March 2012
March 20, 2012
三寒四温 その3
今年は例年より春の訪れが遅い…。
そう感じるのは私だけでしょうか。
そういえば、
こんな話を聞いたことがあります。
このまま「地球温暖化」が進むと、
日本は夏と冬だけになって、
春と秋が極端に短かくなるそうなのです。
困りましたねえ。
なんとか食い止めなければ…。
……。
それに、
いくら「三寒四温」の季節とはいえ、
あまりに “極端” なのも今年の特徴ですかね。
……。
ということで今日は、
再度訪れた、
あまりに極端な「寒暖差」に翻弄された、
あの週のことを、
回想してみようと思います。
<3月5日(月)>
朝から冷たい雨が降っている。
気温もぐっと下がっている。
5°か6°くらいの感じだ。
しかも天気予報を見ると、
明日も「曇り時々雨」で、
一日中太陽は拝めないという、あいにくの天気…。
しかも「強風」という、
最悪のコンディションのようだ。
「こりゃ、残念ながら明日の撮影は中止だな…。」
そう、私はこの日の午前中、
ちょっとした決断を迫られていたのだ。
実は、明日(3/6)は、
プロモーション・ビデオの撮影を、
行うことになっているのだ。
場所は再び八王子「日本工学院」のキャンパス。
一日中屋外でのロケのため、
雨はもちろん強風も困る。
ま、事前にこうしたことも予期して、
3月8日を予備日にしてあるので、
私は即座に、明日の撮影の中止を決断した。
そして撮影クルーをはじめ、
ヘア&メイクなど関係各位に連絡。
あとは3月8日が晴れることを祈るばかりだ…。
そして私は、
次のジャミンのアルバムのために、
六本木までピアノのレコーディングをしに出かけた。
冷たい雨の中を…。
まるで真冬のような寒さの中を…。
<3月6日(火)>
7時に起きて窓の外を見たら、
やはり雨だった。
「やっぱりな…。中止にして正解だった…。」
撮影日が8日(木)に延期になったので、
今日は、同じく八王子「日本工学院」のスタジオで、
歌のレコーディングを行うことにした。
5月に発売予定のアルバムの最後の1曲だ。
しかもこれは、2月29日に大雪で中止になった、
あの日のリベンジということになる。
「ようし、気持ちを切り換えて臨もう…。」
私は意気揚々と出かけた。
ところがだ…。
南武線で立川に向かう途中あたりから、
雨は止み、お日様が差して来たではないか。
八王子に着いた頃には、
気温もぐっと上がり、
ポカポカと春のような天気になったではないか。
風もなく、
撮影には、これ以上望めないほどの好天気ではないか。
なんということだ…。
前日の予報では、
どれを見ても「曇り時々雨」だったではないか…。
ああ、悔しい。
天気予報士の嘘つきめ。
……。
しかし、こうなったら、
あさって(8日)まで、
この天気がもつことを祈るしかないな。
ま、私の日頃の行いを考えれば、
なんとかうまくいくだろう。
……。
<3月7日(水)>
今日も暖かくていい天気。
仙川にある「桐朋女子校」の卒業イベントで、
ジャミン・ゼブがコンサートをやることになっている。
そしてこの日のために、
私は彼女らの応援歌を4声のアカペラでアレンジし、
ジャミンの美しいコーラスで披露したのだ。
このサプライズには、
会場中が湧きに湧いた。
いいコンサートだった。
みんな、卒業おめでとう。
ご褒美に、明日も晴れることを祈っててね。
<3月8日(木)>
運命のPV撮影の日がやって来た。
残念ながら、どんよりとした曇り空だった…。
……。
しかし、今日はどうあっても決行するしかない。
「雨だけは降らないでくれ…。」
祈るような気持ちで朝の6時半に家を出た。
最初の撮影場所は、
「日本工学院」校舎の「屋上」だった。
ところが、
一昨日、昨日とはうって変わったような寒さ。
しかも風が強くて、
凍えるような環境の中での撮影になってしまった。
なんとか予定をクリアできたものの、
「あ〜あ、6日に決行しておけば良かった…。
あんなに暖かくていい天気だったのに…。」
後悔しても始まらないのに、
口から出るのは愚痴ばかり。
……。
ところが、
このとき私は、
あることを思い出したのだ!
