July 2012

July 22, 2012

信濃の国日記 その4


ここんとこ涼しいですねえ。

真夏にこんな日が続くと、
なんだか得した気分になりますね。

ぽわ〜んとしていた脳みそも、
少しだけ活気が戻って来ました。


というわけで、

1週お休みを頂いた『信濃の国日記』
いよいよ今日からは「長野市」編です。

ま、いつまでも同じ話題というのもなんですから、
少しだけ駆け足でいきましょう。

……。



『信濃の国日記 その4』

6月12日(火)くもり

朝8:36分東京駅発の新幹線「あさま」に乗り込む。


先週と違って、
今週は長野市だけの公演なので、
移動もなく、ずいぶん楽。。

会場の「ホクト文化ホール」は、
かつての「長野県民ホール」が名称を変えたもの。

ドラマー時代に、
何度かここで演奏したことのあるショーちゃんは、
なんだか感慨深いものがあるようだった…。


さあ、そして今回のトップ・バッターは、
長野商業高校のみなさん。

高校野球ファンの私としては、
甲子園にも何度か登場したことのあるこの名前は、
なんだか馴染み深いものがある。


(おっ、あそこに坊主頭の集団がいるぞ…。)

(もしかしてあれは野球部かな…。)

(声かけちゃおうかな…。)

(サインしてもらおうかな…。)

d4cdb6ac

な〜んてこと考えているうちに、
場内が暗くなった。

そして暗いステージに、
メンバーが登場すると…、

と…、

と……、、


会場のあちこちから、

大きな拍手、ピーピー口笛、キャーという掛け声…。


(ん…? これは…、 

 先週のライブとは全然雰囲気が違うぞ…。)


そして、1曲目の『Come On Get happy』が終わると…、
例の3秒の空白などなく、即座に、

「わーーーーーーーっ」
とすごい歓声が沸いた。


続く『When I Fall In Love』では、
メンバーが促すまでもなく、
会場全体が大きな手拍子。

(す、すごい盛り上がりだ…。)



私は、ますますインターネットの凄さを、
感じざるを得なかった。

彼(彼女)らは、
間違いなくネットで下調べをして来たのだ!


ゼブログにも、Facebookにも、
先週ライブをやった学校の生徒さんたちから、
たくさんの「感動しました」コメントがあったし、

Twitterにも、
数多くのつぶやきがあったし、

You Tubeのカウント数も毎日うなぎ上りではないか!


