June 2012
June 23, 2012
信濃の国日記
6月4日(月)晴れ。
今日から信濃路ツアーだ。
ジャミン・ゼブ『長野県北信地区高等学校・芸術鑑賞会』
北信濃にある高校9校の生徒さんたちに、
ジャミン・ゼブのライブを体感してもらおうという、
壮大なスケールのライブ・ツアーで、
今週はその前半戦。
4日間の長旅が今始まろうとしている。
わくわく。
期待で胸がいっぱい。
と言いたいところではあるが、、、
正直、今回は不安要素もいっぱいあった。
まずは先週後半の『SEASONS』リリースにともなう、
名古屋3daysツアーと日吉「藤原洋記念ホール」で、
1時間半のライブを連続5回も敢行したことによる、
メンバーの喉の疲労具合はどうなんだろう…。
なにしろハードだったからなあ…。
そして、たった1日置いて、今度は、
これまた1時間半のライブが5回にワークショップが1回、
という、もっとハードなスケジュールが待ち構えている。
はたしてメンバーの体力と喉は保(も)つのか…。
……。
まだある。
どちらかというと大人向けの音楽で、
しかも英語の曲、洋楽が中心のジャミンの音楽を、
ティーン・エイジャーが楽しんでくれるのだろうか…。
……。
ま、高校生を対象としたライブは、
今までにもなんどかやっていて、
それなりに大盛り上がりしたのだが、
それらはみな “女子校” だった。
ルックスは結構イケてるグループなので、
女子にはある程度受ける自信はあるのだが、
今回はすべて共学校だ…。
中には工業高校や農業高校といった、
あきらかに男子の方が多いであろう高校も含まれている。
ううむ…。
大丈夫か…。
「こんなの聴いてられねえよ。」
と続々と席を立って退場されたらどうしよう…。
ほとんどの男子が、
椅子に足を投げ出してグーグー寝てしまったら、
どうしよう…。。
あまりの退屈さに、
みんなペチャクチャ喋りだして、
とてもライブどころではない雰囲気になったら、
どうするのだ…。。。
しかも全員がジャミン初体験という、
完全アウェーでのコンサートだ。
これが、9回も…。
大丈夫か…。
……。
そんな不安な気持ちのまま、
14:04東京発の長野新幹線、
「あさま」に乗り込んだわけだが、
疲れを知らぬ、元気いっぱいのメンバーや、
ピアノの小林岳五郎君の姿を見たら、
なんだかうまくいきそうな気がしてきた。
若い彼らに取り越し苦労は必要なかろう。
(そうだ、そうだ…。)
長野駅に着くと、
今度は「ながの電鉄」というローカル線に乗り換える。
そのホームに降り立つと、
嬉しなつかしい光景が待っていた。
特急はかつての「小田急ロマンス・カー」、
普通電車は東急東横線の昔の車両だったのだ。

「ああ、まだ現役で頑張っていたんだなあ…。」
老体にムチ打っての頑張りは、
なんだか我が身を見ているような気分だった。
あははは。
ん…?
その特急に揺られること約30分。
到着したのは「信州中野」というところ。
ほとんど新潟に近い北信濃の駅だった。
出迎えのタクシーに乗って、
明日のライブ会場「中野文化会館」に到着すると、
車で駆けつけてくれたドラムの今村健太郎君、
ベースの金森もとい君にも無事再会。
これで全員揃った。
そして今日はリハーサルのみ。
会場に入ると、
たくさんの音響と照明スタッフさんたちが、
準備に追われていた。

当初は、学校の体育館でやるものとばかり思っていたのに、
こんなに立派な、完璧なプロ仕様のステージだとは…。
正直これにもビックリした。
「すごい!
なんというお金のかかったプロジェクトなんだ…。
これは、ますます失敗できないぞ…。」
またまたプレッシャーから、
取り越し苦労が始まってしまう。
(よせ。俺らしくないぞ。)
でも、なんとか無事にリハーサルを終えると、
うまくいけそうな気にもなってきた。
その瞬間、
猛烈な空腹を覚えてきた。
そういえば時計の針はもう夜の8時を過ぎている。
そして私は、
嬉しい現実を思い出したのだった。
「そうだ! 今俺は長野にいるのだ!