去年からジャミンは、
悪天候予想をことごとく覆したのではなかったか…。
7月の津「セントヨゼフ女子学園」も、
雨の予想を覆して快晴だった。
しかも1週間ずれていたら、
再び記録的な大雨で中止になっていたかもしれない。
10月、岡山での野外コンサートも同じように快晴。
しかし、その1週間後の週末はまたしても大雨。
このような奇跡的な大逆転劇は、
あたりまえのことのようになっていたのだ。
9月のファンミに至っては、
2日前まで台風が関東直撃の予想だった。
このときばかりは、
さすがの私も中止を覚悟し、
お店とその場合の対策を検討していたものだ。
しかし、天気予報士の予想は見事に外れ、
前日、台風は大きく左に旋回し、
四国の方までその進路を変えてくれたのだ。
そうなのだ!
ジャミンは、天気予報を変えるのだ。
そうした強運を、いつのまにか身につけていたのだ。
だとしたら、
6日の雨、強風予想も、
恐れることはなかったのだ。
絶対に好転することになっていたのだ。
強行すべきだったのだ。
……。
なのに私は、
天の声に従わなかった。
今日の真冬のような寒さと風の強さは、
天に逆らった私への懲罰なのだ…。
ああ、これで、去年からの強運は、
逃げてしまうのだろうか…。
ま、私の日頃の行いからすれば、
大丈夫とも思うが…。
……。
<3月9日(金)>
今日も真冬のような寒さで雨。
6日、7日の春のような気候はなんだったんだろう…。
そんな中を渋谷の「NHKホール」に向かう。
明日の「大地の恵み 音楽祭」のリハーサルだ。
楽屋に着いて、
元気に練習をしているジャミンを見てホッとした。
あの寒さの中を一日中、
春、夏ものの衣装で撮影に挑んでいた彼らが、
風邪をひいてしまうのではないか…。
こればかりが、気がかりだったからだ。
しかし彼らは元気だった。
天は私を見放さなかったのだ。
私の日頃の行いが報われた思いだった。
<3月10日(土)>
今日も午前中は冷たい雨だった。
NHKホールでのカメラ・リハーサルを終えて、
局内の食堂に行くと、
NHKホール周辺の広場には、
全国各地からの物産展のテントがたくさん見えた。
「そうか、
去年はこのイベントに参加するんだったな…。」
しかし、3月11日の、あの大震災によって、
中止になってしまったのだ。
あれから1年か…。
大変な1年だった。
思いを新たにした。
……。
それにしても、
2月29日の大雪に始まって、
なんと忙しい日々が続いたのだろう。
しかも激しい温度差のなかで…。
でも、そうこうするうちに、
春は確実に近づいているのだろう。
東北にも早く春が来るといいな…。
いろんな意味で…。
……。
(三寒四温 おわり)
今日も寒いですね。
明日(3/21)から甲子園「春のセンバツ」が、
始まろうというのに。
……。
でもまあ、これが最後の「三寒」めでしょう。
来週あたりからは、
各地から「桜開花」の便りがあるんでしょうね。
そして、そして、春といえば、
4月の「STB 139 / 5Days」のセット・リストも、
ほぼ固まって来ました。
年明け早々から、
全国各地で大好評のライブを展開して来たジャミンが、
久しぶりのホームで繰り広げる熱い5日間。
どうぞご期待下さい。
ま新しい衣装もね。
……。
さ、あさって(22日)は金沢遠征です。
お寿司食べれるかな…。
期待してるんだけど…。
(何しに行くんだ!)
ん…。
………。
SHUN MIYAZUMI
March 11, 2012
三寒四温 その2
『夏の思い出』という童謡がありますねえ。
♪夏が来れば思い出す〜遥かな尾瀬〜遠い空♪
では、こんな替え歌はいかがでしょう。
♪雪が降れば思い出す〜あの日の朝〜八王子♪
ん…?
