November 2008
November 30, 2008
ラグビー
11月22日(土)
北上をあとにした、
私とジャミン・ゼブの4人は、
東京は青山にある、
「秩父宮ラグビー場」
に向かいました。
ラグビー「日本代表vsアメリカ代表」戦で、
ジャミン・ゼブが、
日米国歌を歌うという大役を、
仰せつかっていたからです。
3月の東京ドーム、
MLB開幕戦でのセレモニーにつづく、
スポーツの祭典での大舞台。
いやあ、
今回も見事に歌ってくれました。
素晴らしい出来映えでした。
一瞬暗くなった場内に静寂が走り、
レンセイが「Oh say can you see〜♪」
と、おごそかに歌い始める。
そして、ジャミンの美しいハーモニーが、
会場いっぱいに響き渡ると同時に、
彼らにスポットがあたる。
その姿が、
大型スクリーンに映し出される。
ゾクッとするような、
感動に包まれました。
3月以来、この両国歌演奏は、
いろんなライブで、
デモンストレーションとして、
歌ってきた彼らですが、
やはり、こういう本物の場所で聴くと、
格別ですね。
ま、あたりまえですが。
私は、
ピッチの、
彼らのすぐ真ん前で聴いていたのですが、
隣にいらした、
森喜朗ラグビー協会会長(元首相)、
真下(ましも)副会長からも、
「彼ら、素晴らしいですねえ。」
という、お褒めの言葉をいただきました。
よかったです。
ほっとしました。
さて、セレモニーが終わると、
さっそく試合開始。
大勢のお客さんで埋め尽くされた場内は、
早くも、熱気と興奮に包まれます。
実は私、恥ずかしながら、
ラグビーの試合を生(ナマ)で見るのは、
これが初めて。
場内どこでも出入りできるパスを、
もらってることだし、
せっかくのいいチャンスだから、
これを機に、
いろんな角度から、いろんな場所から、
このラグビーというスポーツの魅力を、
大いに研究してやろうと思いました。
時には、ピッチのど真ん前で。
時には、ポールの正面の金網の前で。
はたまた、観客席の上から、下から。
横から、ななめから。
……。
場内、所狭しと場所を変え、
あちこちから、この、
イギリスで生まれた、
「紳士のスポーツ」というやつを、
観戦させていただきました。
いや、これが、面白い。
そして、すごい迫力。
TVで見るのとは、雲泥の差。
私の目の前、数メートルのところを、
190cm、100kg、
などという大男たちが、
シモンよりもずっとデカい男たちが、
陸上の短距離選手のような猛スピードで、
ぶわ〜っと駆け抜ける。
いや、速い、速い。
まるで、競馬のラスト・スパートのよう。
ボールを持ってゴールに突進する選手を、
相手選手がつかまえ、押し倒す。
そこに、両軍選手が殺到し、
もみあい、おしあい、つぶしあい、
ボールを持って倒れた選手の上に、
何人もの選手がなだれこむ、重なりあう。
(一番下にいる選手は大丈夫なのか…。)
(圧死しているのではないか…。)
そんな心配をよそに、
ちゃんと、そこから、
ボールは出る。
また、突進が始まる。
それを追いかけた相手がタックルしてつぶす。
襟をつかんで、引きずり倒す。
これを、相撲の決まり手にたとえるなら、
あびせ倒し、とったり、足取り、ちょん蹴り、
すくい投げ、内掛け、外掛け、内無双、
猫だまし…。
いやいや、冗談はさておき、
こりゃ、何でもありなのかな、
と思いきや、
ピーッと笛が鳴り、
審判が整然と両軍選手を分け、
今度はスクラム。
やはり反則があったようなのですが、
私には、
どこまでがOKで、
どこからが反則なのか、
よくわからない…?
