2009年もいよいよ過ぎ去ろうとしている今、21世紀になってから早約10年。技術者の皆さん、俺はこの10年こそはめまぐるしい事この上無かったと考えているけれどもどうであろう。10年前を思いだしてくれ。実際にプログラミングというアプローチをもって、世代世代のハードウェアをドライブしている俺達には感じる部分があると思う。進歩に終わりは無いのだよな。この10年においてここまで指数関数的に育ったテクノロジーをもってしたとして、それさえも今や既に食傷気味だ。そうであろう。もう次の技術を求めている俺達はある意味において確実に病気ではあると言えるが、治りたくはない病気だな。

 ところでこのblogの趣向として、「ゲームプログラマとしての金儲け」といった要素も確かに掲げてはいる。時にコメント欄よりリクエストを頂くのだが、最近のエントリーはは技術一辺倒であった。
 ゲームプログラマという職業、特に日本においてはこれほどに不当な評価を下されている職業も珍しい。これを打破した上でゲームプログラマが資産を築く方法についてもそろそろ言及していきたい所だ。

以前のエントリー「ゲームプログラマにとっての、リアルに現実的な資産運用 (初級)」
においても触れた話題ではあるが、もう一度言おう。日本におけるゲームプログラマの待遇たるや散々なものだ。ありえない事だ。

 最近においては技術ネタへのコメントを沢山頂いているので、出来る限り答えてはいくつもりではあるが、本blogのぶっ壊れ方向性を思いだしてみたい所ではある。


 今後、少しこの辺りの話題を展開するつもりだ。


 その前に、大切な読者さん達のコメント全文返信はなんとか果たしたい。
その足がかりとしてまず本日は、前回エントリーにおいて引用させて頂いた「うーぱーるーぱー」さんの提議について見解を披露してみよう。


部分引用---->>
実際問題、マルチ化のために裂かなければならなかった労力ってどれ程だと思われますか?(あるいは、一般的にどのくらいのものになるか。ミドルウェアの効率化がどう影響するのか興味があります。)
その労力を本編製作に回せば、DQ9の延期もあったことですし、十分序盤の目玉になるような広めのマップを置けたように思うんです。
まぁ、メタルギア4が予想外に売り上げを伸ばせなかったことなど時勢もあったのかもしれませんが、個人的にはもうワンランク上の出来を狙えたように思ってしまうんですよね<<----


 なるほど。これも確かにユーザーさんには気になる事象であろう。

 この話題に関しては一貫したファイナルアンサーという形では答えづらいのではあるが、俺が重視している「合理性」「生産性」という視点を主軸に返答させて頂こう。

 まず、「マルチ化の為に割かなければならない労力」という議題に触れてみよう。
ここには大いなる誤解がある。我々は通常、マルチ化の為に労力を割いてはいないと言って良い。強いて言えば機種特化への労力の方が遙かに大きいのだ。90%のドライブにて全機種運用する技術は相当にこなれたスタジオでなければ達成できない。言葉だけではなく、近年のアーキテクチャの足並みを整える為に優れた世界のプログラマの大半は大変な設計力を求められている。
もはや、単一アーキテクチャに拘っている技術者など存在しないのだ。
勿論「勝ち組技術者の中には」という意味だが、ソニーやマイクロソフト等の様なファーストパーソンにおける不幸な技術者は除く。


 ファイナルアンサー的に表現するのであれば、「マルチ化」の為に労力を割いているのではなく、元来マルチでなければマーケティングそのものがままならないのである。マルチ以外の選択枝を考えていないのだ。これは勿論メーカーにもよるではあろう。しかし我々の組織においては、「機種特化」などというプロジェクトはファーストボードミーティング(役員会議)で却下される。そんなプレゼンをした人間の評価も怪しくなるのだ。


 視点を変えてみよう。

 うーぱーるーぱーさん仰る様に、機種に特化したエンジンでゲームをドライブすれば確かに表現力は段違いに上がる。しかし、マーケティング部門の人間達も俺達と同じ様に人生をかけてゲームを売っている。PS3だけで作れれば、360だけで作れれば、こういった技術者達の気持ちはとても良く判るが、こういった偏りは寧ろ生産性に害をもたらすのだ。


マルチ。なるほど、これはたしかに大変な作業ではある。
しかし、単一機種をある程度こなすのなんざ実は大した作業では無いのだ。各社流石にサンプルを配布している。これをなぞればまあ、最低限ゲームっぽいものは作れるであろう。ファミ通で6点未満とかのふざけたゲームはみんなコレだ。学生上がりがプラットフォームホルダーのサンプルを改造して作っている様なゲームに、7千円も払っているユーザーが逆に異常ではある。


話を戻すが、マルチの為に手を抜いているのでは無いのだ。
むしろ、単一機種特化の方が冒険的要素が膨らむ事を大抵のメーカーは知っている。これを知らないメーカーが派手に自爆しているわけだ。
マルチとする事で、総合パフォーマンスを平均的に運用しているのだ。これは人月や労力の話でもあるが、なによりもユーザーの利益を最優先している結果である。


 我々が我々の中で解決しなければならない点について、ユーザーさんがこの様に言及してくれることは元来不本意としなければならない。本当はさ。
だけれども、閉鎖的であった我々の技術がこうして話題に上る事は少し嬉しい。

どこか不謹慎なのかも知れないが、こういった業界に対する疑問こそが将来の技術者の糧となるのであろう。
俺自信がそうであった様にな。

 

 

さて、今夜は横で彼女DLLの4人目Dがウタウタしているわけだがさっきから偉いつっこまれている。基本寝てるんだが時々起きる。先日の白人女性と違い、こいつにバレたら色々とやばい。やばいのに良く書いてるなおれ。燃える。


また起きてきた。

年内にもう一本エントリーしたいと想います。なるべく。