長野と言えば、蕎麦のメッカではないか!!!」
長野…。
蕎麦…。。
それは、今を去ること40年近くも前のこと…。。。
大学生だった私は、
所属していた音楽サークル、
「ライト・ミュージック・ソサエティ」や、
仲のいいヴォーカル・グループ「カルア」の仲間たちと、
長野県は中軽井沢の駅前にある、
「かぎもとや」という蕎麦屋に、
ただ単に蕎麦を食うだけのために、
休日を利用して出かけたものだ。
ここで私たちは、
有名人も多数訪れるという、
名物の「もりそば」を、
何枚積み上げるかという競争をしたもんだ。
いくら蕎麦好きの私でも、
6枚食べるのが精一杯だったが、
私の仲間には、
なんと17枚も積み上げたやつがいた。
ま、それほど美味い蕎麦だったのだ。
懐かしいなあ…。
あはは…。
(今でも、17枚というのは異常だと思っているが…。)
そう、それほどまでに私は蕎麦(そば)が好き。
蕎麦、蕎麦、蕎麦、蕎麦、蕎麦、蕎麦、蕎麦がだ〜い好き!
というか麺類だったら何でも好き。
うどんも、きしめんも、ラーメンも、冷やし中華も、
ソーメンも、パスタも、
もうもう、み〜んな大好き!
それに輪をかけるくらい、
ショーちゃんも麺類がだ〜い好き!!!
ということで私とショーちゃんは、
ホテルでチェック・インをすませるや、
大急ぎで近所の小料理屋に飛び込んだ。
黄色い旗に黒く「そば」と書かれた文字に惹かれて…。
若い連中は、
「肉が食いた〜い」と、
なんの変哲もないファミレスに行ったようだが、
私たちはそんな無粋なことはしない。
信州といったら、なにをさておいても蕎麦ではないか。
さて、そんな殺風景な、バイパス沿いにある、
ただの小さな小料理屋の蕎麦。
さほど有名でもなかろう、
そんな普通のお店の蕎麦だったが、
これが…、
これが………、、、
うまっ、うまっ、うまっ、うまっ、うまっ、うまっ、
うま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!
それは、
この男の表情からも伺い知ることができよう。

さらに、ここの酒がまた絶品だった。
「長野恐るべし!」の感を強くした。
いい気持ちで杯が進むにつれ、
私にはもはや一点の不安もなくなった。
み「ショーちゃん、さして下調べもしないで、
初日からこんな蕎麦や酒にありつけるなんて、
やはり俺たちはついてるな。」
ゆ「ですな。」
み「これで、このツアーは成功したも同然だな。」
ゆ「そんな単純な話っすか。」
み「そうだよ。
この蕎麦や酒の美味さったらないだろう。」
ゆ「それとライブはどう関係あるんすか。」
み「なにを言ってる、これこそ、
神が俺たちを後押ししてる証拠ではないか。」
ゆ「じゃ、そういうことにしておきますか。」
み「いやいや、そうに決まってるんだ。
もう成功間違いなしなのだ。
あははははは。」
ゆ「……。」
み「ね、ショーちゃん。」
ゆ「………。」
なあに、彼は知っているのだ。
こんな状態になったときの私が、
いかに無敵であるかを。
……。
(つづく)
いやあ、それにしてもこの1ヶ月は、
私にもあまり経験がないくらいの、
凄まじいスケジュールでした。
さすがの私が、
先週は体調に異変を覚えたくらいですから。
体はバキバキ。
お酒も飲みたくないほど疲労困憊。
……。
でも、3日連続のマッサージ通いと、
暴飲暴食を控えたおかげで、
ようやく昨日あたりから普通の体に戻れました。
ふ〜…。
今日は1ヶ月ぶりに家で食事の出来る土曜日です。
で、今日、明日と休養して、
月曜日、火曜日は山形県の鶴岡市に行ってきます。
今度は鶴岡の高校生対象のライブです。
みんな待っててね。
それが終わると、ようやく一段落。
今週の金曜日(29日)の「A'TRAIN」は、
大いに弾けたいと思います。
みなさん、いらして下さいね。
それにしても、
ジャミンの元気なことといったら…。
若いんだなあ…。
……。
SHUN MIYAZUMI
June 11, 2012
ジャミン・ゼブ『裏・シーズンズ』その3
ジャミン・ゼブ『SEASONS』

「裏シリーズ」の最終回です。
一回パスさせていただきましたが、
これも早めに終わらせておかないと、
時期を逸してしまいますからね。
急げ、急げ。
というわけで、
梅雨空を吹き飛ばすかのような、
爽やかなジャミン・サウンドの裏側を、
ちょっと覗いてみることにしましょう。
どれどれ…。
06. I'm A Believer(アイム・ア・ビリーヴァー)
lyrics & music : Neil Diamond
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

この譜面は、
ちょうど真ん中あたり。
フルートの間奏後に登場する、
メンバー4人による、
「超絶技巧スキャット」の導入部分です。
このアレンジ手法を最初に使ったのは、
アルバム『Dream』に収められている、
「New York life」という曲でしたか。
シモン〜スティーヴ〜コージロー〜レンセイが、
まったく違うフレーズを歌いながら積み重なって行く、
というジャミンならではのもので、
題して、
「音のトリプル増毛法」。
ん…?