すると、
場内では、すぐさま、
「○○選手の反則により、
○○チーム・ボールによるスクラムです。」
といったアナウンスが入る。
実に親切。
わかりやすい。
そして、審判は毅然(きぜん)として、
粛々とゲームは進んでいく。
野球やサッカーのように、
誰も審判に食ってかかったりしない。
激怒した監督が飛び出して、
悪口雑言を浴びせたり、
選手を引き上げて抗議、
などということはしない。
したがって、審判は、
イエロー・カードや、
レッド・カードなるものを、
持ってはいない。
(なるほど、これが「紳士のスポーツ」と、
言われる所以(ゆえん)か…。)
さあ、目の前で、スクラムだ。
両軍選手たちが、
低い姿勢でぶつかり合う。
肉と肉のぶつかる音がする。
ドーン!!
まるで、相撲の、激しい立ち会いのよう。
いや、迫力、迫力。
場内、ワーッという大歓声。
ところで…、
もし、私があの中にいたら、
どうでしょうね。
思わず、そんなことを考えてしまいました。
おそらく…、
試合開始早々にして、
あばら骨、肋骨、腰骨など、
数カ所を骨折。
全身打撲、ムチうち、呼吸器マヒ、
などにより、
全治3年の入院生活を余儀なくされることは、
間違いないところです。
いや、まともな社会復帰すら、
危ういかもしれない。
……。
しかし、男たちは、
大男たちは、
何ごともないかのように、
着々とゲームを進めていく。
そして、観客は、
そのプレイの一部始終を、
時には静かに見守り、かたずをのみ、
時には大いに沸き、手を叩き、喝采し…。
全身で、このスポーツを楽しんでいる。
マナーも素晴らしく、
えげつないヤジもない。
ファン同士の罵倒や、
こぜりあいや、喧嘩もない。
したがって、
野球やサッカーと違って、
おまわりさんなんか、
一人もいませんものね。
若い女性ファンが多いのにも、
ビックリしましたが、
納得です。
誰かが、
「ラグビーはエリートのスポーツなんだよ。」
と言ったのを聞いたことがありますが、
これも、納得です。
紳士のスポーツ。
エリートのスポーツ。
大人のスポーツ。
それが、ラグビーなんですね。
TVではわからなったのですが、
生(ナマ)で見て初めて、
そのことを、
体感することができました。
そして、試合終了。
両軍選手は、
お互いの健闘をたたえ合い、
観客は、両軍選手に、
惜しみない拍手をおくる。
さわやかでした。
感動しました。
さて、
こうしたラグビーの試合の運営は、
「日本ラグビーフットボール協会」
の人たちによって、
行われます。
今回、このお仕事の関係で、
この協会の方々と、
お知り合いになれたのですが、
ほとんどの皆さんが、
元ラガー・マンなんですね。
かつて、自分もラグビーをやっていた、
ラグビーをこよなく愛する男たち。
そうした男たちの、
‘手作り’による試合運営。
心がこもっているのです。
「いい試合をしてほしい。」
「みなさんに楽しんでもらいたい。」
そんな彼らの愛情が、
試合の運営にもあふれているのです。
さわやかなはずです。
試合が終わって、
スタジアムから、
外苑前の地下鉄に向かう、
大勢のお客さんの顔もまた、
さわやかな笑顔で、
満ちあふれていました。
もちろん、私の心も、
ポッカポカ。
(おわり)
ところで、ジャミン・ゼブ。
ハーフ・タイムでも、
歌わせていただきました。
曲は『Peace On Earth』
なんかピッタリでしたよ。
自分で言うのも何ですが、
この曲のもつ爽やかさと、
ラグビーの爽やかさが、
ばっちりハマッていたと感じたのは、
私だけでしょうか…。
中須さんはじめ、
「日本ラグビーフットボール協会」
のみなさんに、
この場を借りて、
あらためてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
また、呼んでくださいね。
そんな写真の数々。
ジャミン・ゼブのブログ『ZEBLOG』の、
「三日間のつれづれ その2」に、
たくさん掲載されております。
ぜひ、ご覧になってください。
(ここにも欲しいなあ。
ね、ショーちゃん。)
というわけで、この冬は、
大いにラグビーを見ようと思っております。
おっと、その前に、
ルールを覚えなくちゃ…。
SHUN MIYAZUMI
November 23, 2008
きたかみ
私は、父親の転勤で、
山形に2年ほど、
住んでいたことがあります。
もう、40年以上も、
前の話です。
当時、
東北への出発ターミナルは、
上野でした。
上野から山形まで、
特急で5時間半。
雪深い東北の地は、
私にとっては、
それまで住んでいた世界とは、
まるで別世界。
言葉も風習もまるで違う、
ましてや、
寒さの苦手な私には、
なかなかに、
過酷な2年間ではありましたね。
でも、懐かしい。
それが、どうでしょう。
……。
11月21日(金)
私は、ジャミン・ゼブの4人を連れて、
岩手県まで足を運んだのです。
岩手というと、
遠い北の地という印象がありました。
ところが、
東京駅から、盛岡まで、
東北新幹線「こまち」で、
たったの2時間20分。
私の知る、最北の地、
山形よりも、
さらに北にある盛岡まで、
たったの2時間20分。
これじゃあ、通勤圏です。
こんなに東北が、
近くなっていたとは…。
昔日の感がありますね。
ま、シモンにいたっては、
東北本線が、
上野から出ていたことも、
知りませんでしたがね。
アハハハ。
それでも、盛岡は、
雪でした。
まだ11月だというのに。
オーストラリアでも、
暖かいリゾート地、
「ゴールド・コースト」出身で、
ほとんど雪を見たことのないレンセイは、
目を丸くしていましたね。
さて、私たちは、
駅前からタクシーで、
「エフエム岩手」
というところに向かいます。
1時から、
『Gotta Friday』というワイド番組に、
生出演です。
局の方々から、
暖かいおもてなしを受けたジャミン・ゼブは、
さっそくスタジオに入って、
番組スタート。
「はい、きょうのゲストは、
ジャミン・ゼブのみなさんです。
こんにちはー。」
「こんにちはー。」
そして、
「みなさん、盛岡は初めてですか?
どんな印象ですか?」
という質問に、
コージローは、
さすがにリーダーらしく、
「はい。僕たち、岩手県は、
初めてお邪魔するんです。
9月には、仙台まで来ましたが、
僕たちにとって、盛岡は、
最北の地ということになります。
とても、いいところで、
エキサイティングしています。」
と、立派な受け答え。
(よしよし、その調子だ…。)
そして、スティーブも、シモンも、
無難に自己紹介と盛岡の印象を語り、
いよいよレンセイの番。
ここで、レンセイ。
「ハイ、ソウデスネー…、
テンキハ、チョット、ヤバイデスネー。」
(……。)
早くも、やってくれました。
もちろん、スタジオ大爆笑。
(誰だ、ヘンな日本語教えたヤツは…。)
でも、何を言っても、
いやな印象を与えずに、
笑いにしてしまえるところが、
レンセイのキャラクター。
天然パワー、北の地でも炸裂です。
一瞬、ヒヤッとしましたが、
みなさんの優しい笑顔を見ていると、
まあ、大丈夫でしょうね。
(ふ〜…。)
さて、約30分の生番組が終わると、
別のスタジオで、
こんどは、3本の番組収録。
『GIFT』の宣伝も、
大いにしてくださり、
本当に、感謝感謝のひとときでした。
これらの番組のオン・エア日は、
