September 2008

September 29, 2008

jammin'Zeb『裏・ドリーム』その4


ああ、終った。

ホッ。


23日(火)の名古屋にはじまり、
大阪、東京、
そして昨日の南大沢(八王子)の
チャリティ・コンサートまで、
5日間で6回のコンサート。

移動日なしの過酷スケジュールでしたが、
よくがんばりました、

ジャミン軍団。


特に、
25日(木)の「赤坂BLITZ」の熱狂ぶりは、
すごかったですねえ。

あちら(ZEBLOG)からも、
みなさんの興奮ぶりが伝わってきます。

よかった、よかった…。


でも、どこのライブも、
暖かいお客さんの歓声と拍手。

おかげで、
ジャミンの連中も、
ひと回り、
たくましくなったような気がします。


みなさん、ありがとうございました。


オジサン、

ますます、がんばりますよー。



『jammin'Zeb 裏・ドリーム その4(最終回)』


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♪NEW YORK LIFE(ニューヨーク・ライフ)♪
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この曲は、
とあるCMのプレゼン用に書いたものです。

ニューヨークを舞台にした、
新しい経済雑誌のCMです。


「こんな感じです。」
と言って渡された絵コンテには、
モダンな素敵なイラストが描かれており、
私は、すぐにイメージが湧いてきました。

ジャミンのコンセプトにもピッタリ。

「ようし、いっちょうやるか!」


ところが、
曲を書いた直後に、
プレゼンそのものが中止になってしまいました。

「なあんだ。」


タイアップが付かないのなら意味が無いし、
いっそ捨ててしまおうか、
とも思ったのですが、

それも、もったいないし…。


「じゃあ、遊びのつもりでライブ用に、
 軽い気持ちで仕上げてみるか。」

と、思い直してアレンジしたのが、
この曲です。

捨てなくて良かったです。



さて、

表の解説でも述べましたが、

この曲は、
ニューヨークに代表される、
「大都会の持つ二つの相反する顔」
をテーマにしています。

不安と希望、成功と挫折、秩序と混沌etc.


そこで私は、

そんな感じを表現するために、
相反する二つのテーマを考えました。


イントロの最後、
エンディングの最後などに出て来る、

「パドゥパドゥパドゥパドゥパドゥパドゥパドゥパダ♪」

という、奇妙なフレーズは、

「不安」のモチーフです。


一方、
「希望」のモチーフは、

言うまでもなく、
「From the moment〜♪」で始まる、
あのサビの旋律ですね。

夢と希望にあふれていませんか。


そんな、相反する二つのテーマが、
出たり入ったりしながら、
ガチャガチャと曲を構成していく。


「混乱」と「秩序」も、
交互にやって来る。

ピアノ・ソロ後の、
ブリッジの部分も、
そんな雰囲気ですね。

これも、大都会の持つ、
もうひとつの顔ですから。


夢と希望を持った若者たちが、
大都会(ニューヨーク)にやって来て味わう、
不安や挫折。

でも、希望は捨てちゃいけない。

ま、そんな感じの曲です。


そして最後は、
「希望」のテーマを、
朗々と何度も繰り返しながらも、
結局は、
「不安」のテーマで終りますね。

でも、これでいいんです。

若者ですからね。

大団円で終っちゃつまらない。


もうひとつ。

クライマックスで、
みんなが勝手きままにフェイクする場面で、
レンセイが、

「Everybody come on(みんな、おいでよ)♪」

と唄ってるのが、
おわかりでしょうか?