同じく『Dream』の中に収められている、
「Scarborough Fair」でも、
『Garden』に収録されている、
「町から町へ」でも、
このアレンジ手法を使っております。
ま、本音を言いますとね。
あれ、書くの大変なんです。
クラシックの世界では当たり前の、
フーガ(対位法)てやつの変則版とでも言いましょうか。
書いてくうちにどんどん頭がこんがらがって来る。
どうしてこんなこと始めちゃったんだろう…?
こんな面倒くさいことやめちゃおうかな…。
と、いつも挫折しそうになるのですが、
せっかく途中まで書いたのだから、
頑張って仕上げようと悪戦苦闘…。
……。
そんな涙ぐましい努力の上に完成した部分なのですが、
いとも簡単に歌ってしまう4人を見ていると、
嬉しくもあり、悔しくもあり…。
……。
(くそ、見てろ。
今度はもっと凄いの書いてやるから…。)
と、燃えてしまって、
また罠にはまっていく…。
ま、この繰り返しですかね。
このプロジェクトは。
あははは。
(意味のない笑い)
もうひとつ。
この作品では、
♪バドゥバダバドゥバドゥバドゥバドゥバドゥバ♪
という、
なんとも軽妙なスキャット・フレーズが、
全編を支配しています。
前述したフーガの部分では、
このフレーズがモチーフになっているのですが、
このアイディアは、ワーグナーのオペラ、
『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
の2幕の最後に登場する大フーガから頂戴しました。
あれはケッサクでしてね。
中世の吟遊詩人よろしく、
真夜中に、恋慕する彼女の家の窓の下で、
ギターをかき鳴らしながら歌う冴えない男。
そこに、近所のおじさんたちが、
「おい、誰だこんな夜中に歌なんか歌いやがって。
うるさくて眠れないじゃねえか。」
と一人、また一人と出て来る。
そのうちに、
「なに言ってんだ。
お前の声がうるさくて目が覚めたじゃねえか。」
とばかり男同士で喧嘩が始まる。
するとおかみさんたちも出て来て、
「あら、あんた、うちの亭主になにすんのよ。」
とばかり、相手の男の頭をポカリ。
すると、その相手の男のおかみさんも黙っちゃいない。
「ちょっと、あんたこそうちの亭主になにすんのよ。」
とばかり、今度は女同士でも大乱闘。
最後はもうもう、
収拾のつかない大混乱になってしまう。
で、これが、
混声合唱団とオーケストラによる大フーガで、
延々とかき鳴らされという、
ま、ワーグナーならではの、もの凄い音の世界。
まさに、
喧噪と秩序、
混乱と収拾、
といった、
相矛盾するテーマを渾然一体とさせるという、
私の大好きな世界が、
壮大なスケールで展開されているのです。
というわけで私も、
久しぶりにやってしまいました。
もちろんワーグナーさんの壮大なスケールには、
到底及びませんが。
バカバカしさも含めて。
あははは。
(意味のない笑い その2)
ちなみにこれ、
「椅子取りゲーム」には最適ですよ。
この、
♪バドゥバダバドゥバドゥバドゥバドゥバドゥバ♪
が出て来る場面では、
歌とピアノを除いて、
(何箇所フルートは参加)、
ドラムもパーカッションもベースも、
パタッと止まってしまいます。
ここで「キャーッ」と椅子を取って座ってしまう。
どうですか、
面白そうでしょ。
何回も何回も出て来ますから。
えっ?
そんなバカなことやってられるか、
ですって?