『ZEBLOG』の「インフォメーション」で、
随時お知らせしますので、
地元の方、
ぜひ、お聞きくださいませ。
その、3本目の番組収録で、
またまたレンセイが、
やってくれました。
「それでは、お一人づつ、
岩手の印象を語ってもらいましょう。
まず、コージローさん。」
コージロー、
「はい、岩手はとてもいいところです。
また絶対来たいです。」
そして、スティーブ、
「ええ、また絶対、岩手に来れるよう、
これからも頑張ります。」
シモン、
「一度と言わず、岩手には、
何度でも来たいです。」
レンセイ、
「ソウデスネー、
センダイ(仙台)ハ、
ホントウニ、イイトコロデスネー。」
ガハハハハハハハ。
ま、許してあげましょう。
レンセイ君だから。
(生番組じゃなくて、良かった…。)
さて、すべての収録を終えると、
私たちは、
「北上(きたかみ)」というところへ移動。
そういえば、その昔、
『北上夜曲』という曲が、
ありましたねえ。
今宵は、
「シティプラザ北上」
というホテルで、
『ワインとジャズで素敵な夜を』
という、ディナー・ショーです。
駅に着くと、
その「ホテルシティプラザ北上」の、
Oさんという方が、
迎えに来て下さいました。
ワン・ボックス・カーに乗り込み、
ホテルに着くと、
それは立派な、ゴージャスなホテル。
大きなロビーの窓の向こうには、
雄大な北上川が、滔々と流れ、
美しい紅葉の山々が、
目の前いっぱいに拡がっていました。
素晴らしい景観に感動です。
そして、ロビーのあちこちには、
今宵のショーのポスターが、
貼ってあるのですが、
右のほうには、
「SOLD OUT!」
と、張り紙がしてありましたね。
聞くところによると、
今宵のお客さまの数、
なんでも、
400人…。
(えっ、そんなに…。)
これまた感動…。
このショー。
実は毎年、
「ボジョレー・ヌーヴォ」の解禁日、
すなわち、
11月20日の開催なんだそうです。
11月20日だったら、
ジャミンは、他にスケジュールが入っており、
行くことはできませんでした。
でも、Oさんはじめ、みなさんが、
「どうしてもジャミンを呼びたい。」
ということで、
わざわざ一日ずらして、
開催してくださったそうなのです。
またまた、感動ですね。
ありがたいことです…。
そして、19時40分。
みなさんのお食事もほぼ終わり、
美味しいワインも、
ほぼ召し上がったところで、
大きな宴会場のステージに、
ジャミンが登場すると、
「待ってましたー。」
とばかりに、
大きな拍手、歓声。
もう一曲めから、
みなさんノリノリ。
「ピー〜」「キャー〜」「イエ〜イ」
……。
私は、
9月の仙台遠征には行けませんでしたが、
仙台でもすごい歓迎ぶりと、
お客さんのノリの良さにびっくりした、
と、関係者から聞きましたが、
ここ、北上でも同じでしたね。
素晴らしい反応と歓待ぶりに、
当のジャミンが、
一番驚いたようです。
北は熱い…。
さらに、
会場が大きいので、
ステージの左右には、
スクリーンまで用意されていましたね。
後ろのテーブルからも、
彼らのアップの表情が見られる、
心憎いばかりの演出。
コンサートは、
そんな素晴らしい雰囲気のなか、
スムーズに進行。
そして最後は、
いつものように、
『When I Fall In Love』
ここで、コージローが、
いつものように、
「残念ながら、次の曲が最後です。」
すると、
満員の会場から一斉に、
「え〜〜〜〜〜〜〜っ。」
なんでしょう、この熱い反応は。
これ、東京では定番となってきましたが、
きょうのお客さんは、
初めてジャミンを見る人ばかりです。
どうして、
こうなるのでしょう…?