ところが、レンセイは、
ニューヨークに行ったことがありません。

「無責任だなあ。」
と思われる方もいらっしゃるでしょうが、

これも、これでいいんです。


プロフィールにもあるように、

私の心の師匠は、

植木等さんですからね。


以心伝心…。


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♪BRAHMS' LULLABY(ブラームスの子守唄)♪
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アルバム『DREAM』も、
いよいよ最後の曲です。


いやあ、このアルバムの制作は、
時間がかかりました。

というより、かけました。


コーラスは、
ちょっとしたバランスの狂いで、
いっぺんにダメになってしまいます。

あちら立てれば、こちらが立たず。

微妙なコーラス・バランスをとってるうちに、
気がついたら、
5時間、6時間、平気で経ってた、
なんてこともザラ。


でもね、

納得いくまでやりたかったので、
最終日は、
24時間ぶっ通しで作業。

そして最後に出来たのが、

この『ブラームスの子守唄』。

時計をみると、朝の7時。


ここで、エンジニアの須藤君が、
「宮住さん、ちょっとお休みになってて下さい。
 これからちょっとした作業がありますから。」

その作業とは、

リップ・ノイズを消したり、
ブレス(息つぎ)を揃えたり、

より美しくするために、
丁寧にトラックを整理する、
エンジニアならではの、
細かい作業。

いいエンジニアの良心。

これが、2時間くらいかかる。


「じゃ、お言葉に甘えて。」
と、ソファに横になった私でしたが、

そのうち、
朦朧とした意識のなかに聴こえてくる、
このブラームスのア・カペラが、

なんかおかしい。

ちっとも美しくない。

音程もバランスも乱れている。


「ん? まさか…。」

私はガバッと跳ね起き、

こう言いました。

「ねえ、須藤。
 それ、NGテイクじゃない?」

「ひえ〜っ。」


6月14日のエッセイにも書きましたが、
この何日かは徹夜に次ぐ徹夜。

私と同じように、疲労困憊の須藤君は、
あろうことか、
NGのテイクをファイルから引っぱり出して、
せっせとトラックの掃除をしていたのでした。


時計をみると、9時。

2時間後には、
ビクターのマスタリング・ルームに、
マスターを納品しなくてはならない。

……。


大慌てで、
ファイナル・ミックスを出して作業し直し、
ぎりぎり・セーフで間に合った、

とまあ、こういうお話です。

あぶない、あぶない。


この曲を聴くと、
音楽を楽しむ前に、
この時のことを真っ先に思い出します。

今となっては笑い話ですが。

人間、極限まで追い詰められると、
こんなバカなことも起きるんですねえ。



ま、とにもかくにも
こうして、
アルバム『DREAM』は完成しました。

パチパチ。


そんな『DREAM』の裏話編。

お楽しみいただけましたでしょうか。


えっ?

『聖者の行進』の‘裏’がない?


そうなんです。

あれだけは、
裏話のひとつも浮かびませんでした。


ま、いいんじゃないでしょうか。

試合開始早々、
いきなり、ど真ん中に、
思い切り直球(ストレート)を投げ込む。

審判の手があがる。

「ストラ〜〜〜〜ク!」


これも、ジャミンらしくて。


ね…。



(おわり)



さて個人情報。


今週の水曜日(10/1)に、
「代々木ナル」でピアノ・ライブやります。

お相手は、
大好きな女性ジャズ・シンガー、
CHIHARU(チハル)。
ベースは佐藤有介。

彼女との競演は、
本当に久しぶり。

スイング、スイング!


いやあ、実に楽しみです。

体調万全で臨みたいものです。


酒も控えて、

節制して臨みたいものです。


(やれよ…。)



SHUN MIYAZUMI



woodymiyazumi at 00:11コメント(14)トラックバック(0) 
2008 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション

September 22, 2008

jammin'Zeb『裏・ドリーム』その3


きのうの「東京ミッドタウン・ライブ」。

お越し下さったみなさん、
ありがとうございました。

でも、残念ながら、雨天中止。

無念…。


でもね、

また絶対、やりますからね。
絶対リベンジしますからね。

ええ、リベンジです。


リベンジャミンです。


……。



『jammin'Zeb  裏・ドリーム その3』


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♪SOMEONE TO WATCH OVER ME♪
(サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー)
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これは、典型的な女唄です。

