March 22, 2007

レコード買いまくり時代 その2


春ですね。

卒業式、入学式、入社式。
桜の開花とともに、
期待に胸ふくらませる初々しい若者たち。
そうした光景を眼にするのは楽しい。

私にもそんな時代がありました。

あたりまえだ。


そんな私が、
このレコード音楽業界に生息し始めて、
今年で早や34年になります。

で、この業界に入ってからは、
CD、レコードというのは、
あまり買わなくなってしまいました。

なぜか?


もらえるからです。

いわゆるサンプル盤ってやつですね。

宣伝用の。


いろんなレコード会社に、
友達を持つようになると、
「これ、ちょうだい。
 あれ、ちょうだい。」

てな具合に、もらえちゃう。


ところが、不思議なもんで、
もらった物というのは、
あまり聴かないんですね。

いくら良くても。

自分の財布をはたいて買ったものは、
それが、たいして良くなくても、
「なんとかいいところを探そう。」
 なんとか元を取ろう。」

と思って、
一生懸命聴くんですね。

やっぱ、タダはいけませんね、
タダは。


ということで、

私が少ないお小遣いをためて、
一生懸命レコードを買っていた、
少年時代のお話。

の、つづきです。



2003年6月5日(木) No.50
レコード買いまくり時代 その2


幸か不幸か私は、
どんなジャンルの音楽でも、
スンナリ受け入れてしまう。

そんな私の雑食性は、
レコード・ファンとしては甚だ迷惑な特性。


それでも、その時々で、
メインとなるジャンルはありました。

たとえば、
小学生のときは、
歌謡曲&日本のポップスが中心。
(今でいうところの‘J-POP’)

中学ではクラシック。
高校では洋物ポップス&ロック。
大学ではジャズ。

これらを軸にしながら、
日々、種々雑多な音楽を聴き、
レコード蒐集に、
明け暮れていたのです。


そう、中学のときは、
クラシックだったな…。


以前、『学園紛争』
というエッセイのときにも書きましたが、
中学の1、2年は、
三重県の四日市というところにいました。

父親の転勤のせいで。

そしてそこでは、
ブラスバンドに入部、
クラリネットを吹いていました。

意外にも。


そのブラスバンドのレパートリーに、
ドヴォルザーク「新世界から」
という曲の抜粋があったのですが、
(第4楽章だけですが)

「けっこうカッコイイなあ」
と思った私は、
この曲の全曲版を購入。

そして、これが、

そもそもの始まりでした。


「ケルテス指揮
 ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団」
の、このアルバムには、
ご親切に、
全曲のスコアもついていたのです。

初めて見た、
オーケストレーションというものの実態。

「へえ、これがシンフォニーってやつか…。」

鬼のように書き込まれた、
音譜の数に、
なんとも新鮮な驚きを覚えた私は、

その日から、

ガキのくせに、

なまいきにも、

『レコード芸術』などという専門誌にはまり、
NHKのクラシック番組を聴き、
自分でリストを作って、
次々と新しいレコード購入に、
夢中になっていったのです。


さて、この四日市という街。

私が行く数年前に
あの「伊勢湾台風」が上陸。
大きな被害を受けました。

で、レコード店に行くと、
そのときに水につかったレコードが、
おそろしいほど安い値段で置いてあった。

アルバムが200円とか100円とか。

これは、子供の私には大助かり。

なにせ曲をいっぱい知りたい時期なので、
演奏の出来不出来は二の次。
こうしたラッキーな廉価盤を、
せっせせっせとためこんでいったのです。

ラッキー!

不謹慎だけど。

でもあとから思えば、
なかなかの名盤もありましたね。

ホロヴィッツの「熱情ソナタ」やら
リヒテルの「ブラームス・ピアノ協奏曲」
などなど。


それでも、
欲しいものは次から次へと出てくる。
お小遣いとのバランスは、
なかなか追い付かない。

そこで私は、
クラスの中で仲の良かった二人を、
猛烈にクラシック・ファンに洗脳。

たとえばその月、

カラヤンの「ブラームス・交響曲1番」と
シェリング(Vn)の
「ベートーベン・ヴァイオリン協奏曲」と、
ワルターの「田園」
が欲しい場合、

そのふたりに、
しつこくその素晴らしさを説き、
(聴いてもいないのに)、
一枚ずつ買わせてから、残りを自分が買う、
という作戦に出ました。

そしてまわし聴き。

でもたいてい、
自分の買ったものが一番不作
でしたが…。

それでもクラスでは、
「音楽博士」という異名を持っていましたから、
私が熱心に勧めるものは、
不安ながらも信用したんでしょうね、
このふたり。

ポップス物は、
たいていクラスの誰かが持ってるので、
借りて、テープに録音させていただく。


このように、

他人をちゃっかり利用しながら、
自分の欲求を満たしていくという、
このあつかましい、
私のトム・ソーヤー的思考法は、

どうやらこの時期に目覚めた、

のかもしれません。


(つづく)



(感想 2007/3/22)


前回私は、
「家ではクラシックしか聴かない」
と書きました。

クラシックというのは、
業界全体からみれば、
小さなマーケットですから、
サンプル盤というのを、
ほとんど作らないんですね。

だから買うしかない。

買ったものは、元を取ろうと、
一生懸命聴く。

ま、こういうことでしょうな。


ん?

なんか、
けちくさい話になってきたので、

きょうは、このへんで…。



SHUN MIYAZUMI


woodymiyazumi at 08:44コメント(0)トラックバック(1) 
〜2005 エッセイ 2  

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1. バレンシアガ 財布  [ バレンシアガ 財布 ]   March 22, 2007 12:32
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