への軍の関与、(3)「慰安婦」とされる過程が「本人たちの意思に反して」いた=強制性があったこと、(4)「慰安所」における強制性=強制使役の下におかれたこと、(5)日本を別にすれば、多数が日本の植民地の朝鮮半島出身者だった。募集、移送、管理等は「本人たちの意思に反して行われた」=強制性があったこと―の5点です。

 このうち「談話」否定派が否定しようとしているのは、「もっぱら第3の事実――『慰安婦』とされる過程が『本人たちの意思に反していた』=強制性があったという一点にしぼられています」(「志位見解」)。

 ここには、日本軍「慰安婦」問題の二重の矮小化があります。

 第一に、「河野談話」否定派は、「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたという事実を無視して、「慰安婦」とされた過程で「強制連行」があったかなかったかだけに、問題を矮小化しています。こうした攻撃の手口そのものが、日本軍「慰安婦」問題の本質をとらえない、一面的なものであることは、すでに「志位見解」が次のようにきびしく批判しています。

 「女性たちがどんな形で来たにせよ、それがかりに本人の意思で来たにせよ、強制で連れて来られたにせよ、一たび日本軍『慰安所』に入れば監禁拘束され強制使役の下におかれた――自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられた――性奴隷状態とされたという事実は、多数の被害者の証言とともに、旧日本軍の公文書などに照らしても動かすことができない事実です。それは、『河野談話』が、『慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった』と認めている通りのものでした。この事実に対しては、『河野談話』見直し派は、口を閉ざし、語ろうとしません。しかし、この事実こそ、『軍性奴隷制』として世界からきびしく批判されている、日本軍『慰安婦』制度の最大の問題であることを、まず強調しなくてはなりません」

 第二は、そのうえで、「河野談話」否定派は、「慰安婦」とされた過程における強制性についても、「官憲による人さらいのような強制連行」があったか否かに問題を矮小化しています。

 安倍首相は「家に乗り込んでいって強引に連れて行ったのか」(衆議院予算委員会、2006年10月6日)どうかを問題にして、そんな事例はないと繰り返してきました。首相は、「人さらい」のような「強制連行」だけをことさらに問題にしますが、甘言やだまし、脅迫や人身売買などによって「慰安婦」とされた場合は、問題がないとでもいうつもりでしょうか。「人さらい」のようなものでなくても、「慰安婦」とされた過程に「本人たちの意思に反した」強制があったかどうかが問題なのです。この点で強制性が働いていたという事実は、「河野談話」が明瞭に認定している通りです。

 くわえて、「人さらい」のような「強制連行」もあったことは、インドネシア(当時オランダ領東インド)のスマランや中国南部の桂林での事件などでも明確であること、「軍や官憲による強制連行を直接示す記述はなかった」とする第1次安倍政権時代の政府答弁書は事実と違うことは、すでに「志位見解」で詳しくのべている通りです。

 日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、「河野談話」否定派による問題の二重の矮小化は、到底通用するものではありません。

「河野談話」否定派の議論は、国際社会では到底通用しない

 国際社会が問題にしているのは、すでにのべた日本軍「慰安婦」問題の最大の問題――女性の人権を無視し、じゅうりんした、「慰安所」における強制使役=性奴隷制度にほかなりません。これまでに、米国下院、オランダ下院、カナダ下院、欧州議会、韓国国会、台湾立法院、フィリピン下院外交委員会と、七つの国・地域の議会から日本政府に対する抗議や勧告の決議があげられていますが、そのいずれもが問題にしているのは、「強制連行」の有無ではありません。軍(政府)による「慰安所」における強制使役=性奴隷制度こそが、国際社会からきびしく批判されている問題の核心なのです。

 たとえば、2007年7月に米下院で採択された対日謝罪要求決議は、「河野談話」を弱めたり、撤回させようとする動きを非難し、「(日本政府は)世界に『慰安婦』として知られる若い女性たちに性的奴隷制を強いた日本皇軍の強制行為について、明確かつ曖昧さのない形で、歴史的責任を公式に認め、謝罪し、受け入れるべきである」と求めています。

 「朝日」が「吉田証言」を取り消したからといって、この国際的立場はまったく変わるものではありません。英誌『エコノミスト』8月30日号は「『朝日』は済州島の件で間違ったのだろうが、戦時中、女性たちに売春を強制した日本の責任は疑いない」と指摘。同じく英紙のフィナンシャル・タイムズ(8月15日付)も、「日本の保守派の一部は、兵士や当局者が直接女性たちを力で狩り集めたかどうかの問題に焦点をあて、そうでなかったなら日本には責任がないと主張している。しかし、これは醜い言い訳だ」とする慶応大の小熊英二氏のコメントを紹介しています。

 日本軍「慰安婦」問題の核心である軍「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたことを無視し、「慰安婦」とされた過程における強制性も「強制連行」だけに矮小化する「河野談話」否定派の議論は、国際的にも到底通用するものではありません。

 それは、「慰安婦」問題の本質と実態を隠し、重大な戦争犯罪を行った勢力を免罪するものにほかなりません。

「河野談話」攻撃の「論拠」が覆るもとでの悪あがき

 「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃は、みてきたように、実体的な根拠がないばかりか、国際的な道理ももたないものです。

 経過を振り返ると、「河野談話」否定派は、「談話」が出た直後から、歴史的事実や被害者の証言も無視して、「河野談話」を"日本の名誉をおとしめるもの"などと攻撃してきました。2012年に第2次安倍政権が誕生すると「河野談話」否定派は勢いづき、今年2月20日には衆議院予算委員会で日本維新の会(当時)議員が「河野談話」見直しを求める質問を行い、同月28日には政府として「河野談話検証チーム」を発足させて作成過程を検討する事態にまでなりました。

 こうしたなか、3月14日には、「河野談話」見直し論への徹底反論を通じて、「慰安婦」問題の真実を明らかにした「志位見解」が発表されます。その後にこの「見解」に対して「談話」否定派からの反論はいっさいありませんでした。

 さらに、6月20日には政府による「河野談話検証チーム」が、検証結果を報告しますが、これを受け政府は「河野談話の継承」を表明せざるをえませんでした。政府自身が「河野談話の継承」を表明したことで、「談話」否定派は、その足場を失うことになりました。そこに飛び出したのが「朝日」の「吉田証言」取り消しです。「談話」否定派は、これに飛びついて、起死回生の大キャンペーンを開始しました。しかし、「河野談話」を否定する大キャンペーンは、国内外で矛盾をいっそう深めることにしかなりません。

 すでに、「志位見解」は、元「慰安婦」らが日本政府に謝罪と賠償を求めた裁判では、(1)八つの判決での被害者35人全員について、強制的に「慰安婦」にされたとの事実認定がなされていること、(2)「慰安所」での生活は文字通りの「性奴隷」としての悲惨極まるものだったことを、35人の一人ひとりについて、具体的に事実認定されていることを、明らかにしています。そして、こうした強制が国家的犯罪として断罪されるべき反人道的行為であることを「極めて反人道的かつ醜悪な行為」「ナチスの蛮行にも準ずべき重大な人権侵害」などの峻烈(しゅんれつ)な言葉で告発していることを示しています。

 「河野談話」否定派がどんなに事実をねじ曲げようとしても、加害国日本の司法によって認定された事実の重みを否定することは決してできません。

 「河野談話」否定派がいま行っているキャンペーンは、自らの攻撃の「論拠」が根底から覆されるもとでの、悪あがきにすぎません。歴史を偽造するものは誰か。すでに答えはあまりにも明らかです。

安倍政権、一部メディアの姿勢が厳しく問われている

 最後に指摘しておきたいのは、安倍政権が、「河野談話」攻撃に一切反論しないどころか、同調さえするという態度をとっていることです。

 安倍政権は「河野談話」を継承するとの態度を繰り返し表明し、検証チームの結論も受けて、「河野談話の継承」を明確にしたはずです。ところが、「朝日」報道をきっかけに「河野談話」攻撃が強められているのに、それにいっさい反論していません。これは、政府としての重大な責任放棄といわなければなりません。

 安倍首相は9月14日のNHK番組で朝日新聞に対し「世界に向かって取り消していくことが求められている」としたうえで、「事実ではないと国際的に明らかにすることを、われわれも考えなければならない」などとのべています。首相は、一体何を「取り消せ」というのでしょうか。「吉田証言」が虚偽であったことにかこつけて、日本軍「慰安婦」制度が「性奴隷制」であったこと、「慰安婦」とされた過程に強制性があったことを、「取り消せ」というのでしょうか。そうであるとするならば、「河野談話の継承」といいながら、「河野談話」否定の立場に自らの身を置く、不誠実な二枚舌といわねばなりません。

 安倍政権が、「河野談話」否定論に毅然(きぜん)とした態度をとらず、同調する態度をとるならば、国際的信頼をさらに大きく損なうことは避けられないことを、私たちは強く警告しなければなりません。

 「河野談話」攻撃に象徴される歴史偽造のキャンペーンに、日本の言論機関、大手メディアの一部がかかわっていることも重大です。戦前の侵略戦争に対して、現在の全国紙の前身である新聞各社は、その片棒をかつぎ、「満蒙は日本の生命線」とする議論をあおり、はては「大本営発表」を垂れ流すことで国民を侵略戦争に駆り立てました。今日のメディア状況をこの時代と重ねあわせ、深い憂慮を抱く人は少なくありません。

歴史偽造の逆流を決して許さない

 「しんぶん赤旗」は、日本の良心を代表する新聞の一つとして、そうした心ある人々とともに歴史偽造の逆流を決して許さないたたかいに全力をあげるものです。そして、日本社会の一部に生まれている排外主義の風潮を許さず、女性の尊厳、人間の尊厳が守られる日本社会をつくるうえでも、歴史の真実を広く国民の共通認識にしていくために努力を続けるものです。

2014年9月27日(土)

歴史を偽造するものは誰か

――「河野談話」否定論と日本軍「慰安婦」問題の核心

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「吉田証言」が虚偽だったことを利用した「河野談話」攻撃の大キャンペーン

 朝日新聞は8月5、6日付で掲載した「慰安婦問題を考える」と題した報道検証特集で「吉田(清治)氏が(韓国)済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します」と訂正しました。これをきっかけに、一部右派メディアと過去の侵略戦争を肯定・美化する「靖国」派の政治勢力が一体となって、異常な「朝日」バッシングが続けられています。見過ごせないのは、その攻撃の矛先が、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め、謝罪を表明した河野洋平官房長官談話(1993年8月4日――以下「河野談話」)に向けられていることです。

 それは、「吉田証言」が虚偽であった以上、「河野洋平官房長官談話などにおける、慰安婦が強制連行されたとの主張の根幹は、もはや崩れた」(「産経」8月6日付主張)というものです。「靖国」派議員の集団である自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は8月15日に緊急総会を開き、「河野談話の根拠が揺らいだ」などとして、萩生田光一・同会幹事長代行(自民党総裁特別補佐)が「(河野談話を否定する)新しい談話が出てきてもいい」などと発言しています。8月26日には、自民党の高市早苗政調会長(当時)が「河野談話」に代わる「新たな内閣官房長官談話」を出すよう菅義偉官房長官に申し入れています。「河野談話」否定派からは、「河野談話の取り消しなくしてぬれぎぬは晴らせない。潰すべき本丸は河野談話なのである」(ジャーナリストの桜井よしこ氏、「産経」9月1日付)と、本音があからさまに語られています。

 「河野談話」を攻撃するキャンペーンは、これまでも繰り返し行われてきました。それがどのような特徴をもっているのか、歴史の真実と国際的道理に照らしていかに成り立たない議論であるかについては、すでに日本共産党の志位和夫委員長が今年3月14日に発表した見解「歴史の偽造は許されない―『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」(以下、「志位見解」)で全面的に明らかにされています。「志位見解」は、「河野談話」の作成過程と、日本の司法による事実認定の両面から、「談話」の真実性を明らかにしつつ、「河野談話」否定論について、「歴史を偽造し、日本軍『慰安婦』問題という重大な戦争犯罪をおかした勢力を免罪しようというものにほかなりません」と批判しました。

 ここでは、「志位見解」を踏まえて、「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃に反論するとともに、それを通じて日本軍「慰安婦」問題の核心がどこにあるのかを、改めて明らかにするものです。

「河野談話」は「吉田証言」を根拠にせず――作成当事者が証言

 第一に、「河野談話」否定派は、「吉田証言が崩れたので河野談話の根拠は崩れた」などといっていますが、「河野談話」は、「吉田証言」なるものをまったく根拠にしていないということです。

 「吉田証言」とは、1942年から3年間、「山口県労務報国会」の動員部長を務めたとする吉田氏が、1943年5月に西部軍の命令書を受けて、韓国・済州島で暴力的に若い女性を強制連行し、「慰安婦」とした(いわゆる「慰安婦狩り」)とする「証言」です。この「証言」は、1982年に「朝日」が初めて報じて以来、同紙が16回にわたって取り上げ、「慰安婦」問題が政治問題に浮上した90年代前半には他の全国紙も連載企画や一般の報道記事のなかで伝えました。「しんぶん赤旗」は92年から93年にかけて、吉田氏の「証言」や著書を3回とりあげました。

 この「吉田証言」については、秦郁彦氏(歴史研究家)が92年に現地を調査し、これを否定する証言しかでてこなかったことを明らかにしました(「産経」92年4月30日付)。また、「慰安婦」問題に取り組んできた吉見義明中央大教授は、93年5月に吉田氏と面談し、反論や資料の公開を求めましたが、吉田氏が応じず、「回想には日時や場所を変えた場合もある」とのべたことなどから、「吉田さんのこの回想は証言としては使えないと確認する」(『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』97年6月出版)としました。

 「吉田証言」の信ぴょう性に疑義があるとの見方が専門家の間で強まり、一方で元「慰安婦」の実名での告発や政府関係資料の公開などによって、「慰安婦」問題の実態が次々に明らかになるなかで、日本軍「慰安婦」問題の真相究明のうえで、「吉田証言」自身が問題にされない状況がうまれていたのです。

 そうした状況のなかで、93年8月に発表された「河野談話」は、その作成の過程で、「吉田証言」をどのように扱ったのでしょうか。問題の核心はここにあります。この点で、9月11日に放映されたテレビ朝日系「報道ステーション」の「慰安婦」問題検証特集は、当時、官房副長官として「河野談話」作成に直接かかわった石原信雄氏の注目すべき証言を紹介しました。

 そこで石原氏は、「吉田証言」について「あれはこう、なんていうか、眉唾(まゆつば)もんだというふうな議論はしていましたね、当時から」とのべ、日本政府として「吉田証言」をはなから問題にしていなかったことを明らかにしました。

 そのうえで石原氏は、「吉田証言をベースにして韓国側と議論したということは、私はありません」「繰り返し申しますが、河野談話の作成の過程で吉田証言を直接根拠にして強制性を認定したものではない」と明言しました。

 実際、当時、日本政府は吉田氏をヒアリングの対象にしましたが、証言は採用しませんでした。番組では、当時調査にあたった担当者に取材し、「私たちは吉田さんに実際会いました。しかし、信ぴょう性がなく、とても話にならないと。まったく相手にしませんでした」という証言も紹介しています。

 石原氏が断言するように、「河野談話」はもともと「吉田証言」を根拠にしていないのですから、「吉田証言が崩れたから河野談話の根拠もなくなった」などという議論は成り立つ余地などないのです。

元「慰安婦」の証言から強制性を認定――「河野談話」の正当性は揺るがない

 それでは、「河野談話」は、何をもって、「慰安婦」とされた過程に強制性があったと認定したのでしょうか。その点で、前出の石原元官房副長官が、同じテレビ番組で、元「慰安婦」の証言によって、「慰安婦」とされた過程での強制性を認定したとあらためて証言したことは重要です。

 石原氏は、強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったもとで、韓国の16人の元「慰安婦」からの聞き取り調査をした経過を次のように説明しました。

 「政府としては、その(女性の)意に反する形で慰安婦を募集したということがあったのかないのか、これは非常に重大な問題ですから、再度全省庁を督励して当時の戦中の資料の発掘調査を行った」

 「慰安所の運営につきまして深く政府が関わっておった」「輸送について安全を図ってほしいとか、あるいは慰安所の運営について衛生管理あるいは治安の維持をしっかり頼むという趣旨の文書は出てきた」

 「(募集にあたっての強制性を裏付ける資料は出てこなかったため)当事者(元『慰安婦』)の話を聞いて、その話の心証から、強制性の有無を判定することが必要だと決断した」

 そして、石原氏は、元「慰安婦」からの聞き取りを行った結果、「募集の過程で、かなり強引な募集が行われたことがあったようです。結果的に脅かされたとか、だまされたとか、あるいは当時の官憲ですね、まあ巡査なんかが関わってかなり強制的に慰安婦に応募させられたという人がいることが証言から否定できないということになりました」と明らかにしています。

 今年3月の「志位見解」は、「河野談話」作成にいたる経過を検証し、強制的に「慰安婦」にされたことを立証する日本側の公文書がみつからないもとで、強制性を検証するために元「慰安婦」の聞き取り調査を行い、他の証言記録や資料も参照したうえで、日本政府が「慰安所」における強制使役とともに、「慰安婦」とされた過程にも強制性があったことは間違いないという判断をするに至ったことを、当時の河野官房長官らの証言によって明らかにしました。そのことが、当時、官房副長官だった石原氏の証言によってあらためて裏付けられたのです。

 「志位見解」が明らかにしているように、そもそも強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったことは、不思議でもなんでもありません。当時から、拉致や誘拐などの行為は、国内法でも国際法でも明々白々な犯罪行為でしたから、それを命令する公文書などを作成するはずがないからです。また、日本政府と軍は敗戦を迎える中で、みずからの戦争責任を回避するため重要文書を焼却し証拠隠滅をはかったとされています。

 被害者の証言は「被害者でなければ語りえない経験」(河野氏)であり、もっとも重要な証拠です。それに基づいて「河野談話」が、「慰安婦」とされる過程で強制性が存在したと認定したことは公正で正当なものでした。

 「河野談話」の正当性は、いささかも揺るがないものであることは、これらの経過に照らしても明らかです。

日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、問題の二重の矮小化は通用しない

 「河野談話」否定派による、「吉田証言が虚偽だったので河野談話は崩れた」とする議論の根本には、「『強制連行の有無』が慰安婦問題の本質である」(「読売」8月6日付社説)と、「慰安婦」問題を「強制連行」の有無に矮小(わいしょう)化することで、その全体像と本質を覆い隠そうという立場があります。

 「河野談話」が認定した事実は、(1)日本軍「慰安所」と「慰安婦」の存在、(2)「慰安所」の設置、管理等への軍の関与、(3)「慰安婦」とされる過程が「本人たちの意思に反して」いた=強制性があったこと、(4)「慰安所」における強制性=強制使役の下におかれたこと、(5)日本を別にすれば、多数が日本の植民地の朝鮮半島出身者だった。募集、移送、管理等は「本人たちの意思に反して行われた」=強制性があったこと―の5点です。

 このうち「談話」否定派が否定しようとしているのは、「もっぱら第3の事実――『慰安婦』とされる過程が『本人たちの意思に反していた』=強制性があったという一点にしぼられています」(「志位見解」)。

 ここには、日本軍「慰安婦」問題の二重の矮小化があります。

 第一に、「河野談話」否定派は、「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたという事実を無視して、「慰安婦」とされた過程で「強制連行」があったかなかったかだけに、問題を矮小化しています。こうした攻撃の手口そのものが、日本軍「慰安婦」問題の本質をとらえない、一面的なものであることは、すでに「志位見解」が次のようにきびしく批判しています。

 「女性たちがどんな形で来たにせよ、それがかりに本人の意思で来たにせよ、強制で連れて来られたにせよ、一たび日本軍『慰安所』に入れば監禁拘束され強制使役の下におかれた――自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられた――性奴隷状態とされたという事実は、多数の被害者の証言とともに、旧日本軍の公文書などに照らしても動かすことができない事実です。それは、『河野談話』が、『慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった』と認めている通りのものでした。この事実に対しては、『河野談話』見直し派は、口を閉ざし、語ろうとしません。しかし、この事実こそ、『軍性奴隷制』として世界からきびしく批判されている、日本軍『慰安婦』制度の最大の問題であることを、まず強調しなくてはなりません」

 第二は、そのうえで、「河野談話」否定派は、「慰安婦」とされた過程における強制性についても、「官憲による人さらいのような強制連行」があったか否かに問題を矮小化しています。

 安倍首相は「家に乗り込んでいって強引に連れて行ったのか」(衆議院予算委員会、2006年10月6日)どうかを問題にして、そんな事例はないと繰り返してきました。首相は、「人さらい」のような「強制連行」だけをことさらに問題にしますが、甘言やだまし、脅迫や人身売買などによって「慰安婦」とされた場合は、問題がないとでもいうつもりでしょうか。「人さらい」のようなものでなくても、「慰安婦」とされた過程に「本人たちの意思に反した」強制があったかどうかが問題なのです。この点で強制性が働いていたという事実は、「河野談話」が明瞭に認定している通りです。

 くわえて、「人さらい」のような「強制連行」もあったことは、インドネシア(当時オランダ領東インド)のスマランや中国南部の桂林での事件などでも明確であること、「軍や官憲による強制連行を直接示す記述はなかった」とする第1次安倍政権時代の政府答弁書は事実と違うことは、すでに「志位見解」で詳しくのべている通りです。

 日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、「河野談話」否定派による問題の二重の矮小化は、到底通用するものではありません。

「河野談話」否定派の議論は、国際社会では到底通用しない

 国際社会が問題にしているのは、すでにのべた日本軍「慰安婦」問題の最大の問題――女性の人権を無視し、じゅうりんした、「慰安所」における強制使役=性奴隷制度にほかなりません。これまでに、米国下院、オランダ下院、カナダ下院、欧州議会、韓国国会、台湾立法院、フィリピン下院外交委員会と、七つの国・地域の議会から日本政府に対する抗議や勧告の決議があげられていますが、そのいずれもが問題にしているのは、「強制連行」の有無ではありません。軍(政府)による「慰安所」における強制使役=性奴隷制度こそが、国際社会からきびしく批判されている問題の核心なのです。

 たとえば、2007年7月に米下院で採択された対日謝罪要求決議は、「河野談話」を弱めたり、撤回させようとする動きを非難し、「(日本政府は)世界に『慰安婦』として知られる若い女性たちに性的奴隷制を強いた日本皇軍の強制行為について、明確かつ曖昧さのない形で、歴史的責任を公式に認め、謝罪し、受け入れるべきである」と求めています。

 「朝日」が「吉田証言」を取り消したからといって、この国際的立場はまったく変わるものではありません。英誌『エコノミスト』8月30日号は「『朝日』は済州島の件で間違ったのだろうが、戦時中、女性たちに売春を強制した日本の責任は疑いない」と指摘。同じく英紙のフィナンシャル・タイムズ(8月15日付)も、「日本の保守派の一部は、兵士や当局者が直接女性たちを力で狩り集めたかどうかの問題に焦点をあて、そうでなかったなら日本には責任がないと主張している。しかし、これは醜い言い訳だ」とする慶応大の小熊英二氏のコメントを紹介しています。

 日本軍「慰安婦」問題の核心である軍「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたことを無視し、「慰安婦」とされた過程における強制性も「強制連行」だけに矮小化する「河野談話」否定派の議論は、国際的にも到底通用するものではありません。

 それは、「慰安婦」問題の本質と実態を隠し、重大な戦争犯罪を行った勢力を免罪するものにほかなりません。

「河野談話」攻撃の「論拠」が覆るもとでの悪あがき

 「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃は、みてきたように、実体的な根拠がないばかりか、国際的な道理ももたないものです。

