November 22, 2009

ノーマン・シモンズ 前編


『ノーマン・シモンズ』
というピアニストを知ってる方は、

かなりの“ジャズ通”ではないでしょうか。


ヒットしたリーダー・アルバムも無いし、
有名なジャズ・ジャイアント達との共演も、

あまり聞いたことがありません。



しかし、何を隠そう、この人は、


稀代の「歌伴(うたばん)」の名手なのです。


(註:歌伴=歌の伴奏)



N.S.
Norman Simmons(1929〜)


私が彼のピアノを最初に聴いたのは、

大学1年生のとき。


かつて『ジャズまくり時代』というお話を、
長々と書いたことがあります。


ジャズがやりたくて、
ジャズ・ピアノが上手くなりたくて、
K大の「名門ジャズ・オーケストラ」に入部。

それから、
卒業までのジャズ三昧の毎日を、
延々と綴(つづ)ったお話なのですが、


その私が、

まさにジャズを始めたばかりの頃。


とある1枚のアルバムを聴いて、

私は大変な感銘を受けました。



そのアルバムとは、


『Carmen McRae / In Person』
 (カーメン・マクレエ / イン・パーソン)

InPerson


女性ジャズ・ヴォーカルの巨匠、
「カーメン・マクレエ」が、
65年にシカゴのジャズ・クラブで録音した、
ライブ盤なのですが、

その冒頭の、
『SUNDAY(サンデイ)』
という曲のイントロを聴いて、

ガ〜〜ン!


なんと小気味よいピアノ・トリオの演奏。

そして、
そんな、粋なトリオをバックに、
豪快にスイングするカーメンこそ、

これぞ、ジャズ・ヴォーカル!

これぞ、ジャズ・ヴォーカルの女王!!


2曲目の『What Kind Of Fool Am I ?』
というバラードでは、
切々と、情感たっぷりに歌い上げ、

続く『A Foggy Day』では、
快速テンポで、
自由奔放なアドリブを混ぜながら、
リスナーに息をする間も与えない。


そして、

このアルバムの白眉とも言える、

『I Left My Heart In San Francisco』
 (思い出のサンフランシスコ)


トニー・ベネットのオリジナルをも、
凌駕するのではないかと思われる、
カーメンの圧倒的なヴォーカルと、

それを支えるピアノ・トリオ…。


♪♪♪



いやあ、

あまりの素晴らしい歌と演奏に、

私は、しばし呆然としてしまいました。


とりわけ、

絶妙なバッキングで、
カーメンを支える「ピアニスト」のプレイは、

私が憧れていた、
まさに、これぞ、


「歌伴(うたばん)のお手本」


……。



それが、

ノーマン・シモンズでした。



それ以来、このアルバムは、

私のバイブルとなってしまいました。


ああ、どのくらい聴いたでしょうか…。



来る日も、来る日も、
このアルバムから聞こえてくる、
カーメンのうねるようなグルーヴに酔いしれ、

ノーマン・シモンズの、
見事なバッキングに、
ただただ感心するばかりの毎日。


(上手いなあ…)



そして、

中本マリさんをはじめとする、
ジャズ・ヴォーカリストのバックで、
ピアノを弾くときは、

この、ノーマンのピアノを思い浮かべながら、

自分なりに、
切磋琢磨していたわけです。


♫♫♫



時は流れて、

私も社会人。


『ジャズまくり時代』でも書いたように、
ジャズ・ピアニストになる夢は捨てて、

アルファという会社で、
「レコード・プロデューサー」
の道を歩み始めていた私でしたが、


そんなある日…、

なんと私は、

このノーマン・シモンズさんと、


運命的な出会いをすることになるのでした。



ああ、


思い出しても胸がときめく…。


……。




(つづく)





今年は、

例年に比べて、

冬の到来が早いような気がしませんか?


寒いのが苦手な私ですから、

もう少し秋を楽しんでいたかったな…。

……。



でも、冬といえば、

まさに「ジャミン・ゼブ」の季節です。


「九段会館」のセット・リストも決まり、

メンバーの猛特訓も始まりました。


まさに『X'mas Fantasy』

のタイトルにふさわしい中身だと思います。


さらには…、


おっと、それ以上言うと、

楽しみが半減するので、

きょうはこのくらいで。


……。



さ、明日は遠征だ。


朝が早いので、

今宵は深酒禁止。


タバコもやめようかな…。


(けっこう、真面目に考えてます。)