びっくりしました。
東北は、本当に、
熱い…。
このあと、
熱いアンコールが、
なんども続き、
コンサートは、つつがなく終了。
ロビーでは、いつものように、
女性を中心に、
即売やサイン会や、
写真撮影でごったがえす光景。
こうして、
とても初めてとは思えない、
岩手県初のジャミン・コンサートは、
大成功に終わったのでした。
関係者のみなさん、
エフエム岩手のみなさん、
そして初共演のバンドのみなさん、
本当にありがとうございました。
お客さんの何人からは、
「また絶対来てくださいよ。
来なかったら怒りますよ。」
と、言われましたね。
嬉しいですねえ。
ええ、来ますとも。
また、お会いしましょうね。
楽しい打ち上げのあと、
部屋に戻ると、
窓の外は、
ボタン雪が降りしきっていました。
でも、私の心は、
ポッカポカ。
(おわり)
ところで、
帰ってみたら、
「『GIFT』素晴らしいぞ。」
のコメントが、
たくさん寄せられていましたね。
みなさん、
ありがとうございます。
トテモ、ウレシイデス。
本当は、
お一人づつ、
お返事しなくちゃいけないところですが、
なにぶん時間もなくて…。
この場をお借りして、
熱くお礼申し上げます。
さて、クリスマスまで、
まだまだ楽しいイベントは続きますよ。
「この冬は、いつになく暖かい。」
そう言われるように、
頑張りましょう。
そんな私とジャミンは、
翌22日、
北上をあとにして、
東京は,「秩父宮ラグビー場」に、
移動したのでした。
ここでも、素晴らしいドラマが、
待っていました。
次回は、そんなお話でも。
SHUN MIYAZUMI
November 15, 2008
jammin' Zeb 『GIFT』
11/19(水)
いよいよ発売になります。
jammin' Zeb のクリスマス・アルバム
『 GIFT(ギフト)』


サンプル盤の帯原稿には、
こんな文章が、
書かれていますね。
“ 聖なる夜に舞い降りた奇蹟のハーモニー
スタイリッシュなコーラス・ワークで彩られた
心暖まるクリスマス・ソングス ”
ちょっと気恥ずかしいうたい文句ですが、
でも、言い得て妙でしょうか。
いずれにしても、これは、
ジャミン・ゼブと私から、
みなさんへの、
クリスマス・ギフト(贈り物)です。
この美しいアルバムが、
みなさんのクリスマス・シーズンに、
素敵な彩りを添えられますように…。
そんな願いをこめて、
今日も、
プロデューサー的見地から、
このアルバムを、
解説してみようと思います。
いつものように、
独断と偏見に満ちた解説を…。
jammin' Zeb『 GIFT 』
01. CHRISTMAS EVE(クリスマス・イヴ)
lyrics & music : Tatsuro Yamashita
arrangement : Shun Miyazumi
山下達郎の名曲『クリスマス・イヴ』を、
「ボーイズ・トゥー・メン」風の、
ちょっとソウルな感覚のリズムで、
アレンジしてみました。
ソロはおもにレンセイ。
ちょっぴり大人な雰囲気を漂わせた、
ジャミンならではの優雅なハーモニーが、
原曲とは、ひと味もふた味も違う、
不思議な世界へ、
誘(いざな)ってくれることでしょう。
Piano & Hammond B-3 Organ : Shun Miyazumi
Bass : Tetsuyuki Kishi
Drums : Hideo Yamaki
Percussion : You Hatakeyama
02. SILENT NIGHT(サイレント・ナイト)
lyrics & music : Traditional
arrangement : Shun Miyazumi
これはいったい、
どんなジャンルなのでしょう。
何と呼べばいいのでしょう。
この『きよしこの夜』は…。
ジャズでもない。
クラシックでもない。
ポップスでもない、ゴスペルでもない、
教会音楽でもない。
でも、美しい…。
だから許してください。
世界中にひとつだけしかない、
ジャミンだけの『聖夜』…。
Fender Rhodes Piano : Shun Miyazumi
Bass : Yusuke Sato
Percussion : You Hatakeyama
Chromatic Harmonica : Tatsuya Nishiwaki
03. CAROL OF THE BELLS
(キャロル・オブ・ザ・ベルズ)
music : Mykola Leontovich
arrangement : Douglas Teel
ウクライナ地方に伝わる、
クリスマス・ソングなんだそうです。
不思議な感じの曲ですね。
でも、いい感じ…。
詳しくは、「Zeblog」でも、
誰かが書くでしょうから、
それは、まかせるとして、
シモンのソウルフルなベース、
スリリングなハーモニー、
ボイス・パーカッションの炸裂、
強烈なパッセージetc.etc.