そうに違いない。

彼(彼女)らは、

絶対にこれらを見て来たのだ。


そして、

「ジャミン・ゼブのライブは楽しい。」
「けっこうイケメンだった。」
「高校生にも絶対受ける。」

こうしたことを、
事前にチェック済みなのではないか。


それが証拠に、

翌13日(水)の「長野工業」「長野吉田高校」

そして最終日、14日(木)の「篠ノ井高校」と、

そのボルテージは上がる一方。


ブログやFBに情報が集まり、
期待が集まり、
「これはいいもんだ」の先入観が生まれ、

彼らが登場したときから、すでに会場中が、
「Welcome(ようこそ)!」の状態になり、
「のらなきゃ損損」の空気が生まれる。

35862c75


間違いないと思う。

すごい時代だ…。


最後の「篠ノ井高校」に至っては、

ステージ上からメンバーが手を振ると、
もうもうあちこちで大騒ぎ。

「レンセイ、キャーーーーーーーッ!」

「シモン、キャーーーーーーーーッ!」

「スティーブーーーーーーーーーッ!」

「コージロー、こっち向いてーーー!」


そして、今週は、ここ長野市では、男子だけではなく、
ついに女子からも騒がれることになったシモン…。

夕方、駅のそばのコンビニでも、
どこかの女子高生に見つかり、
大騒ぎになったそうだ。


そして最後の「さくら」では、

あちこちでハンカチをにぎりしめ、
涙ぐむ女子高生…。


これはまさに、

ホームの東京でやっているのではないか、、、

そんな錯覚にすら陥ってしまうほどだった。


そして、「長野吉田高校」ライブ後のワークショップでも、
すっかり打ち解けたメンバーとの楽しい交流。

0aa4871e


こうして、

2週間にわたって貴重な経験を積んだジャミンの4人は、
高校生の心をがっちり掴むことにも成功し、

その自信に支えられたパフォーマンスは、
月末の鶴岡市で、
さらにすさまじいパワーを発揮することになる。


ま、これもいずれ書いておかねばなるまい…。

……。



で、最後は、やはり蕎麦の話になってしまう。


先週の「中野」「千曲(屋代)」「上田」で、
あんなに美味い蕎麦にありついた私とショーちゃんが、

ここ「長野」にも、
大いなる期待を持って乗り込んだのは、
言うまでもないことだ。


「こんにちはー。」

「いらっしゃーい。」

2012061219350000

(ここからの写真は拡大可)

まずは、地元の山菜料理の数々をつまみに一杯。


み「く〜〜〜〜っ、なによショーちゃん、この美味さ。」

ゆ「ほんと、最高っすね。」

み「しかも、みんな安いぜ。いいなあ、長野の人。」

ゆ「東京が高すぎるんじゃないっすか。」


そんな会話を聞いていた店主が、
ニコニコしながらやって来て、

「あんたら東京の人?
 だったら今日はこれがおすすめだよ。
 これ食べて帰んなきゃ。」

と出して来てくれたのがコレ。

『根曲がり竹の蒸し焼き』

2012061219000000


この皮をむいて、
ちょっぴり甘酸っぱい「からし味噌」で食うのだが、

2012061219090000


これが、また、

うま、うま、うま、うま、うま〜〜〜〜〜〜〜っ!


み「店主、こりゃ最高だよ。
  お酒ジャンジャン持って来て〜!」

ゆ「ジャンジャン持って来て〜!」

み「ん…?」


そして最後は、

「一日限定15食!」という、この店自慢の、

『十割そば』!

2012061219180000


み「ん…、ん……、、ん………、、、
  もう〜〜〜、長野の人、ずるすぎる〜〜〜〜〜!」

ゆ「いやあ、こりゃ、たまりませんな〜。
  これで880円ですか〜、安すぎますね〜。」

2012061218090000


おい、

その顔、もう見飽きたんだけど…。

……。



(つづく)




金曜日(7/20)の学芸大「A'TRAIN」も、
おかげさまで楽しい盛り上がりになりました。

前回からたった3週間の変則開催、
そして冷たい雨が降り続く悪天候、
ということで少し心配しましたが、

それでもたくさんの方にお越しいただき、
ありがとうございました。


次回は通常どおり、
最終週の金曜日(8/31)です。

今度は、たっぷり6週間も空いちゃうんですね。


ええと、その間ジャミンの仕事はと…、

1本、2本、3本…、

……、、、


ひえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!



大丈夫かな…。


体力持ってるかな…。


むむむ…。


………。。。



SHUN MIYAZUMI

woodymiyazumi at 17:57コメント(19)トラックバック(0) 
2012 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション

July 16, 2012

幻覚!?


暑いです。

暑くてたまらんっす。

ふ〜…。


で、私、早くも夏バテ気味なのか、、、

毎日ボ〜っとしているばかりで、
仕事がなかなか、はかどりません。

体が、脳みそが、思うように働いてくれなくて、、
気持ちばかりがあせって…。


ああ、困ったなあ…。

やっぱり年のせいなのかなぁ…。

……。


そして、

ついに、こんな幻覚(!?)まで見てしまいました。



私が住んでいるのは、
目黒区八雲という閑静な住宅街にあるマンション。

しかも1階の一番奥にあるので、
かなり広い庭もあります。


で、それは先週のある晩のことでした。

私が庭に出て、
タバコを1服ふかしていると、

目の前を、
見た事も無いような獣が、
ス〜ッと通り過ぎたのです。


尻尾がやけに長く、
白くて太い線が真ん中にピューッと走った、
これまた長い鼻を持つ獣…。


私は一瞬タヌキかと思いました。

待てよ、イタチかもしれない…?