 経過を振り返ると、「河野談話」否定派は、「談話」が出た直後から、歴史的事実や被害者の証言も無視して、「河野談話」を"日本の名誉をおとしめるもの"などと攻撃してきました。2012年に第2次安倍政権が誕生すると「河野談話」否定派は勢いづき、今年2月20日には衆議院予算委員会で日本維新の会(当時)議員が「河野談話」見直しを求める質問を行い、同月28日には政府として「河野談話検証チーム」を発足させて作成過程を検討する事態にまでなりました。

 こうしたなか、3月14日には、「河野談話」見直し論への徹底反論を通じて、「慰安婦」問題の真実を明らかにした「志位見解」が発表されます。その後にこの「見解」に対して「談話」否定派からの反論はいっさいありませんでした。

 さらに、6月20日には政府による「河野談話検証チーム」が、検証結果を報告しますが、これを受け政府は「河野談話の継承」を表明せざるをえませんでした。政府自身が「河野談話の継承」を表明したことで、「談話」否定派は、その足場を失うことになりました。そこに飛び出したのが「朝日」の「吉田証言」取り消しです。「談話」否定派は、これに飛びついて、起死回生の大キャンペーンを開始しました。しかし、「河野談話」を否定する大キャンペーンは、国内外で矛盾をいっそう深めることにしかなりません。

 すでに、「志位見解」は、元「慰安婦」らが日本政府に謝罪と賠償を求めた裁判では、(1)八つの判決での被害者35人全員について、強制的に「慰安婦」にされたとの事実認定がなされていること、(2)「慰安所」での生活は文字通りの「性奴隷」としての悲惨極まるものだったことを、35人の一人ひとりについて、具体的に事実認定されていることを、明らかにしています。そして、こうした強制が国家的犯罪として断罪されるべき反人道的行為であることを「極めて反人道的かつ醜悪な行為」「ナチスの蛮行にも準ずべき重大な人権侵害」などの峻烈(しゅんれつ)な言葉で告発していることを示しています。

 「河野談話」否定派がどんなに事実をねじ曲げようとしても、加害国日本の司法によって認定された事実の重みを否定することは決してできません。

 「河野談話」否定派がいま行っているキャンペーンは、自らの攻撃の「論拠」が根底から覆されるもとでの、悪あがきにすぎません。歴史を偽造するものは誰か。すでに答えはあまりにも明らかです。

安倍政権、一部メディアの姿勢が厳しく問われている

 最後に指摘しておきたいのは、安倍政権が、「河野談話」攻撃に一切反論しないどころか、同調さえするという態度をとっていることです。

 安倍政権は「河野談話」を継承するとの態度を繰り返し表明し、検証チームの結論も受けて、「河野談話の継承」を明確にしたはずです。ところが、「朝日」報道をきっかけに「河野談話」攻撃が強められているのに、それにいっさい反論していません。これは、政府としての重大な責任放棄といわなければなりません。

 安倍首相は9月14日のNHK番組で朝日新聞に対し「世界に向かって取り消していくことが求められている」としたうえで、「事実ではないと国際的に明らかにすることを、われわれも考えなければならない」などとのべています。首相は、一体何を「取り消せ」というのでしょうか。「吉田証言」が虚偽であったことにかこつけて、日本軍「慰安婦」制度が「性奴隷制」であったこと、「慰安婦」とされた過程に強制性があったことを、「取り消せ」というのでしょうか。そうであるとするならば、「河野談話の継承」といいながら、「河野談話」否定の立場に自らの身を置く、不誠実な二枚舌といわねばなりません。

 安倍政権が、「河野談話」否定論に毅然(きぜん)とした態度をとらず、同調する態度をとるならば、国際的信頼をさらに大きく損なうことは避けられないことを、私たちは強く警告しなければなりません。

 「河野談話」攻撃に象徴される歴史偽造のキャンペーンに、日本の言論機関、大手メディアの一部がかかわっていることも重大です。戦前の侵略戦争に対して、現在の全国紙の前身である新聞各社は、その片棒をかつぎ、「満蒙は日本の生命線」とする議論をあおり、はては「大本営発表」を垂れ流すことで国民を侵略戦争に駆り立てました。今日のメディア状況をこの時代と重ねあわせ、深い憂慮を抱く人は少なくありません。

歴史偽造の逆流を決して許さない

 「しんぶん赤旗」は、日本の良心を代表する新聞の一つとして、そうした心ある人々とともに歴史偽造の逆流を決して許さないたたかいに全力をあげるものです。そして、日本社会の一部に生まれている排外主義の風潮を許さず、女性の尊厳、人間の尊厳が守られる日本社会をつくるうえでも、歴史の真実を広く国民の共通認識にしていくために努力を続けるものです。

「吉田証言」の記事を取り消します

 「しんぶん赤旗」は、吉田清治氏の「証言」について、日曜版92年1月26日号、日刊紙93年11月14日付でそれぞれとりあげたほか、日刊紙92年1月17日付では著書を紹介しています。93年11月の記事を最後に、「吉田証言」はとりあげていません。

 別掲論文で明らかにしたように、「吉田証言」は、研究者らによって否定され、「河野談話」でも根拠にされませんでした。吉田氏自身がのちに、「本に真実を書いても何の利益もない」「事実を隠し、自分の主張を混ぜて書くなんていうのは、新聞だってやることじゃありませんか」(『週刊新潮』96年5月2・9日号)などとのべています。

 「吉田証言」は信ぴょう性がなく、本紙はこれらの記事を掲載したことについて、お詫(わ)びし、取り消します。

 赤旗編集局


資 料

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話

1993年8月4日

 いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。

 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。

 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。

 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多(あまた)の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫(わ)びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。

 われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。

 なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。(外務省ホームページから)

日本の司法による事実認定―「河野談話」の真実性は歴史によって検証された

 (「志位見解」から抜粋)

 各国の元「慰安婦」が、日本政府を被告として謝罪と賠償を求めた裁判で認定された事実について、「志位見解」は、つぎのようにまとめています。

 一連の判決は、「各自の事実経過」として、元「慰安婦」が被った被害について、一人ひとりについて詳細な事実認定をおこなっています。

 八つの裁判の判決で、被害を事実認定されている女性は35人にのぼります。内訳は韓国人10人、中国人24人、オランダ人1人です。一人ひとりの被害に関する事実認定は、読み通すことに大きな苦痛を感じる、たいへん残酷かつ悲惨な、生なましい事実が列挙されています。その特徴点をまとめると、以下のことが確認できます。

(1)35人の被害者全員が強制的に 「慰安婦」 にさせられたと事実認定した

 八つの裁判の判決では、35人全員について、「慰安婦」とされた過程が「その意に反していた」=強制性があったことを認定しています。「慰安婦」とされた年齢については、裁判記録で確認できるものだけでも、35人のうち26人が10代の未成年でした。

 韓国人の被害者のケース。甘言など詐欺によるものとともに、強圧をもちいての強制的な連行の事実が認定されています。たとえば、「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求訴訟」の東京高裁判決(2003年7月22日)、「釜山『従軍慰安婦』・女子勤労挺身隊公式謝罪等請求訴訟」の広島高裁判決(2001年3月29日)で認定された個々の被害事実のうち、4名のケースについて示すことにします。(〈 〉内は引用者)。

 ●「帰宅する途中、釜山駅近くの路地で日本人と朝鮮人の男性二人に呼び止められ、『倉敷の軍服工場にお金を稼ぎに行かないか。』と言われ、承諾もしないうちに、船に押し乗せられてラバウルに連行された」。

 ●「『日本人の紹介するいい働き口がある』と聞いて行ったところ、日本人と朝鮮人に、芙江から京城、天津を経て〈中国各地の慰安所に〉連れて行かれた」。

 ●「日本人と朝鮮人が来て、『日本の工場に働きに行けば、1年もすれば嫁入り支度もできる。』と持ちかけられ、断ったものの、強制的にラングーンに連れて行かれ、慰安所に入れられ〈た〉」。

 ●「日本人と朝鮮人の青年から『金儲(もう)けができる仕事があるからついてこないか。』と誘われて、これに応じたところ、釜山から船と汽車で上海まで連れて行かれ、窓のない三〇ぐらいの小さな部屋に区切られた『陸軍部隊慰安所』という看板が掲げられた長屋の一室に入れられた」。

 中国人の被害者のケース。そのすべてについて、日本軍人による暴力を用いての文字通りの強制連行が認定されています。「中国人『慰安婦』損害賠償請求訴訟(第一次)」の東京高裁判決(2004年12月15日)が認定した4名の被害事実について示すことにします。

 ●「日本軍兵士によって自宅から日本軍の駐屯地のあった進圭村に拉致・連行され、駐屯地内のヤオドン(岩山の横穴を利用した住居。転じて、横穴を穿(うが)ったものではなく、煉瓦(れんが)や石を積み重ねて造った建物も指す。)に監禁された」。

 ●「3人の中国人と3人の武装した日本軍兵士らによって無理やり自宅から連れ出され、銃底で左肩を強打されたり、後ろ手に両手を縛られるなどして抵抗を排除された上、進圭村にある日本軍駐屯地に拉致・連行され、ヤオドンの中に監禁された」。

 ●「日本軍が襲い、……銃底で左腕を殴られたり、後ろ手に縛られたりして進圭村に連行され、一軒の民家に監禁された」。

 ●「日本軍兵士によって強制的に進圭村の日本軍駐屯地に拉致・連行され、日本軍兵士などから『夫の居場所を吐け』などと尋問されたり、何回も殴打されるなどした上、ヤオドンの中に監禁され〈た〉」。

(2)「慰安所」での生活は、文字通りの「性奴隷」 としての悲惨極まるものだった

 被害者の女性たちが、「慰安所」に入れられた後の生活は、一切の自由を奪われる状況のもとで、連日にわたって多数の軍人相手の性行為を強要されるという、文字通りの「性奴隷」としての悲惨極まりないものだったことが、35人の一人ひとりについて、具体的に事実認定されています。「慰安所」での生活は、性行為の強要だけでなく、殴打など野蛮な暴力のもとにおかれていたことも、明らかにされています。

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中韓と首脳会談「早く」急増 本社世論調査、内閣支持率低下

日本経済新聞 2014-9-28 23:51

 日本経済新聞社とテレビ東京による26~28日の世論調査で、第2次安倍政権発足後、実現していない中国、韓国との首脳会談を「早く開くべきだ」が5割近くになり、8月下旬の調査から1カ月で大幅に増えた。中韓両国との対話など環境整備が進んでいる影響とみられる。内閣支持率は3日の改造後の緊急調査から7ポイント低い53%、不支持率は5ポイント上昇し31%で、改造効果は薄れている。


 日中首脳会談について「早く開くべきだ」は47%で8月調査より8ポイント上昇した。日韓首脳会談は46%で7ポイント上昇した。「急ぐ必要はない」は日中が40%、日韓が42%と、ともに5ポイント下がった。

 岸田文雄外相が25日(日本時間26日)、ニューヨークで中韓外相と会談するなど、首脳会談に向けた地ならしが進んでいる。日中間には沖縄県・尖閣諸島や安倍晋三首相の靖国神社への参拝、日韓間には旧日本軍の従軍慰安婦や元戦時徴用工の損害賠償を巡る問題で依然として溝がある。首相は前提条件をつけずに首脳会談を開く考えだ。

 内閣支持率を男女別にみると、男性は60%で2ポイントの低下にとどまったが、女性は48%で11ポイント下がった。無党派層の支持率も6ポイント低下の32%。改造後の調査で支持率を引き上げた要因だった「女性」「無党派層」の支持が元に戻る傾向がみられる。

 調査は日経リサーチが全国の成人男女を対象に乱数番号(RDD)方式で電話で実施。有権者のいる1578世帯から1030件の回答を得た。回答率は65.3%だった

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 人種差別主義(レイシズム)という情念と文明からの退行

 小野昌弘  | イギリス在住の免疫学者・医師

2014927 713

http://bylines.news.yahoo.co.jp/onomasahiro/20140927-00039454/

 

 近代的精神と人種差別(レイシズム)からの脱却

 

▼人間も他の動物と同様、自らと異なるものを排除しようとする傾向があるが、これは動物的で未熟な部分である。そして、▼人種差別主義者(レイシスト)とはそういう動物的な行動で群れて少数派を威嚇する集団で、軽蔑されるべき社会の恥部だ。▼こういう未開者の暴力を公共の場所から排除することは、社会の公正と文明の程度を保つために必須のことである。

 

▼個人の成長という観点からすれば、人間は誰しも未熟な状態では人種差別に陥る可能性がある。神、といった別の言人格(あるいは内面、魂、心性、精葉で表現してもよい)よりも外観を優先する思考パターンはすべからく人種差別に繋がる。▼人間性の中核には人格があり、それは人格がまとっている衣にすぎない肉体とは無関係のものであるという信念こそが人種差別主義と無縁な近代的精神だ。

 

▼そうした近代的精神の獲得のためには、個人が成長していく過程で、▼自分が人種差別主義から逃れているという思い込みを捨てて、★常に意識的に自分自身の思考と行動を自分で批判しつづけなければならない。あるいは、▼他者に対する思いやりを深く持って、▼すがたかたちを超えたところに人の本質を見いださなければならない。

 

★これは誰でも努力すれば可能なことである一方、努力しなければ得られないものでもある。▼そして皆がこうした見解を共有し、問題意識を持ち、★自己の成長に努力するようになることで、幅広い背景を持つ人たちが参加した公正な社会が作れる。▼そして社会の★リーダーとなる人たちには、とりわけ強くこうした近代的精神、あるいは人々に広く公平に接する度量を持つことが要求される。

 

ところが、こともあろうに今の安倍政権中枢には、在特会と癒着した山谷国家公安委員長、ネオナチと関係した高市総務相といった人脈から人種差別主義者が入り込んでいる。これはつまり、▼日本の中枢の文明度が低下していることを意味する。そして▼在特会の下品な横暴の数々を見れば、▼政権とともに日本社会が今急速に劣化していることも分かる

 

弱者への暴力

「無抵抗の老人を殴り蹴る在特会」というYouTube動画 が話題になっている。動画によれば本年2012年6/3に新宿で起こった事件だ。在特会の演説中に、「うるさいよ」とひとこと言っただけの老人に対して、それより数倍も若い連中が襲いかかった。動画のテロップによれば「桜井会長」という在特会会長が中心人物とされる。▼周りの警官は眺めているだけで、暴行の現行犯であるにもかかわらず逮捕しようという様子はない。

 

これだけではない。▼日本の人種差別主義はいつのまにか白昼堂々と大手を振って歩くようになってしまった。▼堀茂樹氏(@hori_shigeki)人種差別主義者の街頭行動の動画を紹介して言う「▼子供でなく大人なら、同じ人間として、同じ日本人として、このヘイトスピーチを聞く必要がある。わが国では、▼こんな卑怯者が白昼まかり通り、警官に即時逮捕されないでいるのだ。」▼見るに耐えかねる動画であるが、これは間違いなく今の日本の現実の一部である。

 

▼こうした在特会・人種差別主義者の横暴で日本の世相はすっかり醜くなってしまった。多くの日本人はおそらく、▼こうした極右のことは相手にすることもないと高をくくっているうちに、事態は悪化を続け、▼ついに政権内へも人脈を伸ばし、人種差別主義者の勢力はますます勢いづいているようである。

 

★汚れてしまった国の品位と誇りを取り戻すためには、やはり政権中枢から真っ当ではない人脈を排除するように強く求める必要があると思う。▼安倍政権を支持する人も多くは▼日本の品位を貶めるここまでの異常な事態を望んではいないだろう。

 

政権の闇

エコノミスト が最近日本のヘイトスピーチ(差別暴言)についての記事を掲載した。

▼在特会の醜い人種差別・暴力を詳説し、さらに安倍内閣への拭いがたい疑念を隠さない。▼国家公安委員長・拉致担当大臣の山谷えり子氏と在特会元幹部の関係、▼歴史修正主義者としてすっかり欧米で有名になった高市総務相とネオナチの関係、▼さらにはヘイトスピーチ規制法を利用して▼民主的デモの抑圧しようという卑怯を通り超えて支離滅裂な高市氏の主張を紹介している。

 

★ ここまで詳細にエコノミストに在特会の正体を描かれて、しかもそんな「ごろつき」と閣僚が関係していることを書かれるとは。★これで更迭しないなら安倍首相の責任、政権の国際信用失墜。▼そしてこんな下劣な閣僚たちを戴いて恥じない日本国民もまた軽蔑されることになる。

 

▼こうして日本での人種差別主義団体が伸張、内閣に繋がっているという、恥ずかしいことばかり並んでいる記事だが、▼日本市民によるカウンター行動が人種差別による暴力が歯止めになっていること、▼大阪高裁で在特会が敗訴して賠償金を課されたことの2つが救いか。▼在特会はカウンター行動を逆に自らの正当性に利用しようとしているようだが、▼そうした卑小な詭弁は国際社会では通用しない。

 

切れない関係

国家公安委員長・拉致担当大臣の山谷えり子氏が最近外国特派員協会で記者会見を行った 。ここで山谷氏は▼記者たちから在特会との関係や、在特会のもつ人種差別思想への姿勢を問われたが、▼氏はこうした真摯な質問を無視し、回答をごまかしつづけた。そして、在特会の問題視を拒否、同会の人種差別思想を否定することも拒否、差別暴言の問題を、▼カウンターデモを行っている側を意識した様子で社会の小集団同士の諍いに矮小化する始末である。▼氏が語る言葉に論理も知性もない。あるのは口ごもった言葉にならない曖昧模糊とした呟きだけである。▼

こんな人物が大臣である嘆かわしい現状を全ての国民が見るべきと思う。

 

▼人種差別を否定しないということは、山谷国家公安委員長は人種差別主義団体、在特会の思想・行動を容認しているということに他ならない。▼すなわち山谷氏自身が人種差別主義者であることを否定できないという意味だ。さらにいうと、▼外国人記者たちの鋭い質問を無視し、ここまで入念に在特会の批判を避けたということは、今なお山谷氏は在特会と強い結びつきがあると考えるのが自然だ。

 

▼今の先進国で閣僚、しかも警察を監督する立場のものが人種差別主義者である国はあろうか。▼山谷氏の記者会見は大きなスキャンダルである。こうした人物が大臣であるということは異常なことであり、一過性の間違いであると思いたい。▼この事態が当たり前になったときには、日本は文明国であることを棄てたと言うべきなのだから。▼こうして人種差別を批判できないような人間を閣僚にしている日本の有権者はいま世界に向けて恥を晒し続けている。

 

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小野昌弘

イギリス在住の免疫学者・医師

現職ユニバーシティカレッジロンドン上席主任研究員。専門は、システム免疫学・ゲノム科学・多次元解析。関心領域は、医学研究の政治・社会的側面、ピアノ。京大医学部卒業後、皮膚科研修、京大・阪大助教を経て、2009年より同大学へ移籍。札幌市生まれ。

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慰安婦「謝罪、補償を」64% 大学生の意識調査

47NEWS 2014/09/27
http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014092701001372.html

 市民団体の「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンターは、日韓両国の大学生を対象に従軍慰安婦に関する意識調査をしたところ「日本政府が被害者に謝罪、補償をするべきだ」と答えた日本の学生が64%だったと27日、発表した。韓国側は98%に上った。

 同センターはこの日、東京都内でシンポジウムを開催。若者の実態に詳しい中西新太郎横浜市立大名誉教授は「日本では歴史修正主義的な政治、メディアの動向があり『若者の右傾化』も語られているにもかかわらず、謝罪が必要と考える学生が多かったのが特徴だ」と分析した。

2014/09/27 18:18   【共同通信】
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【ミュージカル『ジュリアおたあ』9/28(日)p3~ソフィア堺ホール】
 「ジュリアおたあ」という名の女性をご存じでしょうか。かく言う私はつい最近まで全く知りませんでした。
 「ジュリア」はキリスト教洗礼名、「おたあ」は日本名。彼女は、秀吉による朝鮮侵略戦争(文禄の役)の際に、堺ゆかりの武将・小西行長に助けられ日本で養育された実在の朝鮮の美しい少女。関が原の戦いで小西行長が刑死した後、その美貌と才気を認められて徳川家康の侍女となり、更に家康の側室になるよう要求されるも拒否し、キリスト教信仰を守り通し、激動の時代を凛と生き抜いた女性です。
 彼女を描いたミュージカルを劇団わらび座が公演し、この28日(日)午後3時、中区深井のソフィア堺(堺教育文化センター)で開演です。
 私もチケットを預かっています。ご興味のおありの方は、ご一報下さい。チケットをお送りします。全席指定2000円(高校生以下1000円)です(東京などでは同じ公演が6000円です)。
連絡先:FAX072-242-6315 Email:maeda.junichi@nifty.com
  詳細は:わらび座HPまで
http://www.warabi.jp/ota/
 フライヤーのダウンロードはこちらから
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日本の政治屋トップ、ヘイト・クライムとズブズブ ―― 安倍内閣・ネオナチス・在特会・住吉会系政治団体の関係
(The Daily Beast 訳:Metal God Tokyo 2014.09.26)
原文:
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本の首相が金曜日に国連で演説した最中にも、自国での評判は公然の人種差別主義者ではないかと疑われている。
 
東京、日本 - 安倍晋三首相は、今週の金曜日、国連で演説する予定だが、彼はあまり歓迎されないだろう。7月後半、国連人種差別撤廃委員会は、外国籍の住民を狙ったヘイト・スピーチの事態の急増を取り締まるよう日本に勧告した。 国連の
同委員会は安倍政権に対し、デモにおけるレイシストの暴力や憎悪への扇動に加え、ヘイトの表明に対する断固たる処置、および状況を改善するための法律制定を促した。
 
最近のニュースからすると、安倍首相及び安倍内閣が国連の勧告を聞き流している模様。内閣の幾人かの者は、レイシズムやヘイト・スピーチの問題に無関心なだけではなく、ヘイト行為を推進する者たちと関係をもってさえいる。
 
新たに任命された日本の国家公安委員長と、この国で最悪の人種差別主義グループ在特会の幹部らとの写真が、日本を代表する週刊誌である週刊文春によって先週明るみになった。米国で言えば、検事総長が、クー・クラックス・クランのボスと親しくしている場面を撮影されたようなものである。今週、他の閣僚が彼らから寄付を受け、さらに安倍首相自身が熱烈な反韓団体との結びつきを持っている可能性について報告された。
 
人種差別の多くはコリアンに向けられているため、日本と韓国の関係のため有害であるだけでなく、日米関係にも悪影響を及ぼす。2月には米国国務省が人権に関する年次報告書で、日本におけるコリアン系住民に対するヘイト・スピーチ、特に在特会を名指しで批判している。在特会は反社会的行動で知られているが、Daily Beast紙は、在特会と住吉会をはじめとする暴力団
との関係について情報を入手した。住吉会は米国でブラックリストに載っているものだ。 
 
日本の連立与党といかがわしい連中との関連に関する最新のニュースは、ネオナチと他の二人の閣僚とのつながりを含むスキャンダルが世界的な話題になった直後に発生した。
 
レイシスト・グループとの関係をめぐる論争に巻き込まれた閣僚が打ち出す防御は決まって「私達はたまたまこの人たちと写っただけだ。彼らが誰であるかわからない」というもので、まったく理解に苦しむ。そして、それがさらに厄介な問題を引き起こしている。
 
国連と米国務省は、確かにこの問題について日本に促すことはできるが、ヘイト・クライムが政治的に、さらには金銭的に得なほうへ働き、そして政府が極右レイシストに対して寛大である限り、問題への対処が取られることはない。国連が日本に与えた叱責は、内閣と頑迷な極右団体との関係がさらに明るみに出続けることを予知しているかのようだ。
 
