December 2007
December 30, 2007
日記と私
今年もあとわずかですね。
いやあ、
いろんなことがありました。
特に10/17、
ジャミン・ゼブのデビュー以降は、
おかげさまで、
本当にあわただしく、
充実の日々を過ごさせていただきました。
来年に向けて、
素晴らしいスタートが切れたと思います。
来年もがんばらねば…。
さて、
そんな2007年の締めくくりは、
こんなお話を、
リニューアル。
2004年12月29日 No.94
「日記と私」
‘意外’と思われるでしょうが、
私は日記を書いております。
誰も信じてくれませんが…。
年をとると、
一年経つのが、
どんどん早く感じていくんですね。
若いころの半分くらいにしか感じない。
「いかん、
このままでは、
人生があっという間に終ってしまう。
何かいい案はないものか…。」
と、あせりはじめていた、
5、6年前のある日のこと。
私は、
ユニークな文体で知られる、
ジャズ、映画評論家、植草甚一氏の
「植草甚一読本」という本を
たまたま読んでいました。
その中に、
「1970年の日記」というのがあります。
1970年というと、
ちょうど私が高三から大学入学の頃です。
最初は、
その頃を懐かしく思い出しながら
読んでいたのですが、
そのうち、
ある亊に気づきました…。
氏の日記は、
その日の‘出来事’が書いてあるだけで、
心情、感情などはほとんど記されていない。
例えば、1月2日はこうです。
「三時に起きて、キングスレイ・エイミスの
『グリーン・マン』を読みだし、それから
ヒゲを剃って五時にサンケイへ出かける電車の中で
読み続ける。
日野と大塚のジョイント・コンサート
なかなかよく、来てよかったと思った。
朝、五木寛之さんから年賀の佃煮。
『暮らしの手帖』から台所の道具をもらった。
コンサートの帰りオザワの末村君と新宿で
カツをたべたが、むこうで出した。
帰宅後くたびれたので一時間ほど横になり、
十二時すぎに起きて『グリーン・マン』
を読みつづける。」
1月6日は、どうかというと、
「十時すぎに起き『ジャーナル』の原稿にかかる。
けれどオシルコのむと眠くなった。三時まで寝る。
オリオン・プレスからコミックスのことで電話。
『報知』『ユリイカ』に電話する。
朝、栗田さんから原稿の催促。」
とまあ、いつもこんな調子。
でも、私には感じるものがありましたね。
例えば、
毎日ゲーテにでもなったつもりで、
心情などドロドロと書いてみたとする。
私が死んだあとで、
家族や友人がそれを読んだら、
「あいつ年のわりに幼かったんだなあ。」
とか、
「けっこうウジウジ女々しい奴だったんだなあ。」
とか、
何を言われるかわからない。
しかし、出来事だけなら平気。
それに自分があとで読みかえしても平気。
むしろ「ああ、そんなこともあったなあ。」
と楽しくなります。
ところが心情、感情を書きつづっていると、
あとから読むと赤面。
きっと破り捨てたくなること必至でしょう。
ということで、
1999年の元旦から、この
「出来事日記」を続けてるわけです。
私が使ってるのは、
「能率手帳メモリー・ポケット2」という、
黒表紙の中っくらいの日記帳で、
ちょうど一日一ページが書けるようになっている。
これを何があっても埋めるようにしています。
すると、
何もしないと書くことがなくなるので、
何か行動しなくてはならなくなる。
怠惰な私には、
自分を奮い立たせる原動力にもなるわけです。
おかげで感覚上一年が、
‘普通の長さ’に戻りましたよ。
先日、来年のを買ってきたので、
早くもこれが7冊目ということになりますね。
今、今年の分を読み返してるところですが、
今年もなかなかに、
波乱万丈な年ではありましたね。
さあ来年は、
どんな一年になるのでしょうか?
(感想 2007/12/30)
これを書いたのが3年前。
で、私にしては珍しく、
まだ続いております、日記。
そして先日、
2008年の分も手にしました。
この日記が、
毎日書ききれないくらいの、
素敵な出来事で、
いっぱいになるといいのですがね。
というわけで、
今年も本当にお世話になりました。
来年がみなさんにとって、
素晴らしい年でありますように!