確かに…。
07. 世界に一つだけの花
lyrics & music : Noriyuki Makihara
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

このアレンジの完成日は、
2007年2月11日とありました。
ジャミン・ゼブ結成から半年後。
まだレコード会社も決まっていない頃です。
しかし、なぜか今までCD化されませんでした。
と言うより、
入る場所がありませんでしたね。
でも、表の解説にも書いたように、
今回のコンセプトは、
「わかりやすさ」です。
ま、言ってしまえば、
ジャミン・ゼブ・サウンドの入門編。
ならば、この時を置いて、
収録するチャンスはないかもしれない…。
……。
というわけで、
ようやく陽の目をみることができました。
ああ、良かった…。
さて、この曲も、
コードを大幅にいじってみました。
というより、
得意の「コード細分化」です。
A♭ / E♭/G | D♭(9)/F / A♭/E♭ |
ラーラララ ラララ ラーラーラー
D♭maj7 / A♭(9)/C | E♭sus4 / Fm |
ラーラララ ラララ ラーラーラー
イントロから、
1小節を2分割して、
ベースが下降していくという、
原曲には見られないコード進行。
Aメロではこうなります。
A♭ / D♭(9) | E♭(9)/ A♭ |
花屋の店先に並んだ〜
Fm / B♭m7 | B♭7/D / E♭(9)|
いろんな花を見ていた〜
A♭ / D♭(9) | E♭(9)/ C/E |
人それぞれの好みはあるけど〜
Fm / D♭(9) | E♭sus4 / A♭sus4 |
どれもみんな綺麗だね〜
時おりジャズのテンションなんかも散りばめながら、
よりお洒落なサウンドをめざしての、
大胆なコード・チェンジです。
ぜひ原曲と聴き比べてみて下さい。
コードのことはわからなくても、
微妙な音の変化の違いは、
お分かりいただけると思います。
というわけで、
コージローの爽やかな情感に溢れたリードに、
ビロードのようなコーラスが絡んで、
素敵なジャミンの世界がまた一つ出来上がりました。
まさにカヴァーの醍醐味ですね。
余談ですが、
「そうさぼくらは〜」
の後に初めて登場するドラム。
あの、山木秀夫さんの、
「ドデスカデンデン」
の、太鼓のフィル・インのかっこよさったら…。
これも、さすがです。
イエ〜イ!
というわけで、
『SEASONS』
お楽しみいただけてますでしょうか。
このアルバムを引っさげて、
全国各地、
まだジャミンを知らない人たちにむけて、
どんどんライブを展開していきたいですねえ。
相変わらずのご声援のほど、
よろしく、御(おん)願い奉りま〜〜〜〜〜す!
デンデンデンデンデンデンデン♪♪♪
さ、
また、
楽曲探しの旅に出るとするか…。
……。
(おわり)
土曜日(6/9)の「たまプラーザ」は、
雨で中止になってしまいました。
残念無念…。
昨年から延々と続いていた、
奇跡のような「晴れ男たち」伝説も、
ついに途絶えてしまいました。
ガクッ…。
でも、
ライブはなくても、
サイン会と握手会だけでも、
あんなにたくさんの方が来て下さるなんて…。
本当に感激しました。
そして、
お買い上げいただいたCDが、
なんと…、
108枚!
……。
みなさま、ありがとうございました。
これは絶対リベンジですね。
山野楽器さ〜ん、
よろしくお願いしま〜す。
というわけで休む間もなく、
明日(6/12)から3日間、
先週に続いて、
長野に遠征してまいります。
長野の高校生と、
またまた素敵な出会いが楽しみです。
長野の美味しい蕎麦との、
またまた素敵な出会いも楽しみです。
先週は4カ所で食べて、
全部当たりでしたからね。
待っててね〜。
おソバちゃ〜ん。
(違うだろ)
ん…?