そういえば、
あまり男性は歌っていませんね。


通常、こうしたスタンダード曲の詞は、
男女どちらが歌ってもいいものが多い。

もしくは、
He(彼)を、She(彼女)に変えるだけで、
容易に成立してしまう。

例えば、
ビートルズの『And I love her』
ならば、
『And I love him』

というように、
‘her’を‘him’に変えるだけで、
事足りてしまうのです。


しかし、この曲の場合、
そんな簡単なわけにはいきません。

ひとつ間違えると、

「あらー、コージローさんて、
 ○○だったの? ヤーだー。」
とか、
「あらら、レンセイさんも、
 ○○だったのねえ。ウフフ。」

てなことに、なりかねない。


しかし、我がチームには、

レンセイがいます。

彼が、この曲を、
男性が歌ってもいいように、
慎重に、原詞の意味を損ねることなく、
作り変えてくれました。


一例を挙げると、
レンセイが、甘く切なく歌うサビの部分。

Although she may not be the girl
Some guys think of as pretty

(彼女のことを 美人だと思わない男も
中にはいるかもしれない)


これ、原詞では、
こうなっています。

Although he may not be the man
Some girls think of as hand-some


いやあ、チームにこういう人がいると、
助かりますねえ。

おかげで、
とっても美しい、
ジャミンのバラード・ソングが、
出来上がりました。

ありがとう、

レンセイ君。



さて、この曲を作ったのは、
言うまでもなく、
あの、

ジョージ・ガーシュイン。
(1898-1937)

コール・ポーターとならんで、
私の最も敬愛する作曲家です。


かつて、
「ジョージ・ガーシュインとコール・ポーター」
というエッセイにも書きましたが、

短い生涯に書かれた、
おびただしい数のヒット曲、
優雅で、洗練された彼のメロディは、
今なお、全世界で愛され続けています。


さらに、彼の功績は、
これだけではありません。


『ラプソディ・イン・ブルー』
という、不滅の、シンフォニックな名曲を書いて、

それまで、
黒人音楽というだけで蔑視されていた、
‘ジャズ’という音楽の素晴らしさを、
クラシック音楽絶対の白人たちに、
知らしめました。


また、黒人が冷遇されていた時代の、
アメリカ南部を舞台にした、
『ポーギーとベス』というミュージカルでは、

劇場や世論の猛反対を押し切って、
それまで、タブーとされていた、
黒人シンガーを舞台に上げて、

黒人たちだけによる、
歴史的なミュージカルを、
成功させたのです。


この中で歌われる、
『Summertime (サマータイム)』
は、あまりにも有名ですね。

これ以降、
ジャズは立派な文化として、
白人社会にも認められて行きました。


そんな、ガーシュインの生涯を描いた、
『アメリカ交響楽』
という、音楽伝記映画があります。

容易にDVDで手に入るので、
ぜひご覧になって下さい。

ただし、駅や本屋で、
500円くらいで売ってるやつは要注意。
映像が古くて、ぼけていて、
目が悪くなります。

1,500円か2,000円くらい出すと、
デジタル・マスタリングされた、
きれいな映像のやつが買えますから、
そちらがおススメ。

短くも偉大な、
ガーシュインの生涯が、
見事に描かれています。

私の大好きな映画です。


一つだけ、気に入らないのは、
主役のロバート・アルダという人の、
髪の毛がフサフサなこと。

当のガーシュインは、
若禿げでしたからね。


父親の臨終の場面で、
父親はガーシュインにこう言います。

「お前も、だいぶ薄くなってきたなあ。」

私は、嫉妬も手伝ってか、
画面にむかって、

思わず、こう叫んでいました。


「こいつのどこが、禿げとるんじゃい!」


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♪STRAIGHTEN UP AND FLY RIGHT♪
(ストレイトゥン・アップ・アンド・フライ・ライト)
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この曲を作曲したのは、

あの、ナット・キング・コール。


ナット・キング・コールといえば、
大ポピュラー・シンガーとして、
あまりにも有名ですね。

1950年代を中心に、
ミリオン・セラーを連発。

『モナ・リザ』『トゥー・ヤング』『プリテンド』
『ネイチャー・ボーイ』『80日間世界一周』etc.


