March 11, 2009

ビリー・ストレイホーン


たまには、

真面目に(?)

ジャズの話でもしようかな…。


こう見えても、

一応、音楽屋のブログですからね。


みなさんの「脳細胞」を、

これ以上損傷させるのも忍びないし…。



さてさて、

このブログの左上、

『カテゴリー別アーカイブ』の中に、

‘偉大なジャズメンたち’

というコーナーがありますね。



これは、


「かつて、幸運にも私がお会いしたことがある」

あるいは、

「その人から多大な影響を受けた」


あるいは、

「すごい人なのに、あまり知られていない」

「もっともっと評価されていい」


そんな、私なりの偉大なジャズメンを、
取り上げてみようと、
設けたコーナーなのですが、

きょうは、久しぶりの登場です。


たまには真面目な音楽話もしないと、

いけないと思いまして。


いいのかな…?


いいですよね…?


ね…。




<偉大なジャズメンたち・シリーズ>



『ビリー・ストレイホーン』

Billy Strayhorn(1915-67)


  Billy


デューク・エリントン楽団の、
テーマ・ソングとして、
あまりにも有名な、

『Take The ‘A’ Train』(A列車で行こう)


ジャミン・ゼブも、
結成当初から唄わせていただいてる、

名曲中の名曲ですが、


実はこれ、

デューク・エリントン御大の曲ではなく、

ビリー・ストレイホーン
という作曲家の作品なんですね。



インターネットで調べてみると、

この、

「ビリー・ストレイホーン」という人…。


黄金期のエリントン楽団に、
数々の楽曲を提供した、貴重な作曲家であり、
アレンジャー。

ときには、御大に代わって、
ピアノを弾いたり、
ショーやラジオ番組の音楽監督も務めた、
と言いますから、

エリントンや楽団にとっては、
きわめて重要な人物であったことが、
わかります。


『Chelsea Bridge(チェルシー・ブリッジ)』

という曲も大好きだし、

一説には、

『Satin Doll(サテン・ドール)』
『C-Jam Blues(Cジャム・ブルース)』

といった、有名なエリントン・ナンバーも、

彼の作品と言われています。


しかし…、

今もなお、
「ジャズの歴史」に燦然(さんぜん)と輝く、
デューク・エリントンさんの、
華やかな名声に比べると、

彼のそれは、
ほとんど‘‘無名”に近いもの、
と言わざるを得ません。


なんとなく、

「エリントンの影武者」的な、

不遇な人生を送った、
『孤高の天才』
といった印象を、

ぬぐい去ることができません。



でも…、

私のなかでは、

ビリー・ストレイホーンという存在は、

あの一曲だけで…、


そう、“あの一曲”だけで、

永遠に不滅なのです。



その曲とは、


『Lush Life(ラッシュ・ライフ)』

……。



なんという味わい深い曲でしょうか…。

静かな佇(たたず)まいの中にも、
人生の、様々な人間模様(もよう)が、
万華鏡のように、
出ては消える…。

美しくも哀しい人間模様が…。


こんなドラマチックな、
スケールの大きなバラードは、

ちょっと類がありません。


ベートーヴェンやブラームスの、
晩年のピアノ曲と比べても、
なんら引けをとらない、

深い感動と美しさにつつまれた、

名曲です。



そんな、

『Lush Life(ラッシュ・ライフ)』


ナット・キング・コールも、
愛唱していたといいますし、

有名な、
ジョニー・ハートマン(Vo.)と、
ジョン・コルトレーン(T.Sax)
が共演したアルバムでも、
聴くことができますので、

興味のある方は、
ぜひ聴いてみて下さい。


そうそう、

私の大好きなピアニスト、
「フィニアス・ニューボーンJr.」も、

『A World Of Piano』

という名盤のなかで、
素晴らしい演奏を聴かせてくれますよ。

これもぜひ!