SHUN MIYAZUMI
June 03, 2012
日吉
今日も『裏・シーズンズ』を書く予定でしたが、
一回お休みにします。
あれ、すごい時間がかかるもんで…。
……。
なにしろ今週は、水木金と名古屋にいて、
昨日は一日中、
日吉の「藤原洋記念ホール」でお仕事。
しかも明日からはまた長野遠征ということで、
4日間も東京を離れます。
だから今日は、
やっておかなくちゃいけない事がわんさか。。
というわけで、
今日のお題はコレでいくことにしました。
『日吉』

(ジャミン・ゼブのFacebookから無断借用)
正面に見えるのが「体育館」です。
今も「入学式」と「卒業式」は、
ここで行われるのでしょうか。
この大学では、
1、2年生をこの日吉で過ごし、
3年生になると三田に通う、
というのが習わしです。
ということは、
私がここに通っていたのは、
もうかれこれ42、3年も前のことになるんですねえ。
ひえ〜〜〜〜ッ。
……。
で、昨日は久しぶりに、
ちょっとキャンパスを歩いてみました。
というか、
「喫煙所」を探していただけの話ですが…。
いやあ昔日の感がありますねえ。
どの校舎もみな綺麗になってるし、
タバコの吸い殻はおろか、
ゴミひとつ落ちていない。
美しいキャンパスでした。
でも、私らの頃の校舎といえば、
それはそれは「汚い」のひと言。
ちょうど学生運動真っ盛りの頃でしたからね。
どの建物に入っても、
壁には赤や黒のペンキで、
「プロレタリアート革命!」だの、
「安保反対!」だのといった文字が、
ベターッと落書きされている。
中には「殺せ!」だの「粛清!」
などといった物騒な落書きまでありました。
そればかりか、
それに便乗したおバカな学生らによって、
ヌード写真やら、お下劣な落書きやらが、
あちこちの壁に無造作に貼られたり書かれたり。
さらに床には、
食べ物の残りカスの入ったビニール袋やら、
タバコの吸い殻やら、壊れたヘルメットやら、
読み捨ての漫画やエロ本なんかがあちこちに散乱。
いやあもう、汚いのなんのって。
私が所属していた、
「ライト・ミュージック・ソサエティ」の部室なんて、
それはそれはもう、
筆舌に尽くし難い汚さでした。
だから、その頃、
その40年後に、
「喫煙所」を探しにキャンパスを歩くなど、
誰が想像出来たでしょうね。
あの「慶応大学」が、
こんなに綺麗になるなんて、、、
……。
それに比してか、
キャンパスを歩いている学生も、
小綺麗な「喫煙所」にタバコを吸いに来る学生も、
みなお行儀のいい、
良家のご子息、ご令嬢といった感じ…。
私らの頃は、
「上智」「青山学院」といった大学が、
そんな感じで、
「慶応」というのは、
世間の皆さんが考えてるよりは、
ずっと「硬派」だったように思います。
駅の反対側の商店街も、
お洒落なケーキ屋だの、花屋だの、
小粋なレストランだの、
綺麗な街並が続いているのですが、
これも今と昔では大違い。
私らの頃は、
「ミンミン」という汚い中華の店が大人気。
ここの「焼きそば」をつまみにして、
ライトの仲間たちとビールを飲んだものです。
安い「焼き鳥屋」もいくつかあって、
ここも不良学生の溜まり場でしたね。
「おーいオヤジ、お酒お代わりよ〜ん。」
(ん…)
さらに、あちこちに「雀荘」があって、
昼間ここを覗いてみると、
みな授業をさぼって「麻雀」に熱中している。
しかも「雀荘」の中はタバコの煙でモウモウ。
大学1、2年生といえば、
ほとんどが未成年なのにねえ。
大らかな時代と言うべきか…。
さらに日吉には、
大きな「パチンコ屋」が3つあって、
ここも昼間は学生でいっぱいでした。
ちなみに私は、
このパチンコ屋はすべて制覇。
1日で7万円の荒稼ぎをしたこともあります。
(自慢になるのかな…)
「こんな学生に月謝を払ってる親の身にもなってみろ!」
と、声を大にして言いたいですね。
(あれ…?)
そんなわけで、
ま、ちょっとした浦島太郎感覚でした。
まるで別世界にいるような気分でした。
だから、こんなところに長居は禁物です。
だから、早々に「藤原洋記念ホール」に戻って、
「ジャミン・ゼブ /
『SEASONS』リリース・パーティー」だ!
ワッショイ、ワッショイだ!!
ん…?
いやあ本当にたくさんの方に、
ご来場いただきました。
CDもたくさん買っていただきました。
ありがとうございました。
そして、
響きのいいクラシカルなホールということで、
普段はめったにやらないレパートリーも、
披露する事が出来ました。
いやあ、気持ちよかったですねえ。
「オペラ座の怪人メドレー」♪
あのシンフォニックなサウンドを、
ぜひあのホールで響かせてみたかったので、
大満足です。
「Seasons」「オペラ座」といった、
結成初期のナンバーが、
5年の月日を経て、
ようやく陽の目をみるというアプローチも、
いかにもジャミンらしいですかね。
またチャンスがあったら、
やってみるとしましょう。
そのうちツイッターで、
こんな囁きが流行ったりして…。
「ジャミン・ゼブの
『オペラ座の怪人』は、
凄いらしい!」
あはは。
人の作ったコピーを、
勝手に使っちゃあいけませんね。
退散、退散…。
と……。。。
SHUN MIYAZUMI
そうそう、
こんな私の誕生日に寄せられた数々のコメント、
大変嬉しく拝見させていただきました。
本当にありがとうございました。
なにせ遠征やら何やらで多忙を極めており、
お返事を書くのもままならず…。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
では明日からの信濃路ツアーでも、
ジャミン旋風を巻き起こしてまいります。
ガオ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!
Shun Miyazumi