ま、いずれにしても、
都会ではまず見ることの出来ない珍獣であることは、
間違いありません。


それは、こんな暗がりの中を悠然と歩いて、

2012071620030000

庭の角にあるこんもりとした木陰で止まり、
私と目と目が合った…。

2012071618380001

(これは明るいときの同じ場所の写真)


私は思わずこう叫んでしまいました。

「タ、タヌキだ…。タヌキが庭にいる〜っ!」


すると、その声に驚いた珍獣は、
ビックリして大慌てで垣根を飛び越え、
どこかへ消え去ってしまいました。


ところが…、

そのとき居間にいた私の連れ合いは、
なんとも皮肉っぽく、
こうののしったのです。

「アハハハ。
 幻覚でも見たんじゃないの。
 こんな所にタヌキが出るわけないでしょ。
 それは、どっかの家から逃げ出した猫よ。」


私は、ムキになってこう反論する。

「いや、間違いない。
 鼻が長くて、太くて白い線が走ってて、
 尻尾がやけに長いんだよ。
 そんな猫がいるわけないだろ。」


しかし彼女は全然取り合わない。

「ふん。じゃ、ハーフの猫よ。」


「ハ、ハーフの猫…?」


そこへ、
あまりの賑やかさに息子も部屋から出て来る。

「なんだよ、なんだよ、騒がしいねえ〜。」


私はことのいきさつを話しました。

しかし彼もまた、
全然信用してくれません。

「あ〜あ、親父もついにボケたか。
 それとも、あまりの暑さに、
 幻覚でも見たんじゃないの…?」


違う!

俺は見たのだ!

あれは断じて猫などではない!



でも…、

そういう私も…、

だんだん自信がなくなって来ました。


確かにタヌキにしては鼻や尻尾が長すぎる…。

イタチは、あんなにクリクリお目目ではない…。

ショーちゃんの変装も考えたが、
いくらなんでも小さすぎて無理だ…。


しかし、断じて猫などではない!


するとタヌキと猫のハーフなんだろうか…?

そんなものが存在するのだろうか…??

……???



ということは、

やはりあれは幻覚だったのだろうか…。

ついに私も、ボケに入ったのだろうか…。

……???



で、その翌日のこと…。

連れ合いが一冊の「動物図鑑」を持って来て、
私にこう尋ねました。

「もしかして、昨日見たのって、
 これのこと?」


私は思わず興奮して、

「そうだ! そうだ!
 これ、これ、これ、これ、これだ〜〜〜ッ!
 これに間違いない!
 ほら、尻尾も、鼻も、体長も、
 俺の言ったとおりじゃないか!!」


すると彼女は、

静かに、ぶっきらぼうに、こう言ったのです。

「ふ〜ん、ハクビシンか…。
 見たかったなぁ…。」


ハ、ハクビシン…?

私には初めて聞く名前でした。

jp


jp


そしてその後、

このハクビシンちゃんの消息は、

ついに分からずじまいでした。


それにしても、

なんでそんな珍獣が、
都会の真ん中に現れたのでしょうか…?

そしてそれは、
どこに消えてしまったのでしょうか…?


それとも…、


やっぱりあれは…、


私の幻覚だったのでしょうか…。


……?



(おしまい)




とまあ、そんなお話でした。


というわけで、

あまりの多忙ゆえ、
執筆に多大な時間を要する、
『信濃の国日記』は、
1回お休みさせていただきました。

次回はがんばりますね。


さ、仕事に戻らなくては…。

……。


そうそう、

今週の金曜日(7月20日)は、
私の学芸大「A'TRAIN」ライブがありますよ。

今月の最終金曜日(27日)がジャミンの遠征のため、
変則開催でございます。

どうぞお間違えのなきよう、
暑気払いにお出かけ下さいませ。


えっ?