よいお年をお迎えください。
感謝をこめて…。
SHUN MIYAZUMI
December 21, 2007
クラシックのおすすめ その2
ほんとに。
ZEBLOG(jammin' Zeb ブログ)
が、凄いことになってますね。
特に、「JVC JAZZ FESTIVAL」
が決まってからの、
ファンの方の「おめでとう」コメントの数々。
感激しました。
それにしても、
ほんとに早いペースで走ってますねえ、
ジャミン号。
舵をとる私も、
「おっとっと」
の早さです。
しっかり進路を間違えないようにしなくては…。
さて、今日もクラシックのお話。
ちょっと真面目です。
「クラシックは苦手だなあ。」
という方も、
一度は目を通していただけると、
嬉しいのですがねえ…。
2004年12月09日 No.93
クラシックのおすすめ その2

ピエール・ブーレーズ!
まぎれもなく史上最高の指揮者だと思います。
特に現代音楽を中心にした大オーケストラ物では、
他の追従を許しません。
そして前回も書きましたが、
近年『ドイツ・グラモフォン』と契約してからは、
CDの持つダイナミクス(強弱)の利点を、
最大に活かして、
驚くべき作品を連発しています。
きょうはその中から、
私のお薦めのアルバムをいくつかご紹介します。
もちろん独断と偏見に満ちていますが…。
まずは、バルトーク。
『管弦楽のための協奏曲』
(シカゴ交響楽団)
見事な曲ですねえ。
そして見事な演奏!
現代音楽なので、
とっつきの悪い厳しいハーモニーも多いのですが、
その中にも、優しくて愛に溢れた旋律が
見え隠れするのがたまらない。
特に終楽章の超アップテンポのフーガは圧巻!
こんな演奏をされたら、
他の指揮者はこの曲を、
やりたくなくなるのではないでしょうか?
『弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽』
(シカゴ交響楽団)
これも‘素晴らしい’のひと言に尽きます。
子供のころ、初めてこの曲を聞いたときの感想。
「うわ、お化けが出そう、気持ち悪〜い…。」
しかし演奏がいいと、
つい入り込んでしまうんですね。
今では、この一楽章の弦の怪しげなフレーズが、
逆に快感になってしまいました。
そして終楽章では、
この怪しげなフレーズに、
この世のものとも思えない美しいハーモニーが…。
いつもその場面では、目頭が熱くなります。
『中国の不思議な役人』
(シカゴ交響楽団)
『弦、打、チェレ』のカプリングに入ってる、
パントマイムのための音楽。
あまりの過激な内容に、
幾度となく妨害、中止が相次ぎ、
バルトークの生前中には初演できなかったそうです。
この演奏も凄いですよー。
曲のまん中あたり、
「中国人の役人」がいよいよ現れるあたりの、
強烈なリズム、怪しげな中国メロディーの炸裂。
いつも「イエーイ!」と叫んでしまいます。
『ヴァイオリン協奏曲 第2番』
(ギル・シャハム(vn)、シカゴ交響楽団)
これも美しいなあ。
でも最初は、やっぱりとっつき悪いです。
「なんで、もっと素直に行かんかなあ。」
と、不満に思うことしばしばなのですが、
次第に、これが快感に変わっていく。
このあたりが、
バルトークのおっかないところ。
そして、いつしか、
「バルトーク中毒患者」になってしまってる私…。
そう、
ブーレーズのおかげで、
私はすっかり「バルトーク中毒」
にかかってしまいました。
とにかくこの人の和声(ハーモニー)は、
ジャズのコード理論では解明できません。
真の天才だと思います。
そして、このブーレーズとバルトーク。
相性はピッタリのように思われます。
とにかく何を聞いても面白い。
ブーレーズは、こう言っています。
「現代音楽に人気がないのは、
演奏が悪いからだ。」
まさに、これを自ら証明してくれましたね。
凄いです。
次に好きなのが、マーラーの巨大交響曲。
特に、5、6、7番が素晴らしい。
なかでも6番は圧倒的です!