素晴らしい、
ジャミンの、ア・カペラ・ワークが、
存分にお楽しみいただける逸品です。
04. LET IT SNOW! LET IT SNOW! LET IT SNOW!
(レット・イット・スノー)
lyrics : Sammy Cahn
music : Jule Styne
arrangement : Shun Miyazumi
これは、厳密に言えば、
クリスマス・ソングではありません。
古いアメリカのスタンダード曲です。
映画『ダイ・ハード』『ダイ・ハード2』
のラスト・シーンで使われていましたね。
オーソドックスな、
ジャズ・コーラスのサウンドで、
軽快にスイング!
なんとも楽しい仕上がりになりました。
レンセイのソロも秀逸。
そして、全編に流れる鈴(すず)の音が、
とても暖かい雰囲気にさせてくれます。
はたけやま裕ちゃん、
ありがとう!
Piano : Shun Miyazumi
Bass : Tetsuyuki Kishi
Drums : Hideo Yamaki
Percussion : You Hatakeyama
05. THE CHRISTMAS SONG(ザ・クリスマス・ソング)
lyrics & music : Mel Torme
arrangement : Shun Miyazumi
有名なジャズ・シンガー、
メル・トーメの書いた、
今やクリスマスには欠かせない名曲。
前半は、ひとりずつのソロに、
いろんなコーラス・ワークが絡む、
というポップな世界。
(シモン〜スティーヴ〜レンセイ〜コージロー)
間奏後は、
一転してジャズ・ハーモニーの、
優雅な世界。
そして、
感動的なクライマックスへ…。
これまた、ジャミンならではの、
独特の世界ですが、
ドラマチックな作品になりました。
Piano : Shun Miyazumi
Bass : Yusuke Sato
Drums : Hideo Yamaki
Percussion : You Hatakeyama
06. WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS
(ウィ・ウィッシュ・ユー・
ア・メリー・クリスマス)
lyrics & music : Traditional
arrangement : Douglas Teel
作者不明のトラディショナル楽曲。
でも、欧米では、
古くから愛され続けてきた、
クリスマスを代表する名曲ですね。
風変わりな、シモンのベースで始まる、
コケティッシュな可愛いアレンジは、
発表当初から、
ジャミン・ファンのみなさんにも、
とても好評でした。
聴く者を、
暖かい気持ちにさせてくれる、
ほのぼのとした、
素敵なア・カペラ・ナンバーです。
07. PEACE ON EARTH(ピース・オン・アース)
lyrics : Lensei
music : Shun Miyazumi
arrangement : Shun Miyazumi
『New York Life』に続く、
ジャミン・ゼブ2曲目のオリジナルは、
私なりの、ちょっとした、
メッセージ・ソングです。
世界平和や地球環境問題を、
大げさに考えるのではなく、
みんなのできることから、
身近にある小さなことから、
少しづつ、
やっていきませんか、
考えていきませんか、
そんな歌です。
あなたの大切な家族や友人や、
未来の子供たちのために、
そして、なによりも、
あなた自身のために…。
そんな願いをこめて、
書いた曲です。
レンセイが、
今回も素敵な詞を書いてくれました。
ジャミンの4人が、
感動的な歌唱をしてくれました。
名ドラマーの山木秀夫さん、
ベースの岸徹至くん、
パーカッションのはたけやま裕ちゃん、
素晴らしい演奏をありがとう。
ジャミン・ファンのみなさん、
ジャミンを応援してくださるみなさん、
そして、平和を愛する、
すべての人に、
この曲を捧げたいと思います。
(ちょっと、真面目…。)
Piano & Hammond B-3 Organ : Shun Miyazumi
Bass : Tetsuyuki Kishi
Drums : Hideo Yamaki
Percussion : You Hatakeyama