もっと暑くなるんじゃないの?

ですって…?


いやあ、まあ、


それもまた一興かと…。


……。



SHUN MIYAZUMI

woodymiyazumi at 22:13コメント(11)トラックバック(0) 
2012 エッセイ 

July 08, 2012

信濃の国日記 その3


なんだか急に蒸し暑くなってきましたね。


天気予報図を見ると、

そろそろ梅雨明け、
夏本番、暑さ本番間近といった感じでしょうか…。

……。



そんなとき、

私は、約1ヶ月前の長野のお話を書こうとしております。


でも、あれはまだ、
たった1ヶ月前のことなんですねえ…。

もう随分前の出来事のような気がします。


それほど今年は、次から次へと、
イベントが目白押しということなのでしょうね。

でも、忙しいということはいいこと。

感謝しなくてはいけません…。


というわけで、

この信濃シリーズも、
記憶がまだ新しい間にさっさと書いてしまわないと…。


急げ、急げ。


それ〜〜〜っと。


ん…?



『信濃の国日記 その3』


6月6日(水)晴れ

朝の10時。

今日の1校目は、
「更級(さらしな)農業高等学校」のみなさん。


開演5分前に会場に入ると、
予想どおり男子が多い。

しかし女子もたくさんいた。

30428886


そして、みな落ち着いていて、
しっかりした高校生といった感じを受けた。

渋谷のセンター街あたりでチャラチャラしている、
どこぞの都会の高校生とはまったく違う…。

もう立派な社会人といった顔なのだ。


家業が農業をやってる生徒たちが多いんだろうな。

「自分たちが国の礎たる農業を守っていくのだ。」
といった、強い意志を感じる。

うん、いい感じ、いい感じ…。

「みんな、頑張れよー。」
といいたい気分だった。


そこへメンバーが出て来た。

と、これが、予想に反して、

いい反応。

……。


昨日の、初日の2校よりは、
ずっと「Welcome!」な雰囲気なのだ。

曲が終わったあとの、
なんとも不安な3秒の沈黙はあるものの、
明らかに「受けてる」「楽しんでる」のだ。


このとき私は思ったのだった。


この子たちは、

ちゃんとインターネットで下調べをしてきてるな、

と…。



なあに、昨日の2校が受けてなかったわけではない。

それが証拠に、
ゼブログや、Facebookや、twitterには、
たくさんコメントが来ていたではないか。


そして、それらを、
今日の生徒たちも事前に見て来てるに違いない…。

つまりは、
「高校生にも楽しめるライブ」ということを、
すでに確認して来ているのではないか…。

生徒どうしの情報も行き交っていたのだろう…。


「Oh! What A Night」で、
レンセイが客席に降りて来たときも、
昨日よりは、はるかに盛り上がった。

なによりも男子が、
そう、今日もまた男子が、
レンセイのあとを受けて大声で歌ってくれたのだ。

952afeed


気を良くしたメンバーには、
次第に「いける!」という自信が芽生え、
トークにも冴えが戻り、

午後の「屋代南高等学校」ライブでは、
さらにリラックス・ムードで、
高校生たちの中に溶け込んでいったように思う。


この頃からは、
女子たちもあちこちで手を振ったり、
それに対するメンバーの反応にキャーキャー、

といった、いつもながらの、
和気あいあいのライブになっていったのだった。


そして、終了後の楽屋口には、
サインを求める女子高生が、
はにかみながらも、何人も訪れていた。

……。



ああ、良かった…。


それにしても、
「インターネット時代の子たちなんだなあ」
を、まざまざと実感させられた。

うん、この想像は間違ってないと思う。


なぜならば、

翌週の長野市での後半戦では、
それを裏付けるが如く、