でもまあ、
あの日の大雪は、
とうぶん忘れることはないように思います。
ところが…、
そんな大雪の翌日は…、
これがまあ、びっくり仰天、一転して、
春のようなポカポカ陽気だったのです。
というわけで、
「三寒四温日記」の続編です。
3月1日(木)
今日は朝の5時起きで名古屋遠征だ。
いやあ眠い、眠い…。
しかし、そんなこと言ってはいられない。
5月に発売予定の次のアルバムのジャケット写真撮影を、
成功させなければならないのだ。
しかも、うっかり寝ようものなら、
またしてもスティーヴに寝顔の写真を撮られ、
Facebookに公開されてしまう。
あぶない、あぶない。
……。
そして心配していた天気だが、
昨日の大雪が嘘のような晴天になった。
しかも名古屋に着いた頃は、
コートがいらないくらいの暖かさだった。
屋外での撮影だから、
これは、ラッキーとしか言いようがない。
去年あたりから、
ジャミンは本当に「晴れ男」集団になった。
びっくりするくらいの幸運が続いている。
ワゴン車で迎えに来て下さった「クレール」の小林さんも、
「いやあ晴れて良かったですねえ。
しかもポカポカ陽気で暖かいし。
昨日だったら雨で、しかも寒かったんですよー。
それに明日はまた雨予報だし、
撮影するなら今日しかありませんでしたよ。
ジャミンはついてますねえ。」
と、驚いていた。
そして、名古屋駅から車を飛ばすこと約30分。
名古屋港に面して優雅に建っている、
今日の撮影と、明日のライブでお世話になる、
「クレール・ベイサイド」に到着。
いやあ、
まるでイタリアに来たかのような錯覚すら覚える、
美しい白亜の建物と景観。
そして春のような陽気。
おかげで、
最高のフォト・セッションになった、
と思う。
それにしても、
昨日と今日の温度差は、
どのくらいあるんだろう…?
ここまで極端な「三寒四温」も珍しいな。
……。
撮影終了後は、
明日の中京テレビ「ラッキー・ブランチ!!」
の練習をみっちり。
なにしろ、
「〜ジャミン・ゼブのジャズ・コーラス入門〜」と題した、
まるでジャミンのための特番と言ってもいい、
素晴らしいコーナーが用意されているのだ。
「仰げば尊し〜ジャズ・ヴァージョン〜」
などという変てこな宿題も完成させなければならない。
でも、メンバーはやる気まんまんだ。
私同様「変わった企画」には燃えるのだろうか…。
……。
そして夕方、ここでの仕事をすべて終えて外に出ると、
なんと「飛鳥II」が着岸していた。
懐かしい…。
古くからの友人に会ったような気分だった。
メンバーも大喜びで写真を撮っていた。
クルーの人に会いたいとも言っていた。
なにしろ一昨年は2週間近くも航海したのだから…。
そして飛鳥に別れを告げ、
ホテルまで送ってもらい、ようやくチェック・イン。
ここで、夕食までいったん解散。
メンバーはみな部屋で寝るんだろうな…。
なにしろ朝がめちゃくちゃ早かったから、
無理もないが…。
しかし私とショーちゃんは、
そんな時間はない。
明日のライブのセット・リストを決めたり、
他にもやることがいっぱいあるのだ。
くそ、俺も寝たいぞ。
寝かせろショージ。
ん…。
とそこに、
野球のユニフォームを着た若者が、
どやどやとロビーに入って来た。
なんでも「明治大学」の野球部らしい。
たった今試合を終えたばかりといった感じだ。
野球好きの私は、
プロ野球選手はもとより、
高校生や大学生でも、
有名な学校の野球選手を間近に見ると、
胸がときめく。
思わず「サイン下さい」
と言いそうになったが、
みっともないから、ここは我慢した。
今年のドラフトで指名される選手はいるのだろうか…。
しばらくすると、
部屋に戻って着替えた選手たちが、
ロビー奥にある食堂にどやどやと入って行った。
きっとみんな、
鬼のように食うんだろうな。
「食費が大変だろうな…。」
と、監督の気持ちが痛いほどよくわかる。
わがジャミンの4人も、
食うことにおいては負けてはいないからだ。
そうだ、同情なんかしてる場合ではない。
財布の中身をそっとチェック…。
というわけで、
再集合した私たちは、
やはり今回も「山ちゃん」に行った。
そして予想どおり、
彼らの食欲は、今宵も相変わらず凄いものだった。
