February 2019
February 05, 2019
本日の1曲(その4)
一昨日、
「マスタリング」という最後の工程を終え、
ジャミン・ゼブのニュー・アルバム、
『Your Songs Vol.3』
めでたく完成致しました。
パチパチパチパチパチ!

出来上がったマスター音源を、
JBLという世界最高峰のスピーカーで、
爆音で聴かせてもらう♪
まさに至福の時です。
苦労が報われる瞬間です。

やれやれ、
これでスタジオ作業から解放されました。
ということで、
新年のご挨拶以来滞っていたこのブログも、
久しぶりに更新です。
今日のお題は、
「本日の1曲」(その4)
これも、随分間が空いてしまいましたね。
今日は、アルバムに収録されている、
あの曲をご紹介したいと思います。
♪夜のストレンジャー♪
この曲を知ったのは、
確か私が高校生の時でしたね。
その頃の私は、
ラジオから流れてくる洋楽ポップスを、
それこそ貪(むさぼ)るように聴いていました。
糸井五郎さんや高崎一郎さんがDJの、
ニッポン放送「オールナイトニッポン」
その頃のビルボードのトップ100は、
それこそ華の60年代を代表する、
名曲のオン・パレードでしたね。
一方で、
文化放送の「S盤アワー」という番組も、
良く聴いておりました。
こちらは、どちらかというと、
大人向けのイージー・リスニングが中心。
通常のヒット・チャートでは聞けない、
ビッグ・バンドや大人のヴォーカルも、
背伸びしながら聴いたもんです。
かなりの「ませガキ」でしたね私。(笑)
その「S盤アワー」で、
毎週のようにかかっていたのが、
フランク・シナトラというおっさんが歌う、
「夜のストレンジャー」♪
堂々とした、風格のある歌いっぷりで、
子供の私には、よく理解できないものの、
「これが大人ってやつなんだろうなあ。」
などと、分かったようなふりをしながら、
聞いておりましたね。(笑)

「夜のストレンジャー」と言えばシナトラ。
シナトラと言えば「夜のストレンジャー」。
ここまで定着した作品に、
敢えて挑むなんて、
なんて身の程知らずなんでしょう、
私達ったら…。
実際、この曲のカヴァーは、
おそろしいほど少ないですからね。
シナトラさんを超えるなんて不可能と、
みんな諦めてしまったのでしょうか…。
と、そんな時、
漠然と見ていたBS「日テレ」の深夜の通販番組、
「音楽のある風景」で流れていた、
ポール・モーリア特集。
ポール・モーリアと言えば、
「恋はみずいろ」で一躍有名になった、
フランスのイージー・リスニング音楽の大御所。
それを漠然と観ている(聞いている)うちに、
様々なアレンジの中に、一つのスタイルを発見。
「そうか、こうやりゃあいいんだ。」
というアイディアが咄嗟に閃いたのです。
それは、
ピアノとストリングスが、
ユニゾンでただ同じメロディーを奏でる、
という単純な手法なのですが、
うまくやれば抜群の効果を生むんですね。
さらには、
大瀧(詠一)さんや達郎(山下)くんも崇拝する、
フィル・スペクターの「ウォール(壁)」サウンド。
歌のバックを、
ぶ厚いオケが音の壁のように覆い尽くす。
この要素もちょっぴり頂く。
うん、これなら、原曲とはまた違う、
味のあるものになるかも知れない。。。
「よ〜し、やってみよう!」

はい、というわけで、
素敵な感じに仕上がりましたよ。
ジャミン・ゼブ版 ♪「夜のストレンジャー」♪
シナトラさんの迫力、大人っぷりには、
到底かなわないものの、
こちらにはみずみずしい若さがありますからね。
美しいハーモニーもありますからね。
いやあ、やって良かったです。
さあ、というわけで、
今回も美しいアルバムが出来上がりました。
「よし、ショーちゃん、打ち上げといこう!」
と、この日私たちが飛び込んだのは、
手打ち讃岐うどんのお店。

私の「本日の夕食」は、
茄子と鳥と梅入りのあったかうどん。

これまた至福の時でございました。
はい。
このシリーズ、あと数曲やりますかね。
そうこうするうちに、すぐに春が来る。
花粉が来る。
(ゲッ!)
……。
SHUN MIYAZUMI