ううむ…。


………。



SHUN MIYAZUMI


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2009 エッセイ | 偉大なジャズメンたち

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コメント一覧

1. Posted by mariko   November 22, 2009 18:01
宮住先生こんばんは。
すっかり寒くなりました。といっても暖かい日と寒い日が交互に訪れる今日このごろ。いかがお過ごしでしょうか。

ジャズのお話を興味深く読ませていただいております。

歌詞の意味はわからなくても心に響く音楽(lyricsも含めて)は万人の心を打つものがあります。

かつてアメリカに滞在中、女性ボーカリストが唄うカントリーミュージックをレコードで聴いて言葉もわからないのに涙が溢れ出た経験があります。
soulfulな音楽はいわゆる土の香りがするその風土でその民族のものだという感がしました。

そんな名曲の数々をさらに美しくアレンジし、ジャミンが歌うことで親しみが増し、私達に紹介してくださる先生に感謝します。

これからもジャンルにこだわらず、名曲をジャミンの歌声で聴けるのを楽しみにしています。

タバコは「百害あって一利あり」というのが私の独説です。吸い過ぎにさえ気をつければね。それとマナーを守ること。
2. Posted by ni-na   November 22, 2009 18:56
更新ありがとうございます。

「深酒禁止」…よくわかります。
「禁酒」ではないのですよね。

寒い「冬」もいいですよ、お酒とお魚が美味しい。
ボジョレーは、ん…、でしたが、お酒好きには、暑い季節よりも体を温めたいこれからが、シーズンでは…?。
…と言いながら、一年中ですが。
3. Posted by HIRO   November 23, 2009 11:24
肺がん撲滅にぜひご協力ください…
たばこ、お金かかりますよね!
ジャミンのためにも、私たちファンのためにも
クリスマスライブ、たのしみにしています
4. Posted by HM   November 23, 2009 16:38
 こんにちは。
 
 「運命的な出会い」・・続きが楽しみです。

 日本医師会は、
 「たばこ一箱1000円」にしよう!
 (たばこを買う人が減って、やめる人が増えるでしょうから)
 と広告を出しています。
 
 たばこはあらゆる病気のリスクを高めてしまいますからね。

 「今が禁煙実行の時!」
 大丈夫。出来る!!!
 
 
 
 

  
5. Posted by 只野 通行人   November 23, 2009 17:06
5 ノーマン・シモンズ???
う〜ん、聞いた事がないなぁ…。
文章を読みながら、ピアニストの坂元輝=テリー・ハーマンみたいに、宮住サンの別名じゃないかと思いましたよ(笑)。

渡辺香津美=アブドゥーラ・ザ・ブッシャー、
大瀧詠一=厚家羅漢(アッケラカン)、
鈴木慶一=秘本千一、
加藤和彦=ドクター・ケスラー。
という別名もありました。



6. Posted by mariko   November 23, 2009 17:43
はい、私も禁煙の努力をします。
今まで何回禁煙をしてきたことか。。。

仕事柄、いろんなお医者様と接する機会があるのですが結構愛煙家が多いです。

先日も「医者の不養生ですね」と言ったら、「そうなんですよ。わかっちゃいるんですが...」と、どこかで聞いたような言葉が返ってきました。

ハワイでは一箱8ドル位で売っていました。信じられないことに、知らない人からタバコを「一本ください」と言われたこともありました。
シケモクをあさっている人も見かけました。
そこまで落ちたくない!!

でも、もし日本でもタバコがとんでもない値上がりをするとタバコ泥棒なんかが横行するんじゃないかと心配しています。

あんな煙のどこが美味しいんでしょうかね? 
7. Posted by あん   November 23, 2009 20:23
きっと、その運命の出会いは、
頑張ってきた宮住先生への、ピアノの神様のご褒美だったのかもしれませんね。

宮住先生がときめいた運命の出会いの続きが、楽しみです

8. Posted by 可奈ママ   November 23, 2009 22:30
せ、先生、もう次のプレイヤーのご紹介ですか?ぐわー、ちょっとついていけましぇーん!(嬉しい悲鳴)

やっと、やっと、「アンダーカレント」を入手し、聴き惚れているところです。
こういう時、片手に何かお酒のグラスでもあればオサレなんですけどね…
お酒が飲めない人生って、なんだか損しているような気がします。ボジョレ・ヌーボーの話にものれないし、グスン。
寒い日はお酒でポカポカ、いいですね。でも酒量はほどほどで。

禁煙には大賛成です!
9. Posted by JUPITER-8   November 24, 2009 02:10
5 K大学の名門ビッグバンドはよく存じ上げております〜。
宮住先生は神保さんの先輩に当たるんですね。神保さん在籍時にバンドの演奏がレコード化された事は知っておりましたが、宮住先生の時代の音源は媒体で残っていないのでしょうか? すごく聴きたいですね〜。
後に神保さん作曲の「Solid Swing」とか、向谷さんソロアルバム収録の「1940」とか、ビッグバンド調の曲は宮住先生がアドバイスされたそうですね。最高でした!

