マラソン更新中につき、前振りは割愛しております。
宜しければ、前項「ゲームプログラマ偽ライブ中継コメント返信マラソン、開幕」をご覧下さい。


 開幕エントリーをアップした途端にメールを頂いてビビッた。
こんなblogで偽ライブ中継なんざ誰も見て居ないのは知っているのだが、自身の高揚感を表現してみた結果ではあった。
ところが「終わりまで監視します!」のメールが!
やべえ。燃えてきた。つか、お茶を濁せなくなってきたw
あと何時間か頑張ってみる。ありがとうありがとう。
(しかし、何故コメントにくれないのだw さては恥ずかしがり屋さんだな?)


 さて、ここまでは大筋を昼間iPhoneで書いていた内容なので投稿は早い。


みけさん>

------>以下、引用
開発現場の方がどのような事を考えているのか知ることができ、コメントも参考になるばかりで、いつも読ませていただいています。
ところでなのですが、ご面倒でなければ、進路という観点でのゲームプログラマーについて伺いたいなあと思います。
というのは、自分は物理学科の学生なのですが、以前よりゲームプログラミングに興味があり、現在とある(ゲームソフトではないのですが)ソフトウェアの障害修正のアルバイトと、独学でDirectXとOpenGLについて勉強していて、ゲームプログラマーに憧れのような感情を持っています。
ですが、やはり現場の方からしたら専門学校で勉強した人のほうが即戦力になり、自分のようなほとんど関わりのない人間では門前払いなのかなと思い、もし面倒でなければ一言頂きたいなと思った次第です。
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 学生さんからのご質問は特に歓迎です。俺の愛してやまないこの業界において、これから主役になっていく方達ですからね。
 みけさんの状況を踏まえた上で冒頭からバッサリといきいましょう。
年間、外国人も含め何十人と面接している俺のファイナルアンサーです。つか即答ですね。

 コメント頂いた情報に限って言えば、ここまではまったく問題在りません。むしろ好印象ですね。ご自身のプレゼンも上手です。まず、前置きとしての「自分は物理学科の学生なのですが」のくだりがあり、この後にまでクドクドとゲーム業界への憧れめいた話を展開していません。言い訳がましい要素が無く、純粋にゲーム業界を希望している事が判り且つ、単に憧れているだけではなく自習にも余念が無い点が明確です。もしもウチで面接されていると仮定するならば、後は人間的な面だけですね。物理学科というスキルもとても好印象です。どの様な事を勉強されているのか、少し伺いたい気持ちです。

 ゲーム専門学校、近年は色々と質が低い点も少なからずある点が現状です。良い人も居ます。が、良くない人も沢山いるのです。
我々の組織におきましても、まあ日本に限定した話にしますが、ゲーム学校からは毎年沢山の面接希望を頂いております。正直、90%以上は書類で落としてしまうんです。面接しきれないんですよね。

 そもそも現代ゲーム技術におきましては、ゲーム専門学校上がりだとはいえ新卒が入社後即戦力になるなんて事はあり得ません。めっちゃめちゃマレに見るもの凄く良くできる子でさえも、コーディングルールやチーム協調等に対する意識において、通常壊滅的に勉強不足です(批判しているのではありません)。
そこからは我々も足並みを揃えて彼等を伸ばしていくのです。最も重要なのはこのフェイズにおいて如何に力を発揮してもらえるかであり、入り口ではありません。
寧ろ、ここが判っていないソフトメーカーなんかには就職してはいけません。何年も何年も給料上がらず残業だけはウナギ上りの会社に未来なんて無いんです。みけさんには可能性を感じますので敢えて言いますが、自分を落す様な会社にはこっちから用は無い、その位の気概を元にご自分をプレゼンして良いでしょう。
 それから、これからのマーケットにおきましては出来れば外資系が強いと確信しています。外資も日本開発支部を持っている事が多いので、そこを狙うと良いでしょう。ただ、外資は通常新卒に無駄に厳しい所があります。「人間を見る」というスキルに拘りを持っています。例えば、ウチは喫煙者は当たり前に採りません。日本では余り見ない習慣ですが、日本だけが遅れているのです。反面、外資に乗っかれば貴方の努力次第で給料はうなぎ上りです。日本ゲームプログラマで年収1000万越えはなかなか見ませんが、我々からすれば本当に本当に馬鹿馬鹿しい程の金額です。力を伸ばし、ご自身を正しく評価されたいのであれば、現状外資以外に道はありません。日本ゲームメーカーは本当にプログラマという職業を判っていません。もう、本当に暴挙なんです。よくミンナやっているなと不思議なくらいです。。。

 とは言え、いきなり外資はハードルが高いでありましょう。そこで俺からの提案です。貴方の年齢は存じませんが、3~4年はともかく技術を吸収して下さい。「死ぬ気で」です。俺にも誰にもそういったフェイズがあるんです。「本気度」で勝負して下さい。
それから外資の門を叩きましょう。基本的に外資に年齢制限はありません。(そういう制限をすると、国外では法的に問題になるのです)

 その際に少し注意点を。
どこかの国内メーカーに入り良い先輩に恵まれる事を祈ります。その上で、例えば自分達のコーディングがとても上手くいった。ここまでは良い。
それらのコードを、USBメディアに入れて勝手に持ち帰ったりは決してなさらない様にして下さい。「たとえ一行でも」です。最近の若い子はこの辺りの危機感に欠けています。みけさんがそういう人物ではないとは流石に暗に判りますが、念のための忠告です。一例ですが、我々はこういう人物を容赦なく解雇しています。
良い技術というものは「メディアでコピー」するのではなく、「脳を使ってコピー」して下さい社内で優れた実装に出会えたならば、それを脳内にコピーするのです。メディアにコピーすればそれはただの横領ですし、そもそもそんなスタンスの人間には結局身につきません。そうではなく帰宅してご自宅のPCで「思い出しながら」自分なりに再実装し実験してみる事は犯罪でも何でもありません。
その経験の積み重ねが貴方を更に高い地位へ導くでしょう。
忘れないで下さい。勉強に近道はありません。


 個人的にはみけさんは業界入りするべき方だと思いますので、更にもう少しネタバレしますね。
 まず貴方は4月の面接ラッシュに乗っかってしまっては損をするかもしれません。大量の「なんとなくゲーム業界就職したい組」に紛れてしまうリスクがありますね。この時期は各社面接が忙しすぎて辟易しています。見る目も曇ってくるでしょう。
もしも本年度の卒業予定であれば、動くべきは「今」ですね。個人で面接を申し込んで構いません。どんな会社でも公開連絡先はありますので、「メール」で熱い想いをぶつけて下さい。メールである点が重要ですよ。電話ではいけません。メールという媒体は、貴方の熱い想いを社内担当者に振り分ける手間がとても少ない故、「こんなメールが来たのですけれどどうですか?」こういった形で社内責任者達へ配信し易いのです。決して電話で面接希望を伝えてはなりません。下手をすれば代理の担当者が良く判らず×を出してきます。そこで終わりです。


 貴方の業界入りを楽しみにしています。
社をまたぐコラボレーションになるかもしれませんが、いつかご一緒にチームを組めたら良いですね。
頑張って下さいね!