(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)
特に終楽章。
30分にも及ぶ劇的な音楽で、
「悲劇的」というニックネームもうなずけます。
19世紀末のヨーロッパ。
来るべきナチの台頭や、
その後のヨーロッパの悲劇を、
予言してるかのように思えるのは私だけでしょうか。
7番は、終楽章がワーグナーの
『ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲』
を意識しており、
これでもかこれでもかとクライマックスが訪れます。
1〜4楽章は面白い打楽器を多用しており、
ジャズ的な匂いも感じられ、
いつも一気に聴いてしまいます。
貫禄の演奏ですな。
(クリーヴランド管弦楽団)
5番は逆に1〜3楽章が、
「さすがブーレーズ」を思わせます。
今までこの曲は映画『ヴェニスに死す』
で一躍有名になった4、5楽章しか聴かず、
1〜3楽章はどちらかというと退屈だったのですが、
ブーレーズの手にかかると、
こんなにも面白くなるという典型。
(ウィーン・フルハーモニー管弦楽団)
ブーレーズの指揮は、とにかくテンポが揺るがず、
がっちりと構成されており、聴いていて爽快。
ダイナミクスが凄く、
‘爆音’で聴くことをお薦めします。
さもなくばヘッドフォンで‘爆音’でどうぞ。
超ピアニシモから突然の超フォルテシモ!!
心臓の弱い方はご注意。
BGMには不適です。
それから彼をスターダムにのしあげた
ストラヴィンスキー、
『春の祭典』『火の鳥』『ペトルーシュカ』
の3大バレエ音楽。
(クリーヴランド管弦楽団)
このあたりは、まさに独壇場ですね。
特に金管楽器が炸裂してくると、
もう一発でノックアウトですわ。
『ラヴェル管弦楽曲集』の2枚も、
おすすめです。
(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
『ボレロ』『マ・メール・ロワ』『スペイン狂詩曲』
などが入ってるものと、
『ダフニスとクロエ』全曲に、
『ラ・ヴァルス』がカプリングになったもの、
があります。
圧巻は、その『ラ・ヴァルス』!!
これはラヴェルがウィンナ・ワルツを想定して書いた曲。
ジャズ的なハーモニーもふんだんに。
ヴィスコンティの、
退廃的な貴族映画を想わせるような、
絢爛豪華な中にも官能的な美しさに溢れた、
圧倒的な名演です。
ところで、
ブーレーズは特定のオーケストラを持たず、
曲によってオケを選びます。
私の勝手な解釈ですが、
例えば、バルトークやストラヴィンスキーでは、
ジャズ的な匂い、
あるいはリズム感を求めてでしょうか、
シカゴ交響楽団かクリーヴランド管弦楽団、
といった、
アメリカのオーケストラを使う。
マーラーでも7番は前述したように、
多少ジャズ的な要素があるので(特に1〜4楽章)
やはりアメリカのクリーヴランド。
ところが5番、6番は、
なんといってもウィーン・フィル。
ウイーンという街がなければ、
これらの曲は生まれてないのでは?
じゃラヴェルはフランスのオーケストラと思いきや、
これはベルリン・フィル。
ラヴェルの曲は
特に管楽器がめくるめき音数で色彩感を出します。
したがって‘個人技’が必要になる。
‘個人技’といえば、
やはり世界ではベルリン・フィルが一番、
という理由だろうと私は思うのです。
何年か前に、
最初の一ヶ月はシカゴ交響楽団。
次の一ヶ月はロンドン交響楽団を呼んで、
ブーレーズは日本に居ずっぱりという
コンサート・ツアーがありました。
なんとぜいたくな…。
こんなことが出来るのは、
世界でもこの人だけでしょう。
その時にやったストラヴィンスキー『火の鳥』
をTVで見たのですが、
演奏が終るとものすごい拍手と歓声。
そしてオーケストラ・メンバーに、
立ってお客への挨拶をうながしたところ、
オケは誰も立ち上がらず、
皆ブーレーズに笑顔で拍手を送っている。
一人狼狽したブーレーズが苦笑いをして、
観客席とオケの両方にペコペコしてる様が、
可笑しくもあり感動的でした。
もちろん演奏は終始鳥肌もんでしたよ。
年末、年始
部屋を暖かくして、
優雅な気分でこれらを聴くのも
一興かもしれませんね。
それにしても、
70才を越して、
ますますエネルギッシュなブーレーズちゃん。
負けてられまへんでー。
(感想 2007/12/21)
前回のコメントのなかで、
「指揮者ってなにするの?