ノーマン・シモンズ……素人の私は当然知りませんでした(笑)。こちらの人はトリオ専門ですか。まだ聴ける場所がなかなか見つからないもので…そのうち聴きます(笑)。ジャズ通しか知らないようなプレーヤーをお手本とされていたなんて…宮住先生も当時からバンド内では驚異の存在でいらっしゃったんでしょうね!

最近私もジャミンゼブ1stの「Smile」を買いまして、宮住先生のピアノは改めて凄いと思いました。他のピアニストを聴いていると時々力みが感じられたりする時もありましたが、宮住先生のプレイは全然そんなことなくて、スラスラっと流れていくと言うか、終始ソフトな感じがしてリラックスして聴けます。かつて先生のお手本であったピアニストもまた色々聴いてみたいですね。
10. Posted by ほーこ   November 24, 2009 22:40
5 宮住さま こんばんは
連休はお疲れ様でした。禁煙しようなんて、まさか土曜日の収録でそう思っちゃうようなことがおありだったのかしら?と想像してしまいました本当にできるとよいですね〜
ちなみにわが弟もかなりのヘビースモーカーで息子の誕生をきっかけに禁煙を試みたらしいのですが、先生にはとうてい及びませんがモノを生み出す仕事をしているはしくれなので、「タバコは友」。やはりどうしてもつらくて、というか傍目に本当につらそうだったらしいです。義妹に「そんなにつらいのならもう、禁煙やめたら」言わせてしまったらしいです…(笑)
先生のご健闘を祈ります
☆こんなところに焦点を当ててコメントしてしまった私をお許しください・・・。
11. Posted by 栞   November 25, 2009 17:27
宮住先生

こんにちは。更新を、ありがとうございました。

前回ご紹介いただいた2枚のCD、聴いています♪
『My Funny Valentine』、やっぱりいいですね。
二人とも、すごいリズム感のインタープレイ。
「ピンポイントのクロスをヘディングでゴール!」
と、いうカンジです。(スミマセン‥ 笑)

九段会館にむけて、新曲の練習は順調ですか?
宮住先生のこと。きっとまた、
ロマンティックでホットな曲なのでしょうね。
ホールに響く、ジャミンのクリスマス・ソング。
本当に、楽しみです。

でも、何をするにも健康あってのこと。
先生の「禁煙」に、私も大賛成の1票で〜す!
12. Posted by SHUN MIYAZUMI   November 26, 2009 11:11
みなさん>

おはようございます。
只今、猛烈にタバコの数を減らしております。

そうなんです。
土曜日の、NHK教育のセミナーの影響ですね。
値上げのニュースもあるけど…。

でも、ほーこさんのお話にもあるように、
物を作る人間には、
なかなかの「必要悪」なんですよ、タバコって。

でも、そうも言ってられませんからね。
頑張ります。


明日は「A'TRAIN」ですね。

お時間のある方は、ぜひいらしてください。

月に一度の、PIANO DAY。
13. Posted by スライム   November 26, 2009 22:08
宮住先生、こんばんは!!

NHK教育テレビに出演って?!
と思っていましたが、
誰よりも宮住先生にとってタメになる番組だったようですね。(笑)

禁煙(節煙?)がんばってください!!
でも無理しすぎてストレスを溜めないようにしてくださいね〜。
植木等師匠を見習って、ラク〜に行きましょう。(*^^*)

『Carmen McRae / In Person』
You○○beで探したところ、『I Didn't Know What Time It Was』という曲が見つかりました♪
『I Left My Heart In San Francisco』
が聴きたかったな。
ド素人の私にはよくわかりませんが、たしかになんか、い〜い感じのピアノですね〜。
伴奏なのに、ただの伴奏ではないような・・・。
的確な感想が書けなくてスミマセン。

今月はガマン、ガマンの一ヶ月でしたが、来月は体力と財力に挑戦の一ヶ月です。(^^;)
体力が尽きて倒れるか、
財力が尽きて倒れるか、
最後まで頑張れるか、
どうなることでしょう。
−−− ==ΞΞ ヘ(ヘ(ヘ(ヘ(ヘ(ヘ(ヘ(ヘ(≧▽≦)ノダダダダダダ
いざ!!怒涛の12月へ!!


14. Posted by 只野 通行人   November 28, 2009 11:49
5 しかし、ピアノという物は弦に直接触れる訳ではないし、エレキギターのようにアンプを通す訳でもないのに、
「あっ、これはラムゼイ・ルイスだ!」とか
「アーマッド・ジャマールだな…」と分かる。
ボビー・エンリケスとアート・テイタムとマッコイ・タイナーの違いもすぐ分かる。
何故なのかは現代科学では解明できない。
う〜ん、ピアノは深い…。


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