(これらは、今でも、
 容易に手に入れることができます)



そして…、

僭越(せんえつ)ながら私も、
この曲は、
今でも、好んで演奏しております。

身の程知らずにも…。


ま、とにかく、

最初のヴァースの一音目から、
いきなり、ニューヨークの摩天楼に、
瞬間移動したかのような、

そんな錯覚に、
私は陥(おちい)ります。


そして、

次から次へと襲ってくる、
ドラマチックな展開に、

演奏中、
感動のあまり、
思わず涙が出ることも、

しばしば、あるのです。


テクニックというよりは、
高いレベルの表現力が必要な曲なので、
大変な集中力が必要ですが、

だからこそ、
うまく演奏できたときの快感は、
また格別です。

なんとも言えない、
達成感があります。


いやあ、

すごい楽曲ですわ。



もちろん、こんな、おっかない曲、

「人生の絵巻物」のような、
とんでもない曲。

若い頃は、
まったく弾けませんでした。


メロディもコードも、
わかっていながら、
表現が追いつかない。
全然、サマにならない。

あまりに、人間が未熟で…。


でも…、

こうして年をとればとるほど、
なんとなく、
どんどん“サマ”になってくるような、
そんな気がするから不思議です。

もちろん、

自己満足でしょうがね…。


でも、

驚くべきことに、

ビリー・ストレイホーンが、
この曲を書いたとき、

彼はまだ、

18才。

(……。)



ま、この事実だけでも、

彼が「真の天才」だということが、
わかりますね。


ああ、おっかない、おっかない。



そんなことも知らずに、


その昔私は、

大変な失態を、

演じ続けていたことがあるのですが、


ああ…、


思い出すだけでも、



恥ずかしい…。




(つづく)



これまで平気だったのに、

今年は私も、
「花粉症」の仲間入りでしょうか。


特に、今日はひどかったなあ…。

お目目うるうる真っ赤っか。
くしゃみ連発。
お鼻ぐしゅぐしゅ。

……。



あ、そうだ。

くしゃみで思い出した。


その昔、

「くしゃみ」まで、
バンド用語でやった、

馬鹿なヤツがいました。

(また、その話かよ)



これ、難しいですよ。

あまり、おススメしませんけど。

鼻を痛めそうですから。


こう、やるのです。


「ハ、ハ…、ハ……、ハ………、

 ションハク〜〜〜〜〜〜!」



(おそまつ…)



SHUN MIYAZUMI


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2009 エッセイ | 偉大なジャズメンたち

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コメント一覧

1. Posted by ファンタジア   March 11, 2009 09:12
5 宮住先生♪おはようございます。いつも楽しく読ませて頂いてます。
『Take The A'train』は今でこそjammin'のレパートリーの中で一番好きな曲ですが、この曲は自分が学生の時にアドリブで弾かされて、ちっとも素敵な演奏が出来なかったツライ思い出の曲でもありました。ジャズのセンスが足りない自分にとって『A'train〜』のアドリブはちょっと難易度が高すぎる・・。
『Lush Life』は宮住先生の生演奏でぜひ聞かせて下さい。jammin'のライブで、先生の演奏が聞けたら、ファンはたまらないですね♪〜ぜひぜひ×100!!!


2. Posted by 只野 通行人   March 11, 2009 13:21
5 ある時、インタビュアーがあるミュージシャンに「この曲もマイルスが作曲したんですか?」と聞くと、「あいつは他人の曲でも、すぐ自分の作曲だって言っちゃうんだよな〜…」と、真相を明かしていました。
名曲「キャラバン」もエリントンと、バンドのボントロ、ファン・ティゾールの共作と言われていますが、果たして真相は如何に!?
3. Posted by afterglow   March 11, 2009 13:58
こんにちは。円熟のlushlife、ハンカチ握りしめて是非お聴きしたいです。当面狂乱ナイト乱入は無理そうですので、ジャミンさんとは別口でいいですので、明るい時間帯にサロン形式で演奏して下さらないかな〜?
PS先日は二度びっくり。ジャミンさん隠し玉ありますねー。あれもこれもいいですねー。
4. Posted by 可奈ママ   March 11, 2009 16:20
宮住様こんにちは。
ジャミンファン歴4ヶ月の若葉マークです。ゼブログからジャンプしたワタクシの目に飛び込んできたのは「バンド用語」講座でした。花に誘われる蝶のように、イヤ誘蛾灯に誘われる蛾のように、はじめましてのご挨拶もせず書き込みをしていたのです。その節は失礼いたしました(それほど面白かったのです)