在日コリアンはレイシズムやヘイト・スピーチの矛先に苦しんでおり、その状況は複雑である。 いくつかの点で彼らは、1930年代初頭のアメリカにおけるユダヤ人に似てい
る。彼らは少数派であり、彼らの多くは二世あるいは三世で、本国とのつながりを持っていない。彼らの多くは第二次大戦中に奴隷的労働力としてもたらされたものである。日本の歴史修正主義者は「奴隷」よりも「徴用」という用語を好んでいる。
 
在日コリアンは、1920年代初頭にまでさかのぼるレイシズムと暴力の被害を受けていた。1923年の関東大震災の後、コリアンが井戸を汚染し、強盗をはたらいているとの噂が広がった。その噂を鵜呑みにした日本人が在日コリアン数千人を虐殺した。
 
戦後、多くのコリアンがとどまり、主に二つの陣営に分かれた。北朝鮮の国籍を取った一部と、韓国側の立場に立つ他の人である。日本人から人種的に区別できない一方、彼らの多くは自身の文化を継承し、民族学校を保持し、コリアンとしての国籍を保持している。
 
より良いフィット感を出し、差別を避けるために名前を変えたユダヤ人のように、一部のコリアンは彼らの身元を隠すために日本人の名前を使う。 彼らは微妙な差別の対象であるが、在特会によって
派手に差別の標的となっている。
 
2006年に設立された在特会は、「コリアン系の特権に反対する市民」と訳される。彼らは超国家主義、極右グループであり、特別永住権を持つ外国人、そして主にコリアン系日本人に与えられた「特権」を排除するよう主張している。
 
在特会はまた、志を同じくする市民からの寄付で多くの資金を集めている。
 
桜井誠、本名・高田誠によって率いられる在特会は、コリアン系の住民が日本の社会福祉制度を破壊すると主張している。 また在特会は14,000名以上のメンバーを持つと主張する。日本
中で抗議やデモを組織しており、コリアン系の小学校の前でさえ「朝鮮へ帰れ」「お前らの子供はスパイだ」のようなスローガンを怒鳴っており、それとはなしの、そして公然の脅迫を行っている。在特会は、全ての外国人、特にコリアンは犯罪者であり、日本から叩きだせと主張している。
 
最近の著作で桜井は、次のような持論を持ち出す。彼に言わせると、「日本人はコリアンが今何をしているか理解している。 それを考えてみれば、こんな人々と共生することはあり得な
い。日本人は何もしていないのに、コリアンは次々と事件を犯している。コリアンが犯罪に手を染めるたびに、我々の支持は上がる」と述べている。そして支持が上がれば、在特会の収益が増え、それはきちんと経常されず課税から逃れている模様。それは酷い商売だが、完全に合法だ。
 
しかし、在特会は日本のマフィア、すなわちヤクザと関係を持っており、これらは合法的でないだろう。在特会は、住吉会の政治組織である日本青年社と強い関係を持っている。
 
山谷えり子は、国家公安委員会の委員長として、日本の警察組織を管轄している。在特会や犯罪的傾向のあるメンバーとの関係が、激しく問題化している。2009年にさかのぼる一枚の写真が、荒巻靖彦の隣に立つ山谷を映し出している。荒巻は京都のコリアン系の小学校へのテロで後日逮捕され有罪、さらに2012年には脅迫の容疑で再逮捕された。
 
山谷と撮影されたもう一人は、在特会の幹部だった増木茂雄だ。増木は写真撮影後、少なくとも3回逮捕された。一度は小学校校長への脅迫、それから保険金詐欺だ。山谷は当初、写真に写っている連中と在特会との関連を知らないと否定していた。増木と彼の妻が10年以上にわたり山谷と友人であると述べていることからすれば、おかしなことだ。最近のスキャンダルについてTBSラジオからの質問に返答した際、山谷は不注意にも「在日特権」という、正に真の同調者ともいうべき用語を正確に使って、在特会について説明してしまった。本日(9月25日)開催された記者会見で、山谷は自身の用語の使用について質問され、不快感を現しながら「(TBSに対する)私の返答の中で、在特会のホームページからコピー・ペーストしただけかもしれない」と述べた。さらに山谷は、団体を名指しで批判したり、コリアンが「特権」を持っていると信じているかどうか明言することを拒絶した。
 
山谷は、現在の職務において、警察庁を管轄している。正に2013年の白書で、在特会はヘイト・スピーチにコミットしていること、レイシズムを促進していること、そして社会秩序に対する脅威となる姿勢を取っていることを指摘した組織そのものだ。もしヘイト・スピーチが犯罪になるのであれば、山谷は、法律を執行すべき警察を監督する責任があるのだ。
 
山谷だけが現在の内閣で在特会に近いわけではない。サンデー毎日によれば、「クール・ジャパン」戦略の担当相である稲田朋美もまた在特会関係者から寄付を受け取っていた。
 
日本ではレイシズムが「クール」なのかな。
 
稲田は、新内閣の他の女性閣僚共々、ネオナチ党首と納まった写真を流布され、今月ニュースになったばかりだ。二人とも、ネオナチと知っていなかったと否定しているが、後に「ヒトラーの選挙戦略」なる絶版本を称賛する広告のために宣伝文を書いていたことが発覚した。奇しくも、副総理の麻生太郎がナチの政治戦略の長年の称賛者であり、日本はナチに見習って密かに憲法を変えるべきと提唱している。
 
日本の首相である安倍でさえ、在特会のメンバーと撮影されている。増木は、在特会のメンバーであった2009年8月17日に安倍と写真に写り、自慢げに安倍が「覚えていてくれた」と記載していた。
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母乳強制、DV擁護、中絶禁止…安倍内閣・女性閣僚の「反女性」発言集

2014年09月08日 LITERA

http://lite-ra.com/2014/09/post-444.html

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画像は、左から「山谷えり子」「高市早苗」「有村治子」「稲田朋美」各公式HPより


 先日発表された、第二次安倍改造内閣。安倍首相は自らが掲げた「女性の活用」をアピールするために、過去最多となる5名の女性閣僚を誕生させた。党三役の政調会長を加えれば、6名。新聞・テレビはさっそく「女性閣僚過去最多」「内閣も女性活用へ」と大はしゃぎを繰り広げている。

 しかし、マスコミはこの女性閣僚たちの顔ぶれをちゃんと見てそんなことをいっているのだろうのか。6名のうち、高市早苗総務相、山谷えり子拉致問題担当相、有村治子女性活躍担当相、そして稲田朋美自民党政調会長は、自民党の中でも保守派中の保守派、ネトウヨの間で"アイドル"扱いされている極右4人組ではないか。

 いや、極右といっても改憲や軍備増強、国民の人権制限を主張し、先の戦争や従軍慰安婦を肯定しているというだけなら、彼女たちだけでなく、安倍政権全体の傾向なので、ここで改めて詳述するつもりはない(それ自体も大きな問題ではあるが)。この人選がとんでもないのは、彼女たちが「女性の活用」の象徴として登用されたにもかかわらず、逆に4人とも女性の権利や自立、社会進出を阻む思想の持ち主だということだ。彼女たちが過去にどんな「反女性」的トンデモ発言をしてきたか、ざっと紹介しよう。

■「性教育は結婚後に!」山谷えり子の頭の中にはちょうちょが飛んでいる?

 まず真っ先にあげなければならないのが、拉致問題担当相に就任した山谷えり子だ。山谷は2007年、教育再生担当として内閣総理大臣補佐官を務めていた際、「親学に関する緊急提言」を出そうとしたことが有名だが、これは「子守歌を聞かせ、母乳で育児」「授乳中はテレビをつけない」という、「教育再生でどうしてそれ?」と多くの人が首を傾げるシロモノだった。

「親学」というのは、「児童の2次障害は幼児期の愛着の形成に起因する」という教育理論。平たく言うと、母親に"子どもを産んだら傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ"と強要するトンデモ理論で、科学的にはなんの根拠もなく、障がい者団体などから「差別」との批判まで受けている。ところが、山谷はこれに入れこみ、母親を家に縛り付けるような教育提言を内閣名で出そうとしたのだ。結局、この動きには自民党内からも疑問の声が挙がり、提言は正式採用されなかったが、山谷はいまも「親学推進議員連盟」のメンバーとなっている。

 親学へのシンパシーからもわかるように、山谷のベースとなっているのは"母親の神聖化""女らしさ"だ。何かというと「女性は女性らしく」「女性は母親という神聖な役割をになっている」ということを繰り返し主張している。だが、その"女らしい"という基準は、結局、明治から昭和初期の一時期に形成された恣意的な価値観にもとづくものだ。

 たとえば、「正論」(産業経済新聞社)04年10月号で長谷川三千子と対談した際には、酒井順子の「負け犬」という言葉を曲解して、お見合いでもいいから女性は結婚すべきだ、ということを得々と語る長谷川に同意して、山谷は「それ(結婚)が女性の生き方として生物学的に理にかなっている」と言い切っている。……どうやら山谷に言わせると、結婚しない女は"生物学的"に欠陥があるということらしい。とんでもない差別主義者だが、もっとすごいのは、性教育に関する言動だ。

 05年、山谷は安倍が座長である「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」の事務局長を務め、当時、一部の公立学校で行われていたオープンな性教育を徹底批判。教育現場はすっかり萎縮し、性教育を封印。その結果、現在は若年層の無知からくる望まない妊娠や性感染症が増加の一途をたどるという悲惨な状況におちいっている。

 だが、それでも山谷に迷いはない。昨年放送された『ニッポンの性教育』(中京テレビ制作、第51回ギャラクシー賞優秀賞受賞作)の取材で、山谷は"性教育のあり方"について、このような持論を展開しているのだ。

「ほんとうに子ども時代はですねえ、ちょうちょが飛んでいる姿、お花がキレイに咲く姿、昆虫が一生懸命歩いている姿、それで命の尊さというのは私達はじゅうぶん学んできたんですよね」

 ──昆虫や植物を見て性を学べ。思わず呆然としてしまう回答だが、ディレクターが「具体的なことは教える必要はないということですか?」と質問。すると山谷は「ほんとうは結婚してからだと思いますね、はい」と答えたのだ。

 性教育は結婚してから……この珍回答には「ちょうちょが飛んでるのは議員の頭の中であることに異論はあまり無いと思われる」と、ネット上でも失笑を買う事態となった。

■「子どもができた」という言葉は禁止! 有村治子のオカルト的中絶反対論

 山谷ほどではないが、有村治子も相当だ。与えられた肩書きは、安倍内閣の方針を体現した「女性活躍担当相」なのに、関心は女性の社会進出・活躍よりも"国家の強靱化"。女性の社会進出や家庭との両立のための環境整備などについてこれまで語ったことがほとんどない。子育て問題についても、こんな発言があるくらいだ。

「子育て中の女性議員が、国防の重要性、あるいは私たちの未来の安全保障を考える、そういうことを自らの活動の原点にして発信していくことも大事だと思っています」(「誇りある日本の再生」09年2月号)

 子育ての話題がいつのまにか、国防の重要性。ようするに国民はみんな「皇軍兵士の母」になれ、ということなのか。

 女性問題に無関心な一方で有村は夫婦別姓や人工中絶に大反対している。彼女は以前、"祖国の英霊及び戦後中絶された胎児に心からの謝罪・鎮魂を"という意味不明な主張をする人工中絶反対運動の団体「天使のほほえみ」主催の講演会に参加したことがあるのだが、そこでこんなことを語っているのだ。

「日本はいつから、『子供ができた・できない、作った・作らない、堕す・堕さない』などの言葉を使う国になってしまったのか。その頃から、子が親を殺し、親が子を殺す世相になってしまったのではないか。これからは、『神様から、仏様から、天から、ご先祖から、子供が授かった』という言葉を使いたい」

 さすがは神社本庁が支持基盤の政治家である。"言霊"が人工中絶を阻止すると信じているらしい。

 有村は、本音では女性の社会進出に反対ではないのか。その証拠に「諸君!」(文藝春秋)03年8月号で父権論者・林道義との鼎談をして、しきりに林の発言に賛同をしている。林は極端な専業主婦推進論者で、片親家庭を"欠落家族"と呼び、子どもが重大な犯罪に走る確率が高いなどと主張している。こんな学者と意気投合する議員に「女性活躍担当相」をやらせるとは、安倍内閣はいったいどこにむかっているのだろうか。

■婚外子の権利に「悔しい」発言 高市早苗は自分の権利を守りたいだけ?

「先の戦争は侵略戦争ではなかった」「国会デモを取り締まれ」「福島原発で誰も死んでいない」などのウルトラタカ派発言で知られる高市早苗総務相だが、女性問題については、上記の2人ほど保守的ではない。夫婦別姓には反対の立場だが、以前、「AERA」(朝日新聞出版)でその理由を聞かれた際は、「(選択的別姓にすると)結婚した知り合いに年賀状を出すとき、この人が別姓か同姓かわからなくて面倒」というような、どうでもいい根拠しか語ることができなかった。本人自身、結婚後も旧姓を名乗っており、たいした信念はなさそうだ。もしかすると、高市の場合は保守オヤジに気に入られようと「別姓反対」といっているだけなのかもしれない。

 だが、ゴリゴリでないからといって、「女性の敵」でないとはかぎらない。
高市は女性の社会進出については、一貫して"女性だからという理由で優遇されるのはおかしい""男と同じ条件で競争すべき"と主張している。安倍首相が打ち出した「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上とする」という目標についても、数値目標をたてるのは女性というだけでゲタを履かせる結果平等だと反対している。

 こうした意見はネットなどでも多く見られる主張だが、国際機関である経済協力開発機構(OECD)の調査結果にもあるように、日本は男女の賃金格差はOECD加盟国のなかでワースト2位。昨年、世界経済フォーラムが発表した男女格差は、対象国136カ国中日本は105位と過去のワースト記録を更新し、圧倒的な男性優遇社会であることが証明されている。そもそも男と同じ土俵にさえ立てていないという現状認識が、総務大臣サマにはないらしい。

 高市はインタビューなどでも、自分がいかに男社会の中でセクハラまがいのことをされながらいかにがんばって生き抜いてきたかというような話を滔々と語っているが、後進の女性がそういう目にあわないように環境を整備しようという発想はまったくない。その言動を聞いていると、むしろ、他の女性が自分が乗り越えたような障害に遭遇する事なく社会進出してくるのが我慢ならないという感じなのだ。

 そういえば、高市が感情を剥き出しにしたのが、昨年、最高裁で婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法規定が違憲とされた判決。このとき、高市は「ものすごく悔しい」と大臣とは思えない発言をして、ネット上で「高市早苗『妾の子を差別できなくて悔しい!』発言」と揶揄されたが、これも、妻としての既得権益をおびやかされるということへの憤りだったと考えれば、納得がいく。

 ようするに、高市が守りたいと考えているのは、女性の権利でなく、自分の既得権益ということだろうか。

■「家族を崩壊させるからDVとかいうな!」稲田朋美の狙いは家父長制復活

 その高市にかわって政調会長に就任した稲田朋美。安倍首相のイチのお気に入りといわれているが、その思想はほとんどカルトとしか思えない。

 まず、稲田は男女共同参画社会基本法に対し、「おいおい気は確かなの?と問いたくなる」と反対を表明。「女性の割合を上げるために能力が劣っていても登用するなどというのはクレージー以外の何ものでもない」(健全な男女共同参画社会をめざす会「なでしこ通信」07年9月1日)と、ウーマノミクスを"クレイジー"呼ばわり。また、「働いているお母さんのほうが、家で家事をしたり子育てしているお母さんより「偉い」という風潮はおかしいですね」(「諸君!」06年2月号)と、社会進出する女性の足を引っ張るような発言も。……とはいえ、ここまでは前述した女性閣僚たちと変わらない論調。稲田の発言で驚愕するのは、男性によるDVを擁護していることだ。

「いまや「DV」といえばすべてが正当化される。DV=被害者=救済とインプットされて、それに少しでも疑いを挟むようなものは、無慈悲で人権感覚に乏しい人非人といわんばかりである。まさに、そこのけそこのけDV様のお通りだ、お犬さまのごとしである」「DVという言葉が不当に独り歩きすれば、家族の崩壊を招きかねない」(「別冊正論」第7号/07年)

 さらに、稲田は 以下の理由で"尊属殺人規定を復活せよ!"という主張もしている。

「家族を特別視しない価値観が蔓延すれば、地域共同体、ひいては国家というものも軽んじるようになってしまいます。帰属意識というものが欠如して、バラバラの、自分勝手な個人だけが存在するようになるでしょう」(ケイアンドケイプレス「月刊日本」08年3月号)

 どうやら稲田は、家族の絆というよりも家父長制度の復活を願っているかのようだが、それもそのはず。稲田は父権思想の統一教会との関係も取り沙汰されており、統一教会の"偽装組織"である世界平和女性連合の集会にも参加している。この世界平和女性連合は、正体を隠して小中学校などで性教育の講師をつとめ、統一教会の"純潔教育"を布教したり、「つながりをつけた教師や父母を講演会に誘い、入信や霊感商法に誘導」(「しんぶん赤旗」08年5月5日号)したりしている組織だという。まさに主張も人脈もカルトだらけということだろうか。

 ちなみに、稲田は徴兵制にもご執心だ。「正論」11年3月号に掲載された元空将・佐藤守との対談では、「日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべき」と主張。徴兵制にも高い関心を示し、対談相手の佐藤が現状では必要ないと言っているにもかかわらず、「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」と提案し、「「草食系」といわれる今の男子たちも背筋がビシッとするかもしれませんね」と締めくくっている。

「女性の活用」を謳い文句に登用された、この女性閣僚たちの過去の発言を改めてふりかえってみたが、出てきたのは驚愕の発言だらけ。もし、彼女たちが主張していることが実現したら、日本はおそらくとんでもないことになってしまうだろう。徴兵制に姦通罪、女性からの離婚申し立て禁止、尊属殺人罪の復活に保育園の廃止、母乳強制法。そして、シングルマザーやシングルファザーなどの"片親"は差別され、学校では「父親のいうことは絶対」「結婚まで処女を貫け」という教育が施される……。もちろん閣僚になればさすがにここまでのことを言い出さないだろうから、これらがほんとうに実現する可能性は低い。だが、少なくとも、彼女たちが女性にとって子育てしやすい、働きやすい、そして人間らしい権利が守られた社会をつくる方向に向いていないのはたしかだ。

 安倍首相は言った。「「全ての女性が輝く社会」を創らねばならないと、このように考えております」と。だが、この人選を見る限り、輝けるのはごく一部の裕福な家庭の専業主婦とその子どもだけなのではないだろうか。


(水井多賀子)


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(『フライデー』2014年10月10日号)
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     「吉田調書」報道記事問題についての申入書

 

2014年9月26日 

朝日新聞社木村伊量社長

「報道と人権委員会」御中 

 

                         弁護士 中 山 武 敏

                         同  梓 澤 和 幸

                         同  宇都宮 健 児

                         同  海 渡 雄 一

                         同  黒 岩 哲 彦

                         同  児 玉 勇 二

                         同  阪 口 徳 雄

                         同  澤 藤 統一郎

                         同  新 里 宏 二

 

 私たちは平和と人権・報道・原発問題などにかかわっている弁護士です。


 9月11日、貴社木村伊量社長は、東京電力福島第一原発対応の責任者であった吉田昌郎所長が政府事故調査・検証委員会に答えた「吉田調書」についての貴紙5月20付朝刊「命令違反で撤退」の記事を取り消されました。取消の理由は、「吉田調書を読み解く過程で評価を誤り、『命令違反で撤退』という表現を使ったため」と説明のうえ、「これに伴ない、報道部門の最高責任者である杉浦信之編集担当の職を解き、関係者を厳正に処分します。」と表明されています。(9月12日付貴紙朝刊)


 貴紙9月18日付朝刊では「『吉田調書』をめぐる報道について、朝日新聞社の第三者機関『報道と人権委員会』(PRC)は17日、委員会を開き、検証を始めました。」と報じています。

 

    貴紙5月20日付紙面の「東電社員らの9割にあたる約650人が吉田所長の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発に撤退した」報じた記事の主な根拠として、「①吉田所長の調書②複数ルートから入手した東電内部資料の時系列表③東電本店の記者会見内容-の3点だった。吉田所長は①で、所員に福島第一の近辺 に退避して次の指示を待てと言ったつもりが、福島第二に行ってしまったと証言。②の時系列表には、①の吉田所長の「命令を裏付ける内容が記載されていた。また、東電は③で一時的に福島第一の安全な場所などに社員が移動を始めたと発表したが、同じ頃に所員の9割は福島第二に移動していた。」ことを前記9月12日付記事に掲載されています。


 「命令違反で撤退」したかどうかは解釈・評価の問題です。吉田所長が所員に福島第一の近辺に退避して次の指示を待てと言ったのに、約650人の社員が10キロメートル南の福島第二原発に撤退したとの記事は外形的事実において大枠で一致しています。同記事全部を取り消すと全ての事実があたかも存在しなかったものとなると思料します。


 貴紙報道政府が隠していた吉田調書を広く社会に明らかにしました。その意義は大きなものです。この記事は 吉田所長の「死を覚悟した、東日本全体は壊滅だ」ということばに象徴される事故現場の絶望的な状況、混乱状況を伝えています。記事が伝える状況に間違いはありません。「命令違反撤退」と はこの状況を背景に上記①、②、③を根拠事実として「所長の命令違反」との評価が記事によって 表現されたものですこのことをみれば 記事全体を取り消さなければならない誤報はなかったと思料します。かかる事実関係の中で異例の社長会見が行われました。その中で記事の取り消し、謝罪がなされるなどいま朝日新聞の報道姿勢が根本的に問われている事態だと考えます。 「吉田調書」報道関係者の「厳正な処分」を貴社木村伊量社長が公言されています。しかしながら、不当な処分なされてはならず、もしかかることが強行されるならばそれは 、現場で知る権利への奉仕、真実の公開のため渾身の努力を積み重ねている記者を萎縮させる結果をもたらすことは明らかです。そのことはさらに、いかなる圧力にも屈することなく事実を公正に報道するという報道の使命を 朝日新聞社が 自ら放棄することにつながり、民主主義を重大な危機にさらす結果を招きかねません。


 「報道と人権委員会」が検証を始められたと伝えられていますが、上記の趣旨を勘案の上、あくまで報道の自由の堅持を貫き、事実に基づいた検証がなされることを 求めるものであります

以上 

 

賛同人弁護士

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【動画】大阪都構想 維新だけの法定協議会で野党側に対抗
MBSNEWS 2014年09月29日00:58
(1分17秒)⬇︎をクリック

 大阪都構想の議案が提出され、与野党の対立が激化しています。

 25日、急きょ決まった都構想の協議会では、議会で否決された場合の対策が議論されました。

「大阪市議会では、一発で採決(協定書の否決)もありうる。そうなると議論の過程が全く見えなくなる」(大阪市 橋下徹市長)

というのも、25日の府議会では、都構想の協定書が議案として提出されましたが、自民・公明など野党会派は、現在、維新だけの協議会メンバーを見直す議案や、協定書を無効とする決議を次々と可決、対立の姿勢を強めています。

 維新は現在、市議会・府議会ともに過半数に届かず、協定書の議案の否決の公算が高い中、協議会のメンバーが会派の比率になってしまうと、議論が振り出しに戻りかねません。

 そこで26日、維新だけの協議会で、協定書の議案が否決された場合、再度、同じものを提出することが確認されました。

「(協定書を)出し続けます。出す権限は僕にあるから、しっかり態度、振る舞いを決めていきます」(大阪市 橋下徹市長) (09/26 18:39)
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"バツイチ同士の再婚"やはりキーマンは橋下氏 どうなる維新の党〈週刊朝日〉

dot. 9月26日(金)16時7分配信

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140926-00000014-sasahi-pol


「日本維新の会」と「結いの党」が合併し、21日に発足した「維新の党」。それぞれ1度、党分裂を経験しているだけに「バツイチ同士の再婚」とも言われているが、国会議員は52人(維新38人、結い14人)にまで拡大。公明党を抜いて第3党になった。