甘い美声と、類いまれな歌唱力で、
全世界のポピュラー・ファンを魅了し、
1965年に、惜しまれつつ他界しましたが、

その存在は、今もなお、
「史上最高のシンガー」として君臨。

その名声は、今もなお、
輝きつづけています。


ところが、このキング・コールさん。

一方で、
素晴らしいジャズ・ピアニストでもあるのです。

このことは、
かなりのジャズ通でないと、
あまり知られておりませんが、

小粋にスイングする彼のピアノは、
ジャズ・ピアノのお手本でもあります。


若き日のオスカー・ピーターソンは、
相棒のベーシスト、レイ・ブラウンを連れて、
キング・コールの演奏を聴きに、
夜な夜な、ナイト・クラブに通ったそうですが、

古い録音ながらも、
何枚か残されているアルバムの、
彼の演奏を聴くと、
それも当然だと思いますね。

実にリリカルで、小気味よい。

大好きです。


しかし、
ジャズ・ピアニスト時代のコールさんは、
やはり、生活が大変だったらしく、
一晩に5ドルくらいしか稼げない。

仕方なく、
この『STRAIGHTEN〜』の版権を、
たったの50ドルで、
とある男に、売ってしまったらしいのです。

この曲の作家クレジットに、
見知らぬ男の名前があるのは、
そうした事情なのでしょう。

ところが、後年、
キング・コールが大スターになったおかげで、
この男は、この曲の版権だけで、
なんと2万ドルも稼いでしまった。

つくづく運のいいヤツです。



さて、

ナット・キング・コールが死んだ、
1965年の2月といえば、
私は、中学1年生でした。

何度も言うように、
この時私は、父親の転勤で、
三重県の四日市というところにいました。


ラジオから流れて来た彼の美声に魅せられ、
父親にねだってアルバムを買ってもらい、
『モナ・リザ』や『トゥー・ヤング』
を愛聴していた幼き日の私は、

ある日の新聞で、
キング・コールの死を知り、
大変悲しい気持ちになりました。


翌日、学校に行くと、
当時同級生で、今も親友の小原さんに、
私は、ぼそっと、
こう言ったそうです。

「ナット・キング・コールが死んだ…。」

そんな名前、
聞いたこともない小原さんは、
開口一番、

「誰や、それ?」

「……。」


このときの話は、
今も二人で飲むと、
よく話題になります。

そして彼は、
笑いながら、いつも、
こう言うのです。


「あの1965年当時、
 全国の中学1年生のなかで、
 ナット・キング・コールの死を悼んでいたのは、
 お前だけだと思うよ。」


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♪SCARBOROUGH FAIR♪
(スカボロー・フェア)
---------------------------------------

私の書いた、
『SCARBOROUGH FAIR』
のアレンジ・スコア(総譜)の最後には、
こう日付が記されています。

2006年12月17日。


ジャミン・ゼブの結成が、
同年の8月25日ですから、

たった4ヶ月後には、

あの4人は、
早くもこんな難解な大作に、
挑んでいたことになりますね。


今にして思えば、

「やれ」という方もムチャだし、

なんのためらいもなく、
平然と挑む方も、
恐れを知らない連中です。


ジャミン軍団は、
最初から、
神をも怖れぬ、
こんな無謀な連中の集まりだったわけです。

まさに、いろんな意味で、
無敵軍団ですね。

私を含めて…。


恐るべき長さ。
恐るべきコーラス数。
恐るべき音符の数。

今では50曲にも及ぶ、
ジャミンのレパートリーのなかでも、

最も難易度の高い曲の一つでは、
ないでしょうか。


初演(2007年9月)までに、
9ヶ月を要し、
レコーディング(2008年5月)までに、
約1年半を要した、

まさに、ジャミンの、
血と汗と涙の労作も、

名ドラマー、山木秀夫さんをはじめとする、
素晴らしいミュージシャンのサポートにより、
こんな美しい仕上がりになりました。


いやあ、ジャミンの諸君、

ごくろうさんでしたなあ。

アハハハ。


いやあ、みやずみさん、

あんたも、
よくこんな面倒くさいアレンジを、
書く気になりましたなあ。

アハハハ。


(;…。)



(つづく)


さあ、明日から激ウィークだ。

すさまじいライブ・ウィークに突入です。

私も、朝5時半に起きて、
名古屋に行ってまいります。


でも、無敵軍団ですからね。

きっと、バッチリ、

乗り切ってくれることでしょう。


ゆけー!