「ラッシュ・ライフ」はコルトレーン×ハートマンのアルバムで聴いています。
あまりに甘〜いボーカルでボーっと夢見心地に。宮住先生の演奏でも是非聴いてみたいです。afterglowさんの意見に大賛成、明るい時間帯のサロン形式で、無理ですかぁ?

そういえば、「WALTZ FOR DEBBY」大好きな曲なんですが、いつかジャミンにもとありましたよね?
日産ティアナのTVCMで土岐麻子さんが日本語の歌詞で歌っていましたね。透き通るような声で羽がはえているようなボーカルでした。ああこういうのもありなんだなあと思いましたよ。
ジャミンだったらどんなアレンジで聴かせてくれるのでしょう?実現する日を楽しみにしています。宮住先生よろしくお願いします!!

5. Posted by マドレーヌ・ママ   March 12, 2009 00:55
宮住先生今晩は

ただ音楽が好きでなぁんにも考えず ひたすら聴いているだけの私ですが こちらのブログではいろいろお勉強させていただいています 悲しいかな なるほどーと思うそばからせっかくすくった知識が指の間からこぼれていってしまいます
 活性化がたりない!指先を使うといいらしいのでポチポチピアノの練習始めます
 
また「A-TRAIN]行ってみたいですねー
そのときを楽しみに おやすみなさい
6. Posted by 栞   March 12, 2009 02:40
宮住先生

先生ご推薦の『Lush Life』、ジョニー・ハートマン&ジョン・コルトレーン、フィ二アス・ニューボーンJr.、ジョー・ヘンダーソン&ハービー・ハンコック‥と聴かせていただき、全て本当に素敵だったのですが、特にオスカー・ピーターソンとエラ・フィッツジェラルドにグッときてしまいました。
歌詞がそのものですが、お酒の似合う大人の曲ですね。
生演奏で聴いたら、胸がいっぱいになりそうです。
でも私の人生経験では、
まだまだ先生ほど深く感じ入ることは出来ていないでしょうね。。
素敵な曲を紹介して下さり、ありがとうございました!
(聴くうちに酔っちゃいました♪)
7. Posted by HM   March 12, 2009 08:28
 おはようございます。
 
 ビリー・ストレイホーン・・・「Lush Life」  
 涙がでました。
 18歳という若さで何故こんなにも大人な曲を作れたのでしょう!
 大人社会の裏も表も全部知ってしまっているような。
 苛酷な青年時代だったのかな?彼のバックグラウンドを思うと、別の意味でもジーンときました。
8. Posted by アグリーベティ   March 12, 2009 20:20
 宮住先生

 音楽屋のブログ・・真剣に読ませて
いただきました。「LUSH LIFE 」早速
動画で聴いて そのあと歌詞を印刷して
しまいました。味わい深く大人の歌 ですね。アルバム 買います!!いつか 宮住先生のアレンジで聴いてみたいです。
 ☆わたしもお昼または夕方の時間帯の
先生のジャズピアノライブ 希望です♪
といいつつ 学芸大もチャンスがあれば
伺います!(子供の修学旅行と夫の出張
が重なったりすればラッキーなんだけど!)
9. Posted by ちゃこ   March 14, 2009 02:01
なんという心に沁みるステキな曲とビリーさまにフィニアスさま 今の私にどストライクでした

ただのおじゃま虫のワタクシメに身に余るおことばに名曲まで添えてくださって(違っ)。。ありがとうございます(違うってば

『A World Of Piano』ぜひ聴いてみたいです、勿論S.MIYAZUMIでも。。
あの〜、jammin'ZebのCDとニューヨークの大邸宅と A'TRAIN 以外では聴けないのでしょうか?