 橋下徹(45)、江田憲司(58)両共同代表は「今後も民主党やみんなの党から仲間を募り、自民党に対抗できる勢力を結集する」とブチ上げた。注目度もなかなかで、さぞ所属議員の士気も上がっているかと思いきや、どうも違うらしい。

??再婚"に至るまで衝突が多すぎた。今後に自信がもてない」。そう語るのは、旧「結いの党」の議員だ。

維新の議員からは『俺たちのほうが数が多いのだから従え』という傲慢(ごうまん)さを感じます。党名も勝手に候補を二つに絞り、どちらかに投票しろと迫ってきた。一事が万事そうした姿勢なので『もう破談にしよう』と言いだす議員も多かった。橋下さんも大阪からいきなり、『国会議員の文書通信交通滞在費の使途を公開する』と言いだした。われわれ『結い』の議員は、みんなの党時代に渡辺喜美前代表夫人の現場介入に嫌気がさして離党したのに、これでは元の木阿弥(もくあみ)ですよ

 別の「結い」の関係者は、橋下氏と安倍政権の近さに不満を募らせる。

橋下さんは9月8日、東京都内で菅義偉官房長官と3時間会談しています。7月の滋賀県知事選では菅さんに頼まれ、自公推薦候補の応援もした。そのくせ、『打倒安倍政権』と言っている。完全に矛盾しています。そんな姿勢で野党結集なんかできませんよ

 一方、旧「維新」の衆院議員も負けてはいない。

橋下さんの人気と発信力を考えれば単独の代表でもよかったのに、結い側に譲歩して2人の共同代表にした。党本部も東京と大阪にそれぞれ設置。かなり気を使っているのに何の不満があるのか。こちらが決めたことに、難癖をつけてひっくり返すのは結い側。今後はすべて多数決で決めていこうと言う議員も、ウチには多いです

 どっちもどっちのような気がするが、新党の規約では1年後に代表を1人にするというから、再び大モメになりそうだ。

 自民党ベテラン議員は両党合流を冷ややかに見る。

「政策にもそれぞれ大きな違いがある。消費増税、原発再稼働、集団的自衛権……。国会でいざ採決となれば喧喧囂囂として結論を得ないでしょう。国会議員団の役職をめぐってもモメるはずです。そもそも官僚出身の江田さんと、タレント弁護士出身の橋下さんが、うまくいくはずがない。時間とともに亀裂は深まっていくのではないか」

 くれぐれも、スピード離婚のバツ2となりませんように……。

※週刊朝日  2014年10月3日号

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【動画】報道ライブ21 INsideOUT「ヘイトスピーチと差別表現」
20140925 BS11 
(44分23秒)ヘイトスピーチについては開始後9分42秒後以降
⬇︎をクリック


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大阪都構想、協定書否決された場合は再提出 法定協で確認

産経新聞 9月26日(金)14時24分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140926-00000537-san-pol

   大阪都構想の制度設計を話し合う法定協議会が26日、大阪府庁で開かれた。大阪維新の会のメンバーのみが出席し、府・大阪市両議会で都構想の設計図(協定書)の議案が十分な議論を尽くさずに否決された場合は知事、市長が議会に再提案することを確認した。

 協定書案は府議会では25日に提出。市議会でも来月1日に提出予定だが、両議会で過半数を占める野党側が反発しており、否決される公算。維新にはこうした状況を踏まえ、否決されても協定書の有効性が失われないことをアピールし野党側を牽制する狙いがある。

    ただ、野党側がかえって態度を硬化させることが予想され、議会の承認が必要となる住民投票への道筋は不透明なままだ。
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山谷えり子大臣ポロリ 「在特会のHPを引用したまで」
田中龍作 2014年9月26日
http://blogos.com/article/95235/

「在特会は在日特権をなくすために活動する組織」。文書でこう回答していたことを明らかにされると、山谷大臣はうろたえた。=25日夕、日本外国特派員協会 写真:筆者=

「在特会は在日特権をなくすために活動する組織」。文書でこう回答していたことを明らかにされると、山谷大臣はうろたえた。=25日夕、日本外国特派員協会 写真:筆者=

 驚愕の記者会見が世界に向けて発信された。警察行政のトップが、ヨーロッパなどでは犯罪にあたるヘイトスピーチを繰り広げる団体の言い分をそのまま使ってしまったのだ。

 山谷えり子・国家公安委員長兼拉致問題担当相は、TBSラジオ番組の質問に対して「在特会については在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼らに付与されている『特別永住資格』の廃止を主張するなど、『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知している」と文書で回答していたことが分かった。

 きょう、日本外国特派員協会で開かれた山谷大臣の記者会見でTBSラジオ番組のプロデューサーが明らかにした。

 在特会(在日特権を許さない市民の会)のヘイトスピーチをめぐっては、国連人権委員会が7月に、国連人種差別撤廃委員会が8月末に、日本政府に対して法規制するよう求めている。

 ヘイトスピーチはドイツやフランスなどでは法律違反で警察の取り締まりの対象となっている。

 海外では犯罪となるヘイトスピーチを日本各地で平然と繰り広げている在特会の主張を、警察行政のトップが文書上で繰り広げたのである。

 TBSラジオのプロデューサーは質疑応答で「在日特権とは何か?」と山谷大臣に質問した。会見場は騒然となった。記者団の追及に山谷大臣は「HPを引用したまで」とかわした。

 週刊誌のインタビューで在特会の存在すら知らないと答えていた山谷大臣だが、彼らのHPを自身の回答に引用したということは、在特会が何であるかを知っていたということだ。ウソがばれた瞬間だった。

山谷大臣との関わりが取り沙汰されている在特会のデモ。=23日、六本木 写真:筆者=

 山谷大臣は自己紹介のすべてを拉致問題に割いた。横田めぐみさんの写真パネルを手に掲げながら英語で話すほどの念の入れようだった。拉致問題を 売り にする山谷氏はご満悦の体で自己紹介を終えた。

 ところが質疑応答に入ると外国人記者から出た質問はすべて「在特会との関わり」だった。拉致問題を質問したのはNHK1社のみだった。

 口火を切ったのはイギリス人記者だった。

大臣は増木重夫氏(元在特会幹部)との間柄を知らなかったと言っているが、増木氏のほうは15年前から知っているという。増木氏を何年前から知っていたか?何度会ったか? ザイトクカーイ(在特会)の主張は容認できないと公言して欲しいのだが?

 山谷大臣の表情が一瞬にして険しくなった―

   私は選挙区が全国であり、沢山の人と会う。増木さんという人が在特会かは存じ上げない。それは記憶にありません。沢山の人といろんな機会に会い、いろんな意見を聞く。一般論としていろんな組織についてコメントするのは適切ではない。

アメリカ人記者:
   国連、米国務省、あなたが管轄する警察庁はいずれも在特会をヘイトクライムの犯罪グループと特定している。差別的な気持ちを煽動し、在日韓国人への憎悪を創り出している。警察のトップとして差別行為は許さない、人種差別は良くないといって欲しいのだが? 国連は何度も勧告しているし、国務省も言及しているのだが?

山谷大臣:
   ヘイトスピーチに関しては特定の集団や人に対して名誉毀損、侮蔑的、憎悪感情を煽る、誠に良くない憂慮に堪えない事である。

   昨今の日本でヘイトスピーチをする人、それに反対する人の間で暴力的な行為すら起きている。遺憾に思っている。警察としては適切な警備を行い、違法行為があれば厳正に対処していかなければならない。

田中:週刊文春とのインタビューで山谷大臣は在特会の名前も知らないといったが、今、国連からこれほど問題にされている団体の名前も知らなくて警察のトップが務まるのか?辞任に値しないか?

山谷:ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関しては憂慮に堪えない。遺憾に思う…(中略)週刊誌のやり取りに関しては、事実ではない。

 山谷大臣は、どんな追及に対しても「違法行為があれば厳正に対処する」「ヘイトは憂慮に耐えない」などとかわした。在特会に対する厳しい姿勢は具体的に何も示さなかった。

 ヘイトを取り締まれば自らの支持基盤が揺らぐ。かといって野放しにすれば、日本政府が国際社会で信用を失う。究極の選択を迫られているという認識が果たして山谷大臣にあるのだろうか?

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「山谷えり子大臣 外国特派員協会 会見」質疑応答の全文掲載

荻上チキ SESSION  2014年9月26日
http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/09/post-301.html

第2次・安倍改造内閣で国家公安委員長、拉致問題担当大臣などに任命された山谷えり子参議院議員が2014年9月25日、日本外国特派員協会で会見を行いました。冒頭のスピーチでは北朝鮮による日本人拉致問題の全面解決に向け、意欲的に取り組む姿勢を示しました。質疑では在特会元幹部との写真問題について質問が集中しました。

20140925_1.jpg

(※番組では先週、山谷大臣に書面で質問をお願いし、回答をいただきました。その内容についてさらに追加質問の回答をお願いしています。「山谷えり子議員、在特会元幹部との写真問題・質問と回答」全文掲載

【動画】山谷えり子大臣に「在特会」に関する質問集中

(17分49秒)



==========

<山谷えり子 拉致問題担当大臣 会見・質疑>

TimesのRichard Lloyd Parry:最近、「マスキシゲル」さんについて質問されたされたかと思います。彼は在特会と深い関連を持っているということでございますが、この質問が出た時には大臣は彼が在特会と関係にしていることを知らなかったとおっしゃったと思いますが、マスキ氏の方は15年前から大臣を存じ上げているという風に言っているということであります。色んな疑問がありますので、疑問を晴らす意味で伺いたいと思います。何年前からマスキ氏をご存知なのでしょうか?そして、何回くらいお会いされているのでしょうか?そして、せっかくこの場にいらっしゃっているのですから、在特会についての気持ちをはっきりと申し上げてもらえますでしょうか?つまり、こうゆうような組織は認められないとか、容認出来ないというお気持ちであるかどうかについてお話いただけますでしょうか?

山谷大臣:私は、選挙区が全国でありまして、たくさんの人々とお会いいたします。そのマスキさんという方が在特会の関係者ということは存じ上げておりません。

TimesのRichard Lloyd Parry:その質問の後半ですが、在特会の価値、在特会が訴えるような政策に反対されますか?

山谷大臣:一般論として、色々な組織についてコメントすることは適切ではないと考えております。


THE DAILY BEASTのジェイク・アデルシュタイン:同じテーマになりますが、言い方を変えさせていただきます。よく大臣の話に出てくる国連も、米国の国務省も、また大臣がご担当されております警察庁もそうですが、この3つの組織は全て、在特会は憎悪、ヘイトクライムの犯罪、ヘイトクライムのグループと指摘しています。つまり、彼らたちは差別的な気持ちを扇動しまして在日韓国人、朝鮮人に対する差別を促すような組織であると言っているわけでございます。やはり、警察庁のトップといたしまして、はっきりとこの場でヘイトクライム、ヘイトスピーチなどは、こういった差別的な行為は絶対許すべきではない、人種差別はよくないというようなことをおっしゃっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか?

山谷大臣:さきほど、サインをとお願いされまして、私は「和を持って尊しとす」という風に揮毫をさせていただきました。日本というのは和を持って尊しとする一人ひとりの人権を大切にしてきた国柄でございます。そして、ヘイトスピーチに関しましては、特定の集団や人々に対して非常に差別的な決め付けをしたり、また名誉毀損をしたり、あるいは侮蔑的な感情を煽ったり憎悪の感情を煽るということでですね、それは、誠によくない、憂慮に耐えないことであります。そして、昨今の日本で、ヘイトスピーチをする人、そしてそれにまた反対する人々との間で暴力的な行為すら起きている。遺憾に思っております。警察といたしましては、必要な警備を行い、そしてまた違法行為があれば法と証拠に基づいて厳正に対処していかなければならないと思います。


フリージャーナリスト・田中龍作:大臣は週刊文春の記者のインタビューで在特会は知らないと答えています。今も、タイムスの記者の質問に対しても幹部とはいつごろ付き合いがあったのか?名前も知らないとおっしゃいました。それで、警察行政のトップが務まるのでしょうか?今、これだけ国連から問題とされているという団体のことを知らなくて、警察行政のトップが務まるのでしょうか?それこそ、辞任にあたりませんでしょうか?

山谷大臣:ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関しましては、先程も申しましたが憂慮に耐えない遺憾に思います。平和で愛しあう世の中を作りたい、そんな21世紀を作りたいと思う多くの人々。私も当然でございますが、それに対するチャレンジだと思っております。週刊誌のやりとりに関しましては、事実ではございません。

  
フランス「アルティエル」放送:慰安婦問題について伺いたいと思います。朝日新聞の記事が出ましてから、日本の右翼系のメディアというのは非常に強く朝日新聞を攻撃しているわけであります。私から見ますとこれはやっぱり政治的な背景があるのではないかと思います。政府の方からこのような動きを流しているのではないかと感じております。それによってメディアが自己牽制というのでしょうか、あまり自由に物事を書かないようになるのではないかという風に感じております。また圧力をかけて朝日新聞の社長の辞任を促しているのではないのかと思います。こういう背景において質問をさせていただきますが、日本の国において報道の自由の状態はどう思いますでしょうか?

山谷大臣:日本は、報道の自由がある国だと私は考えております。私も元記者として真実が明らかになっていくことを望みます。


国民新聞論説委員・藤田寛之:私からしますとですね、朝日新聞の記者とはいいませんが、日本にはですね、日本を非常にヘイトしているんじゃないかと思うような、あるいは外国特派員がいたりしますが、こういった方々を取り締まっていただけるのでしょうか?

(記者席から「Right Wing!」と声が飛ぶ)

山谷大臣:言論の自由と一人ひとりの人権は守らなければならないと考えています。


NHK・カワダ記者:拉致問題担当大臣として山谷大臣に伺います。きょう、政府の方が29日に日朝の協議を行うと発表されましたが、北朝鮮側からは初期段階を超える結果を今のところ出せないというようなことを言ってますけども、日朝政府間協議の場で、どのように北朝鮮側に姿勢を問いただすのでしょうか?もう一点、今回は第一回目の報告ではないのかもしてませんが、一方で北朝鮮側としては先日、ソン・イルホ大使も先日、日本側に提示するという準備は出来ているという趣旨の発言もされていますが、もしその4つの分科会があるなかで、拉致以外について北朝鮮側から提示された場合、日本政府としてはどのように対応されるのか教えていただきたいと思います。

山谷大臣:拉致問題担当大臣としてのスピーチを頼まれて、きょうここに参りまして、拉致問題の質問をしていただきまして、ありがとうございます。最初の報告は夏の終わりから秋の始め頃ということでございましたが、先日の報告というより連絡ですね、初期段階であるからそれ以上のことは言えないというような、それはですねとても報告とは言えるものとは言えません。そのような連絡を受けまして、日本といたしましては、それは一体どういう意味なのであるか、調査の内容、色々な分科会での作業、どのくらい開いてどういうことを今、プロセスの中でやっているのかどうかを当然、聞かなければならないわけでございます。で、北京の大使館ルートを通じて、そのことを申し入れて参りましたところ、9月の29日、中国の瀋陽において、日本の外務省、伊原アジア大洋州局長と、そしてソン・イルホ大使が会合を開くことがセッティングがされているという状況であります。どのようなやりとり、あるいは北朝鮮側の回答がくるか、今はまだわからない状況ですので、余談を持って何かということをですね、この場でお話することは難しい状況にございます。


ジャーナリスト・江川紹子:またちょっとヘイトピーチのほうに戻って申し訳ありません。さきほどから色々、お話になりましたけども、現状ではですね、警察がヘイトスピーチをしている人たちを守っているかのように見える映像、あるいは全く無抵抗の老人をですね、そのヘイトピーチをしている人たちが殴る蹴るの暴行をしているのに、警察官が特に取り締まる様子もない映像がインターネットで流れてこれが日本のイメージを著しく損なっていると思います。そういう現状を踏まえて、警察を監督する大臣としてこういったヘイトピーチの問題に関して、その警察がきちっと対応していく、現行法で出来る限りのことをやっていくというお考えはここでお聞かせいただけますでしょうか?

山谷大臣:私も色々なグループがぶつかっているという映像をいくつか見ています。暴力行為、違法行為があれば、当然、法と証拠に基づいて厳正に対処なければならないと思っております。警察を督励してまいりたいと思います。


ドイツのフリーランス・ジークフリード(?):さきほどの話を聞いておりますと、先ほどの問題人物についてお会いしたが、何回くらいかはわからない。あるいは彼の組織についてはよくわからないという話がありました。しかし、大臣は警察組織のトップとしてご活躍されているわけでございますので、警察組織のトップの方はやはりこういう問題の組織、特に右翼団体について、あらゆることを知っておくべきだと思いますがいかがでしょうか?つまり、それを知らなかったとおっしゃるのは問題ではないでしょうか?

山谷大臣:知らなかったとは、言っておりません。週刊誌の書きぶりは正しくなかったと先ほど、お答えしました。ヘイトスピーチ、ヘイトクライムというのははよくないことだと、申しました。そして違法行為があるのならば法と証拠に基づいて、警察としては厳正に対処していくべきだと考えております。


TBSラジオ・長谷川裕:先日、番組(※「荻上チキ・Session-22」)の方から書面で山谷議員にいくつか質問をさせていただいて、書面でお答えいただいたものがあるのですが、その中で、在特会につきましてどのような団体という認識をお持ちですかという質問をさせていただいたのですが、『同団体については、在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼等に付与されている「特別永住資格」の廃止を主張するなど、「在日特権」をなくすことを目的として活動している組織と承知しています。』こうお答えいただきましたが、この場合の「在日韓国人、朝鮮人問題」並びに、「在日特権」というのは何を指してらっしゃるのかお答えいただきたいと思います。

山谷大臣:本当にこのところ、たくさんの取材を受けてたくさん回答をしております。今、お読みになられた部分は恐らく、全体をお示しくださっていないのでちょっと確かでないのですが、今、お読みになっている部分は恐らく、在特会のHPから引用したものをそのまま記しているんだろうという風に思います。ということであります。

TBSラジオ・長谷川裕:そういった問題や特権があると、大臣自身もお考えでしょうか?

フリージャーナリスト・田中龍作:これ一番大事なこと。What is 在日特権?

女性ジャーナリスト:なぜ引用したんですか?

山谷大臣:あの在特会が言っている、「在日特権」というのが、詳しくは何を示すのか。在日特権という定義というものはそれは、いろいろなグループがいろいろなことをカギカッコで言っているんだと思いますが、法律やいろいろなルールに基づいて特別な権利があるというのは、それはそれで、私が答えるべきことではないと思います。

フリージャーナリスト・田中:大臣が在日特権があると認めた回答ですよ!?

司会者:(騒然とする場を静止して・・・)ありがとうございました。
     
山谷大臣:拉致問題の解決のためには、国際連携が大切でございます、どうぞ皆様お力をお貸しいただければと思います。ありがとうございました。

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【動画】のりこえねっとTV 在特会等を訴えた李信恵さんインタビュー 李信恵×北原みのり
(1時間01分19秒)
https://www.youtube.com/watch?v=k0fUc8tLTR0



2014/09/05 に公開
http://live.nicovideo.jp/watch/lv192103465


在特会と桜井誠会長、ネット上の差別的な発言を掲載した、
まとめサイト「保守速報」の運営者を相手に
裁判を起こした李信恵さん。
提訴したいきさつや、今後のことなど
共同代表の北原みのりさんがじっくりお話を伺います。

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【動画】のりこえねっとTV 慰安婦問題を考える② 梁澄子(やん・ちんじゃ)×北原みのり
(59分)
 https://www.youtube.com/watch?v=v2o0ix_I1Vk
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(『サンデー毎日』2014年10月5日号です)
山谷えり子1
















山谷えり子2-1



















山谷えり子2-2
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(『サンデー毎日』2014年10月5日号です)

サンデー毎日1





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サンデー毎日1-3











サンデー毎日2-1

















サンデー毎日2-2サンデー毎日3

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【動画】山谷えり子国家公安委員長「外国特派員協会会見」質疑応答(在特会関係抜粋)140925
(25分48秒)
http://www.youtube.com/watch?v=ta9kUHhU4eg


【動画】国家公安委員長、拉致問題担当大臣 山谷えり子 全発言(1)
(23分52秒)
http://www.youtube.com/watch?v=3-wunlle1vo

【動画】国家公安委員長、拉致問題担当大臣 山谷えり子 全発言(2)
(34分56秒)
http://www.youtube.com/watch?v=zboPrGx89xo

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ヘイトスピーチで橋下氏 被害者側との面談拒否 

Spinach I Annex 2014年09月25日

 橋下徹大阪市長(維新の党代表)は25日の記者会見で「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動に関し、被害に遭う在日コリアンを支援するNPO法人「コリアNGOセンター」(大阪市)から求められた面談には応じない意向を表明した。


 橋下氏は「市民局が要望を聞く。僕が出なければいけないことと、そうでないことを分けさせてもらいたい」と説明した。

 同センターは、橋下氏が応じる考えを示している「在日特権を許さない市民の会(在特会)」との面談よりも、被害者側との意見交換を優先すべきだと主張。橋下氏との面談を求める要望書を提出していた。

 橋下氏は在特会が問題視する在日コリアンの特別永住資格に関しては「そろそろ終息に向かわないといけない。未来永劫続けるものではない」と同調。一方で「制度がおかしければ、つくった国に言えばいい。責任のない人々に『死ね』などと暴言を吐くのは意味がないし、ひきょうだ」と重ねて活動内容を批判した。
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大阪市市長会見 2014/09/25 14:00~ 

(20分過ぎから) 
ただね、今、9月の23日にですね、昨日ですか、在特会がデモをやったんですか。 
なんか極めて穏当になっているじゃないですか。 
あのぉ、まぁ中身、賛否両論あるし、僕全部賛成するわけではないし、あのぉ、あれだけども。 

まぁ、これはある意味主張というか、デモとして認められなきゃいけないじゃないのかなと思いますけどね。 
「死ね」とか「殺せ」とか、無くなってますよ。これ表現を見る限りは。 
だからやっぱり、在特会の方も、それはこれ、メンバー、全部記録取られて、 
訴訟打たれて、1人100万200万300万の賠償金払えるかと言うと、そりゃ払えないですから。 

みんな中に入っているメンバーも、そう云うプレッシャーを感じればね、やっぱりそうならない様な範囲で、表現すると。 
ま、裏付けのある表現なのかどうかなのかは、そりゃ一般の市民の皆さんは、また特定個人を指しているわけではないから、そりゃ報道機関と違って、そりゃ完全な裏付けなんて取れないから、こりゃあどうなんだという事もあるけれども、まぁあ、僕が報告上がってきたものを、昨日の表現内容を見る限りは、かなりなんか穏当になってきてるんじゃないのかなぁと思いますけどね。 
http://www.ustream.tv/recorded/53102467 

【動画】「公権力ない人に言うは卑怯」
09月25日 19時07分 NHKNEWSweb
(1分10秒)⬇︎をクリック

  ヘイトスピーチと呼ばれる民族差別的な言動や行為を行う団体について、大阪市の橋下市長は、記者会見で、「公権力を持たない人たちに、色々言うのは卑怯だ」と指摘しました。
  ヘイトスピーチと呼ばれる民族差別的な言動や行為が問題となる中、大阪市の橋下市長は、在特会・在日特権を許さない市民の会と差別表現などについて意見を交わすため、面会する方向で調整しています。
  橋下市長は、記者会見で、在特会が22日、大阪市内で行ったデモについて、「表現内容を見る限り、かなり穏当になってきているのではないか」と述べました。
  一方で橋下市長は、「特別永住者制度がおかしいというのであれば、在特会は、制度をつくった政府や国会議員に文句を言うべきで、公権力を持たない人たちに、色々言うのは卑怯だ」と指摘しました。
  また、ヘイトスピーチの被害者側も面会を要望していることについて、「市の担当者がきちっと話を聞く。団体は、職員では対応できないので僕が出て行く」と述べました。