「どうしてあんなに食えるんだろう…?」
私とショーちゃんは、
いつも陰でひそひそと、こう話すのだ。
ところで今回、
去年の4月から通算5回目の名古屋遠征となる今回、
私は開眼したのだ。
「山ちゃん」における正しい飲み食いのありかたを。
「山ちゃん」の看板は、
もちろん「手羽先」だ。
しかし、それ以外の食い物も、
けっこういける。
だからメンバーは、
なんでもかんでも、どっちゃり注文する。
まったくポリシーというものを感じない、
ま、量さえあればいいという、
無手勝流の注文の仕方だ。
ただし私も、前回までは「手羽先」を中心に、
いろんな物をつまみながら、
酒を飲んでいた。
そして最後に小ぶりの「きしめん」で仕上げるのだ。
しかし、よくよく考えてみたら、
他のものは東京でも食えるのだ。
しかし「山ちゃん風手羽先」と「きしめん」は、
名古屋にしかない。
したがって私は今回、
他のものには一切箸をつけず、
すべてつまみは「手羽先」でいった。
なんだかんだで、
20本くらいは食べたであろうか。
そして最後は「きしめん」。
これで充分だ。
これこそが最良の「山ちゃん」攻略法なのだ。
もっと早く気づけば良かった…。
さて、その「手羽先」だが、
塩分は、やたら濃い。
コショウも多めだ。
でも、これこそが「美味さ」の秘訣とも言える。
その代わり、どんどん喉が渇くのは仕方がない。
したがってビールが進む。
酒が進む。
するとまた「手羽先」が恋しくなる。
でも塩分が濃いから喉が渇く。
だからビールが進む。
この悪循環こそが、
「手羽先」と「酒」(おもにビール)の、
大量摂取へと繋がっていくのだ。
しかし、こんな悪循環なら大歓迎だ。
この上もない幸せだ。
その代わり私は、つくづく思った。
「山ちゃん」が東京に無くて良かった…。
もしも東京にあったら、
ましてや学芸大になんぞあったら、
毎日「山ちゃん」に通う私は、
塩分の取り過ぎで、
たちまち、
「糖尿病」や「高血圧」に悩まされることになるだろう。
それにしても、
名古屋の人は大丈夫なんだろうか…?
「きしめん」も「味噌煮込みうどん」も、
どちらかというと塩分は濃い。
美味しいものが多いのは大いに結構だが、
名古屋の人は塩分を取り過ぎなのではないだろうか…。
心配だ…。
と言いながらも私は、
早くも次の名古屋遠征を、
次回の「山ちゃん」を楽しみにしている。
ショーちゃん、次はいつかな?
待てよ。。
今日の私は…、
いったい何が言いたいのだろう…、、、
……?
(つづく)
五木ひろしさん、やはり抜群の上手さでしたねえ。
夏川りみさんもサイ・イエングアンさんもさすがでした。
氷川きよしさんファンの凄いパワーにビックリ〜!
ぐわ〜〜〜〜〜〜ん!!!
でも、わがジャミン・ゼブも、
普段やったことのないような曲の数々に大奮闘。
いやあ、
なんとか無事に終えることが出来ました。
応援に駆けつけて下さった、
ジャミン・ファンのみなさん、
ありがとうございました。
昨日(3/10)NHKホールで開催された、
『大地の恵み音楽祭』のお話でした。
3/31(土)10:05〜10:58(NHK総合)に、
オン・エアーだそうです。
やれやれ、これでちょっと一段落ですね。
明日からは、
ようやく4月の「STB139」の準備に取りかかれます。
久しぶりに英語の曲をアレンジできるなんて、
あら嬉し〜〜〜。
なにしろ私、
ここ数週間というもの、
童謡、文部省唱歌、学校の応援歌、古い歌謡曲、
そんなものばかりアレンジしてましたから。
なんだかんだで8曲も…。
ふう〜…。
……。
最後は真面目な話。
今日(3月11日)で丸1年が経ちました。
あの震災から…。
午後の2時46分には、
仕事を中断して、
NHKの「追悼式」に合わせて、
一緒に黙祷をさせていただきました。
生きられることに感謝しつつ…。
あらためて合掌…。
……。
SHUN MIYAZUMI
March 04, 2012
三寒四温
三寒四温(さんかんしおん)。
まさに言い得て妙ですね。
寒い日と暖かい日が交互にやってくるうちに、
いつしか春がやって来るという、
まさにこの季節にぴったりの古くからある諺です。
いやあ日本人は詩人だこと。
待てよ中国かな…?