両手両足使えば何とかなるのではと始めた "Jazz" by Electone♪
子育て真っ最中に、両足ボンボン!も加わり 腰に注射で敢えなく終了

そうだったんですね『Take The A'Train』 by B.Strayhorn
ふる〜い楽譜を見てみたら、『Satin Doll』は Comp. by D.Ellington、B.Strayhorn&J.Mercerでした。

昔、オスカー・ピーターソン・トリオのコンサートでテクニックの凄さに圧倒され、そのまま戻れなく?!なってしまった事を思い出しましたが、テクニックすごすぎますよね 私の感性も単純すぎ?(笑)


10. Posted by SHUN MIYAZUMI   March 15, 2009 17:50
みなさん>

こんにちは。

こんな素敵なコメントを、
たくさん頂戴していながら、
ろくにお返事もできず、
大変失礼いたしました。

なにせ、花粉症がひどくて、
ほとんど仕事にもならない一週間だったもんで…。

2,3年前から、
その兆候はあったのですが、
今年、ついに大爆発といった感じです。

カフンがフンカ。

(冗談を言ってる場合か)


ま、今宵は、
いくらか調子がいいので、
後ほど、続きを更新したいなあ、
と思っておりますが…。

(やれよ)
11. Posted by CHIKA   March 16, 2009 00:15
先生ーッ!遅らばせながら、更新有難うございますーッ!
今回は、真面目なジャズ話。
音楽才能ゼロのワタシが、この聖域に土足で踏み込んでいいものか、迷いましたが・・やっぱり、来ちゃいましたッ^^。
恥ずかしながら、ワタシ、ビリーと名の付くお方は、ビリージョエルとあのブードキャンプのビリー隊長しか存知上げてませんでしたッ・・
でも、先生のご推薦とあれば、チャレンジして聴いてみますーッ!
「ビリー」・・影武者だったからこそ、不遇な人生を送ったからこそ、人間の奥深いところの感情を、見事に表現できるんでしょうか・・その不遇な人生を嘆いて、投げ出すことなく、前向きに感動的な音楽を作り出した彼の生き様は、カッコいいですねーっ!!・・・何も知らないくせに、偉そうなことを・・申し訳ありませんm(_ _)m
ワタシも、皆さんと同じく、先生の生演奏を是非是非!聴いてみたいですーっ!
学芸大・・その時間は、悲しいかな・・今は、まだ、ちとムリなんですよね。。 早く自由になりたーーいっ!!
先生も、ついに、「カフンフンカ」ですかーっ!? 大丈夫ですかーっ!?って打ちながら吹きましたッ 「エーメ、ナーハ、タマアー、シイークルシークルですか!?・・グルトヨーをパイイツ食べて、フンカをカフンさせる勢いで、乗り切ってくらさーいーッ^^!」

14日、ステキな心のこもったライブを有難うございましたッ!!あの日、先生の飛びっきりの優しい笑顔も拝見できて、トリプル幸せでしたーーッ
 
12. Posted by SHUN MIYAZUMI   March 16, 2009 00:46
CHIKAさんも、みなさんも、
「バンド用語」のセンスいいですねえ。
パチパチパチ。

ただし、人生において、
なんの足しにもなりませんが…。(笑)


ところで、つい先程、
更新完了。

ガイナで、疲れましたが、
よろしかったら、
暇つぶしにどうぞ。

では、お休みなさい。

zzz…。
13. Posted by 栞   March 17, 2009 00:43
宮住先生

14日は素敵なホワイトデー・ライブをありがとうございました。
たくさんの幸せを、いただきました。
花粉症、大変そうですね。
2月22日のSimonさんのゼブログは、
ファンの皆さんの花粉症対策が満載でした。
よかったら、お試しください^^

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