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【速報】「ヘイトスピーチ、憂慮にたえない」―山谷えり子国家公安委員長が会見
BLOGOS編集部 2014年09月25日19:32
http://blogos.com/article/95229/

山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影)
山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影)  写真一覧
9月25日、先日の内閣改造で国家公安委員長、拉致問題担当大臣に任命された山谷えり子氏が外国特派員協会で会見を行った。冒頭のスピーチでは拉致問題解決への意気込みを語ったが、質疑応答では山谷氏が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)関係者と一緒に写っている写真が報道されたことについて、質問が集中した。 

違法行為があれば、法と証拠に基づいて厳正に対処する

―ニューヨークタイムズです。在特会の関係者である増木氏との関係が取り沙汰されたが、その際、「在特会関係者だとは知らなかった」といったと報道されています。しかし、増木氏は15年前から知っているといっているそうです。こうした疑問を晴らす意味でも、何年前から知り合いで、何回ぐらいお会いになったのか、ということを教えてください。また、在特会についてのお考えをお聞かせください。(外国人記者) 

山谷えり子議員(以下、山谷):私は選挙区が全国でありまして、たくさんの人々とお会いをいたします。その増木さんが、在特会の関係者ということは、存じ上げておりません。 

―何回ぐらいあったのか?最初にお会いしたのは?(外国人記者) 

山谷:何回、何年前というのは記憶にございません。たくさんの人に、いろんな機会にお会いをしながら、いろんな意見を聞いているということでございます。 

―在特会という組織が主張している内容については、どのように考えているのか?(外国人記者) 

山谷:一般論として、いろいろな組織についてコメントすることは適切ではないと考えております。 

―大臣のお話に出てきた国連や米国の国務省、大臣がご担当されております警察。この3つの組織はすべて在特会はヘイトクライム、犯罪のグループだと指摘している。彼らは差別的な発言を扇動して、在日韓国人、朝鮮人に対する差別を促すような組織であると言っている。警察のトップとしてはっきりとこの場で、ヘイトクライム、ヘイトスピーチ、差別的な行為は許すべきではないとおっしゃっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか?(外国人記者) 

山谷:先程、「サインを」とお願いをされまして、私は「和を以って尊しと為す」という風に揮毫をさせていただきました。日本というのは、「和を以って尊しと為す」、一人ひとりの人権を大切にしてきた国柄でございます。そして、ヘイトスピーチに関しましては、特定の集団や人々に対して、非常に差別的な決めつけであり、名誉棄損をしたり、あるいは、侮蔑的な感情を煽ったり、憎悪の感情を煽るということで、それは誠によくない。憂慮に堪えないことであります。 

そして、昨今の日本でヘイトスピーチをする人、そしてまたそれに反対する人々の間で暴力的な行為すら起きている。遺憾に思っております。 

警察といたしましては、必要な警備を行い、そしてまた違法行為があれば、法と証拠に基づいて 厳正に対処していかなければいけないと考えております。 

―大臣は、週刊文春の記者のインタビューで「在特会を知らない」と答えております。それで警察行政のトップが務まるのでしょうか?今、これだけ国連で問題視されている団体、在特会の存在を知らない。それこそ辞任に値しませんでしょうか?(フリージャーナリスト) 

山谷:ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関しましては、先ほども申しましたが、憂慮に堪えない、遺憾に思います。平和で愛し合う世の中を作りたい。そんな21世紀をつくりたいと思う多くの人々、私も当然その一人でございますが、それに対するチャレンジだと思っています。 

週刊誌のやり取りに関しましては、事実ではございません。 

―慰安婦問題について。朝日新聞の記事が出てから、日本の右派系のメディアが朝日を強く攻撃していますが、これには政治的な背景があるのではないかと思っています。政府がこうした動きを促しているのではないか、と考えてしまいます。こういう背景において、日本における「報道の自由」の現状について、どうお考えか。(外国人記者) 

日本は「報道の自由」がある国だと私は考えております。私も元記者として、真実が明らかになっていくことを望んでおります。 

―日本をヘイトしているような外国特派員もいると思うが、こうした人たちも取り締まっていただけるのでしょうか?(国民新聞) 

山谷:言論の自由と、一人ひとりの人権は守らなければならないと考えております。 

週刊誌の書きぶりは正しくなかった

山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影)
―現状では、警察がヘイトスピーチをしている人たちを守っているかのように見える映像。あるいは、まったく無抵抗の老人をヘイトスピーチをしている人たちが、殴る蹴るの暴行を加えているのに警察官が特に取り締まる様子のない映像がインターネットで流れて、これが日本のイメージを大きく損なっているように思います。 

そういう現状を踏まえて、警察を監督する大臣として、ヘイトスピーチの問題に関して、警察がきちっと対応していく、現行法でできる限りのことをやっていくというお考えは、ここで披瀝していただけるのでしょうか?(フリージャーナリスト)
 

山谷:私もですね、そのいろいろなグループがぶつかっている映像をいくつか見ております。違法行為があればですね、暴力行為があれば、当然法と証拠に基づいて、厳正に対処しなければならないと思います。警察を督励してまいりたいと思います。 

―先ほどのお話を聞いておりますと、問題人物について会ったけれども、彼の組織についてよくわからないということだが、警察組織のトップである大臣は、右翼団体についてあらゆることを知っておくべきではないかと思うが、どうか。それを「知らなかった」ということ自体が問題ではないか。(外国人記者) 

山谷:あの「知らなかった」とは言っておりません。ですから、週刊誌の書きぶりは正しくなかったという風に先ほどもお応えをいたしました。ヘイトスピーチ、ヘイトクライムというのはよくないことだということも申しました。そして、違法行為があるならば、法と証拠に基づいて、警察としては厳正に対処していくべきだと考えております。 

―先日、番組において書面で山谷議員に質問をさせていただき、書面でご回答いただきました。その中で、「在特会について、どのような団体だと認識していますか」という質問に対するお答えが「同団体については、在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼等に付与されている『特別永住資格』の廃止を主張するなど、『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知しています」という風にお答えいただいているのですけれども、この場合の「在日韓国人・朝鮮人問題」ならびに「在日特権」というのは、どういうものを指しているのか、教えていただきたいと思います。(TBSラジオ) 

山谷:あの本当に、このところたくさんの取材を受けて、たくさん回答をしております。今、お読みになられた部分は、おそらく全体を示していないのでわかりませんが。 

今お読みになられた部分は、おそらく在特会のホームページから、引用したものをそのまま記しているんだと思います。 

―そういった問題があると認識しているということですか?(※司会から時間がない旨、注意が入るが、非常に重要な質問なのでということで、さらに回答を求めるやり取りが起こる) 

山谷:在特会が言っている「在日特権」というのが、詳しくは何を示すのか。「在日特権」という定義というものは、それはいろいろなグループがいろいろなことをカギカッコで言っているのだと思いますが、法律やいろいろなルールに基づいて、特別な権利があるというのは、それそれで私が答えるべきではないと思います。 

拉致問題の解決のためには、国際連携が大切でございます。どうぞ皆様のお力をお貸しいただければと思います。ありがとうございました。

※拉致問題に関する冒頭スピーチについても追ってお伝えする予定です。

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時代の正体(29)熱狂なきファシズム

◆無関心と楽観主義

 「熱狂なきファシズム」の意味するところを同名の著書でこう説明する。

 〈安倍首相率いる自民党は、明らかに全体主義を志向する憲法改正草案を掲げ、それを一つの争点としながら、国政選挙で圧勝した。有権者は意識したかどうかは別として、結果的にはファシズムを目指す政党に国家権力を委ねた〉

 ただ、それを「ファシズム」と言い切るのはしっくりこないという。

 〈ファシズムという語にはある種の「熱狂」が伴うイメージがある。ヒトラーやムッソリーニや昭和天皇のように、カリスマとして祭り上げられた指導者と彼らを熱狂的に支持する国民がいる。しかし、安倍氏を熱狂的に支持する人はあまりいないし、投票率も戦後最低レベルだった〉

 考えをめぐらせていたころ、ある新聞社の記者から取材を受けた際にふと思いついたのが、「熱狂なき-」だった。

 〈現代的なファシズムは、目に見えにくいし、実感しにくい。人々の無関心と「否認」の中、低温やけどのようにじわじわと進行するものではないか〉

 自身はこの造語に日本が立たされた瀬戸際の状況と危うさに警鐘を鳴らす意図を込めたと語る。

 2013年の参院選でねじれ国会を解消し、衆参両院で実権を握ってからの安倍政権の歩みは「残念ながら、その心配が当たってしまっている」。

 特定秘密保護法案は十分なチェック体制の確立がされず、多くの問題を残したまま強行採決された。憲法で禁じられてきた集団的自衛権の行使は解釈改憲によって道が開かれた。

 「秘密保護法は民主主義を形骸化させかねない歴史の大転換とも言える法案だった。だが、安倍さんは自らの所信表明演説で何も触れなかった。日本の安全保障政策が根本から見直しを迫られる集団的自衛権も本来は憲法改正手続きが必要な問題。世論に問い、広く議論を巻き起こすべき問題なのに、自民党は極力議論を避けようとしている」

 だが報道機関による問題提起や追及の動きは弱く、有権者の反応も薄い。

 「無関心や『そこまでひどいことにはならない』という根拠のない信頼。そうして、低温やけどのようにいつのまにか傷を負っている。『少し熱いな』と放っておいて、気付いた時にはもう手遅れになっている。自民党はこの手法を明らかに意図的に、そして一貫して採っている」

◆表現の自由の危機

 自民党の改憲草案の中で特に全体主義の姿勢が示されているのが「表現の自由」を保障した憲法21条の改正案だと指摘する。

 現行の「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」に、改憲草案では「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」という条文が追加された。

 「もし自民の案が通れば『公益及び、公の秩序を害する』表現活動はできなくなる。時の政府が公益を害すると判断すれば、僕がいましゃべっていることを言うこともできなくなるし、神奈川新聞が政権に批判的なことを書くことも不可能になる」

 8月には自民党の高市早苗政調会長(現総務相)がヘイトスピーチ(差別扇動憎悪表現)の規制策を検討するプロジェクトチームの会合で、国会周辺のデモも同列に規制の対象とする案を提示し、市民団体などの猛反発を受けて撤回するという騒ぎがあった。

 「政権に都合の悪い国会デモをうるさいから規制対象にしようなんて、まさに全体主義の発想。でもやはりそれが本音なのだろう。本当に油断ならない」

 高市氏はその後、極右団体の男性代表と一緒に写真に写っていたことも明らかになった。麻生太郎副総理は7月の講演会で改憲に触れ、「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。あの手口を学んだらどうか」とナチス政権を引き合いに持論を展開。国内外の批判にさらされ、発言を撤回した。

 「欧米諸国には、日本がかつて天皇制ファシズムの下に侵略をした歴史を持つ国という認識が常にある」

 発足当初は経済政策優先とみられていた第2次安倍政権に対する見方は確実に変わってきているという。

 「安倍さんが『侵略の定義は定まっていない』と発言したり、英語で『War Shrine(戦争神社)』とも表記される靖国神社に安倍さんや閣僚が参拝したり、ナチスに関して肯定的な発言や行動をしたりする。それはドイツのメルケル首相がナチスの墓を参拝し、ホロコーストはなかったと発言するのと大差ない」

 □海外から見た日本

 ニューヨークに居を移して21年。外から日本に触れてきたからこそ見えるものがある。

 「日本国内の議論はガラパゴス化している。従軍慰安婦の問題もそう。誤報をした朝日新聞はもちろん反省が必要だが、周囲の朝日たたきは常軌を逸している」

 内向きの論理にとらわれ、見落とされる本質。

 「強制連行の有無を争点にしているのは日本国内だけだ。日本が女性を『Sex Slave(性的奴隷)』として扱ったことが覆るわけではない。安倍首相まで慰安婦問題を朝日新聞のせいにして、慰安婦そのものをなかったことにしようとしているが、『日本の名誉を傷つける』のは朝日新聞よりもむしろ、歴史から目を背けようとする態度だ」

 議論や合議によらず、知らぬうちに他者を排斥して進む熱狂なきファシズム。低温やけどは通常のやけどより重症化しやすく、そして、治りにくい。

 米国ニューヨーク在住の映画作家想田和弘さん(44)は自民党の安倍晋三首相の政権運営を全体主義的だと批判し、「熱狂なきファシズム」の広がりを危惧する。一方で、有権者の無関心や安易な政治態度がそれを下支えしているとも指摘する。

□消費者民主主義の影

 憲法改正に原発の是非、消費増税案、環太平洋連携協定(TPP)問題、経済再生。2013年の参院選は国の行方を左右する争点が並んだにもかかわらず、投票率は52・61%と戦後3番目の低さにとどまった。自民党はこの選挙で圧勝し、ねじれ国会は解消。その後は特定秘密保護法案を強行採決するなど、数を頼みに強気の政権運営が続く。

 「自民党の絶対得票数は高くなく、決して圧倒的な支持を受けたとはいえない。ただ有権者の『関心を持たない』という態度が、結果的に彼らの方針を支える構図ができている」

 本来は国民的議論を起こし、熟議を重ねるべき問題が音を立てずに決められていく。異を唱える有権者たちの声は、「恐るべき無関心」といううねりにのみ込まれ、大きくならない。

 「原発の問題、民主主義を破壊するかのような自民党の振る舞い、そして政治に関心を持とうとしない大多数の国民。これだけの問題にほとんどの人が反応しない。そもそも『危機』として認識していない」

 その背景として、「消費者民主主義」というあり方を指摘する。政治家は政策という「商品」を与える存在で、有権者は「消費者」であり、その対価として投票と納税で応える。

 魅力がなければ買ってもらえないから、政治家は耳当たりのよい政策を並べる。消費者化した有権者は政策や問題を吟味しない。不良品だったら、それは売り手の責任だと文句を言う。

 民主主義において、主権はあくまで国民=有権者にある。政治を行う主体であるはずの国民が「分からないから」政治家に任せきりになり、「興味を持てないから」投票もせず、そこに責任も感じない。

 「現政権がこの構図をどこまでしたたかに利用しているかは分からない。ただ有権者は、消極的で必要な支援をしていると言える」

□政治的には赤ちゃん

 なぜ、有権者が主権者から遠ざかるのか。なぜ、政治を主体的に捉えられないのか。根底にあるのは「教育」の不足だと指摘する。

 「日本の学校では『政治教育』と言えるものがほとんどない。教わらなければ因数分解が解けないように、一定の訓練を受けなければ、自分がどうやって政治的態度を決めればいいかは分からない」

 憲法改正でも外交問題でも同性愛の問題でもいい。賛成反対、いずれかの立場に立たせ、議論させる。どんな問題でも必ず「リサーチ」が必要となる。歴史的背景、相対する側の主張と弱点、他国での例…。その上で議論のマナーを学ぶ。争点を合わせ、相手の意見に耳を傾け、冷静に互いの論を戦わせ、最良の着地点を探っていく。

 「こうした教育を米国では小学校からやっているし、ドイツでは重大な問題が起きると、そのまま翌日の授業をその議論に充てることもある。その訓練が将来の政治的意識を育んでいく。日本は『色』がつくのを極端に恐れ、無菌室の中で育てていく。結果ほとんどの人が、政治的には赤ちゃんのまま、いきなり投票権を得ているのが現状」

 免疫がないから「風邪」をひきやすく、「風」にも流されやすい。極端な論に簡単に飛びつき、自分に都合のいい情報だけを集め、信じ込む。「ネトウヨ」や外国人の排斥を叫ぶ「ヘイトスピーカー」はその典型だという。

□権利行使という努力

 民主主義の後退が政権を利する形となっている日本は「もはやレジスタンス(抵抗)の時代に入った」と語る。「改憲草案を読んでも、ここまでの政権運営を見ても、自民党が民主主義を切り崩そうとしているのは明らか。僕らはレジストして、民主主義を守っていかなければならない」

 同様の危機を感じ、行動に移す人も確かにいる。「僕がゲストで招かれた憲法関連のイベントには、人が入りきれないような状態になる。彼らは本気で日本を心配しているし、勉強もしている」。12年と14年の東京都知事選では、脱原発や安倍政権の暴走阻止などを訴え、無所属で立候補した元日弁連会長の宇都宮健児氏が次点となるなど、一定の広がりは感じている。

 「ただ冷静に見ると社会全体の中でそういう人たちは、ほんのひとしずく。頑張っても意味ないと、むなしさを感じることもある」

 ではどうするか。われわれは「群れるための作法」を身につけるべきだと語る。

 「近代化は個人が自由になっていく反面、地域や家族、会社のつながりを分断していく過程でもあった。この状態では有権者の声は大きくならず、民主主義は機能しにくい。かといって昔には戻れない。だから私たちはその代わりの装置として、平田オリザ氏が言うような『緩やかな共同体』をつくる努力をするべきだ」

 趣味の同好会や地域の集まり、社会貢献活動など。「同じ個人がいくつものグループに所属し、重層的に関わっていく状態」を創出し、さまざまなネット(網)を編んでいく。

 「その過程で人間関係が熟していく。それが政治的態度を決める訓練の場ともなる。そして身近な問題について、そのグループを母体として群れるようになる。個人が孤立しないことで、声を大きくしていくことができる。非常に長い時間がかかるが、これを脈々とやっていく必要がある」

 権力の暴走には「民主的な武器」を持って明確に拒否を示し、権利を行使するという努力をやめないことで民主主義を守っていく。一発逆転はない。ヒーローが全てを変えてくれることもない。だからこその民主主義と言うこともできる。

 「例えば『表現の自由』が担保されていない中国では、居酒屋談義で政権を批判すれば、密告される危険性もある。憲法が保障する権利は、水や空気のようなものだ。なくなって初めて、その大事さが分かる。でもその時には、もう遅い。日本でそれが失われる危機にあるということを、認識したほうがいい」

 そうだ・かずひろ 1970年栃木県生まれ。ドキュメンタリー映画の代表作に「選挙」「精神」など。著書に「日本人は民主主義を捨てたがっているのか?」(岩波ブックレット)、「熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する」(河出書房新社)など。 

【神奈川新聞】

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国連が問題視する「安倍政権」と「ヘイトスピーチ」の親密関係
2014年9月25日 日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153595


 国連総会に出席するためにNYに滞在している安倍首相。一般討論演説では高らかに「常任理事国」入りを訴える予定だ。本人は出発前から興奮状態だったらしい。しかし、世界から「常任理事国」入りを歓迎されるどころか、安倍首相は“集中砲火”を浴びる可能性がある。「安倍政権」と「ヘイトスピーチ」との関係が国際社会で問題になりはじめているからだ。


  22日に日本を出発した安倍首相は、27日に帰国する予定。24日朝(日本時間24日夜)には米国のヒラリー前国務長官と対談し、25日午後(同26日未明)に一般討論演説でスピーチする。


  日本の「常任理事国」入りを渇望する安倍首相は出発直前、羽田空港で「積極平和主義の下、いままで以上に世界に貢献できる」と意気込みを語っている。周囲には「いまの安保理は21世紀という時代を反映していない」と得意げに説いているそうだ。常任理事国のメンバーになって、国際社会で大きな顔をしたいのだろうが、国連は日本に対してカンカンになっている。


在特会という団体が主体となって行っている“ヘイトスピーチ”を、国連が問題視しはじめているのです。なにしろ、彼らは『よい韓国人も、悪い韓国人も殺せ』と訴え、大阪のコリアンタウンである鶴橋では、若い女性が『いつまでも調子に乗っとったら、南京大虐殺ではなく、“鶴橋大虐殺”を実行します』と叫び、参加者が喝采している。堂々とジェノサイドを予告している。このシーンは、国連の人種差別撤廃委員会による審査でも流された。衝撃を受けた国連は、安倍政権にヘイトスピーチの法規制を勧告しています」(政界関係者)


■安倍首相も在特会幹部とツーショット写真?


  国際社会が問題にしているのは、在特会と安倍政権がきわめて近いことだ。ヘイトスピーチを取り締まる側である国家公安委員長の山谷えり子大臣は、在特会の幹部と古くから付き合いがあり親しげに記念写真を撮っている。さらに、ニュースサイトの「リテラ」によると、安倍首相も在特会の幹部とツーショットを撮っているという。現在、幹部のホームページからは削除されているが、首相はニコニコとほほ笑んでいるという。


 現職の総理大臣と国家公安委員長が「ヘイトスピーチ」を行う団体と親しいとなれば、国際社会が問題視するのも当然だろう。


 「タイミングがいいのか悪いのか、25日、山谷えり子大臣が東京の外国人記者クラブで記者会見を行う。外国人記者は、山谷大臣と在特会との関係を徹底的に問いただすつもりです。安倍首相の国連でのスピーチは、その後に行われる。山谷大臣の会見次第では、安倍首相は袋叩きに遭う。それでなくても、高市早苗総務相と稲田朋美政調会長がネオナチ団体と仲良くツーショット写真を撮るなど、欧米諸国は安倍政権を危険な極右政権と見ている。とても“常任理事国”入りなんて状況じゃないですよ」(外務省事情通)

 
「安倍政権」と「ヘイトスピーチ」は、どんな関係なのか、国際社会に任せず、日本の大新聞テレビは徹底的に追及すべきだ。

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【対策】ヘイトスピーチ規制条例を市に要望
ABCNEWS関西ニュース 9/25 13:35
http://webnews.asahi.co.jp/abc_2_002_20140925001.html


 人種差別問題などに取り組む大阪市生野区のNPOが、差別的な演説、いわゆる「ヘイトスピーチ」を規制する条例の制定を求める活動を始めました。


 生野区のNPO「多民族共生人権教育センター」のメンバーらは25日朝、会見し、大阪市に対してヘイトスピーチ規制の条例制定を求める署名活動を始めると表明しました。今後、弁護士とともに地域住民の意見も聞いて条例の内容を検討するとしています。「市民の、生野区民の安心と安全を保障していただきたい」と訴えるNPO。大阪市の橋下市長はヘイトスピーチは問題とした上で、表現の自由との関係から条例での規制ではなく、被害者の裁判支援を検討する考えを示し、ヘイトスピーチを行う団体と面会する姿勢も示しています。これに対し生野区の在日コリアの団体は、24日、被害者である自分たちとも面会するよう求めるなど、ヘイトスピーチ規制の議論が活発化しています。
 

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【 世界の歴史に日本の汚点を記す、オウンゴールを決めた安倍首相 】《後篇》
投稿日: 2014年9月24日
http://kobajun.chips.jp/?p=19979

 
 平和主義国家日本の業績には関心が無い安倍首相、悲願は大日本帝国の再建のみ?
 1945年に終わったはずの戦争が、日本では21世紀に長い長い影を伸ばし続けていく
 従軍慰安婦問題や戦争犯罪、戦争責任について客観的議論を行なえないように、攻撃を繰り返す

ジェフ・キングストン / アメリカCNNニュース 8月30日

憲法解釈変更 6
 戦前の軍国日本に対し、1945年以降アジア太平洋地区において平和と繁栄を築くために日本が達成した数々の成果を、日本人が誇りに思うことは認められて当然のことです。
しかし安倍首相はこうした成果には関心が無く、アジア全体に版図を拡大しようとした大日本帝国の20世紀の事績にのみ執着し、いやがうえにも世界の視線をそこに向かわせることになりました。

 安倍首相は機会ある度、中国と韓国に対する対話の窓口は『常に開かれている』という言い方をします。
しかし歴史の不都合な部分を書き換えてしまおうとするその言動にアジア各国は不信感を募らせており、結局日本は北東アジア地区において孤立を余儀なくさせられています。

▽安倍首相の日本版文化大革命

 ではなぜ安倍首相は、近隣諸国との緊張を高め結果的に日本を孤立させると解っていながら、こうした言動を繰り返すのでしょうか?