とはいいつつも、
今週のような寒暖差は、
あまり経験がありませんね。
そんな「今週」を日記形式で振り返ろうと思います。
まずは、あの大雪の日…。
……。
2月29日(水)
「さ、今日はレコーディングだ。
がんばるぞー。」
と、勇んで起きて窓の外を見たら、
なんと大雪だった。
しかも今日は八王子まで行かねばならない。
「日本工学院専門学校」のスタジオを、
お借りすることになっている。
でも、大丈夫か…。
無事に到着できるのか…。
不安な気持ちのまま、
とりあえず武蔵小杉まで行き、
南武線に乗り換えて立川まで行くと、
中央線は大幅にダイヤが乱れているというアナウンス。
そこに30分遅れの特急「かいじ」が来たので、
「しめた!」とばかり、それに飛び乗る。
でも、運悪く車掌に見つかり、
たった10分しか乗っていないのに、
「立川ー八王子」間の特急料金500円を取られる。
見逃してくれればいいのに。
トイレにでも隠れれば良かったかな…。
せこいかも。
八王子駅から「日本工学院専門学校」行きの、
スクール・バスが出ているので、
それに飛び乗ると、コージローがいた。
ほどなくシモンも乗って来る。
そして大幅に遅れてバスが動き出す。
しかし、
大雪のせいで道路は大渋滞。
こんな時、いつも思うのだ。
「一番前の車は何をやっているのだ。
悪いのはお前だぞ。。」
バスは、30分経っても、1時間経っても、
ノロノロ、ノロノロと一向に前に進まない。
もう昼の1時だというのに…。
スタジオは12時から押さえてある。
ああ、どうなるんだろう…。
さらに、
最新兵器「i-phone」を見事に使いこなすシモンが、
「社長、地図を見ると、まだ半分も来てませんぜ。」
と、不吉なことを言う。
普段なら15分くらいの距離なのに…。
「そうだ、ショーちゃんはどうしたんだろう?」
と思い、やつの携帯に電話すると、
「あっしは10時半のバスに乗ったんですが、
まだ着いてませ〜ん。まだバスの中です。
もう2時間半も乗ってま〜す〜。」
絶望だ…。
そうこうするうちに、
猛烈な尿意をもよおしてきた。
そこにショーから電話。
「どうやら今日は3時で休校になるそうです。」
なんだ、それじゃ大変な思いをして行っても、
すぐにトンボ返りじゃないか。
しかも反対車線も大変な渋滞だ。
私は最悪の事態を予想する。
このままあと2時間かけてたどり着いたとしても、
学校はすでに休校で誰一人いない。
駅に戻るバスもない。
すべての交通手段を失った我々は、
寒い、凍えるような学校の軒下で、
翌朝、哀れな凍死体となって発見される。
……。
私は、やむなく今日のレコーディングを中止にする。
とはいうものの、バスを降りて、
ここから雪の中を八王子まで歩いて戻るにも、
これまた大変な行軍が予想される。
まるで雪山で遭難したかのような気分だった。
しかも尿意はますますひどくなる。
「どうすればいいのだ。
助けてくれ〜…。」
そこにシモンが、
またまた「i-phone」を見ながら、
「社長、降りるなら今しかないと思いますよ。
片倉という駅がすぐそばにありますから。」
と、嬉しいことを言ってくれた。
彼が天使に見えた。
大きな天使だが…。
そういえば、
なるほど目の前に高架線路があって、
電車が走っているのが見えた。
私たち3人は、運転手に無理に頼んで降ろしてもらう。
雪の中、高架線に沿って歩くと、
確かに片倉という駅が見えて来た。
「助かった…。」
すぐさまトイレに駆け込むと、
シモンも大慌てでやって来た。
「いやあ、助かりましたねえ。
僕も行きたくてしょうがなかったんですよ。」
なんだ、そういうことだったのか。
自分も切羽詰まっていたんじゃないか…。
それにしても、
同じバスにシモンが乗ってくれていて良かった。
こんなときのシモンやスティーブは、
本当に役に立つ。
メカに強いからだ。
コージローと私だけだったら、
はたしてどんな事態になっていたやら…。
考えただけでも恐ろしい…。
……。
ところが翌日は嘘のような晴天。
しかも17°という、
春のような陽気だったのだ。
まさに三寒シモン。
じゃなくて、
三寒四温…。
だな…。
……。
(つづく)
今年は本当に遠征が多いですねえ。
でも、そのおかげで、
こんな私のブログにも、
中京圏やいわきの方々からも、
コメントをいただくようになって来ました。
ジャミン・ゼブをやっていなかったら、
無かったはずの数々の出会いに感謝、
といったところでしょうか。
嬉しいですね。
ありがとうございます。
そうそう、こんな質問もありましたねえ。
「K.O.さんは私に、
どんな牌を振り込んだのでしょうか?」
遅ればせながら、お答えしますね。
はい、これが「国士無双」という役です。
そして私が待っていたのは、
上にある鳥のような絵柄の、
「イーソー」という牌でした。

もっとも6巡目にはテンパイでしたからね。
彼が不運と言うべきでしょう。
さ、明日はレコーディング・スタジオ。
私のピアノ・デイです。
がんばっていい演奏をして来ます。
だから、もう寝ましょうね。
おやすみなさい。
(早くないか)
……。
SHUN MIYAZUMI