実に凄まじい光景を見せつけられることになるからだ。

……。



ちなみに、
この屋代南高校のライブのあとには、
合唱部のみなさんの依頼もあって、
「コーラス・ワークショップ」も開催した。

人数が少ないので、
みなさんにステージに上がってもらっての、
とても贅沢なひとときだったように思う。


では、みんなで記念撮影といきましょう。

ほら、先生方も、恥ずかしがらないで、
どうぞ、どうぞ、どうぞ、
ほら、ほら、ほら、

パチリ。

ec2b6cb5



そして翌日。

6月7日(木)晴れ


朝の10時半から始まった、
今回5校目となる、
「坂城(さかき)高等学校」のライブで、

北信地区高等学校・芸術鑑賞会の前半戦も、
無事に終了。


ここも、みな大人しかったが、
この頃になると、
私にはもう一抹の不安もなかった。

「ジャミン・ゼブは高校生にも受けるんだ」
という自信に、
一点の曇りもなかったのだ。


「なあに、みな乗り方を知らないだけなんだよ。
 ふふふ。」

みたいな…。


それが証拠に、

屋代駅では何人もの女子生徒たちが、
反対側のホームから手を振っていたし、

「あのぉ、一緒に写真撮ってもらっても、
 いいですかぁ…。」
という子たちもいたではないか。


ただし、これだけは謎だ…。


私たちが改札を入って、
反対側のホームに向かって歩いているとき、
その坂城高校の男子が4、5人、
ベンチでくっちゃべっていた。

と、そのとき、その中の一人が、
「おっ、シモンだ。
 おい、みんな、シモンだぜ。」
と騒ぎだした。

そして、階段を上っているシモンに向かって、
「シモ〜〜〜〜〜〜〜ン!」
と、大声をかけた。


するとシモンがニコッと振り向く。

それを見て彼らは、
「クウ〜、シモン、めっちゃカッケエー!
 俺、メッチャ、上がった〜〜〜〜〜〜!!」

……。


なぜだ、

なぜ女子ではなく男子なのだ…。

……??


なぜだ、

なぜ、シモンなのだ…。

……???



この謎は、今もって解明されていない。

……。



最後に、また蕎麦の話を書いておかねばならない。


私たちは屋代からローカル線で上田まで出て、
上田から新幹線で帰京することになっていたのだが、

私とショーちゃんは、時間があったので、
その上田駅の中にある「立ち食いソバ」っぽい店に入り、
このツアー最後の蕎麦を食べた。


で、これが、

またまた、、

うまっ、うまっ、うまっ、うまっ、、、

うま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!


たったの400円(くらいだったように思う)ぽっきりの、
東京でも、どこにでもあるような、
カウンターだけの店の蕎麦が、

絶品なのだ。


いやあ、恐れ入ったぜ、長野…。

ね、ショーちゃん。

2012061218090000


えっ、

またその写真かい?


そう、たしかに…。


こんなことなら、


毎回撮っておけばよかったかな…。


……。



(つづく)




なんだか昨日、今日と寝てばかりいました。

早くも夏バテでしょうか…。


仕事もどっちゃりあるし、
アレンジもやろうと張り切っていたのですが、

どうにも体が言うことをきかなくて…。


そういえば、
金曜日(7/6)の岡崎も強行軍だったし、
すごく蒸し暑かったですからね。

なんだか最近、
年を感じることが多くなりました。

めっきり…。


いけませんね…。

ブツブツ…。

ボソボソ…。

あ〜あ…。(ナマあくび)


(それが年なんだよ)


……。


(反論できず)


…………。。。



SHUN MIYAZUMI

woodymiyazumi at 20:01コメント(9)トラックバック(0) 
2012 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション

July 01, 2012

信濃の国日記 その2


今回の信濃路ツアーで、
私たちは、ある特別な依頼を受けていた。

それは、
長野の人なら誰でも知っている「県歌」を、
ジャミン流にアレンジして歌って欲しい、
というものだった。

それが、これ。

『信濃の国』

2012070117310000


いやあ、これは難しかった。

今年は、こうした依頼が多いのだが、
その中でもこれは特別の難しさだった。

今までジャミンに書いた中でも、
一番と言ってもいいくらいの難産だった。


なぜならば、
明治時代、日清戦争直後に作られた曲らしく、
詞が文語調で書かれているからだ。

1番はこうだ。

「信濃の国は十州に 境連ぬる国にして
 聳(そび)ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し
 松本伊那佐久善光寺 
 四つの平(たいら)は肥沃(ひよく)の地
 海こそなけれ物さわに 万(よろ)ず足らわぬ事ぞなき」


こんな感じの詞が6番まであるのだが、
とても覚えられないので2番までにしてもらった。

長野の人は、全部スラスラ歌えるのだろうか…?


そして途中には、
ちょっと洋楽っぽいバラードのような部分が加わるのだが、
この詞がまた難しい。

「尋(たず)ねまほしき園原(そのはら)や
 旅のやどりの寝覚(ねざめ)の床(とこ)
 木曽の桟(かけはし)かけし世も
 心してゆけ久米路橋(くめじばし)」


いやあ、これは、とても無理だ。(特にレンセイは…)

もし歌詞を間違えでもしたら大変なことになるので、
ここはラララとバロック調のアレンジで逃げた。


さらには曲が軍歌調ときている。

いつもの、得意のコード・チェンジや、
お洒落リズム・パターンだけでは、
とても逃げ切れそうもない。

これを、どうやってジャミン流にやればいいのだろう…?

……。


しかし、なんとか書いた。

メンバーも必死で覚えた。

何よりも詞を…。


そして、最初のリハーサルで、
私たちがこの曲を演奏すると…、

と…、


地元の照明や音響のスタッフが、
作業を中断して聞き入ってくれて、
最後は、こんなお褒めの言葉を下さった。

「ジャミンがやると、こんなに変わるんですねえ。」

「こんなお洒落な『信濃の国』初めて聞きましたよ。」

「きっと高校生たちも喜ぶと思いますよ。」


ほっ…。

よかった…。

これで、また一つ武器が出来たぞ…。


そう、私たちは、
この高校生ツアーを成功させるために、
あらゆる武器、アイディアを駆使して、
今考えられる限りの最善のセット・リストを組んだのだが、

正直、これも心配の一つだったのだ。



というわけで、

6月5日(火)の初日を迎えることとなった。


清々しい快晴で、
歌にもあるように聳ゆる山々が美しい。


いよいよ朝の10時から、
「中野西高校」の生徒さんを迎えてのライブが始る。

メンバーも私も、
まったく予想のつかないライブだ。

「はたして受けるのか…。」

「みんなが白けて寝ちゃったらどうしよう…。」

「どんどん席を立って帰りだしたらどうしよう…。」


こんな不安な気持ち、プレッシャーは、
デビュー直後のフリー・ライブ以来かもしれないな…。


恐る恐る会場のドアをあけてみると、
この学校はかなり女子が多い。

少し安心した。

みんな、盛り上がってね〜。


でも…、

予想に反して、
静かな立ち上がりだった。

1曲目「Come On Get Happy」が終わると、
いつもは即座に歓声が起きるのだが、
3秒ほどの沈黙のあとに拍手が来る。


どの曲が終わっても、拍手までに、
3秒くらいのタイム・ラグがある。

なんとも不安にさせる沈黙だ。


受けてないのか…、
ただ大人しいだけなのか…、
こうしたライブは初めてなので戸惑っているのか…、

なんともよくわからない…。

……?