 それは安倍氏には先見の明が無いという事だけにはとどまりません。

 安倍首相は自らが『自虐史観』と呼ぶ戦後日本の常識を覆し、日本の国家としてのアイデンティティを再定義するための日本版文化大革命を戦っているのです。

 彼は日本人の中に誇りと愛国心を育てたいと考えており、世界の視点から見れば歴史を歪曲することが彼にとっては歴史を正すことなのです。

Abeno01
 安倍首相は熱狂的な信者です。

 彼の数々の言動は戦後日本社会の平和主義的秩序を破壊するという政治信条に立脚しており、その中に極東軍事裁判(東京裁判)も含めアメリカを含む連合国側の不当な押しつけによって設立した戦後の日本の価値観への戦いは決してあきらめないというメッセージなのです。

 安倍首相は今年初め、過去にも言及した1993年の従軍慰安婦問題に関する河野談話、すなわち謝罪を日本政府として取り消そうと図りましたが、アメリカ側の圧力により断念せざるを得ませんでした。

 アメリカ政府は極東アジアにおける最重要同盟国である日本と韓国を対話により和解させようと切望していますが、安倍首相が歴史を歪曲しようとする言動を繰り返したことにより韓国民の日本に対する不信感は強烈なものになっており、現実はきわめて厳しいものです。
オランダで開催された核軍縮サミットにおいては、安倍首相が河野談話の継続を約束することが、バラク・オバマ米国大統領、パク・クネ韓国大統領との3者会談の実現のための最低条件とされました。

▽ 冷たいままの日本に対する世論

日中戦争 1
 しかし安倍首相のわずかばかりの譲歩に対する韓国の評価は、極めて冷淡なものでした。

 安倍首相は、日本が軍の性的奴隷とするため強制的に若い女性を挑発した従軍慰安婦問題について客観的検証を許さず、常に旧日本軍に有利な状況を作りだそうとする意見しか言わない人物として有名な存在です。

 そして今回、河野談話を否定しないとの見解を明らかにした一ヵ月後に、戦争犯罪人に哀悼の意を費用する追悼文を起草したことが明らかにされたのです。

 そして日本の国会内における安倍首相の支持者は、河野談話の再検証の作業を続行すると表明することにより、同談話の正当性に一般国民が疑問を持つよう仕向けようとしています。

 と同時に従軍慰安婦問題や戦争犯罪、戦争責任について客観的議論を行なえないよう、攻撃する姿勢を見せ始めました。

 このような攻撃は安倍首相の反動的政治基盤の本質でもあります。

 歴史の真実に対する攻撃的で一切の反省を見せない安倍首相の言動は、隣国をして日本に対し安心して交渉のテーブルに着くことを難しくさせています。

 日本に向けられる視線は、このまま冷たいままなのでしょうか?

反安倍 2

 9月に米国日本韓国による戦略的対話を前進させる事が出来るよう、パク・クネ大統領に対してはアメリカ側から歴史問題に触れないよう圧力がかけられています。

 しかし11月に北京で開催予定のAPECサミットで、安倍首相が習近平中国国家主席との間で首脳会談を実現させることは、今回の追悼文の問題でより一層困難になったと考えるべきでしょう。
それはつまり1945年に終わったはずの戦争が、日本では21世紀に長い長い影を伸ばし続けていくことが確実になってしまったことを意味するのです。

※筆者について : ジェフ・キングストンは日本のテンプル大学のアジア研究部門の責任者です。
専門は同地域における国家間の対立・紛争です。
この記事において表される見解は、キングストン氏個人のものです。

〈 完 〉

http://edition.cnn.com/2014/08/29/opinion/japan-abe-war-criminals-kingston/index.html?hpt=ias_mid
 + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

従軍慰安婦の問題について韓国の当事者の主張を否定するなら、日本側の当事者が証言に立つ必要があるでしょう。
韓国側の当事者がいわば『恥を忍んで』証言台に立っているのに、日本側の当事者、施設の運営者や慰安婦の募集や現地への送り込みを行った人間が証言台に立たないのはなぜでしょうか。

もう亡くなられましたが、戦時中中国で憲兵をされていた警察OBの近所の男性がある折、私にこう語られたことがありました。
「私たちが中国でやったことは、口が裂けても言えない…」


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20140924_3.jpg
「朝日慰安婦報道に関する自民党・国際情報検討委員会の決議」全文掲載
2014年9月25日 萩上チキ
http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/09/post-300.html

2014年9月19日、自民党の国際情報検討委員会(委員長・原田義昭衆院議員)は、朝日新聞がいわゆる従軍慰安婦問題に関する一部記事を撤回し、謝罪したことについて決議をまとめました。その「決議」を入手しましたので全文掲載します。
※委員長・原田義昭議員が出演の2014年09月24日(水)の放送コチラ

==========

『 決議 』 平成26年9月19日

自由民主党 外交・経済連携本部 国際情報検討委員会


 朝日新聞が慰安婦問題などにつき虚偽の報道であったことを認めた。朝日新聞が発信してきた虚偽の記事が国際的な情報メディアの根拠となり、国際社会が我が国歴史の認識を歪曲し、結果として我が国の評価、国益を著しく毀損した。朝日新聞の謝罪は国民の名誉と国益の回復には程遠いが、いわゆる慰安婦の「強制連行」の事実は否定され、性的虐待も否定されたので、世界各地で建設の続く慰安婦像の根拠も全く失われた

 わが国は国際社会で一貫して平和と民主主義を希求し実践している。かかる誤った国際認識には断固として正していかなければならない。

 国連を始め全ての外交の場、また官民挙げての国際交流の中で、国としての正しい主張を訴え続けることが必要である。しかもその主張は国際社会に正確かつ十分に届かなければ全く意味がない。
 わが国は国際関係においても情報の公開や広報の充実強化に努めているが、国の主権や国益を守り抜くためには、単なる「中立」や「防御」の姿勢を改め、より積極的に情報発信を行う必要がある。国としての情報戦略を立てつつ、一方で諸外国の情報、動きを敏感に察知し国としての対応を機敏に行うことが必要である。
 国としてそのための積極的政策をしっかりと進めていかなければならない。   以上


▼自民党の『 決議 』のダウンロードはコチラから

平成26年9月19日「決議」自由民主党 外交・経済連携本部 国際情報得検討委員会.pdf

▼自民党の『 中間とりまとめ 』のダウンロードはコチラから

平成26年6月17日「中間とりまとめ」自由民主党 外交・経済連携本部 国際情報得検討委員会.pdf



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誤報に悪乗り…読売新聞「朝日叩きキャンペーン」の大誤算
2014年9月22日 日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/153554/1


「無慈悲だ」なんて意見もネット上に書き込まれている。読売新聞の「読売おためし新聞」(1週間無料)に申し込むと、今月30日発売の中公新書ラクレ「徹底検証 朝日『慰安婦』報道」をプレゼントするというキャンペーンの話だ。読売は朝日の誤報問題に乗じた販売攻勢を強めているが、現場では「逆効果」という冷ややかな見方が広がりつつある。


  誤報続きで部数を減らしている朝日から定期購読者を奪って、どうにか読売に乗り換えてもらおう――。この販売拡張キャンペーンを、読売内部では「A紙対策」と呼んでいるという。先月後半から始まって、約1カ月の間に「慰安婦報道検証 読売新聞はどう伝えたか」という4ページのビラや、「朝日『慰安婦』報道は何が問題なのか」という20ページにわたる小冊子を作成。「販売店を通じ、朝日読者が多い東京23区を中心に配ってきた」と、読売関係者がこう明かす。


「上層部はイケイケドンドン、販売店にハッパをかけている。今回の新書プレゼントは、ビラ、小冊子に続く“A紙対策キャンペーン”の第3弾です。新書の発売日に合わせ、今週から勧誘ビラを配る予定です」


  そのビラの画像が、なぜか事前に流出してしまい、ネット上では「えげつない」「いくらなんでも新書はやりすぎ」なんて批判も起きている。


  もっとも、キャンペーンの効果はそれほどないようだ。都内の読売販売店関係者がこう言う。


 「キャンペーンを始めてから、朝日の購読をやめて読売に乗り換えたという朝日の元読者は1割にも満たない。それより深刻なのは、これを機に新聞購読そのものをやめるという“無読”の人がほとんどなこと。23区内では、8つの販売エリアに分かれて月に2回、本社販売局の担当者と販売店の所長が集まる会議が開かれますが、そこでも、『誤報のネガティブキャンペーンをやればやるほど、朝日というより新聞業界全体の信頼を失わせるだけ』『業界全体のイメージダウンにつながる』という意見が飛び交っています


 単なる朝日バッシングは逆効果。現場レベルではそんなムードが支配しつつあるという。


 「じゃあ読売に誤報はないのか、としっぺ返しも食いかねません。ちなみに、新書の代金を販売店が一部負担するというのも、現場のウケが悪い。今回の第3弾で、キャンペーンはいったん終了になるでしょう」(前出の販売店関係者)


  読売に問い合わせると、東京本社広報部は、「本紙の読者以外の方々にも本紙の検証記事等を分かりやすくまとめて提示していくことが新聞社の重要な責務」とし、「朝日『慰安婦』報道で傷ついた新聞報道に対する信頼回復への道であり、報道機関の使命だと考えています」と回答した。


  現場と本社の会議室には、かなりの“温度差”があるようだ。

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【動画】大阪府に財政影響検証を要求
09月24日 19時17分 NHKNEWSWEB
(1分22秒)↓をクリック
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20140924/4795661.html


 有料道路を運営する大阪府道路公社に府が出資した907億円が返還されない見込みになっているとして、大阪府監査委員は、府に対し、財政への影響などを検証するよう求めました。


 大阪府道路公社は、府からの出資金などで箕面有料道路や堺泉北有料道路など5つの有料道路を建設し、現在は、料金徴収などの業務を行っています。


 しかし、一部の有料道路の利用が低迷し、経営状況は厳しいことから、大阪府監査委員は府が公社に出資した907億円が返還されない見込みになっていると指摘しました。


 そのうえで、監査委員は、返還されない場合の財政への影響を検証し、今後どう対応していくか、明らかにするよう求めました。


 これについて、大阪府都市整備部の交通道路室は「これまでの経緯などを検証し、府民への説明責任を果たしたい」としています。


 このほか、監査委員は、大阪府の平成24年度の連結決算について、本来は463億円の赤字だったにも関わらず、221億円の黒字としたのは誤りだとして、速やかに訂正するよう求めました

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浅野秀弥の未来創案【都構想の背景を見よ】東京と大阪こんなに違う
2014年9月22日 大阪日日新聞
http://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/lookingforward/140922/20140922047.html
 
東京と大阪こんなに違う


 維新がしゃにむに押し進める大阪都構想。「都という名前だから、東京都のようなものだろう」と思っている府民が多いようだ。


 東京の場合は戦前の東京市が現在の23特別区の原型になっており、区長も区議会議員も市町村並みに公選で選ばれている。23区内の住民は約907万1千人、区議会議員総数も約900人と桁違いだ。都内の他の自治体住民は計約419万4千人で、東京の場合伝統的に旧東京市居住者が旧東京府の大半を占める状況が続いている。


 一方、大阪の場合、大阪市の人口は約249万7千人で市議会議員88人、これに対する府内のその他自治体住民は615万4千人で、東京の場合とは逆転している。維新の描いている大阪市解体後の区割りは5区。ザックリと言うと40万~50万人規模の特別区が横並びになるイメージだ。政令指定都市の堺市も参加しないし、人口30万人以上の中核都市として国から指定されている東大阪、豊中、高槻、枚方の大規模4市も都構想では手付かずだ。そうなると都構想後の5特別区は政令指定都市・大阪市に代わる中核都市を単に五つ増やしたにすぎない恐れが出てくる。


 橋下徹市長らの提唱したワンオオサカは府市統合による二重行政解消が目的だったはずで、ならば大阪市が政令指定都市を返上し、新たな5市に再編しても結果は同じではないか?


 橋下市長ら維新側は、単独で作り上げた都構想の設計図である協定書を府市両議会の議決を経ずに専決処分で成立させる構えを見せている。仮にも設計図という限りは「こういう計画で実現しますよ」という約束事だが、その財政的裏付けや数字予測はかなり強引で不確実な部分が多く、散見されることは維新の組織内でも問題化していた。そのために野党各党は「より丁寧で慎重な論議」を再三求めてきたが、問答無用の法定協議会委員の差し替えによる野党外しの結果による協定書作成だ。


 最後は住民投票で黒白をつけるのだから、大阪市民は9月の府市両議会の攻防をよく見ていてほしい。過程の正しくない結果は、かならず破綻する運命にある。


 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済連合会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。 最後は住民投票で黒白をつけるのだから、大阪市民は9月の府市両議会の攻防をよく見ていてほしい。過程の正しくない結果は、かならず破綻する運命にある。
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【動画】在日コリアンフリーライターらが市長との面会を要望
mbsNEWS 2014年09月25日(木) 09時57分
(1分12秒)↓をクリック
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000005823.shtml


 ヘイトスピーチを行う「在日特権を許さない市民の会」と面会する意向を示した大阪市の橋下市長。  
  
 これを懸念する在日コリアンのライターらが、まずは被害者の声を聞いてほしいと橋下市長に面会を申し入れました。  
  
 大阪市の橋下市長は街頭で人種差別をあおるヘイトスピーチ対策を検討するため「在特会」に面会する意向を示しています。  
  
 これに対して、今年8月、在特会を訴えた在日コリアンのフリーライター、リ・シネ(43)さんらは面会が在特会にお墨つきを与えることになることを懸念していてまずは被害者の声を聞いて欲しいと橋下市長に面会を求めました。  
  
 「被害者や路上に出て反差別を訴えるカウンターの人たちの声を聞くことも、ヘイトスピーチ対策により良いことになるのではと思っています」(フリーライターリ・シネさん)  
  
 また同席した在日コリアンの団体は行政が公共の場所を使わせないなどの方法をとるよう提案したいとしています。 (09/24 19:08)  

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なぜ朝日新聞は攻撃目標にされたのか-田中利幸投稿第二弾!

 

 各方面に転載・リンクされて大きな反響を呼んでいる、9月15日の田中利幸氏(広島市立大平和研究所教授)の投稿


 朝日が修正した「吉田清治証言」は「河野談話」作成のためには全く使われていない。- 緊急寄稿「河野談話検証報告を検証する」
に引き続き田中氏からの「第二弾」投稿です。

 

 

続編 河野談話検証報告を検証する

 

 - なぜ朝日新聞は攻撃目標にされたのか -

 

河野談話検証報告、国連自由権規約人権委員会勧告と朝日新聞攻撃をつなぐ流れ

 

 

田中利幸 

 

 河野談話検証報告が公表されて1ヶ月も経たない71516日、ジュネーブで国連の自由権規約人権委員会が開かれ、6年ぶりで日本の人権保護状況に関する審査が行われた。審査の対象として、秘密保護法、ヘイト・スピーチ、福島原発事故影響など、前回の委員会ではとりあげられなかったテーマが新たに加えられたが、昨年20135月に開かれた国連拷問禁止委員会でと同様に、日本軍性奴隷問題、女性差別問題などが再び審査の対象となった。委員の質問に日本政府代表団(内閣官房、外務省、男女平等参画局、法務省などからの各担当者で組織されたグループ)が答えるという形で審査は行われた。その折、河野談話の検証について質問した女性委員ゾンケ・マジョディナ(南アフリカ)に対し、日本政府担当者は「当時、植民地統治下にあり、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意志に反してなされた」ことを認めつつも、「強制連行の事実は確認できない」という安倍政権の主張を繰り返した。マジョディナ委員が「『慰安婦』という言い方をやめて、強制的な『性的奴隷』と言うべき」であるとの発言に対しても、強制連行の事実は確認できないことから、『性奴隷』という表現は適切ではないと強く反論した。前述したように、「甘言、強圧による等、総じて本人たちの意志に反してなされた」行為が由々しい人権侵害であり犯罪行為であるという認識が政府代表者にも完全に欠落している。この日本軍性奴隷問題については、日本の死刑制度などと同様に、過去に何度も委員会から勧告を受けているにもかかわらず、日本政府が改善処置をとろうとは全く努力していないことを委員会のナイジェル・ロドリー議長(英国)が指摘して、「日本は国際社会に抵抗しているように見える」と苦言を呈する場面もあった。

 

 ちなみに、この審査会には、日本から「慰安婦の真実国民運動 対国連委員会調査団」と称する10名ほどの日本人グループが傍聴に来ていた。その代表は、戦時中の日本軍による強制連行を「事実無根」と主張する女性団体「なでしこアクション」の代表でもあり、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の副会長を2011年まで務めていた山本優美子である。またこのグループには、アメリカのカリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求めて訴訟を起こした原告団、「歴史の真実を求める世界連合」の代表である目良浩一も加わっていた。このグループは、前述のマジョディナ委員の日本軍性奴隷問題に関する日本政府側の答弁に一斉に拍手を行って、審査の妨害行為とも受け取れるようなふるまいを行い、ロドリー議長から「許されない行為だ」と強く注意された。それのみか、審査セッション終了後には、彼女たちはマジョディナ委員に詰め寄って、「慰安婦は高額の給料を支払われていた売春婦」、「性奴隷20万人という数字の根拠は何か」などとまくしたてて抗議したため、マジョディナ委員が会場から助け出されなければならならないような状態になったとのこと。今回の審査では、女性差別、女性に対する家庭内暴力問題の上に、日本政府が表現の自由を侵害するとして規制を棚上げにしてきた、在特会に代表されるような組織によるヘイト・スピーチや拝外デモも審議されたが、まさにこの会場で、このグループは、審査対象となったヘイト・スピーチや拝外デモを、こともあろうに、委員たちの面前で実証した形となったのである。かくして、日本国首相である安倍とその一派を支援する右翼団体の一つが、国連の人権委員会の場で、首相と共有する女性差別意識と民族差別意識をあからさまにするという前代未聞の恥ずべき奇行を演じたわけである。つまり、日本政府と右翼団体の人権保護感覚の低劣さを、国連人権委員会の場で文字通り実証してしまった。 

 

 審査を終え、2014723日、自由権規約人権委員会は日本政府への勧告文を発表した。その中で、「慰安婦」問題については、以下のようなコメントと勧告を行っている。「軍による強制連行」はなかったという主張にもかかわらず、多くの場合、女性の募集、輸送と「慰安所」における女性の管理が、軍または軍の委託業者によって、「女性の意思に反して、強圧や脅迫という手段で」行われたという日本政府の説明は矛盾している。そして、「本人の意思に反して行われるそのような行為は、いかなるものであろうと、十分、人権侵害にあたるものであり、国家に法的責任が伴う」と結論づけている。さらに、そのような日本政府の矛盾した見解に助長された人間や公的人物が、元「慰安婦」の名誉を傷つけることで彼女たちを再び犠牲者にしていると厳しく批判している。「公的人物」が安倍ならびに安倍一派の政治家、NHK会長や経営委員の一部を指していることは明らかである。人権委員会は、さらに、日本軍性奴隷の被害者が日本政府に謝罪と賠償を求めて日本の裁判所に訴えたケースにも言及し、国家無答責を理由に彼女たちの訴えを裁判所が退けることは人権侵害であるとも主張している。その上で、日本政府に対して、以下のような6つの「即時かつ効果的な立法的および行政的措置をとるよう」要求している。 

 

  1)「慰安婦」に対して戦時中に日本軍が犯した性奴隷制ならびにその他の人権侵害に関する訴えを、効果的に、自律的に且つ公正に審査し、加害者を訴追し、有罪と見なされた場合には処罰すること

 

  2)被害者ならびにその家族に正義がもたらされ、完全な賠償が与えられるようにすること

 

  3)関連する全ての証拠を公開すること

 

  4)この問題に関して学生ならびに一般市民を教育し、その教育には教科書による適切な参考書を含むこと

 

  5)国家責任を公式に認め、公的謝罪を表明すること

 

  6)被害者を誹謗中傷したり、事実を否定するいかなる試みも糾弾すること 

 

 

 これらの勧告内容は、これまで国連の人権関連委員会が繰り返し出してきた勧告とほぼ同じ内容の繰り返しであるが、今回は「関連する全ての証拠を公開すること」、「被害者を誹謗中傷したり、事実を否定するいかなる試みも糾弾すること」という2点が強調されている。これは、明らかに「河野談話検証」の不正なやり方と安倍一派ならびに在特会のような安倍支持団体が行っている「慰安婦バッシング」を念頭において入れられた厳しい勧告条項である。

 

 この勧告発表に続き、86日には、国連人権高等弁務官の一人、ナバセム・ピレイ(南アフリカ)もまたこの日本軍性奴隷問題について意見を表明し、「(自分は)2010年に訪日した際、戦時性奴隷被害者に救済措置を提供するよう日本政府に求めたが、権利を求めて闘ってきた勇気ある女性たちが権利回復や賠償を手にすることなく、亡くなっているのを目にして心が痛む」と述べた。さらに、河野談話検証報告書が620日に公表された後、 「東京のグループが『慰安婦は性奴隷でなく、戦時売春婦だった』と公言した」が、「こうした発言は女性たちに多大な苦痛をもたらすにちがいない」とも述べて、安倍政権を厳しく批判した。 

 

 自由権規約委員会による勧告が出された翌日の724日、官房長官・菅義偉は記者会見で、「わが国の基本的な立場や取り組みを真摯に説明したにも関わらず、十分に理解されなかったことは非常に残念だ」述べて、勧告内容に真っ向から対抗する姿勢を見せた。また、ピレイ発言に対しても菅は8月7日の記者会見で、「慰安婦問題は日韓請求権協定により完全に解決済みだというのが、わが国の一貫した立場だ」と反論。同時に「日本政府は道義的観点から、アジア女性基金を通じておわびの手紙や償い金を出し医療福祉事業を実施してきた」のだとも主張し、 今後も「粘り強く日本の立場を説明していきたい」と述べた。しかし、どれほど「粘り強く立場を説明」したところで、その「立場」自体が、被害者を「嘘つき」呼ばわりして彼女たちの人権を侵害し続けるようなものであるならば、事態がいつまでたっても改善しないことは自明である。 

 

 こうして国連自由権規約委員会や人権高等弁務官に対する安部政権批判、とりわけ公表されたばかりの河野談話検証報告に対する厳しい批判に政府がさらされていた最中の85日、朝日新聞が、ひじょうに唐突と思われる「謝罪記事」を発表した。それは「『済州島で連行』証言 裏付け得られず虚偽と判断」と題されたもので、戦時中は日雇い労働者らを統制する組織である山口県労務報国会下関支部の動員部長をしていたと自称する吉田清治の虚偽の証言に基づいて、19829月から973月の間に16回「慰安婦」問題に関する記事を掲載したというもので、これらの記事を全部取り消すという発表であった。それと同時に、「慰安婦」の歴史に関する極めて基礎的な解説、強制性の問題、河野談話、アジア女性基金などの関連重要事項について合計8本の記事と識者5名(吉見義明、秦郁彦を含む日本人3名、アメリカ人日本研究者2)へのインタヴュー、合計14本にものぼる記事を856日の2日間にわたって掲載。その結果発表した朝日新聞の結論は、下記のように、ほぼ河野談話の内容に沿ったものとなっている。 

 

「日本の植民地だった朝鮮や台湾では、軍の意向を受けた業者が『良い仕事がある』などとだまして多くの女性を集めることができ、軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません。一方、インドネシアなど日本軍の占領下にあった地域では、軍が現地の女性を無理やり連行したことを示す資料が確認されています。共通するのは、女性たちが本人の意に反して慰安婦にされる強制性があったことです。」 

 