巨匠と普通の指揮者の違いは?」
というご質問がありました。
ま、私は、
クラシックに関しては、
専門家ではありませんが、
それなりの一家言は、
持っております。
次回は、
そんなお話をしてみましょうかね。
ちょっと時間的にも、
余裕ができてきたことだし。
ああ、早く忘年会がしたい…。
SHUN MIYAZUMI
December 17, 2007
クラシックのおすすめ
師走だなあ…。
おっと、
これは去年も使ったギャグですね。
失礼、失礼。
でも、本当に一年が経つのは早いもの。
おかげさまで、
快進撃ジャミン・ゼブのおかげで、
今年の冬は、
いつになく充実しております。
まだ年内、
たくさん仕事が残ってますからね。
もうひとふんばりだ…。
さて前回、
「第九」の話を書いたら、
これが思わぬ反響でした。
というわけで、
今回もクラシックのお話です。
2004年11月29日 No.92
「クラシックのおすすめ」
職業柄、よく人に、
アナログ盤とCDの違いについて聞かれます。
もっとも25才までの若者には、
アナログ盤といってもピンと来ないかもしれません。
クラブのDJが、キュッキュッと回す‘道具’
くらいの認識しかないかもしれませんね。
しかしほんの20年くらい前までは、
レコードといえば、
このアナログ盤のこと。
そして、
どちらが好きかと聞かれれば、
私は今でも、
「アナログのほうが好き」と答えます。
例えばレコーディング・スタジオで、
録音のスタンバイが出来たとします。
いろんな楽器にマイクが立てられました。
そして、まだ音が出ない状態で、
スピーカーのボリュームをフルに上げたとします。
すると‘シャーーー’というノイズが聞こえます。
実はこれ「空気の音」なんですね。
つまり自然界に実際に存在する音なのです。
アナログでは、
マイクで拾った音がそのまま録音されるので、
当然この「空気の音」も一緒に録音されます。
しかし、これこそが自然のなりゆきなのです。
ところが、デジタルすなわちCDは、
信号(パルス)によって録音されるので、
この空気音は録音されません。
これがCDの音をして「クリアな」と呼ばれるゆえん。
しかし実は自然の法則に反してる。
実はどこか歪められた、
不自然なサウンドなのです。
確かにCDの利点はたくさんありますね。
前述したように、
音がクリア。
それから収録時間が長い。
ポップス物だと15曲も、いや20曲だって可能。
アナログだと傷がついたらそれまでだけど、
CDは何回聴いても同じ状態。
アナログのように、ゆがんだりすることも無い。
小さいから、収納スペースが楽。
軽い。
などなど…。
でもね。
一枚のアルバムに、
そんなにたくさん曲が必要ですか?
アナログ時代では、
10曲かせいぜい12曲。
でもそのぶん曲が厳選されてて、
何度でも聴きたくなる作品が多かった。
制作者側から言わせてもらえば、
曲順を考えるのも、
アナログ時代のほうが楽しかった。
例えば私の場合、
一曲目は導入として最も派手な曲。
A面の最後は中締め的な曲。
そして盤をひっくり返して、
B面のトップはシングル曲。
そして最後は劇的なフィナーレになる曲、
と、コンサートのプログラムを組むような、
楽しみがありました。
(ああ、このA面、B面という響きも素敵だ。)
しかし今は…、
CDショップの試聴コーナーで、
ユーザーが気を引くように、
押し物の曲をずらずらアタマのほうに並べるだけで、
なんの策もないものがほとんど。
それから、
傷がつかなくていいと言いますが、
はたしてそうでしょうか。
作詞家の松本隆さんも、
「レコードを擦り切れるまで聴いた、
という表現が無くなるのは寂しい。」
と言ってましたが、
私も同感。
何度も聴いて、
そのうちブチブチとノイズが入り、
ついには擦り切れてしまい、
また買い直す。
このアナログ時代にこそ存在した、
‘愛聴盤への思い’が、
人生にどれほどの潤いをもたらしたことか。
さらに、
小さくて収納が便利と言いますが、
ジャケットの素晴らしさ、芸術性は、
あのLPサイズの大きさがあってこそのもの。
セロニアス・モンクなんて、
まさにジャケットが‘アートそのもの’です。
マイルスもエヴァンスも○○も△△も…。
ジャズでは、
「ジャケットを見ての衝動買い」
なんてのもよくやりました。
今は無い。
……。
ところが、
CDの出現によって、
私の中で、
再びクローズ・アップされた、
音楽ジャンルがあります。
それが、
クラシック。
しかも大オーケストラ物。
マーラーやブルックナーの巨大交響曲。
ストラヴィンスキーやバルトークなどの現代音楽。
ラヴェルやドビュッシーなどの色彩感溢れる印象派。
これらに共通するオーケストレーションの妙味。
アレンジの面白さ。
長尺ものだって、
なんのその。
そして何よりも、
強弱のダイナミクス!!