08. CHRISTMAS EVE(クリスマス・イヴ)
<ボーナス・バック・トラック>
lyrics & music : Tatsuro Yamashita
arrangement : Shun Miyazumi
最後は、ボーナス・トラックです。
1曲目の『CHRISTMAS EVE』から、
リード・ヴォーカルだけをカットした、
“ コーラス付きカラオケ ”
とでも言いましょうか。
ジャミンのコーラスをバックに、
どうぞ、ご一緒に、
お歌いください。
美味しいワインでも、
召し上がりながら…。
Piano & Hammond B-3 Organ : Shun Miyazumi
Bass : Tetsuyuki Kishi
Drums : Hideo Yamaki
Percussion : You Hatakeyama
最後に、
レコーディング・データです。
-----------------------------
jammin' Zeb are :
Kojiro
Steve
Lensei
Simon
Produced by Shun Miyazumi
Associate Producer : Shoji Yuasa
Recorded & Mixed by Takashi Sudoh
Recorded at : ZAK STUDIO,
SUNRISE STUDIO, ZERO STUDIO
Mixed at ZERO STUDIO
Assistant Engineers :
Rie Mimoto, Yasuhiro Nakashima
Mastered by Hiroshi Kawasaki
Mastered at FLAIR Mastering works/Victor Studio
A&R Producer : Sumio Jono
Cover Art and Design : Swingarm
Photographs : Masamitsu Tomita
Styling : Toru Onozawa
Hair and Makeup : Azuma
Supervisors : Seiji Fueki, Koji Niwa
Artist Management : SHUN CORPORATION
Special Thanks :
KAOS (Akinori Kumata & Ayumi Ozaki),
Masafumi Nakao, All Of Me Club,
Shigeo Kurimoto,
Koichi Tsuruyama ("A-TRAIN"),
GENERRA
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ベースの佐藤有介くん、
ハーモニカの西脇辰弥くん、
エンジニアの須藤高志くん、
そして、
このアルバムに携わってくださった、
すべてのみなさんにも、
メリー・クリスマス!
感謝をこめて…。
SHUN MIYAZUMI
November 07, 2008
中本マリさん・後編
私は一人っ子です。
しかし、私には、
実の姉のように思ってる人がいます。
私を、
実の弟のように思ってくれてる人がいます。
きょうも、
その人のお話です。
『中本マリさん・後編』
あれは、もう、
35年以上も前のこと…。
大学4年生になろうかとしていた私は、
尊敬するギタリスト、
ウエス飯田さんという人のお誘いで、
六本木に出来たばかりの高級クラブ、
『モンシェルバン』というところで、
毎晩、演奏することになりました。
この、『モンシェルバン』というクラブ。
こじんまりとしたお店ですが、
高そうなブランデーやウイスキーが並び、
いかにもお金持ち、セレブ、
といった人たちや、
カモとおぼしき紳士を連れた、
(おっと失礼。)
仕事帰りの銀座のホステスなどで、
毎晩、大変な盛り上がりでした。
景気が良かったんですね、
その頃は。
演奏開始が、夜中の1時。
終了が、朝の5時…。
とんでもない時代です。
そんな、大人の社交場で、
毎晩、ジャズを演奏する私も、
とんでもない学生です。
……。
演奏するメンバーは、
ギターのウエス飯田さん、
横尾さんというベース、
そして私のピアノという、