 つまり、朝鮮・台湾では女性の強制連行を証明する資料は発見されていないが、インドネシアでは確実に資料が存在すること。朝鮮・台湾では騙された結果「慰安婦」にされた女性が数多くいること。しかし、この場合も「本人の意志に反して『慰安婦』にされた」という意味では「強制性」があった、という3点を朝日新聞はここで確認したのである。この結論自体は、歴史的事実に沿った極めて正当なものである。 

 

 問題は、吉田清治の虚偽の証言である。吉田は、1983年に『私の戦争犯罪』という題名の著書を出版し、その中で、19435月、西部軍動員命令で韓国の済州島に行き、兵士10人の応援をえて、205人の婦女子を「慰安婦」として強制連行したと書いた。さらに吉田は、済州島で多くの若い朝鮮人女性を「慰安婦」にするため、軍令によって、アフリカの奴隷狩りのごとく捕獲、拉致して強制連行したと講演会で繰り返し語り、朝日新聞だけではなく毎日新聞、読売新聞、産経新聞、共同通信などの記者にも「告白」していた。ところが、19923月、秦郁彦が済州島におもむき現地で聞き取り調査を行った結果、吉田証言には信憑性がないと結論し、同年430日に産経新聞でこれを発表。にもかかわらず、産経新聞は、199391日の紙面でも吉田を大きくとりあげ、(証言の)信ぴょう性に疑問をとなえる声があがり始めた」が、「被害証言がなくとも、それで強制連行がなかったともいえない。吉田さんが、証言者として重要なかぎを握っていることは確かだ」と報道している。19928月には、読売新聞も毎日新聞も吉田に関する記事を発表しているが、証言に疑いがあるなどとは全く記していない。吉見義明も、19935月に吉田に直接会って話を聞いてから、証言内容は信頼できないと判断した。朝日新聞は、19973月の段階で、吉田証言が虚偽だという確証はなかったが、真偽も確認できないため、これ以降は吉田証言に基づく記事掲載を止めた。ちなみに、吉田証言の信憑性が問題になっていた19923年、河野談話作成のために資料調査を行っていた政府は、吉田証言が偽証である疑いが濃いという判断からこれを資料としては使わないことを決めた

 

 確かに、吉田偽証に基づく朝日新聞の掲載記事の数は、他紙発表のものよりはるかに多いように思われる。ところが、201485日に朝日新聞がこの件で訂正記事を大々的に掲載するまで、どの新聞社も自社の「誤報」を訂正するという記事は発表していない。ところが、この朝日新聞の記事訂正が発表されるや、産経、読売、毎日の各紙が、自社の誤報は棚に上げて、朝日新聞誤報を痛烈に批判する記事をこぞって発表。それに続いて、これまで長年にわたって韓国や中国に対する赤裸々な民族差別的記事と女性差別的な記事を毎週のごとく発表してきた週刊誌『週間文春』、『週間新潮』と『週間ポスト』が、朝日新聞を文字通り口汚く罵倒する記事を掲載し、あたかも「慰安婦制度」そのものがデッチアゲであるかのような記事を堂々と発表した。例えば、『週間文春』は「1億国民が被害者になった『従軍慰安婦』大誤報 朝日新聞の辞書に『反省』『謝罪』の言葉はない」(828日)、『週間新潮』は世界中に「『日本の恥』を喧伝した『従軍慰安婦』大誤報 全国民をはずかしめた『朝日新聞』七つの大罪 全世界で日本人を『性暴力民族』の子孫と大宣伝(828)といった具合である。これらの新聞、雑誌の朝日新聞批判の論調はどれもほとんど同じで、「訂正記事」だけを載せ誤報に関する「謝罪」がないのはけしからん、朝日新聞の誤報のゆえに「慰安婦強制連行」があったという事実無根の情報が世界中に流れ、日韓関係の悪化の原因となった、というものである。とりわけ、日韓関係を悪化させる憎悪に満ちた激しい民族差別的記事を長年にわたって毎週のように載せている『週間文春』が、朝日新聞の誤報を日韓関係悪化の「唯一無二の原因」と非難していることはあまりにも皮肉で、滑稽とすら聞こえる。 

 

 この機会を待っていたとばかり、95日の記者会見で官房長官・菅は、1996年に国連人権委員会が「慰安婦問題」で初めて出した調査報告書「クマラスワミ報告」について、「その報告書の一部が、先般、朝日新聞が取り消した記事の内容に影響を受けていることは間違いないと思う。我が国としては強制連行を証明する客観資料は確認されていないと思う」(強調引用者)と述べた。この報告書は、スリランカの女性法律家ラディカ・クマラスワミ特別報告官による調査結果で、数多くの被害者への聞き取り調査と出版物を基に作成されており、吉田証言はごく一部で使用されているだけである。この報告書が「慰安婦」を「性奴隷」と認定して日本に法的責任をとることを求めたことから、安倍一派ならびに安倍を支持する右派勢力から「河野談話」とともに目の敵にされてきた。菅は、ここでも元凶は朝日新聞の誤報であり、これが国際社会での誤解を生んだと朝日新聞を非難することで、国連人権委員会が事実に反する情報に基づいて日本政府に法的責任を求めているのだと主張したわけである。安倍政権による「クマラスワミ報告」批判の真の目的は、「クマラスワミ報告」以降、国連の人権関連委員会が幾度も出している「慰安婦問題」での勧告を、これ以上出させないように牽制することにあることは明らかである。このような姑息で野卑なやり方で国連人権委員会の勧告をなじることで、安倍政権の「慰安婦」問題への対応が極めて不当且つ不法であり、自分たちがどれほど人権感覚を欠落させているかをさらに世界に自ら知らしめているということにすら気がつかない、その国際政治感覚の低劣さは悲惨である。

 

 安倍自身も、朝日新聞の誤報は、「日本兵が、人さらいのように人の家に入っていって子どもをさらって慰安婦にしたという、そういう記事だった。世界中でそれを事実だと思って、非難するいろんな碑が出来ているのも事実だ」と朝日新聞を非難。「世界に向かってしっかりと取り消していくことが求められている」、「一度できてしまった固定観念を変えていくのは、外交が絡む上では非常に難しい」などと述べて、朝日新聞の誤報のゆえに、日本は「慰安婦」問題で全くいわれなき非難を受けていると主張している。一方で「河野談話は継承する」と堂々と述べていながら、実際には「慰安婦に対する人権侵害などはなかった」のだ、それは朝日新聞の誤報のせいだと「朝日新聞バッシング」をやりながら「慰安婦バッシング」を展開しているのである。同時に、安倍支持者で「河野談話撤回要求」を出している高市早苗、有村治子、山谷えり子といった民族差別主義者を閣僚として取込み、「女性活用モデル」として利用しているのである。すなわち、すでに幾度も述べたように、この朝日新聞攻撃でも、安倍ならびに安倍一派が押し進めているのは河野談話の「空洞化」、そして最終的な「無効化」である。

 

 筆者は、ここで朝日新聞を弁護しようなどという意図は全くない。19973月に吉田証言に基づく記事をそれ以後は掲載しないことを決定した段階で、記事訂正と謝罪を明確にしなかった朝日新聞側に落度があったことは明らかである。さらに、201485日に訂正記事を出したのと同時に謝罪文を掲載しなかったことも、大きな間違いであった。しかし、同時に、ひじょうに奇妙なことには、掲載記事数は少ないとはいえ、産経、読売、毎日などが訂正や謝罪をするどころか、強烈な朝日新聞批判記事を、恥じることもなく一方的に出していることである。ジャーナリストとしての倫理性に全く欠けるこれらの新聞社スタッフの良心は、いったいどこにあるのかと問いただしたい。さらに奇妙なことは、1997年に記事掲載停止を決めてから17年も経た今この時期になって、なぜゆえに突如として朝日新聞だけがこの問題で大々的な訂正記事と関連記事を2日間にわたって掲載したのか、その理由と動機はいったいなんだったのか、という疑問である。しかも、その時期が、河野談話検証報告発表、それに続く国連自由権規約委員会や人権高等弁務官による厳しい安部政権批判と、偶然にしてはタイミングがあまりにも合い過ぎていると思われることである。さらに、朝日新聞だけが攻撃目標とされたことは、2001130日にNHKが放送した「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」に関するテレビ・ドキュメンタリー番組を、当時、内閣官房副長官であった安倍晋三と中川昭一(当時、経済産業相)の2人が、NHKに圧力をかけてその番組内容を変更させていたことを、朝日新聞が20051月に暴露したことと関係があるのではないか?どこかで何か、我々が知らない、おぞましい政治的操作があったのかもしれないとの推測をせざるを得ない。

 

 いずれにしても、今ひじょうに恐ろしい現象が日本を席巻しつつあることは間違いない。日本軍性奴隷問題での自分たちの長年にわたる「虚言」と「ごまかし」を隠蔽しつつ、自分たちに異を唱える人間あるいは特定のメディア組織が非意図的におかした間違いを「虚言」、「ごまかし」と激しく徹底的に非難攻撃し、潰してしまうことで、自分たちの「虚言」があたかも「真実」であるかのように国民に思い込ませる、危険きわまりない大衆心理操作が大々的に行われている。しかも多くのメディアと知識人が、その卑劣で不当な大衆心理操作に自ら加担することで権力に媚びていることを恥とも思わない状況。これは第2次世界大戦中に日本の軍事政権やナチス政権が行ったメディア支配と大衆心理操作を彷彿させる。 

 

 安倍が国会議員となった1993年以来のこれまでの「慰安婦」問題をめぐる言動を詳しく分析してみると(残念ながらこの論考ではスペースの関係でそれができないが)、その結果として言えることは、安倍発言はその時々の政治状況によって頻繁に変節するのである。しかし、その変節が実は明らかな「虚偽」に基づいていることである。もちろん、彼の虚偽発言は「慰安婦」問題にとどまらない。典型的な一例は、20139月、ブエノスアイレスで開催された IOC 総会でのオリンピック東京招致委員会のプレゼンテーションで安倍が述べた、「私が保証します。(福島原発の)状況はコントロールされています」という明白な嘘である。ところが、不思議なことに、本人に「虚偽発言」を行っているという自覚が全くないことである。しかもその「虚偽発言」を、多くの安倍支持者たちも「虚偽」と思っていない、あるいは、思っていても言わないことである。つまり、文字通り「裸の王様」現象が起きているのである。これをどのように理解したらよいのであろうか。政治批評家・武藤一羊は、その理由を次のように明快に説明している。 

 

「安倍政権を特徴づけているのは、願望と自己都合に基づいて仮想現実をでっちあげ、それを現実に貼り付け、仮想現実の方を対象にして政治を展開するという政治手法である。

 

 しかしそれだけであろうか。安倍がマジシャンなら、観客の目前で、たくみに巨象を消して見せる、そこまでは彼の能力として認めてもみよう。だが当のマジシャンが、象が本当に消えたと信じ始めたらどうであろう。そして、それに調子を合わせ、助手たちも、観客(の多数)も、象は本当に消えたとして振舞い始めたらどうであろう。そう信じなくても、信じるふりをして振舞い始めたらどうであろう。象はいつか、どこからか出現し、装置を破壊し、彼と観客を踏みつぶすであろう。」(強調 - 引用者)

 

 我々市民がその「象」に踏みつぶされる前に、マジシャンそのものを舞台から引き下ろさなければならない。 

 

 しかし、なぜ日本国民はこうもたやすく政治家の「虚言」にだまされてしまうのであろうか。アジア太平洋戦争が終わったとき、当時の多くの国民が、政治家や軍人にだまされていたと感じた。政治家が国民を「だます」ことに関しては、敗戦1年後の19468月に、伊丹万作が記した有名な「戦争責任者の問題」というエッセイがある。その中で、彼は次のように述べている。 

 

 「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知っている範囲ではおれがだましたのだといった人間はまだ一人もいない。………… だますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである………… それは少なくとも個人の尊厳の冒涜、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の欠如であり、道徳的無感覚である。『だまされていた』といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。」 (強調-引用者)

 

 残念ながら、伊丹のこの言葉は当たっていた。戦後も「米軍核兵器の日本への持込みは許さない」、「非核三原則を維持する」、「沖縄返還密約はない」、「原子力安全神話」等々、次々と何度も日本国民はだまされてきた(奇しくも、だました政治家の中に安倍の祖父・岸信介と大叔父・佐藤栄作が含まれる)。そして今また、「福島第1原発の放射能汚染はコントロールされている」、「原子力規制委員会の安全審査に基づく原子力再稼働許可」、「平和憲法に則した集団的自衛権使用」、そして「慰安婦は高額の給料を支払われていた売春婦」と、安倍政権はいろいろと我々をだまし続けようとしている。ここで我々はもう一度、「あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである」という言葉をよく噛み締めてみる必要がある。

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朝日が修正した「吉田清治証言」は「河野談話」作成のためには全く使われていない。- 緊急寄稿「河野談話検証報告を検証する」(田中利幸)
The Seiji YOSHIDA testimony that Asahi retracted was NOT used for Kohno Statement: Yuki Tanaka on the Abe government's "review" of the Kohno Statement

 

 日本軍「慰安婦」問題をはじめとする戦争責任問題についての著作や論文が多数あり、世界各国で講演する広島市立大平和研究所教授の田中利幸氏による緊急・重要投稿です。現在の「朝日新聞叩き」の中でどさくさに紛れて日本軍「慰安婦」の史実さえも否定しようとする勢力に惑わされてはいけません。忙しい人も以下の一点だけは必ず押さえてください。朝日新聞が訂正した、「吉田清治証言」は「河野談話」作成のためには全く使用されていません。したがって「吉田清治証言」報道をいまさら朝日新聞が修正したところで「河野談話」には全く影響はなく、ましてや「河野談話」を修正したりこれに代わる新たな「談話」を発表する理由などには全くなりません。

 

 この点について田中氏の本文の最後の方から重要部分も抜粋しておきます。


 最近、吉田清治の虚偽証言に基づいて朝日新聞が
19829月以来たびたび記事を発表したことに対して、訂正記事を発表し、最終的に謝罪を行った。すでに述べたように、この吉田証言は河野談話作成のためには全く使われていない。当時の官房副長官であった石原信雄も、最近のテレビ・インタヴューで、吉田証言には虚偽の疑いがあったため河野談話作成のための資料としては使わなかったことをはっきりと認めている。にもかかわらず、朝日が訂正記事を発表するや、あたかも河野談話は吉田清治証言にのみ依拠して作成されたかのような発言が安倍支持一派から次々に出され、「強制」はデッチアゲであるという非難の声をあげている。朝日新聞が30年余りたった現在になってようやく誤りを認めて関連掲載記事を取り消したが、もっと早く訂正・謝罪をしておくべきであった。この点、朝日新聞に大きな落度があったことは言うまでもない。しかし、当時、同じように吉田清治虚偽証言を信じて報道していた読売新聞や共同通信はほとんど非難を受けず、朝日新聞だけが攻撃のマトになったことに深い違和感を感ぜずにはいられない。これも、「河野談話検証」と連結した「河野談話空洞化作戦」の一つであろう。その最終目的は、河野談話を正式に無効とし、新しく「安倍談話」なるものを発表し、それを日本政府の公式見解としてしまうことである。

 

 朝日新聞叩きを読みながら「あら、『慰安婦』の強制はやはりなかったのかしら。証言も嘘だったのかしら」などと思っているかもしれない人々へー週刊誌の中吊り広告的な扇動的な情報に惑わされず、冷静に信頼できる情報源を判断してください。

 

 日本軍『慰安婦』について史実を確実な証拠と共に学べるサイトの一つとしてこれを紹介します。

 

日本軍「慰安婦」-忘却への抵抗・未来への責任

http://fightforjustice.info/

 

 まずはこの田中氏の寄稿を読むところからスタートしてください。今こそ日本人の良識と良心が問われています。またこの投稿の転載、投稿からの引用には初出として必ずこの投稿のURLを記してください。@PeacePhilosophy

 

 

河野談話検証報告を検証する

田中利幸

 

「河野談話」空洞化を意図して作成された検証報告

 

 2014620日、日本政府は、旧日本軍による「従軍慰安婦」への関与と強制性を認めた1993年の河野洋平官房長官談話の「検証結果」と称して、「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯:河野談話作成からアジア女性基金まで」と題する報告書を公表した。検討委員を務めたのは、但木敬一(元検事総長)、秋月弘子(亜細亜大学教授 国際法専攻)、有馬真喜子(ジャーナリスト)、河野真理子(早稲田大学教授 国際法専攻)、秦郁彦(現代史家)の5名であった。日本軍性奴隷制問題を検討するためには関連の歴史的専門知識が必要とされることは言うまでもないことである。しかし、検討委員の中で歴史家は秦郁彦ただ一人であり、しかも秦は「女性の強制連行は基本的にはなかった」と、安倍一派に近い見解をとっている人物である。報告書の内容は第1部「河野談話の作成の経緯」と第2部「韓国における『女性のためのアジア平和国民基金』事業の経緯」に分けられているが、冒頭で河野談話を再検討しなければならなくなった理由だとして、次のように3点を挙げている。 

 

 

「河野談話については,2014220日の衆議院予算委員会において、石原元官房副長官より、1.河野談話の根拠とされる元慰安婦の聞き取り調査結果について、裏付け調査は行っていない、2.河野談話の作成過程で韓国側との意見のすり合わせがあった可能性がある、3.河野談話の発表により、いったん決着した日韓間の過去の問題が最近になり再び韓国政府から提起される状況を見て、当時の日本政府の善意が活かされておらず非常に残念である旨の証言があった。」

 

 

 ここでも、検討の焦点はあくまでも元「慰安婦」証言の信憑性であり、歴史的事実に関する他の関連資料の検討は最初から全く考慮に入れるつもりがないことを明らかにしている。そうした批判が出るであろうことを最初から予測してであろうが、「検討チームにおいては、慰安婦問題の歴史的事実そのものを把握するための調査・検討は行っていない」という一文を最後に入れている。つまり、「歴史的事実の検証」は最初からこの検討グループの目的ではないことにしてしまうことで、批判をかわそうとしているのである。談話の内容を検討するのであれば、談話作成の土台となった最も重要な歴史的事実に関連する資料を詳細に検討するのが当然且つ必然の手続きであるが、それについては一切調査・検討は行わないというのである。これがゴマカシでなければ、いったい何のための検証か。しかも、「いったん決着した日韓間の過去の問題」を再三にわたり蒸し返し、河野談話への攻撃を執拗に行ってきたのは安倍晋三本人と安倍を支持する右翼勢力であるにもかかわらず、厚顔無恥にも「最近になり再び韓国政府から提起される状況」になったと主張し、あたかも韓国側に責任があるかのごとく主張している。報告書の冒頭のこの1節に目を通すだけで、報告書内容がどのようなものになっているのは大かた推測がつくというものである。

 

 第1部は「河野談話の作成の経緯」と題されてはいるが、その内容は、この問題での真相究明の方法をめぐって、当時の宮沢内閣と韓国政府がどのような交渉を行ったかの説明のみに当てられており、繰返して述べるが、河野談話作成のために使用された歴史的事実に関する様々な資料の評価は一切行われていない。しかも、河野談話作成をめぐっては、日韓両政府の間で様々なやりとりがあったことをとりあげて、「河野談話の作成過程で韓国側との意見のすり合わせがあった可能性がある」ことをなんとしても裏付けようという意図が明白である。どのような国際関係問題であっても、当事国の間で、結論が出るまでには様々な外交交渉が行われるのは当たり前である。にもかかわらず、この問題では外交交渉が行われたことがあたかも異常事態であったかのように描写している。しかも、日本政府側が「強制」という事実を証明する資料がないと繰り返し主張したにもかかわらず、韓国側からの一方的な強い要求を最終的には受け入れざるをえなくなり、日本側が不本意ながら「強制」を認める形で河野談話は作成されたという印象を強くあたえようという意図で報告書のこの部分は書かれている。河野談話作成に使用された資料の中で、この報告書で唯一問題にされているのが、「元慰安婦からの聞き取り調査」であり、その経緯を調査した結論として報告書は以下のように記している。

 

 

「聞き取り調査の位置づけについては、事実究明よりも、それまでの経緯も踏まえた一過程として当事者から日本政府が聞き取りを行うことで、日本政府の真相究明に関する真摯な姿勢を示すこと、元慰安婦に寄り添い、その気持ちを深く理解することにその意図があったこともあり、同結果について、事後の裏付け調査や他の証言との比較は行われなかった。聞き取り調査とその直後に発出される河野談話との関係については、聞き取り調査が行われる前から追加調査結果もほぼまとまっており、聞き取り調査終了前に既に談話の原案が作成されていた。」(強調引用者)

 

 

 かくして、「強制」の事実については、この報告書は、その信憑性が疑わしいにもかかわらず、それは問題にせず、親切にも日本政府側は、元「慰安婦」の人たちの気持ちに十分配慮して、彼女たちの証言を調査する前から全面的に受入れていたのだ、と主張しているのである。つまりは、元「慰安婦」証言は、その内容は全く検証せずに政治的な判断から受入れを決めていたのだと主張しており、それは裏返せば、「彼女たちの証言は真実ではない」ということを暗示しているわけで、日本軍性奴隷制の犠牲者をいたく侮蔑した記述である。 

 

 第2部「韓国における『女性のためのアジア平和国民基金』事業の経緯」では、被害者女性たちへの「償い金」支払いや医療福祉事業は、日本側の全面的な善意から計画されたものであるにもかかわらず、韓国メディアによる「基金」事業の激しい非難や「償い金」を受け取ろうとする元「慰安婦」へのハラスメントがあったこと、さらにはこうした民間側からの強い反発に憂慮した韓国政府も「基金」事業の受入れに消極的になってしまったことが失敗の原因であると、これまた一方的に韓国側を非難している。それと比較して「フィリピン、インドネシアやオランダでの『基金』事業では、相手国政府や関連団体等からの理解や肯定的な評価の下で実施できたと」主張している。しかし、実際には、これらの国々でも当初はかなりの反発がみられ、「償い金」受取を拒否し続けた被害者が多くいた事実などについては、報告書は詳しく触れていない。 

 

 問われるべき最も重要な問題は、被害者女性の全てではないとしてもその多くが、また彼女たちを支援する民間団体がなぜゆえに「基金」事業にそれほどまでに強い不満を持っていたのかということである。この自己検証的問題追求が、報告書では全くなされていない。 

 

 「基金」非難の中で何よりも重要な点は、「国民基金」と銘打ちながら、実際に日本国民が個人として寄付した金額は少なく、大部分が政府から要請を受けた官庁職域や労働団体、企業等からの寄付金によるものであった。しかも、民間事業という体裁をとりながら、実際の「償い金」の金額の決定に際しては、いろいろな政治的配慮から一人200万円という額を政府側が強く主張して、これを「基金」理事会側に承諾させている。さらに、政府側は、被害者女性が「償い金」を受け取ることで、現在日本で裁判訴訟を行っている場合はこれを取り下げること、あるいは将来訴訟は行わないことの被害者からの確約を期待していた。さらに、首相が社会党の村山富市から自民党の橋本龍太郎にかわると、橋本は、裁判訴訟との絡みで、「償い金」と一緒に被害者に手渡す「謝罪の手紙」を送ることを躊躇したことなど、相手側に日本政府への不信を強く起こさせるような様々な問題を、この「基金」事業のあり方自体が孕んでいたのである。すなわち、韓国のみならず、その他の国々の当事者ならびに関係者に、「基金」に対する疑念と対日不信を起こさせる原因の多くは、日本政府と「基金」側にあったにもかかわらず、これに対する「検証」は、この報告書では全く行われていないのである。 

 

 「国民基金」と銘打つならば、日本国民全体が日本軍性奴隷制問題に対する道義的責任をはっきりと認識し、それに対する責任を自覚し、そうした歴史認識と自覚のもとに犠牲者への真摯な「償い」として「基金」事業が実施されるように、日本政府がすすんで努力しなければならない。ところが、一方で、学校教育では日本軍性奴隷制問題のみならず、日本軍がアジア太平洋各地で犯した様々な残虐な戦争犯罪行為を教えることは拒否するのみならず、そのような歴史事実そのものを否定するような歴史観の拡散をはかっているわけであるから、道義的責任感が国民的に共通な意識となるはずがない。それゆえ、韓国側からみれば、「基金」事業は日本政府が戦争責任を逃れるための、いわば「隠れ蓑」のようなものではないかという疑念が起きたのも当然である。 