ジャミンガーZ!!



ふう…。



SHUN MIYAZUMI



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2008 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション

September 13, 2008

激移動 その2


きょうはいい天気だな。

3連休を利用してお出かけの方には、
絶好の行楽日和ですね。

うらやましい。


さてさて、

早く『激移動』のつづきを書かねば、
と思ってるうちに、
あちらは東北ツアーに入ってしまいました。

めまぐるしく変化する、
ジャミン・ワールド。

たった一週間前のことなのに、
あの、中部・関西ツアーの鮮度が、
いささか落ちてしまいましたね。

やっぱりこういうものは、
熱いうちに書いてしまわないと…。


と、反省したところで、

きょうは『裏・ドリーム』のつづきを、
書くことにします。


その前に、一応、

二日目(9/5)の行程を、
簡単におさらいだけしておきましょう。


9/5(金)8:15「東海テレビ」入り。

『ぴーかんテレビ』という、
朝の人気番組に生出演。

「聖者の行進」を唄って、
スタジオ内、やんやの大喝采。

レギュラー出演の、
奈美悦子さんとKABAちゃんに、
『Dream』のサンプル盤を、
プレゼントしておきました。

その後、
同じビル内にある「東海ラジオ」で、
コメント収録。


それが終ると、
メンバーが待ちに待っていた「味噌カツ・ランチ」
のお時間です。

「ZEBLOG」でもスティーブが、
嬉しそうに紹介してますね。


ただし、私だけは、
普通にロース・カツを注文。

ええ、私は、トンカツは、
ロースしか食べません。

名古屋の「味噌カツ」も、
北関東でよく見かける「ソースかつ丼」も、
私には不向きです。

トンカツといえばロース。

ステーキもロースです。

ロース、ロース、ロース。

あの脂身(あぶらみ)こそ、
豚肉や牛肉の一番美味しいところではないか、

と、私は思っております。


ただし、一説には、

ロースの、
あの脂身をあまり食べると、
禿げると言われていますね。

そういえば若い頃、
周りにいるロース好きのおじさんたちは、
みな禿げていました。

しかし私はかまわない。

食べたいものを食べずして、
なんの人生か。

ロース、ロース、ロース、ロース。


こうして、長年に渡って、
ロースのトンカツやステーキを、
かまわず、ガンガン、食べ続けた結果、

やはり、

私も、

禿げました。

アハハハ。


しかし私は、
後悔などしておりません。

頭髪を気にするあまり、
あんな美味しいものを我慢するなんて、
私には耐えられない。


ジュージューに揚(あ)がった、
肉厚のロースカツ。
(薄っぺらいのはダメですよ。
 あくまで肉厚です。にくあつ。)

これを、大きめに、
ザク、ザク、ザクッと切ってもらう。


さらに、‘ころも’は、
カリカリでなければならない。

歯茎にささると、
血が出るくらい、
カリカリでなければならない。


もちろん、キャベツは大盛り。

そうです。

キャベツの量をケチるようなトンカツ屋は、
ロクなもんじゃありません。

きっと、トンカツも、
マズいはずです。


そして、手頃なお値段。


そんな、
私の好みを100%満たした、
日本一と言っても過言ではない、
最高のトンカツ屋が、

私の家のすぐソバにあります。

その名を、
『御代鶴(みよづる)』
と言います。


この、私の理想とする、
『御代鶴(みよづる)』のロース・カツは、
たったの、
1,150円。

なんと、ランチ・タイムは、
850円です!

