August 2015

August 18, 2015

ブルックナーはお好き その7


8月9日(日)

「ファンミーティング in 東京」3日目のあと、

しばらく夏休みをいただきました。


というより、

勝手に夏休みにしただけの話ですが…。


親父の墓参りをした後は、

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もっぱら、

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そう、甲子園!

今年も熱戦続きで最高に面白かったです。

(まだ終わってませんが…)


そんな毎日を送っているうちに、

なんとなく身も心もリフレッシュできました。


ということで、

そろそろ仕事に戻るとしますか。


ええ…。

名残惜しいですが…。

(なにが!)



さて、そんな夏休み。

海に山にレジャーに里帰りに、
みなさんそれぞれに、
楽しまれたことと思いますが、

ブルックナーの音楽は、
まさに「山登り」と言ってもいいでしょうね。


事実、世界中の登山家の間でも、

大人気なんだそうです。


というわけで、ここからは、
僭越ながらブルックナーの楽しみ方を、
私なりに伝授してみようかと思います。

(大きく出たな)


では、まず手始めに、
「You Tube」で、
「交響曲第6番」を検索してみて下さい。

ブルックナーの巨大交響曲の中にあって、
この曲は比較的演奏時間が短いので、
入りやすいかもしれませんから。

演奏はもちろん、
「チェリビダッケ指揮 ・
 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」


冒頭から、
バイオリン・セクションが、
高音で2拍3連のリズムを刻んでいますね。

「チャッチャチャチャチャ チャチャチャチャ〜」

そこに、低弦(チェロ、ダブルベース)が、
なにやら不穏なメロディーを静かに奏でていきます。


まるで「樹海をさまよってる」かのようです。

一体この旅人は、
目的地にたどり着けるのでしょうか…。


と、そこに、突然、

強烈なブラス・セクションが、

先程の低弦のメロディーを高らかに奏でます。


そう、それはまさに、

雄大なアルプスの景色が、

突然眼前に広がって見えた瞬間。


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うわあ、感動だ!

がんばってここまで歩いて来た甲斐があった!

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しかし、登山はこれからです。

あの山頂を目指す、
艱難辛苦が待ち構える山登りが、
これから始まるのです。


で、ベートーヴェンやブラームスなら、
ここから類い稀なるアレンジ力と、
見事な構成力でグイグイと進んでいくところを、

ブルックナーは決して、
そうはなりません。

「山登り」とはそういうものだからです。


「盛り上がっていくのかな」
と期待したら、
突然優しい弦楽器の掛け合いになったり、

「そろそろ盛り上がるかな」
と思ったら、
今度は木管楽器が「鳥のさえずり」…。

「ううむ、なんかかったるくなってきたぞ」
と、とりとめのない構成に戸惑ってる矢先、

突然眠気を吹き飛ばすがごとく、
金管楽器が大音量で、
ブワ〜〜〜〜〜〜〜〜ッと迫って来たり…。


これがブルックナーの音楽です。


私は登山家ではありませんが、
登山とはそういうものではありませんかね。

順調に登っていたら、
突然山の天気が急変して、
近くの岩場に非難したり。

逆に、道ばたの綺麗な草花や、
鳥のさえずりに心癒され、
少し立ち止まって休息したり。

決して計算通りにはいかない。


それでも、

「自然の美しさ」と「自然の脅威」
を幾度となく味わいながら、
大変な艱難辛苦の中、

頂上を目指す。

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これって「人生」に置き換えても、
当てはまるかもしれませんね。

プラン通り、計画通り、
順風満帆にいく人生なんて、
そうあるもんじゃありませんし…。


とまあ、

そんなことまで考えさせられるような音楽。


流れるような、華麗な構成力とは無縁の、
ごつごつとした、
一見不器用とも言える音楽。

しかし高い精神性に支えられた、
極めてスケールの大きい世界観。


そして最後はいつも、

「圧倒的」です。


圧倒的な勝利、圧倒的な達成感、

圧倒的な人生讃歌。


この辺はベートーヴェンにも、

相通ずるところがあるかもしれませんね。

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そんなブルックナーさんの人生もまた、

波瀾万丈、

決して順風満帆とはいかなかったようです。

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求婚した多くの若い女性にも、

ことごとく断られたようだし…。


関係ないか。


あははは。



(つづく)




みなさ〜ん、

クイズの出来はいかがでしたか?


おっと、名古屋はこれからでしたね。

どうぞお楽しみに。


さて高校野球。

ズバリ優勝校は?


本命は東海大相模、

対抗は仙台育英でしょうが、

早実は清宮フィーバーもあって乗ってるし、

関東一高のオコエ君もがんばってるし、


いやあ、わかりませんね。


と、後ろ髪引かれる思いで、


仕事に戻る私…。


(ちょっとだけ見ようかな…。)


(おい!)


……。



SHUN MIYAZUMI

woodymiyazumi at 16:31コメント(10)トラックバック(0) 
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