 

 したがって、「基金」事業が「基金」に直接関わった当事者以外からは、日本国内でも海外でもほとんど評価されなかったのも不思議ではない。河野談話検証の検討委員を務めた5名のうち、有馬真喜子は「基金」の理事の一人であり副理事長も務めたし、秦郁彦は「基金」の資料委員会のメンバーで有馬とも交流があった人物である。あらためて言うまでもないことであるが、「基金」に直接関わっていた人間が、「基金」事業の検証を行うということ自体がそもそもおかしいのである。 

 

 19988月に国連人権委員会差別防止・少数者保護小委員会で採択されたゲイ・マクドゥーガル報告書以来、幾度にもわたって国連に提出された日本軍性奴隷問題関連の報告書が、日本の「法的責任」を厳しく問いただしている。ところが、「基金」は、「法的責任」には全く配慮しないままで、事業をすすめてきた。国際社会からの「基金」評価が極めて低い理由は、この点にもある。河野談話検証の検討委員には、国際法専攻の秋月弘子と河野真理子の2人もの女性学者がいながら、この点に関する「検証」も全く行われていない。この2人は、いったいどんな「検証」作業に携わったのであろうか。 

 

 したがって、結論として言えることは、河野談話の「検証結果」である報告書、「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯:河野談話作成からアジア女性基金まで」は、最初から2つの極めて政治的な目的のために作成されたことが判明する。一つは、「慰安婦」と呼ばれた女性たちへの性奴隷制的「強制」はなかったのであり、犠牲者女性たちによる「証言」には信憑性がないという安倍内閣の主張をあらためて強調すること。すなわち、「河野談話は継承する」と述べておきながら、事実上は河野談話の空洞化をはかり、最終的には無効にしてしまうこと。もう一つは、きわめて評判の悪かった「女性のためのアジア平和国民基金」の自己正当化である。このような内容の河野談話の「検証結果」発表は、「慰安婦問題」の解決どころか、国際社会から、安部政権の、ひいては日本全体に対する不信感をますます強めることになることは自明のことであるが、そのあまりにも自明なことが、安倍本人のみならず、安倍内閣閣僚を含む安倍支持者、さらには検証グループの5人のメンバーにも全く認識されていないようである。

 

 

「河野談話」作成の背景と「強制」問題

 

 河野談話がどのような経緯で、どのような資料に基づいて作成されたのかを、もう一度ここで確認しておきたい。同時に、「強制」という問題についても、どのように解釈すべきかについて確認しておこう。その前に、最近「朝日新聞」の誤報で問題なった「吉田清治証言」は、信憑性が疑わしいという判断から、河野談話作成の資料としては全く使われていない、ということもここで再確認しておく。

 

 19906月、参議院予算委員会において当時の社会党議員・本岡昭次が日本政府に対して「慰安婦」の調査に関して質問した際、労働省職業安定局長が「民間の業者がそうした方々を軍とともに連れ歩いて」いたという状況ゆえに調査はできないと答弁。すなわち、政府にはこの問題に関しては責任がないという主張を行った。これを知った日本軍性奴隷制の犠牲者の一人である韓国人、金学順(キム・ハクスン 192497年)が、この発言に激しい怒りを感じ、日本政府の責任を問うため、それまで長年の間、自分の恥として隠してきた「慰安婦」という過去を公表することを同年8月に決意し、記者会見を行った。さらに12月には、彼女は日本政府に謝罪と賠償を求めて東京地裁に提訴した。翌19911月、中央大学教授・吉見義明が防衛庁図書館で、軍が直接関与していたことを示す公文書を発見し、このことが大きく報道された。そのため政府はやむなく調査(第1次調査)を開始し、同年7月にその結果を発表して、軍ならびに政府が関与していたことを認めた。ところが、この段階では女性の強制連行については資料が見つからないと政府が主張したため、国内外から強い非難を浴びた。 

 

 こうした背景のもとで、1992116日に訪韓した宮澤喜一首相が盧泰愚(ノテウ)大統領との会談で、「慰安所」設置に日本政府が関与していたことを認め、この問題について真相究明を行うことを約束した。同年731日には韓国政府が『日帝下 軍隊慰安婦実態調査 中間報告』を発表し、その中で、「慰安所」の設置、「慰安婦」の集めかたや輸送方法などについて、当時の日本軍が作成した多くの資料を参照しながら解説すると同時に、13名の元慰安婦の証言を紹介した。この中間報告書には、戦時中に連合軍側が作成した調査資料も添付されていた。日本政府は、この中間報告書や、韓国挺身隊問題対策協議会・挺身隊研究会が19名の韓国人元「慰安婦」被害者を聴き取り調査して作成した『証言集1 強制的に連行された朝鮮人従軍慰安婦』(19932月発行)、さらにはオランダ軍が戦後の1948年に行った「バタビア裁判」(南方軍幹部候補生教習隊の士官たちが35名のオランダ人女性を「慰安所」に強制連行し強姦した犯罪審査)記録、戦時中に米軍が作成した関連報告書など、合計260点以上の資料を参考にし、その上、実際に16名の元「慰安婦」と軍慰安所関係者約15人から聴き取り調査を行った。政府(内閣外政審議室)は、「いわゆる従軍慰安婦問題について」と題したこの第2次調査の結果を、199384日に公表したが、その中で以下の3点を調査対象としたことが説明されている。

 

 

   「調査対象機関

 

   警視庁、防衛庁、法務省、外務省、文部省、厚生省、労働省、国立公文書館、国立国会図書館、米国国立公文書館

 

   関係者からの聞き取り

 

   元従軍慰安婦、元軍人、元朝鮮総務府関係者、元慰安所経営者、慰安所付近の居住者、歴史研究家

 

   参考とした国内外の文書及び出版物

 

   韓国政府が作成した調査報告書、韓国挺身問題対策協議会、太平洋戦争犠牲者遺族会など関係団体等が作成した元慰安婦の証言集等。なお、本問題についての本邦における出版物は数多いがそのほぼすべてを渉猟した。」 

 

   その結果として、「慰安所」の経営と「慰安婦」の募集については、以下のように報告している。

   

 

   「(6)慰安所の経営及び管理

 

   慰安所の多くは民間業者により経営されていたが、一部地域においては、旧日本軍が直接慰安所を経営していたケースもあった。民間業者が経営していた場合においても、旧日本軍がその開設に許可を与えたり、慰安所の施設を整備したり、慰安所の利用時間、利用料金や利用に際しての注意事項などを定めた慰安所規定を作成するなど、旧日本軍は慰安所の設置や管理に直接関与した。

 

   慰安婦の管理については、旧日本軍は、慰安婦や慰安所の衛生管理のために、慰安所規定を設けて利用者に避妊道具使用を義務付けたり、軍医が定期的に慰安婦の性病等の検査を行う等の措置をとった。慰安婦の外出の時間や場所を限定するなどの慰安所規定を設けて管理していたところもあった。いずれにせよ、慰安婦たちは戦域においては常時軍の管理下において軍と共に行動させられており、自由もない、痛ましい生活を強いられたことは明らかである。

 

   (7)慰安婦の募集

 

   慰安婦の募集については、軍当局の要請を受けた経営者の依頼により斡旋業者らがこれに当たることが多かったが、その場合も戦争の拡大とともにその人員の確保の必要性が高まり、そのような状況下で、業者らが或は甘言を弄し、或は畏怖させる等の形で本人たちの意向に反して集めるケースが数多く、更に、官憲等が直接これに加担する等のケースもみられた。」(強調引用者)

 

   

 長年にわたって、そして今も、安倍晋三ならびに彼を支持する政治家や知識人グループは、「軍や官憲が、暴行・脅迫を使って女性を連行(略取)」したのでなければ「強制」ではないという論法をとって、これに当てはまるようなケースを証拠付ける公的資料はないと主張し、したがって日本政府には責任がないことにしてしまおうと躍起になっている。暴行や脅迫で女性を強引に連れ去り、第三者の支配下に置くことが「略取」であり、甘言を弄し女性を騙して生活環境から連れ去り、第三者の支配下に置くことは「誘拐」である。しかし、どちらの行為も刑法では同じ「略取・誘拐罪」であり、この「略取・誘拐罪」は戦後だけでなく、戦前・戦中も明確に定義された犯罪だった。したがって、「略取」と「誘拐」を分けて、一方だけを「強制に基づく犯罪」と見なすこと自体が間違っているのである。河野談話発表の約4カ月前には、当時の谷野作太郎外政審議室長も参院予算委員会で「強制は単に物理的に強制を加えることのみならず、脅かし、畏怖させ本人の自由な意思に反した場合も広く含む」とはっきりと答弁している。しかも、この第2次報告書で明らかにされているように、上記のような様々な資料を調査した結果、「甘言を弄し」て女性を騙し、その結果、彼女たちを「本人たちの意向に反して集め」、「自由もない、痛ましい生活を強い」た責任を日本政府はここで明確に認めたのである。騙された結果、あるいは親の謝金のために無理矢理「慰安婦」にさせられたケースについては、米軍が戦時中に戦地で保護した「慰安婦」からの聴き取り調査として米軍報告書でも詳しく記されている。「本人たちの意向に反して女性を集め、自由もない、痛ましい生活を強いた」ことが「強制」でないとしたら、なんと表現するのであろうか。繰返し述べておくが、甘言を弄し女性を騙して連れ去り、第三者の支配下に置くことは「誘拐」という犯罪行為であり、由々しい人権侵害である。

 

 しかも実際には、日本軍将兵が女性を暴力的に略取してきて強姦し、長期間にわたって性奴隷として監禁した例は、抗日武装活動が激しかった中国大陸北東部やフィリッピンでは数多くあったことがこれまでの調査研究で明らかとなっている。さらにインドネシアでは抑留所に入れられていたオランダ人市民女性を日本軍が文字通り強制連行して「慰安所」に送り込み、強姦したうえで性奴隷にしたこと(いわゆる「スマラン事件」)が戦後のオランダ軍による戦犯裁判でも明らかにされた。それゆえ、「強制連行を証明する資料はなんら存在しない」という安倍たちの主張には、全く正当性がない。 

 

 第2次調査結果報告の内容には、「慰安所」が設置された地域から東チモール、マリアナ諸島、パラオ、ナウル、インドなど幾つかの地域名が落ちている。さらに、女性の中には略取、誘拐、人身売買されて「慰安所」に連行されてきた者がいたことを軍当局が明らかに認識していながら、女性を解放せずに性奴隷として監禁していたケースが多々あったことも明確には記述されておらず、暗示的な表現に留まっているなど、その記述には幾つかの問題点がある。しかしながら、「慰安婦」と呼ばれた女性たちが実質的には軍性奴隷であったこと、その責任が日本軍ならびに日本政府にあったことを基本的に認めていると言う点では、この報告書は積極的に評価できる。 

 

 第2次調査結果報告発表と同時に、政府はこれらの調査結果にも基づいて河野洋平内閣官房長官が「談話」として発表。その「談話」の中で、宮沢内閣は、はっきりと日本政府の責任を以下のように認めた。 

 

「今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を 受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに 加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。


 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。


 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」(強調
引用者)

 

 

 ちなみに、元「慰安婦」が日本政府に謝罪と賠償を求めて日本政府を被告に日本の裁判所に訴えたケースは、1991年から2001年までの間に、全部で10件となっている。そのうちわけは、中国人被害者によるもの4件(原告数合計24名)、韓国人被害者によるもの3件(原告数合計13名)、台湾人被害者によるもの1件(原告数9名)、オランダ人被害者によるもの1件(原告数1名)、フィリッピン被害者によるもの1件(原告数46名)となっている。裁判の結果は全てのケースで、国家無答責(戦時中の国家不当行為から生じた個人の損害について国は賠償責任を負わない)や請求権放棄(日中、日韓の間での請求権放棄は条約に定められている)などの理由から、原告(被害者)の請求を認めないものとなっている。すなわち、全てのケースで原告側が敗訴している。 

 

 しかしながら、台湾とフィッリピンのケースを除いた他の8件のケース全てで、軍・政府が「慰安所」の設置や管理に直接関与し、「慰安婦」の「募集」にあたっては、女性の意思に反して軍が女性を集めたり官憲が加担したという歴史的事実や、軍人による女性の拉致・強制連行があった事実を裁判所が認定しているのである。したがって、この裁判ケースでの被害の事実認定によってもまた、安倍たちが主張する「狭義の強制連行(=軍が直接暴行脅迫を用いて女性を連行)はなかった」という主張が、事実とは全く反する、いかに不当なものであるかは明らかである。 

 

 最近、吉田清治の虚偽証言に基づいて朝日新聞が19829月以来たびたび記事を発表したことに対して、訂正記事を発表し、最終的に謝罪を行った。すでに述べたように、この吉田証言は河野談話作成のためには全く使われていない。当時の官房副長官であった石原信雄も、最近のテレビ・インタヴューで、吉田証言には虚偽の疑いがあったため河野談話作成のための資料としては使わなかったことをはっきりと認めている。にもかかわらず、朝日が訂正記事を発表するや、あたかも河野談話は吉田清治証言にのみ依拠して作成されたかのような発言が安倍支持一派から次々に出され、「強制」はデッチアゲであるという非難の声をあげている。朝日新聞が30年余りたった現在になってようやく誤りを認めて関連掲載記事を取り消したが、もっと早く訂正・謝罪をしておくべきであった。この点、朝日新聞に大きな落度があったことは言うまでもない。しかし、当時、同じように吉田清治虚偽証言を信じて報道していた読売新聞や共同通信はほとんど非難を受けず、朝日新聞だけが攻撃のマトになったことに深い違和感を感ぜずにはいられない。これも、「河野談話検証」と連結した「河野談話空洞化作戦」の一つであろう。その最終目的は、河野談話を正式に無効とし、新しく「安倍談話」なるものを発表し、それを日本政府の公式見解としてしまうことである。 

 

 これまで、国連経済社会理事会社会権規約委員会や国連拷問禁止委員会がたびたびこの日本軍性奴隷問題をとりあげ、日本政府に対して勧告を行ってきた。今年724日にも、国連人権委員会が再びこの問題で勧告を出し、「本人の意思に反する行為は人権侵害とみなされる」と判断し、被害者女性たちの人権侵害を調査して責任者を訴追・処罰し、本人と家族が完全な賠償を受けられるように求めた。同時に、日本政府が「公的に謝罪を表明し、国家責任を正式に認める」ようにも促した。しかし、これまで日本政府は、国際社会からのこうした度重なる批判を基本的には無視し続けてきたのである。とりわけ安倍内閣は、さまざまな詭弁を弄した姑息なやり方で、河野談話を継続すると言いながら空洞化させ、国内ならびに国際社会の両方からの批判に、「『慰安婦』への強制はなかった」という「虚言」で反撃している。このようなよこしまで邪悪な言動を続ければ続けるほど、日本国内だけではなく海外諸国でも、安倍自身と日本政府の両方の政治的信用性をますます落とすだけであるということに、安倍本人と彼の支持者たちが気がついていないことが、日本にとってはまことに悲劇である。「女性が活躍し輝く社会をつくる」と主張する一国の首相が、他方で卑劣な嘘で「慰安婦バッシング」を続けているような国、そんな国を国際社会は本当に信頼するであろうか。

 

 

2014915

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<教育委員人事>大阪府知事 コクヨの北條氏起用取り下げへ
毎日新聞 9月22日(月)21時28分配信
http://www.peeep.us/9a8bf9e0


 大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会幹事長)は、コクヨ顧問の北條元宏氏(42)を教育委員に起用する人事案を取り下げる方針を決めた。18日の府議会議会運営委員会で内示したが、自民、公明など過半数を占める野党会派が「民間企業出身者が多くなり、委員構成のバランスを欠く」などと難色を示し、北條氏が辞退の意向を示したという。


  北條氏は総合商社や米国系コンサルティング会社に勤務経験があり、10月2日に任期満了を迎える木村知明委員(49)の後任として、国際弁護士出身の中原徹府教育長が松井知事に起用を提案した。中原教育長を除く委員5人のうち、学校現場の経験があるのは2人で、木村氏は塾経営者だ。昨年10月から委員を務める松竹芸能社長の井上貴弘氏(46)に続く経済界出身者の起用について、中原教育長は19日の記者会見で「(北條氏の他に)もう一人いてもいいくらい」と説明していた。


  府幹部によると、木村氏の任期満了までに後任を選ぶのは難しく、空席になる可能性がある。【大久保昂】

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大阪の市立中学、運動部指導を外部委託へ
2014/9/23 1:58 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO77422840T20C14A9CC1000/


 大阪市教育委員会は22日、一部の市立中学校の運動部の指導を民間事業者に委託することを決めた。教員の負担の軽減が狙い。市教委が具体的な制度設計を進め、早ければ来年度予算案に盛り込む。


 市教委はプロコーチらを派遣する事業者に練習などの指導を委託する形を検討中。外部の視点を取り込むことで部活の透明化を進め、体罰防止などにもつなげる。


 大森不二雄教育委員長は「市立の全中学校で外部委託するには、年間数十億円規模の予算が必要なので、やれる範囲でやるのが妥当だ」と述べ、一部の学校で実施する方針を示した。


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調整会議は統一選への作戦”
09月22日 21時08分 NHKNEWSWEB
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20140922/4734621.html


 自民党が、いわゆる二重行政の解消に向けて調整会議を設ける条例案を、市議会などに提出する方針を決めたことについて、大阪市の橋下市長は22日夜、記者団に対し「自民党は、会議だけを設けて大阪都構想はいらないと言って統一地方選挙を乗り切ろうとする作戦かもしれない」と指摘しました。

 自民党は20日、大阪府と大阪市などが同じような業務を行う二重行政の解消に向けて、知事と市長、それに議会の代表による調整会議を設ける条例案を、それぞれの議会に提出する方針を決めました。

 これについて、大阪市の橋下市長は22日夜、記者団に対し、「自民党は、会議だけを設けて大阪都構想はいらないと言い、来年春の統一地方選挙を乗り切ろうとする作戦かもしれない」と指摘しました。

 また、橋下市長は「市議会では、二重行政を解消する案件が、否決されているので、その会議でどんどん解決すればいいし、そこで全部、解決すれば、大阪都構想の必要性がないことに説得力が増すのではないか」と述べました。

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田母神氏が近く新党設立の意向 西村衆院議員も参加へ
産経新聞 9月23日(火)9時41分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140923-00000500-san-pol


 元航空幕僚長の田母神俊雄氏が近く新党を設立する意向であることが22日、分かった。西村真悟衆院議員(無所属)も参加する考え。10月1日発売の雑誌「正論11月号」(産経新聞社)に掲載される対談で両氏が明らかにした。


  田母神氏は対談で、新党設立について「近いうちに必ず動き出す」と明言。「自民党の右側にしっかりと柱を立てる政党、健全野党が必要だ」としている。西村氏も「一緒にやる」と応じた。


  田母神氏は今年2月の東京都知事選に立候補したが落選し、国政進出に意欲を示していた。西村氏は平成24年の衆院選で旧日本維新の会から出馬し当選を果たしたが、昨年5月に慰安婦をめぐる発言で除名されていた。

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[山田厚俊]【維新の党、分裂も時間の問題?】~進まぬ野党再編に苛立ち~
Japan In-Depth 9月22日(月)23時42分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140922-00010003-jindepth-pol


「所詮、水と油。また分裂しちゃうのも時間の問題かもね」


  衆院42人、参院11人。日本維新の会と結いの党が合流し計53人の「維新の党」が9月21日、東京都内で旗揚げした。しかし、合流まえから両党の若手議員や秘書からこんな声が漏れ伝わっていた。


 日本維新の会は、共同代表を務める橋下徹・大阪市長と、石原慎太郎氏が袂を分かち、石原氏側は新たに次世代の党を旗揚げ。現在、23人の勢力になっている。政治理念が大きく異なる江田憲司氏らとの合流話に嫌気がさした“橋下チルドレン”の幼稚さにあきれたなど、要は、これまで張子の虎だった維新に見切りをつけた格好だ。


 結い、維新側から見れば、異端の長老たちが出ていったのに、なぜ不協和音が未だに聞かれるのか。ある維新の秘書は語る。


 「結局、江田さんは傲慢な一匹狼。無理難題を吹っ掛けてばかり。今後、党運営に支障をきたすことは、火を見るより明らか


 合流協議のなかで、些末なことの繰り返しで維新側は疲弊してしまったと内実を明かす。一方、結い側も言い分はある。党本部が東京と大阪の“双頭の竜”状態で、党運営がうまくいかない状態を解消したい、“単なる吸収合併”では納得いかないなど、合併まえに主張すべきところは主張するのは当然のことだった。


 「こんな小っちゃなことで、ごちゃごちゃ言い合っていて疲れたよ。本来の目的は、野党再編。今後はみんなの党との合流だったり、民主党の分裂、一部との合流を見て動かなければいけない


 維新幹部の一人は、こう不満を口にする。2016年夏には参院選、衆院選もそのまえに実施されることが予想されるなか、野党再編はなかなか動かない。暗中模索の苛立ちが新党に蔓延している。
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山田厚俊(ジャーナリスト)


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<社説>辺野古集会再び 民意の地殻変動に向き合え2014年9月23日 琉球新報http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-231971-storytopic-11.html

 1956年に米海兵隊基地キャンプ・シュワブの建設が始まって以来、隣接する名護市辺野古の美しい浜を基地建設に反対する人波が埋め尽くしたのは初めてだ。
 沖縄戦後史に刻まれる県民行動となったことは間違いない。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対する2度目の集会が開かれ、目標の3千人を大幅に超える約5500人(主催者発表)が結集した。
 登壇した弁士から「沖縄の尊厳と誇り」「アイデンティティー」といった言葉と不退転の決意が繰り出され、新基地建設の不条理を鋭く突いた。この日の集会の熱気は強固な県民世論を見せつけた。
 安倍政権は沖縄の民意に真摯(しんし)に向き合い、海上でのボーリング調査を直ちに中止すべきだ。
 約50人が乗り込む大型バスが約70台も本島全域から集った。自家用車や徒歩で駆け付けた人も多く、参加者の列が開会後も途切れずに辺野古の浜に続いた。
 中学の同期生有志ののぼりが揺れ、4世代で参加した家族連れ、模合仲間など、主義主張を超えた幅広い世代の参加が目を引いた。幾重ものスクラムが組まれた「沖縄を返せ」の大合唱は壮観だった。
 10年前の当初の埋め立て計画に伴うボーリング調査への反対行動に比べても、日々の集会に参加する市民層が広がり、カンパや差し入れも途切れずに続いている。
 新基地建設への反対行動を取る市民層が明らかに広がり、沖縄の民意に地殻変動が起きているのだ。
 辺野古でのボーリング調査の強行、反対する市民を力ずくで排除し続けている海上保安庁の警備が県民の反発を強めている。さらに、仲井真弘多知事による埋め立て承認を挙げて「辺野古は過去の問題」と言い放ち、11月の県知事選の争点外しに躍起となっている菅義偉官房長官らの民意無視の姿勢が反発の火に油を注いでいる。
 一部の在京メディアや辺野古移設を推進する永田町・霞が関の政治家や官僚から「反対行動を取っているのは県外のプロ市民だ」などと、事実をねじ曲げた印象操作が繰り出されている。この日の辺野古の光景はこうした見方が誤りであることを証明していた。
 辺野古移設の是非は県知事選の明白な争点である。日本は民主主義国家として機能しているのか。沖縄はそれを厳しく問い続ける。

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