美味しい炊きたてのご飯と、
トン汁と、
ぬか漬けのお新香が、たっぷり付いて、
この値段です。

信じられません。


駒沢公園のすぐ近く、
駒沢通りに面した、
10人も入ればいっぱいの、
小さなお店ですが、

もちろん、
すごく繁盛しています。

人のいい大将とおかみさんが、
二人で切り盛りしているのですが、
本当にいつも忙しそう。

さらに、この辺りは、有名人も多く、
いつも‘出前’の電話がひっきりなし。

タモリも、巨人の原監督も、
みんなここから‘出前’を取っています。


やはりロース党で、
私と食い物の趣味を同じくする、
B級グルメの帝王、
学芸大のジャズ・バー、
『A'TRAIN』のマスター、Kさんに、
この『御代鶴(みよづる)』の存在を教えたら、

当然のことながら、
見事にハマってしまいましたね。

『A'TRAIN』の常連に、
かたっぱしから、
この『御代鶴(みよづる)』を教えたもんだから、

今では、40人近くもの人が、
ここを訪れたそうです。


おかげで私は、お店に、
大変感謝されております。

ときどき、
鳥の唐揚げやカキフライが一個、
サービスで付いてきたりします。

やはり美味しいものは、
みんなで分け与えないとね。


そうそう、

毎週木曜日には、

ヒレ肉の‘余り’で作られた、
メンチ・カツが登場します。

たったの、1,050円で。

これがまた絶品。

こんな美味いメンチは、
他では食えません。


この『御代鶴(みよづる)』。

興味のある方は、
今度私に会ったとき、
または、
「A'TRAIN」のマスターに聞いて下さい。

そっと場所を、
お教えします。



ん?

何の話だったでしょうか?


そうだ、

ジャミンの話だ。


いかん、

すごい道草を食った…。


はい、せっせとレポート、レポート。


さて、食事が終ると、
13:15の「のぞみ」で、
我々は京都に移動。

北野天満宮からの中継で、
これまた毎日放送(MBS)の人気番組、
『ちちんぷいぷい』に生出演。

ジャミンの歌声とともに、
この神社の紹介がなされるという、
なかなか奇抜なプログラム。

クレーン・カメラも出動した、
大掛かりなロケ。


失敗が許されないロケですから、
リハーサルも入念。

ヤブ蚊に悩まされながらも、
大勢のスタッフ、テレビ・クルーの方たちと、
和気あいあいと、
楽しく番組を作ることができました。

とっても素敵な、
ジャミンのショットを、
たくさん撮っていただきました。


そして、

小川のせせらぎ。
美しい緑の木々。
朱色の橋の欄干。

そんな、古都の由緒ある神社に、
ジャミンのジャズ・ハーモニーが、
いっぱいに鳴り響いていましたね。

ちょっと不思議な感覚でしたが…。


そして、17:30。

「おつかれさまでした〜。」

のディレクターの声とともに、

今回の仕事はすべて終了です。


いやあ、

本当に充実した2日間でした。


メディアのみなさん、
本当にお世話になりました。

そして、
こんな素晴らしいスケジュールを組んで下さった、

ビクター名古屋営業所の大槻君、
大阪営業所の岡村さん、
両営業所のみなさん、

本当にありがとうございました。


今度は、9/23、24に、
ライブ会場でお会いしましょう。

たくさんの人に、
生ジャミンを体感してもらえると、
いいですね。

がんばりましょう。



(追加)


この後、
再び、毎日放送の大きなワゴンで、
京都駅まで送ってもらい、

スティーブを除く3人は、
18:40の「のぞみ」で帰京。


しかし、私とスティーブは、
再び新大阪に移動。

何人かの知り合いと会って、
「9/24・大阪ライブ」の協力をお願い。

時間の許すかぎり、
プロモーションの手を緩めない。


そして22:30。

ようやく予定のすべてを完了。

大阪の知人たちと、
食事をしたり、バーで楽しく飲んだりするうちに、
気が付いたら、またまた深夜。

ホテルに戻るやいなや、

バタンキュー。

zzz…….。。



はい、

これが今回の全行程でした。


まさに『激移動』


いったい新幹線に、

何度乗ったのでしょうね。


でも、実りの多い遠征でした。


ということで、

お待たせしました。


『裏・ドリーム』と、いきますか。


……。



ありゃりゃ…。

こりゃ、もう無理だ。

とんでもない長さになってしまった…。


『裏・ドリーム』のつづきは、

またまた次回ですかね。


いやあ、いかん、いかん。

(トンカツの話なんかするからだ。)


なるべく早く更新しますので、

ご容赦。



このブログも、


激移動…?