ドラムレス・トリオ。
そして、ヴォーカルが、
新進気鋭の、
中本マリさんでした。
このグループでの活動は、
約半年続くのですが、
今にして思えば、
私にとって、
本当に貴重な半年でしたね。
飯田さんからは、
ジャズの乗り方、
フレージングの歌わせ方を学び、
マリさんからは、
グルーヴ、歌伴の極意を学び、
そして、何よりも、
おびただしい数のスタンダード・ナンバーを、
知ることができたのです。
毎晩が新鮮でした。
素晴らしい体験でした。
特に、中本マリさんのヴォーカルは、
本当に素晴らしかった…。
伴奏をしていても、
ゾクゾク来るものがありました。
時にガヤガヤと、
お客が、演奏など聞かずに騒いでいても、
彼女が歌いだすと、
ピーンと空気が張りつめる。
そんな空気のなか、
アップ・テンポからバラードまで、
ジャズからポップスまで、
彼女の唄は、
常にその場を支配していました。
「これは、大物になるな…。」
私は、なまいきにも、
そう思いながら、
毎晩ピアノを弾いていたのですが、
やはりです。
こんな逸材を、
メジャーが放っておくわけがありません。
ほどなく彼女は、
『Unforgettable』というアルバムで、
メジャー・デビュー。

またたく間に、
その名前は、
ジャズ・ファンに知られることになります。
そして、
78年からは、8年連続で、
ジャズ専門誌『スイング・ジャーナル』の、
読者人気投票で、堂々の1位。
まさに、スター街道まっしぐら。
一方の私は、
『ジャズまくり時代』にも書いたように、
こうした酒場でピアノを弾くことに、
急速にその興味を失い、
このグループを脱退。
大学4年生の秋には、再び、
『K大ライト・ミュージック・ソサエティ』
に復帰して、
普通の学生として卒業。
今度は、レコード・プロデューサーとしての、
道を歩むことになります。
そんな、
ジャズに明け暮れた、
私の学生生活を締めくくったのが、
芝・郵便貯金ホールで行われた、
ライトの卒業リサイタル。
そして、このときのゲストは、
前年(73年)のメジャー・デビューで、
彗星のごとく現れた、
ジャズ・ヴォーカルの新星、
中本マリさん。
これは、そのときの写真です。

(写真クリックで拡大)
もう一人のゲストは、
やはりライトの大先輩で、
ジャズ・クラリネットの第一人者、
北村英治さん。
もちろん、ピアノは私です。
なつかしいなあ…。
そして、
35年という、
長い長い月日が流れました…。
この写真を見ると、
いつも感無量になります。
……。
もちろん、
このとき、
ジャミン・ゼブの4人は、
まだこの世に、
生を受けておりません。
そんなジャミン・ゼブと、
中本マリさんの、
ジョイント・コンサート。
楽しそうでしょ。
まさに、
時空を超えた競演。
感慨深いものがあります。
ぜひ、いらして下さい。
この一夜のためだけに、
新しいアレンジも書きましたから。
マリさんとジャミンの共演の曲を。
そんな一夜です。
一人でも多くの方とご一緒できたら、
素敵ですね。
本当に…。
(おわり)
中本マリさんと私は、
本当に、
姉と弟のような関係なのですが、
ひとつ困ったことがあります。
いつまでも私を、
子供扱いすることです。
先日も、打ち合わせのとき、
ジャミンの4人や、
イベンターの方がいる前で、
私を指差し、
「この子はねえ、
昔は可愛いかったのよー。」
「……。」
あのね、ねえちゃん。
あたしゃ、もう、
57才のオッサンですよ。
‘この子’は、やめなさい。
‘この子’は。
しかも、息子のようなジャミンの前で、
‘この子’は。
ね、
ねえちゃん…。
SHUN MIYAZUMI
(追加)
いけない!
肝心のこと書くの忘れた。
そのコンサートの詳細です。
12/1(月)
中野ZERO小ホール
18:30 開場
19:00 開演
¥5,250
お問い合わせ
チケットぴあ
0570-02-9999(Pコード304-266)
主催 近代プロダクション
03-3384-4588
来てください、て言っても、
これ書かないと、
無理ですよね。
アハハハ。
「ZEBLOG」のInformationにも、
詳しく出てますが…。
いやあ、また叱られそうだ。
「あんた、何やってんのよー。」
てね…。
SHUN