でも私は、

「無理もない…。
 誰もジャミンを知らないのだから…。」

と自分を励ましながら固唾をのんでライブを見守る。


しかし、終演後にアンコールを要求する、
大きな拍手が鳴り止まなかったので、
ひとまず安心した。


しかし、トークも含めて、
これはまだまだ改善しなくてはならない。

もっともっと良くなるはずだ。

もっともっと高校生の心を揺さぶらなくてはならない。


休憩の間も私たちは真剣に対策会議だ。



そして、1時半から2校目。

「中野立志館高校」のライブが始まる。

3d07371e


ここは男子も多いぞ。

ううむ、強敵だな…。


そして、ここも静かな立ち上がり。

場内が暗くなって、
メンバーが登場しても拍手も起きない。

ううむ…。

手強い…。


ところが…、

何曲目かに驚くべきことが起こった。


最前列に近い左の方の席の、
5人ぐらいの男子生徒から、
一斉に、

「シモ〜〜〜〜〜ン!」

という歓声が上がったのだ。


なぜだ。

なぜ、女子ではなく男子なのだ…。

……?


彼らは終了間際にも、
「シモ〜〜〜〜〜ン!」
と叫んで、手を振っていた。


なぜだ。

なぜシモンなのだ…。

……??



そんな謎を残したまま、

とりあえずこの日のライブは無事終了。


しかし、まだまだ良くなるはずだ…。

もっともっと受けるはずだ…。


このあと、私たちは、
ジャンボ・タクシーに乗り込み、
明日の会場のある千曲市まで1時間かけて移動。

そのタクシーの中でも真剣に対策を練りに練った。

9d4c5822


明日の会場「あんずホール」のある千曲市の宿泊ホテルは、
屋代という駅のすぐソバにあった。

2012060712120000

ここも山に囲まれた美しいところだ。


ここで食べる蕎麦も間違いなくうまかろう。

私は早くもそんな思いにかられていた。

2012061307040000


と、そんなことを言ってる場合ではない。


私たちは少しだけ休憩して、
「あんずホール」に移動して明日のリハーサル。

やれやれ、
なんというハード・スケジュールだろう。

音響や照明のみなさんも大変だなあ…。


そんな時、スティーヴが、
「twitterに中野の生徒さんから、
 いっぱい来てますよー。」
と、嬉しいことを言ってくれた。

ショーちゃんはノート・パソコンを見ながら、
「おや、Facebookにもゼブログにも、
 コメントがいっぱいですよ。」
と、さらに嬉しい追い打ちをかける。


「受けてたんだ…。」

「ただ、乗り方を知らなかっただけなんだ…。」


ほっ…。

良かった…。


でも、明日はもっと良くするぞ〜。

……。



そして夜の9時に、

この長い長い1日が終わった。


さっそく私とショーちゃんは、

「屋代駅」の近くの小料理屋に飛び込んで、
蕎麦を注文。


で、ここが、また、

うまっ、うまっ、うまっ、

うま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!


しかも安い。

昨日の中野もそうだったが、
こんなに美味くて安い蕎麦が毎日食えるなんて、
長野の人が、

うらやまし〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!


というわけで、

今宵もこの男は大満足のようだ。

2012061218090000


えっ?

前回の写真と同じじゃないか?


いやいや、

この男は満足すると、

いつもこういう顔をするのだから、

問題ないのではなかろうか。



それにしても、


明日も楽しみになってきたな。


(なにが…?)


ん…?



(写真はみな拡大可)



(つづく)




金曜日(6/29)の「A'TRAIN」も、
盛り上がりましたねえ。

なつかしい高校の同級生も来てくれたりで、
とても楽しい時間を過ごすことができました。

みなさん、ありがとうございました。


で、次回(7月)は、
最終週がジャミンのツアーとぶつかるので、
その前の週の金曜日、

7月20日の変則開催となります。

くれぐれも、お間違えなきようにお願いします。



さ、激動の6月も無事に終了。

7月は少しだけ余裕ができたので、
明日からまた新作を書こうかと思っております。


あんまり休んでると、

あの男がうるさいもんでね。


あの蕎麦好きの…、


あの男が…。


……。



SHUN MIYAZUMI

woodymiyazumi at 20:55コメント(12)トラックバック(0) 
2012 エッセイ | jammin' Zeb インフォメーション