(おわり)



「東海道・山陽新幹線」は、
まだ喫煙車両があるから、

私には助かります。


そこへいくと、
全席禁煙車の「ジェイアール東日本」

これは、つらいなあ。

なんとかなりませんかねえ。


だから、仙台に行かなかったわけでは、
ありませんがね。


今頃ジャミンは、

『定禅寺ジャズ・フェスティバル』

か…。



SHUN MIYAZUMI



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2008 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション

September 08, 2008

激移動


お久しぶりです。

あまりの忙しさに追われ、
ブログの更新もままならず、
大変失礼致しました。

きょうは、
8/24以来、
久しぶりのお休みを満喫している私です。

やれやれ…。


それにしても、
すごいスケジュールだったこと。

今こうして、
無事でいるのが不思議なくらいです。

ちょっと大げさですが。


特にすごかったのが、
9/4(木)、9/5(金)の、
ジャミン遠征ですね。

スタッフのY浅ショーちゃんが行けないので、
この私が、老体にムチ打って、
引率のマネージャーをやってきました。


というわけで今日は、

『裏・ドリーム』を一回お休みして、
そんな、
『ジャミン・ゼブ遠征日記』
を、お送りします。

あちら(ZEBLOG)でも、
やってるようですが、
いつものように、
こちらはこちらのやり方で。


どうせあっちは、

食い物の話ばかりでしょうし…。



『激移動』


9/4(木)

朝6時 東京駅集合。

前日も、
遅くまでスタジオ・ワークをやっていたので、
結局私は、
一睡もしないで行くハメになりました。

しかし、
気合いが入っているので、
なぜか元気モリモリ。

「今回のマネージャーは手ごわいぞー。
 みんな覚悟しろよー。」
と、檄を飛ばし、
颯爽と6:27の「のぞみ」に乗り込む。

禁煙車だったので、
私は一人、
煙草の吸える「自由席」車両に移動し、
すぐさまプカプカ〜。

そして、
人知れず、しばし撃沈。

zzz…。


8:48 京都到着

迎えに来ていた、
ビクター大阪営業所の岡村女史の手配で、
2台のタクシーに乗り、
「KBS京都テレビ」へ。

『ぽじポジたまご』
という朝のバラエティ番組に生出演。
「星に願いを〜聖者の行進」メドレーを唄う。

朝にしては、声も出ていて、
まずまずの出来。

スタジオ内、やんやの喝采。


終了と同時に、
メンバー大急ぎで着替えて、
再びタクシーを拾って、
今度は『Leaf』という女性誌の取材。

女性編集長、女性ライターのリードで、
取材は、なごやかに進行。

ライターの女性の、
「レンセイさん。
 日本にやって来て、
 ジャミン・ゼブに参加して、
 どんなお気持ちでしたか?」
という質問に、

「ハイ、トテモ、タノシソウデスネー。」
と答えるレンセイ。

すかさずシモンが、
「おい、人ごとかよー。」

に、会議室大爆笑。


取材が、一通り終ったところで、
私は、
「どう、みんな、
 一曲アカペラでも、ご披露したら。」
と、けしかける。

すると編集長、大喜びで、
「それだったら、
 スタッフのみんなにも聞かせたいですわー。」

というわけで、
会議室を出て、
一生懸命仕事をしている編集員のみなさんに、
ちょっと手を休めていただいて、
「STRAIGHTEN UP AND FLY RIGHT」
を披露。
(その数、約30人)
やんやの大喝采を受ける。