たとえば、アナログ時代だったら、
pp(ピアニシモ)からff(フォルテシモ)
くらいまでの幅で、
それ以上の強弱を求めると‘針飛び’が起きる。
したがって、
レベルを下げて収録せざるを得ない。
すると音が痩せて、
かつ迫力に欠ける。
しかしCDならどんと来い!
pppppからfffffまでだってOK。
そして、
そのCDの持つ利点を最大に活かして、
70才を過ぎても精力的な録音を続ける、
史上最高にして最大の指揮者がいます。
私がもっとも敬愛する、
その人の名は、
ピエール・ブーレーズ!
中学生の頃、
このブーレーズがさっそうと楽壇に登場した時の、
ストラヴィンスキーの『春の祭典』
をラジオで聴いたときの驚愕は、
忘れられません。
それまでクラシックといえば、
ベートーベンやモーツアルトといった古典を好み、
現代音楽は難解だから、
と敬遠してた私でしたが、
(子供だからあたりまえか)
これを聴いて、
ジャズにも似た強烈なリズム感と
劇的なハーモニーに魅せられました。
今思うと、
後のジャズ狂いは、
この時芽ばえたのかもしれませんね。
そのブーレーズが近年、
クラシックの最高レーベル
『ドイツ・グラモフォン』
と契約してからの仕事ぶりは、
まさに驚愕の連続です。
私もこのサイトのプロフィールに、
好きなミュージシャンの一人として
彼の名を挙げてますが、
次回はそんなブーレーズの魅力と、
私の熱い思いを語ってみましょう。
待ってろ、
ブーレーズ…。
(つづく)
(感想 2007/12/17)
なぜか、
クラシックの指揮者って、
長生きが多いですよね。
一説には、
60才で新鋭。
70才で中堅。
80才でベテラン。
90才で長老。
……。
ジャズメンは早死にが多いのに。
日頃の節制が違うのかなあ…。
今度、
「大指揮者と喫煙、飲酒、夜更かし」
に触れた本があったら、
誰か教えてください。
無いか、
そんなもん…。
SHUN MIYAZUMI
December 13, 2007
第九
いやあ、きのうの丸の内。
やはり大爆発でしたね。
昼も夜も、
本当に大勢の方が、
つめかけて下さいました。
素晴らしいライブでした。
ジャミン・ゼブになりかわり、
あつく御礼申し上げます。
さて年内、彼らのフリー・ライブも、
12/23(日)の「丸の内 オアゾ」
を残すのみとなりました。
今年最後の、
大盛り上がりといきましょう。
さらに、
2/12(火)には、
六本木「スイート・ベイジル」
アルバム『Smile』でも、
素晴らしい演奏をしてくれている、
吉川昭仁(ドラム)や、
かわ島崇文(サックス)も、
満を持しての登場です。
どうぞお早めにご予約を!
(詳しくは、
jammin'Zebブログの、
「Informatiom」コーナーを。)
さて今日は、
季節柄、
こんなお話を引っ張り出してきました。
2004年11月22日 No.91
「第九」
「第九」(だいく)と言えば、
ベートーベンの「第九交響曲(合唱)」
今年もそんな季節になりましたね。
12月になると、
やたらめったら「第九」が演奏される。
これって、おそらく、
日本だけでしょうね。
一説によると、
この曲の日本初演が12月だった、
というのが理由とか。
単純な発想ですなあ…。
でも、確かにこれは、
素晴らしい曲。
人類が生んだ最高の楽曲といっても、
過言ではありません。
この私ですら、
この曲(特に4楽章)は死ぬほど聴きました。
すみからすみまで全部ソラで唄えるほど。
そして、
いつ聴いても、
ジーンとして涙がでるほど感動する。
どんな人が演奏しても感動する。
山本直純「10,000人の第九」だってジーンと来た。
そんな名曲は、
そうザラにあるもんじゃない。
だから、
いつだって演奏したり聴いたりすればいいのに、
なぜか日本では12月だけ!?