よかった、よかった。


「さ、次は大阪です。急ぎましょう。」

ビクターの岡村さんに促(うなが)されて、
再び京都駅までタクシー移動。

それにしても、
京都は暑い。

まだまだ真夏のようでしたね。


さて、
新幹線に乗って約15分。
新大阪駅到着。

毎日放送(MBS)のロビーで、
明日(5日)の『ちちんぷいぷい』
という番組の打ち合わせ。

ロケは京都で行なわれるらしく、
なんだかとってもいい感じ。


ここでも、
和気あいあいと打ち合わせは進む。

プロデューサーからの質問にも、
てきぱきと答えるメンバー。

と、ここで、

「レンセイさん。
 オーストラリアでは、
 どんな活動(かつどう)をされてたんですか?」
という質問に、

「エッ、カツドン?」
と、レンセイ。

もちろん一同大爆笑。

そういえば、レンセイは、
「カツ丼」が大好きなのです。


さあ、打ち合わせも無事に終わり、
ようやくここで昼食。

岡村さんが、
「ステーキ北野」という、
鉄板ステーキ屋に連れて行ってくれました。

このレストランが入ってるビルの名前が、

「メタボ阪急」


……。

思わずお腹に手をやる私。

ふと横を見ると、
スティーブも同じことをやっている。

「おい、スティーブ。
 お前は、まだ早いぞ。」


いや、美味しかった。
食った、食った。
メンバー一同、大満足の表情。

時計を見ると14時半。

「おっと、急がなくては。」

ここで、岡村さんと別れて、
私とメンバーは再び新大阪駅へ。
15:07の「のぞみ」で、
今度は名古屋に向かう。


15:59 名古屋到着

ビクター名古屋営業所の大槻君が、
迎えに来ていました。

ホテルに荷物を置き、
毎日新聞社へ。

「毎日新聞」の取材を終えると、
今度は読売新聞社に、
すぐさま移動。

この移動のすさまじさは、
ジャカルタの最終日のようでしたね。

いや、それよりもすごいか…。


と、ここに、
ビクターJ氏が応援に駆けつけた。

このあとメンバーは、

『渡辺美香のMy Favorite Things』(CBCラジオ)

『Evening-i』(RADIO-i)

という、
二つのラジオ出演が控えています。


しかし私には、
他にやることがある。

二つの重要なアポがある。

私は、
メンバーを、
大槻君とJ氏にゆだね、
一人別行動に移りました。


まずは、
地元で幅広い音楽活動をしている、
古くからの友人、H氏と会食。

さらに、彼の友人のプロモーターの、
Oさんという女性も合流して、
23日の「名古屋クアトロ」公演の協力を要請。

好感触を得る。


20時には、
「名古屋ケントス」に行く。

ここには、
当社役員の丹羽君が、
これまた東京から駆けつける。

あの「ひつまぶし」の丹羽君です。
(エッセイ「名古屋ケントス」参照)

彼の紹介を受けた、
岐阜医師会の会長さんやら、
スズキの社長さんら、
地元の有力者のみなさんに、
熱くジャミンをプレゼン。

これまた、
いい感じで、
和気あいあいと時間は過ぎ、
23時頃お開き。


やれやれ、

やっと開放されました。


あとは残った丹羽君と、
『ジェミニ&レベルス』のライブを見ながら、
痛飲。

なつかしいオールディーズの、
メロディやリズムに酔いしれ、
至福の時間を過ごす。


そのうち私は、

しだいに意識が朦朧としてきました。

なにせ、ほとんど寝てないもんですから。


(いかん、明日も早いし、
 今日以上に忙しいのだ…。)


それに気がついた私は、

相変わらず楽しそうに、
ジェミニの可愛い二人を見て、
鼻の下をのばして、
デレデレになってる丹羽を残し、

そそくさと、
ケントスを後にし、

ホテルに戻り、

そのまま、


気絶…。


ようやく一日目終了…。


zzz…….。。



(つづく)



それにしても、

新幹線は速いですねえ。

つくづく、そう思いました。


それに、

山の手線間隔で走ってるし。


ひと昔前なら、

こんなスケジュールは不可能ですね。


すごい時代だ…。



SHUN MIYAZUMI



woodymiyazumi at 16:10コメント(13)トラックバック(0) 
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