「おーい、間違ってるぞニッポン!」
……。
ところが、かく言う私も、
12月にならないと聴きません。
なぜかそういう体質に、
させられてしまってるようです。
かつて、
アメリカ建国200年記念でお祭り騒ぎの、
しかも7月4日(独立記念日)。
私はたまたまニューヨークにいました。
そして、
セントラル・パークに50万人もの人が押し寄せ、
ニューヨーク・フィルが演奏する「第九」を、
TVで観ました。
しかし、なんかピンと来ないんですね。
暑い暑い、真夏に聴く「第九」なんて。
慣れ、風習というのはおそろしいもんです。
毎年、年末になると
「第九」を聴き、感動し、
今年一年の自堕落な生活を反省し、
ベートーベンのように崇高に生きたいと思い、
そのままNHK「ゆく年くる年」を観て、
さらにおごそかな気持ちになり、
「来年こそはしっかりやるぞ!」
と決意する。
しかし年が明けると…、
そんなことはさっさと忘れて、
民放のバカなバラエティーや、
「欽ちゃんの仮装大賞」を観て、
大口をあけて笑いこけ、
正月休みが終ると、
待ちかねたように地元のジャズ・バーに出かけ、
いつもの飲み仲間やマスターと、
バカな話で盛り上がりながら、
大いに酒を飲む。
こうして、相も変わらず、
何の変哲もない自堕落な一年が始まるのです。
そのころには、
頭のなかには、
「第九」のカケラもない。
こういう人って、
以外と多いのではないでしょうか。
そして残念ながら私も、
そんなときふと、
典型的な日本人であることを、
自覚するのです。
……。
きょうは、そんな「独り言」でした。
さて、最後に、
音楽家のはしくれである私が、
ひとつだけいいことを教えちゃいましょう。
何故この曲はこんなにも、
万人に愛されるのか?
それはですね、
例のあの‘メロディー’にあるのではないか、
と思うのです。
小学校の音楽の教科書にある‘あれ’
「喜びの歌」と言われてる‘あれ’
「晴れたる青空〜」ではじまる‘あれ’です。
あのメロディーをC調(ハ長調)にして、
ピアノの鍵盤を叩いてみて下さい。
ミミファソソファミレ ドドレミミーレレ♪
ミミファソソファミレ ドドレミレードド♪
レレミドレーミファミド♪
レーミファミレドレソ♪
ミーミファソソファミレ ドドレミレードド♪
使ってる音は、
「ド、レ、ミ、ファ、ソ」
の5つだけ。
黒鍵もなんにも使わずに、
たった1オクターブのなかに、
スッポリ収まってる。
これ以上シンプルには出来ない、
と言っても過言ではない、
単純なメロディーが、
見事なアレンジ展開で、
おそろしい感動を生みだしていく。
このあたりが、
ベートーベンの凄さなのでしょうね。
偉大です…。
ということで、
そろそろ私の部屋にも、
あの、
「オオ、フロ〜〜〜〜〜〜〜〜イデ♪」
なんてのが、
流れはじめるのです。
ちょうど、
「ボージョレ・ヌーヴォ」解禁日のように。
すまん、
ベートーベン…。
(感想 2007/12/13)
そういえば、
おととい(11日)の「代々木ナル」
のお礼を忘れていました。
大勢の、
暖かいお客さんの拍手に乗せられ、
本当に楽しく演奏できました。
これまた、
ありがとうございました。
乗りすぎたせいか、
まだ指が痛いです。
アハハ。
そしてきのうは、
‘もぬけの殻’状態の私。
ジャミンは、
何事もなかったかのように、
ケロッと歌ってるのに。
年の差か…。
SHUN MIYAZUMI
December 07, 2007
ぱしふいっくびいなす号 2007航海記その6 最終回
今朝のフジテレビ、
『ハピふる』
ご覧いただけましたでしょうか。
jammin'Zebが、
素晴らしい紹介をされておりましたね。
感激しました…。
キャスターの阿部知代さん、
スタッフのみなさん、
本当にありがとうございました。
このぶんだと、
12日の丸の内も、
大騒ぎになりそうですね。
まだ‘生ジャミン’を、
ご覧になってない方、
どうぞいらしてください!
なにせ無料ですから。
盛り上がりますよー。
癒されますよー。
さてさて、
長々と続いた航海記も、
いよいよ最終回です。
「ぱしふいっくびいなす号 2007航海記」 その6 最終回
10月17日 航海4日目の夜
屋久島を出てからというもの、
よく揺れること。
今宵のライブは、
ユラ〜〜ッ、
「おっとっと」
の連続。
しかし、
スイート・ボイスも、
我々トリオも、
快調に演奏です。
私の書いた大作を含め、
この日のライブは、
手応え充分なジャズ・ナンバーが中心。
最後は、
スイート・ボイスのおハコ、
マンハッタン・トランスファーの
「Birdland」で、
華やかに締めくくりました。
200人を超えるお客さんからは、
ヤンヤの大喝采。
よかった、よかった。
こうして、すべての仕事を終え、
「メイン・ダイニング」で、
乾杯!!
そしてきょうは最後の夜、
ということもあって、
全員参加で、
私の部屋で打ち上げ。
お酒の飲めない、
MAKO、KAOも、
今日だけは参加。
もちろん、
酒豪のBABI、JUNは、
グビグビ。
楽しい宴会は、
果てしなく朝まで、
続いたのでした。
……。
10月18日 航海最終日
「おはようございまーす」
きょうは、
最終目的地、名古屋まで、
ひたすら海景色です。
相変わらず私は、
「スモーキング・ルーム」
を行ったり来たり。
すっかりお友達になった、
スモーカーの人たちと、
にこやかに談笑しながら、
プカ〜〜ッ、
プカプカ〜〜〜〜〜〜ッ。
そんな一日でした。
そして、
その間も気になったのが、
昨日(10月17日)発売になった、
ジャミン・ゼブ/デビュー・アルバム
『Smile』
の動向。
陸地が近づいたときには、
多少電波が良くなるので、
たくさんの留守電メッセージを、
必死で聞きました。
それによると、
どうやら、
HMVやタワレコの大型店では、
かなりのディス・プレイが、
なされてるようです。
ホッ…。
そして夜の7時半。
無事に名古屋港に着岸。
そのままタクシーで名古屋駅。
新幹線に飛び乗り、
私ひとり「喫煙車」でプカプカ。
そのまま、
私のホーム・グラウンド、
学芸大「A'TRAIN」に直行。
いつもの仲間と、
楽しく語らい、
いつもの「焼酎」を飲み、
思う存分煙草を吸い、
1時過ぎに帰宅したのでした。
これが、
今回の航海記でした。
ん?
なんだか、
煙草の話ばかりでしたね。
……。
でもね、
やはり船旅は、
いいもんです。
そして思うに、
これって、
みなさんが考えてるほど、
高いものではありません。
一番安い部屋だと、
お一人様、一泊38,000円。
食事込みです。
朝、昼、夜、夜食。
豪華なホテル・レストランの、
フルコースの食事です。
デザートも、
コーヒーも、
ケーキも、
みんなタダ。
そして、
プールや展望風呂、
映画、ジムなど、
あらゆる施設、
各種エンタテインメントも、
みんなタダです。
なにより、
雄大な海を眺めながら、
時を忘れて、
本当にリフレッシュできます。
まさに、現代の、
『竜宮城』
です。
みなさんも、
いかがですか?
私は心からお薦めします。
船酔いの激しい方と、
‘ヘビー・スモーカー’を除いて。
……。
(おわり)
嬉しいことに、
今朝の『ハピふる』放映直後から、
いろんなところから、
出演依頼のメールが、
たくさん届きました。
その中には、
またまたお船の話も……。
どうするジャミン!?
SHUN MIYAZUMI